JP2006074047A - スピンバルブ構造の形成方法、cpp−gmr再生ヘッドの製造方法、強磁性層およびcpp−gmr再生ヘッド - Google Patents

スピンバルブ構造の形成方法、cpp−gmr再生ヘッドの製造方法、強磁性層およびcpp−gmr再生ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】 再生性能を安定に向上させることが可能なCPP−GMR再生ヘッドを提供する。
【解決手段】 ピンド層のうちのピンニング層から遠い側に位置する反平行強磁性層(AP1)15が、コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39が銅層33,37を介して交互に積層された積層構造(CoFe/Cu/CoFe/Cu/CoFe)を基本構造とし、各コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39/銅層33,37の界面(CoFe/Cu)に極薄(約0.05nm〜0.2nm厚)の鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38が挿入された積層構造を有している。高スピン偏極を利用して磁気抵抗効果が増強されると共に、エレクトロマイグレーションが生じにくくなることにより再生性能がばらつきにくくなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、スピンバルブ構造の形成方法、そのスピンバルブ構造を含むCPP−GMR(current perpendicular to plane−giant magneto-resistive effect)再生ヘッドの製造方法、スピンバルブ構造のうちの一部を構成する強磁性層、ならびにその強磁性層を含むCPP−GMR再生ヘッドに関する。
多くの磁気再生ヘッドは、磁界の存在下において特定材料の抵抗が変化する現象(磁気抵抗効果またはMR(magneto-resistive effect))を利用して動作する。この磁気抵抗効果は、一般に、スピンバルブと呼ばれる積層構造を磁気再生ヘッドに適用することにより著しく増強される。このスピンバルブ構造では、(スピンに基づく)磁化ベクトルが外部磁界の磁界方向に対して(反平行ではなく)平行である場合に、磁化された固体中において電子が著しく格子散乱されにくくなる、という現象に基づいて抵抗が増加する。
図4および図5は、スピンバルブ構造を含む従来のCPP−GMR再生ヘッドの断面構成を表している。図4は全体を示し、図5は図4に示した主要部を拡大して示している。
従来のCPP−GMR再生ヘッドは、図4に示したように、下部シールド層110と、その下部シールド層110上に設けられたスピンバルブ構造100とを含んでいる。このスピンバルブ構造100は、下部シールド層110に近い側から順に、シード層111、ピンニング層112、ピンド層120、非磁性スペーサ層116、フリー層117および保護層118が積層された積層構造を有している。このピンド層120は、ピンニング層112から遠い側に位置する反平行強磁性層115(AP1)および近い側に位置する反平行強磁性層113(AP2)が反強磁性結合層114を挟んで積層されたものであり、いわゆるシンセティック反強磁性ピンド層である。なお、「AP」とは、反平行(anti-parallel )を意味している。
特に、非磁性スペーサ層116は、図5に示したように、2つの銅層161,163がナノ酸化層(NOL;nano-oxide layer)162を挟んで積層されたものである。
一般に、CPP−GMR再生ヘッドの再生性能を規定する重要なパラメータの1つとして、抵抗Rおよび面積Aの積(いわゆる抵抗面積積RA)が知られている。図4および図5に示した従来のCPP−GMR再生ヘッドでは、非磁性スペーサ層116のうちの2つの銅層161,163間において、NOL162にピンホールが生じた場合のみに電気伝導性が得られるため、面積を減少させなくても大きな抵抗を得ることが可能である。
初期のGMR再生ヘッドは、スピンバルブ構造を構成する一連の層の膜面に平行となるようにセンス電流を流しながらフリー層の抵抗を測定可能となるように設計された。この種のGMR再生ヘッドは、いわゆる膜面平行電流型巨大磁気抵抗効果(CIP−GMR;current in plane−giant magneto-resistive effece)再生ヘッドである。これに対して、記録密度の向上に応じて、膜面と直交するようにセンス電流を流しながらフリー層の抵抗を測定可能となるように新たなGMR再生ヘッドが設計された。この種のGMR再生ヘッドは、上記した膜面直交電流型巨大磁気抵抗効果(CPP−GMR)再生ヘッドであり、約100Gb/インチ2 を超える記録密度用途に適用可能であると考えられている(例えば、特許文献1,2および非特許文献1参照。)。
米国特許第5627704号明細書 米国特許第5668688号明細書 ジャパン.アプライド.フィジックス.(J.A.P.),92,2002年,2646頁
反平行強磁性層(AP1)またはフリー層の構成材料(磁性材料)として、コバルト鉄合金(CoFe;Fe=50原子%)などの鉄リッチのコバルト鉄合金を使用すると、高スピン偏極を利用して磁気抵抗効果が増強されることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。ところが、鉄リッチのコバルト鉄合金を使用して反平行強磁性層(AP1)を構成すると、エレクトロマイグレーション(EM;electro-migration )が生じるため、再生性能がばらつきやすくなる。この現象は、一般的なシード層が面心立方構造(FCC;face-centered cubic structure )型の膜成長配向を促す一方で、鉄リッチのコバルト鉄合金が体心立方構造(BCC;body-centered cubic structure )型の結晶配向を有することに起因していると考えられる。
なお、GMR再生ヘッドに適用される磁性材料の組成に関しては、既にいくつかの検討結果が報告されている。具体的には、ハセガワ(Hasegawa)等により、コバルト鉄合金の鉄含有量を15原子%よりも大きくすると、磁気性能が低下する旨が報告されている(例えば、特許文献3参照。)。また、ユアサ(Yuasa )等により、鉄含有量が10原子%であるコバルト鉄合金を使用する旨が報告されている(例えば、特許文献4参照。)。さらに、ルビッツ(Lubitz)等により、鉄含有量が5原子%であるコバルト鉄合金を使用する旨が報告されている(例えば、特許文献5参照。)。
米国特許第6714388号明細書 米国特許第6710984号明細書 米国特許第6171693号明細書
従来のCPP−GMR再生ヘッドでは、上記したように、鉄リッチのコバルト鉄合金を使用して反平行強磁性層(AP1)を構成すると、磁気抵抗効果が増強される観点において利点が得られる一方で、エレクトロマイグレーションに起因して十分な巨大磁気抵抗効果比(GMR比)が得られない観点において問題が生じるため、再生性能を安定に向上させることが困難であるという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、再生性能が安定に向上したCPP−GMR再生ヘッドを容易に製造することが可能なスピンバルブ構造の形成方法およびCPP−GMR再生ヘッドの製造方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、再生性能を安定に向上させることが可能な強磁性層およびCPP−GMR再生ヘッドを提供することにある。
本発明に係るスピンバルブ構造の形成方法は、ピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されたピンド層を含むスピンバルブ構造を形成する方法であり、第1の強磁性層を形成する工程が、反強磁性結合層上に第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金(CoFe)層を成膜する工程と、第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第1の銅(Cu)層を成膜する工程と、第1の銅層上に第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第2の銅層を成膜する工程と、第2の銅層上に第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を形成する工程とを含むものである。
本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドの製造方法は、基体上にシード層を成膜する工程と、シード層上にイリジウムマンガン合金(IrMn)を含むようにピンニング層を成膜する工程と、ピンニング層上にそのピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されるようにピンド層を成膜する工程と、ピンド層上に非磁性スペーサ層を成膜する工程と、非磁性スペーサ層上にフリー層を成膜する工程と、フリー層上に保護層を成膜する工程とを含み、第1の強磁性層を成膜する工程が、反強磁性結合層上に第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第1の銅層を成膜する工程と、第1の銅層上に第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第2の銅層を成膜する工程と、第2の銅層上に第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程とを含むものである。
本発明に係るスピンバルブ構造の形成方法またはCPP−GMR再生ヘッドの製造方法では、第1〜第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層、第1および第2の銅層、ならびに第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を含む積層構造を有するように第1の強磁性層を形成するために、既存の成膜プロセスしか使用しない。
本発明に係る強磁性層は、ピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されたピンド層を含むスピンバルブ構造のうちの第1の強磁性層であり、反強磁性結合層上に形成された第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第1の銅層と、第1の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2の銅層と、第2の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層とを含むものである。
本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドは、基体上に形成されたシード層と、シード層上に形成され、イリジウムマンガン合金を含むピンニング層と、ピンニング層上に形成され、そのピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されたピンド層と、ピンド層上に形成された非磁性スペーサ層と、非磁性スペーサ層上に形成されたフリー層と、フリー層上に形成された保護層とを含み、第1の強磁性層が、反強磁性結合層上に形成された第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第1の銅層と、第1の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2の銅層と、第2の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層とを含むものである。
本発明に係る強磁性層またはCPP−GMR再生ヘッドでは、スピンバルブ構造のうちのピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層が、第1〜第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層、第1および第2の銅層および、ならびに第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を含む積層構造を有している。より具体的には、第1〜第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層が第1および第2の銅層を介して交互に積層された積層構造(CoFe/Cu/CoFe/Cu/CoFe)を基本構造とし、各コバルトリッチのコバルト鉄合金層/銅層の界面(CoFe/Cu)に極薄(約0.05nm〜0.2nm厚)の第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層が挿入されている。この場合には、第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を含むため、高スピン偏極を利用して磁気抵抗効果が増強される。しかも、FCC型の膜成長配向を促すシード層上にFCC型の結晶配向を有する第1〜第3のコバルトリッチの鉄合金層が形成されることにより、第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を含む場合においてもエレクトロマイグレーションが生じにくくなるため、再生性能がばらつきにくくなる。
本発明に係るスピンバルブ構造の形成方法では、ルテニウム(Ru)またはロジウム(Rh)を含むように反強磁性結合層を準備してもよい。この場合には、少なくとも50原子%の鉄(Fe)を含むように第1、第2、第3および第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を成膜すると共に、10原子%以上25原子%以下の範囲内の鉄を含むように第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜するのが好ましい。なお、0.8nm以上2nm以下の範囲内の厚さとなるように第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜すると共に、0.1nm以上0.4nm以下の範囲内の厚さとなるように第1および第2の銅層を成膜してもよい。
本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドの製造方法では、少なくとも50原子%の鉄を含むように第1、第2、第3および第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を成膜すると共に、10原子%以上25原子%以下の範囲内の鉄を含むように第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜するのが好ましい。この場合には、0.8nm以上2nm以下の範囲内の厚さとなるように第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜し、0.1nm以上0.4nm以下の範囲内の厚さとなるように第1および第2の銅層を成膜し、4nm以上8nm以下の範囲内の厚さとなるようにピンニング層を成膜してもよい。特に、巨大磁気抵抗効果比が6%よりも大きくなる。
また、本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドの製造方法では、コバルト鉄合金を含むと共に2nm以上6nm以下の範囲内の厚さとなるように第2の強磁性層を成膜し、コバルト鉄合金またはコバルト鉄合金/ニッケル鉄合金(NiFe)を含むと共に2nm以上6nm以下の範囲内の厚さとなるようにフリー層を成膜し、コバルト(Co)/ルテニウム、銅/ルテニウム/タンタル(Ta)、銅/タンタルまたは銅/ルテニウム/タンタル/ルテニウムを含むように保護層を成膜してもよい。特に、非磁性スペーサ層を成膜する工程が、アルミニウム銅合金(AlCu)層を挟んで2つの銅層を積層する工程と、アルミニウム銅合金層をナノ酸化層に変換する工程とを含んでもよい。
本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドでは、ピンニング層が4nm以上8nm以下の範囲内の厚さを有していてもよい。特に、6%よりも大きなGMR比を有する。
また、本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドでは、フリー層がコバルト鉄合金またはコバルト鉄合金/ニッケル鉄合金を含むと共に2nm以上6nm以下の範囲内の厚さを有しており、保護層がコバルト/ルテニウム、銅/ルテニウム/タンタル、銅/タンタルまたは銅/ルテニウム/タンタル/ルテニウムを含んでいてもよい。
また、本発明に係るCPP−GMR再生ヘッドでは、第1、第2、第3および第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層が少なくとも50原子%の鉄を含んでおり、第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層が10原子%以上25原子%以下の範囲内の鉄を含んでいるのが好ましい。この場合には、第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層が0.8nm以上2nm以下の範囲内の厚さを有しており、第1および第2の銅層が0.1nm以上0.4nm以下の範囲内の厚さを有していてもよい。特に、非磁性スペーサ層が2つの銅層がアルミニウム銅合金酸化物(AlCu)層を挟んで積層されたものであってもよい。
ここで、一連のコバルト鉄合金層に関して説明した「コバルトリッチ」とは、その「コバルトリッチ」と呼称されたコバルト鉄合金層が相対的に大きなコバルト含有量を有しており、すなわち相対的に小さな鉄含有量を有していることを意味している。また、「鉄リッチ」とは、その「鉄リッチ」と呼称されたコバルト鉄合金層が相対的に大きな鉄含有量を有しており、すなわち相対的に小さなコバルト含有量を有していることを意味している。
本発明に係るスピンバルブ構造の形成方法または膜面直交電流型巨大磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法によれば、既存の成膜プロセスを使用して、第1〜第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層、第1および第2の銅層、ならびに第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を含む積層構造を有するようにスピンバルブ構造のうちの第1の強磁性層を形成したので、再生性能が向上したCPP−GMR再生ヘッドを容易に製造することができる。
本発明に係る強磁性層または膜面直交電流型巨大磁気抵抗効果再生ヘッドによれば、スピンバルブ構造のうちの第1の強磁性層が、第1〜第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層、第1および第2の銅層、ならびに第1〜第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を含む積層構造を有しているので、磁気抵抗効果が増強されると共に再生性能がばらつきにくくなる。したがって、再生性能を安定に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1〜図3を参照して、本発明の一実施の形態に係る膜面直交電流型巨大磁気抵抗効果再生ヘッド(CPP−GMR再生ヘッド)の構成について説明する。図1〜図3は本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドの断面構成を表しており、図1は全体を示し、図2は主要部(反平行強磁性層15(AP1))を拡大して示し、図3は他の主要部(非磁性スペーサ層16)を拡大して示している。なお、本発明の強磁性層は本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドのうちの一部(反平行強磁性層15)であるため、その強磁性層については以下で併せて説明する。
このCPP−GMR再生ヘッドは、図1に示したように、下部シールド層10と、その下部シールド層10上に設けられたスピンバルブ構造1とを備えている。
下部シールド層10は、スピンバルブ構造1を周辺から磁気的に分離するものである。この下部シールド層10は、例えば、下部リード層としての機能を兼ねている。
スピンバルブ構造1は、下部シールド層10に近い側から順に、シード層11、ピンニング層12、ピンド層20、非磁性スペーサ層16、フリー層17および保護層18が積層された積層構造を有している。
シード層11は、その上に形成される層の膜成長を促進させるものである。このシード層11は、例えば、タンタル(Ta)/ニッケルクロム合金(NiCr)などの金属材料を含んで構成されている。
ピンニング層12は、ピンド層20の磁化方向を固定(ピンニング)するものである。このピンニング層12は、反強磁性材料としてイリジウムマンガン合金(IrMn)を含んで構成されており、例えば、約3nm〜8nm、好ましくは3nm〜7nmまたは4nm〜8nmの厚さを有している。
ピンド層20は、ピンニング層12により固定された磁化方向を有している。このピンド層20は、ピンニング層12から遠い側に位置する反平行強磁性層15(AP1)および近い側に位置する反平行強磁性層13(AP2)が反強磁性結合層14を挟んで積層されたものであり、いわゆるシンセティック反強磁性ピンド層である。反平行強磁性層13(AP2)は、例えば、コバルト鉄合金(CoFe)を含んで構成されており、約2nm〜6nmの厚さを有している。このコバルト鉄合金の組成は自由に設定可能であり、例えば、CoFe(Fe=25原子%)やCoFe(Fe=75原子%)などである。反強磁性結合層14は、例えば、ルテニウム(Ru)またはロジウム(Rh)を含んで構成されている。
反平行強磁性層15(AP1)は、図2に示したように、反強磁性結合層14上に設けられており、その反強磁性結合層14に近い側から順に、コバルトリッチのコバルト鉄合金層31(第1のコバルトリッチのコバルト合金層)、鉄リッチのコバルト鉄合金層32(第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層)、銅(Cu)層33(第1の銅層)、鉄リッチのコバルト鉄合金層34(第2の鉄リッチのコバルト合金層)、コバルトリッチのコバルト鉄合金層35(第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層)、鉄リッチのコバルト鉄合金層36(第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層)、銅層37(第2の銅層)、鉄リッチのコバルト鉄合金層38(第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層)およびコバルトリッチのコバルト鉄合金層39(第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層)が積層された積層構造を有している。
コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39は、例えば、最大で約30原子%、好ましくは約10原子%〜25原子%の鉄(Fe)を含んでおり、約0.8nm〜2nmの厚さを有している。確認まで説明しておくと、「コバルトリッチ」とは、コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39が相対的に大きなコバルト含有量を有しており、すなわち相対的に小さな鉄含有量を有していることを意味している。このときの「相対的」とは、鉄リッチのコバルト合金層32,34,36,38と比較して、という意味である。
鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38は、例えば、少なくとも50原子%の鉄を含んでおり、約0.05nm〜0.2nmの厚さを有している。確認まで説明しておくと、「鉄リッチ」とは、鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38が相対的に大きな鉄含有量を有しており、すなわち相対的に小さなコバルト含有量を有していることを意味している。このときの「相対的」とは、コバルトリッチのコバルト合金層31,35,39と比較して、という意味である。
銅層33,37は、例えば、約0.1nm〜0.4nmの厚さを有している。
非磁性スペーサ層16は、ピンド層20およびフリー層17を磁気的に分離するものである。この非磁性スペーサ層16は、例えば、図3に示したように、2つの銅層41,43がアルミニウム銅合金酸化物(AlCuO)層42を挟んで積層されたものである。アルミニウム銅合金酸化物層42は、いわゆるナノ酸化層(NOL)である。
フリー層17は、自由に回転可能な磁化方向を有している。このフリー層17は、例えば、コバルト鉄合金またはコバルト鉄合金/ニッケル鉄合金(NiFe)などの低保持力を有する強磁性材料を含んで構成されており、約2nm〜6nmの厚さを有している。このコバルト鉄合金の組成は、反平行強磁性層13の場合と同様に自由に設定可能である。このフリー層17の磁化方向は、スピンバルブ構造1が外部磁界に晒されると、その外部磁界の磁界方向において回転し、一方、外部磁界が取り除かれると、結晶異方性、形状異方性、電流磁界、結合磁界および消磁磁界などの影響を受けることにより、最小のエネルギー状態となる方向に落ち着くようになっている。確認までに説明しておくと、上記したコバルト鉄合金の場合は単層構造を表し、コバルト鉄合金/ニッケル鉄合金の場合は2層構造を表している。
保護層18は、スピンバルブ構造1の主要部(主にピンニング層12からフリー層17に至る積層部分)を保護するものである。この保護層18は、例えば、コバルト/ルテニウム、銅/ルテニウム/タンタル、銅/タンタルまたは銅/ルテニウム/タンタル/ルテニウムなどの金属材料を含んで構成されている。確認までに説明しておくと、上記したコバルト/ルテニウムや銅/タンタルの場合は2層構造、銅/ルテニウム/タンタルの場合は3層構造、銅/ルテニウム/タンタル/ルテニウムの場合は4層構造をそれぞれ表している。
このスピンバルブ構造1の抵抗状態は、ピンド層20の磁化方向とフリー層17の磁化方向との間の相対角度に応じて変化する。すなわち、ピンド層20の磁化方向およびフリー層17の磁化方向が互いに平行な場合には、それらのピンド層20とフリー層17との間を通過する電子が散乱されにくくなるため、低抵抗状態となる。一方、ピンド層20の磁化方向およびフリー層17の磁化方向が互いに反平行な場合には、それらのピンド層20とフリー層17との間を通過する電子が散乱されやすくなるため、高抵抗状態となる。
このCPP−GMR再生ヘッドでは、情報の再生時において、下部リード層として機能する下部シールド層10を通じてスピンバルブ構造1に対して膜面と直交するようにセンス電流が流れると、そのスピンバルブ構造1により記録メディアの磁気信号が電気信号に変換される。すなわち、記録メディアの信号磁界に応じてスピンバルブ構造1の抵抗が変化するため、そのスピンバルブ構造1の抵抗変化が電圧変化として検出される。これにより、記録メディアに記録されている情報が磁気的に再生される。この場合には、特に、CPP−GMR再生ヘッドの再生性能を決定する因子のうちの1つである巨大磁気抵抗効果比(GMR比)が約6%よりも大きくなる。
次に、図1〜図3を参照して、本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドの製造方法について説明する。以下では、CPP−GMR再生ヘッドを構成する一連の構成要素の機能および材質などに関しては既に詳細に説明したので、それらの説明を随時省略する。なお、本発明のスピンバルブ構造の形成方法は本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドの製造方法うちの一部工程(スピンバルブ構造1の形成工程)であるため、そのスピンバルブ構造の形成方法については以下で併せて説明する。
このCPP−GMR再生ヘッドは、図1に示したように、基体として下部シールド層10を準備したのち、その下部シールド層10上にスピンバルブ構造1を形成することにより製造される。
スピンバルブ構造1を形成する際には、スパッタリング法などの既存の成膜プロセスを使用して、下部シールド層10上に、シード層11、ピンニング層12、ピンド層20、非磁性スペーサ層16、フリー層17および保護層18をこの順に成膜することにより積層する。
特に、ピンド層20を形成する際には、ピンニング層12上に、反平行強磁性層13(AP2)、反強磁性結合層14および反平行強磁性層15(AP1)をこの順に積層形成する。この場合には、特に、図2に示したように、反強磁性層結合層14上に、コバルトリッチのコバルト鉄合金層31、鉄リッチのコバルト鉄合金層32、銅層33、鉄リッチのコバルト鉄合金層34、コバルトリッチのコバルト鉄合金層35、鉄リッチのコバルト鉄合金層36、銅層37、鉄リッチのコバルト鉄合金層38およびコバルトリッチのコバルト鉄合金層39をこの順に積層形成することにより、反平行強磁性層15(AP1)を形成する。
また、非磁性スペーサ層16を形成する際には、図3に示したように、ピンド層20上に、銅層41、ナノ酸化層としてのアルミニウム銅合金酸化物層42および銅層43をこの順に積層形成する。この場合には、特に、例えば、ピンド層20上に、未酸化のアルミニウム銅合金(AlCu)層(図示せず)を挟んで2つの銅層41,43を積層したのち、そのアルミニウム銅合金層を酸化することによりアルミニウム銅合金酸化物層42(ナノ酸化層)に変換する。このときの酸化処理としては、例えば、プラズマエッチング処理およびプラズマ酸化処理を使用する。
本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッド(反平行強磁性層15(AP1)を含む)では、図2に示したように、コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39、銅層33,37および鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38を含む積層構造を有するように反平行強磁性層15(AP1)を構成している。より具体的には、反平行強磁性層15(AP1)は、コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39が銅層33,37を介して交互に積層された積層構造(CoFe/Cu/CoFe/Cu/CoFe)を基本構造とし、各コバルトリッチのコバルト鉄合金層31,35,39/銅層33,37の界面(CoFe/Cu)に極薄(約0.05nm〜0.2nm厚)の鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38が挿入された積層構造を有している。
この場合には、鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38を含むため、高スピン偏極を利用して磁気抵抗効果が増強される。特に、界面散乱だけでなくバルク散乱もGMR比に寄与するため、上記したように、そのGMR比が約6%よりも大きくなる。しかも、FCC型の膜成長配向を促すシード層11上にFCC型の結晶配向を有するコバルトリッチの鉄合金層31,35,39が形成されることにより、鉄リッチのコバルト鉄合金層32,34,36,38を含む場合においてもエレクトロマイグレーションが生じにくくなるため、再生性能がばらつきにくくなる。したがって、本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドでは、再生性能を安定に向上させることができる。
また、本実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドの製造方法(スピンバルブ構造1の形成方法を含む)では、上記した反平行強磁性層15(AP1)を形成するために、既存の成膜プロセスしか使用しない。したがって、既存の成膜プロセスを使用して、再生性能が向上したCPP−GMR再生ヘッドを容易に製造することができる。
次に、本発明に関する実施例について説明する。
まず、グループ1のスピンバルブ構造群として、以下の積層構成を有する一連のスピンバルブ構造(かっこ内の数値は厚さ)を形成した。なお、積層構成中の「PIT」は、形成途中においてプラズマエッチング処理を実施したことを表し、「IAO」は、形成途中においてプラズマ酸化処理を実施したことを表している。プラズマエッチング処理の条件としては、パワー=20W,アルゴン(Ar)ガスの流量=300×10-53 /h(=50sccm),処理時間=40sとした。また、プラズマ酸化処理の条件としては、パワー=27W,アルゴンガスの流量=300×10-53 /h,酸素(O2 )ガスの流量=6×10-53 /h(=1sccm),処理時間=30sとした。
(比較例A1)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3.6nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.26nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=[CoFe(Fe=25原子%;1.2nm)/Cu(0.2nm)]2 /CoFe(Fe=25原子%;1.2nm)
(実施例B1)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(F2=25原子%;3.6nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.26nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=CoFe(Fe=25原子%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25原子%;1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25%;1.1nm)
(比較例C1)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=50原子%;3.6nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.42nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=[CoFe(Fe=50原子%;1.2nm)/Cu(0.2nm)]2 /CoFe(Fe=50原子%;1.2nm)
(比較例D1)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.26nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/Cu(0.26nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=[CoFe(Fe=25原子%;1.2nm)/Cu(0.2nm)]2 /CoFe(Fe=25原子%;1.2nm)
(実施例E1)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.26nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/Cu(0.26nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=CoFe(Fe=25原子%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25原子%;1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25%;1.1nm)
(実施例F1)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.32nm)/AlCu(0.85nm)/PIT/IAO/Cu(0.32nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=CoFe(Fe=25原子%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25原子%;1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25%;1.1nm)
グループ1の一連のスピンバルブ構造の諸性能を調べたところ、表1に示した結果が得られた。表1は、グループ1のスピンバルブ構造の諸性能を表しており、その諸性能として「抵抗面積積RA(Ωμm2 )」および「GMR比DR/R(%)」を示している。
表1に示した結果から判るように、比較例A1,C1と実施例B1との間において諸性能を比較すると、抵抗面積積RAおよびGMR比DR/Rは比較例A1よりも実施例B1において大きくなり、かつ実施例B1において比較例C1と同等となった。また、比較例D1と実施例E1,F1との間において諸性能を比較すると、抵抗面積積RAは比較例D1よりも実施例E1,F1において小さくなったが、GMR比DR/Rは比較例D1よりも実施例E1,F1において大きくなった。特に、実施例E1,F1では、実施例B1よりもGMR比DR/Rが小さくなったが、エレクトロマイグレーションに起因する悪影響が抑えられた。このことから、本発明(実施例B1,E1,F1)のスピンバルブ構造では、再生性能が安定に向上することが確認された。
続いて、グループ2のスピンバルブ構造群として、以下の積層構成を有する一連のスピンバルブ構造を形成した。なお、プラズマエッチング処理(PIT)およびプラズマ酸化処理(IAO)の条件は、グループ1に関して説明した場合と同様である。
(比較例B2)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.26nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/Cu(0.26nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=[CoFe(Fe=25原子%;1.2nm)/Cu(0.2nm)]2 /CoFe(Fe=25原子%;1.2nm)
(実施例C2)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.26nm)/AlCu(0.8nm)/PIT/IAO/Cu(0.26nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=CoFe(Fe=25原子%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25原子%;1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25%;1.1nm)
(実施例D2)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.32nm)/AlCu(0.85nm)/PIT/IAO/Cu(0.32nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=CoFe(Fe=25原子%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25原子%;1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25%;1.1nm)
(実施例E2)
Ta(0.5nm)/NiCr(4.5nm)/IrMn(7nm)/CoFe(Fe=25原子%;3nm)/Ru(0.75nm)/AP1/Cu(0.32nm)/AlCu(0.85nm)/PIT/IAO/Cu(0.32nm)/CoFe(Fe=10原子%;1.2nm)/NiFe(Fe=17原子%;3.5nm)/Cu(3nm)/Ru(1nm)/Ta(6nm)/Ru(1nm)
ここで、AP1=CoFe(Fe=25原子%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25原子%;1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/Cu(0.2nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)/CoFe(Fe=25%;1.1nm)/CoFe(Fe=50原子%;0.1nm)
グループ2の一連のスピンバルブ構造の諸性能を調べたところ、表2に示した結果が得られた。表2は、グループ2のスピンバルブ構造の諸性能を表しており、表1と同様の諸性能(抵抗面積積RAおよびGMR比DR/R)を示している。
表2に示した結果から判るように、比較例B2と実施例C2,D2,E2との間において諸性能を比較すると、抵抗面積積RAは比較例B2よりも実施例C2,D2,E2において小さくなったが、GMR比DR/Rは比較例B2よりも実施例C2,D2,E2において大きくなった。このことから、本発明(実施例C2,D2,E2)のスピンバルブ構造では、やはり再生性能が安定に向上することが確認された。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例において説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、本発明に係るスピンバルブ構造の形成方法、CPP−GMR再生ヘッドの製造方法、強磁性層およびCPP−GMR再生ヘッドは、反強磁性結合層に近い側から順にコバルトリッチのコバルト鉄合金、鉄リッチのコバルト鉄合金層、銅層、鉄リッチのコバルト鉄合金層、コバルトリッチのコバルト鉄合金層、鉄リッチのコバルト鉄合金層、銅層、鉄リッチのコバルト鉄合金層およびコバルトリッチのコバルト鉄合金層が積層された積層構造を有するように反平行強磁性層(AP1)を構成することにより再生性能を安定に向上させることが可能な限り、自由に変更可能である。
本発明に係るスピンバルブ構造の形成方法、CPP−GMR再生ヘッドの製造方法、強磁性層およびCPP−GMR再生ヘッドは、高記録密度用途のCPP−GMR再生ヘッドに適用することが可能である。
本発明の一実施の形態に係るCPP−GMR再生ヘッドの断面構成を表す断面図である。 図1に示したCPP−GMR再生ヘッドのうちの主要部の断面構成を拡大して表す断面図である。 図1に示したCPP−GMR再生ヘッドのうちの他の主要部の断面構成を拡大して表す断面図である。 従来のCPP−GMR再生ヘッドの断面構成を表す断面図である。 図4に示したCPP−GMR再生ヘッドのうちの主要部の断面構成を拡大して表す断面図である。
符号の説明
1…スピンバルブ構造、10…下部シールド層、11…シード層、12…ピンニング層、13,15…反平行強磁性層、14…反強磁性結合層、16…非磁性スペーサ層、17…フリー層、18…保護層、20…ピンド層、31,35,39…コバルトリッチのコバルト鉄合金層、32,34,36,38…鉄リッチのコバルト鉄合金層、33,37,41,43…銅層、42…アルミニウム銅合金酸化物層。

Claims (31)

  1. ピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されたピンド層を含むスピンバルブ構造の形成方法であって、
    前記第1の強磁性層を形成する工程が、
    前記反強磁性結合層上に、第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金(CoFe)層を成膜する工程と、
    前記第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に、第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第1の銅(Cu)層を成膜する工程と、
    前記第1の銅層上に、第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、
    前記第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に、第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第2の銅層を成膜する工程と、
    前記第2の銅層上に、第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を形成する工程と、を含む
    ことを特徴とするスピンバルブ構造の形成方法。
  2. ルテニウム(Ru)またはロジウム(Rh)を含むように、前記反強磁性結合層を準備する
    ことを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ構造の形成方法。
  3. 少なくとも50原子%の鉄(Fe)を含むように、前記第1、第2、第3および第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を成膜する
    ことを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ構造の形成方法。
  4. 10原子%以上25原子%以下の範囲内の鉄を含むように、前記第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する
    ことを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ構造の形成方法。
  5. 0.8nm以上2nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する
    ことを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ構造の形成方法。
  6. 0.1nm以上0.4nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記第1および第2の銅層を成膜する
    ことを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ構造の形成方法。
  7. 基体上に、シード層を成膜する工程と、
    前記シード層上に、イリジウムマンガン合金(IrMn)を含むようにピンニング層を成膜する工程と、
    前記ピンニング層上に、そのピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されるようにピンド層を成膜する工程と、
    前記ピンド層上に、非磁性スペーサ層を成膜する工程と、
    前記非磁性スペーサ層上に、フリー層を成膜する工程と、
    前記フリー層上に、保護層を成膜する工程と、を含み、
    前記第1の強磁性層を成膜する工程が、
    前記反強磁性結合層上に、第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、
    前記第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に、第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第1の銅層を成膜する工程と、
    前記第1の銅層上に、第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、
    前記第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に、第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第2の銅層を成膜する工程と、
    前記第2の銅層上に、第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さとなるように成膜する工程と、
    前記第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に、第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する工程と、を含む
    ことを特徴とするCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  8. 少なくとも50原子%の鉄を含むように、前記第1、第2、第3および第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  9. 10原子%以上25原子%以下の範囲内の鉄を含むように、前記第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  10. 0.8nm以上2nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  11. 0.1nm以上0.4nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記第1および第2の銅層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  12. 4nm以上8nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記ピンニング層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  13. 巨大磁気抵抗効果比が6%よりも大きくなるようにする
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  14. コバルト鉄合金を含むように、前記第2の強磁性層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  15. 2nm以上6nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記第2の強磁性層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  16. コバルト鉄合金またはコバルト鉄合金/ニッケル鉄合金(NiFe)を含むように、前記フリー層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  17. 2nm以上6nm以下の範囲内の厚さとなるように、前記フリー層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  18. コバルト(Co)/ルテニウム、銅/ルテニウム/タンタル(Ta)、銅/タンタルまたは銅/ルテニウム/タンタル/ルテニウムを含むように、前記保護層を成膜する
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  19. 前記非磁性スペーサ層を成膜する工程が、
    アルミニウム銅合金(AlCu)層を挟んで2つの銅層を積層する工程と、
    前記アルミニウム銅合金層をナノ酸化層に変換する工程と、を含む
    ことを特徴とする請求項7記載のCPP−GMR再生ヘッドの製造方法。
  20. ピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されたピンド層を含むスピンバルブ構造のうちの前記第1の強磁性層であって、
    前記反強磁性結合層上に形成された第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第1の銅層と、
    前記第1の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2の銅層と、
    前記第2の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、を含む
    ことを特徴とする強磁性層。
  21. 基体上に形成されたシード層と、
    前記シード層上に形成され、イリジウムマンガン合金を含むピンニング層と、
    前記ピンニング層上に形成され、そのピンニング層から遠い側に位置する第1の強磁性層および近い側に位置する第2の強磁性層が反強磁性結合層を挟んで積層されたピンド層と、
    前記ピンド層上に形成された非磁性スペーサ層と、
    前記非磁性スペーサ層上に形成されたフリー層と、
    前記フリー層上に形成された保護層と、を含み、
    前記第1の強磁性層が、
    前記反強磁性結合層上に形成された第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第1のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第1の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第1の銅層と、
    前記第1の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第2の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第2のコバルトリッチのコバルト鉄合金層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第3の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第2の銅層と、
    前記第2の銅層上に形成され、0.05nm以上0.2nm以下の範囲内の厚さを有する第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層と、
    前記第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層上に形成された第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層と、を含む
    ことを特徴とするCPP−GMR再生ヘッド。
  22. 前記ピンニング層が、4nm以上8nm以下の範囲内の厚さを有している
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  23. 6%よりも大きなGMR比を有している
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  24. 前記フリー層が、コバルト鉄合金またはコバルト鉄合金/ニッケル鉄合金を含んでいる ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  25. 前記フリー層が、2nm以上6nm以下の範囲内の厚さを有している
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  26. 前記保護層が、コバルト/ルテニウム、銅/ルテニウム/タンタル、銅/タンタルまたは銅/ルテニウム/タンタル/ルテニウムを含んでいる
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  27. 前記第1、第2、第3および第4の鉄リッチのコバルト鉄合金層が、少なくとも50原子%の鉄を含んでいる
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  28. 前記第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層が、10原子%以上25原子%以下の範囲内の鉄を含んでいる
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  29. 前記第1、第2および第3のコバルトリッチのコバルト鉄合金層が、0.8nm以上2nm以下の範囲内の厚さを有している
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  30. 前記第1および第2の銅層が、0.1nm以上0.4nm以下の範囲内の厚さを有している
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。
  31. 前記非磁性スペーサ層が、2つの銅層がアルミニウム銅合金酸化物(AlCuO)層を挟んで積層されたものである
    ことを特徴とする請求項21記載のCPP−GMR再生ヘッド。


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