JP5144158B2 - 軒先構成体 - Google Patents
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Description
また、家屋の屋根材は、洋風や和風などといった家屋の外観に対応させて、或いは降雨・降雪量や風量などといった住環境に応じて、瓦やスレート、トタンなどの金属系屋根材などから適宜に選定されるが、屋根材の種類に関わりなく、何れの屋根材の軒先にも同じ形態の軒樋や樋吊り金具、落ち葉除け板を取り付けることが可能であれば、建築部材のコスト削減や部材の共用化を図る上で好ましい。
さらに、使用する屋根材の種類や軒先の寸法・形状などによっては、屋根材の先端部から下方に離れた位置に軒樋を取り付ける場合がある。この場合、軒樋の上面が落ち葉除け板で覆われていても、風雨が強いときは雨水が軒樋に流入せずに鼻隠しと軒樋の後端部との隙間に回り込み、軒樋の後面部外側を伝って軒下に漏れ落ち易い。よって、屋根材の先端部と軒樋の設置間隔によっては、軒樋の後面部側に回り込む雨水を捕捉して軒樋内に流し落す手段を講じる必要がある。
これによれば、屋根材から落ち葉除け板に流れ落ちた雨水は、長孔を通って軒樋内に流れ落ち、また、落ち葉除け板表面の長孔と長孔の間を伝う雨水も一旦凹溝に流入し、凹溝内に形成された長孔から軒樋内へと流れ落ち、屋根材から流れ落ちる雨水を軒樋に確実に集水させることができる。
前記上部支持片は長さの異なるものを樋吊り金具とは別体に複数形成しておき、この中から、使用する屋根材や屋根の勾配、軒先の寸法・形状、軒樋の取り付け位置などの設置条件に応じて、落ち葉除け板を安定的に支持することが可能な適宜な長さのものを選定し、これを樋吊り金具の上面にリベットで留め付けるなどして一体に固定される。
予め長さの異なる上部支持片を形成し、これを選択的に用いることで、設置条件の異なる軒先に同一形態の樋吊り金具を取り付けて利用することが可能であり、部材の共用化を図ることができる。また、上部支持片の先端部に、落ち葉除け板の長孔の並設間隔に対して略2/3の間隔を開けて少なくとも三つの留め孔を並設しておけば、上部支持片の先端部を落ち葉除け板の下面に接合させた際に何れかの留め孔と長孔とが重なり合うので、重合部分にネジなどを挿通させて留め付けることにより、簡易な作業で上部支持片に落ち葉除け板を一体に固定することが可能である。
図1は本発明の一実施形態の軒先構成体が取り付けられた軒先の概略断面図、図2は図1の樋吊り金具の外観図と側面図、図3は図1の落ち葉除け板の外観図、図4は樋吊り金具の支持片先端部の留め孔と落ち葉除け板表面の長孔の形成間隔を説明するための図、図5は本発明の他の実施形態の軒先構成体が取り付けられた軒先の概略断面図、図6は図5の樋吊り金具と落ち葉除け板の外観図、図7は本発明のさらに他の実施形態の軒先構成体が取り付けられた軒先の概略断面図、図8は図7の樋吊り金具の外観図である。
各図において、符号1は軒先構成体、2は軒樋、3は樋吊り金具、4は落ち葉除け板、5は補助水切り、6は屋根材、7は鼻隠し、8は鼻隠し水切り板、9は水切り、10は軒天井、11a、11b、11cはそれぞれ固着具であるリベット、ネジ及びビスをそれぞれ示している。
また、本幹31の屈曲部31bの立ち上がり傾斜部には補助水切り5をネジ11bで留め付けるための留め孔31cが形成してあり、樋支持片32の下面には後側支持部32bと向い合わせに板バネ36を取り付けてある。
前側支持部32aと前片部34bの先端部間は適宜な間隔の隙間となっており、この隙間に軒樋2の前耳部22aと落ち葉除け板4の前端部43が係入するようになっている(図1参照)。
また、上部支持片34の後片部34cの先端部34dの傾斜は、屋根の勾配に対応した角度に設けてあり、当該先端部34dの上面に落ち葉除け板4の下面を載せて支持した状態で、屋根材6の延長面上に落ち葉除け板4の上面が位置するように設けてある。また、後片部34cの先端部34dには、落ち葉除け板4を留め付けるネジ11bを挿通するための留め孔34eが所定の間隔(d)を開けて三つ形成してある。留め孔34eの形成間隔については後述する。
さらに、後片部34cの先端部34dよりも下側の面内には切欠き34fが形成してあり、この切欠き34fにドライバーの先端を通して本幹31の屈曲部31bに補助水切り5をネジ留めすることができるように設けてある。
落ち葉除け板4は、その短手幅を屋根材6の先端部下方から軒樋2の前端部に亘って覆い得る幅に設けてあり、樋吊り金具3の上部支持片34の先端部に取り付けた状態で、屋根材6と落ち葉除け板4の上面とが一つながりに連続した面を構成し、軒樋2の上面全体が覆い隠れるようになっている(図1参照)。
次いで、固定した各樋吊り金具3の屈曲部31b間に補助水切り5を架け渡し、上部支持片34の切欠き34fからドライバーの先端を通して補助水切り5を屈曲部31bの上面にネジ11bで一体に留め付ける。
補助水切り5を各樋吊り金具3に固定したならば、各樋吊り金具3間に軒樋2を架け渡し、軒樋2の前耳部22aと後耳部23aをそれぞれ樋吊り金具3の前側支持部32aと後側支持部32bとに係合させて樋吊り具3に軒樋2を支持させる。
なお、落ち葉除け板4は、各樋吊り金具3に固定しつつ隣接する落ち葉除け板4の側端部同士を継ぎ合わせて鼻隠し7に沿って取り付けられる。
また、風雨が強いときに落ち葉除け板4の長孔41から進入した雨水も、軒樋2の上方に設置した補助水切り5に当たって軒樋2内に流れ落ち、落ち葉除け板4の長孔41から流入した雨水を確実に軒樋2で集水させることが可能である。
より詳しくは、この形態の樋吊り金具3は、本幹31をその平坦部31aと屈曲部31bの高低さを前記形態よりも小さく設けて形成し、前記平坦部31aの上面に略Z字形に屈曲した上部支持片37を固着して形成してある。上部支持片37は、前記平坦部31aの上面に接合する底部37aの側片を上方へ垂直に折り曲げ、その先端部37bを樋支持片32の前側支持部32aに向けて前方へ水平に折り曲げるとともに、先端部37b内に、前記形態と同様に所定の間隔(d=2/3D)を開けて三つの留め孔37cを形成してある。
また、落ち葉除け板4は、その表面に短手幅方向に延びた複数の長孔41を所定の間隔(D)で長手方向に沿って並設し、その上面の前端部側に各長孔41と交差して両側端部間に亘って延びた下方に凹んだ凹溝42を設け、前後両端部43、44をそれぞれ下方へ折り返して形成してある。
そして、落ち葉除け板4の凹溝42の下面を樋吊り金具3の上部支持片37の先端部37b上面に接合させるとともに、その後端部44を屋根材6の先端部下側に潜り込ませ、前端部43を軒樋2の前耳部22aの上面に当接させた状態で、重なり合った長孔41と上部支持片37の留め孔37cにネジ11bを螺合して留め付けることにより、上部支持片37の先端部37bに落ち葉除け板4が一体に固定されるように設けてある。
より詳しくは、この形態の樋吊り金具3は、本幹31が図5に示した形態と同形状のもの、上部支持片34が図1に示した形態と同形状のものをそれぞれ用いる以外、他の部材は前記両形態と同形状のものを用いて形成してある。
また、落ち葉除け板4は、その表面に短手幅方向に延びた複数の長孔41を所定の間隔(D)で長手方向に沿って並設し、その上面の前端部側に各長孔41と交差して両側端部間に亘って延びた下方に凹んだ凹溝42を設け、前端部43を下方へ屈曲し、後端部44を下方へ折り返して形成してある。
そして、落ち葉除け板4の下面を樋吊り金具3の上部支持片34の先端部34d上面に接合させるとともに、その後端部44を屋根材6の先端部下側に潜り込ませ、前端部43の縁部を樋吊り金具3の前側支持部32aと前片部34bの隙間に軒樋2の前耳部22aとともに係入させた状態で、重なり合った長孔41と上部支持片34の留め孔34eにネジ11bを螺合して留め付けることにより、上部支持片34の先端部34dに落ち葉除け板4が一体に固定されるように設けてある。
Claims (3)
- 鼻隠しに固定される樋吊り金具と、樋吊り金具に前後耳部を係合させて軒先に沿って支持される軒樋と、樋吊り金具で軒樋の開口面上に支持される表面に複数の長孔が並設されてなる落ち葉除け板とを有する軒先構成体において、
前記樋吊り金具は、その上面に先端部を落ち葉除け板の下面に接合させて当該板を支持する上部支持片を立設固定してなり、この上部支持片の先端部には、落ち葉除け板の長孔の並設間隔に対して略2/3の間隔を開けて、固着具の留め孔が少なくとも三つ並設して設けられ、
前記落ち葉除け板は、その上面に長孔と交差した凹溝が設けられていることを特徴とする軒先構成体。 - 鼻隠しに固定される樋吊り金具と、樋吊り金具に前後耳部を係合させて軒先に沿って支持される軒樋と、樋吊り金具で軒樋の開口面上に支持される表面に複数の長孔が並設されてなる落ち葉除け板とを有する軒先構成体において、
前記落ち葉除け板はその上面に長孔と交差した凹溝が設けられているとともに、
前記鼻隠しに取り付けられた鼻隠し水切り板の先端から下方に補助水切りを延設させ、前記樋吊り金具の上面に前記補助水切りが固着具で留め付られたことを特徴とする軒先構成体。 - 樋吊り金具はその上面に先端部を落ち葉除け板の下面に接合させて当該板を支持する上部支持片を立設固定してなり、この上部支持片の先端部には、落ち葉除け板の長孔の並設間隔に対して略2/3の間隔を開けて、固着具の留め孔が少なくとも三つ並設してあることを特徴とする請求項2に記載の軒先構成体。
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