JP2006077268A - ハブユニットの軌道輪の製造方法及びハブユニットの軌道輪 - Google Patents
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Abstract
【課題】 焼入れ工程でのハブユニット外輪の両端部とガイド部材とのすき間を適正に設定して、優れた真円度を確保すると共に、外輪の変形を防止する。
【解決手段】 ハブユニットの外輪1の端部に所定のすき間を持たせてガイド部材を外嵌し、この状態で加熱、焼入れを行う焼入れ工程を備えたハブユニットの軌道輪の製造方法において、外輪1の上下端部にそれぞれガイド部材3,4を外嵌し、且つ(上ガイド部材3の内径A2a−外輪1の上端部外径A2b)/外輪1の上端部外径A2bの値と、(下ガイド部材4の内径A1a−外輪1の下端部外径A1b)/外輪1の下端部外径A1bの値とをそれぞれすき間係数とした場合に、該すきま係数が4.0×10-3〜10.7×10-3の範囲になるようにすき間を持たせる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ハブユニットの外輪1の端部に所定のすき間を持たせてガイド部材を外嵌し、この状態で加熱、焼入れを行う焼入れ工程を備えたハブユニットの軌道輪の製造方法において、外輪1の上下端部にそれぞれガイド部材3,4を外嵌し、且つ(上ガイド部材3の内径A2a−外輪1の上端部外径A2b)/外輪1の上端部外径A2bの値と、(下ガイド部材4の内径A1a−外輪1の下端部外径A1b)/外輪1の下端部外径A1bの値とをそれぞれすき間係数とした場合に、該すきま係数が4.0×10-3〜10.7×10-3の範囲になるようにすき間を持たせる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば自動車等のハブユニットの軌道輪の製造方法及びハブユニットの軌道輪に関する。
図9は自動車のハブユニットの軌道輪を製造する際に行われる従来の焼入れ工程を説明するための図である。
図9において符号1はハブユニットの軌道輪の一例である外輪であり、外輪1の下端部外径面には回転駆動可能なガイド部材4が所定のすき間をもって嵌め込まれている。外輪1の内部には高周波加熱コイル2が挿入されており、この高周波加熱コイル2には、焼入れ用の水溶性の冷却剤を噴出する冷却ジャケットが一体に設けられている。
図9において符号1はハブユニットの軌道輪の一例である外輪であり、外輪1の下端部外径面には回転駆動可能なガイド部材4が所定のすき間をもって嵌め込まれている。外輪1の内部には高周波加熱コイル2が挿入されており、この高周波加熱コイル2には、焼入れ用の水溶性の冷却剤を噴出する冷却ジャケットが一体に設けられている。
そして、ガイド部材4を駆動して外輪1を回転させつつ、高周波加熱コイル2に高周波電流を流して外輪1の内径面の転がり軸受面を部分加熱すると共に、高周波加熱コイル2の冷却ジャケットから水溶性の冷却剤を外輪1の内径面に噴射して冷却することにより、焼入れが行われて、外輪1の内径面に部分的に硬化層が得られる。
また、外輪1の外径側には複数の噴射孔から水溶性の冷却剤を噴出して外輪1全体を外径側から冷却する冷却ジャケット5が配設されており、この冷却ジャケット5により、高周波加熱コイル2による加熱時に熱の伝わりが速い外輪1の肉薄部分1a,1bを外輪1の外径側から冷却して、熱が外輪1の肉厚方向に貫通するのを防止するようにしている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−10928号公報
また、外輪1の外径側には複数の噴射孔から水溶性の冷却剤を噴出して外輪1全体を外径側から冷却する冷却ジャケット5が配設されており、この冷却ジャケット5により、高周波加熱コイル2による加熱時に熱の伝わりが速い外輪1の肉薄部分1a,1bを外輪1の外径側から冷却して、熱が外輪1の肉厚方向に貫通するのを防止するようにしている(例えば特許文献1参照)。
ところで、ハブユニットの外輪1の円周上には、外輪を固定するボルト穴を有する厚肉のフランジ部分1cとボルト穴がない薄肉のフランジ部分1dがあり、外輪1の円周上の断面は不均一なものになっている。従って、冷却ジャケット5から外輪1の外径側に冷却剤を噴出して外輪1を冷却する際に、薄肉のフランジ部分1dと厚肉のフランジ部分1cとの肉厚の相違により冷却度合が相違して、高周波加熱による熱伝導が外輪1の円周上でばらつき、外輪1の内径面に形成される硬化層の深さが円周上で不均一となる。この円周上の不均一硬化層深さは外輪1の内径面の真円度に影響を及ぼし、また、この円周上の不均一硬化層深さに相関のある変形が現れる。
この場合、上記特許文献1においては、外輪1の下端部外径面にガイド部材4が所定のすき間をもって嵌め込まれているが、外輪1の下端部外径面とガイド部材4とのすきま寸法についての開示や示唆はなされていないため、外輪1の下端部外径面とガイド部材4とのすきま寸法が小さい場合は、高周波加熱による外輪1の下端部の膨張を拘束して真円度が矯正されるが、その後の焼入れ時に冷却が開始されて、前記拘束力がなくなったときに、外輪1が径方向に大きく収縮変形してしまうことになる。
反対に、外輪1の下端部外径面とガイド部材4とのすきま寸法が大きい場合は、前記真円度矯正効果がなくなって真円度が悪化し、その後の研磨の取しろが大きくなってしまうことになる。更に、外輪1の上端部については、ガイド部材4がなく、開放状態であるため、外輪1の下端部外径面とガイド部材4とのすきま寸法が大きい場合と同様に、真円度が悪化し、その後の研磨の取代が大きくなってしまうという問題がある。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、焼入れ工程での軌道輪の両端部とガイド部材とのすき間を適正に設定して、優れた真円度を確保することができると共に、軌道輪の変形を防止することができるハブユニットの軌道輪の製造方法及びハブユニットの軌道輪を提供することを目的とする。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、焼入れ工程での軌道輪の両端部とガイド部材とのすき間を適正に設定して、優れた真円度を確保することができると共に、軌道輪の変形を防止することができるハブユニットの軌道輪の製造方法及びハブユニットの軌道輪を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ハブユニットの軌道輪の端部に所定のすき間を持たせてガイド部材を外嵌し、この状態で加熱、焼入れを行う焼入れ工程を備えたハブユニットの軌道輪の製造方法において、
前記軌道輪の両端部にそれぞれ前記ガイド部材を外嵌し、且つ(前記ガイド部材の内径−前記軌道輪の端部外径)/前記軌道輪の端部外径の値をすき間係数とした場合に、該すきま係数が4.0×10-3〜10.7×10-3の範囲になるように前記すき間を持たせたことを特徴とする。
前記軌道輪の両端部にそれぞれ前記ガイド部材を外嵌し、且つ(前記ガイド部材の内径−前記軌道輪の端部外径)/前記軌道輪の端部外径の値をすき間係数とした場合に、該すきま係数が4.0×10-3〜10.7×10-3の範囲になるように前記すき間を持たせたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、ハブユニットの軌道輪の端部に所定のすき間を持たせてガイド部材を外嵌し、この状態で加熱、焼入れを行う焼入れ工程を経て製造されるハブユニットの軌道輪において、
前記軌道輪の前記ガイド部材が外嵌される端部外径面が旋削面とされていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、請求項1に記載したハブユニットの軌道輪の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
前記軌道輪の前記ガイド部材が外嵌される端部外径面が旋削面とされていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、請求項1に記載したハブユニットの軌道輪の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、ハブユニットの軌道輪を加熱、焼入れする際に、軌道輪の両端部の外径に適正なすき間を設定したガイド部材をそれぞれ外嵌することで、加熱による軌道輪の両端部の膨張を適正温度時で拘束して真円度を矯正することができ、しかも、その後の焼入れ時に冷却が開始され、前記拘束力がなくなっても軌道輪は大きな収縮変形をすることなく、全体として真円度に優れたハブユニットの軌道輪を製造することができる。また、真円度に優れたハブユニットの軌道輪を得ることができるので、研磨の取代設定を小さくすることができ、製造コストを低くすることができる。
更に、軌道輪のガイド部材が外嵌される端部外径面を旋削面とすることによっても、軌道輪端部の寸法のばらつきを小さくすることができるので、真円度を良好なものとすることができる。
更に、軌道輪のガイド部材が外嵌される端部外径面を旋削面とすることによっても、軌道輪端部の寸法のばらつきを小さくすることができるので、真円度を良好なものとすることができる。
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例であるハブユニットの軌道輪の製造方法を説明するための断面図、図2は上ガイド部材の断面図、図3は下ガイド部材の断面図、図4はハブユニットの外輪の断面図、図5はすき間係数と真円度との関係を示すグラフ図、図6はすき間係数と平均径変化量との関係を示すグラフ図、図7は上ガイド部材の変形例を示す断面図、図8は下ガイド部材の変形例を示す断面図である。なお、この実施の形態では、ハブユニットの軌道輪として外輪を例に採り、既に図9で説明した従来のハブユニット外輪の製造方法と重複する部分については、各図に同一符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態の一例であるハブユニットの軌道輪の製造方法は、図1に示すように、外輪1の下端部外径面に回転駆動可能な下ガイド部材4を所定のすき間をもって嵌め込むと共に、外輪1の上端部外径面に上ガイド部材3を所定のすき間をもって嵌め込み、この状態で、下ガイド部材4を駆動して外輪1を回転させつつ、高周波加熱コイル2に高周波電流を流して外輪1の内径面の転がり軸受面を円周上で均一に部分加熱すると共に、高周波加熱コイル2の冷却ジャケットから水溶性の冷却剤を外輪1の内径面に噴射して冷却することにより、焼入れを行い、外輪1の内径面に部分的に硬化層を得る。
また、冷却ジャケット5の複数の噴射孔から外輪1の外径面に水溶性の冷却剤を噴出して外輪1全体を冷却することで、高周波加熱コイル2による加熱時に熱の伝わりが速い外輪1の肉薄部分1a,1bを冷却して、熱が外輪1の肉厚方向に貫通するのを防止する。なお、上ガイド部材3には、高周波加熱コイル2の軸部が挿通する挿通穴3aが形成されている。
ここで、この実施の形態では、図2及び図4を参照して、(上ガイド部材3の内径A2a−外輪1の上端部外径A2b)/外輪1の上端部外径A2bの値と、図3及び図4を参照して、(下ガイド部材4の内径A1a−外輪1の下端部外径A1b)/外輪1の下端部外径A1bの値とをそれぞれすき間係数とした場合に、該すきま係数が4.0×10-3〜10.7×10-3の範囲になるようにすき間を持たせ、且つ外輪1の上下端部の外径面1e,1fを旋削面としている。
このようにこの実施の形態では、ハブユニットの外輪1を高周波加熱、焼入れする際に、外輪1の上下端部の外径に適正なすき間を設定した上ガイド部材3及び下ガイド部材4をそれぞれ外嵌することで、高周波加熱による外輪1の上下端部の膨張を適正温度時で拘束して真円度を矯正することができ、しかも、その後の焼入れ時に冷却が開始され、前記拘束力がなくなっても外輪1は大きな収縮変形をすることなく、全体として真円度に優れたハブユニットの外輪1を製造することができる。
また、真円度に優れたハブユニットの外輪1を得ることができるので、研磨の取代設定を小さくすることができ、製造コストを低くすることができると共に、外輪1の上下端部の内径面に取り付けられるシール部材の取り付け精度も高くなることから、シール性が良好となり、信頼性を高めることができる。
更に、上下のガイド部材3,4が外嵌される外輪1の上下端部の外径面1e,1fを鋳造面ではなく、旋削面としているので、外輪1の上下端部の外径面の寸法のばらつきが小さくなり、真円度をより良好なものとすることができる。
更に、上下のガイド部材3,4が外嵌される外輪1の上下端部の外径面1e,1fを鋳造面ではなく、旋削面としているので、外輪1の上下端部の外径面の寸法のばらつきが小さくなり、真円度をより良好なものとすることができる。
比較例1〜比較例4及び本発明例である実施例について、ハブユニット外輪の真円度と高周波加熱焼入れ前後の平均径の変化量を表1に示す。実験に使用したハブユニット外輪は比較例及び実施例共にS53C材を用い、また、図4を参照して、外輪の下端部外径A1b及び上端部外径A2bはいずれもφ75mmの旋削面とし、外輪の下端部外径A1b及び上端部外径A2bの真円度はいずれも0.05mm以下とし、外輪の下端部外径A1bと下端側の軌道溝との間の偏肉度及び上端部外径A2bと上端側の軌道溝との間の偏肉度はいずれも0.1mm以下とした。なお、高周波加熱焼入れ時の加熱温度は850〜950°Cとした。
また、外輪の上端側の軌道溝部をa部、下端側の軌道溝部をc部、中間部をb部として、それぞれの真円度と高周波加熱焼入れ前後の平均径の変化量を示す。平均径は、(楕円の長径+短径)/2とする。
また、外輪の上端側の軌道溝部をa部、下端側の軌道溝部をc部、中間部をb部として、それぞれの真円度と高周波加熱焼入れ前後の平均径の変化量を示す。平均径は、(楕円の長径+短径)/2とする。
比較例1及び比較例2は共に上ガイド部材を設けず、下ガイド部材のみを設けた例である。表1から比較例1及び比較例2共にc部についての真円度は良好であるが、a部及びb部の真円度は悪化しているのが判る。
また、比較例1については、下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数が1.3と小さすぎることから、c部の平均径が高周波加熱焼入れ後、元の寸法より0.3mm収縮変形した。これは、焼入れ時の外輪外径の膨張が下ガイド部材の拘束により阻止されて塑性変形を起こし、冷却が始まると元の寸法より小さく収縮してしまうものと考えられる。
また、比較例1については、下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数が1.3と小さすぎることから、c部の平均径が高周波加熱焼入れ後、元の寸法より0.3mm収縮変形した。これは、焼入れ時の外輪外径の膨張が下ガイド部材の拘束により阻止されて塑性変形を起こし、冷却が始まると元の寸法より小さく収縮してしまうものと考えられる。
比較例3〜比較例5は、いずれも外輪の上下端部にそれぞれ上ガイド部材及び下ガイド部材を設けたものである。
比較例3は下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数及び上ガイド部材と外輪上端部との間のすき間係数が共に1.3と本発明範囲より小さいため、a部,b部,c部の真円度は良好であるが、a部,c部の平均径が高周波加熱焼入れ後、元の寸法より小さく収縮変形した。
比較例3は下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数及び上ガイド部材と外輪上端部との間のすき間係数が共に1.3と本発明範囲より小さいため、a部,b部,c部の真円度は良好であるが、a部,c部の平均径が高周波加熱焼入れ後、元の寸法より小さく収縮変形した。
比較例4は下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数は本発明範囲であるが、上ガイド部材と外輪上端部との間のすき間係数が1.3と本発明範囲より小さいため、a部,b部,c部の真円度は良好であるが、a部の平均径が高周波加熱焼入れ後、元の寸法より小さく収縮変形した。
比較例5は下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数及び上ガイド部材と外輪上端部との間のすき間係数が共に13.3と本発明範囲より大きいため、a部,b部,c部の真円度が著しく悪化した。
比較例5は下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数及び上ガイド部材と外輪上端部との間のすき間係数が共に13.3と本発明範囲より大きいため、a部,b部,c部の真円度が著しく悪化した。
比較例3〜5の結果から、前記すき間係数が本発明範囲より小さい場合は、高周波加熱による外輪端部の膨張を拘束して真円度が矯正されるが、その後の焼入れ時に冷却が開始されて、前記拘束力がなくなったときに、外輪が径方向に大きく収縮変形してしまい、反対に、前記すき間係数が本発明範囲より大きい場合は、前記真円度矯正効果がなくなって真円度が悪化し、その後の研磨の取しろが大きくなってしまうのが確認できた。
これに対し、本発明例である実施例は、外輪の上下端部にそれぞれ上ガイド部材及び下ガイド部材を設け、且つ下ガイド部材と外輪下端部との間のすき間係数及び上ガイド部材と外輪上端部との間のすき間係数が共に6.7と本発明範囲内であるため、a部,b部,c部の真円度が優れ、且つ高周波加熱焼入れ後の平均径も略元の寸法になった。
図5にすき間係数と真円度との関係を示し、図6にすき間係数と高周波加熱焼入れ前後の平均径の変化量との関係を示す。
図5にすき間係数と真円度との関係を示し、図6にすき間係数と高周波加熱焼入れ前後の平均径の変化量との関係を示す。
各図から、真円度に優れ、且つ高周波加熱焼入れ後の平均径が略元の寸法になる最適すきま係数は、4×10-3〜10.7×10-3、より好ましくは6×10-3〜9×10-3であることが判る。
また、上下のガイド部材が外嵌される外輪の上下端部の外径面を、鍛造面ではなく、本発明の実施例のように旋削(旋削されている面)面とし、外輪の上下端部の外径真円度を0.05mm以下(より好ましくは0.02mm以下)、外輪の下端部外径と下端側の軌道溝との間の偏肉度及び上端部外径と上端側の軌道溝との間の偏肉度をいずれも0.10mm以下(より好ましくは0.05mm以下)とすることで、寸法のばらつきがなくなるので、真円度をより優れたものとすることができる。
また、上下のガイド部材が外嵌される外輪の上下端部の外径面を、鍛造面ではなく、本発明の実施例のように旋削(旋削されている面)面とし、外輪の上下端部の外径真円度を0.05mm以下(より好ましくは0.02mm以下)、外輪の下端部外径と下端側の軌道溝との間の偏肉度及び上端部外径と上端側の軌道溝との間の偏肉度をいずれも0.10mm以下(より好ましくは0.05mm以下)とすることで、寸法のばらつきがなくなるので、真円度をより優れたものとすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、ハブユニットの軌道輪として外輪を採用した場合を例に採ったが、これに限定されず、内輪に本発明を適用してもよい。
また、外輪1の上下端部と上下のガイド部材3,4との間のすき間によるがたつきを防止するために、図7及び図8に示すように、上下のガイド部材3,4に外輪1の内径を支持するボス6を設けるようにしてもよい。
例えば、上記実施の形態では、ハブユニットの軌道輪として外輪を採用した場合を例に採ったが、これに限定されず、内輪に本発明を適用してもよい。
また、外輪1の上下端部と上下のガイド部材3,4との間のすき間によるがたつきを防止するために、図7及び図8に示すように、上下のガイド部材3,4に外輪1の内径を支持するボス6を設けるようにしてもよい。
1 外輪(ハブユニットの軌道輪)
2 冷却ジャケット付高周波加熱コイル
3 上ガイド部材
4 下ガイド部材
5 外径側冷却ジャケット
2 冷却ジャケット付高周波加熱コイル
3 上ガイド部材
4 下ガイド部材
5 外径側冷却ジャケット
Claims (3)
- ハブユニットの軌道輪の端部に所定のすき間を持たせてガイド部材を外嵌し、この状態で加熱、焼入れを行う焼入れ工程を備えたハブユニットの軌道輪の製造方法において、
前記軌道輪の両端部にそれぞれ前記ガイド部材を外嵌し、且つ(前記ガイド部材の内径−前記軌道輪の端部外径)/前記軌道輪の端部外径の値をすき間係数とした場合に、該すきま係数が4.0×10-3〜10.7×10-3の範囲になるように前記すき間を持たせたことを特徴とするハブユニットの軌道輪の製造方法。 - ハブユニットの軌道輪の端部に所定のすき間を持たせてガイド部材を外嵌し、この状態で加熱、焼入れを行う焼入れ工程を経て製造されるハブユニットの軌道輪において、
前記軌道輪の前記ガイド部材が外嵌される端部外径面が旋削面とされていることを特徴とするハブユニットの軌道輪。 - 請求項1に記載したハブユニットの軌道輪の製造方法によって製造されたことを特徴とする請求項2に記載したハブユニットの軌道輪。
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JP2013167027A (ja) * | 2013-06-07 | 2013-08-29 | Jtekt Corp | 車輪用転がり軸受装置の熱処理方法 |
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