JP3166276U - 雨樋を設けた建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨樋に落葉を積もり難くすると共に、仮に積もっても、その積もり具合の状態を簡単に点検することができるとともに、積もった落葉を容易に取り除くことができ、しかも建物の外観を損なうことがない、雨樋を設けた建物を提供する。【解決手段】軒先21近くの屋根2の幅方向のほぼ全体に亘って延伸するとともに一方側の端部3Aが他方側の端部よりも斜め下方向となるように水平方向に対して傾斜角度θを有する状態で設置する。さらに、一方側の端部3Aが屋根2の一方側の傍軒22Aとの間に隙間Wを有する雨樋具3と、屋根2の隙間Wを設けた領域に対応する、軒下21の部分に設置され、上部が開口するとともに底部に雨水を通す通水孔を設けた略箱状の受け具、及び受け具の上面を覆う網体、を有する集水升4と、を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、屋根に降った雨水を集めて排水させる雨樋に特徴のある建物に関し、特に戸建ての建物に関する。
周知のように、建物の屋根には、雨水を排水させるための雨樋が設置されている。この雨樋は、屋根の軒先に取付けてあるが、通常、断面半円形状若しくは断面コ字形状であって、上部が大きく開口している。ところで、この雨樋が設置されている屋根に落葉が積もったまま雨が降ると、落葉が雨水と共に流れ出して雨樋に流れ込む。従って、このまま放置すると、落葉が雨樋に堆積して詰るので、雨樋から雨水が溢れ出す。また、通常、雨樋は、金属材料で形成されているので落葉が詰ったまま放置すると、腐食して破損する。
このようなトラブルを回避するため、落葉詰り防止装置(例えば、特許文献1参照)や雨樋保護具(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
落葉詰り防止装置100は、図6に示すように、分割流水口102を備えた基底板103を横樋101に設置する。また、全体が三角形を有し、端面105A,105Bが排除面を構成する複数枚の排除板105を、基底板103上面に一体に設ける。排除板105は、所要枚を所要間隔で相互に離隔して一体に整列起立させたものであって、その中央頂部には山形天板106を前後に差渡したものである。尚、図中符号104は縦樋を示す。
一方、雨樋保護具200は、図7に示すように、雨樋250の上部開口部に取り付ける取付具210と、この取付具210に固定されて雨樋250の上部開口部を覆うように設ける通水構造220を備えた保護体230とからなる。取付具210には、保護体230を締付固定する締付手段240を設ける。この締付手段240を介して保護体230を取付具210に締付固定すると、雨樋250の上部開口部位置に保護体230が固定される。
特開2002−61350号公報 特開2004−107915号公報
しかしながら、前述の落葉詰り防止装置100では、雨樋の主要部を構成する横樋101の殆どの上部、つまり、落葉詰り防止装置100を設置してある部分以外が全て開放された状態である。従って、殆どの横樋101での落葉の詰りを防止できない。
一方、雨樋保護具200は、横樋を上から保護体230で覆う構造であるので、その点では都合良い。ところが、横樋は通常建物の軒先部分の全体を全て網羅するように長く設置されているので、保護体230もその分長く設置する必要がある。
ところで、これらの落葉詰り防止装置100及び雨樋保護具200にあっては、排除板105や保護体230の上にある程度落葉が積もると雨樋の機能を果たさなくなるので、これを取り除くことが必要である。そこで、時々その点検及び除去作業が必要である。ところが、雨樋保護具200の場合には、長く渡っている軒先に保護体230が設置されていると、その点検及び除去作業を雨樋の全長に沿って行わなければならないので、作業が面倒である。
また、上述の落葉詰り防止装置100及び雨樋保護具200等を設置する雨樋は、軒先に露出した状態で設置されている。そのため、建物の外観がすっきりとせず、見栄えが悪いので、建物のデザイン性を損ねている。
そこで、本考案は、上記した事情に鑑み、雨樋に落葉を積もり難くすると共に、仮に積もっても、その積もり具合の状態を簡単に点検することができるとともに、積もった落葉を容易に取り除くことができ、しかも建物の外観を損なうことがない、雨樋を設けた建物を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、第1の考案では、傾斜した屋根を有する建物の軒先近くの屋根表面の幅方向の一部を除いたほぼ全体に亘って連続延伸するとともに、一方側の端部が他方側の端部よりも斜め下方向となるように水平方向に対して傾斜角度を有する状態で設置され、前記一方側の端部が屋根の一方側の傍軒との間に隙間を有するとともに他方側の端部が屋根の他方側の傍軒に達する雨樋具と、
軒下の、前記隙間を設けた領域に対応した部分に設置し、上部が開口するとともに底部に雨水を通す通水孔を設けた略箱状の受け具を有し、かつ該受け具の上面を網体で覆った集水升と、
を備えたことを特徴とする雨樋を設けた建物を提供する。
第2の考案では、前記第1の考案において、屋根の表面の、前記雨樋具の設置部分より上部に、断面が略矩形状又はコ字状部を有するとともに前記雨樋具とほぼ同一長さを有する補助雨樋具を、前記雨樋具と平行に設け、
前記補助雨樋具の一方側の端部が、屋根の前記一方側の傍軒との間に隙間を有するように構成した、ことを特徴とする。
第3の考案では、前記第1又は第2の考案において、屋根の表面の、前記雨樋具の設置部分より上部に、断面が前記雨樋具と略同等の形状であって、高さが前記雨樋具より低い他の雨樋具を、前記雨樋具と平行に設け、
該他の雨樋具の一方側の端部が、屋根の前記一方側の傍軒との間に隙間を有するように構成した、ことを特徴とする。
第4の考案では、前記集水升の受け具の上面を覆う網体が、中央側が上方に突出する略屋根型を呈する、ことを特徴とする。
第5の考案では、前記第1乃至第3の何れかの考案において、前記集水升の前記通水孔の直下に鎖が垂設されている、ことを特徴とする。
第6の考案では、前記第1乃至第4の何れかの考案において、前記雨樋具は、屋根面に取付ける基部と、この基部から立ち上がった起立壁部とを有する断面略L字型を有している、ことを特徴とする。
第7の考案では、前記第1乃至第5の何れかの考案において、前記傾斜角度は5度〜10度の範囲である、ことを特徴とする。
上記第1の考案によると、傾斜した雨樋具によって雨水を案内するように構成しているので、屋根に葉が落下しても、その落葉も雨樋具に沿って除去され易い。また、軒下には、雨樋具の一方側の端部と屋根の傍軒との間の隙間を設けた領域に対応する部分に、集水升を設置しており、その上面を網体で覆っているため、落葉が集水升に侵入することを防止できる。仮に屋根上や前記網体の上に落葉が堆積するようなことがあっても、その堆積状態の点検作業が簡単であるとともに、堆積した落葉の除去も容易である。また、雨水自体は、傾斜した雨樋具に沿って流され、屋根の一方側の傍軒との間の隙間を通って集水升に流れ込むので、屋根の雨水排水機能も円滑である。更に、軒下には、一部にのみ集水升を設置するだけなので、軒下全体に亘っての雨樋が不要となり、すっきりとしたシンプルな構造となるので、建物のデザイン性を損なわない。これにより、住宅等の建物に対する品質を高めることも可能となり、高付加価値をもたらす建物が提供できるという利点がある。
第2の考案によると、屋根全体で受ける雨水を雨樋具だけで受け止めるのではなく、補助雨樋具により、屋根全体で受ける雨水のうち、上方部分の屋根に落ちる雨を受けて止めることで、屋根で受ける雨水の分散化を図るので、排水機能が増大する。
第3の考案によると、屋根全体で受ける雨水を雨樋具だけで受け止めるのではなく、他の雨樋具により、屋根で受ける雨水のうち、上方部分の屋根に落ちる雨を受けて止めることで、屋根で受ける雨水の分散化を図るので、排水機能が増大する。
第4の考案によると、中央部が上へ突出した屋根型の網体に落葉が堆積しても、その落葉のうち網体の傾斜した部分に堆積しているものについては、落葉が乾燥して風が吹くような状況において、自然に落下させることが可能である。これにより、網体へ堆積する落葉の除去作業が軽減可能となる。
第5の考案によると、鎖を垂設しているので、集水升に集まった雨水を静かに地面に導くことができるとともにデザイン性が高まる。しかも、この鎖は、種々の形態の市販の鎖が使用できるので材料費の削減が図れる。
第6の考案によると、市販のL字鋼が使用可能なので、コストの削減を図ることができる。
第7の考案によると、屋根から集めた雨水を効果的に集水升へ案内させることができる。
本考案の実施形態に係る雨樋を設けた建物の斜視図である。 図1の建物の屋根に設置する雨樋具及び補助雨樋具の具体的な設置状態を示す説明図である。 (A)は本考案の実施形態に係る雨樋における、雨樋具の作用を示す拡大断面図、(B)は本考案の雨樋具の変形例を示す拡大断面図である。 本考案の実施形態に係る雨樋における、集水升の作用を示す説明図であって、(A)は通常用のタイプ、(B)は落葉が多い地域用のタイプである。 本考案の雨樋の変形例を示す建物の斜視図である。 従来の落葉詰り防止装置を示す説明図である。 従来の雨樋保護具を示す斜視図である。
以下、本考案について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本考案に係る雨樋を設けた建物1を示すものであり、この実施形態の雨樋1は、1戸建て住宅などの建物の屋根2の表面部分において、軒先21近くの屋根2の幅方向の一部を除くほぼ全体に亘って設けた雨樋具3と、軒下の一部に吊下した集水升4と、集水升4から垂設した鎖5と、雨樋具3の上部に並設した補助雨樋具6と、を備えている。
雨樋1が設置される屋根2は、例えば本実施形態の場合には、図1に示すように、傾斜角度αの片流れ屋根タイプのものであって、図2に示すスレート鋼板20を用い、各スレート鋼板20の下側縁部の下に、これに隣接する下側のスレート鋼板20の上側縁部を重ね合わせて(これを、「重合部20A」とよぶ)敷き詰めたスレート葺きで構成されている。
雨樋具3は、図3に示すように、アルミ合金などの軽量金属や鋼材などで形成された長尺状で断面略L字型のものを用いており、屋根2の重合部20Aに固定された基部31と、この基部31の片側側面に沿って屋根の高さ方向(縦方向)に起立する起立壁部32と、を備えている。この雨樋具3が設置される屋根の形状には陸屋根を除き特に制限はなく、本実施形態のような片流れ屋根タイプの他にも、例えば切妻、寄棟、入母屋等のように、各種タイプに幅広く適用可能である。
本実施形態の雨樋具3では、図3(A)に示すように、既成のL字鋼を使用しており、基部31は起立壁部32に対して直交状態となっている。このように既成のものを使用することにより、材料費を大幅に削減できる。
また、この雨樋具3の代わりに、既成のL字鋼とは異なり、同図(B)に示すように、基部31と起立壁部32とのなす角度δが、直角ではなく、これよりも屋根の傾斜角度αを加算させた分だけ大きく開いた状態に形成した雨樋具3´を用いてもよい。この雨樋具3´の場合には、基部31と起立壁部32とのなす角度δが概ね(90度+α)の角度になるように形成してあるので、起立壁部32の姿勢が概ね鉛直方向に起立した状態となる。雨樋具3´をこのように構成すると、基部31と同じ長さで突出する起立壁部32であっても、既成のL字鋼を用いる場合に比べて、屋根2の面に対してより高い高さ(H)に起立させることができるので、屋根2を伝って流れる雨水に対してより高い堰止め機能を付与できる。
また、図1に示すように、本実施形態の雨樋具3は、一方側の端部3Aが屋根2の一方側の傍軒(袖部)22Aから所要距離の隙間Wだけ離間するようにしている。一方、雨樋具3の他方側の端部3Bは、屋根2の他方側の傍軒(袖部)22Bに接するところまで隙間なく設置されている。しかも、本実施形態の雨樋具3は、後述するように、軒先21に平行ではなく、この隙間Wを設けてある方が地面からの高さが低くなるような状態で、少し斜めの状態で屋根2に取付けてある。このように、本実施形態の雨樋具3は、一方側の端部3Aが一方側の傍軒22Aまで達しておらず、隙間Wを通して雨水や落葉等を通過させるようになっている。このように構成することで、隙間Wの直下の軒下に設けた集水升4へ向けて雨水や落葉等を集めて効果的に送り込むことができる排水機能を付与している。
また、本実施形態の雨樋具3の場合には、屋根2の下地に装着させる部位となる基部31が、図3(A)に示すように、起立壁部32に対して上側配置ではなく下側配置、つまり、屋根の軒先21に指向する格好で配置されている。従って、屋根2の表面を伝わって流れる雨水が起立壁部32に集められるときに、基部31が邪魔をすることが無いし、雨水を集めることができる深さDは基部31の厚さだけ減ることもないので、雨樋としてより有効に機能する。
また、本実施形態では、この雨樋具3及び補助雨樋具6が、図2において、各スレート鋼板20に形成される重合部20Aの、それぞれ隙間W、W´のエリアを除いた右側領域(これを、有効重合部とよぶ)内に設置するようになっている。つまり、雨樋具3は、軒先21に接した所定領域内、つまり前述の有効重合部内において、一方側端部3Aとなる基部31の左下側の角隅部31Aが左下角隅部分に設置されているとともに、他方側端部3Bとなる起立壁部32の右上側の角隅部32Bが右上角隅部分に設置されている。補助雨樋具6についても、同様の状態で設置しており、雨樋具3に平行となっている。
これにより、本実施形態の雨樋具3及び補助雨樋具6の傾斜角度θは、凡そ5度〜10度くらいに設定している。具体的には、軒先21の隙間W、W´を除いた、有効重合部20Aの横方向の長さが凡そ6〜7m、縦方向の長さが凡そ0.1mとなっている。この傾斜角度θは、任意に変更可能であり、設置する場所や地域での降水量などに応じて決定させればよい。即ち、例えば年間降水量が多い地域などでは、設置する雨樋具3の傾斜角度θを大き目に設定することで、排水能力がある程度調整できる。
集水升4は、雨樋具3の一方側の端部3Aと屋根2の一方側の傍軒22Aとの間の隙間Wを設けた領域に対応した、軒下の部分に、適宜の手段で取付けられている。本実施形態の集水升4は、図4(A)に示すように、受け具41と、網体42と、フィルタ43と、を有する。
本実施形態の受け具41は、網体42を介して軒先21から吊り下げて設置されている。この受け具41は、有底略箱状を呈するものであって、適宜の材料、例えばアルミ合金などのような軽量金属によって形成されており、上部が開口しているとともに底部に雨水を通す通水孔41Aを設けている。
図4(A)に示す本実施形態の受け具41は、縦断面略正方形状を有するものであり、落葉が特に多くない通常の一般的な地域での住宅地などの建物に設置するのに好適なタイプである。一方、例えば山間部や林間の別荘地内などでの建物に設置する場合には、同図(B)に示すように、縦断面幅広矩形状を有する受け具41´などを使用するのが好ましい。この集水升4´の受け具41´の場合には、この上に設置する後述の網体42´の上面及び側面部分の面積が広いので、その分、落葉も多く受け止めることができる。
網体42は、軒先に係止させることにより、受け具41を吊設させるものである。本実施形態の網体42は、受け具41の上面を覆う切妻タイプの屋根型形状を呈する網状のもので構成されているが、このタイプに限定されない。この網体42は、幾何学的には断面が略三角柱形状であって、全部で5面ある表面のうち、底面部分に網がなく、上面2つと左右両端面2つとの都合4つの面が網目状もので覆われる構造である。この網体42は、屋根2の隙間Wから流れ落ちる雨水とともに落葉やごみ等が屋根2の隙間Wから流れ出してきても、ここに引っ掛かって堆積する落葉やごみ等を適宜取り除くことができる。なお、この網体42の屋根形状は、本実施形態の切妻タイプに限定されるものではなく、例えば寄棟タイプ、片流れタイプ、その他の各種タイプが適用可能である。
この網体42は、ある程度以上の大きさの落葉やごみ等の通過を阻止できるようにするために、網戸の網のようなある程度の大きさの網目を有しており、雨水や細かい土などはここを通過して下方のフィルタ43へ流れ落ちていく。なお、この網体42は、この直下のフィルタ43を必要に応じて取出して新しいものと交換できるようにするため、受け具41の上面に対して着脱可能若しくは開閉可能となっている。
フィルタ43は、受け具41の内部に充填されており、細かい土やごみなどを取り除くようになっている。また、このフィルタ43は、上述したように、細かい土やごみなどが多数詰ってきて、所要のフィルタ機能を果たさなくなったような場合に、新しい別のものと適宜交換可能となっている。
鎖5は、集水升4を通過した雨水なども地面、排水路等へ伝え流するものであり、集水升4の通水孔41Aの直下に垂設されている。また、この鎖5は、縦樋としての機能ばかりでなく、装飾性を備えたエクステリアとしての機能も果たしている。なお、この鎖5は、複数のリングを縦に多数個つなぎ合わせたものであって、既成のものを含め様々なタイプのものが適用可能であるが、雨水が効率よく真下に流れ落ちるようにするため、構成要素である各リングについては、外形が略真円形状のものなどを避けることが好ましい。
補助雨樋具6は、断面略矩形状を有する略板状に形成されており、屋根2の上の、雨樋具3の設置場所より上部に複数設置される。本考案の補助雨樋具6は、屋根全体に受ける雨水を雨樋具3だけで受けるのではなく、屋根2全体に落ちてくる雨水のうち上部側部分の屋根に落ちる雨水を受けて止めることで、屋根全体に受ける雨水の分散化を図るものである。本実施形態の補助雨樋具6は、雨樋具3とほぼ同一長さを有するものであり、前述したように、雨樋具3と平行で、しかも等間隔に設けている。また、本実施形態の補助雨樋具6の場合は、スレート鋼板20を屋根2に固定させるための固定手段としての機能を同時に有している。即ち、補助雨樋具6は、上下2枚のスレート鋼板20のうち下側のスレート鋼板20を貫通してその下の屋根2の下地部分まで達するように止め付けて、固定してある。
この補助雨樋具6は、雨樋具3と同様に、一方側端部6Aと屋根2の一方側の傍軒22Aとの間に隙間W´を形成している。従って、傾斜した補助雨樋具6でも、ある程度の雨水を堰止めながら一方側端部6Aの方へ送り出し、雨水などを隙間W´から通過させて屋根2の下方へ流すことで、集水升4に向けてその雨水を排出することができる。
従って、本実施形態によれば、屋根2に落ちてきた雨水のうち、雨樋具3の直ぐ上側部分の屋根に落ちてくる雨水を起立壁部32で堰き止めるとともに、傾斜した起立壁部32に沿って下流に位置する一方側の端部3Aまで案内させる。同様に、屋根2に落ちてきた雨水のうち、各補助雨樋具6より上側部分の屋根に落ちてくる雨水をその補助雨樋具6で受け止めて下流となる一方側の端部6Aまで案内させる。このようにして、雨樋具3での堰止め機能だけでなく、各補助雨樋具6でも小さな堰止め機能をそれぞれ果たしているので、屋根2に落ちてきた雨水を分流化させることができる。
また、このようにして堰止められた雨水は、その後、雨樋具3での隙間W方向への集水機能と同様に、各補助雨樋具6での隙間W´方向への集水機能を利用して、効果的に集水升4へ送り出すことができる。
一方、雨樋具3及び補助雨樋具6で集水されそれぞれ隙間W及びW´を通ってその下方の集水升4へ送り出された雨水に落葉やごみなどが混ざり込んでいる場合には、落葉やごみなどの中で大きい物だけを、集水升4の網体42に堆積させることができる。そして、その残りは雨水とともに網体42を通過して下方のフィルタ43に送り込まれる。雨水とともにフィルタ43に送り込まれた小さな落葉やごみ或いは土などは、フィルタ43に引っ掛からなかったものだけが、これを通過する。
従って、集水升4を通過した雨水及びごく小さな土だけが鎖5を伝って地面へ向けて流れ出すときでも、雨水とともに落下する土による地面での汚れも少ないばかりか、地面に叩きつけられて住宅などの建物の壁面などに土などが飛び跳ねて汚れることなども極力回避できる。
このように、本実施形態によれば、簡易な構成の雨樋具3であるので、低コストで製造でき、設置作業も、スレート葺き作業の最後の作業として、謂わば、ついでに設置できる手軽さがある。しかも、落葉などが詰り易い孔や凹部などを設けていないので、屋根に木の葉などが落ちてきて、これが雨水が流れる流路の一部に詰ってトラブルを起こすといった虞がなく、長期間に亘って安心して使用できる。
また、本実施形態によれば、互いに上下に隣接するスレート鋼板20の重合部20Aを屋根2の下地に固定する仕上げの作業の際に、スレート鋼板20どうしを補助雨樋具6で押さえてスレート鋼板20ごと屋根2の下地にまとめて止め付けることができる。従って、屋根葺きの作業と雨樋設置作業とを兼用できるので、合理的である。
特に本実施形態では、集水升4の受け具41上面を覆う中央部側が屋根型に突出した網体42を設けている。従って、網体42の網目を通れずに堆積した落ち葉などは、その後に乾燥し風が吹けば、網体42の傾斜した網から下方へひとりでに舞い落ちることができるし、そうでない場合には、時々手などで取り除けばよい。
これにより、耐久性及び信頼性の高い雨樋が実現できるばかりか、落葉の積もり具合の状態を1箇所に集約した小さな集水升の部分だけで簡単に点検することができ、しかも積もった落葉をその小さな集水升だけから取り除くことで済むので、都合がよい。
また、本実施形態によれば、非常にシンプルですっきりとした構造であるので、デザイン性が高くすっきりとした屋根2が実現できる。その結果、建物の外観を損なうこともないので、雨樋を設置した住宅などの建物の付加価値も高まる。
なお、本考案は、上記した実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が適用可能である。即ち、本実施形態は雨樋具3及びこれより上側の屋根2の部分に補助雨樋具6を設けた構成としたが、例えば図5に示すような構成の雨樋1´であってもよい。
即ち、屋根2の上の、雨樋具3の設置部分より上部に、その雨樋具3とほぼ同等の形状であるが、これより若干高さが低い他の雨樋具7を、雨樋具3と平行に設けた構成としてもよい。この他の雨樋具7の場合でも、一方側の端部7Aが屋根2の一方側の傍軒22Aとの間に隙間W´を有するように構成する。このように構成することで、屋根全体に受ける雨水を雨樋具3とともに、複数の他の雨樋具7で分割して受けることができるので、排水機能が増大する。このため、特に降水量の大きい地域などでの雨樋として都合がよい。
また、上記のような実施形態の他に、補助雨樋具6と他の雨樋具7とを、雨樋具3の上側の屋根部分に、適宜の組み合わせで設置する構成であってもよい。
さらに、この補助雨樋具6や他の雨樋具7以外に、例えば断面略コ字型を有するものでもよい。即ち、中央に断面コ字状のコ字部(これが、補助雨樋具6や他の雨樋具7での起立壁部に対応する)とそのコ字部の開口した両端部からそれぞれ外方に直角に突出するフランジ部(これが、基部を構成する)を有するものでもよい。この場合には、コ字部の両側に水平に突出する両フランジ部或いは片側のフランジ部を、専用の釘などの固定手段で屋根に止め付けるような構成でよい。
また、本実施形態はスレート葺きの屋根に設置したが、これ以外に、例えば平板瓦の屋根、更には太陽光パネルを設けた屋根のパネル部分を避けた軒先近くに設置するように構成してもよい。
本考案は、切妻、寄棟、入母屋等、傾斜した屋根に適用することができる。
1,1´ 雨樋
2 屋根
21 軒先
22A 一方側の傍軒(袖部)
22B 他方側の傍軒(袖部)
3,3´ 雨樋具
3A 一方側の端部
3B 他方側の端部
31 基部
32 起立壁部
4 集水升
41 受け具
41A 通水孔
42 網体
43 フィルタ
5 鎖
6 補助雨樋具
7 他の雨樋具
7A 一方側の端部
W,W´ 隙間
α 屋根の傾斜角度
θ 雨樋具の傾斜角度

Claims (7)

  1. 傾斜した屋根を有する建物の軒先近くの屋根表面の幅方向の一部を除いたほぼ全体に亘って連続延伸するとともに、一方側の端部が他方側の端部よりも斜め下方向となるように水平方向に対して傾斜角度を有する状態で設置され、前記一方側の端部が屋根の一方側の傍軒との間に隙間を有するとともに他方側の端部が屋根の他方側の傍軒に達する雨樋具と、
    軒下の、前記隙間を設けた領域に対応した部分に設置し、上部が開口するとともに底部に雨水を通す通水孔を設けた略箱状の受け具を有し、かつ該受け具の上面を網体で覆った集水升と、
    を備えた、
    ことを特徴とする雨樋を設けた建物。
  2. 屋根の表面の、前記雨樋具の設置部分より上部に、断面が略矩形状又はコ字状部を有するとともに前記雨樋具とほぼ同一長さを有する補助雨樋具を、前記雨樋具と平行に設け、
    前記補助雨樋具の一方側の端部が、屋根の前記一方側の傍軒との間に隙間を有するように構成した、
    ことを特徴とする請求項1に記載の雨樋を設けた建物。
  3. 屋根の表面の、前記雨樋具の設置部分より上部に、断面が前記雨樋具と略同等の形状であって、高さが前記雨樋具より低い他の雨樋具を、前記雨樋具と平行に設け、
    該他の雨樋具の一方側の端部が、屋根の前記一方側の傍軒との間に隙間を有するように構成した、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の雨樋を設けた建物。
  4. 前記集水升の受け具の上面を覆う網体は、中央側が上方に突出する略屋根型を呈する、
    ことを特徴とする請求項請求項1乃至3のいずれか1項に記載の雨樋を設けた建物。
  5. 前記集水升の前記通水孔の直下に鎖が垂設されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の雨樋を設けた建物。
  6. 前記雨樋具は、屋根面に取付ける基部と、この基部から立ち上がった起立壁部とを有する断面略L字型を有している、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の雨樋を設けた建物。
  7. 前記傾斜角度は5度〜10度の範囲である、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の雨樋を設けた建物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019157556A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 パナソニック株式会社 屋根構造、及びその導水板
KR20220029954A (ko) * 2020-09-02 2022-03-10 (주) 디테코 처마 빗물 유도장치

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