JP5592661B2 - 軸受装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば自動車などの車両に取り付けられる車両用のハブユニット等の軸受装置の製造方法に関する。
車両用のハブユニットにおいて、ハブホイールの軸部の外周に、転がり軸受の内輪を圧入により取り付けるとともに、その軸部の軸端を径方向外向きに屈曲させてその内輪の端面にかしめつけて塑性変形させ、この塑性変形した部分をかしめ部として内輪の端面に押し付けることでアンギュラ玉軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行うようにしたものがある。
このようなハブユニットには転がり軸受の内輪が圧入されるハブホイールの軸部を軸受荷重の負担に適応した構造とするためその外周に焼き入れ等の熱による硬化層を形成する一方、軸部の軸端についてはかしめ作業のために生のまま、つまり、未硬化にしたものが提案されている(特許文献1参照)。
特開平11−129703号公報
このようなハブユニットにおいて、従来、その外周に対する上記硬化層の形成範囲を或る程度規定しているものの、その硬化層の軸方向かしめ側端部の位置を明確に規定していないため、その硬化処理に際しては、その硬化層の軸方向かしめ側端部の位置が規定よりも軸方向外端寄りあるいは内端寄りの不適正な位置になる傾向となる。
このような傾向により、ハブホイールの軸部が中実軸構造ではなく中空軸構造であると、硬化層の軸方向端部の位置を不適正に行うと、その中空軸の軸端をかしめたときに内輪と中空軸との間に隙間が発生して耐クリープ性に劣ることがある。そのため、かしめ前に前以てハブホイールの中空軸内径側にかしめ補助治具を装入して前記隙間の発生を防止したり、かしめ後に再度、その中空軸に内径加工を施すなど、相当な工数がかかるものとなっている。
そして、ハブユニットにおいては、組み立てラインにおける組み立て工数ならびに組み立て時間を可能な限り少なくして量産性をあげることがコスト低減を図る一つの条件になっている。
したがって、本発明は、車両用ハブユニット等の軸受装置において、その中空軸の外周に形成した硬化層の軸方向端部の位置を適正に管理可能として、組み立てラインにおける組み立て工数ならびに組み立て時間を可能な限り少なくして量産性をあげられる軸受装置を提供するものである。
また、この中空軸と、その内周に挿入するドライブシャフトとを機械的に所要の強度で結合するために、中空軸の内周においてスプライン部は軸方向に長く形成されるのが好ましいが、そうすると、スプライン部の端部がかしめ部の近くに位置することになり、かしめ部を形成する際のかしめ加工によりそのかしめ部に近い領域において、径方向に収縮するような形状に変形させられてしまう傾向があり、ドライブシャフトのスプライン部をスプライン嵌合させにくくなるという問題がある。
そこで、本発明は、中空軸にかしめ加工を行うにもかかわらず、中空軸内周のスプライン部と、その内周に挿入される軸体のスプライン部とのスプライン嵌合をしやすくすることを課題とする。
本発明第1および第2は、中空軸の転がり軸受嵌合領域において、内輪の反かしめ側端面相当位置からかしめ側端面相当位置の手前までの範囲に硬化層が形成され、また前記かしめ側端面相当位置の手前から前記中空軸の軸端までの範囲が未硬化とされており、前記硬化層のかしめ側端部の位置について、少なくとも前記中空軸の転がり軸受嵌合領域長さおよび軸厚みとの所定の相対関係に基づいて定められる位置と前記かしめによる屈曲始点との間に規定している。
本発明第1および第2によると、中空軸の外周部分に形成される硬化層のかしめ側端部の位置が所定の相対関係に基づいて定められる位置とかしめによる屈曲始点との間に規定されており、したがって、中空軸に対する硬化層の形成を適正に管理することが可能となる。
なお、この硬化層の形成範囲について特開平11−129703号公報に記載されている硬化層の形成範囲との相違について説明すると、同公報の場合は、ハブホイールの軸部が中実軸構造であるから、ハブホイールの軸部そのものが内輪の負荷負担能力が高く、硬化層のかしめ側端部の位置そのものにより、軸部の軸端をかしめたときに内輪と中空軸との間に隙間が発生して耐クリープ性に劣るとか、また、かしめ後に再度、その中空軸に内径加工を施すなどの必要が発生しない。
そのため、同公報の場合、硬化層のかしめ側端部の位置は、硬化層の表面積を可能な限り広くするとか、かしめ部の加工を容易にする程度に済むから、その硬化層のかしめ側端部の位置については軸部の軸長さとか軸厚みは考慮する必要がないから、このようなかしめ側端部の位置規定については開示も示唆もされていない。
これに対して本発明の場合、ハブホイールの軸部が中空軸構造であり、内輪の負荷負担能力が低い。そのため、硬化層のかしめ側端部の位置は、重要になる。そのため、本発明では、その硬化層のかしめ側端部の規定について種々の研究を重ねた結果、最短的には、硬化層のかしめ側端部の位置が中空軸におけるかしめ変形を受ける軸長さおよび軸厚みに基づいて定められる位置に規定することで、内輪の端面に対する中空軸の軸端のかしめ荷重を最適にできると同時に内輪の負荷負担能力も最適化することができたのである。
これによって、ハブホイールの軸部が中空軸構造である場合にその軸端を内輪の端面にかしめつけてもその内輪と中空軸との間に隙間が発生するようなことがなくなり、耐クリープ性に優れたものとなり、従来のようにかしめ前に前以てハブホイールの中空軸内径側にかしめ補助治具を装入して前記隙間の発生を防止したりとか、かしめ後に再度、その中空軸に内径加工を施すなどの工数が不要となる。
以上のことにより本発明によれば、ハブユニット等の軸受装置におけるその組み立ての工数と時間とを減らし量産性に適した構造となる。
上記の場合、前記硬化層のかしめ側端部の最短位置の規定に、相対関係に、前記内輪の反かしめ側の外端面の内周角部の軸方向面取長さを付加すると、硬化層のかしめ側端部の位置をより適正に管理することができる。
上記相対関係を、内輪の軸方向幅をA、内輪のかしめ側の外端面における軸方向面取長さをC、内輪の反かしめ側の外端面における軸方向面取長さをD、中空軸の厚さをE、面取長さDの位置より前記硬化層のかしめ側端部までの距離をX、硬化処理深さをY(<E)としたとき、前記硬化層のかしめ側端部の位置を、好ましくは、次式(1)で規定する。
(A−C−D)Y/E≦X<(A−C) … (1)
この規定式によると、内輪の軸方向長さや中空軸の厚みなどのそれぞれに対して具体数値を適用して適正な硬化処理を行うことが可能となり、さらに、ハブユニット等の軸受装置におけるその組み立ての工数と時間とを減らし量産性を向上させることができる。
また、本発明の軸受装置の製造方法は、中空軸の外周に転がり軸受の内輪を外嵌し、前記中空軸の軸端を径方向外向きに屈曲させて前記転がり軸受の内輪の外端面にかしめつけるかしめ加工により、転がり軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、前記かしめ加工の前における前記中空軸の転がり軸受嵌合領域において、前記内輪の反かしめ側端面相当位置からかしめ側端面相当位置の手前までの範囲に硬化層を形成し、また前記かしめ側端面相当位置の手前から前記中空軸の軸端までの範囲を未硬化としておき、前記中空軸の内周にスプライン部を形成していない状態で前記中空軸の軸端に対して前記かしめ加工を行い、前記かしめ加工の後において、前記かしめ加工に伴い縮径した前記中空軸の内周に対して機械加工によりスプライン部を形成することを特徴としている。
本発明によれば、軸受装置の中空軸の転がり軸受嵌合領域において、前記内輪の反かしめ側端面相当位置からかしめ側端面相当位置の手前までの範囲に硬化層が形成され、また前記かしめ側端面相当位置の手前から前記中空軸の軸端までの範囲が未硬化とされており、前記硬化層のかしめ側端部の位置について、少なくとも中空軸と転がり軸受の嵌合領域長さおよび軸厚みとの所定の相対関係に基づいて定められる位置と前記かしめによる屈曲始点との間に規定しているから、中空軸に対しての焼き入れなどによる適正な硬化処理が可能となり、中空軸の軸端を内輪のかしめ側外端面にかしめつけても内輪との間に隙間が発生するようなことがなく耐クリープ性に優れたものとなる。その結果、上述した従来の手数のかかる工数が不要となり、組み立ての工数と時間とを減らせ量産性に適した構造の軸受装置が得られる。
また、本発明の製造方法によれば、かしめ加工後に中空軸の内周にスプライン部が形成されるから、中空軸のスプライン部がかしめ加工の影響を受けず、中空軸のスプライン部とドライブシャフト等の軸体のスプライン部との嵌合が行いやすくなる。
本発明の実施形態に係るかしめ前におけるハブユニットの縦断断面図 本発明の実施形態に係るかしめ後におけるハブユニットの縦断断面図 図1の要部の拡大断面図 本発明の他の実施形態に係るハブユニットの要部の縦断断面図。 本発明の他の実施形態に係る、ハブホイールの中空軸をかしめる前の状態にあるハブユニットの縦断断面図
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1ないし図3は、本発明の実施形態にかかる軸受装置の一例である車両駆動輪のハブユニットにかかり、図1は、ハブホイールの中空軸をかしめる前の状態にあるハブユニットを示し、図2は、ハブホイールの中空軸をかしめた後の状態にあるハブユニットを示し、図3は、図1のアンギュラ玉軸受の内輪と中空軸の軸端周辺の拡大断面を示している。図3では、ボール等の図示は図解の容易化のため省略されている。
図例の車両用ハブユニット10は、ハブホイール11およびアンギュラ玉軸受12を備える。
ハブホイール11は、不図示の車輪が取り付けられる径方向外向きのフランジ13と、アンギュラ玉軸受12がその外周の軸受嵌合領域に固定される中空軸14とを有する。
中空軸14の軸端14aは、 図1で示される状態から径方向外向きにローリングかしめで屈曲されることで塑性変形されて図2で示される状態にアンギュラ玉軸受12の内輪15のかしめ側外端面にかしめつけられる。
アンギュラ玉軸受12は、斜接形式の転がり軸受の一例としての複列外向きの形式であって、中空軸14の小径外周面に外嵌される単一軌道を有する前記内輪15と、二列の軌道溝を有する単一の外輪16と、二列で配設される複数の玉17と、二つの冠形保持器18とを備えており、前述のハブホイール11の中空軸14の大径外周面を一方内輪とする構成になっている。内輪15は、一般的な単列アンギュラ玉軸受の内輪をそのまま流用している。
外輪16の外周には、径方向外向きのフランジ19が設けられている。
このようなハブユニット10は、図1の中空軸14の軸端14aが図1の状態から 図2の状態に内輪15のかしめ側外端面にかしめつけられた後、車両のドライブシャフト20とナックル(又はキャリア)21との間に取り付けられる。つまり、ハブホイール11の中空軸14がドライブシャフト20にスプライン嵌合されてナット22により結合され、軸受12の外輪16のフランジ19がナックル(又はキャリア)21にボルト23により非回転に結合される。
本実施形態の特徴について図3を参照して説明する。
図3において、15aは、アンギュラ玉軸受12の内輪15におけるかしめ側外端面の内周角部であって、丸く例えば中心Oから曲率半径Cの1/4円周で面取りされている。15bは、同じく、アンギュラ玉軸受12の内輪15における反かしめ側外端面の内周角部であって、丸く例えば中心Oから曲率半径Dの1/4円周で面取りされている。
15cは、内輪15のかしめ側外端面の内周角部15aにおける面取始点であって、中空軸14の軸端14aを内輪15のかしめ側端部に径方向外向きに屈曲させるときの屈曲始点となる。15dは、内輪15の小端側内周角部15bにおける内周面側の面取始点である。
そして、24は、中空軸14の軸受嵌合領域において、内輪15の反かしめ側端面相当位置からかしめ側端面相当位置の手前までの範囲に焼き入れ等の熱処理により硬化された硬化層(図中クロスハッチングで示されている。)が形成されている。また、中空軸14においてそのかしめ側端面相当位置の手前から中空軸14の軸端14aまでの範囲が未硬化とされていることで内輪15のかしめ側外端面に対するその軸端14aの径方向外向きのかしめ作業を可能としている。
硬化層24のかしめ側端部の位置Xは、少なくとも所定の硬化処理深さに対する中空軸14における内輪との嵌合領域長さ(A−C−D)とその厚み(E)とに基づいて定まる位置と、前記屈曲始点15cとの間に規定されている。
硬化層24のかしめ側端部の位置Xの規定について詳しく説明する。
今、Aをアンギュラ玉軸受12の内輪15の軸方向長さ、Cを内輪15のかしめ側外端面における軸方向面取長さ、Dを内輪15における反かしめ側外端面における軸方向面取長さ、Eを中空軸14の軸厚み(この実施形態のように中空軸14内周面に雌スプラインが形成されている場合、中空軸14の外周とその雌スプラインの歯底までの厚み)、Xを内輪15における面取長さDの位置より硬化層24のかしめ側端部までの距離、Yを硬化処理深さとする。
そして、本実施形態では、硬化層24のかしめ側端部の位置Xを、次式(1)で示される範囲に規定している。
(A−C−D)Y/E≦X<(A−C) … (1)
上記式(1)において、左辺の(A−C−D)Y/Eの項は、中空軸14がかしめ変形した時に中空軸と内輪との嵌合領域長さ(A−C−D)mm、中空軸14の軸厚みをEmm、硬化層24のかしめ側終端部の位置をXmm、硬化層24の硬化処理深さをYmmとしたとき、本発明者らの実験と試算によると、(A−C−D):E=X:Yの式が成立し、この式よりX=(A−C−D)Y/Eの関係を導くことができることが確かめられている。
Figure 0005592661
つまり、中空軸14に硬化層24を形成するとき、中空軸14の軸方向長さが長いと、その分、硬化層24の軸方向処理幅が長くなり、また、中空軸14の軸厚みが厚くなると、内輪15からの荷重負担能力も増大する分、硬化層24の深さは浅く済む。
したがって、上記式(1)の左辺の(A−C−D)Y/Eの項から、硬化層24のかしめ側終端部の位置Xが、中空軸と内輪との嵌合領域長さと硬化処理深さとに比例し、中空軸14の軸厚みに反比例することになる。
したがって、上記式(1)の範囲で硬化層24のかしめ側端部の位置Xを規定することにより、中空軸14に対して適正な硬化処理が可能となる。これによって、ハブホイール11の軸部が中空軸14構造である場合にその軸端を内輪15のかしめ側外端面にかしめつけても内輪15と中空軸14との間に隙間が発生するようなことがなくなり、耐クリープ性に優れたものとなる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく種々の応用や変形が考えられる。
(1)上述の実施形態のアンギュラ玉軸受12の他方内輪は、中空軸14の外周で兼用されているが、本発明は、このようなアンギュラ玉軸受12の形態に限定されるものではなく、図4で示すように、内輪15,15eを軸方向に隣接配置したアンギュラ玉軸受12を備えた車両用ハブユニットにも、上述の硬化層24を同様に適用することができる。また、本発明は円すいころ軸受が用いられてもよい。その場合の内輪構成は、アンギュラ玉軸受と同様、1つの内輪と中空軸外周面に一体化された内輪の形態及び2つの内輪を軸方向に隣接配置した形態でもよく、上記構成の円すいころ軸受を備えた車両用ハブユニットにも上述の硬化層24を同様に適用できる。
(2)上述の実施形態の車両用ハブユニットの場合、その中空軸14は軸方向に貫通しているが、本発明は、中空軸14が軸方向に貫通しているものに限定されるものではなく、図5で示すように、軸方向に有底とされた中空軸14aを備えた車両用ハブユニットにも、硬化層24を同様に適用することができる。
(3)上述の実施形態の車両用ハブユニットは、車両駆動輪用であったが、本発明は、このタイプに限定されるものではなく、車両従動輪用の車両用ハブユニットにも、硬化層24を同様に適用することができる。
(4)上述の実施形態の車両用ハブユニットの場合、ハブホイール11の中空軸14の内周には、ドライブシャフト20とのスプライン嵌合のため、ドライブシャフト20の外周側におけるスプライン部をおすタイプとすると、めすタイプとされるスプライン部14bが形成されている。
ところで、この中空軸14とドライブシャフト20とを機械的に所要の強度で結合するために、中空軸14の内周においてスプライン部14bは軸方向に長く形成されるのが好ましい。そうすると、スプライン部14bの端部がかしめ部の近くに位置することになるので、かしめ部を形成する際のかしめ加工によりそのかしめ部に近い領域において、ドライブシャフト20のおすスプライン部をスプライン嵌合させにくくする程度に、径方向に収縮するような形状に変形させられてしまう傾向となる。この変形は径方向で50μmにも達することもある。このような変形に対しては以下の第1および第2の方法がある。
第1の方法としては、かしめ加工前に、中空軸14の内周に対してスプライン部14bをスプラインブローチ等の一次加工を施して、かしめ後に中空軸14の内周におけるスプライン部14bに対して、スプラインブローチ等の二次加工を施してもよい。この二次加工の場合、一次加工により形成されたスプライン部14bに対して、ドライブシャフト20のスプライン部とのスプライン嵌合が可能なように、かしめ加工に伴って発生した変形箇所に対して塑性変形などの修正加工を施す。
また、第2の方法としては、かしめ加工前では、中空軸14の内周に対してスプライン部14bを形成せずそのままの状態とし、かしめ加工後に、中空軸14の内周に対してスプラインブローチ等の機械加工によりスプライン部14bを形成するようにしてもよい。
このようにして、いずれにしても、かしめ加工後の中空軸14の内周に形成されているスプライン部14bの形状精度を高めることができるので、スプライン部14bに対してドライブシャフト20の外周に形成されているスプライン部をスプライン嵌合させやすくできるようになる。
なお、上述の実施形態では、一方内輪15は、一般的な単列アンギュラ玉軸受の内輪をそのまま流用し、他方内輪は、ハブホイール11の中空軸14の外周面を流用した形態になっているが、図4でその一部が示されているように、一般的な単列アンギュラ玉軸受の内輪15,15eを共に軸方向に向き合わせた形態としたものにも、その中空軸14の内周に対するスプライン部14bに対する前記第1および第2と同様の方法でスプラインブローチ等を施すようにしてもよい。
8 内輪
8a1 中空軸の軸端の屈曲始点
10 車両用ハブユニット
11 ハブホイール
12 アンギュラ玉軸受
13 ハブホイールのフランジ
14 ハブホイールの中空軸
14a 中空軸の軸端
15 アンギュラ玉軸受の内輪
16 アンギュラ玉軸受の外輪

Claims (1)

  1. 中空軸の外周に転がり軸受の内輪を外嵌し、前記中空軸の軸端を径方向外向きに屈曲させて前記転がり軸受の内輪の外端面にかしめつけるかしめ加工により、転がり軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、
    前記かしめ加工の前における前記中空軸の転がり軸受嵌合領域において、前記内輪の反かしめ側端面相当位置からかしめ側端面相当位置の手前までの範囲に硬化層を形成し、また前記かしめ側端面相当位置の手前から前記中空軸の軸端までの範囲を未硬化としておき、
    前記中空軸の内周にスプライン部を形成していない状態で前記中空軸の軸端に対して前記かしめ加工を行い、
    前記かしめ加工の後において、前記かしめ加工に伴い縮径した前記中空軸の内周に対して機械加工によりスプライン部を形成することを特徴とする軸受装置の製造方法。
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