JP2006079912A - 導電性ペースト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電性ペーストの組成変化やレオロジー変化を伴わず、簡易な工程で塊状の不純物を取り除き、印刷欠陥を生じない厚膜形成用の導電性ペースト及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペーストを目開き30μm以上、50μm以下のフィルタで濾過する導電性ペーストの製造方法。導電性ペーストのチクソトロピー性を利用して、粘度が400Pa・s以上の導電性ペーストに剪断応力をかけて粘度を400Pa・s以下に低下させ、濾過を行う。更にこの方法で製造した導電性ペースト及び導電性ペーストを基板上に印刷した電気回路。
【選択図】 なし

Description

本発明は、エレクトロニクス分野で使用される導電性ペーストとその製造方法に関し、例えば電子回路などの厚膜導体形成に用いられる導電性ペースト、及びそれを用いてなる電気回路に関する。
従来、厚膜形成用の導電性ペーストとして、金属粉末を有機ビヒクル中に分散させたものが広く使用されている。これらの導電性ペーストは、その用途に応じて、金属粉末等の固形成分と有機ビヒクル等の液体成分およびその他の成分を、3本ロール等の混合機によって混練することで製造している。例えば、特許文献1に金属粉末、ガラス粉末、及び有機ビヒクルを含有する厚膜導体ペーストが開示されている。金属粉末には貴金属粉末が用いられ、形状は球状が好ましく、粒径が0.1〜3.0μmとの記載がある。ガラス粉末は従来から公知のSiO、Al、PbO、CaO、B等を主成分とした450〜650℃に軟化点を有するガラス粉末と記載されている。有機ビヒクルは、金属粉末と結合材とを混合し、塗布する際に適した材料とするために用いられる分散剤であり、溶剤成分と樹脂成分及び添加剤成分を含んでいる。
これらの導電性ペーストは、スクリーン印刷等の方法によってパターン形成し、焼成して電気回路として使用する。例えばフラットディスプレイパネル基板の電極形成等の用途においては、高精細な電極形成が求められており、ファインパターン形成可能な導電性ペーストが要求されている。
特開2003−132735号 公報 特開平11−195324号 公報 特開2001−215700号 公報
しかしながら、従来の厚膜形成用導電性ペーストの製造方法では導電性ペースト中に残存する不純物を取り除くことができず、スクリーン印刷法等によるファインパターン形成において、これに起因するパターンの断線や欠け、ピンホール等の印刷欠陥が生じるという問題が生じていた。この不純物としては、原料中に微量に存在する異物、又は作製工程で混入する埃、糸くず等の異物、有機ビヒクル由来の樹脂の不溶解物などが挙げられる。
そこで、これらの不純物を取り除くために、特許文献2には作製したペーストを目開き1〜20μmのフィルタで濾過する方法が提案されている。しかし、一般に用いられる厚膜形成用の導電性ペーストは高粘度であるため、実質このような微細孔径のフィルタでは濾過できない。このため、一旦ペーストを加熱するか、あるいはペースト中に溶媒を添加して粘度を低下させた状態で目開き1〜20μmで濾過すると記載されているが、このような工程を加えるとペーストの組成が変わってしまい、ファインパターンの印刷性に必要不可欠なペーストのレオロジーが安定しないという問題がある。更に、導電性ペーストに含まれる金属粉末やガラス粉末等の固形物の粒径がフィルタの目開きよりも大きい場合は、必要な固形物まで除かれてしまい、ペーストの組成が変わり所望の特性が得られないという問題もある。
更に、特許文献3においては、あらかじめバインダに溶解可能な成分を溶解させ有機ビヒクルを製造した後、この有機ビヒクルを目開き5μm以下のフィルタで濾過し、さらに固形成分を加える方法が提案されている。この方法ではペースト組成が変わるという問題はないが、固形成分を加えた後の工程で混入する不純物を取り除くことができない。よって混練工程中に混入する異物や金属粉末中の分散不良物などが混入する可能性がある。
本発明の目的は、上記のようなペースト組成やレオロジーの変化を伴わず、簡易な工程で糸くずや塊状の異物等の不純物を取り除き、パターンの欠けや断線、ピンホール等の印刷欠陥を生じない厚膜形成用の導電性ペースト及びその製造方法を提供することにある。更にこの導電ペーストを基板上に印刷して作製した電気回路を提供することを目的とする。
本発明者は、金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペースト中に混入する塊状の不純物の粒径に着目した。このような導電性ペーストを印刷し、ファインパターン形成した場合に、パターンの欠けや断線、ピンホール等の印刷欠陥の原因となる不純物の粒径は50μm以上であり、この粒径以下の不純物は印刷性に影響を及ぼさないことを見出した。
例えば、スクリーン印刷によるパターン形成を考える。印刷時に使用するスクリーンマスクは印刷パターンの精細度に応じて選択し、通常、パターンが高精細になるほど高メッシュ数のスクリーンマスクが使用される。現在、最もファインパターン形成可能なスクリーンマスクとしてステンレス製500メッシュのスクリーンマスクが使用されており、このスクリーンマスクの開口径は33μmである。たとえ粒径が小さくても、導電性ペースト中の不純物は少ない方が好ましいが、スクリーンマスクの開口径以下の粒径の不純物であれば、実際問題として印刷欠陥は生じない。また逆に20μm以下の細かい不純物を除去するために、細かいフィルタを用いて導電ペーストを濾過しようとすると、ペースト中に必要な金属粉末等の固形分までが濾過されてしまい、ペーストの組成が安定しないという問題が生ずる。更に細かいフィルタを用いて濾過するためには濾過に長時間を必要とし、製造コストがかかるという問題もある。
すなわち本発明は、金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペーストを、目開き30μm以上、50μm以下のフィルタで濾過する導電性ペーストの製造方法である(請求項1)。目開き50μm以下のメッシュで濾過すれば、印刷時に問題となる50μm以上の不純物を完全に除去することができる。またメッシュの目開きを30μm以上とすることで、高粘度の導電性ペーストを濾過することが可能となり、導電性ペーストの組成やレオロジーの変化を起こすことが無い。
フィルタ濾過時の導電性ペーストの粘度は400Pa・s以下であることが好ましい(請求項2)。濾過時の粘度が400Pa・sより大きいと濾過工程に時間がかかり、作業性が悪くなるからである。しかし一般的に、微細なパターンを形成するためには400Pa・s以上の粘度の導電性ペーストが使用される。これは、導電性ペーストの粘度が低いとラインのにじみ等の問題が起こるからである。このような高粘度の導電性ペーストの組成を変更すること無く、効率良く濾過するために、導電性ペーストのチクソトロピー性に着目した。
チクソトロピー性とは、粘度の剪断応力依存性である。すなわち剪断応力が大きい領域では低粘度であり、剪断応力が小さい領域では高粘度となる。このような導電性ペーストのチクソトロピー性を利用して、フィルタでの濾過時に剪断応力を負荷することでペーストの粘度400Pa・s以下に低下させ、濾過工程の作業時間を短縮することができる(請求項3)。
導電性ペーストの粘度は回転粘度計等で測定できる。導電性ペーストのチクソトロピー性により、測定時の回転速度によって粘度の値は異なるため、E型回転粘度計で1回転で測定した粘度を剪断応力をかけないときの粘度と定義する。また、1回転での粘度と10回転での粘度の比をチクソトロピー性の指標とする。チクソトロピー性は3以上であると好ましい。
また本発明は金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペーストであり、導電性ペースト中に含まれる固形物の最大粒径が50μm以下である導電性ペーストである(請求項4)。導電性ペースト中に含まれる固形物の最大粒径は、粒ゲージにより測定できる。導電性ペーストに混合する金属粉末等の固形物の平均粒径は最大でも10μm程度であるため、粒ゲージ測定で測定される粒子は、これらの固形物の凝集塊や、有機ビヒクル中の不溶解物、混合中に混入するゴミ、等の不純物と考えられる。よって粒ゲージ測定での最大粒径は不純物の最大粒径であり、50μm以下であることが好ましい。更に好ましくは30μm以下である(請求項5)。
さらに本発明は、これらの導電性ペーストを基板上に印刷した電気回路である(請求項7)。印刷欠陥の原因となる50μm以上の不純物を取り除くことで、スクリーン印刷等の方法により基板上に微細な電気回路を形成することができ、例えば線幅100μm以下のファインパターンを形成することができる。
本発明は、スクリーン印刷等の方法によりファインパターン形成が可能な導電性ペーストの製造方法及び導電性ペーストを提供する。本発明の製造方法は、金属粉末等の固形物と有機ビヒクルとを工程を分けることなく、混合した状態のペーストを濾過することで一定以上の大きさの不純物を除去でき、印刷欠陥の原因となる不純物を低減できる。更に、導電性ペーストに剪断応力を加えて導電性ペーストの粘度を下げるため、ファインパターン形成に必要な導電性ペーストの組成やレオロジーに影響を及ぼすこともない。
本発明における金属粉末は、金属単体、合金及び複合金属から選ばれるものであれば良い。特にその金属種類は白金、金、銀、銅、ニッケル、パラジウムから選ばれると優れた導電性を示すので好ましい(請求項6)。さらに銀を使用すると、導電性、耐酸化性等の信頼性、価格等の諸特性のバランスが優れており、より好ましい。
金属粉末の形状は特に限定されないが、球状、鱗片状などのものが使用できる。金属粉末の粒径は、導電性ペーストにより形成するパターンの形状を考慮して選択する。金属粉末の最大粒径は、形成するパターンの線幅の1/2以下であれば良く、更に好ましくは1/3以下である。金属粉末の平均粒径は10nm〜5μmのものが好ましく使用できる。またこの範囲内で粒径の異なるものを組み合わせて使用しても良い。
導電性ペーストには、金属粉末の他にガラスフリット等の無機フィラーを固形分として加えることができる。使用するガラスフリットは、鉛を含有せず、かつ金属粉末として銀を用いる場合には、作業点が500℃以下のガラスフリットであるのが好ましい。鉛を含まず、比較的低温で作業できるため作業性が向上する。さらに好ましくは作業点が450℃以下のガラスフリットを用いるのが良い。このようなガラスフリットとしてはビスマス系の材料が好ましく使用できる。
ガラスフリットの粒径は、金属粉末と同様、形成するパターンの形状を考慮して選択し、最大粒径は形成するパターン線幅の1/2以下、更に好ましくは1/3とする。また金属粉末に対してガラスフリットの粒径が大きいとペースト中の分散性が悪くなる。ガラスフリットの平均粒径は3μm以下であるとペースト中での分散性が向上し、好ましい。
本発明に用いる有機ビヒクルは、前記金属粉末とガラスフリットを均一に混合した状態を維持し、かつスクリーン印刷等の基材への塗布時に均一かつ印刷パターンのにじみや流れを抑える特性を必要とする。これらの特性を維持するには、セルロース系樹脂やアクリル系樹脂を溶剤に溶解したものが好適である。また、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエステル樹脂等を溶剤に溶解したものも好ましく使用できる。溶剤としてはペーストを塗布する基材に対して非腐食性であり、また揮発性の低いものを用いると印刷作業性が良い。このような溶剤としてはブチルカルビトールアセテート、カルビトールアセテート、α−テルピネオール等が例示される。
これらの金属粉末、ガラスフリット等の固形分と有機ビヒクルを混合して導電性ペーストを作製する。更に要求特性に応じて、硬化剤、可塑剤、チクソ剤、レベリング剤等の添加剤を更に添加しても良い。これらの材料は3本ロール、回転撹拌脱泡機などにより混合、分散して均一な状態とする。
作製した導電性ペーストを目開き30μm以上、50μm以下のフィルタで濾過して、塊状の不純物を取り除く。フィルタは濾過精度の高いものであれば、どのような形状のものを使用しても良い。最も簡易に用いることができるものとしては、篩形状で、容器底面にメッシュを貼り付けたものが挙げられる。フィルタの材質については、ステンレス等の金属材料やポリエステル、ポリアミド等の樹脂材料を用いることができる。更に、これらフィルター材料の表面にフッ素樹脂等によるコーティングを施し、汚染防止効果を高めることもできる。
濾過方法は、ペーストに剪断応力を加えペースト粘度を低下させることにより、メッシュを通すものであれば、いかなる方法でも用いることができる。例えば、最も単純な方法として、メッシュ上にペーストをのせて、へら等で擦ることによりペーストの粘度を低下させ、メッシュを通すという方法がある。他にも、底面にメッシュを貼り付けた容器にペーストをのせ、これを回転羽根を用いて、ペーストに剪断応力を加えることにより、ペーストを粘度を低下させ、メッシュを通すという方法がある。
このようにして作製した導電性ペーストを、スクリーン印刷等の方法で基板上に印刷した後、加熱焼結して電極回路を形成する。スクリーン印刷に使用するスクリーンマスクは、形成するパターン形状により選択する。高精細なパターン形成を行うためには、ステンレススクリーンマスクが好適に用いられる。
以下に実施例を示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(導電性ペーストの作製)
有機ビヒクルとして、ブチルカルビトールアセテートに分子量18000のエチルセルロースを溶解し、樹脂分濃度14重量%の溶液とした。これに表1に示す種類と量の銀粉末を加え、回転撹拌脱泡機を用いて均一に混合した。尚、銀粉末Aは平均粒径0.5μmの球状粒子、銀粉末Bは平均粒径3μmの球状粒子である。さらに平均粒径2μmとなるようにビーズミルで粉砕したガラスフリット(旭硝子(株)製、商品名ガラスフリット1100)を加えて混合を継続し、観察により均一と判断してから、この溶液を三本ロールミルに通した後、目開き33μmのステンレス製フィルタを用いて濾過して導電性ペーストを作製した。なお、フィルタ濾過には回転羽根を用い、導電性ペーストに剪断応力を加えることにより、粘度を低下させてフィルタを通した。濾過時の剪断速度は、回転羽根のサイズ(羽根の長さ)と回転数、フィルタ/羽根間のクリアランスから計算により求めることができ、5〜100sec−1にて濾過を実施した。実施例1〜6全て常態における偏析・外観の異常等は観察されなかった。
(粒ゲージ測定)
得られた導電性ペースト中に含まれる固形物の最大粒径を、粒ゲージ(コーティングテスター工業(株)製)を使用して測定した。結果を表1に示す。
(粘度測定)
得られた導電性ペーストの粘度を、TVE−20H型回転粘度計(東機産業(株)製)を使用して測定した。回転数を1rpmから10rpmまで変化させて粘度を測定し、1rpmでの粘度と10rpmでの粘度の比を計算してチクソトロピー性の指標とした。更に、測定結果から、濾過時の剪断応力における導電性ペーストの粘度を推定した。結果を表1に示す。
(スクリーン印刷によるパターン形成)
400メッシュステンレススクリーンマスク(開口径41μm、乳剤厚み10μm)を使用し、導電性ペーストを青板ガラス基材にスクリーン印刷した。パターン形状は、線幅100μm、75μm、50μm、30μmの4種類を同時に印刷できるものとし、また線の長さは80mmとし、各10本ずつ印刷した。
パターン形成後の基材を150℃で30分加熱して溶剤を揮発させた後、500℃で30分間加熱焼成して、所望の線幅の電気回路を作製した。それぞれの導電性ペーストにつき10枚の基板を作製した。10サンプル、すなわち100本の印刷ラインにつき顕微鏡観察と導電性評価を行い、各印刷ラインのショート不良率を評価した。結果を表1に示す。
(導電性評価)
各線幅の印刷ラインにつき、四端子法にてライン抵抗を測定した。更にラインの膜厚とライン幅をレーザ顕微鏡で測定して断面積を算出し、得られた印刷ラインの体積抵抗率を評価した。ショート不良率評価と同様に100本の印刷ラインについて評価し、ショート不良となったラインのデータを除いて平均値を求めた。結果を表1に示す。
フィルタの目開きを41μmに変えたこと以外は実施例1と同様の方法にて、導電性ペーストの作製から導電性評価までの一連の工程を行った。結果を表1に示す。
フィルタの目開きを50μmに変えたこと以外は実施例1と同様の方法にて、導電性ペーストの作製から導電性評価までの一連の工程を行った。結果を表1に示す。
銀粉末の種類を変えたこと以外は実施例1と同様の方法にて、導電性ペーストの作製から導電性評価までの一連の工程を行った。結果を表1に示す。
銀粉末の種類を変えたこと以外は実施例2と同様の方法にて、導電性ペーストの作製から導電性評価までの一連の工程を行った。結果を表1に示す。
銀粉末の種類を変えたこと以外は実施例3と同様の方法にて、導電性ペーストの作製から導電性評価までの一連の工程を行った。結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
導電性ペーストのフィルタ濾過を行わなかったこと以外は実施例1〜6と同様の方法にて、導電性ペーストの作製から導電性評価までの一連の工程を行った。結果を表2に示す。なお、比較例3においては、得られた導電性ペーストの粘度が高すぎることより、スクリーン印刷において不良が多発し、評価を行うことができなかった。導電性ペーストの粘度が高すぎるとスクリーン印刷時の塗出性が悪いことがこの原因と考えられる。
(比較例4)
導電性ペーストのフィルタ濾過工程において、導電性ペーストに剪断応力をかけなかったこと以外は実施例1と同様に導電性ペーストを作製した。導電性ペーストに剪断応力をかけないと導電性ペーストの粘度が高く、良好にフィルタ濾過を行えず、評価できなかった。
Figure 2006079912
Figure 2006079912
実施例1〜3及び実施例4〜6はフィルタの目開きを33μm、41μm、50μmと変えて作製した導電性ペーストの評価結果である。表1に示すように、フィルタの目開きが大きくなるほど粒ゲージ測定での最大粒径は大きくなっているが、いずれの条件でも最大粒径は30μm以下である。またこれらの導電性ペーストをガラス基板に印刷した電気回路のショート不良率においても、フィルタの目開きが大きくなるほどショート不良率が高くなっている。さらに、平均粒径0.5μmの球状銀粉末Aを使用した実施例1〜3よりも、平均粒径3μmの銀粉末Bを使用した実施例4〜6の方がショート不良率が高い。これより、ファインパターンを形成するためには、導電性ペーストに使用する金属粉末の粒径が小さい方が好ましいと言える。
比較例1〜3はフィルタ濾過工程を行わずに作製した導電性ペーストの評価結果である。表2に示すように、フィルタ濾過工程を行わないと粒ゲージ測定での最大粒径が大きくなり、また導電性ペーストを印刷した電気回路のショート不良率も高くなっている。特に平均粒径3μmの銀粉末Bを使用した比較例2の導電性ペーストではショート不良率が高い。また、有機ビヒクルの配合量を減らした比較例3の導電性ペーストは粘度が高いため、剪断応力を負荷しても粘度が下がりきらず、うまくフィルター濾過することができなかった。
比較例4は、実施例1と同様の配合で材料を混合して導電性ペーストを作製し、フィルタ濾過工程において導電性ペーストに剪断応力をかけなかったものである。剪断応力をかけない場合、導電性ペーストの粘度が下がらず、うまくフィルタ濾過できなかった。

Claims (7)

  1. 金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペーストを、目開き30μm以上、50μm以下のフィルタで濾過することを特徴とする、導電性ペーストの製造方法。
  2. フィルタ濾過時の導電性ペーストの粘度が400Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペーストの製造方法。
  3. 剪断応力をかけない状態での粘度が400Pa・s以上である導電性ペーストに剪断応力をかけ、フィルタ濾過時の導電性ペーストの粘度を400Pa・s以下とすることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペーストの製造方法。
  4. 金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペーストであり、導電性ペースト中に含まれる固形物の最大粒径が50μm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
  5. 金属粉末と有機ビヒクルを主成分とする導電性ペーストであり、導電性ペースト中に含まれる固形物の最大粒径が30μm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
  6. 前記金属粉末が、白金、金、銀、銅、パラジウムから選ばれる一種以上の金属、又はそれらの合金であることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の導電性ペースト。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の導電性ペーストを基板上に印刷したことを特徴とする電気回路。
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