JP2006072932A - 非接触icカード処理システム、非接触icカード処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有料道路の料金収受に利用される非接触ICカードを他で利用可能にする。
【解決手段】この非接触ICカード処理システムは、有料道路のIC aとIC bの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が非接触ICカード6から情報を読み出して収受するものであり、ゾーンB内に存在する有料道路外の加盟店cで支払いを行うために利用者が利用した非接触ICカード6に対して、利用時刻、店番、エリア情報、利用金額に応じたポイントを含む店舗利用情報を利用履歴の一つとして記憶する加盟店端末2と、車両がIC bで有料道路へ入り、IC aで退出する際に、ICカード処理装置29により非接触ICカード6から読み出された利用履歴と、予め設定された割引ルール設定テーブル70の割引条件とに基にIC間の通行料金を割引処理する出口車線制御装置21とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】この非接触ICカード処理システムは、有料道路のIC aとIC bの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が非接触ICカード6から情報を読み出して収受するものであり、ゾーンB内に存在する有料道路外の加盟店cで支払いを行うために利用者が利用した非接触ICカード6に対して、利用時刻、店番、エリア情報、利用金額に応じたポイントを含む店舗利用情報を利用履歴の一つとして記憶する加盟店端末2と、車両がIC bで有料道路へ入り、IC aで退出する際に、ICカード処理装置29により非接触ICカード6から読み出された利用履歴と、予め設定された割引ルール設定テーブル70の割引条件とに基にIC間の通行料金を割引処理する出口車線制御装置21とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば高速道路等の有料道路に導入される料金収受システムに用いられる非接触ICカードを用いた非接触ICカード処理システム、非接触ICカード処理方法に関する。
高速道路等の有料道路における料金収受システムとしては、無線式自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection system)が既に導入されており、車両に搭載された車載機にセットしたICカード(ETCカード)と料金所に設置された路側機器との間の無線通信によって通行料金を収受する技術が公開されている(例えば特許文献1参照)。
この種の有料道路においては、従来から利用した金額に応じたポイント(例えば割引や利用金額の付与などの特典)をカードに付与することが行われている。
例えば磁気式のプリペイドカード等に対する割引処理としては、プリペイドカードの販売単価に応じたポイントを付加している。また、ETCカードに対しては予め利用金額を申請しておくことで、その申請額に応じたポイントを付加している。
例えば磁気式のプリペイドカード等に対する割引処理としては、プリペイドカードの販売単価に応じたポイントを付加している。また、ETCカードに対しては予め利用金額を申請しておくことで、その申請額に応じたポイントを付加している。
また、例えば運送業者等のように有料道路を常用する高額利用団体向けには、別納プレート等と呼ばれる形態のものも利用されている。この別納プレートは、有料道路の各料金所における利用金額を上位システムで集計し、集計した利用金額に応じた割り引きを行うためのものである。なお、この別納プレートについては各種書類審査を通過した場合に適用可能になる。
また、近年では、ICカード単体に無線通信機能を持たせることで車載機を不用とし、利用者が料金所のアンテナにICカードを直接かざして通行料金を支払う形態のシステム、いわゆる非接触ICカード式の料金収受システムも検討されている。
この非接触ICカード式の料金収受システムの場合、ETCカードのようクレジット契約を結ぶ必要はなく、非接触ICカードを発行する際に利用金額をチャージすることで、磁気式のプリペイドカードのような利用が可能であり、また、カード残高が少なくなった場合にICカードへの再チャージが可能なこと、さらに、セキュリティの面でも安全なため、磁気式のプリペイドカード以上に利便性があり、今後、ETCカードと共に発展する可能性がある。
特許第3256642号公報
ところで、現在、考えられている有料道路の非接触ICカード式の料金収受システムは、有料道路内のみの限定的な利用が前提であり、非接触ICカードを有料道路以外で利用することは考えられてない。
しかしながら、このような限定的な運用では、利用者の今後の伸びが見込めず、非接触ICカードを有料道路以外の場所、例えば一般の店舗等でも利用できるようにする必要があるが、非接触ICカードを有料道路以外の店舗で単に利用可能にするだけでは、有料道路の運営元や店舗、利用者にそれほどのメリットが生じない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、非接触ICカードを有料道路以外の場所で利用可能にすると同時に、有料道路以外の利用で有料道路の運営元、有料道路外の店舗、利用者それぞれにメリットが生じる非接触ICカード処理システム、非接触ICカード処理方法を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明の非接触ICカード処理システムは、有料道路外に設置され、支払いに利用された非接触ICカードに対して利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を記憶する第1カード処理手段と、前記非接触ICカードが有料道路外で利用された場合に通行料金を割り引くための割引条件を設定した割引条件記憶手段と、前記有料道路の料金所に設置され、前記有料道路を利用した車両の非接触ICカードより利用履歴を読み出す第2カード処理手段と、前記第2カード処理手段により読み出された利用履歴に特典情報が存在する否かを判定する特典情報確認手段と、利用履歴に特典情報が存在した場合、前記割引条件記憶手段に記憶されている割引条件に基づいて割引可否を判定する割引可否判定手段と、前記割引可否判定手段により割引可と判定された場合、正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去る手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の非接触ICカード処理システムは、有料道路の第1インターチェンジと第2インターチェンジの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が非接触ICカードから情報を読み出して収受する非接触ICカード処理システムにおいて、第1エリア内に位置する前記有料道路の第1インターチェンジで車両が前記有料道路へ入り、第2エリア内に位置する第2インターチェンジで退出したときの道路利用情報を前記非接触ICカードへ記憶する手段と、前記第2のエリア内に存在する店舗で支払いを行うために利用された前記非接触ICカードに対して、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を記憶する手段と、前記車両が前記第2インターチェンジで前記有料道路へ入り、前記第1インターチェンジで退出する際に、前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報を読み出す手段と、前記読み出された前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基にインターチェンジ間の通行料金を割引処理する制御手段とを具備したことを特徴とする。
なお、上記請求項1記載の非接触ICカード処理システムにおいて、収受手段は、非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報に基づいて通行料金を割り引く処理を行う手段を備える。上記請求項1記載の非接触ICカード処理システムにおいて、収受手段は、非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報および利用エリアを特定する情報に基づいて通行料金を割り引く処理を行う手段を備える。上記請求項1記載の非接触ICカード処理システムにおいて、収受手段は、非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報、利用エリアを特定する情報および利用時刻に基づいて通行料金を割り引く処理を行う手段を備える。
なお、上記請求項1記載の非接触ICカード処理システムにおいて、収受手段は、非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報に基づいて通行料金を割り引く処理を行う手段を備える。上記請求項1記載の非接触ICカード処理システムにおいて、収受手段は、非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報および利用エリアを特定する情報に基づいて通行料金を割り引く処理を行う手段を備える。上記請求項1記載の非接触ICカード処理システムにおいて、収受手段は、非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報、利用エリアを特定する情報および利用時刻に基づいて通行料金を割り引く処理を行う手段を備える。
本発明の非接触ICカード処理方法は、有料道路外に設置された第1カード処理手段が、支払いに利用された非接触ICカードに対して利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を記憶するステップと、前記有料道路の料金所に設置された第2カード処理手段が、前記有料道路を利用した車両の非接触ICカードより利用履歴を読み出すステップと、前記第2カード処理手段により読み出された利用履歴に特典情報が存在する否かを判定するステップと、利用履歴に特典情報が存在した場合、予め設定されている割引条件に基づいて割引可否を判定するステップと、判定の結果、割引可と判定した場合、正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去るステップとを有することを特徴とする。
本発明の非接触ICカード処理方法は、有料道路の第1インターチェンジと第2インターチェンジの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が車両の非接触ICカードから情報を読み出して収受する非接触ICカード処理方法において、第1エリア内に位置する前記有料道路の第1インターチェンジで車両が前記有料道路へ入り、第2エリア内に位置する第2インターチェンジで退出したときの道路利用情報を第2インターチェンジのカード処理手段が前記非接触ICカードへ記憶するステップと、前記第2のエリア内に存在する店舗で支払いを行うために利用された非接触ICカードに対して、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を店舗に設置されたカード処理手段が記憶するステップと、前記車両が前記第2インターチェンジで前記有料道路へ入り、前記第1インターチェンジで退出する際に、前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報を前記第1インターチェンジのカード処理手段が読み出すステップと、前記カード処理手段が読み出した前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基に収受手段がインターチェンジ間の正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去るステップとを有することを特徴とする。
本発明の非接触ICカード処理方法は、有料道路の第1インターチェンジと第2インターチェンジの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が車両の非接触ICカードから情報を読み出して収受する非接触ICカード処理方法において、第1エリア内に位置する前記有料道路の第1インターチェンジで車両が前記有料道路へ入り、第2エリア内に位置する第2インターチェンジで退出したときの道路利用情報を第2インターチェンジのカード処理手段が前記非接触ICカードへ記憶するステップと、前記第2のエリア内に存在する店舗で支払いを行うために利用された非接触ICカードに対して、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を店舗に設置されたカード処理手段が記憶するステップと、前記車両が前記第2インターチェンジで前記有料道路へ入り、前記第1インターチェンジで退出する際に、前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報を前記第1インターチェンジのカード処理手段が読み出すステップと、前記カード処理手段が読み出した前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基に収受手段がインターチェンジ間の正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去るステップとを有することを特徴とする。
本発明では、有料道路の料金所に設置された第2カード処理手段が、有料道路を利用した車両の非接触ICカードより読み出した利用履歴(店舗利用情報および道路利用情報)に、有料道路外で付与された特典情報が存在する否かを判定し、利用履歴に特典情報が存在した場合、割引条件に基づいて割引可否を判定し、この判定の結果、割引可と判定した場合、正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を非接触ICカードから引き去る。
また、本発明では、有料道路外の第2のエリア内に存在する店舗で支払いを行うために利用された非接触ICカードに対して、店舗に設置されたICカード処理装置が、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を記憶する。そして、車両が第2インターチェンジで有料道路へ入り、第1インターチェンジで退出する際に、第1インターチェンジのカード処理手段によって非接触ICカードから読み出された店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基に収受手段がインターチェンジ間の通行料金を割引処理するので、有料道路の運営元としては、非接触ICカードの利用数の増加が見込める。有料道路外の店舗としては、通行料金の割り引きを目当てに買い物をする利用者の増加が見込める。利用者は、有料道路以外で非接触ICカードを利用した分、ポイントが付与されて、その後、有料道路を利用すると、有料道路の通行料金が割り引きされる。
また、本発明では、有料道路外の第2のエリア内に存在する店舗で支払いを行うために利用された非接触ICカードに対して、店舗に設置されたICカード処理装置が、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を記憶する。そして、車両が第2インターチェンジで有料道路へ入り、第1インターチェンジで退出する際に、第1インターチェンジのカード処理手段によって非接触ICカードから読み出された店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基に収受手段がインターチェンジ間の通行料金を割引処理するので、有料道路の運営元としては、非接触ICカードの利用数の増加が見込める。有料道路外の店舗としては、通行料金の割り引きを目当てに買い物をする利用者の増加が見込める。利用者は、有料道路以外で非接触ICカードを利用した分、ポイントが付与されて、その後、有料道路を利用すると、有料道路の通行料金が割り引きされる。
以上説明したように本発明によれば、非接触ICカードを有料道路以外の場所で利用可能にすると同時に、有料道路以外の利用で有料道路の運営元、有料道路外の店舗、利用者それぞれにメリットが生じるようになる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る一つの実施形態の非接触ICカード料金収受システムの構成を示す図である。
有料道路には、入口あるいは出口で一定の通行料金を徴収する形態(均一料金式システム)と、入口から出口までの距離に応じた通行料金を徴収する形態(対距離式システム)があり、また車両に車載器を搭載するETCシステムと車両に車載器を搭載する必要のない非接触ICカード式の料金収受システム、またICカードだけでなく通行券も併用するシステム(混在システム)もあるが、この実施の形態では、説明を解りやすくするために、対距離式システムにおいて、通行券を用いずに非接触ICカードのみで入口および出口の処理を行う非接触ICカード式の料金収受システムについて説明する。
図1に示すように、有料道路には、車両が有料道路へ出入りするためのインターチェンジa,bが設けられている。インターチェンジaは第1のインターチェンジであり、インターチェンジbは第2のインターチェンジである。以下インターチェンジをICと略す。
IC aは、第1エリアとしてのゾーンAに属している。IC bは、第2エリアとしてのゾーンBに属している。ゾーンB内には、有料道路の外部に店舗としての加盟店cが設置されている。加盟店cは、例えばガソリンスタンドやコンビニエンスストア等のように有料道路の運営元とは直接的には関係が無いような店舗であり、有料道路の運営元と非接触ICカードの利用に関する提携を行っているものである。
非接触ICカード処理システムは、図2に示すように、有料道路のICの入口料金所および出口料金所に設置され、入口料金所において非接触ICカード6へ入口情報を記憶する一方、出口料金所において非接触ICカード6から読み出した入口情報と予め出口の路側機器に設定されている出口情報とを基に料金収受処理を行う料金収受システム10と、ゾーンB内の加盟店cに設置され、加盟店cで利用者が購入した商品に対する支払いを非接触ICカード6で行ったときにその利用金額を非接触ICカード6から引き去り、利用情報を非接触ICカード6へ書き込むICカード処理装置としての加盟店端末2と、有料道路の出入口の各料金所の処理結果を吸い上げて管理する上位システム1とから構成されている。
加盟店端末2および料金収受システム10に適用される非接触ICカード6は、図3に示すように、フラッシュメモリ61、カード基材に回巻して形成されたアンテナ63、マイクロプロセッサユニット65(以下MPU65と称す)などを備えている。
フラッシュメモリ61とMPU65はICチップとして一体形成されている。フラッシュメモリ61には、カードID番号等のカード個別情報(固定情報)と、プリペイド金額情報(支払い可能な残額情報)、道路利用履歴、店舗利用情報等の可変情報とがカード情報として記憶されている。道路利用履歴には、入口処理の際に特定された車両のナンバープレート番号等の車両情報、判別された車両の車種情報、入口で処理された入口情報、出口で処理された出口情報等が含まれている。入口情報は、入口IC名、入口ゲート番号、入口通過時刻、カード判定結果等である。出口情報は、出口IC名、出口ゲート番号、出口通過時刻、課金データ(引き去り額)などある。
また、フラッシュメモリ61には、有料道路を利用するたびに支払い結果のデータを加算して集計したデータが記憶される利用履歴テーブル67が設定されている。
図4に示すように、利用履歴テーブル67には、利用月日時刻の順に利用情報(道路利用情報、店舗利用情報等)が設定されている。このテーブルの例の場合、道路利用情報は、行41,42,4,45のレコードであり、例えば日付時刻、利用内容および利用エリアを特定する情報としてのインターチェンジ情報(入場IC a、退場IC b等)、利用金額などである。利用エリアを特定する情報としてインターチェンジ情報となっているのは、IC名が分れば必然的にそのエリアが分るためである。
店舗利用情報は、行43のレコードであり、例えば日付時刻、利用エリアを特定する情報としてのエリアコード(エリアB等)、店舗情報としての店番号、利用内容(ガソリン等)、利用金額(5000円)、利用金額に応じて取得した特典情報としてのポイント(50ポイント)等である。
アンテナ63は、有料道路の出入口に設置された路側機器のアンテナから発信される電波に反応して動作する狭域無線通信用アンテナであり、通信範囲は例えば数10cm程度である。また、カード表面には、この非接触ICカード6を目視で特定できるようにカード個別のカードID番号が印字されている。
つまり、この非接触ICカード6は、磁気カードに比べて記憶容量が大きく、内部のICチップ(集積回路)に書き込まれた暗号化ロジックにより高いセキュリティ機能を保持すると共に、フラッシュメモリ61の残額情報を積み増して利用可能なプリペイドカードとして繰り返し使用されるものであって、利用データの集計機能を備えるものである。
図5に示すように、料金収受システム10は、入口料金所の入口車線に設置された入口路側機器(係員が滞在するブース18に設置されたICカード処理装置19、入口車線制御装置11、その他路側機器(入口)12)と、有料道路の料金所の出口車線に設置された出口路側機器(係員が滞在するブース28に設置されたICカード処理装置29、出口車線制御装置21、その他路側機器(出口)22)と、入口路側機器および出口路側機器と上位システム1とを接続する通信線8,9とを有している。
ICカード処理装置(入口)19およびICカード処理装置(出口)29には、アンテナが設けられている。アンテナは、装置自体とブース18,28の側壁に設けられる狭域無線通信用アンテナであり、通信範囲は例えば数10cm程度である。アンテナは、自身にかざされた非接触ICカード6との無線通信により非接触ICカード6からカード情報を取得し、ICカード処理装置19,29内部での処理結果としてカード情報が正常な場合に、路側機器からの車両情報、車種情報、入口情報、出口情報等を近接域の無線通信で非接触ICカード6へ送信しそのメモリに記憶する。
ICカード処理装置(入口)19およびICカード処理装置(出口)29は、ゾーンA内に位置する有料道路のIC aで車両が有料道路へ入り、ゾーンB内に位置するIC bで退出したときの道路利用情報を非接触ICカード6へ記憶する手段として機能する。
ICカード処理装置(出口)29は、車両がIC bで有料道路へ入り、IC aで退出する際の料金収受処理において、非接触ICカード6の店舗利用情報および道路利用情報を読み出す手段として機能する。
ICカード処理装置(入口)19およびICカード処理装置(出口)29は、ゾーンA内に位置する有料道路のIC aで車両が有料道路へ入り、ゾーンB内に位置するIC bで退出したときの道路利用情報を非接触ICカード6へ記憶する手段として機能する。
ICカード処理装置(出口)29は、車両がIC bで有料道路へ入り、IC aで退出する際の料金収受処理において、非接触ICカード6の店舗利用情報および道路利用情報を読み出す手段として機能する。
加盟店端末2は、ゾーンB内、例えばIC b周辺等の加盟店cに設置されている。加盟店端末2は、ICカード処理装置19,29と同様に、非接触ICカード6との近接距離での無線通信機能を備える他、非接触ICカード6に対する店舗利用情報の記憶機能、現金との併用処理機能等を備えており、店舗利用情報を非接触ICカード6のフラッシュメモリ61に記憶する。加盟店端末2は、ゾーンB内に存在する加盟店cで支払いを行うために利用者によって利用された非接触ICカード6に対して、店舗情報、エリアを特定する情報、利用金額に応じた特典情報、利用時刻を含む店舗利用情報を記憶する第1カード処理手段として機能する。なお、店舗の例としては、例えばガソリンスタンドやコンビニエンスストア等の車両が立ち寄る場所の他、有料道路の運営元と提携でれば、さまざまな商品を扱う一般の小売店、大型店等でもよい。
上位システム1は、管理センターに設置されているホストコンピュータであり、ハードディスク装置等の記憶装置、各料金所の機器(入口車線制御装置11、出口車線制御装置21)との通信インタフェースなどを有している。記憶装置には、オペレーティングシステム(以下OSと称す)の他、制御プログラムが格納されている。また記憶装置には、予め非接触ICカード6の利用金額に応じてポイントを非接触ICカード6に付与するための割引ルール設定テーブル70が記憶(設定)されている(図6参照)。この割引ルール設定テーブル70は、所定のタイミングで、料金収受システム10へ転送され、有料道路を利用した利用者の車両に対する通行料金の割引処理のために利用される。所定のタイミングとは、例えばテーブルデータの切り替え時期、あるいは1週間に1回等といったタイミングである。料金収受システム10に転送された割引ルール設定テーブル70は、出口車線制御装置21のメモリに記憶される。
図6に示すように、割引ルール設定テーブル70には、割引条件として、有効期限、エリア条件が設定されている。有効期限としては、例えば9月12日の一日間の場合は0912:00:00-0912:23:59とされる。エリア条件としては、ポイントを所得したエリアとして例えばゾーンB、利用ICとしてIC a、IC b等が設定されている。この割引ルール設定テーブル70は、非接触ICカード6が有料道路外で利用された場合に通行料金を割り引くための割引条件を設定した割引条件記憶手段である。
入口車線制御装置11は、入口車線において車両に関する処理を行う各機器を統括的に制御する。その他路側機器(入口)12は、入口車線に進入および通過する車両を検知する車両検知器、車両の車種を判別する車両判別装置、入口車線内の車両を誘導あるいは案内する路側表示装置、入口車線を開閉する発進制御装置などである。
ブース18には、係員が滞在しており、利用者から受け渡されたICカードをICカード処理装置(入口)19にかけてICカードに対する入口処理を実行させる。ICカード処理装置(入口)19には、自料金所の料金所番号等の入口情報が記憶されている。またICカード処理装置(入口)19に時計機能が組み込まれており車両の入口通過時刻を入口情報の一部として記憶する。ICカード処理装置(入口)19は、ブース18の側壁部分に設置されたアンテナにかざされた非接触ICカード6、あるいは自身にセットされた非接触ICカード6の情報を読み込み、カード情報が正常な場合に入口情報を非接触ICカード6に記憶する装置である。
出口車線制御装置21は、出口車線において車両に関する処理を行う各機器を統括的に制御する。出口車線制御装置21は、ICカード処理装置(出口)29により非接触ICカード6から読み出されて取得した道路利用情報および店舗利用情報が、予め自身のメモリに記憶されている割引ルール設定テーブル70の割引条件のうち、すべての条件、あるいは少なくとも一つの条件(有効期限内にポイントが発生していることが必須)を満たしたとき、算出したIC間の有料道路の正規の通行料金からポイント分を差し引いた料金を非接触ICカード6から引き去る。
その他路側機器(出口)22は、出口車線に進入および通過する車両を検知する車両検知器、出口車線内の車両を誘導あるいは案内する路側表示装置、出口車線を開閉する発進制御装置、ブース28内に配置された料金収受装置などである。料金収受装置は、係員により操作されるものであり、ICカード以外の支払い(現金等)、および車両の車種確定入力等に対処するための処理装置である。
ブース28には、係員が滞在しており、利用者から受け渡されたICカードをICカード処理装置(出口)29にかけてICカードに対する出口処理を実行させる。ICカード処理装置(出口)29には、自料金所の料金所番号等の出口情報が記憶されている。またICカード処理装置(出口)29に時計機能が組み込まれており車両の出口退出時刻を出口情報の一部として記憶する。ICカード処理装置(出口)29は、ブース28の側壁部分に設置されたアンテナにかざされた非接触ICカード6、あるいは自身にセットされた非接触ICカード6の情報を読み込み、カード情報が正常な場合に出口処理(料金収受処理)を行い、料金収受結果の情報を、非接触ICカード6に記憶すると共に、出口車線制御装置21および通信線9を通じて上位システム1へ送信する。ICカード処理装置(出口)29は、有料道路を利用した車両の非接触ICカード6より利用履歴を読み出す第2カード処理手段として機能する。
入口車線制御装置11および出口車線制御装置21には、CPU、メモリが設けられている。メモリには制御プログラムが記憶されており、起動時に、メモリの制御プログラムがCPUにより読み出されて、CPUが各部の制御を行うようになる。出口車線制御装置21のメモリには、通行料金を算出するための各IC間の料金表が記憶されている。
出口車線制御装置21のCPUは、有料道路の入口、出口、加盟店等で処理された非接触ICカード6の利用履歴(道路利用情報、店舗利用情報等)とメモリに予め設定されている割引ルール設定テーブル70の情報を基に割引処理を実行する。CPUは、ICカード処理装置(出口)29により読み出された利用履歴にポイントが存在する否かを判定する特典情報確認手段として機能する。CPUは、利用履歴にポイントが存在した場合、割引ルール設定テーブル70に記憶されている割引条件に基づいて割引可否を判定する割引可否判定手段として機能する。CPUは、割引可否判定の結果、割引可と判定した場合、正規の通行料金からポイント分を差し引いた料金を非接触ICカード6から引き去る手段として機能する。
以下、この非接触ICカード料金収受システムの動作を説明する。まず、車両がIC aの入口料金所より有料道路内に入るときの処理動作について説明する。
有料道路を利用するために車両が有料道路のIC aへ向かい、IC aの入口料金所のある入口車線に進入すると、車両は、その他路側機器12により検知および車種識別されて、入口車線制御装置11へ車両の進入が通知される。
入口車線制御装置11は、この通知によりICカード処理を開始し、ブース18の位置のアンテナを動作させる。
利用者である車両の運転者が車両を走行させてブース18の位置で一旦停止させ、自身の非接触ICカード6をアンテナにかざすと、非接触ICカード6とアンテナとの無線通信により、カード情報がICカード処理装置(入口)19に取得される。
ICカード処理装置(入口)19は、取得したカード情報の正否を判定して、カード情報が正しい場合に、自料金所番号、入口通過時刻等の入口情報を非接触ICカード6に記憶すると共に、利用履歴テーブル67に新たな利用履歴のレコード(図4の行41)を追加する。なお、カード情報については、例えばカードIDが予め設定されている正規の桁数かどうか、あるいは正規の番号の並び順かどうかといった程度の簡易判定が行われる。
また、非接触ICカード6が係員に差し出された場合は、係員がICカード処理装置(入口)19に非接触ICカード6をセットして料金所番号、入口通過時刻等の入口情報を非接触ICカード6に記憶する。
ICカードに入口情報を記憶した時点で、ICカードの処理は確定するので、ICカード処理装置(入口)19は入口車線制御装置11にカード処理終了の旨を通知する。入口車線制御装置11はその通知を受けて、有料道路内へ入ることを許可するため、その他路側機器12の発進制御装置を制御して入口車線を開放するので、運転者は車両を前方へ発進させて料金所を抜け、有料道路内へ入る。
次に、IC bの出口料金所での処理動作について説明する。有料道路を通行した車両が有料道路から退出するために、所望のIC、この場合、IC bの出口料金所のある出口車線に車両を進ませ、車両が出口車線に進入すると、その他路側機器22により車両の進入が検知され、その旨が出口車線制御装置21へ通知される。出口車線制御装置21は、車両進入通知を受信すると、ICカード処理を開始し、ブース28の位置のアンテナを動作させる。
利用者である車両の運転者が車両を出口車線内を走行させてブース28の位置で一旦停止させ、自身の非接触ICカード6をアンテナにかざすと、非接触ICカード6とアンテナとの無線通信が行われて、入口情報を含むカード情報がアンテナによって読み出されて、ICカード処理装置(出口)29に取得される。
ICカード処理装置(出口)29は、取得したカード情報の正否を判定して、カード情報が正しい場合、非接触ICカード6から読み取ったカード情報に含まれていた入口IC名、入口ゲート番号、入口通過時刻等の入口情報を出口車線制御装置21へ送信する。
出口車線制御装置21は、ICカード処理装置(出口)29から受け取った入口情報とメモリの料金表を基に入口ICから出口ICまでの区間における通行料金を算出し、課金データ(通行料金として引き去る支払金額)をICカード処理装置(出口)29へ送信する。
ICカード処理装置(出口)29は、出口車線制御装置21から課金データを受信すると、受け取った課金データを非接触ICカード6のフラッシュメモリ61に記憶されている残額データから引き去る処理(差し引き処理)を行い、残額データから課金データを引き去って残った残額データと支払金額のデータを含む支払い結果のデータを非接触ICカード6に送る。
非接触ICカード6では、その支払い結果のデータを受信すると、MPU65は、受信された支払い結果のデータに含まれる残額データにてフラッシュメモリ61の残額データを更新すると共に、利用履歴テーブル67に新たな利用履歴のレコード(図4の行42)を追加する。
非接触ICカード6へのデータの書き込みが正常に終了すると、ICカード処理装置(出口)29から出口車線制御装置21へその旨が通知されるので、出口車線制御装置21は、その通知を受けると、有料道路内からの退出を許可するため、その他路側機器22の発進制御装置を制御して出口車線を開放するので、運転者は車両を前方へ発進させて料金所を抜け、有料道路から一般道へ出る。
一般道へ出た車両の運転者が車両を加盟店cへ移動させて、そこで買い物をし、料金の支払いを非接触ICカード6で行うため、非接触ICカード6を店員に差し出すと、店員は、受け取った非接触ICカード6を加盟店端末2にセットし、キー操作部あるいはバーコードリーダより支払金額を入力し、確定操作が行われることにより、非接触ICカード6の残額より支払金額が差し引かれると共に、非接触ICカード6の利用履歴テーブル67に新たな利用履歴のレコード(図4の行43)が追加される。ここでは、料金額に応じたポイントが発生し、利用履歴テーブル67に、例えば50ポイント等と記憶される。
加盟店cで買い物をした利用者が帰路に向かうため、有料道路のIC bへ向かい、IC bの入口料金所のある入口車線に進入すると、車両は、その他路側機器12により検知および車種識別されて、入口車線制御装置11へ車両の進入が通知される。
入口車線制御装置11は、この通知によりICカード処理を開始し、ブース18の位置のアンテナを動作させる。
利用者である車両の運転者が車両を走行させてブース18の位置で一旦停止させ、自身の非接触ICカード6をアンテナにかざすと、非接触ICカード6とアンテナとの無線通信により、非接触ICカード6のカード情報がICカード処理装置(入口)19に読み取られて取得される。
ICカード処理装置(入口)19は、取得したカード情報の正否を判定して、カード情報が正しい場合に、自料金所番号、入口通過時刻等の入口情報を非接触ICカード6に記憶すると共に、利用履歴テーブル67に新たな利用履歴のレコード(図4の行44)を追加する。なお、カード情報については、例えばカードIDが予め設定されている正規の桁数かどうか、あるいは正規の番号の並び順かどうかといった程度の簡易判定が行われる。
また、非接触ICカード6が係員に差し出された場合は、係員がICカード処理装置(入口)19に非接触ICカード6をセットして料金所番号、入口通過時刻等の入口情報を非接触ICカード6に記憶する。
ICカードに入口情報を記憶した時点で、ICカードの処理は確定するので、ICカード処理装置(入口)19は入口車線制御装置11にカード処理終了の旨を通知する。入口車線制御装置11はその通知を受けて、有料道路内へ入ることを許可するため、その他路側機器12の発進制御装置を制御して入口車線を開放するので、運転者は車両を前方へ発進させて料金所を抜け、有料道路内へ入る。
次に、図7のフローチャートを参照してポイント発生後の出口処理について説明する。
有料道路を通行した車両が有料道路から退出するために、所望のIC、この場合、IC aの出口料金所のある出口車線に車両を進ませ、車両が出口車線に進入すると、その他路側機器22により車両の進入が検知され(図7のS101)、その旨が出口車線制御装置21へ通知される。出口車線制御装置21は、車両進入通知を受信すると、ICカード処理を開始し、ブース28の位置のアンテナを動作(起動)させる(S102)。
利用者である車両の運転者が車両を出口車線内を走行させてブース28の位置で一旦停止させ、自身の非接触ICカード6をアンテナにかざすと、非接触ICカード6とアンテナとの無線通信が行われて、非接触ICカード6に記憶されていた利用履歴を含むカード情報がアンテナによって読み出されて(S103)、ICカード処理装置(出口)29に取得される。
ICカード処理装置(出口)29は、取得したカード情報の正否を判定して、カード情報が正しい場合、非接触ICカード6から読み取ったカード情報に含まれていた入口料金所番号、入口通過時刻等の入口情報と利用履歴(道路利用情報および店舗利用情報等)を出口車線制御装置21へ送信する。
出口車線制御装置21は、ICカード処理装置(出口)29から受け取った入口情報、利用履歴(道路利用情報および店舗利用情報等)、メモリの料金表を基に入口ICから出口ICまでの区間における通行料金を算出すると共に、利用履歴にポイントが存在するか否かをチェックする(S104)。
利用履歴にポイントが存在した場合(S104のYes)、出口車線制御装置21は、自身のメモリに記憶されている割引ルール設定テーブル70の割引条件を参照してポイント付与日が割引対象の有効期限内か否かを判定する(S105)。つまり、出口車線制御装置21は、非接触ICカード6から読み出した利用履歴と割引ルール設定テーブル70の割引条件を基に通行料金を割り引き可能か否かを判定する。
ポイント付与日が有効期限内の場合(S105のYes)、出口車線制御装置21は、利用履歴の中で、有効期限内に非接触ICカード6が利用された利用履歴のみをメモリに展開すると共に、ポイントが付与された加盟店cのゾーンおよび利用ICが、割引ルール設定テーブル70に設定されている割引条件を満たしているか否かを判定する(S106)。
この判定には、割引条件のうちのエリア条件をすべて満たしている場合、あるいは少なくとも加盟店cのゾーンの条件だけを満たしている場合等、さまざまなケースが考えられる。
エリア条件の判定結果、エリア条件を満たしている場合、出口車線制御装置21は、計算した通行料金(正規の料金)からポイント分の料金を減額する割引処理を行い、その金額を引き去り額として(S107)、課金データをICカード処理装置(出口)29へ送信する。なお、ポイントが付与されていない場合(S104のNo)、有効期限内ではない場合(S105のNo)、加盟店利用が指定エリアではない場合(S106のNo)、出口車線制御装置21は、算出した正規料金を引き去り額として(S108)、課金データをICカード処理装置(出口)29へ送信する。
エリア条件の判定結果、エリア条件を満たしている場合、出口車線制御装置21は、計算した通行料金(正規の料金)からポイント分の料金を減額する割引処理を行い、その金額を引き去り額として(S107)、課金データをICカード処理装置(出口)29へ送信する。なお、ポイントが付与されていない場合(S104のNo)、有効期限内ではない場合(S105のNo)、加盟店利用が指定エリアではない場合(S106のNo)、出口車線制御装置21は、算出した正規料金を引き去り額として(S108)、課金データをICカード処理装置(出口)29へ送信する。
すなわち、出口車線制御装置21のCPUは、割引条件を満たしている場合、非接触ICカード6から得られた店舗利用情報に含まれるポイントを、計算した正規の料金から引き去り、有料道路の利用料金を割り引く処理を行う。なお、非接触ICカード6から得られたポイントが付与された利用時刻および利用エリアの両方が、割引条件に設定されている有効期限内およびエリア条件内であった場合に割引条件を満たしたものと判定する他、利用時刻および利用エリアのうち、少なくとも一方が割引条件に設定されている有効期限内およびエリア条件内であった場合に割引条件を満たしたものと判定するようにしてもよい。
また、出口車線制御装置21のCPUは、非接触ICカード6から得られた店舗利用情報に含まれるポイントおよび利用エリア(ゾーン)に基づいて有料道路の利用料金を割り引く処理を行う。この場合、ポイントが付与された利用エリア(ゾーン)が割引ルール設定テーブル70のエリア条件であるゾーンBであった場合に割引処理が行われる。エリア条件として複数のゾーンが設定されている場合もある。
さらに、出口車線制御装置21のCPUは、非接触ICカード6から得られた店舗利用情報に含まれるポイント、エリア情報、利用時刻に基づいて有料道路利用料金を割り引く処理を行う。この場合、ポイントが付与されたエリアが割引ルール設定テーブル70のエリア条件として設定されているゾーンBであり、かつ入退場ICがIC a,IC bであり、かつポイントが付与された利用時刻(加盟店cでの支払い時刻)が有効期限内であった場合に割引処理が行われる。
ICカード処理装置(出口)29は、出口車線制御装置21から課金データを受信すると、受け取った課金データを非接触ICカード6のフラッシュメモリ61に記憶されている残額データから引き去る処理(差し引き処理)を行い、課金データを引き去って残った残額データと支払金額のデータを含む支払い結果のデータを非接触ICカード6に送る。
非接触ICカード6では、その支払い結果のデータを受信すると、MPU65は、受信された支払い結果のデータに含まれる残額データにてフラッシュメモリ61の残額データを更新すると共に、利用履歴テーブル67に新たな利用履歴のレコード(図4の行45)を追加する。この例の場合、行きのIC aとIC b間は1000円であるが、帰路のIC bとIC a間については、ポイント分の50円が減額された950円が利用金額として計上されている。
非接触ICカード6へのデータの書き込みが正常に終了すると、ICカード処理装置(出口)29から出口車線制御装置21へその旨が通知されるので、出口車線制御装置21は、その通知を受けると、有料道路内からの退出を許可するため、その他路側機器22の発進制御装置を制御して出口車線を開放するので、運転者は車両を前方へ発進させて料金所を抜け、有料道路から一般道へ出て、帰ることができる。なお、割り引き分の料金(ポイント分)は、後日、加盟店cより有料道路の運営元へ支払われる。
このようにこの実施形態の非接触ICカード処理システムによれば、非接触ICカード6を利用した有料道路の料金収受システムにおいて、有料道路外での非接触ICカード6の店舗利用情報(利用時刻、店番、エリア情報、利用金額に応じたポイント等)を非接触ICカード6に利用履歴として記憶しておき、ポイント付与後に、利用者が有料道路を利用し、有料道路の出口等で通行料金を収受する際に、非接触ICカード6から読み取った利用履歴(ポイントの有無)と割引ルール設定テーブルの70の割引条件(有効期限、エリア条件)に基づいて有料道路の通行料金を割り引く処理を行うことで、例えば有料道路の運営元としては、有料道路外で非接触ICカード6の利用を希望する利用者を取り込むことができ、今後、非接触ICカード利用者の伸びが見込めるようになる。また、利用者としては、加盟店cで買い物をして非接触ICカード6で支払いを行うことで有料道路を通行した通行料金が割り引きされる。加盟店cとしては、有料道路を利用する人がポイント付与を目当てに来店するようになる。
すなわち、非接触ICカード6を有料道路以外の場所(加盟店c等)で利用可能にすると同時に、有料道路以外の利用で有料道路の運営元、加盟店c、利用者等にそれぞれメリットが生じるようになる。
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。上記実施形態では、対距離式システムの例を説明したが、出口処理のみを考えた場合、均一料金式のシステムにおいても同様の対応が可能である。また、上記実施形態では、非接触ICカード式の料金収受システムについて説明したが、本発明は、車載器を搭載したETCカードのシステムにも適用できる。
1…上位システム、2…加盟店端末、6…非接触ICカード,8,9…通信線、10…料金収受システム、11…入口車線制御装置、12…その他路側機器(入口)、18…ブース、19…ICカード処理装置(入口)、21…出口車線制御装置、22…その他路側機器(出口)、28…ブース、29…ICカード処理装置(出口)、61…フラッシュメモリ、63…アンテナ、65…MPU、67…利用履歴テーブル、70…割引ルール設定テーブル。
Claims (7)
- 有料道路外に設置され、支払いに利用された非接触ICカードに対して、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を記憶する第1カード処理手段と、
前記非接触ICカードが有料道路外で利用された場合に通行料金を割り引くための割引条件を設定した割引条件記憶手段と、
前記有料道路の料金所に設置され、前記有料道路を利用した車両の非接触ICカードより利用履歴を読み出す第2カード処理手段と、
前記第2カード処理手段により読み出された利用履歴に特典情報が存在する否かを判定する特典情報確認手段と、
利用履歴に特典情報が存在した場合、前記割引条件記憶手段に記憶されている割引条件に基づいて割引可否を判定する割引可否判定手段と、
前記割引可否判定手段により割引可と判定された場合、正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去る手段と
を具備したことを特徴とする非接触ICカード処理システム。 - 有料道路の第1インターチェンジと第2インターチェンジの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が前記非接触ICカードから情報を読み出して収受する非接触ICカード処理システムにおいて、
第1エリア内に位置する前記有料道路の第1インターチェンジで車両が前記有料道路へ入り、第2エリア内に位置する第2インターチェンジで退出したときの道路利用情報を前記非接触ICカードへ記憶する手段と、
前記第2のエリア内に存在する店舗で支払いに利用された前記非接触ICカードに対して、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を記憶する手段と、
前記車両が前記第2インターチェンジで前記有料道路へ入り、前記第1インターチェンジで退出する際に、前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報を読み出す手段と、
前記読み出された前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基にインターチェンジ間の正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去る収受手段と
を具備したことを特徴とする非接触ICカード処理システム。 - 請求項2記載の非接触ICカード処理システムにおいて、
前記収受手段は、
前記非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報が付与された利用時刻が、前記割引条件に設定されている有効期限内の場合に通行料金を割り引く処理を行う手段を具備したことを特徴とする非接触ICカード処理システム。 - 請求項2記載の非接触ICカード処理システムにおいて、
前記収受手段は、
前記非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報が付与された利用エリアが、前記割引条件に設定されているエリア内の場合に通行料金を割り引く処理を行う手段を具備したことを特徴とする非接触ICカード処理システム。 - 請求項2記載の非接触ICカード処理システムにおいて、
前記収受手段は、
前記非接触ICカードから得られた店舗利用情報に含まれる特典情報が付与された利用時刻および利用エリアが、前記割引条件に設定されている有効期限内およびエリア内の場合に通行料金を割り引く処理を行う手段を具備したことを特徴とする非接触ICカード処理システム。 - 有料道路外に設置された第1カード処理手段が、支払いに利用された非接触ICカードに対して利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を記憶するステップと、
前記有料道路の料金所に設置された第2カード処理手段が、前記有料道路を利用した車両の非接触ICカードより利用履歴を読み出すステップと、
前記第2カード処理手段により読み出された利用履歴に特典情報が存在する否かを判定するステップと、
利用履歴に特典情報が存在した場合、予め設定されている割引条件に基づいて割引可否を判定するステップと、
判定の結果、割引可と判定した場合、正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去るステップと
を有することを特徴とする非接触ICカード処理方法。 - 有料道路の第1インターチェンジと第2インターチェンジの間の通行料金を、有料道路の料金所に設置された路側機器が車両の非接触ICカードから情報を読み出して収受する非接触ICカード処理方法において、
第1エリア内に位置する前記有料道路の第1インターチェンジで車両が前記有料道路へ入り、第2エリア内に位置する第2インターチェンジで退出したときの道路利用情報を第2インターチェンジのカード処理手段が前記非接触ICカードへ記憶するステップと、
前記第2のエリア内に存在する店舗で支払いを行うために利用された非接触ICカードに対して、利用金額に応じた特典情報、利用エリアを特定する情報、利用時刻を含む店舗利用情報を店舗に設置されたカード処理手段が記憶するステップと、
前記車両が前記第2インターチェンジで前記有料道路へ入り、前記第1インターチェンジで退出する際に、前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報を前記第1インターチェンジのカード処理手段が読み出すステップと、
前記カード処理手段が読み出した前記非接触ICカードの店舗利用情報および道路利用情報と、予め設定された割引条件を基に収受手段がインターチェンジ間の正規の通行料金から特典情報分を差し引いた料金を前記非接触ICカードから引き去るステップと
を有することを特徴とする非接触ICカード処理方法。
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