JP2006071462A - インピーダンス測定装置、治具基板、回路ユニット、及び治具回路 - Google Patents

インピーダンス測定装置、治具基板、回路ユニット、及び治具回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 受信用LSIなどの測定対象回路が正しい能動条件の下におかれた状態で、かつTDRオシロスコープを破損あるいは性能劣化させることなく、受信用LSIの終端器のインピーダンスを、TDR法により、正確に測定するための装置及び治具を提供する。
【解決手段】 本発明のインピーダンス測定装置は、デジタル信号を受信するLSI50を測定対象とし、TDRオシロスコープ10、測定対象回路である被測定LSIを接続する接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、及び電源装置30を備える。被測定LSI50に電源電圧を印加し動作状態にして、終端器56のインピーダンスを正確に測定する。この時、TDRオシロスコープ1は、キャパシタンス素子C1によって、直流電圧による破損あるいは性能劣化から保護される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、デジタル信号を受信するLSIなどの測定対象回路の内部に設けられた終端器のインピーダンスを、TDR(タイム・ドメイン・リフレクトメトリ)法により測定する装置に関するものである。
高速のデータ通信を行うデジタル通信システムにおいては、送信器と伝送路と受信器のそれぞれにおいて、いわゆるインピーダンス整合を図ることが、伝送する信号の波形ひずみを低減するために重要である。この受信器として受信用LSIを用いる場合、伝送路の受信側終端抵抗をオンチップターミネータ(以下、終端器と呼ぶ)として、LSI内部に組み込むことが行われている。
LIS内部に組み込まれた終端器は、能動素子で実現されることもあり、そのインピーダンスは、LSIの動作状態によって、異なった特性を示す。したがって、LSI内部に組み込まれた終端器のインピーダンスの正確な値、すなわち、LSIが動作している時の終端器のインピーダンスを知ることは、これらのLSIを用いたデジタル通信システムの設計上、極めて重要である。
LSI内部に組み込まれた終端器のインピーダンスを測定する手法として、TDRオシロスコープを直接LSIの受信端子に接続して、測定する方法が提案されている(非特許文献1)。
図23は、TDRオシロスコープを用いた従来のインピーダンス測定法の説明図であり、非特許文献1に開示されているものである。TDR法は、TDRオシロスコープを用いて、TDRオシロスコープが生成するステップ状の検査信号を被測定LSIに入力し、被測定LSIから返って来る反射波を測定することにより、被測定LSI内部にある終端器のインピーダンスを測定するものである。
図23に示す従来のインピーダンス測定法では、被測定LSI2を動作状態にするために、電源装置3の電源端子3aとグランド端子3bとが、被測定LSI2の電源端子2bとグランド端子2cにそれぞれ接続されている。測定時には、TDRオシロスコープ1の信号端子1aが被測定LSI2の信号端子2aに接続されて、検査信号が入力される。この時、TDRオシロスコープ1のグランド端子1bは、被測定LSI2の電源端子2bに接続されることになる。そのため、終端器2dの両端に生じる電圧が、TDRオシロスコープ1の信号端子1aとグランド端子1bの間に直接印加されることになる。
TDRオシロスコープ1は、受動回路の測定に用いられるのが一般的であり、通常は外部から電圧が印加されることを想定した設計になっていない。市場で入手できる高周波測定用のTDRオシロスコープは、直流耐電圧が非常に低く、保護回路なしに能動回路のインピーダンスを測定しようとすると、破損もしくは著しい性能劣化を引き起こす恐れがある。
図23に示した従来のインピーダンス測定法においては、被測定LSI2内部の終端器2dは、電源ラインにプルアップされており、その結果、接続されたTDRオシロスコープ1には、許容値を超えた直流電圧が印加され、著しい破損を与える可能性が非常に高い。(終端器2dには、抵抗素子が用いられる。)現在、GHz帯域におよぶ高周波測定に用いられるTDRオシロスコープは、非常に高価な装置であり、測定のたびに破損の危険にさらすことは、開発コスト上の問題が大きい。
さらに、このような高周波測定器の破損に関わる問題は、スペクトルアナライザやネットワークアナライザといった周波数領域の特性を解析するための測定器についても同様に発生する。これらの測定器については、信号ラインに対して直列にキャパシタンス素子を挿入することによって、測定器を保護するという方法が広く知られている。また、電圧モードドライバと、本発明で測定対象としているプルアップ型の終端抵抗を持ったレシーバ(受信LSI)とを安全に接続するための方法として、伝送ラインに直列にキャパシタンス素子を挿入する方法が提案されている(特許文献1)。
以下に、TDRオシロスコープの保護を目的としてキャパシタンス素子を挿入する場合の問題点について述べる。
一般に、TDRオシロスコープは、入射パルスの立ち上がりと反射波の立ち上がりの間にある波形を観測し、基準水平線から逸脱している箇所及び度合いを測定するために用いられる。
図24は、TDRオシロスコープ1による伝送ライン4のインピーダンス不整合の従来の測定の例示図である。図24には、伝送ライン4を含む測定系の距離と、TDRオシロスコープ画面5の時間軸とが対応するように示されている。TDRオシロスコープ画面5に示す波形5aは、時間t0におけるTDRオシロスコープ1から入力される検査信号の立ち上がり、時間t2における伝送ライン4の不具合箇所4aに起因する逸脱波形5b、及び、時間t3における伝送ライン4の終端からの反射信号の立ち上がりを表している。波形5aが時間軸上で、基準線5cから逸脱しているポイント(時間t2に対応する伝送ライン4上の位置)は、伝送ライン4上でインピーダンス不整合が発生している地点、すなわち、不具合箇所4aを表しており、逸脱の度合いは、発生している不整合の大きさを表している。
次に、伝送ラインに直列にキャパシタンス素子を挿入した場合の測定例を示す。図25は、キャパシタンス素子を挿入した伝送ライン4のインピーダンス不整合の従来の測定の例示図である。同図に示すように、仮に理想的にインピーダンス整合が取れている伝送ラインであっても、直列に挿入したキャパシタンス素子の影響により、TDRオシロスコープ画面5に観測される波形5aは、キャパシタンス素子の挿入位置に対応する時間t1において、基準線5cから指数関数的に増大し、伝送ライン4の不具合箇所4aに対応する逸脱波形5dは、小さい振幅となって観測され、正確な測定が困難となっている。このように、測定回路にキャパシタンス素子を安易に挿入することは、観測地点がTDRオシロスコープから遠方になるほど、測定精度が急激に悪化するという問題を引き起こす。
歴史的に言って、TDR法は、地中に埋設した電線の断線箇所の特定や、センサラインが敷設された液体貯蔵タンクの液面位置測定などに用いられてきた。したがって、TDR法による従来のインピーダンス測定では、キャパシタンス素子を用いた保護回路は、必要ではなく、試みられることもなかったと考えられる。
一方、近年の高速のデータ通信を行うデジタル通信システムの開発においては、マイクロストリップラインの形状に設計された高周波基板の性能を、TDRオシロスコープを使って検証することが多くなってきた。高周波基板自体は受動回路であるから、保護回路は、特に必要とならない。しかし、最近は基板のみならず、基板パターン上の実装部品を、TDRオシロスコープ画面上で総合的に観測し、インピーダンス不整合の箇所及び度合いを把握する必要性が高まっている。
また、高周波性能に優れた終端器を受信LSI内部に精度良く実現するためには、LSI製造プロセスのバラツキを抑えることが重要である。そのため、LSI製造プロセスのバラツキに起因して、個々にばらついている終端器のインピーダンス特性を電気的に補正できるという利点を持つ、能動素子による終端器の実現法を採用するケースが増えている。
以上の背景から、最近、能動素子で実現された終端器のインピーダンスを、安全かつ正しい条件下で測定する事への要求が高まっている。しかし、能動素子で実現された終端器は、能動素子を通電状態にしてはじめて設計者の意図したインピーダンス値を示すが、通電状態にして測定しようとすると、TDRオシロスコープに直流電圧が印加されてしまい、破損の危険を伴うという問題がある。
また、TDRオシロスコープと被測定LSIとの間に保護回路として単純にキャパシタンス素子を挿入した場合、必然的に直流電流が流れなくなる。このため、
実使用時と測定時とでは、以下のような違いが生じることが考えられる。
(1)実使用時においては、受信LSIから送信LSIに向けて流れる直流電流が終端器そのものを貫流することにより、終端器のインピーダンス値が、直流電流を遮断して測定された値と異なる。
(2)受信LSI内部において、終端器に電力を供給する電源ラインの駆動能力が、実使用時と測定時とで変化することにより、終端器のインピーダンス値が実使用時と測定時とで変化する。
このように、測定系に安易に保護回路を入れると、保護回路によって直流電流が遮断される結果、終端器のインピーダンスを実使用時とは異なる条件で測定してしまうという問題がある。
また、上述した直流電流遮断に伴う問題を回避するために、保護回路から受信LSIに向けて直流電流を還流させることが考えられる。この場合には、TDRオシロスコープからの検査信号が、終端器以外の回路にも流れてしまい、終端器のインピーダンスの測定結果に狂いを生じさせるという問題がある。
特願2000−540654号公報(図4A) DVI Test and Measurement Guide Rev 1.0 Issued 2/25/2001(http://www.ddwg.org)
そこで本発明は、受信用LSIなどの測定対象回路が正しい能動条件の下におかれた状態で、かつTDRオシロスコープを破損あるいは性能劣化させることなく、測定対象回路の終端器のインピーダンスを、TDR法により、正確に測定するための装置及び治具を提供することを目的とする。
請求項1記載のインピーダンス測定装置は、シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、測定対象回路を接続するための接続治具と、シングルエンドの検査信号を出力して測定対象回路に印加し、測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、測定対象回路を駆動するための電源装置と、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止してTDRオシロスコープを保護するキャパシタンス素子とを備え、接続治具は、測定対象回路の信号端子に接続するための治具信号端子と、測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、TDRオシロスコープは、検査信号を出力するためのTDR信号端子とTDRグランド端子とを有し、電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、治具信号端子は、TDR信号端子にキャパシタンス素子を介して接続され、治具電源端子は、TDRグランド端子と電源装置電源端子とに接続され、治具グランド端子は、電源装置グランド端子に接続されている。
この構成によれば、測定対象回路である被測定LSIに所定に電源電圧を印加しても、TDRオシロスコープは、阻止用キャパシタンス素子によって保護されるため、破損されることはなく、シングルエンドのデジタル信号を受信する被測定LSI内部の終端器のインピーダンスを、TDR法によって測定することができる。
請求項2記載のインピーダンス測定装置は、シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、測定対象回路を接続するための接続治具と、測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流モードドライバと、シングルエンドの検査信号を出力して測定対象回路に印加し、測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、測定対象回路を駆動するための電源装置と、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止してTDRオシロスコープを保護するキャパシタンス素子とを備え、接続治具は、測定対象回路の信号端子に接続するための治具信号端子と、測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、電流モードドライバは、ドライバ信号端子と、ドライバグランド端子と、制御信号入力端子とを有し、TDRオシロスコープは、検査信号を出力するためのTDR信号端子とTDRグランド端子とを有し、電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、治具信号端子は、TDR信号端子にキャパシタンス素子を介して接続され、治具信号端子は、ドライバ信号端子に接続され、治具電源端子は、TDRグランド端子と電源装置電源端子とに接続され、治具グランド端子は、電源装置グランド端子とドライバグランド端子とに接続され、制御信号入力端子に入力される制御信号のレベルによって、ドライバ信号端子とドライバグランド端子とを電気的に接続して、測定対象回路の信号端子からの電流を還流し、あるいは逆に、ドライバ信号端子とドライバグランド端子とを電気的に切断して、測定対象回路の信号端子からの電流を遮断する。
この構成によれば、測定対象回路である被測定LSIに所定に電源電圧を印加しても、TDRオシロスコープは、阻止用キャパシタンス素子によって保護されるため、破損されることはなく、シングルエンドのデジタル信号を受信する被測定LSI内部の終端器のインピーダンスを、TDR法によって測定することができる。さらに、制御信号入力端子に制御信号を入力することにより、電流モードドライバを制御して、被測定LSIから電流を還流させ、被測定LSIを実動作状態において、終端器インピーダンスを正確に測定できる。
請求項3記載のインピーダンス測定装置は、差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、測定対象回路を接続するための接続治具と、差動検査信号を出力して測定対象回路に印加し、測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、測定対象回路を駆動するための電源装置と、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止してTDRオシロスコープを保護する第1キャパシタンス素子と第2キャパシタンス素子とを備え、接続治具は、測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための治具正信号端子と、測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための治具負信号端子と、測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、TDRオシロスコープは、差動検査信号を出力するためのTDR正信号端子とTDR負信号端子とTDRグランド端子とを有し、電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、治具正信号端子は、TDR正信号端子に第1キャパシタンス素子を介して接続され、治具負信号端子は、TDR負信号端子に第2キャパシタンス素子を介して接続され、治具電源端子は、TDRグランド端子と電源装置電源端子とに接続され、治具グランド端子は、電源装置グランド端子に接続されている。
この構成によれば、測定対象回路である被測定LSIに所定に電源電圧を印加しても、TDRオシロスコープは、阻止用キャパシタンス素子によって保護されるため、破損されることはなく、差動のデジタル信号を受信する被測定LSI内部の終端器のインピーダンスを、TDR法によって測定することができる。
請求項4記載のインピーダンス測定装置は、差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、測定対象回路を接続するための接続治具と、測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流モードドライバと、差動検査信号を出力して測定対象回路に印加し、測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、測定対象回路を駆動するための電源装置と、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止してTDRオシロスコープを保護する第1キャパシタンス素子と第2キャパシタンス素子とを備え、接続治具は、測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための治具正信号端子と、測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための治具負信号端子と、測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、電流モードドライバは、ドライバ正信号端子と、ドライバ負信号端子と、ドライバグランド端子と、制御信号入力端子とを有し、TDRオシロスコープは、差動検査信号を出力するためのTDR正信号端子とTDR負信号端子とTDRグランド端子とを有し、電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、治具正信号端子は、TDR正信号端子に第1キャパシタンス素子を介して接続され、治具負信号端子は、TDR負信号端子に第2キャパシタンス素子を介して接続され、治具正信号端子は、ドライバ正信号端子に接続され、治具負信号端子は、ドライバ負信号端子に接続され、治具電源端子は、TDRグランド端子と電源装置電源端子とに接続され、治具グランド端子は、電源装置グランド端子とドライバグランド端子とに接続され、制御信号入力端子に入力される制御信号のレベルによって、ドライバ正信号端子とドライバグランド端子とを電気的に接続して、測定対象回路の正端子からの電流を還流し、同時に、ドライバ負信号端子とドライバグランド端子とを電気的に切断して、測定対象回路の負端子からの電流を遮断し、あるいは、逆に、ドライバ負信号端子とドライバグランド端子とを電気的に接続して、測定対象回路の負端子からの電流を還流し、同時に、ドライバ正信号端子とドライバグランド端子とを電気的に切断して、測定対象回路の正端子からの電流を遮断する。
この構成によれば、測定対象回路である被測定LSIに所定の電源電圧を印加しても、TDRオシロスコープは、阻止用キャパシタンス素子によって保護されるため、破損されることはなく、差動のデジタル信号を受信する被測定LSI内部の終端器のインピーダンスを、TDR法によって測定することができる。さらに、制御信号入力端子に制御信号を入力することにより、電流モードドライバを制御して、被測定LSIから電流を還流させ、被測定LSIの実動作状態において、終端器インピーダンスを正確に測定できる。
請求項5記載のインピーダンス測定装置では、ドライバグランド端子は、治具グランド端子と電源装置グランド端子とに、高周波遮断用インダクタンス素子を介して接続されている。
この構成によれば、TDRオシロスコープからの高周波の検査信号が、測定対象の終端器以外の回路に流れることを防止でき、終端器のインピーダンスをより正確に測定することができる。
請求項6記載の治具基板は、シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具基板であって、片面に部品を実装するための実装領域を有する絶縁基板と、絶縁基板において実装領域とは反対の面に貼り合わされたグランド層と、外部のTDRオシロスコープに接続するための信号コネクタと、外部の電源装置に接続するための電源コネクタとを備え、信号コネクタは、信号端子とグランド端子とを有し、電源コネクタは、電源端子とグランド端子とを有し、治具基板は、測定対象回路の信号ピンを接続するために実装領域に形成された信号パッドと、測定対象回路の電源ピンを接続するために実装領域に形成された電源パッドと、測定対象回路のグランドピンを接続するために実装領域に形成されたグランドパッドと、電源パッドとグランド層とを接続するビアと、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止してTDRオシロスコープを保護するためのキャパシタンス素子と、キャパシタンス素子の第1の端子と信号パッドとを接続するように実装領域に形成された第1パターンと、キャパシタンス素子の第2の端子と信号コネクタの信号端子とを接続するように実装領域に形成された第2パターンと、電源コネクタのグランド端子とグランドパッドとを接続するように実装領域に形成された第3パターンとを有し、信号コネクタのグランド端子は、グランド層に接続されており、電源コネクタの電源端子は、グランド層に接続されており、第1パターンと第2パターンとは、同一寸法のパターン幅を有しており、第1パターンと第2パターンとは、それぞれ、グランド層との間に絶縁基板を挟み込んでマイクロストリップラインを構成し、所望の特性インピーダンスを呈するように、パターン幅及び絶縁基板の材料と厚みとが決定されている。
この構成によれば、測定対象回路である被測定LSIに所定の電源電圧を印加しても、TDRオシロスコープは、阻止用キャパシタンス素子によって保護されるため、破損されることはなく、シングルエンドのデジタル信号を受信する被測定LSI内部の終端器のインピーダンスを、TDR法によって測定する治具基板を提供できる。さらに、マイクロストリップラインを構成するパターンを採用して治具基板を小型に作製することにより、阻止用キャパシタンス素子の導入に伴う、測定精度の低下を抑制できる。
請求項8記載の治具基板では、シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路を装着するためのソケットが実装されている。
この構成によれば、測定にあたって、測定対象回路である被測定LSIの端子を半田付けする必要がなく、被測定LSIを半田付けに伴う熱破損から保護できる。また、被測定LSIの交換が容易となり、測定の効率が向上する。
請求項9記載の治具基板は、差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具基板であって、片面に部品を実装するための実装領域を有する絶縁基板と、絶縁基板において実装領域とは反対の面に貼り合わされたグランド層と、外部のTDRオシロスコープに接続するための正信号コネクタ及び負信号コネクタと、外部の電源装置に接続するための電源コネクタとを備え、正信号コネクタは、正信号端子とグランド端子とを有し、負信号コネクタは、負信号端子とグランド端子とを有し、電源コネクタは、電源端子とグランド端子とを有し、治具基板は、測定対象回路の正信号ピンを接続するために実装領域に形成された正信号パッドと、測定対象回路の負信号ピンを接続するために実装領域に形成された負信号パッドと、測定対象回路の電源ピンを接続するために実装領域に形成された電源パッドと、測定対象回路のグランドピンを接続するために実装領域に形成されたグランドパッドと、電源パッドとグランド層とを接続するビアと、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止してTDRオシロスコープを保護するための第1キャパシタンス素子及び第2キャパシタンス素子と、第1キャパシタンス素子の第1の端子と正信号パッドとを接続するように実装領域に形成された第1パターンと、第1キャパシタンス素子の第2の端子と正信号コネクタの正信号端子とを接続するように実装領域に形成された第2パターンと、第2キャパシタンス素子の第1の端子と負信号パッドとを接続するように実装領域に形成された第3パターンと、第2キャパシタンス素子の第2の端子と負信号コネクタの負信号端子とを接続するように実装領域に形成された第4パターンと、電源コネクタのグランド端子とグランドパッドとを接続するように実装領域に形成された第5パターンとを有し、正信号コネクタのグランド端子は、グランド層に接続されており、負信号コネクタのグランド端子は、グランド層に接続されており、電源コネクタの電源端子は、グランド層に接続されており、第1パターンと、第2パターンと、第3パターンと、第4パターンとは、同一寸法のパターン幅を有しており、第1パターンと、第2パターンと、第3パターンと、第4パターンとは、それぞれ、グランド層との間に絶縁基板を挟み込んでマイクロストリップラインを構成し、所望の特性インピーダンスを呈するように、パターン幅及び絶縁基板の材料と厚みとが決定されている。
この構成によれば、測定対象回路である被測定LSIに所定の電源電圧を印加しても、TDRオシロスコープは、阻止用キャパシタンス素子によって保護されるため、破損されることはなく、差動のデジタル信号を受信する被測定LSI内部の終端器のインピーダンスを、TDR法によって測定する治具基板を提供できる。さらに、マイクロストリップラインを構成するパターンを採用して治具基板を小型に作製することにより、阻止用キャパシタンス素子の導入に伴う、測定精度の低下を抑制できる。
請求項11記載の治具基板では、差動のデジタル信号を受信する測定対象回路を装着するためのソケットが実装されている。
この構成によれば、測定にあたって、測定対象回路である被測定LSIの端子を半田付けする必要がなく、被測定LSIを半田付けに伴う熱破損から保護できる。また、被測定LSIの交換が容易となり、測定の効率が向上する。
請求項12記載の回路ユニットは、差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具に用いる回路ユニットであって、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して外部のTDRオシロスコープを保護するための第1キャパシタンス素子及び第2キャパシタンス素子と、測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流モードドライバと、TDRオシロスコープからの検査信号を遮断する高周波遮断用インダクタンス素子と、測定対象回路の電源端子に接続するための測定対象回路用電源端子と、測定対象回路のグランド端子に接続するための測定対象回路用グランド端子と、測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための測定対象回路用正信号端子と、測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための測定対象回路用負信号端子と、TDRオシロスコープのグランド端子に接続するためのTDR用グランド端子と、TDRオシロスコープの正信号端子に接続するためのTDR用正信号端子と、TDRオシロスコープの負信号端子に接続するためのTDR用負信号端子と、電流モードドライバを制御する切替え端子とを備え、電流モードドライバは、ドライバ正信号端子と、ドライバ負信号端子と、ドライバグランド端子と、制御信号入力端子とを有し、測定対象回路用正信号端子は、TDR用正信号端子に第1キャパシタンス素子を介して接続され、測定対象回路用負信号端子は、TDR用負信号端子に第2キャパシタンス素子を介して接続され、測定対象回路用正信号端子は、ドライバ正信号端子に接続され、測定対象回路用負信号端子は、ドライバ負信号端子に接続され、測定対象回路用グランド端子は、ドライバグランド端子にインダクタンス素子を介して接続され、切替え端子は、制御信号入力用端子に接続され、切替え端子に入力される制御信号のレベルによって、測定対象回路の正端子からの電流を還流するために、ドライバ正信号端子とドライバグランド端子とを電気的に接続し、同時に、測定対象回路の負端子からの電流を遮断するために、ドライバ負信号端子とドライバグランド端子とを電気的に切断し、あるいは、逆に、測定対象回路の負端子からの電流を還流するために、ドライバ負信号端子とドライバグランド端子とを電気的に接続し、同時に、測定対象回路の正端子からの電流を遮断するために、ドライバ正信号端子とドライバグランド端子とを電気的に切断する。
請求項14記載の治具回路は、差動のデジタル信号を受信する、複数の測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具回路であって、請求項12記載の回路ユニットを、複数の測定対象回路の個数だけ備えている。
これらの構成によれば、同一構成の回路ユニットを利用して、測定対象回路である多チャネル差動入力LSIの各チャネルごとの終端器インピーダンスを、TDR法によって測定する治具回路を提供できる。この回路ユニットは、被測定LSIから所定の電流を還流させるための電流モードドライバを搭載しており、切替え端子に外部から制御信号を供給することにより、被測定LSIの実動作状態における終端器インピーダンスを正確に測定できる。
請求項13記載の回路ユニットは、差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具に用いる回路ユニットであって、測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して外部のTDRオシロスコープを保護するための第1キャパシタンス素子及び第2キャパシタンス素子と、測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流源と、電流源の接続を切替えるスイッチと、TDRオシロスコープからの検査信号を遮断する高周波遮断用インダクタンス素子と、測定対象回路の電源端子に接続するための測定対象回路用電源端子と、測定対象回路のグランド端子に接続するための測定対象回路用グランド端子と、測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための測定対象回路用正信号端子と、測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための測定対象回路用負信号端子と、TDRオシロスコープのグランド端子に接続するためのTDR用グランド端子と、TDRオシロスコープの正信号端子に接続するためのTDR用正信号端子と、TDRオシロスコープの負信号端子に接続するためのTDR用負信号端子とを備え、スイッチは、スイッチ入力端子Aと、スイッチ入力端子Bと、スイッチ出力端子と、スイッチ手動切換え部とを有し、電流源は、電流源正端子と電流源負端子とを有し、測定対象回路用正信号端子は、TDR用正信号端子に第1キャパシタンス素子を介して接続され、測定対象回路用負信号端子は、TDR用負信号端子に第2キャパシタンス素子を介して接続され、測定対象回路用正信号端子は、スイッチ入力端子Aに接続され、測定対象回路用負信号端子は、スイッチ入力端子Bに接続され、測定対象回路用グランド端子は、電流源負端子にインダクタンス素子を介して接続され、スイッチ出力端子は、電流源正端子に接続され、スイッチ手動切換え部の操作によって、測定対象回路の正端子からの電流を還流するために、スイッチ入力端子Aとスイッチ出力端子とを電気的に接続し、同時に、測定対象回路の負端子からの電流を遮断するために、スイッチ入力端子Bとスイッチ出力端子とを電気的に切断し、あるいは、逆に、測定対象回路の負端子からの電流を還流するために、スイッチ入力端子Bとスイッチ出力端子とを電気的に接続し、同時に、測定対象回路の正端子からの電流を遮断するために、スイッチ入力端子Aとスイッチ出力端子とを電気的に切断する。
請求項15記載の治具回路は、差動のデジタル信号を受信する、複数の測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具回路であって、請求項13記載の回路ユニットを、複数の測定対象回路の個数だけ備えている。
これらの構成によれば、同一構成の回路ユニットを利用して、測定対象回路である多チャネル差動入力LSIの各チャネルごとの終端器インピーダンスを、TDR法によって測定する治具回路を提供できる。この回路ユニットは、被測定LSIから還流させる所定の電流をスイッチにより切替えることができ、被測定LSIの実動作状態における終端器インピーダンスを正確にかつ簡便に測定できる。
本発明によれば、受信用LSIが正しい能動条件の下におかれた状態で、かつTDRオシロスコープを破損あるいは性能劣化させることなく、受信用LSIの終端器のインピーダンスを、TDR法により、正確に測定するための装置及び治具を提供することができる。
以下に述べる本発明の実施の形態の記述では、測定対象回路としてLSIを扱うものとする。
本発明の実施の形態の説明に先立ち、TDR法を用いて、能動素子から構成される終端器のインピーダンスを正確に測定し、かつ、TDRオシロスコープを破損から保護する方策について、発明者らが行った考察について説明する。
「従来の技術」の項で説明したように、能動素子から構成される終端器のインピーダンスを正確に測定するためには、被測定LSIに電源電圧を印加して、被測定LSIを動作状態にした状態で、TDRオシロスコープに接続する必要がある。すると、図23で説明したように、TDRオシロスコープ1に直流電圧が印加され、TDRオシロスコープ1が破損される恐れがある。それを防止するために、TDRオシロスコープと被測定LSIの間に、直流電圧阻止用にキャパシタンス素子を挿入することになる。すると、今度は、図25で説明したように、キャパシタンス素子の影響を受けて、測定信号の波形が、基準線から立ち上がり、観測すべき肝心の逸脱波形が小さくなり、測定精度が劣化するという問題があった。
発明者らは、図25のTDRオシロスコープ1の画面に示される、波形5aの時間t1からの立ち上がりの急峻さが、キャパシタンス素子の容量「C」と伝送ラインの実効抵抗「R」によって構成される、時定数τ=CRによって近似的に決定されるという理論的考察を行った。発明者らは、この考察に基づいて、時間t1の極く近傍で波形5aが立ち上がる初期において逸脱波形5dを観測できるように、キャパシタンス素子を含む測定回路を構成すれば、測定精度を向上できるとの確信を得た。
その結果、発明者らは、測定回路の小型化を図り、キャパシタンス素子の容量「C」の値を最適化することにより、TDRオシロスコープ1を破損させることなく、被測定LSIの終端器インピーダンスを正確に測定できるとの結論に達した。
以上の考察の結果、測定精度の大幅な改善が可能となった。先ず、その概要を示す。
図1は、キャパシタンス素子を挿入した被測定LSIのインピーダンス不整合の改良された測定の例示図である。この測定例では、TDRオシロスコープ1と被測定LSI2との間をキャパシタンス素子C1で結合し、TDRオシロスコープ1に直流電圧が印加されるのを防ぎ、かつ、被測定LSI2の終端器2rによる逸脱波形5dを高振幅で精度良く測定できている。
すなわち、測定回路の小型化と、キャパシタンス素子の値の最適化により、TDRオシロスコープ1の画面上の波形5aは、時間t1以降、基準線5cから、立ち上がり始めるが、その立ち上がりはきわめて緩やかであり、その結果、時間t2において、逸脱波形5d(終端器2rによる反射信号)を、基準線5cからほとんど乖離していない状態で観測できている。
これは、図1では、回路の小型化により、キャパシタンス素子C1の挿入点から、終端器2rまでの距離が、図25に比べ、実質的に短縮されていることを表している。すなわち、図25では、時間間隔(t2−t1)は、その測定系の時定数(上述したτ=CR)に比べ十分大きかったのに比較して、図1では、時間間隔(t2−t1)は、この測定系の時定数(τ=C1×終端器の実効抵抗値)に比べ、極めて小さくなるように設定されている。
以上の考察を基にして行った本発明について、以下に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、シングルエンドのデジタル信号を受信するLSIを測定対象とした接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、及び電源装置30を備える。
図3は、本発明の実施の形態1における被測定LSIの回路図である。被測定LSI50は、増幅器55、終端器56を有していて、シングルエンドの入力端子であるLSI信号端子51、LSIグランド端子52、LSI電源端子53を有している。
図3を参照しつつ、図2に示す本形態のインピーダンス測定装置の構成を説明する。被測定LSI50のLSI信号端子51が接続される治具信号端子21は、キャパシタンス素子C1を介して、TDRオシロスコープ10のTDR信号端子11に接続される。被測定LSI50のLSI電源端子53が接続される治具電源端子23は、電源装置電源端子31に接続され、同時に、TDRグランド端子13にも接続される。被測定LSI50のLSIグランド端子52が接続される治具グランド端子22は、電源装置グランド端子32に接続される。
通常、TDRオシロスコープ10のグランド電位は、被測定LSI50のグランド電位と共通にするのが一般的であるが、本形態のインピーダンス測定装置では、プルアップされた終端器56を測定するため、終端器56の両端に検査信号が印加される構成を取る必要がある。そのため、TDRグランド端子13は、LSIグランド端子52ではなく、LSI電源端子53に接続されている。
図4は、本発明の実施の形態1におけるインピーダンス測定装置の接続治具20に被測定LSI50を取り付けた状態のブロック図である。
このように、TDRオシロスコープ10のTDR信号端子11と、被測定LSI50のLSI信号端子51とを、電圧阻止用キャパシタンス素子C1を介して接続することで、被測定LSI50からTDRオシロスコープ10へ直流電圧が印加されることを防ぎ、TDRオシロスコープ10を破損・性能劣化から保護することができる。また、この時、測定回路の小型化と、キャパシタンス素子C1の値の最適化により、TDRオシロスコープ10上に観測される波形は、図1に示したように、基準線から大きく乖離することなく、十分な精度で測定できている。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。図5において、図2と同様な構成要素については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
図5に示す本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、差動のデジタル信号を受信するLSIを測定対象とした接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、C2、及び電源装置30を備える。
図6は、本発明の実施の形態2における被測定LSIの回路図である。被測定LSI60は、差動入力の増幅器65、終端器66と終端器67を有していて、差動の入力端子であるLSI正信号端子61pとLSI負信号端子61n、LSIグランド端子62、LSI電源端子63を有している。
図6を参照しつつ、図4に示す本形態のインピーダンス測定装置の構成を説明する。被測定LSI60のLSI正信号端子61pが接続される治具正信号端子21pは、キャパシタンス素子C1を介して、TDRオシロスコープ10のTDR正信号端子11pに接続される。被測定LSI60のLSI負信号端子61nが接続される治具負信号端子21nは、キャパシタンス素子C2を介して、TDRオシロスコープ10のTDR負信号端子11nに接続される。
被測定LSI60のLSI電源端子63が接続される治具電源端子23は、電源装置電源端子31に接続され、同時に、TDRグランド端子13にも接続される。被測定LSI60のLSIグランド端子62が接続される治具グランド端子22は、電源装置グランド端子32に接続される。
図7は、本発明の実施の形態2におけるインピーダンス測定装置の接続治具20に被測定LSI60を取り付けた状態のブロック図である。
このように、TDRオシロスコープ10のTDR正信号端子11pと、被測定LSI60のLSI正信号端子61pとを、電圧阻止用キャパシタンス素子C1を介して接続し、TDRオシロスコープ10のTDR負信号端子11nと、被測定LSI60のLSI負信号端子61nとを、電圧阻止用キャパシタンス素子C2を介して接続することで、差動のデジタル信号を受信するLSI60内部の、終端器66と終端器67のインピーダンスを、TDRオシロスコープ10によって測定できる。この時、キャパシタンス素子C1とキャパシタンス素子C2とによって、被測定LSI60からTDRオシロスコープ10へ直流電圧が印加されることを防ぎ、TDRオシロスコープ10が破損あるいは性能劣化から保護されている。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。図8において、図2と同様な構成要素については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
図8に示す本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、シングルエンドのデジタル信号を受信するLSIを測定対象とした接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、電流モードドライバ40、インダクタンス素子L1、及び電源装置30を備える。
本形態のインピーダンス測定装置の測定対象となるLSIは、図3に示す被測定LSI50である。
図3を参照しつつ、図8に示す本形態のインピーダンス測定装置の構成をさらに詳しく説明する。被測定LSI50のLSI信号端子51が接続される治具信号端子21は、キャパシタンス素子C1を介して、TDRオシロスコープ10のTDR信号端子11に接続される。被測定LSI50のLSI電源端子53が接続される治具電源端子23は、電源装置電源端子31に接続され、同時に、TDRグランド端子13にも接続される。被測定LSI50のLSIグランド端子52が接続される治具グランド端子22は、電源装置グランド端子32に接続される。
さらに、電流モードドライバ40は、電流源41、トランジスタ42、切替え端子40a、ドライバグランド端子40b、及び、ドライバ信号端子40cを有している。ドライバ信号端子40cは、接続治具20の治具信号端子21に接続され、ドライバグランド端子40bは、インダクタンス素子L1を介して、接続治具20の治具グランド端子22と電源装置グランド端子32とに接続されている。
図9は、本発明の実施の形態3におけるインピーダンス測定装置の接続治具20に、被測定LSI50を取り付けた状態のブロック図である。
図9を参照して、本形態のインピーダンス測定装置の動作を説明する。本形態のインピーダンス測定装置は、被測定LSI50に電源装置30から電源電圧を印加して、被測定LSI50を動作状態にする。さらに、本形態で付加されている電流モードドライバ40は、被測定LSI50から電流を引き込むことで、被測定LSI50を実使用状態と同じ条件で動作させている。すなわち、切替え端子40aに制御信号を入力することにより、制御信号のレベルによって、トランジスタ42をON又はOFFして、電流源41をLSI信号端子51に接続し、又は切断して、被測定LSI50からの電流の還流を制御する。こうすることによって、被測定LSI50を伝送路を介して送信器に接続されている実使用状態と同じ条件で動作させることができる。
このように、本形態のインピーダンス測定装置は、被測定LSI50を実使用状態に置いた状態で、被測定LSI50の終端器56のインピーダンスを測定することができる。すなわち、切替え端子40aに与える制御信号のレベルを切り替えることにより、LSI信号端子51に接続された終端器56から直流電流を引き込んだ場合と、直流電流を引き込まない場合の、2つの場合のインピーダンスを任意に選択して測定することが出来る。
なお、電流モードドライバ40のドライバグランド端子40bと、接続治具20の治具グランド端子22と電源装置グランド端子32との間に接続されているインダクタンス素子L1は、被測定LSI50に直流電流のみを還流させ、TDRオシロスコープ10からの高周波の検査信号が還流することを阻止している。こうすることによって、TDRオシロスコープ10からの検査信号が通る経路が、終端器56通る経路だけになるように、言い換えれば、終端器56以外の回路を通るような別経路を作らないようにする。その結果、被測定LSI50の終端器56のインピーダンスを、より高精度で測定することができる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。図10において、図8と同様な構成要素については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
図10に示す本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、シングルエンドのデジタル信号を受信するLSIを測定対象とした接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、電流源切替え回路45、インダクタンス素子L1、及び電源装置30を備える。接続治具20に接続する被測定LSIは、図3に示した、シングルエンドのデジタル信号を受信する被測定LSI50である。
本形態のインピーダンス測定装置は、図8に示した本発明の実施の形態3における電流モードドライバ40を、電流源切替え回路45に置き換えている。電流源切替え回路45は、電流源41、手動スイッチ46、切替え回路グランド端子45b、及び、切替え回路信号端子45cを有している。切替え回路信号端子45cは、治具信号端子21に接続され、切替え回路グランド端子45bは、インダクタンス素子L1を介して、治具グランド端子22と電源装置電源端子31とに接続される。
図11は、本発明の実施の形態4におけるインピーダンス測定装置の接続治具20に、被測定LSI50を取り付けた状態のブロック図である。
図11に示すように、本形態のインピーダンス測定装置では、手動スイッチ46を操作することにより、LSI信号端子51に、電流源41を接続し、又は切断して、被測定LSI50からの電流の還流を制御する。こうすることによって、被測定LSI50を伝送路を介して送信器に接続されている実使用状態と同じ条件で動作させることができる。
以上説明したように、本形態のインピーダンス測定装置は、本発明の実施の形態3と同様に、被測定LSI50を実使用状態に置いた状態で、被測定LSI50の終端器56のインピーダンスを測定することができる。
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。図12において、図5と同様な構成要素については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
図12に示す本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、差動のデジタル信号を受信するLSIを測定対象とした接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、C2、電流モードドライバ40、インダクタンス素子L1、及び電源装置30を備える。
さらに、電流モードドライバ40は、電流源41、2つのトランジスタ43a、43b、及び、インバータ44を有し、さらに、切替え端子40a、ドライバグランド端子40b、ドライバ正信号端子40p、ドライバ負信号端子40nを有する。
本形態のインピーダンス測定装置の測定対象となるLSIは、図6に示す差動入力の被測定LSI60である。
図13は、本発明の実施の形態5におけるインピーダンス測定装置の接続治具20に、被測定LSI60を取り付けた状態のブロック図である。
図12と図13を参照して、本形態のインピーダンス測定装置の構成と動作を説明する。
被測定LSI60のLSI正信号端子61pが接続される治具正信号端子21pは、キャパシタンス素子C1を介して、TDRオシロスコープ10のTDR正信号端子11pに接続される。被測定LSI60のLSI負信号端子61nが接続される治具負信号端子21nは、キャパシタンス素子C2を介して、TDRオシロスコープ10のTDR負信号端子11nに接続される。被測定LSI60のLSI電源端子63が接続される治具電源端子23は、電源装置電源端子31に接続され、同時に、TDRグランド端子13にも接続される。被測定LSI60のLSIグランド端子62が接続される治具グランド端子22は、電源装置グランド端子32に接続される。
さらに、電流モードドライバ40のドライバ正信号端子40pは、接続治具20の治具正信号端子21pに接続され、ドライバ負信号端子40nは、治具負信号端子21nに接続される。ドライバグランド端子40bは、インダクタンス素子L1を介して、治具グランド端子22と電源装置グランド端子32とに接続される。
切替え端子40aには、制御信号が入力される。切替え端子40aに入力される制御信号のレベルが変わることにより、トランジスタ43aがONでトランジスタ43bがOFF,又は、その逆にトランジスタ43aがOFFでトランジスタ43bがONとなり、電流源41を、治具正信号端子21p又は治具負信号端子21nに接続する。このようにして、制御信号のレベルによって、終端器66又は終端器67から電流を引き込むことで、被測定LSI60を実使用時と同じ条件で動作させることができる。
このように、本形態のインピーダンス測定装置によれば、被測定LSI60を実使用時と同じ条件で動作させた状態で、被測定LSI60の終端器のインピーダンスを正確に測定することができる。
なお、電流モードドライバ40のドライバグランド端子40bと、接続治具20の治具グランド端子22と電源装置グランド端子32との間に接続されているインダクタンス素子L1は、被測定LSI60に直流電流のみを還流させ、TDRオシロスコープ10からの高周波の検査信号が還流することを阻止している。こうすることによって、TDRオシロスコープ10からの検査信号が通る経路が、終端器66あるいは終端器67を通る経路だけになるように、言い換えれば、終端器66あるいは終端器67以外の回路を通るような別経路を作らないようにする。その結果、被測定LSI60の終端器66あるいは終端器67のインピーダンスを、より高精度で測定することができる。
(実施の形態6)
図14は、本発明の実施の形態6におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。図14において、図12と同様な構成要素については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
図14に示す本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、差動のデジタル信号を受信するLSIを測定対象とした接続治具20、直流電圧阻止用のキャパシタンス素子C1、C2、電流源切替え回路45、インダクタンス素子L1、及び電源装置30を備える。
さらに、電流源切替え回路45は、電流源41と手動スイッチ47を有し、さらに、切替え回路正信号端子45p、切替え回路負信号端子45n、切替え回路グランド端子45bを有する。
本形態のインピーダンス測定装置の測定対象となるLSIは、図6に示す差動入力の被測定LSI60である。
図15は、本発明の実施の形態6におけるインピーダンス測定装置の接続治具20に、被測定LSI60を取り付けた状態のブロック図である。
図15に示すように、本形態のインピーダンス測定装置は、図12に示した本発明の実施の形態5における電流モードドライバ40を、電流源切替え回路45に置き換えている。電流源切替え回路45の切替え回路正信号端子45pは、接続治具20の治具正信号端子21pに接続され、切替え回路負信号端子45nは、治具負信号端子21nに接続されている。切替え回路グランド端子45bは、インダクタンス素子L1を介して、治具グランド端子22と電源装置グランド端子32とに接続されている。その他の接続関係は、図12に示した、本発明の実施の形態5におけるインピーダンス測定装置と同様であり、説明を省略する。
本形態のインピーダンス測定装置では、手動スイッチ47を切替えることにより、電流源41が、治具正信号端子21p又は治具負信号端子21nに接続される。このように、手動スイッチ47を手動で操作することにより、終端器66又は終端器67から電流が引き込まれる。この結果、被測定LSI60を実使用時と同じ条件で動作させることができる。
このように、本形態のインピーダンス測定装置によれば、被測定LSI60を実使用時と同じ条件で動作させた状態で、被測定LSI60の終端器のインピーダンスを正確に測定することができる。
(実施の形態7)
図16は、本発明の実施の形態7におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。
本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、4個の電流モードドライバ型回路ユニット70a〜70dからなる電流モードドライバ型回路ユニット群110、4個の差動入力LSIを含む被測定LSI90、及び、電源装置30を備えている。すなわち、本形態のインピーダンス測定装置は、4チャネル差動入力LSIの、それぞれの入力の終端器インピーダンスを測定する。
図16において、第1チャネルを構成する要素の符号には、末尾に「a」を、第2チャネルを構成する要素の符号には、末尾に「b」を、第3チャネルを構成する要素の符号には、末尾に「c」を、第4チャネルを構成する要素の符号には、末尾に「d」を、それぞれ付している。
図17は、本発明の実施の形態7における電流モードドライバ型回路ユニット70の回路図である。図17に示すように、本形態の電流モードドライバ型回路ユニット70は、電流モードドライバ79、キャパシタンス素子C1、C2、インダクタンス素子L1、及び、端子71〜78を備える。
先ず、電流モードドライバ型回路ユニット70の内部接続について説明する。端子73と端子77は、直接接続されている。端子71は、キャパシタンス素子C1を介して、端子75に接続されている。さらに端子75は、電流モードドライバ79のドライバ正信号端子79pに接続されている。端子72は、キャパシタンス素子C2を介して、端子76に接続されている。さらに端子76は、電流モードドライバ79のドライバ負信号端子79nに接続されている。電流モードドライバ79のドライバグランド端子79bは、インダクタンス素子L1を介して、端子78に接続されている。端子74は、電流モードドライバ79の切替を行う制御信号を入力する端子である。
次に、図16と図17とを参照して、本形態のインピーダンス測定装置の接続関係を説明する。以下の説明は、上記4個のいずれのチャネルにも適用できるものであり、末尾の符号を省略して記述する。
電流モードドライバ型回路ユニット70の端子73は、TDRオシロスコープ10のTDRグランド端子13に接続され、端子77は、被測定LSI90の電源端子93と電源装置30の電源装置電源端子31とに接続されている。
電流モードドライバ型回路ユニット70の端子71は、TDRオシロスコープ10のTDR正信号端子11pに接続され、端子75は、被測定LSI90のLSI正信号端子91に接続されている。
電流モードドライバ型回路ユニット70の端子72は、TDRオシロスコープ10のTDR負信号端子11nに接続され、端子76は、被測定LSI90のLSI負信号端子92に接続されている。
電流モードドライバ型回路ユニット70の端子78と、被測定LSI90のLSIグランド端子94と、電源装置30の電源装置グランド端子32とは、共通のグランドラインに接続されている。
電流モードドライバ型回路ユニット70の端子74には、電流モードドライバ79の切替を行う制御信号を入力する。
本形態における電流モードドライバ型回路ユニット70の電流モードドライバ79の動作は、図12に示した本発明の実施の形態5における電流モードドライバ40の動作と同様である。
図16は、被測定LSI90の第1チャネルのLSIについて、終端器インピーダンスを測定する状態を示している。他のチャネルのLSIの終端器インピーダンスを測定する場合は、TDRオシロスコープ10を測定するチャネルのTDR接続端子に接続換えする。
この際、4つの電流モードドライバ型回路ユニット70a〜70dは、TDRオシロスコープ10の接続の有無にかかわらず、すべて、被測定LSI90のそれぞれ対応するLSIから直流電流の還流動作を行うので、被測定LSI90を、実使用時の状態に保つことができる。
また、図17に示すように、本形態の電流モードドライバ型回路ユニット70a〜70dは、それぞれがインダクタンス素子L1を有しているので、TDRオシロスコープ10からの検査信号は、測定を行う終端器以外の回路を通ることはない。したがって、終端器のインピーダンス測定の測定結果が、終端器以外の回路の特性によって、影響を受けることはない。
端子74(切替え端子)に入力する制御信号の信号レベルを切替えることにより、TDRオシロスコープ10が接続されたチャネルの正端子側終端器から直流電流を還流させた場合と、負端子側終端器から直流電流を還流させた場合の、2つの場合を任意に選択して、終端器のインピーダンスを測定することができる。
(実施の形態8)
図18は、本発明の実施の形態8におけるインピーダンス測定装置のブロック図である。
本形態のインピーダンス測定装置は、本発明の実施の形態7における、電流モードドライバ型回路ユニット70をスイッチ切替え型回路ユニット80に置き換えたものである。すなわち、本形態のインピーダンス測定装置は、TDRオシロスコープ10、4個のスイッチ切替え型回路ユニット80a〜80dからなるスイッチ切替え型回路ユニット群120、4個の差動入力LSIを含む被測定LSI90、及び、電源装置30を備えている。本形態のインピーダンス測定装置は、本発明の実施の形態7におけるインピーダンス測定装置と同様に、4チャネル差動入力LSIの、それぞれの入力の終端器インピーダンスを測定する。
図19は、本発明の実施の形態8におけるスイッチ切替え型回路ユニット80の回路図である。本形態のスイッチ切替え型回路ユニット80は、本発明の実施の形態7における、電流モードドライバ型回路ユニット70の電流モードドライバ79を電流源切替え回路89に置き換えたものである。
電流源切替え回路89は、電流源89c、手動スイッチ89d、切替え回路正信号端子89p、切替え回路負信号端子89n、及び、切替え回路グランド端子89bを有する。本形態の電流源切替え回路89は、図15に示した本発明の実施の形態6における電流源切替え回路45と同様な動作をする。
図19に示すように、本形態のスイッチ切替え型回路ユニット80では、端子83と端子87は、直接接続されている。端子81は、キャパシタンス素子C1を介して、端子85に接続されている。さらに端子85は、電流源切替え回路89の正信号端子89pに接続されている。端子82は、キャパシタンス素子C2を介して、端子86に接続されている。さらに端子86は、電流源切替え回路89の負信号端子89nに接続されている。電流源切替え回路89のグランド端子89bは、インダクタンス素子L1を介して、端子88に接続されている。
本形態のスイッチ切替え型回路ユニット80a〜80dとTDRオシロスコープ10、被測定LSI90、及び、電源装置30との接続は、本形態の実施の形態7と同様である。ただし、図18における符号81〜83と符号85〜88は、図16における符号71〜73と符号75〜78にそれぞれ対応する。
本形態のインピーダンス測定装置では、スイッチ切替え型回路ユニット80の手動スイッチ89dを手動で切替えて、直流電流を還流させる終端器を選択する。
この際、4つのスイッチ切替え型回路ユニット80a〜80dは、TDRオシロスコープ10の接続の有無にかかわらず、すべて、被測定LSI90のそれぞれ対応するLSIから直流電流の還流動作を行うので、被測定LSI90を、実使用時の状態に保った状態で、終端器のインピーダンスを測定することができる。
また、図19に示すように、本形態のスイッチ切替え型回路ユニット80a〜80dは、それぞれがインダクタンス素子L1を有しているので、TDRオシロスコープ10からの検査信号は、測定を行う終端器以外の回路を通ることはない。したがって、終端器のインピーダンス測定の測定結果が、終端器以外の回路の特性によって、影響を受けることはない。
(実施の形態9)
図20は、本発明の実施の形態9におけるインピーダンス測定用治具基板200の構成図である。図20は、図12に示した本発明の実施の形態5におけるインピーダンス測定装置のうち、接続治具20、電流モードドライバ40、キャパシタンス素子C1、キャパシタンス素子C2、及び、インダクタンス素子L1を、治具基板200に実装した状態を表している。
図20に示すように、本形態の治具基板200は、片面に部品を実装するための実装領域を有する絶縁基板201と、実装領域とは反対側で絶縁基板201に貼り合わされたグランド層202とを有する。
治具基板200には、外部のTDRオシロスコープに装着するための正信号コネクタ203及び負信号コネクタ204、外部の電源装置に接続するための電源コネクタ205、制御信号を入力する制御信号コネクタ231、キャパシタンス素子C1、キャパシタンス素子C2、インダクタンス素子L1、電流モードドライバ223(図12の電流モードドライバ40に相当する)などが実装されており、さらに、接続治具225(同じく接続治具20に相当する)、及び各部品とコネクタ端子またはパッドを接続するパターンが形成されている。
正信号コネクタ203は、正信号端子208とグランド端子210とを有し、負信号コネクタ204は、負信号端子209とグランド端子210とを有し、電源コネクタ205は、電源端子206とグランド端子207とを有し、制御信号コネクタ231は、制御端子232とグランド端子233とを有している。
正信号コネクタ203のグランド端子210と、負信号コネクタ204のグランド端子210と、電源コネクタ205の電源端子206と、制御信号コネクタ231のグランド端子233とは、グランド層202に接続されている。
接続治具225としては、被測定LSIの正信号ピンを接続するための正信号パッド211、被測定LSIの負信号ピンを接続するための負信号パッド212、被測定LSIの電源ピンを接続するための電源パッド213、及び、被測定LSIのグランドピンを接続するためのグランドパッド214などを含む、被測定LSIのピンを接続する接続パッドが実装領域に形成されている。
電源パッド213とグランド層202を接続するように、ビア215が形成されている。
正信号パッド211とキャパシタンス素子C1を接続する第1パターン218、キャパシタンス素子C1と正信号端子208を接続する第2パターン219、負信号パッド212とキャパシタンス素子C2とを接続する第3パターン220、キャパシタンス素子C2と負信号端子209を接続する第4パターン221、及び、グランドパッド214と電源コネクタ205のグランド端子207とを接続する第5パターン222が、それぞれ実装領域に形成されている。
第1パターン218、第2パターン219、第3パターン220、及び第4パターン221のそれぞれのパターン幅は、同一の寸法に統一されており、これらのパターンは、グランド層202との間に絶縁基板201を挟み込んでマイクロストリップラインを構成している。これらのマイクロストリップラインは、所望の特性インピーダンスを有するように、パターンの幅及び絶縁基板201の厚みが設計され、かつ、絶縁基板201の材質が選ばれている。
通常、TDRオシロスコープは勿論、測定器のインピーダンスは50Ωであるから、上述したマイクロストリップラインの所望の特性インピーダンスは、50Ωになるように設計することが好ましい。
電流モードドライバ223は、正信号パッド211に接続されるドライバ正信号端子226、負信号パッド212に接続されるドライバ負信号端子227、インダクタンス素子L1を介してグランドパッド214に接続されるドライバグランド端子、電源パッド213に接続されるドライバ電源端子229、及び、電流モードドライバ223を切り替える制御信号を入力する切り替え端子230を有している。
以上の構成により、電流モードドライバ型回路ユニットを備えた治具基板200を製作することが出来る。
図21は、本発明の実施の形態9におけるインピーダンス測定用治具基板200に被測定LSI301を装填した時の構成図である。図21において、図20と同様な構成要素については、同一の符号を付しており、説明を省略する。
(実施の形態10)
図22は、本発明の実施の形態10におけるインピーダンス測定用治具基板400の構成図(被測定LSI用ソケット付き)である。図22において、図20と同様な構成要素については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
本形態の治具基板400は、本発明の実施の形態9の治具基板200に、被測定LSIの脱着が容易なように、被測定LSI用のソケット401を取り付けたものである。図22の下図に示すように、ソケット401には、その蓋402が開閉自由に取り付けられていて、被測定LSIを挿入後、蓋402を閉めて固定すれば、被測定LSIの各ピンが、接続パッドに圧着される。
本形態の治具基板400のその他の構成は、本発明の実施の形態9の治具基板200の構成と全く同じである。したがって、説明は省略する。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
図20、21に示した本発明の実施の形態9と図22に示した本発明の実施の形態10では、図12に示した本発明の実施の形態5のインピーダンス測定装置に対応する治具基板200と治具基板400について述べた。したがって、これらの実装例は、1チャネルの差動入力LSIに対する、終端器インピーダンス測定装置に用いることができる。しかし、これらの治具基板200及び治具基板400の実装領域上の部品及びその配線を、1系統から4系統に増やすことで、図16に示した本発明の実施の形態7の4チャネル作動入力LSIに対する、終端器インピーダンス測定装置に用いるインピーダンス測定用治具基板を製作することができる。
また、特に、DVI(Digital Visual Interface)規格や、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格で採用されている、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)方式に基づいて、デジタル信号を受信するLSIにおいて、LSI内部の終端器インピーダンスを測定するための治具基板を製作する際には、TMDS方式の送信LSIを電流モードドライバとして用いることができる。この場合、受信LSI及び送信LSIは、ともに、1チップに4系統の回路を備えているため、受信LSIの装着領域及び電流モードドライバの実装領域は、それぞれLSI一個分だけでよい。
図20、21に示した本発明の実施の形態9と図22に示した本発明の実施の形態10では、24ピンの受信LSIに対する実装形態について述べたが、パターンを変更することで、異なるピン数の受信LSIに対しても、本発明の実装形態は、実施できる。また、上述した本発明の実施の形態では、24ピンの電流モードドライバを用いる場合について述べたが、パターンを変更することで、異なるピン数の電流モードドライバを用いて実施してもよい。
以上説明したように、本発明の趣旨は、終端器のインピーダンスを測定するにあたって、終端器が内蔵されているLSIを動作状態に置き、かつ、TDRオシロスコープを破損あるいは性能劣化から保護するインピーダンス測定装置を実現することにあるのであって、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の適用が可能である。
本発明に係わるインピーダンス測定装置は、例えば、デジタル信号を受信するLSIの内部に設けられた終端器のインピーダンスを、TDR法により測定する装置等とその応用分野において利用できる。
キャパシタンス素子を挿入した被測定LSIのインピーダンス不整合の改良された測定の例示図 本発明の実施の形態1におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態1における被測定LSIの回路図 本発明の実施の形態1におけるインピーダンス測定装置の接続治具に被測定LSIを取り付けた状態のブロック図 本発明の実施の形態2におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態2における被測定LSIの回路図 本発明の実施の形態2におけるインピーダンス測定装置の接続治具に被測定LSIを取り付けた状態のブロック図 本発明の実施の形態3におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態3におけるインピーダンス測定装置の接続治具に被測定LSIを取り付けた状態のブロック図 本発明の実施の形態4におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態4におけるインピーダンス測定装置の接続治具に被測定LSIを取り付けた状態のブロック図 本発明の実施の形態5におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態5におけるインピーダンス測定装置の接続治具に被測定LSIを取り付けた状態のブロック図 本発明の実施の形態6におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態6におけるインピーダンス測定装置の接続治具に被測定LSIを取り付けた状態のブロック図 本発明の実施の形態7におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態7における電流モードドライバ型回路ユニットの回路図 本発明の実施の形態8におけるインピーダンス測定装置のブロック図 本発明の実施の形態8におけるスイッチ切替え型回路ユニットの回路図 本発明の実施の形態9におけるインピーダンス測定用治具基板の構成図 本発明の実施の形態9におけるインピーダンス測定用治具基板に被測定LSIを装填した時の構成図 本発明の実施の形態10におけるインピーダンス測定用治具基板の構成図(被測定LSI用ソケット付き) TDRオシロスコープを用いた従来のインピーダンス測定法の説明図 TDRオシロスコープによる伝送ラインのインピーダンス不整合の従来の測定の例示図 キャパシタンス素子を挿入した伝送ラインのインピーダンス不整合の従来の測定の例示図
符号の説明
1、10 TDRオシロスコープ
1a、2a 信号端子
1b、2c、3b、207、210 グランド端子
2、50、60、90、301 被測定LSI
2b、3a、206 電源端子
2d 終端器
3、30 電源装置
4 伝送ライン
5 TDRオシロスコープ画面
5a 波形
5b 逸脱波形
5c 基準線
11 TDR信号端子
11p TDR正信号端子
11n TDR負信号端子
13 TDRグランド端子
20 接続治具
21 治具信号端子
21p 治具正信号端子
21n 治具負信号端子
22 治具グランド端子
23 治具電源端子
31 電源装置電源端子
32 電源装置グランド端子
40 電流モードドライバ
40a 切替え端子
40b ドライバグランド端子
40c ドライバ信号端子
40p ドライバ正信号端子
40n ドライバ負信号端4
41 電流源
42、43a、43b トランジスタ
44 インバータ
45 電流源切替え回路
45b 切替え回路グランド端子
45c 切替え回路信号端子
45p 切替え回路正信号端子
45n 切替え回路負信号端子
46、47 手動スイッチ
51 LSI信号端子
52、62 LSIグランド端子
53、63 LSI電源端子
55 増幅器
56、66、67 終端器
61p LSI正信号端子
61n LSI負信号端子
70 電流モードドライバ型回路ユニット
79 電流モードドライバ
80 スイッチ切替え型回路ユニット
89 電流源切替え回路
200 治具基板
201 絶縁基板
202 グランド層
203 正信号コネクタ
204 負信号コネクタ
205 電源コネクタ
208 正信号端子
209 負信号端子
211 正信号パッド
212 負信号パッド
213 電源パッド
214 グランドパッド
215 ビア
216、217、C1、C2 キャパシタンス素子
218 第1パターン
219 第2パターン
220 第3パターン
221 第4パターン
222 第5パターン
223 電流モードドライバ
224、L1 インダクタンス素子
225 接続治具
401 ソケット

Claims (15)

  1. シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR(タイム・ドメイン・リフレクトメトリ、以下同じ)法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、
    前記測定対象回路を接続するための接続治具と、
    シングルエンドの検査信号を出力して前記測定対象回路に印加し、前記測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、
    前記測定対象回路を駆動するための電源装置と、
    前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して前記TDRオシロスコープを保護するキャパシタンス素子とを備え、
    前記接続治具は、前記測定対象回路の信号端子に接続するための治具信号端子と、前記測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、前記測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、
    前記TDRオシロスコープは、前記検査信号を出力するためのTDR信号端子とTDRグランド端子とを有し、
    前記電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、
    前記治具信号端子は、前記TDR信号端子に前記キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記治具電源端子は、前記TDRグランド端子と前記電源装置電源端子とに接続され、
    前記治具グランド端子は、前記電源装置グランド端子に接続されているインピーダンス測定装置。
  2. シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、
    前記測定対象回路を接続するための接続治具と、
    前記測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流モードドライバと、
    シングルエンドの検査信号を出力して前記測定対象回路に印加し、前記測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、
    前記測定対象回路を駆動するための電源装置と、
    前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して前記TDRオシロスコープを保護するキャパシタンス素子とを備え、
    前記接続治具は、前記測定対象回路の信号端子に接続するための治具信号端子と、前記測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、前記測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、
    前記電流モードドライバは、ドライバ信号端子と、ドライバグランド端子と、制御信号入力端子とを有し、
    前記TDRオシロスコープは、前記検査信号を出力するためのTDR信号端子とTDRグランド端子とを有し、
    前記電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、
    前記治具信号端子は、前記TDR信号端子に前記キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記治具信号端子は、前記ドライバ信号端子に接続され、
    前記治具電源端子は、前記TDRグランド端子と前記電源装置電源端子とに接続され、
    前記治具グランド端子は、前記電源装置グランド端子と前記ドライバグランド端子とに接続され、
    前記制御信号入力端子に入力される制御信号のレベルによって、前記ドライバ信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に接続して、前記測定対象回路の信号端子からの電流を還流し、あるいは逆に、前記ドライバ信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に切断して、前記測定対象回路の信号端子からの電流を遮断する、インピーダンス測定装置。
  3. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、
    前記測定対象回路を接続するための接続治具と、
    差動検査信号を出力して前記測定対象回路に印加し、前記測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、
    前記測定対象回路を駆動するための電源装置と、
    前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して前記TDRオシロスコープを保護する第1キャパシタンス素子と第2キャパシタンス素子とを備え、
    前記接続治具は、前記測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための治具正信号端子と、前記測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための治具負信号端子と、前記測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、前記測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、
    前記TDRオシロスコープは、前記差動検査信号を出力するためのTDR正信号端子とTDR負信号端子とTDRグランド端子とを有し、
    前記電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、
    前記治具正信号端子は、前記TDR正信号端子に前記第1キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記治具負信号端子は、前記TDR負信号端子に前記第2キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記治具電源端子は、前記TDRグランド端子と前記電源装置電源端子とに接続され、
    前記治具グランド端子は、前記電源装置グランド端子に接続されているインピーダンス測定装置。
  4. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するためのインピーダンス測定装置であって、
    前記測定対象回路を接続するための接続治具と、
    前記測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流モードドライバと、
    差動検査信号を出力して前記測定対象回路に印加し、前記測定対象回路より返される反射信号を観測するTDRオシロスコープと、
    前記測定対象回路を駆動するための電源装置と、
    前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して前記TDRオシロスコープを保護する第1キャパシタンス素子と第2キャパシタンス素子とを備え、
    前記接続治具は、前記測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための治具正信号端子と、前記測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための治具負信号端子と、前記測定対象回路の電源端子に接続するための治具電源端子と、前記測定対象回路のグランド端子に接続するための治具グランド端子とを有し、
    前記電流モードドライバは、ドライバ正信号端子と、ドライバ負信号端子と、ドライバグランド端子と、制御信号入力端子とを有し、
    前記TDRオシロスコープは、前記差動検査信号を出力するためのTDR正信号端子とTDR負信号端子とTDRグランド端子とを有し、
    前記電源装置は、電源装置電源端子と電源装置グランド端子とを有し、
    前記治具正信号端子は、前記TDR正信号端子に前記第1キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記治具負信号端子は、前記TDR負信号端子に前記第2キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記治具正信号端子は、前記ドライバ正信号端子に接続され、
    前記治具負信号端子は、前記ドライバ負信号端子に接続され、
    前記治具電源端子は、前記TDRグランド端子と前記電源装置電源端子とに接続され、
    前記治具グランド端子は、前記電源装置グランド端子と前記ドライバグランド端子とに接続され、
    前記制御信号入力端子に入力される制御信号のレベルによって、前記ドライバ正信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に接続して、前記測定対象回路の正端子からの電流を還流し、同時に、前記ドライバ負信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に切断して、前記測定対象回路の負端子からの電流を遮断し、あるいは、逆に、前記ドライバ負信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に接続して、前記測定対象回路の負端子からの電流を還流し、同時に、前記ドライバ正信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に切断して、前記測定対象回路の正端子からの電流を遮断する、インピーダンス測定装置。
  5. 前記ドライバグランド端子は、前記治具グランド端子と前記電源装置グランド端子とに、高周波遮断用インダクタンス素子を介して接続されている、請求項2又は4記載のインピーダンス測定装置。
  6. シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具基板であって、
    片面に部品を実装するための実装領域を有する絶縁基板と、
    前記絶縁基板において前記実装領域とは反対の面に貼り合わされたグランド層と、
    外部のTDRオシロスコープに接続するための信号コネクタと、
    外部の電源装置に接続するための電源コネクタとを備え、
    前記信号コネクタは、信号端子とグランド端子とを有し、
    前記電源コネクタは、電源端子とグランド端子とを有し、
    前記治具基板は、前記測定対象回路の信号ピンを接続するために前記実装領域に形成された信号パッドと、前記測定対象回路の電源ピンを接続するために前記実装領域に形成された電源パッドと、前記測定対象回路のグランドピンを接続するために前記実装領域に形成されたグランドパッドと、前記電源パッドと前記グランド層とを接続するビアと、前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して前記TDRオシロスコープを保護するためのキャパシタンス素子と、前記キャパシタンス素子の第1の端子と前記信号パッドとを接続するように前記実装領域に形成された第1パターンと、前記キャパシタンス素子の第2の端子と前記信号コネクタの信号端子とを接続するように前記実装領域に形成された第2パターンと、前記電源コネクタのグランド端子と前記グランドパッドとを接続するように前記実装領域に形成された第3パターンとを有し、
    前記信号コネクタのグランド端子は、前記グランド層に接続されており、
    前記電源コネクタの電源端子は、前記グランド層に接続されており、
    前記第1パターンと前記第2パターンとは、同一寸法のパターン幅を有しており、
    前記第1パターンと前記第2パターンとは、それぞれ、前記グランド層との間に前記絶縁基板を挟み込んでマイクロストリップラインを構成し、所望の特性インピーダンスを呈するように、前記パターン幅及び前記絶縁基板の材料と厚みとが決定されている治具基板。
  7. シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路が実装されている、請求項6記載の治具基板。
  8. シングルエンドのデジタル信号を受信する測定対象回路を装着するためのソケットが実装されている、請求項6記載の治具基板。
  9. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具基板であって、
    片面に部品を実装するための実装領域を有する絶縁基板と、
    前記絶縁基板において前記実装領域とは反対の面に貼り合わされたグランド層と、
    外部のTDRオシロスコープに接続するための正信号コネクタ及び負信号コネクタと、
    外部の電源装置に接続するための電源コネクタとを備え、
    前記正信号コネクタは、正信号端子とグランド端子とを有し、
    前記負信号コネクタは、負信号端子とグランド端子とを有し、
    前記電源コネクタは、電源端子とグランド端子とを有し、
    前記治具基板は、前記測定対象回路の正信号ピンを接続するために前記実装領域に形成された正信号パッドと、前記測定対象回路の負信号ピンを接続するために前記実装領域に形成された負信号パッドと、前記測定対象回路の電源ピンを接続するために前記実装領域に形成された電源パッドと、前記測定対象回路のグランドピンを接続するために前記実装領域に形成されたグランドパッドと、前記電源パッドと前記グランド層とを接続するビアと、前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して前記TDRオシロスコープを保護するための第1キャパシタンス素子及び第2キャパシタンス素子と、前記第1キャパシタンス素子の第1の端子と前記正信号パッドとを接続するように前記実装領域に形成された第1パターンと、前記第1キャパシタンス素子の第2の端子と前記正信号コネクタの正信号端子とを接続するように前記実装領域に形成された第2パターンと、前記第2キャパシタンス素子の第1の端子と前記負信号パッドとを接続するように前記実装領域に形成された第3パターンと、前記第2キャパシタンス素子の第2の端子と前記負信号コネクタの負信号端子とを接続するように前記実装領域に形成された第4パターンと、前記電源コネクタのグランド端子と前記グランドパッドとを接続するように前記実装領域に形成された第5パターンとを有し、
    前記正信号コネクタのグランド端子は、前記グランド層に接続されており、
    前記負信号コネクタのグランド端子は、前記グランド層に接続されており、
    前記電源コネクタの電源端子は、前記グランド層に接続されており、
    前記第1パターンと、前記第2パターンと、前記第3パターンと、前記第4パターンとは、同一寸法のパターン幅を有しており、
    前記第1パターンと、前記第2パターンと、前記第3パターンと、前記第4パターンとは、それぞれ、前記グランド層との間に前記絶縁基板を挟み込んでマイクロストリップラインを構成し、所望の特性インピーダンスを呈するように、前記パターン幅及び前記絶縁基板の材料と厚みとが決定されている治具基板。
  10. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路が実装されている、請求項9記載の治具基板。
  11. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路を装着するためのソケットが実装されている、請求項9記載の治具基板。
  12. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具に用いる回路ユニットであって、
    前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して外部のTDRオシロスコープを保護するための第1キャパシタンス素子及び第2キャパシタンス素子と、
    前記測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流モードドライバと、
    前記TDRオシロスコープからの検査信号を遮断する高周波遮断用インダクタンス素子と、
    前記測定対象回路の電源端子に接続するための測定対象回路用電源端子と、
    前記測定対象回路のグランド端子に接続するための測定対象回路用グランド端子と、
    前記測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための測定対象回路用正信号端子と、
    前記測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための測定対象回路用負信号端子と、
    前記TDRオシロスコープのグランド端子に接続するためのTDR用グランド端子と、
    前記TDRオシロスコープの正信号端子に接続するためのTDR用正信号端子と、
    前記TDRオシロスコープの負信号端子に接続するためのTDR用負信号端子と、
    前記電流モードドライバを制御する切替え端子とを備え、
    前記電流モードドライバは、ドライバ正信号端子と、ドライバ負信号端子と、ドライバグランド端子と、制御信号入力端子とを有し、
    前記測定対象回路用正信号端子は、前記TDR用正信号端子に前記第1キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記測定対象回路用負信号端子は、前記TDR用負信号端子に前記第2キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記測定対象回路用正信号端子は、前記ドライバ正信号端子に接続され、
    前記測定対象回路用負信号端子は、前記ドライバ負信号端子に接続され、
    前記測定対象回路用グランド端子は、前記ドライバグランド端子に前記インダクタンス素子を介して接続され、
    前記切替え端子は、前記制御信号入力用端子に接続され、
    前記切替え端子に入力される制御信号のレベルによって、前記測定対象回路の正端子からの電流を還流するために、前記ドライバ正信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に接続し、同時に、前記測定対象回路の負端子からの電流を遮断するために、前記ドライバ負信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に切断し、あるいは、逆に、前記測定対象回路の負端子からの電流を還流するために、前記ドライバ負信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に接続し、同時に、前記測定対象回路の正端子からの電流を遮断するために、前記ドライバ正信号端子と前記ドライバグランド端子とを電気的に切断する、回路ユニット。
  13. 差動のデジタル信号を受信する測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具に用いる回路ユニットであって、
    前記測定対象回路が発生する直流電圧を阻止して外部のTDRオシロスコープを保護するための第1キャパシタンス素子及び第2キャパシタンス素子と、
    前記測定対象回路から所定の電流を還流させるための電流源と、
    前記電流源の接続を切替えるスイッチと、
    前記TDRオシロスコープからの検査信号を遮断する高周波遮断用インダクタンス素子と、
    前記測定対象回路の電源端子に接続するための測定対象回路用電源端子と、
    前記測定対象回路のグランド端子に接続するための測定対象回路用グランド端子と、
    前記測定対象回路の差動入力の正端子に接続するための測定対象回路用正信号端子と、
    前記測定対象回路の差動入力の負端子に接続するための測定対象回路用負信号端子と、
    前記TDRオシロスコープのグランド端子に接続するためのTDR用グランド端子と、
    前記TDRオシロスコープの正信号端子に接続するためのTDR用正信号端子と、
    前記TDRオシロスコープの負信号端子に接続するためのTDR用負信号端子とを備え、
    前記スイッチは、スイッチ入力端子Aと、スイッチ入力端子Bと、スイッチ出力端子と、スイッチ手動切換え部とを有し、
    前記電流源は、電流源正端子と電流源負端子とを有し、
    前記測定対象回路用正信号端子は、前記TDR用正信号端子に前記第1キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記測定対象回路用負信号端子は、前記TDR用負信号端子に前記第2キャパシタンス素子を介して接続され、
    前記測定対象回路用正信号端子は、前記スイッチ入力端子Aに接続され、
    前記測定対象回路用負信号端子は、前記スイッチ入力端子Bに接続され、
    前記測定対象回路用グランド端子は、前記電流源負端子に前記インダクタンス素子を介して接続され、
    前記スイッチ出力端子は、電流源正端子に接続され、
    前記スイッチ手動切換え部の操作によって、前記測定対象回路の正端子からの電流を還流するために、前記スイッチ入力端子Aと前記スイッチ出力端子とを電気的に接続し、同時に、前記測定対象回路の負端子からの電流を遮断するために、前記スイッチ入力端子Bと前記スイッチ出力端子とを電気的に切断し、あるいは、逆に、前記測定対象回路の負端子からの電流を還流するために、前記スイッチ入力端子Bと前記スイッチ出力端子とを電気的に接続し、同時に、前記測定対象回路の正端子からの電流を遮断するために、前記スイッチ入力端子Aと前記スイッチ出力端子とを電気的に切断する、回路ユニット。
  14. 差動のデジタル信号を受信する、複数の測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具回路であって、請求項12記載の回路ユニットを、前記複数の測定対象回路の個数だけ備えている治具回路。
  15. 差動のデジタル信号を受信する、複数の測定対象回路の終端器インピーダンスを、TDR法により測定するための治具回路であって、請求項13記載の回路ユニットを、前記複数の測定対象回路の個数だけ備えている治具回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117538627A (zh) * 2024-01-08 2024-02-09 成都湖山电子科技有限公司 一种端口阻抗一致性测量设备与方法

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