JP2006071740A - フルカラー画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
非常に優れた転写性とクリーニング特性を両立でき、特に、長期にわたる耐久印字においても、優れた転写性とクリーニング特性を両立できるフルカラー画像形成方法を提供すること。
【解決手段】
複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の電子写真法を用いた画像形成装置において、着色重合体粒子、及び外添剤を含んでなる、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーの4色のトナーをそれぞれ現像してフルカラー画像を形成する工程を含む、フルカラー画像形成方法において、該4色のトナーのすべてが、形状係数SF−1が100以上130以下、形状係数SF−2が100以上140以下、かつ(SF−2/SF−1)>1であることを特徴とするフルカラー画像形成方法を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の電子写真法を用いた画像形成装置において、電子写真法により形成される静電潜像の現像に用いられる、トナーに関するものである。
近年、電子写真法を用いた、プリンター、コピー機、ファクシミリなどの、画像形成装置が、オフィスへ普及しており、中でも、最近では、従来のモノクロの画像形成装置に対し、フルカラーの画像形成装置の割合が増加してきている。このような画像形成装置のフルカラー化の流れに伴い、用いられるトナー(通常、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色からなる)に対しても、良好な画像再現性、高耐久性、環境安定性などを備えた、高品質なトナーが要求されている。
電子写真法では、一般に、まず、レーザーやLEDなどの露光装置により感光体上に静電潜像が形成される。次いで、感光体上の静電潜像は、トナーで現像され、トナー像となる。さらに、このトナー像が、紙等の記録材に転写された後、熱や圧力などにより記録材に定着され、印刷物が得られる。この転写の際に、記録材へ転写されずに、感光体上に残留した転写残トナーは、クリーニング工程により回収される。クリーニングの方法としては、クリーニングブレードを用いるブレードクリーニング法が、装置がコンパクトで簡便であることから、広く用いられている。
画像再現性の良いトナーを得る方法として、トナーを小粒径にすることが提案されている。しかし、トナーを単に、小粒径にすると、トナーと感光体の付着力が大きくなりすぎ、転写性が悪化する。そこで、小粒径にしても、転写性を良くする方法として、重合法によるトナー等の、球形で小粒径のトナーが提案されている。ところが、ブレードクリーニング法を行なう画像形成装置に、球形で小粒径のトナーを用いると、画像再現性は改善され、転写性も向上するものの、わずかに残る転写残トナーが、クリーニングブレードと感光体の間をすり抜ける現象(クリーニング不良)が起き易くなる、すなわちクリーニング特性が低下してしまう問題があった。
クリーニング特性が低下すると、転写残トナーがクリーニングされずに感光体上にそのまま存在することから、静電潜像の形成不良による画像劣化の問題が起きる。特に、カラートナーによる画像形成(フルカラー画像形成)においては、感光体上の転写残トナーにより、混色という問題も起こる。したがって、フルカラー画像形成においては、モノクロトナーを使用した画像形成以上に、高いクリーニング特性が要求される。また、モノクロトナーの着色剤として通常使用されるカーボンブラックと比較して、カラートナーの着色剤として使用される有機顔料は、帯電が高いため、カラートナーでは、転写残トナーと感光体との静電的な付着力が強く、クリーニングがより困難となり易い問題があった。
クリーニング不良が起こらないようにするため、様々な方法が提案されている。トナー粒子の形状に着目した方法として、まず、すべてのトナーを不定形にする方法が挙げられる。しかし、この方法では、前記のような不具合点は改善されるものの、トナーの流動性、転写性の悪化し、さらに耐久印字を行なうとトナー粒子の凸部が欠けてしまい帯電、流動性の経時変化等が生じる問題があった。また、球形のトナーに一部不定形の粉砕トナーを混合する方法も提案されている。しかし、この方法によるトナーは、転写性、クリーニング不良の改善がともに不十分なものであった。
そこで、これらの課題に対して、形状の範囲を規定する方法が提案されている。特許文献1では、形状係数SF−1が120〜180、SF−2が110〜130の範囲にある、表面に凹凸が形成され、かつ、歪みのあるトナーが提案されている。また、特許文献2では、トナー粒子の体積平均粒径が3〜7μmで、形状係数SF−1の値が100〜130であり、外添剤として、個数平均粒径が5〜70nmで疎水性の無機微粒子Aと、個数平均粒径が80〜800nmで1000nm以上の粒子の含有量が20個数%以下である無機微粒子Bを含有するトナーが提案されている。
特開昭61−279864号公報 特開平10−207113号公報
本発明の課題は、非常に優れた転写性とクリーニング特性を両立でき、特に、長期にわたる耐久印字においても、優れた転写性とクリーニング特性を両立できるフルカラー画像形成方法を提供することである。
本発明者らは、トナーの形状の観点から、鋭意検討を行なった結果、特許文献1と特許文献2のような、形状係数SF−1とSF−2のそれぞれの範囲のみで、1色のトナーの形状のみを規定したトナーでは、カラートナーに要求されている、高い転写性、及びクリーニング能力を両立することは出来ず、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーよりなる4色のトナーすべての形状係数SF−1及びSF−2を特定の範囲とし、さらに4色のトナーすべての比(SF−2/SF−1)を特定の範囲とすることにより、上記の課題を解決出来ることを見出した。
すなわち、本発明によれば、着色重合体粒子、及び外添剤よりなる、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーの4色のトナーをそれぞれ現像してフルカラー画像を形成する現像工程を含む、フルカラー画像形成方法において、該4色のトナーすべての各形状が、形状係数SF−1が100以上130以下、形状係数SF−2が100以上140以下、かつ(SF−2/SF−1)>1を満たす形状とすることで、上記の課題が達成出来る。
また、本発明によれば、該4色のトナーの形状係数SF−1が105以上120以下であり、形状係数SF−2が110以上125以下であることが好ましく、クリーニングブレードによるクリーニング工程を持ち、該クリーニングブレードが、ポリウレタン弾性体からなり、ショアA硬度が65以上80以下であることがより好ましい。
さらには、該外添剤が、個数平均一次粒径5nm以上20nm以下のシリカ微粒子(A)、及び体積平均粒径0.1μm以上0.5μm以下の球形シリカ微粒子(B)を含有し、前記シリカ微粒子(A)の着色重合体粒子100重量部に対する添加量が0.1重量部以上2重量部以下であり、前記球形シリカ微粒子(B)の着色重合体粒子100重量部に対する添加量が0.5重量部以上2.5重量部以下であることがより好ましい。
本発明により、非常に優れた転写性とクリーニング特性を両立でき、長期にわたる耐久印字においても、優れた転写性とクリーニング特性を両立できるフルカラー画像形成方法が提供される。
1、トナーの製造
本発明の画像形成方法に用いられるトナーは、重合性単量体、着色剤、及びその他の添加物を含んでなる重合性単量体組成物を、水系媒体中で重合開始剤の存在下に重合した後、外添剤を混合して得られる、いわゆる重合法によるトナーであることが、上記の形状のトナーを得やすいこと等から好ましく、特に、重合法の中でも、懸濁重合法が好ましい。
懸濁重合法によりトナーを製造する方法について詳細に説明する。
まず、重合性単量体に、着色剤、及び必要に応じその他の添加物を溶解あるいは分散させ、重合性単量体組成物とする。次に、この重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に入れ、造粒を行なった後、重合開始剤の下、重合を行ない、着色重合体粒子の水分散液が得られる。その後、濾過、洗浄、脱水及び乾燥し、乾燥した着色重合体粒子が得られ、さらに、外添剤、及び必要に応じキャリアを混合し、懸濁重合法によるトナーが得られる。
(1)重合性単量体組成物
本発明で重合性単量体は、重合可能な化合物をいう。
重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用する。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等の、スチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等の、アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等の、メタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等の、アクリル酸の誘導体、及びメタクリル酸の誘導体;エチレン、プロピレン、及びブチレン等の、オレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、及びフッ化ビニル等の、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン;酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニル等の、ビニルエステル;ビニルメチルエーテル、及びビニルエチルエーテル等の、ビニルエーテル;ビニルメチルケトン、及びメチルイソプロペニルケトン等の、ビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、及びN−ビニルピロリドン等の、含窒素ビニル化合物;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体が、好適に用いられる。
モノビニル単量体は、それを重合して得られる、重合体のガラス転移温度(Tg)が80℃以下になるように選択することが好ましい。本発明では、モノビニル単量体として、好ましくは、ビニル系モノマーを使用する。本発明で、ビニル系モノマーとは、分子末端に不飽和二重結合を持つモノマーを言う。これらのビニル系モノマーを単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することにより、ポリマーのTgを所望の範囲に調整することができる。
トナーの定着時におけるホットオフセット改善のために、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等のポリアルコールの不飽和ポリカルボン酸ポリエステル;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等のその他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
また、保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので、重合性単量体として、さらに、マクロモノマーを用いることが好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の、反応性のオリゴマー、または反応性の重合体である。
マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のTgよりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。マクロモノマーの量は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部である。
本発明で用いられる着色剤としては、シアン着色剤、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びブラック着色剤を使用し、以下の着色剤が挙げられる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体及び、アントラキノン化合物等が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、及び60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、90、93、97、120、138、155、180、181、185、及び186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド31、48、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄亜鉛や酸化鉄ニッケルなどの磁性粉、オイルブラック、及びチタンホワイト等の着色剤、並びに染料を用いることができる。黒色のカーボンブラックを用いるのが好ましく、一次粒径が20〜40nmであるものがさらに好適に用いられる。粒径がこの範囲にあることにより、カーボンブラックをトナー中に均一に分散でき、かぶりも少なくなる。
着色剤の量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部である。
また、その他の添加物として、以下に挙げる、コア用無機微粒子、分子量調整剤、帯電制御剤、及び離型剤を使用することが好ましい。
コア用無機微粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化錫等の、重合後の酸による洗浄により溶解しない無機微粒子であれば用いることが出来る。好ましくは、シリカが用いられる。コア用無機微粒子の体積平均粒径は、0.05μm以上1.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.3μm以下がさらに好ましい。上記範囲であると、クリーニング特性のよいトナー形状が得られる。また、コア用無機微粒子の形状は、球形が好ましい。ここで、球形とは、球形度が1.0以上1.3以下であることをいう。異形であると、感光体やクリーニングブレードに細かな傷が付き易く、クリーニング不良を発生しやすい。
分子量調整剤としては、例えばt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類が挙げられる。分子量調整剤は、重合開始前または重合途中に添加することができる。
上記分子量調整剤の量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部であり、更に好ましくは0.1〜5重量部である。
その他の添加物として、さらに、帯電制御剤を使用することが好ましい。帯電制御剤は、各種の正帯電性または負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。例えば、カルボキシル基または含窒素基を有する有機化合物の金属錯体;含金属染料;ニグロシン;4級アンモニウム(塩)基含有共重合体、及びスルホン酸(塩)基含有共重合体等の帯電制御樹脂;などを用いることができる。これらのうち、4級アンモニウム(塩)基含有共重合体、スルホン酸(塩)基含有共重合体などの帯電制御樹脂を用いると、トナーの印字の耐久性が良好になることから、好ましい。
帯電制御剤は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜8重量部の割合で用いられる。
離型剤としては、一般にトナーの離型剤として用いられるものであれば、特に制限無く用いることができる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等の、低分子量ポリオレフィンワックス類;分子末端酸化低分子量ポリプロピレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量末端変性ポリプロピレン、これらと低分子量ポリエチレンのブロックポリマー、分子末端酸化低分子量ポリエチレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量ポリエチレン、及びこれらと低分子量ポリプロピレンのブロックポリマー等の、末端変性ポリオレフィンワックス類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の、植物系天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、及びペトロラクタム等の、石油系ワックス、並びにこれらの変性ワックス;モンタン、セレシン、及びオゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、及びペンタエリスリトールテトララウレート等の、ペンタエリスリトールエステルや、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、及びジペンタエリスリトールヘキサラウレート等の、ジペンタエリスリトールエステル等の、多価アルコールのエステル化物;等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの内、示差走査熱量計を用いて、昇温時のDSC曲線から測定される、吸熱ピーク温度が30〜150℃、好ましくは50〜120℃、より好ましくは60〜100℃の範囲にあるペンタエリスリトールエステルや、同吸熱ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペンタエリスリトールエステル、等の多価アルコールのエステル化物が、定着−剥離性バランスの面で特に好ましい。
上記離型剤は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部用いられ、更に好ましくは1〜20重量部用いられる。
以上のようにして、重合性単量体組成物が得られる。
(2)造粒
上記により得られた、重合性単量体組成物を、分散安定剤を含む水系媒体中に投入し、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の造粒を行なう。造粒の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(株式会社荏原製作所製、商品名「エバラマイルダー」)、高速乳化・分散機(特殊機化工業製、商品名「T.K.ホモミクサー MARK II型」)等の強攪拌が可能な装置を用いて行なう。
該水系媒体は、水単独でもよいが、水と相溶性の溶剤を併用することもできる。水と相溶性の溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
該分散安定剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の金属化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機高分子化合物が挙げられる。上記分散安定剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の分散安定剤の中でも、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、着色重合体粒子の粒径分布を狭くすることができ、洗浄後の分散安定剤残存量が少ないので、画像を鮮明に再現することができ、環境安定性を悪化させないので好ましい。
上記分散安定剤の量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部である。分散安定剤の量が0.1重量部未満であると十分な重合安定性を得ることが困難になり、重合凝集物が生成しやすくなることがあり、20重量部を超えると、重合後のトナー粒径が細かくなりすぎ、実用的でなくなることがある。
重合性単量体組成物の重合に用いる、重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物が挙げられる。また、上記重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を用いてもよい。
上記重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部であり、更に好ましくは0.3〜15重量部であり、最も好ましくは0.5〜10重量部である。重合開始剤は、後述するように重合性単量体組成物を水系媒体に分散させた後、造粒前の水系媒体に添加してもよいが、水系媒体に分散させる前に重合性単量体組成物中にあらかじめ添加してもよい。
(3)重合
上記のようにして、造粒を行ない、得られた造粒された重合性単量体組成物が分散した水系媒体を加熱し、重合を開始する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色重合体粒子は、そのままで及び外添剤を添加してトナーとして用いてもよいが、この着色重合体粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」ともいう)の着色重合体粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色重合体粒子は、低軟化点の物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上述した、上記着色重合体粒子を用いて、コアシェル型の着色重合体粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色重合体粒子の製造法を以下に説明する。
シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と、必要に応じその他のシェル用添加物をイオン交換水に溶解または分散させて、シェル用重合性単量体の水分散液とする。このシェル用重合性単量体の水分散液に、シェル用重合性単量体等を重合するための重合開始剤を添加し、着色重合体粒子が分散している水系媒体中に入れ、重合することでコアシェル型の着色重合体粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、Tgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
その他のシェル用添加物としては、シェル用無機微粒子、及び2つ以上の重合可能な官能基を持つ架橋性ポリマーを含有することが好ましい。
シェル用無機微粒子は、前記コア用無機微粒子同様、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化錫等の、重合後の酸による洗浄により溶解しない無機微粒子であれば用いることが出来る。好ましくは、シリカが用いられる。シェル用無機微粒子の体積平均粒径は0.05μm以上1.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.3μm以下がさらに好ましい。上記範囲であると、クリーニング特性のよいトナー形状が得られる。また、シェル用無機微粒子の形状は球形のものが好ましい。ここで、球形とは、球形度が1.0以上1.3以下であることをいう。異形であると、感光体やクリーニングブレードに細かな傷が付き易く、クリーニング不良を発生しやすい。
架橋性ポリマーは、ウレタンアクリレートポリマーを用いるのが好ましく、シェルをより強固にすることができ、トナーの保存性が向上する。架橋性ポリマーの分子量は、300以上であると、上記の効果が得られやすいので好ましい。架橋性ポリマーの添加量は、モノビニル単量体100重量部に対し、0.1部以上5.0部以下が好ましく、この範囲であると、保存性と定着性のバランスが良いトナーが得られる。
シェル用重合性単量体等の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の、過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の、アゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。
重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して、好ましくは、0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部である。
シェル層の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
(4)濾過、洗浄、脱水、乾燥
重合により得られた、着色重合体粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、濾過、分散安定剤の除去を行なう洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
上記洗浄の方法としては、分散安定剤として無機水酸化物等の無機化合物を使用した場合、着色重合体粒子の水分散液への酸、又はアルカリの添加により、分散安定剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定剤として、難水溶性無機水酸化物のコロイドを使用した場合、酸を添加して、着色重合体粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
脱水、及び濾過の方法は、種々の公知の方法などを用いることが出来、特に限定されない。例えば、遠心濾過法、真空濾過法、加圧濾過法などを挙げることが出来る。
本発明の着色重合体粒子、またはコアシェル型の着色重合体粒子について述べる(以下の着色重合体粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む)。
着色重合体粒子の体積平均粒径が好ましくは3〜15μmであり、更に好ましくは4〜10μmである。これらの範囲未満であると重合トナーの流動性が低下し、転写性が悪化したり、カスレが発生したり、印字濃度が低下する場合があり、これらの範囲を超えると画像の解像度が低下する場合がある。
本発明の重合トナーを構成する着色重合体粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均一次粒径(Dp)との比(Dv/Dp)が、好ましくは1.0〜1.3であり、更に好ましくは1.0〜1.2である。Dv/Dpがこれらの範囲を超えると、カスレが発生したり、転写性、印字濃度及び解像度の低下が起こったりする場合がある。着色重合体粒子の体積平均粒径、及び個数平均一次粒径は、例えば、マルチサイザー(ベックマン・コールター社製)等を用いて測定することができる。
(5)トナー
本発明のトナーは、トナーの帯電、流動性、保存性等を調整するために、ヘンシェルミキサー等の高速撹拌機を用いて、着色重合体粒子、及び外添剤を混合し一成分トナーとするか、もしくは、着色重合体粒子、及び外添剤、さらに、フェライト、鉄粉等のキャリア粒子を混合し、二成分トナーとする。
外添剤は、通常、流動性や帯電を向上させる目的で使用されている無機粒子や有機樹脂粒子を用いることが出来る。例えば、無機粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び酸化セリウム等が挙げられ、有機樹脂粒子としては、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、メラミン樹脂、及びコアがスチレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル重合体で形成されたコアシェル型粒子等が挙げられる。
外添剤の添加量は、特に限定されないが、着色重合体粒子100重量部に対して、通常、0.1〜6重量部である。
本発明で用いる外添剤において、好ましくは、個数平均一次粒径が5nm以上20nm以下のシリカ微粒子(A)を用いる。より好ましくは、個数平均一次粒径が、10nm以上20nm以下である。上記範囲であると、良好なトナーの流動性が得られる。シリカ微粒子(A)は、シランカップリング剤、シリコーンオイル、脂肪酸や脂肪酸金属石鹸等の表面処理剤により、疎水化処理されていることがより好ましい。疎水化処理を行なう場合、疎水化度は、好ましくは40〜95%である。疎水化度が40%より小さいと、環境による影響が大きくなり、特に高温高湿下で帯電低下が起こり、カブリが発生し易くなる場合があり、一方、95%より大きいと低温低湿下で帯電上昇が起こり、印字濃度の低下が生じる場合がある。
シリカ微粒子(A)の添加量は、着色重合体粒子100重量部に対し、0.1重量部以上2重量部以下が好ましい。
また、本発明で用いる外添剤として、好ましくは、体積平均粒径0.1μm以上0.5μm以下の球形シリカ微粒子(B)を用いる。より好ましくは、体積平均粒径が、0.1μm以上0.3μm以下である。上記範囲であると、良好なクリーニング特性が得られる。本発明の球形シリカ微粒子(B)は、球形度が、1.0以上1.3以下のシリカ微粒子である。
球形シリカ微粒子(B)は、上述のシリカ微粒子(A)同様、疎水化処理されていることがより好ましい。球形シリカ微粒子(B)の添加量は、着色重合体粒子100重量部に対し、0.1重量部以上2.5重量部以下が好ましい。球形シリカ微粒子(B)の添加量が上記範囲より少ないとクリーニング特性が低下する場合があり、超えると、低温低湿下での印字汚れや定着不良が発生する場合がある。
本発明のフルカラー画像形成方法で用いるトナーにおいて、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー、及びブラックトナーの4色のトナーそれぞれが、形状係数SF−1が100以上130以下、形状係数SF−2が100以上140以下、かつ(SF−2/SF−1)>1を満たすような形状とすることを特徴としている。好ましくは、形状係数SF−1が105以上120以下、形状係数SF−2が110以上125以下、かつ(SF−2/SF−1)>1.02である。この範囲であると、高い転写性とクリーニング特性が両立でき、かつ4色でバランスが取れる。
ここで、上記の形状係数SF−1、SF−2は、下記式により定義される値である。
(SF−1)=(LMAX /S)×(π/4)×100
(SF−2)=(R/S)×(1/4π)×100
(式中、LMAXは投影像の絶対最大長を示し、Sは投影像の投影面積を示し、Rは投影像の周辺長を示す。)
これらの形状係数SF−1、SF−2のうち、SF−1は、粒子全体における歪みの度合いを表しており、SF−2は、粒子の部分的な細かい部分における凹凸の度合いを表している。上記の範囲で示される、本願で用いるトナーは、全体的には球形に近く、表面の凹凸がある形状を持つ。この形状により、優れた転写性とクリーニング特性を両立できるトナーが得られると考えられる。
2、画像形成方法
フルカラー画像を形成する複写機やプリンター等のフルカラー画像形成装置に、本発明のフルカラー画像形成方法は適用できる。
本発明のフルカラー画像形成方法は、感光体の表面を帯電部材で帯電する帯電工程、帯電された感光体上にレーザーやLED等の露光装置を用い静電潜像を形成する露光工程、感光体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像工程、そのトナー像を転写材に転写する転写工程を有する。
以下、本発明における、画像形成方法を、説明する。
フルカラー画像形成装置は、感光体上で多色のトナー像を現像させ、それを転写材に一括転写させる多重現像方式、感光体上には単色のトナー像のみを現像させた後、転写材に転写させることをカラートナーの色の数だけ繰り返し行なう多重転写方式がある。
また、多重転写方式には、転写ドラムに転写材を巻きつけ、各色ごとに転写を行なう転写ドラム方式、中間転写体上に各色毎に一次転写を行ない、中間転写体上に多色の画像を形成させた後、転写材に、一括して二次転写を行なう中間転写方式、4色の感光体廻りをタンデムに配置させ、転写材を転写搬送ベルトで吸着搬送させて、順次それぞれのトナーを転写材に転写するタンデム方式がある。
以下に、上述した画像形成方法における、各工程をさらに詳細に説明する。図1に示すように、画像形成装置は、感光体としての感光ドラム1を有し、矢印A方向に回転自在に装着してある。
帯電工程は、帯電部材により、感光ドラム1の表面を、プラスまたはマイナスに一様に帯電する工程である。帯電部材での帯電方式としては、図1で示した帯電ロール3の他に、ファーブラシ、磁気ブラシ、ブレード等で帯電させる接触帯電方式と、コロナ放電による非接触帯電方式があり、これらを用いることも可能である。
露光工程は、図1に示すような露光装置としてのレーザー光照射装置4により、画像信号に対応した光を感光ドラム1の表面に照射し、一様に帯電されたドラムの表面に静電潜像を形成する工程である。このようなレーザー光照射装置4は、たとえばレーザー照射装置と光学系レンズとで構成される。この他にも、露光装置としては、LED照射装置がある。
現像工程は、露光工程により感光ドラム1の表面に形成された静電潜像に、現像装置11により、トナーを付着させる工程であり、反転現像においては光照射部にのみトナーを付着させ、正規現像においては、光非照射部にのみトナーを付着させるように、現像ロール7と感光ドラム1との間にバイアス電圧が印加される。
図1に示す現像装置11は、一成分接触現像方式に用いられる現像装置であり、トナー10が収容されるケーシング12内に、現像ロール7と供給ロール9とを有する。現像ロール7は、感光ドラム1に一部接触するように配置され、感光ドラム1と反対方向Bに回転するようになっている。供給ロール9は、現像ロール7に接触して現像ロール7と同じ方向Cに回転し、現像ロール7の外周にトナー10を供給するようになっている。この他の現像方式としては、一成分非接触現像方式、二成分接触現像方式、二成分非接触現像方式がある。
転写工程は、現像装置11により形成された感光ドラム表面のトナー像を、紙などの転写材6に転写する工程である。
クリーニング工程は、感光ドラム1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングする工程であり、一般的には、図1に示すようなクリーニングブレード13が使用されているが、その他にもファーブラシや磁気ブラシによるクリーニングや、現像工程において現像と同時に転写残トナーを現像ロールへ戻す現像同時クリーニングも提案されている。本発明においては、クリーニングブレードが好適に用いられる。
図1に示す画像形成装置では、感光ドラム1は、帯電ロール3によりその表面が全面均一に帯電されたのち、レ−ザー光照射装置4により静電潜像が形成され、さらに、現像装置11によりトナー像が現像される。
続いて、感光ドラム1上のトナー像は転写ロール5により、紙などの転写材に転写され、感光ドラム1の表面に残留する転写残トナーは、クリ−ニングブレード13によりクリ−ニングされ、この後、次の画像形成サイクルに入る。
本発明の画像形成方法に使用されるクリーニングブレードは、図2に示すように、感光ドラムの表面にその回転方向と逆方向から(つまりカウンター方向に)接触させ、所定の侵入量dで、所定の設定角θで当接されている。ここで、侵入量dとは、クリーニングブレードの先端部が変形せず、そのまま感光ドラムへ侵入したと想定したときのブレード軸線に対する垂線方向の侵入量であり、設定角θは、そのクリーニングブレードの先端面と感光ドラムとが交わる点の接線とクリーニングブレードの軸線とがなす角度である。
この侵入量dは1.3〜2.5mm、好ましくは1.4〜2.3mm、さらに好ましくは1.5〜2.1mmである。これより大きいとクリーニングブレードが捲れることがある。逆に小さいと、クリーニング不良を起すことがある。設定角θは25〜45°で、好ましくは27〜43°、さらに好ましくは29〜41°である。この値が大きいと、クリーニングブレードが捲れることがある。逆に小さいと、クリーニング不良を起すことがある。クリーニングブレードの先端部の厚みは1〜2.5mmで、好ましくは1.2〜2.3mm、さらに好ましくは1.4〜2.1mmである。この厚みが大きいと、感光体を磨耗させることが有り、逆に小さいと捲れることがある。クリーニングブレードの硬度はショアA硬度(JIS A)で、60〜90、好ましくは65〜80、さらに好ましくは68〜75である。この硬度が高いと感光体を磨耗させることがあり、低いと捲れることがある。また、クリーニングブレードの材質は、クリーニング特性の点から、ポリウレタン弾性体が好ましく、ポリエステル系ポリウレタン弾性体がより好ましい。ポリウレタン弾性体は、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物を主成分とし、重合することで得られるが、上記の主成分の種類を適宜選択することにより、ショアA硬度を上記範囲とすることが好ましい。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。以下の製造例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は、特に断りのない限り、いずれも重量基準である。本発明における物性の試験方法は、次のとおりである。
(1)シリカ微粒子(A)の個数平均一次粒径
シリカ微粒子(A)の個数平均一次粒径は、各粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、その写真を画像処理解析装置ルーゼックスIID〔(株)ニレコ製〕により、フレーム面積に対する粒子の面積率:最大2%、トータル処理粒子数:100個の条件でシリカの投影面積に対応する円相当径を算出し、その平均値を求めた。
(2)球形シリカ微粒子(B)の体積平均粒径
球形シリカ(B)微粒子0.5gを100ml容量のビーカーに入れ、界面活性剤を数滴滴下し、イオン交換水50mlを加え、超音波ホモジナイザーUS−150Tを用いて5分間分散させた後、マイクロトラックUPA150(日機装社製)を用いて体積平均粒径を測定した。
(3)球形シリカ微粒子(B)の球形度
球形シリカ微粒子(B)の絶対最大長を直径とした円の面積Scを粒子の実質投影面積Srで割った値の球形度Sc/Srは、各粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、その写真を画像処理解析装置ルーゼックスIID〔(株)ニレコ製〕により、フレーム面積に対する粒子の面積率=最大2%、トータル処理粒子数=100個の条件で測定し、計算した100個についての平均値を球形度とした。
球形度=Sc/Sr
Sc:絶対最大長を直径とした円の面積
Sr:実質投影面積
(4)トナーの形状係数
日立製作所機FE−SEM(S−800)を用いて、トナーを撮影し、その中から100個無作為にサンプリングし、その画像情報をニコレ社製画像解析装置(Luzex3)にて解析を行ない、SF−1、及びSF−2の値を得た。
<原料製造例>
(製造例1)帯電制御樹脂1(CCR1)の合成
スチレン85部、n−ブチルアクリレート13部、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2部をトルエン900部中に入れ、アゾビスジメチルバレロニトリル4部の存在下、80℃で8時間反応させた。反応終了後、トルエンを減圧留去して、スルホン酸基含有共重合体を得た。該スルホン酸基含有共重合体の重量平均分子量(Mw)は、22,000であった。該スルホン酸基含有共重合体を、帯電制御樹脂1(CCR1)と呼ぶ。帯電制御樹脂1(CCR1)の官能基を持つ構造単位の重量%は、2%である。
(製造例2)帯電制御樹脂2(CCR2)の合成
スチレン82部、n−ブチルアクリレート11部、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸7部を、トルエン900部へ入れ、アゾビスジメチルバレロニトリル4部の存在下、80℃で8時間反応させた。反応終了後、トルエンを減圧留去して、スルホン酸基含有共重合体を得た。該スルホン酸基含有共重合体の重量平均分子量(Mw)は、10,000であった。該スルホン酸基含有共重合体を帯電制御樹脂2(CCR2)と呼ぶ。帯電制御樹脂(CCR2)の官能基を持つ構造単位の重量%は、7%である。
(製造例3)球形シリカ微粒子1の製造
シリカ粉末(平均粒子径2μm、最大粒子径60μm)のSiO分1.0モルと、金属シリコン粉末(平均粒子径10μm、最大粒子径100μm)0.8モルからなる混合粉末100部と純水50部とを混合し、薄型容器内に入れ、2000℃の電気炉へ継続的にバッチ供給した。電気炉へ、混合した原料の送入と同じ方向から、水素ガスを導入し反応させた後、電気炉から、水素ガス及び発生したガスを反対方向上部に設けた排気ブロワーで吸引し、空気400Nm/hrと接触させ、冷却しながらバグフィルターで、生成した、球形シリカ微粒子を捕集した。この球形シリカ微粒子を風力分級機で分級した。得られた球形シリカ微粒子は、Dv50/Dv10=2.54であり、一次粒子の体積平均粒径が0.2μmであり、球形度が1.12であった。
処理する球形シリカ微粒子に対して1%のヘキサメチルジシラザンを、アルコールで希釈し、この希釈された液を、上記の分級された球形シリカ微粒子に滴下した後、強く撹拌しながら70℃、30分間加熱した。次いで、140℃で溶剤を除去し、さらに210℃で4時間、強く撹拌しながら加熱処理を行ない、疎水化処理された球形シリカ微粒子を得た。得られた球形シリカ微粒子(球形シリカ微粒子1とする)の疎水化度は70%であり、嵩密度は110g/lであった。
<着色重合体粒子製造例>
(シアン着色重合体粒子C1の製造)
スチレン80.5部、n−ブチルアクリレート19.5部、ジビニルベンゼン0.4部、t−ドデシルメルカプタン0.8部、原料製造例3で得られた球形シリカ微粒子1 1.0部、及びシアン着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3(クラリアント社製、商品名「Hostaperm」)6部を、メディア型湿式粉砕器にて湿式粉砕し、原料製造例の製造例1で得られたCCR1 5部、及びエステル化合物であるジペンタエリスリトールヘキサミリステート(日本油脂工業製)10部を添加、混合、溶解して重合性単量体組成物を得た。
一方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム11.8部を溶解した塩化マグネシウム水溶液を撹拌しながら、そこへ、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム6.6部を溶解した水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、水酸化マグネシウムコロイド分散液を調製した。
他方、メチルメタクリレート1部とイオン交換水65部を混合してシェル用重合性単量体の水分散液を調製した。
上記の水酸化マグネシウムコロイド分散液に、該重合性単量体組成物を投入し、液滴が安定するまで撹拌した。液滴が安定した後、重合開始剤として2、2−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬社製、商品名「V−65」)5部を添加し、乳化分散機(荏原製作所社製、商品名「エバラマイルダー」)を用いて、15,000rpmの回転数で30分間高剪断撹拌して、さらに小さい重合性単量体組成物の液滴を形成した。
この重合性単量体組成物の液滴が分散した水酸化マグネシウムコロイド分散液を、撹拌翼を装着した反応容器に入れ、昇温して90℃とし、重合を行った。
重合転化率がほぼ100%に達した後、前記シェル用重合性単量体の水分散液に、シェル用重合性単量体の重合開始剤として、2,2′−アゾビス(2−メチル−N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミド)(和光純薬社製、「商品名VA−086」)0.3部を溶解し、それを反応容器に入れた。4時間重合を継続した後、反応を停止して着色重合体粒子の水分散液を得た。
得られた着色重合体樹脂粒子の水分散液を室温で撹拌しながら、pHが4.5となるまで10%の硫酸を添加し、水酸化マグネシウムコロイドを溶解、酸洗浄した。この水分散液を濾過脱水した後、さらに40℃のイオン交換水250部を添加して再び水分散液とし、これを濾過脱水した。得られた着色重合体粒子を乾燥し、シアン着色樹脂粒子C1を得た。
(イエロー着色重合体粒子Y1の製造)
着色剤を、イエロー着色剤のC.I.ピグメントイエロー180(クラリアント社製、商品名「Fsat Yellow HG」)6部とした以外は、シアン着色重合体粒子C1と同様に処理を行ない、イエロー着色重合体粒子Y1を得た。
(マゼンタ着色重合体粒子M1の製造)
着色剤を、マゼンタ着色剤のC.I.ピグメントレッド122(クラリアント社製、商品名「PinkE」)6部とした以外はシアン着色重合体粒子C1と同様に処理を行ない、マゼンタ着色重合体粒子M1を得た。
(ブラック着色重合体粒子K1の製造)
着色剤を、ブラック着色剤のカーボンブラック(三菱化学社製、商品名「#25B」)6部とした以外はシアン着色重合体粒子C1と同様に処理を行ない、ブラック着色重合体粒子K1を得た。
(シアン着色重合体粒子C2の製造)
シェル用重合性単量体の水分散液として、イオン交換水50部に、メチルメタクリレート1部、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンポリマー(共栄社化学製、商品名「UA306H」)0.1部、及び原料製造例の製造例3で得られた球形シリカ微粒子1 0.1部を分散させた水分散液を用いた以外はシアン着色重合体粒子C1と同様に、処理を行ない、シアン着色重合体粒子C2を得た。
(イエロー着色重合体粒子Y2の製造)
重合性単量体組成物に含まれる、球形シリカ微粒子1の添加量を0.2部とした以外は、イエロー着色重合体粒子Y1と同様に処理を行ない、イエロー着色重合体粒子Y2を得た。
(マゼンタ着色重合体粒子M2の製造)
重合性単量体組成物に含まれる、球形シリカ微粒子1の添加量を0.2部とした以外は、マゼンタ着色重合体粒子M1と同様に処理を行ない、マゼンタ着色重合体粒子M2を得た。
(ブラック着色重合体粒子K2の製造)
重合性単量体組成物への球形シリカ微粒子1の添加を行なわず、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2エチルヘキサノエート(パーブチルO;日本油脂社製)5部を用い、シェル用重合性単量体の水分散液の添加を行なわず、乾燥後に分級機による分級を行った以外は、ブラック着色重合体粒子K1と同様に処理を行ない、ブラック着色重合体粒子K2を得た。
(シアン着色重合体粒子C3の製造)
重合開始剤として、t−ブチルパーオキシ−2エチルヘキサノエート(パーブチルO;日本油脂社製)5部を用い、シェル用重合性単量体の水分散液として、イオン交換水50部に、メチルメタクリレート1部、ペンタエリスイトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンポリマー(共栄社化学製、商品名「UA306H」)0.1部、球形シリカ微粒子1 1.5部を分散させた水分散液を用いた以外はC1と同様に、トナーを調整した。
(イエロー着色重合体粒子Y3の製造)
プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸,トリメリット酸を縮合して得られたポリエステル樹脂(Mn=2500,Mw=21000,Tg=59℃,酸価=9)100重量部に対して、C.I.ピグメントイエロー180(クラリアント社製、商品名「Fsat Yellow HG」)5部、サリチル酸金属化合物2部、及びエステルワックス(極大ピーク値69.4℃)2部を加えて溶融・混練・粉砕しイエロー着色重合体粒子Y3を得た。
(ブラック着色重合体粒子K3の製造)
原料製造例2で得られたCCR2 100部に、メチルエチルケトン24部、メタノール6部を分散させ、冷却しながらロールにて混練した。帯電制御樹脂がロールに巻き付いたところで、カーボンブラック(キャボット製、商品名「リーガル99R」)100重量部を徐々に添加して、1時間混練を行ない、帯電制御樹脂組成物を製造した。
スチレン85部、n−ブチルアクリレート15部、ジビニルベンゼン0.725部、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名「AA6」、Tg=94℃)0.25部、上記帯電制御樹脂組成物12部、t−ドデシルメルカプタン1部、およびジペンタエリスリトールヘキサミリステート10部を室温下、ビーズミルで分散させ、重合性単量体組成物を得た。以下、重合開始剤として、t−ブチルパーオキシ−2エチルヘキサノエート(パーブチルO;日本油脂社製)5部を用いた以外は、ブラック着色重合体粒子K1と同様の操作を行ない、ブラック着色重合体粒子K3を得た。
<画像試験>
(実施例1〜5、比較例1〜3)
以下の試験方法に記載の装置を使用し、シアン、イエロー、マゼンタ、及びブラックの4色のトナーをカラープリンターにセットして試験した。各試験においては、定着量(M/A)が0.40mg/cmとなるよう調製を行った。また、カラープリンターは、市販の20枚機のカラープリンター(沖データ社製、機種名「マイクロライン7300PS、600dpi」)を用いた。
(1)定着(定着温度、オフセット温度)
上記カラープリンターの定着ロール部の温度を変化できるように改造したプリンターを用い、定着試験を行った。定着試験は、定着ロールの温度を変化させて、それぞれの温度でのトナーの定着率を測定し、温度−定着率の関係を求めることで行った。
定着率は、上記プリンターで試験用紙に印刷した黒ベタ領域の、テープ剥離操作前後の画像濃度の比率から計算した。すなわち、テープ剥離前の画像濃度をID(前)、テープ剥離後の画像濃度をID(後)とすると、定着率は、次式から算出することができる。
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分(黒ベタ領域)に粘着テープ(住友スリーエム社製、製品名「スコッチメンディングテープ810−3−18」)を貼り、500gのスチールローラで押圧して付着させ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを剥離する一連の操作である。また、画像濃度は、反射式画像濃度計(マクベス社製)を用いて測定した。この定着試験において、定着率が80%以上になる最低定着ロール温度をトナーの最低定着温度とした。また、温度を5℃ずつ上げて定着ロール上にオフセットによるトナーの残留付着物を確認できた温度をオフセット温度とした。
(2)ドット再現性(H/H環境、L/L環境)
上記のカラープリンターに用紙をセットして、試験するトナーを入れ、温度28℃、湿度50%(H/H)環境、または温度10℃、湿度20%(L/L)環境で一昼夜放置後、その環境下で2×2ドットライン(幅約85μm)で連続して線画像を印刷した。500枚の印刷ごとに印刷画像を印字評価システム「RT2000」(YA−MA社製)によって測定し、線画像の濃度分布データを採取した。濃度の最大値の半値における幅を線幅とし、一枚目に印刷した線画像の線幅w1を基準にして、線幅がw1±10μmを維持できた枚数を記録した。なお、この試験は1万枚まで行なった。以上、4色のカラートナーについて行ない、最も低い値を測定値とした。この試験により、各環境における転写性、現像特性を見た。
(3)耐久性(N/N環境)
上記のカラープリンターに4色のカラートナーを入れ、温度23℃、湿度50%(N/N)環境下で一昼夜放置した後、5%印字濃度で連続印字を行ない、500枚ごとに4色重ねベタ印字と白ベタ印字を行ない、印字濃度とかぶりを測定した。印字濃度は、ベタ印字した用紙をマクベス式反射型画像濃度測定機で測定した。
上記の白ベタ印字後に、感光体表面に前述の粘着テープを貼着して、感光体上に残余するトナーを付着させ、該粘着テープを新しい印字用紙に貼りつけて測定サンプルとした。同様に、基準サンプルとして、未使用の粘着テープのみを新しい印字用紙に貼り付けた。測定ンプルと基準サンプルについて分光色差計SE−2000(日本電色社製)を使用して色調を測定し、それぞれの色調をL*a*b*空間の座標として表し、測定サンプルと基準サンプルの色調から色差ΔEを算出してカブリ値を求めた。カブリ値は、小さい方が、カブリが少なく、画質が良好であることを示す。
耐久性の試験における評価は、印字濃度が1.3以上で、かつカブリ値が1%以下である画質を維持できることを基準とし、連続印字枚数を10,000枚まで試験した。なお、試験結果に、10000枚とあるのは、10,000枚連続で印字しても、上記基準を満たしていることを示す。
(4)クリーニング特性(N/N環境)
上記のカラープリンターのクリーニング部分を交換した改造機を用いた。クリーニングブレードは、設定角θは25°、侵入量dは1.2mmで設定された。この改造機に、4色のカラートナーを入れ、N/N環境またはL/L環境下で一昼夜放置した。その後、4色のカラートナーを重ねて5%濃度で初期から連続印字を行ない、500枚印字ごとに10000枚印字までクリーニング不良発生の有無を、試験した。クリーニング不良発生の有無は、クリーニング不良によって、クリーニングブレードからすり抜けたトナーが、感光体上や帯電ロールに付着し、筋(フィルミング)が発生しているかを目視により観察し行なった。試験結果は、クリーニング不良が発生した印字枚数を示した。試験結果に、10000枚とあるのは、10000枚連続で印字しても、クリーニング不良が発生しなかったことを示す。
(5)フィルミング(N/N環境、L/L環境)
上記プリンターを使用し、4色のカラートナーを重ねてN/N環境下にて5%印字濃度で連続印字を行ない、500枚ごとに印字された用紙を観察した。現像ブレードや感光体などにフィルミングすることにより、用紙の画像部分にスジ状の汚れ(スジ汚れ)またはドット状の汚れ(黒ポチ)が発生し始めたときの印字枚数を試験した。試験は10,000枚まで行った。試験結果に、10000枚とあるのは、10000枚連続で印字しても、スジ汚れまたは黒ポチが発生しなかったことを示す。
(実施例1)
得られた着色重合体粒子C1を100部、シリカ微粒子(A)として、個数平均一次粒径12nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名「R−104」、疎水化度=45%)1部、球形シリカ微粒子(B)として、製造例3で得た球形シリカ微粒子1(球形度=1.12、疎水化度=70%)1部を添加し、ジャケットを水冷しながらヘンシェルミキサーを用いて5分間、回転数1,400rpmで撹拌し、外添の処理を行なって、シアントナーを調製した。
着色重合体粒子Y1、M1、K1についてもそれぞれ同様に調製を行ない、実施例1で用いるイエロートナー、マゼンタトナー、ブラックトナーを得た。
以上により得られた、4色のトナーを用いて、フルカラー画像形成を行った。この際、ポリウレタン弾性体よりなり、ショアA硬度が72のクリーニングブレードを用いた。画像試験結果を表1に示す。
(実施例2)
表1に記載された、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの着色重合体粒子に、シリカ微粒子(A)として、個数平均一次粒径12nmのシリカ微粒子1部の代わりに、個数平均一次粒径20nmのチタニア微粒子(富士チタン社製、商品名「TAF−1500S」、疎水化度=78%)0.5部を添加した以外は、実施例1と同様に外添の処理を行ない、4色のトナーを得た。得られた4色のトナー用いて、実施例1同様にフルカラー画像形成を行った。画像試験結果を表1に示す。
(実施例3)
表1に記載された、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの着色重合体粒子に、球形シリカ微粒子(B)の代わりに、個数平均一次粒径50nmのシリカ微粒子(クラリアント社製、商品名「HDK−H05TX」、疎水化度=80%)0.5部を添加した以外は、実施例1と同様に外添の処理を行ない、4色のトナーを得た。得られた4色のトナーを用い、クリーニングブレードをショアA硬度が66のものに代えた以外は、実施例1同様にフルカラー画像形成を行った。画像試験結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例3と同様の4色のトナーを用いて、クリーニングブレードをショアA硬度が78のものに代えた以外は実施例1同様にフルカラー画像形成を行った。画像試験結果を表1に示す。
(実施例5)
表1に記載された、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの着色重合体粒子に、シリカ微粒子(A)として、個数平均一次粒径12nmのシリカ微粒子1部の代わりに、個数平均一次粒径20nmのチタニア微粒子(富士チタン社製、商品名「TAF−1500S」、疎水化度=78%)0.5部、球形シリカ微粒子(B)の代わりに、個数平均一次粒径50nmのシリカ微粒子(クラリアント社製、商品名「HDK−H05TX」、疎水化度=80%)0.5部を添加した以外は、実施例1と同様に外添の処理を行ない、4色のトナーを得た。得られた4色のトナーにより、実施例1同様にフルカラー画像形成を行った。画像試験結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
表1に記載された、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの着色重合体粒子に、実施例3と同様に外添の処理を行ない、4色のトナーを得た。得られた4色のトナーにより、実施例1同様にフルカラー画像形成を行った。画像試験結果を表1に示す。
以上の試験結果より、4色のトナーのうち、シアントナーのみ、SF−2が本発明規定の範囲を超えているものを用いた比較例1は、ドット再現性、耐久性に劣り、クリーニング不良、フィルミングが発生し易い。
ブラックトナーのみ、(SF−2/SF−1)が本発明規定の範囲未満のものを用いた比較例2は、耐久性に劣り、クリーニング不良、フィルミングが発生し易い。
シアントナーをSF−2が本発明規定の範囲を超えているものを、イエロートナーをSF−1、及びSF−2が、本発明規定の範囲を超えており(SF−2/SF−1)が本発明規定の範囲未満のものを用いた比較例3は、定着性、ドット再現性、耐久性に劣り、クリーニング不良、フィルミングが発生し易い。
これに対して、本発明のトナーを用いた画像形成方法による、実施例1〜4は、定着性、ドット再現性(HH環境,及びLL環境)、耐久性に優れ、10,000枚まで印字しても、クリーニング不良(NN環境,及びLL環境)、フィルミングが発生しにくい。
Figure 2006071740
本発明の画像形成方法は、電子写真法による、複写機、ファクシミリ、及びレーザービームプリンター等の画像形成装置における、画像の形成に用いることができる。
本発明のフルカラー画像形成方法の一実施形態で使用されるフルカラー画像形成装置の一部(1色分)を示した模式図(紙送り方向に平行な断面図)。
符号の説明
1・・感光ドラム
2・・定着ロール
3・・帯電ロール
4・・レーザー光照射装置
5・・転写ロール
6・・転写材
7・・現像ロール
8・・現像ロール用ブレード
9・・供給ロール
10・・トナー
11・・現像装置
12・・ケーシング
13・・クリーニングブレード

Claims (4)

  1. 着色重合体粒子、及び外添剤を含んでなる、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーの4色のトナーをそれぞれ現像してフルカラー画像を形成する工程を含む、フルカラー画像形成方法において、該4色のトナーすべてが、
    形状係数SF−1が100以上130以下、
    形状係数SF−2が100以上140以下、かつ
    (SF−2/SF−1)>1であることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
  2. 該4色のトナーの、
    形状係数SF−1が105以上120以下であり、
    形状係数SF−2が110以上125以下、
    であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー画像形成方法。
  3. さらに、クリーニングブレードによるクリーニング工程を含み、該クリーニングブレードが、ポリウレタン弾性体からなり、ショアA硬度が65以上80以下である、請求項1または請求項2に記載のフルカラー画像形成方法。
  4. 該外添剤が、
    個数平均一次粒径が5nm以上20nm以下のシリカ微粒子(A)を、着色重合体粒子100重量部に対し0.1重量部以上2重量部以下、
    及び
    体積平均粒径が0.1μm以上0.5μm以下の球形シリカ微粒子(B)を、着色重合体粒子100重量部に対し0.5重量部以上2.5重量部以下
    含有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
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