JP6910797B2 - 軒先排水構造 - Google Patents

軒先排水構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6910797B2
JP6910797B2 JP2016252900A JP2016252900A JP6910797B2 JP 6910797 B2 JP6910797 B2 JP 6910797B2 JP 2016252900 A JP2016252900 A JP 2016252900A JP 2016252900 A JP2016252900 A JP 2016252900A JP 6910797 B2 JP6910797 B2 JP 6910797B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eaves
recess
drainage
drainage structure
rising
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016252900A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018105016A (ja
Inventor
悟志 松原
悟志 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa House Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa House Industry Co Ltd filed Critical Daiwa House Industry Co Ltd
Priority to JP2016252900A priority Critical patent/JP6910797B2/ja
Publication of JP2018105016A publication Critical patent/JP2018105016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6910797B2 publication Critical patent/JP6910797B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、陸屋根を備える建物において、雨水等を排水する軒先排水構造に関する。
従来、この種の軒先排水構造として、フロアと立壁とが成す隅部のフロア側上面に嵌め込まれるトレイ状の水受け容器及び隅部の立壁側に挿入される排水管接続部を有するドレイン本体と、水受け容器の上面を被覆する横向きカバー部及び排水管接続部の入側開口を被覆する縦向きカバー部を有し、両カバー部に複数の取水口を開口したドレインカバーと、を備えた横引きドレインがある。この横引きドレインは、横向きカバー部の少なくとも一部をドレインカバーの残りの部分に対しヒンジ連結された開閉自在な蓋体として構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−231592号公報
ところで、前記構造の横引きドレインは、ドレインカバーを取り外すことなく内部の清掃をおこない得る効果があるが、立壁面と縦向きカバー部とが同一面となっているため、立壁面に連続する縦向きカバー部に沿って、ゴミや落ち葉等が堆積して目詰まりを起こす恐れがあり、目詰まりを起こすことで雨水の排水や屋根部を洗浄した洗浄水等が滞ることがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、強風等で吹き飛ばされたゴミや落ち葉等によるストレーナー網部分での目詰まりを低減でき、円滑な排水を可能とした軒先排水構造を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る軒先排水構造は、建物の最上階もしくは途中階の軒先の立上り部に排水管が埋設され、該排水管が該立上り部の屋外側にある樋に通じている排水構造において、前記立上り部の屋内側には凹部があり、該凹部にストレーナー網が配設され、該ストレーナー網に前記排水管の開口が臨んでいることを特徴とする。
前記のごとく構成された本発明の軒先排水構造では、立上り部の屋内側にある凹部にストレーナー網が配設され、ストレーナー網は立上り部の屋内側の側面から窪んだ位置に配設されているため、強風等で吹き飛ばされたゴミや落ち葉等は凹部の角のエッジ部でせきとめられ、ストレーナー網の近傍に堆積して目詰まりが生じることが解消される。そのため、雨水等がストレーナー網を通過することが保証され、排水を円滑におこなうことが可能になる。
また、本発明に係る軒先排水構造の好ましい他の態様としては、前記ストレーナー網が、前記凹部内に位置する立面部と、該立面部に連続する平面部とを有することを特徴としている。ここで、前記立面部は垂直面に限らず、若干傾斜した立面であってもよく、前記平面部は水平面に限らず、若干勾配のある平面であってもよい。
このように構成された軒先排水構造では、凹部内に位置する立面部と、該立面部に連続する平面部に亘ってストレーナー網があるため、例えば平面部のストレーナー網がゴミや落ち葉で塞がっても、立面部のストレーナー網を通して排水できるため、円滑な排水を維持することができる。
また、本発明の軒先排水構造の他の態様では、オーバーフロー排水管が前記立上り部に埋設されており、該オーバーフロー排水管の一端が前記排水管の途中位置に連通し、該オーバーフロー排水管の他端が前記凹部の上方位置で該立上り部の屋内側の側面に臨んでおり、該他端に補助ストレーナー網が配設されていることを特徴としている。
このように構成された軒先排水構造では、仮にストレーナー網にゴミや落ち葉等が堆積して排水が滞って水位が上昇しても、雨水をオーバーフロー排水管から排水できるため、軒先の立上り部の上部からのあふれ水を防止することができる。尤も、オーバーフロー排水管の一端の開口の下方に凹部が存在することから、ストレーナー網にゴミや落ち葉等が堆積する可能性は極めて低い。
また、本発明の軒先排水構造の他の態様では、前記立上り部の根元には側溝が設けられており、該側溝には前記排水管に向かう水勾配が形成されていることを特徴としている。このように構成された本発明の軒先排水構造では、降雨の際に屋根面やバルコニー面に降った雨水は側溝に集められ、側溝の水勾配により排水管の方向に流されるため、雨水等の排水を円滑におこなうことができる。さらに、側溝を介して雨水を集水することから、軒樋の設置を不要にでき、部品点数の削減に繋がる。
本発明の軒先排水構造の好ましい他の態様では、前記樋が竪樋であることを特徴としている。この構成によれば、ストレーナー網を通して排水された雨水等は、竪樋を経由して処理されるため、建物の外壁面等の汚れを防止することができる。また、前記するように、軒樋の設置は不要となり、竪樋のみの適用でよい。
さらに、本発明に係る軒先排水構造の好ましい態様としては、前記凹部の屋内側から見た正面形状が矩形であり、該矩形を構成する二つの立上り辺にそれぞれ、前記凹部から屋内側へ突出する板材が設けられていることを特徴としている。このように構成された軒先排水構造では、凹部から屋内側に突出する板材によりゴミや落ち葉等をより一層効果的にせき止めることができ、より一層円滑な排水を保証することができる。
本発明の軒先排水構造によれば、ゴミや落ち葉等の堆積物によるストレーナー網の目詰まりを解消もしくは低減することができ、雨水等の円滑な排水が可能となる。
本発明に係る軒先排水構造を適用した2階建ての建物の概略斜視図である。 図1のA部を示す要部の垂直方向断面図である。 図1のA部以外の要部の垂直方向断面図である。 図1のA部の詳細を示す図であり、(a)は本発明の特徴構成である凹部を形成するスペーサの要部斜視図であり、(b)は建物の壁材に排水管とストレーナー網の受具を固定した状態の要部斜視図であり、(c)は(a)と(b)とを組み合わせストレーナー網を装着する状態の要部斜視図である。 (a)は本発明に係る軒先排水構造の変形例を示す要部斜視図であり、(b)は(a)の要部水平方向断面図であり、(c)は他の変形例を示す要部水平方向断面図である。 (a)は図1のB部を示す要部の垂直方向断面図であり、(b)は(a)で用いる排水管ユニットの断面図である。 図1のB部の詳細を示す図であり、(a)は凹部を形成するスペーサの要部斜視図であり、(b)は(a)と建物の壁材に固定した排水管、オーバーフロー排水管、ストレーナー網受具とを組み合わせ、ストレーナー網を装着する状態の要部斜視図である。
以下、本発明に係る軒先排水構造の複数の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
(軒先排水構造を適用する建物)
先ず、本発明に係る軒先排水構造の複数の実施の形態を適用した建物について説明する。図1は、軒先排水構造の複数の実施の形態を適用した建物の概略斜視図である。図1において、建物1はフラットな屋根を有する陸屋根構造の2階建ての建物であり、実施の形態1の軒先排水構造100は、2階部分(最上階)の軒先における排水構造(A部)として適用され、後述する実施の形態3の軒先排水構造100Cは、1階部分のバルコニー部(途中階)の軒先における排水構造(B部)として適用される。
(軒先排水構造の実施の形態1)
つぎに、本発明の実施の形態1に係る軒先排水構造100について、図2〜図4を参照して詳細に説明する。図2は、図1のA部で示される軒先排水構造100の要部の垂直方向断面図、図3は、図1のA部以外の要部の垂直方向断面図、図4は、図1のA部の詳細を示し、(a)は本発明の特徴構成である凹部を形成するスペーサの要部斜視図であり、(b)は建物の壁材に排水管とストレーナー網の受具を固定した状態の要部斜視図であり、(c)は(a)と(b)とを組み合わせストレーナー網を装着する状態の要部斜視図である。
図2〜図4において、建物1は、例えば鉄骨の柱と梁を組み合わせた構造の建物であり、ルーフ階(最上階)を構成するH形鋼の梁2と、図示していない多数の梁と柱とにより構造体を構成している。柱や梁は重量鉄骨を用いた建物、軽量鉄骨を用いた建物のいずれでもよいことは勿論のこと、木造の建物であってもよい。ルーフ階は梁2を含む多数の梁材により構成され、梁2を含む梁材の上方には屋根材として、例えばALC(Autoclaved Lightweight Concrete)板の屋根材3が水平に固定され、梁2の屋外側には壁材として、同様にALC板の壁材4と、サイディング板等の外壁材4Aが垂直に固定されている。
軒先排水構造100を備えた建物1の壁材は、前記のように屋外側の外壁材4Aと、屋内側の壁材4とを隙間を開けて平行に固定した構成であり、この場合には、外壁材4Aと壁材4との間の隙間は換気通路を構成している。壁材は前記のような2枚構成のものでなく、1枚構成のものであってもよい。
壁材4及び外壁材4Aは、梁2の上方に位置する屋根材3より上方に延出し、軒先の立上り部5を構成している。建物1では、立上り部5は最上階では2階部分の全周に亘って形成されている。図1に示すように、屋根材3の上面には水勾配K1がつけられており、屋根面に降った雨水は水勾配に沿って流れる構成となっている。屋根材3と立上り部5との水勾配の低い側の接合部には、屋根材3より低い位置に段差屋根材3Aが配設されている。屋根材3及び段差屋根材3Aは、梁2等で構成された天井面上に固定されている。
図2に示すように、屋根材3の屋根面より上方に延出形成された立上り部5には排水管6が水平方向に埋設され、排水管6は壁材4及び外壁材4Aを貫通し、屋外側にある竪樋7に連通している。竪樋7は外壁材4Aに支持具7aで固定されている。そして、屋根材3と壁材4との接合部に段差を有して固定された段差屋根材3A上に、側溝3Bが立上り部5に沿って形成されている。この構成により、軒先の立上り部5の根元に、段差状態に側溝3Bが設けられる。
図2,3に示すように、屋根材3の上面には側溝3Bの方向に水勾配K1がつけられている。図1で示すように、屋根材3が片流れの場合には側溝3Bは水勾配の低い側の片側の立上り部5に沿って形成される。また、図示していないが、両流れの場合には対向する2辺の立上り部5に沿って側溝が形成され、寄席棟等の屋根の場合には4辺の立上り部5に沿って側溝が形成される。このため、屋根材3の上部の屋根面に降った雨水は外周の立上り部5に向けて流れるようになっている。また、側溝3Bには排水管6に向かう水勾配が形成され、高位置Hから低位置L(図2参照)に向けて水が流れる構成となっている。図示の例では排水管6は水平に埋設されているが、屋外側に低くなるように僅かな勾配(水勾配)を付けて埋設してもよい。
屋根材3と壁材4との接合部の上部には、屋内側に沿ってスペーサ8が配設され、スペーサ8の下部は側溝3Bの上部まで延出している。スペーサ8において、排水管6に対応する位置には凹部9が形成されている。スペーサ8を壁材4に接触させると、凹部9の奥の壁材4の屋内側の立面は、スペーサ8の屋内側の立面から屋外側に落とし込んだ陥没面となっている。凹部9は、屋内側から見た正面形状が矩形であり、その深さは10〜30mm程度が好ましい。凹部9の水平方向の幅は、排水管6の直径の数倍程度が好ましく、排水管6の直径が60mmの場合には、150〜200mm程度が好ましい。また、凹部9の垂直方向の高さは、立上り部5の高さの0.5〜0.8倍程度が好ましいが、凹部9の深さ、幅、高さは前記の数値に限定されるものではない。
スペーサ8は板材で構成され、例えば木製の板材や合板、ALC板材で形成される。スペーサ8には排水管6の位置に対応して門型の凹部9が形成され、図4(a),(c)で示すように、屋内側から見た正面形状が矩形に形成されている。矩形状の凹部9は平行な二つの立上り辺9a,9aを有しており、この立上り辺の角はエッジ部9b,9bとなっている。このエッジ部9b,9bは、ゴミや落ち葉等をせき止める機能を有している。
軒先排水構造100では、スペーサ8は壁材4と外壁材4Aに並んで配設され、立上り部5を形成している。立上り部5の上部には笠木10が設置され、笠木10は壁材4と外壁材4A及びスペーサ8の上部を覆っており、これら三つの部材の上端からの建物1内への雨水等の浸入を防止し、壁材4等の上部の雨仕舞いをおこなっている。なお、笠木10の屋外側の端部は外壁材4Aより大きく突出して換気通路の出口を構成している。
側溝3Bの下部を構成する段差屋根材3A上には、排水管6に対応する位置にストレーナー網11を着脱可能に固定するための受具12が固定されている。排水管6の屋内側の開口は、凹部9内に位置しており、屋内側の開口の垂直方向位置は側溝3Bの底面より深い位置に埋設され、受具12には排水管6の開口に向かって下方に傾斜する窪み12aが形成され、この窪み12aにより側溝3Bを流れる雨水等がよどみなく排水管6に流れるようになっている。
軒先排水構造100を備えた建物1は、シート防水を実施している。すなわち、屋根材3から段差の側溝3B、凹部9、スペーサ8、笠木10の上部まで防水シート13が敷設され、屋根材3を覆う防水シート13Aが側溝3Bの立上り部で重ねられ、建物1の上部の防水をおこなっている。側溝3Bでは、受具12の表面は防水シート13で覆われている。排水管6と凹部9のない部位では、図3に示すように、防水シート13は側溝3Bからスペーサ8に沿って立上り、笠木10まで敷設されている。
ストレーナー網11はゴミや落ち葉等を通過させず、水を通過させる機能を有するように、メッシュ状に形成されている。ストレーナー網11は凹部9に配設され、凹部9内に位置すると共に、側溝3B内に位置しており、水平方向に延びる平面部11aと、これに連続し垂直方向に延びる立面部11bとを有する断面がL字状に形成されている。なお、平面部11aは水平に限らず、若干傾斜していてもよく、立面部11bは鉛直に限らず、若干傾斜していてもよい。
ストレーナー網11の立面部11bは凹部9内に位置し、ストレーナー網11に排水管6の開口が臨んでいる。ストレーナー網11の平面部11aは受具12の窪み12aを覆っている。この構成により、排水管6の開口、側溝3Bに固定された受具12の窪み12aはストレーナー網11で覆われ、ゴミや落ち葉等の排水管6への流入が防止されている。ストレーナー網11は、メッシュ状のもの、スリット状のもの等、適宜のものを用いることができる。
図3に示す、排水管6や凹部9のない立上り部5の部位では、段差屋根材3Aの上方に側溝3Bの深さに合わせて調整板材3Cが配設され、この調整板材3Cの上面からスペーサ8の屋内側の立面に沿って防水シート13が敷設され、側溝3Bと立上り部5の防水をおこなっている。
以上、詳細に述べたように、軒先排水構造100は、立上り部5に埋設された排水管6と、立上り部5の屋内側にある凹部9と、凹部9に配設されたストレーナー網11とを備え、ストレーナー網11に排水管6の開口が臨んでいる、ものである。
前記の如く構成された軒先排水構造100の作用について以下に説明する。雨天時に屋根材3の防水シート13A上に雨が降ると、屋根面の水勾配により雨水は側溝3Bに向かって流れ、立上り部5の根元の側溝3B内に溜まる。屋根面に落ち葉やゴミ等が散乱していると、これらは雨水とともに側溝3B内に流される。側溝3Bには排水管6方向に水勾配が付いているため、雨水、ゴミ、落ち葉等は側溝3Bに沿って排水管6方向に流れる。側溝3Bは排水管6の方向に水勾配がついており、排水管6の方向に水を流すことができるため軒樋は不要となり、部品点数の削減に繋がる。
側溝3Bを落ち葉等とともに流れる雨水は排水管6の方向に流れ、排水管6の周囲に形成された凹部9に到達すると、正面形状が矩形である凹部9の縦方向の二つのエッジ部9b,9bに落ち葉等が引っ掛かり、雨水はストレーナー網11を通過して受具12を経由して排水管6に流され、竪樋7を通して屋外に排水される。このため、ストレーナー網11に落ち葉等が堆積して目詰まりすることが防止され、雨水等の排水が円滑におこなわれる。
雨水がストレーナー網11を通過する際、平面部11aを通過して受具12の窪み12aを経由するとともに、立面部11bを通過して排水管6に到達する。風で飛ばされたゴミや落ち葉等が多量の場合に、凹部9のエッジ部9b,9bで引っ掛からない落ち葉等は、ストレーナー網11の平面部11a上に溜まる可能性があるが、立面部11bには落ち葉等が堆積しないため、雨水は立面部11bを通して排水管6に到達し竪樋7を通して排水される。ストレーナー網11は、受具12に対して着脱可能に装着されており、止めねじ等を外すことにより受具12の内部の清掃が容易におこなえる。
このように、軒先排水構造100では、立上り部5や凹部9を設け、この凹部9にストレーナー網11を配設したことにより、強風等で屋根上に吹き飛ばされたゴミや落ち葉等がストレーナー網11に堆積して雨水等の排水を妨げることを防止でき、ストレーナー網11の目詰まりが防止されることで円滑な排水が可能となる。
(軒先排水構造の実施の形態2)
つぎに、図5を参照して、実施の形態2に係る軒先排水構造100Aと、その変形例の軒先排水構造100Bについて説明する。図5は、軒先排水構造の実施の形態2を示す要部斜視図と、その概略平面図、及び実施の形態2の変形例の概略平面図である。図5(a)、(b)において、この軒先排水構造100Aでは、凹部9は屋内側から見た正面形状は矩形であり、凹部を構成する矩形の2つの立上り辺9a,9aに沿って、それぞれ、凹部9から屋内側へ突出する2つの板材14,14がねじ止め等で固定されている。板材14,14は金属板材、樹脂製の板材等を屈曲して、適宜形成される。
軒先排水構造100Aでは、ゴミや落ち葉等とともに側溝3Bを流れる雨水は、立上り部5の屋内側に形成された凹部9に配設されたストレーナー網11方向に流される際、凹部9から屋内側に突出する板材14,14でゴミや落ち葉がより一層効果的にせき止められ、ストレーナー網11には到達しない。このため、ストレーナー網11にゴミや落ち葉が堆積して目詰まりすることを防止でき、排水管6のより一層円滑な排水が可能となる。
図5(c)は、実施の形態2の変形例の軒先排水構造100Bを示しており、軒先排水構造100Aでは、板材14,14が屋内側に広がるように突出しているのに対して、軒先排水構造100Bでは、板材14a,14aは屋内側へつぼまるように突出しているものである。図5(c)に記載の変形例でも、雨水とともに流れてきたゴミや落ち葉等は、板材14a,14aによりさらに効果的にせき止められ、ストレーナー網11に到達しないため、ストレーナー網11の目詰まりを防止することができる。なお、板材の突出方向、角度、高さ、幅等は適宜設定できるものである。
(軒先排水構造の実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3に係る軒先排水構造として、図1の1階部分のB部で示すバルコニー部の軒先排水構造100Cを図6,7に基づき詳細に説明する。図6は実施の形態3に係る軒先排水構造100Cを示し、(a)は図1のB部を示す要部の垂直方向断面図、(b)は(a)で用いる排水管ユニットの断面図、図7(a)は凹部を形成するスペーサの要部斜視図、(b)は(a)と組み合わせストレーナー網を装着する状態の要部斜視図である。なお、軒先排水構造100Cは軒先排水構造100が最上階の軒先排水構造であるのに対し、途中階(1階)の軒先に適用した排水構造であることを特徴とする。なお、軒先排水構造100Cにおいて、軒先排水構造100と実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
軒先排水構造100Cは、途中階である1階部分の天井に位置する梁2A上にバルコニー部を備えており、このバルコニー部の排水をおこなうものである。図1に示すように、バルコニー部には軒先方向に向けて水勾配K2がつけられている。この実施の形態3は、ストレーナー網11の上部にオーバーフロー防止用の補助ストレーナー口15を有することを特徴としている。この補助ストレーナー口15は、多量の落ち葉等が飛来してストレーナー網11を塞ぎ、側溝3Bの上部に多量の雨水が溜まった場合に、雨水が笠木10を乗り越えて外部に漏れることを防止するものであり、補助ストレーナー口15を通して雨水が排水管6Aに流れるように構成している。
補助ストレーナー口15は、バルコニー部の転落防止用の立上り壁(立上り部)5Aに埋設されており、排水管6の上部に位置している。この実施の形態3でも、立上り壁5Aの屋内側には凹部9があり、凹部9にストレーナー網11が配設され、ストレーナー網11に排水管6Aの開口が臨んでいる。補助ストレーナー口15は、凹部9内にあり、排水管6と同様に屋内側に開口している。補助ストレーナー口15の開口には補助ストレーナー網16が装着され、ゴミや落ち葉等の通過を防止している。補助ストレーナー口15の配管の屋外側にはエルボ等の直角に曲げられたオーバーフロー排水管17が接続され、排水管6Aの上部に連通している。なお、補助ストレーナー口15が凹部9の外側上方に設けられる形態であってもよい。
以上、詳細に述べたように、軒先排水構造100Cは、立上り部5Aに埋設された排水管6Aと、立上り部5Aの屋内側にある凹部9と、凹部9に配設されたストレーナー網11とを備え、ストレーナー網11に排水管6Aの開口が臨んでおり、さらに立上り部5Aにオーバーフロー排水管17が埋設され、オーバーフロー排水管17の一端が排水管6Aの途中位置に連通し、オーバーフロー排水管17の多端が凹部9の上方位置で立上り部5Aの屋内側の側面に臨んでおり、他端に補助ストレーナー網16が配設されている、ものである。
軒先排水構造100Cにおいても、立上り部5の屋内側にある凹部9にストレーナー網11が配設され、ストレーナー網11に排水管6Aが臨んでいるため、雨水とともに流れてきた落ち葉やゴミは側溝3Bを排水管6A方向に流れ、凹部9のコーナーのエッジ部9b,9bで引っ掛かって凹部9内に堆積することが防止される。このため、ゴミや落ち葉等の堆積物によるストレーナー網の目詰まりを低減し、雨水等の円滑な排水が可能となる。
軒先排水構造100Cでは、軒先排水構造100と同様に落ち葉等が堆積して排水管6Aによる排水が滞ることが防止されているが、万が一排水が滞った場合には、補助ストレーナー口15を通してオーバーフロー排水管17を介し排水管6Aに排水することで、雨水がバルコニー部の立上り壁5A内に多量に溜まることを防止できるメリットがある。
図6,7に示す実施の形態3においても、凹部9の二つの立上り辺9a,9aに沿って、図5に示されるような板材14,14aを設けることができる。このように板材を設けることで、ゴミや落ち葉等をさらに効率よくせき止めることができるため、ストレーナー網11への目詰まりをより低減することができ、円滑な排水が可能となる。
図6(a)で用いられた排水管6Aとオーバーフロー排水管17とは、図6(b)に示すように、接着等で一体化した排水管ユニット18として構成し、立上り壁5Aを構成する壁材4に埋設するものであってもよい。このように一体化した排水管ユニット18を用いることで、建物1にオーバーフロー排水管を備える軒先排水構造を容易に設置することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更をおこなうことができるものである。例えば、軒先排水構造を備える建物は、鉄骨構造の建物の他に、木造の軸組構造の建物、ツーバイフォー構造の建物やコンクリート製の建物等にも適用できるものである。
屋根材として、ALC板の屋根材の例を示したが、これに限られるものでなく、例えば、プレキャストコンクリート板、金属屋根材、他の適宜の屋根材を使用してもよいことは勿論のことである。また、側溝の防水としてシート防水の例を示したが、金属板材を屈曲して樋状とした部材を用いて側溝を形成してもよい。
さらに、立上り部に設けた凹部は、スペーサを加工して形成した例を示したが、これに限らず、ALC等の壁材の厚さを増しておき、凹部を設けたい個所にざぐり加工をして凹部を形成することもできる。このように構成することでスペーサを不要として、構成を簡単にすることができる。
1:建物、2、2A:梁、3:屋根材、3A:段差屋根材、3B:側溝、4:壁材、4A:外壁材、5:立上り部、5A:立上り壁(立上り部)、6、6A:排水管、7:竪樋(樋)、8、8A:スペーサ、9:凹部、9a:立上り辺、9b:エッジ部、10:笠木、11:ストレーナー網、11a:平面部、11b:立面部、12:ストレーナー網の受具、12a:窪み、13:防水シート、14、14a:板材、15:補助ストレーナー口、16:補助ストレーナー網、17:オーバーフロー排水管、18:排水管ユニット、H:側溝の水勾配の高位置、L:側溝の水勾配の低位置、100,100A,100B,100C:軒先排水構造

Claims (7)

  1. 建物の最上階もしくは途中階の軒先の立上り部に排水管が埋設され、該排水管が該立上り部の屋外側にある樋に通じている排水構造において、
    前記立上り部の屋内側には凹部があり、該凹部にストレーナー網が配設され、該ストレーナー網に前記排水管の開口が臨んでおり、
    オーバーフロー排水管が前記立上り部に埋設されており、該オーバーフロー排水管の一端が前記排水管の途中位置に連通し、該オーバーフロー排水管の他端が前記凹部の上方位置で該立上り部の屋内側の側面に臨んでおり、該他端に補助ストレーナー網が配設されている、軒先排水構造。
  2. 前記凹部の屋内側から見た正面形状が矩形であり、前記立上り部には、前記矩形を構成する二つの立上り辺それぞれから屋内側へ突出するように板材が設けられている、請求項に記載の軒先排水構造。
  3. 建物の最上階もしくは途中階の軒先の立上り部に排水管が埋設され、該排水管が該立上り部の屋外側にある樋に通じている排水構造において、
    前記立上り部の屋内側には凹部があり、該凹部にストレーナー網が配設され、該ストレーナー網に前記排水管の開口が臨んでおり、
    前記凹部の屋内側から見た正面形状が矩形であり、前記立上り部には、前記矩形を構成する二つの立上り辺のそれぞれから屋内側へ突出するように板材が設けられている、軒先排水構造。
  4. オーバーフロー排水管が前記立上り部に埋設されており、該オーバーフロー排水管の一端が前記排水管の途中位置に連通し、該オーバーフロー排水管の他端が前記凹部の上方位置で該立上り部の屋内側の側面に臨んでおり、該他端に補助ストレーナー網が配設されている、請求項に記載の軒先排水構造。
  5. 前記ストレーナー網が、前記凹部内に位置する立面部と、該立面部に連続する平面部とを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の軒先排水構造。
  6. 前記立上り部の根元には側溝が設けられており、該側溝には前記排水管に向かう水勾配が形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の軒先排水構造。
  7. 前記樋が竪樋である、請求項に記載の軒先排水構造。
JP2016252900A 2016-12-27 2016-12-27 軒先排水構造 Active JP6910797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016252900A JP6910797B2 (ja) 2016-12-27 2016-12-27 軒先排水構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016252900A JP6910797B2 (ja) 2016-12-27 2016-12-27 軒先排水構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018105016A JP2018105016A (ja) 2018-07-05
JP6910797B2 true JP6910797B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=62786767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016252900A Active JP6910797B2 (ja) 2016-12-27 2016-12-27 軒先排水構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6910797B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019234821A1 (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 ヤマハ発動機株式会社 印刷装置
JP7145053B2 (ja) * 2018-11-21 2022-09-30 住ベシート防水株式会社 笠木
JP7050369B1 (ja) 2021-03-16 2022-04-08 株式会社スマイルユウ オーバーフロー管付きストレーナ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018105016A (ja) 2018-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7208081B2 (en) Gutter foam filter
US7544288B1 (en) Gutter filtering device
JP6910797B2 (ja) 軒先排水構造
JP2015021267A (ja) 建築物の排水構造
GB2132657A (en) A screen device for a drainage system
JP5722666B2 (ja) 建物の構造
JP3166276U (ja) 雨樋を設けた建物
KR101036617B1 (ko) 스크류가 내장된 수압식 선홈통을 구비한 우수 배출 장치
KR200490589Y1 (ko) 빗물받이
KR200339883Y1 (ko) 이물질 분리용 빗물받이 홈통의 덮개망
JPH08193393A (ja) バルコニーにおける排水設備構造
JP7509207B2 (ja) 建築物および水切り
CN214364493U (zh) 一种房建防水结构
JP6856186B2 (ja) 水切り
JPH0518065A (ja) 排水構造
CN220908912U (zh) 一种隐藏式排水屋面系统
JP4455016B2 (ja) 雨樋
CN207499264U (zh) 一种屋顶溢水装置
JPH0644973Y2 (ja) 竪樋装置
EP1013841B1 (en) Dormer window
JPH06146502A (ja) バルコニー防水パンの排水構造
TWM521643U (zh) 採光罩集水槽結構改良
JPH08246616A (ja) 雨樋の排水構造
JP6913922B2 (ja) 排水溝と縦樋が不要なバルコニー
JP3017355U (ja) 雨 樋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6910797

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250