JP2006081251A - モーター用ローターの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モーター用ローターの組付け作業性を損なうことなく、ロータコアの積層状態の整列性を良好にする。
【解決手段】 軸心部21aに貫通孔21bを有する円板状の電磁鋼板21が複数枚積層されて円柱状に構成されるロータコア20と、ロータコア20の軸心に貫通して配置されるシャフト30とを一体的とするためのモーター用ローター10の製造法であって、ロータコア20とシャフト30との間に充填材を射出成形により充填して両者を一体的とするに先立って、ロータコア20を構成する複数枚積層された電磁鋼板21をその径方向外方に配設された所定内円形状の整列型(スライド型73)により包囲固定して所定の円柱状に整列配置させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モーター用ローターの製造法に関する。詳しくは、モーター用ローターを構成するロータコアの積層状態における整列性を良好にするためのモーター用ローターの製造法に関する。
この種のモーターで使用されるローターは、例えば円板状の電磁鋼板(プレス加工によって打抜き形成されたもの)が複数枚積層されて円柱状に構成されたロータコアに対して、その軸心にシャフトが貫通して配置されると共に、鋼板等のものから成る一対のエンドプレートにより積層端面がカシメ固定されるなどして一体的に形成されている。詳しくは、ロータコアを構成する電磁鋼板各層には、その軸心部においてシャフトを挿し込むための貫通孔が形成されている。また、この貫通孔まわりの所定の内周部には、シャフトに形成された凹部或いは凸部に対応した形状の凸部或いは凹部が形成されており、シャフトが貫通して配置されると両者の相対回転が抑止される構成となっている。更に、電磁鋼板各層の周縁に沿って、ローターの界磁源となる永久磁石を埋込むための貫通孔が複数形成されている。
したがって、電磁鋼板を複数枚積層することにより、電磁鋼板各層に形成された各貫通孔が積層方向に整列するため、この部位にはシャフトや永久磁石等の組付部材を組付(貫通して配置)可能なスロット形状がそれぞれ形成される。よって、形成されたスロット形状にシャフトを貫通して配置すると、両者の嵌合いによって電磁鋼板各層の積層位置の位置決めが行われる。すなわち、電磁鋼板各層の周方向及び径方向に対する積層状態の整列性が一定に保持された状態となる。
また、上記した構成のローターは、軸方向両側に配置された成形型内に組付状態でセットされた後に、その組付寸法間に形成された隙間形状内にエポキシ系樹脂などの溶融状態の接着剤が射出成形によって充填されることにより、各部が接着されて一体的に形成される。したがって、例えばロータコアの各スロット形状に対してシャフトや永久磁石等の組付部材が隙間を有して組付けられた場合であっても、この隙間形状が接着剤によって充填されるため、ガタツキのない一体的な組付状態とすることができる。
なお、この種の関連技術は、例えば後記特許文献1に開示されている。
特開2003−235189号公報
しかしながら、上記従来の技術では、ロータコアのスロット形状にシャフトを貫通して配置した状態であっても、電磁鋼板各層が個々に位置ズレした積層状態となることがあった。
すなわち、電磁鋼板各層に形成された貫通孔とシャフトとの間の嵌合い寸法は、電磁鋼板積層時のバラツキやシャフトの組付け作業性を考慮して、両者の間に一定の隙間を持たせたすきまばめとなるように設定されている。また、同様の理由から、シャフトの外周面と電磁鋼板各層の貫通孔の内周部とに形成された凸部と凹部との嵌合い寸法もすきまばめとなるように設定されている。したがって、このような設定のスロット形状に対してシャフトを貫通して配置したとしても、両者の間には一定の隙間が形成されることとなり、電磁鋼板各層はこの隙間寸法間で移動可能な状態とされる。よって、電磁鋼板各層が個々に位置ズレした状態で接着されてしまい、整列しないままに一体的に固定されてしまうことがあった。
したがって、このようにロータコアを構成する電磁鋼板各層が個々に位置ズレを伴なった状態で一体的に固定されると、使用時(回転時)の遠心力にバラツキが発生し、ローター全体としての機械的バランス(ロータバランス)が崩れて性能低下を招くことになる。特に、電気自動車等の高速運動が要求されるモーターの使用に供される場合には、ロータコアの整列性が、直接、モーター全体としての性能に大きな影響を及ぼすことになる。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、モーター用ローターの組付け作業性を損なうことなく、ロータコアの積層状態の整列性を良好にすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のモーター用ローターの製造法は次の手段をとる。
先ず、本発明の第1の発明は、軸心部に貫通孔を有する平板状の電磁鋼板が複数枚積層されて構成されるロータコアと、ロータコアの軸心に貫通して配置されるシャフトとを一体的とするためのモーター用ローターの製造法であって、ロータコアとシャフトとの間に充填材を充填して両者を一体的とするに先立って、ロータコアを構成する複数枚積層された電磁鋼板をその径方向外方に配設された整列型により包囲固定して整列配置させるものである。
ここで、ロータコアとシャフトとの間の隙間を充填するための充填材としては、合成樹脂(例えばエポキシ樹脂)や合成ゴム等の合成品より成る接着剤等のものが挙げられる。
また、電磁鋼板の形状としては、一般的な円板形状のものの他、リラクタンスモータで使用される突極形状のものなどが挙げられる。
この第1の発明によれば、平板状の電磁鋼板が複数枚積層されて構成されたロータコアの軸心には、各電磁鋼板の軸心部に形成された貫通孔が積層方向に整列されて形成されるため、これにシャフトが貫通して配置される。そして、このロータコアとシャフトとの間に充填材が充填されることにより、両者が一体的に形成される。この際、上記充填材を充填するに先立って、ロータコアを構成する複数枚積層された電磁鋼板は、その径方向外方に配設された整列型により包囲固定されて整列配置される。したがって、ロータコアを構成する複数枚積層された電磁鋼板は、整列配置された状態で、充填材が充填されてシャフトと一体的とされる。
次に、本発明の第2の発明は、上述した第1の発明において、整列型はロータコアの周方向に少なくとも3分割された開閉式スライド型であり、スライド型を型締めすることによりロータコアを構成する電磁鋼板を包囲固定して整列配置させるものである。
この第2の発明によれば、ロータコアを構成する複数枚積層された電磁鋼板は、射出成形するに先立って、電磁鋼板の径方向外方に配設された周方向に少なくとも3分割された構成の開閉式スライド型を型締めすることにより、包囲固定されて整列配置される。すなわち、複数枚積層された電磁鋼板は、少なくとも周縁のうちの3点から内方に押圧力の付与を受けて整列配置される。
次に、本発明の第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、シャフトの外周面と電磁鋼板の貫通孔の内周部とのいずれか一方側に凸部が形成され、他方側に凸部が嵌合する凹部が形成されており、凸部と凹部の嵌合によりシャフトと電磁鋼板の周方向の予めの位置決めを行うものである。
この第3の発明によれば、シャフトの外周面と電磁鋼板の貫通孔の内周面には、凹部と凸部とによって互いに嵌合する形状がそれぞれに形成されている。したがって、ロータコアの軸心にシャフトを貫通して配置すると、上記した凹部と凸部の形状が嵌合し、シャフトと電磁鋼板との間の周方向の移動が一定に規制される。すなわち、シャフトと電磁鋼板との間の周方向の予めの位置決めがなされる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、本発明の第1の発明によれば、シャフトと電磁鋼板に形成された貫通孔との間の嵌合い寸法がすきまばめとなるように設定されている場合であっても、ロータコアを整列配置した状態でシャフトと一体的とすることができる。すなわち、電磁鋼板積層時のバラツキやシャフトを貫通して配置する際の組付け作業性を考慮した設計としつつ、ロータコアの積層状態の整列性を良好にすることができる。したがって、モーター用ローターの回転時の遠心力にバラツキを発生させることなく、ローター全体としての機械的バランス(ロータバランス)を良好にすることができる。
更に、本発明の第2の発明によれば、電磁鋼板の整列状態をより高精度に位置決めすることができる。
更に、本発明の第3の発明によれば、シャフトと電磁鋼板とが周方向に予め位置決めされ、ロータコアの積層状態の整列性を一層良好にすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、本実施例のモーター用ローター10の製造法について図1〜図4を用いて説明する。図1はロータコア20を構成する複数枚積層された電磁鋼板21をスライド型73により包囲固定して円柱状に整列配置させる工程図、図2は図1を側面視して示した断面図、図3は射出成形により一体的とされた状態のモーター用ローター10の平面図、図4は射出成形により一体的とされた状態のモーター用ローター10の背面図である。
本実施例の製造法により得られるモーター用ローター10は、次のような構成とされている。すなわち、図2に良く示されるように、円板状の電磁鋼板21が複数枚積層されて円柱状に構成されるロータコア20に対して、シャフト30、永久磁石40、及びエンドプレート50,60から成る組付部材がそれぞれ組付けられる。そして、このロータコア20と上記各組付部材との間に形成される隙間形状には、接着剤たる樹脂76が充填される。なお、本実施例で使用される樹脂76は、耐油性、耐熱性等に優れ、モーターの使用環境下においても劣化しない接着剤として機能する熱硬化性のエポキシ系樹脂が用いられる。ここで、樹脂76が本発明の充填材に相当する。これにより、ロータコア20と上記各組付部材とが一体的となって得られる。以下、モーター用ローター10の各構成についての詳細を説明する。
先ず、ロータコア20は、図2に良く示されるように、プレス加工によって円板状に打抜き形成された電磁鋼板21が複数枚積層されて円柱状に構成されている。また、図1にも示されるように、これら電磁鋼板21各層の軸心部21aには、シャフト30を貫通して配置するための貫通孔21bがそれぞれ形成されている。また、貫通孔21bまわりの内周部21cには、シャフト30に形成された凹部32に嵌合可能な形状の凸部21dが対向配置されている。これにより、ロータコア20を構成する電磁鋼板21とこれに貫通して配置されたシャフト30との間の周方向の移動が一定に規制される。すなわち、シャフト30と電磁鋼板21との間の周方向の予めの位置決めがなされる。また、電磁鋼板21各層の周縁部位に沿って、モーター用ローター10の界磁源となる永久磁石40を埋込むための埋込孔21eが複数形成されている。更に、ロータコア20の固定状態をより強固に保持するために、射出成形時においてロータコア20の積層方向に樹脂76を連通状態で充填するための充填孔21fが、埋込孔21eより内方位置に複数形成されている。
したがって、このような構成から成る複数の電磁鋼板21を複数枚積層して円柱状にすることにより、電磁鋼板21各層の軸心部21aに形成された貫通孔21bが積層方向に整列されて形成される。これにより、シャフト30を貫通して配置可能なシャフト用スロット22が形成される。また、同様にして、埋込孔21eも整列して形成され、永久磁石40を埋込み配置可能な磁石用スロット23が形成される。更に、充填孔21fも整列して形成され、樹脂76を連通状態で充填可能な充填用スロット24が形成される。
ここで、前述した貫通孔21b及びその内周部21cに形成された凸部21dの大きさ形状は、積層後に貫通して配置されるシャフト30及びその外周面31に形成された凹部32の大きさ形状よりも若干大きく設定されており、両者の嵌合いがすきまばめとなるように設定されている。すなわち、両者の嵌合いに一定の隙間(図示しない)を持たせることにより、電磁鋼板21の積層時における積層状態のバラツキを吸収することができ、シャフト30の組付け作業性を良好にすることができる。また、同様の理由から、埋込孔21eの大きさ形状も、永久磁石40の大きさ形状よりも若干大きく設定されている。
次に、シャフト30は、図1及び図2に良く示されるように、前述したロータコア20の軸心に形成されるシャフト用スロット22に貫通して配置することにより、ロータコア20を構成する電磁鋼板21各層の径方向及び周方向の予めの位置決めを行うことができる。
詳しくは、シャフト30が貫通して配置された状態では、電磁鋼板21各層の径方向の移動はその貫通孔21bの内周部21cとシャフト30の外周面31との嵌合いによって形成される隙間寸法間内に規制される。また、電磁鋼板21各層の周方向の移動は、シャフト30の外周面31に形成された凹部32と電磁鋼板21各層の内周部21cに形成された凸部21dとの嵌合いにより、両者の間に形成される隙間寸法間内に規制される。
なお、最終的には、射出成形によってこの隙間形状内に樹脂76を充填することにより、シャフト30とロータコア20とを一体的に位置固定することができる。
次に、永久磁石40は、使用時にモーター用ローター10の界磁源として機能するものであり、図1及び図2に良く示されるように、ロータコア20の周縁部位に沿って形成された複数の磁石用スロット23に埋込まれる。この永久磁石40は、前述もしたように磁石用スロット23との嵌合いがすきまばめに設定されており、磁石用スロット23に埋込んだ状態では両者の間に若干の隙間形状が形成される(図示しない)。したがって、最終的には、射出成形によってこの隙間形状内に樹脂76を充填することにより、永久磁石40とロータコア20とを一体的に位置固定することができる。
次に、エンドプレート50,60は、図2に良く示されるように、ロータコア20を構成する電磁鋼板21の積層端面25にそれぞれ配設される。詳しくは、図2に示された右側のエンドプレート50は、鋼板からなるものであり、シャフト30に挿し込んでカシメ固定することによってシャフト30と一体的とすることができる(図3参照)。また、図2に示された左側のエンドプレート60は、射出成形によって形成されるものであり、他の隙間形状に充填された樹脂76と連続的に一体成形されて形成されるものである(図4参照)。この両者のエンドプレート50,60によってロータコア20及びシャフト30の飛出しが防止される。
次に、射出成形機70について説明する。前述した接着剤たる樹脂76を射出成形するための射出成形機70は、図1及び図2に良く示されるように、組付状態でセットされるモーター用ローター10の軸線方向に開閉可能に配置された固定型71(図2で示された右側の型)及び可動型72(図2で示された左側の型)に対し、その直角方向に開閉可能なスライド型73が配置された構成とされている。
詳しくは、図1に良く示されるように、スライド型73は、ロータコア20を構成する電磁鋼板21の径方向外方に配設されており、その周方向に3分割された構成とされている。また、スライド型73は、周知のトグル機構や油圧シリンダ(共に図示しない)によって、可動型72の開閉移動に連動してそれぞれがロータコア20の径方向内外方に向けてスライドし、開閉したり型締め力を発生したりする。ここで、各スライド型73の内方面には、型締めされて閉状態とされた際に円形状を形成して電磁鋼板21各層の周縁部位に当接する当接面73aが形成されている。したがって、モーター用ローター10を組付状態で固定型71にセットした後にスライド型73を型締めすると、複数枚積層された電磁鋼板21に対し各スライド型73が円周上の3点からそれぞれ押圧力を付与する。これにより、電磁鋼板21各層を包囲固定し、円柱状に整列配置することができる。
また、図1に良く示されるように、スライド型73によって電磁鋼板21各層の周縁部位が型締めされた状態のモーター用ローター10は、次に、固定型71及び可動型72の型締めがなされて全体が封止された状態となる。そして、封止状態の型内に形成されたキャビティ内には溶融状態の樹脂76が射出されて充填される。詳しくは、樹脂76の射出は、プランジャ又はスクリュー(共に図示しない)によって計量されて加熱されて溶融状態の樹脂76が、例えば図2で示す左側のエンドプレート60が形成される部位まわりの複数の位置から射出されるなどして行われる。また、図2に良く示されるように、磁石用スロット23に埋込まれる永久磁石40は、固定型71及び可動型72から突出した形状の押えピン74によって両端が押えられた状態で保持される。更に、エンドプレート60が形成される側のロータコア20の積層端面25も、可動型72から突出した形状の押えピン75によって押えられた状態で保持される。そして、射出された樹脂76は、図2に良く示されるように、シャフト用スロット22とシャフト30との間に形成された隙間形状(図示しない)、磁石用スロット23と永久磁石40との間に形成された隙間形状(図1参照)、充填用スロット24内、ロータコア20の積層端面25とエンドプレート50との間に形成された隙間形状、及びエンドプレート60の形成される空間形状内を流動して充填される。その後、樹脂76を硬化させた後に脱型することにより、樹脂76により一体的とされたモーター用ローター10が得られる。
続いて、本実施例のモーター用ローター10の製造法について、図1〜図4により工程順に説明する。なお、以下に説明するモーター用ローター10の各構成部材(ロータコア20及び各組付部材)は、射出成形時における樹脂76の流動性や硬化性を良好にするために、図示しない高温炉等の昇温装置によって、予め適当な温度にまで加熱昇温された状態で射出成形機70の固定型71にセットされるものとする。また、各構成部材を射出成形機70の固定型71にセットするに際しては、ロータコア20に各組付部材が組付けられた状態のものをセットする場合と、固定型71にセットされた状態のロータコア20に対して各組付部材が組付けられる場合とがあるが、これらは、その組付け作業性を考慮して適宜選択されるものとし、詳細な説明は省略する。
先ず、円板状の電磁鋼板21を複数枚積層して、円柱状のロータコア20を形成する。これにより、電磁鋼板21各層に形成された各孔(貫通孔21b,埋込孔21e,充填孔21f)が積層方向に整列されるため、シャフト用スロット22、磁石用スロット23、及び充填用スロット24がそれぞれ形成される。なお、シャフト用スロット22を構成する電磁鋼板21各層の内周部21cには、シャフト30の外周面31に形成された凹部32を嵌合可能な凸部21dが形成されている。
次に、シャフト用スロット22内にシャフト30を貫通させて配置する。このとき、シャフト30の外周面31に形成された凹部32と電磁鋼板21各層の貫通孔21bに形成された凸部21dとが嵌合するようにして配置する。これにより、ロータコア20を構成する電磁鋼板21各層は、貫通して配置されたシャフト30との嵌合いによって、それぞれの径方向及び周方向に予めの位置決めがなされる。
次に、ロータコア20の一方側の積層端面25に鋼板から成るエンドプレート50をカシメ固定する。そして、各磁石用スロット23に永久磁石40を埋込む。このとき、両者の嵌合いはすきまばめに設定されているため、永久磁石40を落とし込むようにしてセットするのみで簡単に組付けることができる。なお、磁石用スロット23内に落とし込まれた永久磁石40は、固定型71から突出した形状の押えピン74によって支持される。
その後、固定型71にモーター用ローター10が組付状態でセットされた状態で、可動型72を閉移動させる。すると、ロータコア20の周方向に3分割された構成のスライド型73がこれに連動して閉移動し、可動型72が型締め状態となるのに先立って、スライド型73の当接面73aが電磁鋼板21各層の周縁部位に当接する。そして、図1に良く示されるように、スライド型73が型締めされることによって、電磁鋼板21各層が円周上の3点から押圧力が付与されて包囲固定される。これにより、電磁鋼板21各層が円柱状に整列配置される。次いで、モーター用ローター10は、可動型72と固定型71とにより型締めされて、全体が封止された状態となる。
次に、封止状態のモーター用ローター10に対して樹脂76の射出成形を行う。これにより、射出された溶融状態の樹脂76は、図2〜図4に良く示されるように、モーター用ローター10の各隙間形状や空間形状内を流動して充填される。そしてその後に、樹脂76を硬化させて脱型することにより、一体化された構成のモーター用ローター10が得られる。
このように、本実施例のモーター用ローター10の製造法によれば、シャフト30と電磁鋼板21に形成された貫通孔21bとの間の嵌合い寸法がすきまばめとなるように設定されている場合であっても、ロータコア20を円柱状に整列配置した状態で樹脂76の射出成形を行うため、ロータコア20を円柱状に整列配置した状態でシャフト30と一体的とすることができる。すなわち、電磁鋼板21の積層時のバラツキやシャフト30を貫通して配置する際の組付け作業性を考慮した設計としつつ、ロータコア20の積層状態の整列性を良好にすることができる。したがって、モーター用ローター10の回転時の遠心力にバラツキを発生させることなく、モーター用ローター10全体としての機械的バランス(ロータバランス)を良好にすることができる。
詳しくは、ロータコア20の整列配置は、電磁鋼板21の径方向外方に配設された周方向に3分割された構成の開閉式スライド型73を型締めすることにより行われる。したがって、電磁鋼板21を円周上の3点から押圧して包囲固定することができ、電磁鋼板21の整列状態を高精度に位置決めすることができる。また、ロータコア20の軸心にシャフト30を貫通して配置することにより、シャフト30の凹部32とロータコア20の凸部21dとを嵌合させるため、シャフト30と電磁鋼板21との間の周方向の予めの位置決めをすることができる。したがって、ロータコア20の積層状態の整列性を一層良好にすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
すなわち、本実施例においては、スライド型73を型締めした後に可動型72を型締めするようにしたものを示したが、これらを同時に型締めするように設定したものであっても良い。また、スライド型73と可動型72とが連動して移動するものを示したが、それぞれが独立した駆動機構を備えて開閉するようにしたものであっても良い。
更に、スライド型73は、電磁鋼板21の周方向に3分割された構成のものを示したが、それ以上に分割されているものであっても良い。なお、2分割としたものであっても構わないが、この場合には電磁鋼板の型締め精度が本実施例で示したものよりも劣る場合があるため留意する必要がある。
更に、充填材として熱硬化性のエポキシ系樹脂から成る接着剤を示したが、その他の合成樹脂や合成ゴムから成るものであっても構わない。すなわち、モーター用ローター10内の隙間形状や空間形状内に充填することにより、これを一体化することができるものであれば良い。
更に、電磁鋼板21は円板形状のものを示したが、例えばリラクタンスモータに使用されるタイプの突極形状のものであってもよい。この場合には、スライド型の形状を、突極形状の電磁鋼板を内方に型締めできるような形状にして対応させればよい。
ロータコアを構成する複数枚積層された電磁鋼板をスライド型により包囲固定して円柱状に整列配置させる工程図である。 図1を側面視して示した断面図である。 射出成形により一体的とされた状態のモーター用ローターの平面図である。 射出成形により一体的とされた状態のモーター用ローターの背面図である。
符号の説明
10 モーター用ローター
20 ロータコア
21 電磁鋼板
21a 軸心部
21b 貫通孔
21c 内周部
21d 凸部
21e 埋込孔
21f 充填孔
22 シャフト用スロット
23 磁石用スロット
24 充填用スロット
25 積層端面
30 シャフト
31 外周面
32 凹部
40 永久磁石
50 エンドプレート
60 エンドプレート
70 射出成形機
71 固定型
72 可動型
73 スライド型
73a 当接面
74 押えピン
75 押えピン
76 樹脂(充填材)

Claims (3)

  1. 軸心部に貫通孔を有する平板状の電磁鋼板が複数枚積層されて構成されるロータコアと、該ロータコアの軸心に貫通して配置されるシャフトとを一体的とするためのモーター用ローターの製造法であって、
    前記ロータコアとシャフトとの間に充填材を充填して両者を一体的とするに先立って、ロータコアを構成する複数枚積層された電磁鋼板をその径方向外方に配設された整列型により包囲固定して整列配置させることを特徴とするモーター用ローターの製造法。
  2. 請求項1に記載のモーター用ローターの製造法であって、
    前記整列型は前記ロータコアの周方向に少なくとも3分割された開閉式スライド型であり、該スライド型を型締めすることによりロータコアを構成する電磁鋼板を包囲固定して整列配置させることを特徴とするモーター用ローターの製造法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモーター用ローターの製造法であって、
    前記シャフトの外周面と電磁鋼板の貫通孔の内周部とのいずれか一方側に凸部が形成され、他方側に該凸部が嵌合する凹部が形成されており、該凸部と凹部の嵌合によりシャフトと電磁鋼板の周方向の予めの位置決めを行うことを特徴とするモーター用ローターの製造法。
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