JP2006069193A - 制振材 - Google Patents
制振材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006069193A JP2006069193A JP2005200583A JP2005200583A JP2006069193A JP 2006069193 A JP2006069193 A JP 2006069193A JP 2005200583 A JP2005200583 A JP 2005200583A JP 2005200583 A JP2005200583 A JP 2005200583A JP 2006069193 A JP2006069193 A JP 2006069193A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermoplastic resin
- damping material
- resin foam
- weight
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】 本発明は、1000Hz以上の周波数帯において優れた制振性及び軽量性を備えた制振材、特に、軽量性の要求される自動車用途に好適に用いることができる制振材を提供する。
【解決手段】 本発明の制振材は、ヤング率が10〜100MPaである熱可塑性樹脂発泡シートの一面に発泡粘着剤層が積層一体化されてなることを特徴とするので、制振材に伝達された振動エネルギーは、熱可塑性樹脂発泡シートの剛性及び発泡粘着剤層の粘弾性の相乗効果によって円滑に吸収されて優れた制振性を発揮する。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の制振材は、ヤング率が10〜100MPaである熱可塑性樹脂発泡シートの一面に発泡粘着剤層が積層一体化されてなることを特徴とするので、制振材に伝達された振動エネルギーは、熱可塑性樹脂発泡シートの剛性及び発泡粘着剤層の粘弾性の相乗効果によって円滑に吸収されて優れた制振性を発揮する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、特に1000Hz以上の周波数帯において優れた制振性を発揮すると共に軽量性に優れた制振材に関する。
従来から、電化製品ではモーターなどの駆動装置の振動を低減させるために制振材が用いられており、その他に、建築用途では、折板屋根などにおける雨音の低減のために制振材が、自動車用途では、走行中に発生する振動によって屋根や扉などが微振動することに起因する振動音やエンジンなどの駆動系の振動を低減するために制振材が用いられている。
このような制振材としては、特許文献1に、ゴム又は熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体からなる制振性シート基材の一面にポリエチレンテレフタレート樹脂層が積層されてなる折板屋根用制振シートが提案されている。
この制振シートは、その内部に無機粉体を含有させることによって振動エネルギーを熱的損失に変換するものであることから、比重が1g/cm3以上であり軽量性に欠けるといった問題点があった。
又、上述の制振シートの他に、比重の大きな制振シートを、振動する物体(振動体)に貼着させることによって振動体の振動を緩和させることも行なわれているが、制振シートの軽量性に欠けるという点では同様であった。
本発明は、優れた制振性及び軽量性を備えた制振材、特に、軽量性の要求される自動車用途に好適に用いることができる制振材を提供する。
本発明の制振材は、図1に示したように、ヤング率が10〜100MPaである熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に発泡粘着剤層Cが積層一体化されてなることを特徴とする。
上記熱可塑性樹脂発泡シートBを構成する熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などのポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、石油樹脂などが挙げられ、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂を含有していることがより好ましく、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを併用することが特に好ましい。なお、熱可塑性樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィン等が挙げられる。
更に、熱可塑性樹脂発泡シートBを構成する熱可塑性樹脂として、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを併用する場合には、ポリプロピレン系樹脂として、アイソタクチックホモポリプロピレンとプロピレン−α−オレフィン共重合体とを併用することが好ましく、ポリプロピレン系樹脂として、アイソタクチックホモポリプロピレンとプロピレン−α−オレフィン共重合体とを併用し且つポリエチレン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレンを用いることがより好ましい。
そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートBの密度は、大きいと、制振材の軽量性が低下することがあるので、0.1g/cm3以下が好ましく、0.02〜0.1g/cm3がより好ましい。
又、熱可塑性樹脂発泡シートBの厚みは、薄いと、制振材の制振性や機械的強度が低下することがある一方、厚いと、制振材の軽量性が低下することがあるので、1〜10mmが好ましく、2〜5mmがより好ましい。
更に、制振材Aの軽量性を向上させるために、上記熱可塑性樹脂発泡シートBには無機充填剤を含有していないことが好ましい。このような無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩(カオリン、タルクなど)、ケイ酸(珪藻土、軽質無水ケイ酸、ホワイトカーボンなど)、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂発泡シートBの製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱可塑性樹脂及び熱分解型発泡剤を押出機に供給して溶融混練して発泡性樹脂シートを押出し、この発泡性樹脂シートを、必要に応じて電子線、α線、β線などの電離性放射線を照射することによって架橋した後、発泡性樹脂シートを熱分解型発泡剤の分解温度以上の温度に加熱して発泡させて熱可塑性樹脂発泡シートを製造する方法、熱可塑性樹脂及び物理型発泡剤を押出機に供給して溶融、混練して押出発泡により熱可塑性樹脂発泡シートを製造する方法などが挙げられる。
なお、上記熱分解型発泡剤としては、従来から発泡体の製造に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられ、これらは単独で用いられても二種類以上が併用されてもよい。
上記物理型発泡剤としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、1,1,2−トリメチルシクロプロパン、メチルシクロプロパン、エチルシクロブタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、モノクロロジフルオロメタン、1,1,1−トリクロロトリフルオロエタン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素;ジメチルエーテル、2−エトキシエタノール、アセトン、メチルエチル ケトン、アセチルアセトン等のエーテル、ケトン類;二酸化炭素、窒素等の不活性ガス等が挙げられる。
更に、上記熱可塑性樹脂発泡シートBのヤング率は、小さいと、制振材の制振性が低下することがある一方、大きいと、制振材の柔軟性や成形性が低下することがあるので、10〜100MPaに限定される。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は、下記の要領で測定されたものをいう。
即ち、熱可塑性樹脂発泡シートBをJIS K6251の4.4(試験片の打ち抜き刃型)に規定された打ち抜き型を用いてJIS K6251の4.1(試験片の形状および寸法)に規定されたダンベル状1号形に打ち抜いて試験片を得た。なお、試験片の上下面は互いに平行になるように調整する。次に、試験片における長さ方向の中央で且つ幅方向の中央での厚みt(m)を測定すると共に、試験片における長さ方向の中央での幅方向の長さW(m)を測定する。
続いて、上記試験片を引張試験機の一対のつかみ具に取り付ける。一対のつかみ具を、試験片における長さ方向の両端縁の夫々から長さ方向に20mmだけ内側に入った部分に取り付け、つかみ具間の間隔を80mmとする。
しかる後、引張試験機のつかみ具を互いに離間させることによって、試験片をその長さ方向に1000mm/分の引張速度で0.5mmだけ伸長させた直後に、速度1000mm/分の速度でつかみ具を互いに近接させることによって試験片を元の状態に復元させる。この試験片の伸長及び復元動作を1サイクルとして3サイクル行い、3サイクル中における試験片に加わる最大荷重F(N)を測定し、下記式に基づいて熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率Y(Pa)を算出する。なお、下記式中、(0.5/60)は試験片の伸長歪みを表している。
Y(Pa)=F/{(W×t)×(0.5/60)}
Y(Pa)=F/{(W×t)×(0.5/60)}
又、熱可塑性樹脂発泡シートは、異種類の熱可塑性樹脂発泡シートを複数枚、積層一体化させてなるものであってもよい。異種類の熱可塑性樹脂発泡シートを複数枚、積層一体化させる場合、異種類の熱可塑性樹脂発泡シートを2枚、積層一体化させることが好ましい。異種類の熱可塑性樹脂発泡シートを複数枚、積層一体化させる場合、少なくとも一枚の熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率が10〜100MPaであることが必要である。
そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートBの一面には発泡粘着剤層Cが積層一体化されている。この発泡粘着剤層Cを構成する粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤などが挙げられ、アクリル系粘着剤を含有していることが好ましい。
上記粘着剤を用いて発泡粘着剤層を製造する方法としては、汎用されている方法を用いることができ、例えば、粘着剤のエマルジョンに空気を混合させて発泡させた後、この発泡粘着剤エマルジョンを任意の面に所定厚みで塗布して乾燥させる方法が挙げられる。又、発泡粘着剤層の密度は、高いと、制振材の軽量性が低下することがあるので、0.2〜1g/cm3となるように調整することが好ましい。
更に、発泡粘着剤層Cの厚みは、薄いと、発泡粘着剤層の粘弾性による制振作用が低下することがある一方、厚いと、制振材の軽量性が低下することがあるので、0.5〜5mmが好ましく、1〜3mmがより好ましい。
又、制振材Aの軽量性を向上させるために発泡粘着剤層Cには無機充填剤が含有されていないことが好ましい。このような無機充填剤としては、例えば、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩(カオリン、タルクなど)、ケイ酸(珪藻土、軽質無水ケイ酸、ホワイトカーボンなど)、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどが挙げられる。
次に、上記熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に発泡粘着剤層Cを積層一体化して制振材Aを製造する方法としては、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に両面粘着テープを介して発泡粘着剤層Cを積層一体化して制振材Aを製造する方法、熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に粘着剤を介して発泡粘着剤層Cを積層一体化して制振材Aを製造する方法、熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に上記発泡粘着剤エマルジョンを直接塗布した後、発泡粘着剤エマルジョンを乾燥させて、熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に発泡粘着剤層Cを積層一体化して制振材Aを製造する方法などが挙げられる。
又、上記制振材Aの厚みは、薄いと、制振材の制振性が低下したり或いは機械的強度が低下することがある一方、厚いと、制振材の軽量性が低下することがあるので、1.0〜 15mmが好ましく、1.0〜10mmがより好ましく、1.5〜5mmが特に好ましい。
そして、熱可塑性樹脂発泡シートBと発泡粘着剤層Cとの間に熱可塑性樹脂シートを介在させてもよい。この熱可塑性樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。上記熱可塑性樹脂シートの厚みは、1〜8mmが好ましく、2〜5mmがより好ましい。これは、熱可塑性樹脂シートの厚みが薄いと、制振材の曲げ剛性が小さくなり、制振材を振動体に貼着させる際の取扱性が低下することがある一方、厚いと、制振材を円形状に巻き取るのが困難となることがあることがあるからである。なお、熱可塑性樹脂発泡シートBと発泡粘着剤層Cとの間に介在させる熱可塑性樹脂シートのヤング率は限定されない。
なお、上記ポリエチレン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが挙げられる。又、上記ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられる。
上記制振材Aとして、熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に発泡粘着剤層Bを積層一体化させてなる場合を説明したが、複数個の制振材A,A・・・を厚み方向に積層一体化させてもよい。この場合、非金属シートBと発泡粘着剤層Cとが互いに交互になるように、複数個の制振材A、A・・・を積層する必要がある。
そして、上記制振材Aは、その発泡粘着剤層Cが振動体側となるようにして振動体の表面に固着されて用いられる。上記制振材は、振動体の振動エネルギーを熱エネルギーに変換することによって、振動体の振動を減衰させて振動体の振動を低減させ或いは停止させる。そして、制振材の制振性能を示す尺度として損失係数が挙げられ、制振材の損失係数は、270〜4500Hzの周波数領域の全ての周波数において、0.05以上が好ましい。
なお、制振材Aを振動体の表面に固着させる方法としては、例えば、両面粘着テープや粘着剤を用いて、制振材Aを振動体の表面に固着させる方法、制振材Aの発泡粘着剤層Cの粘着力で、制振材Aを振動体の表面に固着させる方法などが挙げられる。
本発明の制振材は、上述の如き構成を有していることから、制振材に伝達された振動エネルギーは、熱可塑性樹脂発泡シートの剛性及び発泡粘着剤層の粘弾性の相乗効果によって円滑に吸収されて優れた制振性を発揮する。
しかも、本発明の制振材は、熱可塑性樹脂発泡シートとこの熱可塑性樹脂発泡シートの一面に積層一体化された発泡粘着剤層とによって構成されており、無機充填材を含有させる必要がないことから、軽量性に優れており自動車用途などのように軽量化が求められる用途においても好適に用いることができると共に、成形性にも優れており所望形状に成形して種々の形状を有する振動体の表面に貼着させて振動体の制振を図ることができる。
(実施例1)
水−アクリル系粘着剤エマルジョン(大日本インキ化学社製 商品名「ボンコート350」、アクリル系粘着剤成分(樹脂成分):50重量%)90重量部、水−ウレタン系粘着剤エマルジョン(大日本インキ化学社製 商品名「ハイドランHW−930」、ウレタン系粘着剤成分(樹脂成分):50重量%)10重量部、エポキシ系架橋剤(大日本インキ化学社製 商品名「CR−5L」)3重量部、塩化アンモニウム系気泡剤(大日本インキ化学社製 商品名「F−1」)5重量部、シリコーン系整泡剤(大日本インキ化学社製 商品名「ボンコートNBA−1」)0.5重量部及びカルボキシメチルセルロース水溶液(ダイセル化学工業社製、4重量%)6重量部を均一に混合した後に濾過して粘着剤エマルジョンを作製した。この粘着剤エマルジョンに泡立て器を用いて空気を混合し、粘着剤エマルジョンを発泡させて、発泡粘着剤エマルジョンを作製した。
水−アクリル系粘着剤エマルジョン(大日本インキ化学社製 商品名「ボンコート350」、アクリル系粘着剤成分(樹脂成分):50重量%)90重量部、水−ウレタン系粘着剤エマルジョン(大日本インキ化学社製 商品名「ハイドランHW−930」、ウレタン系粘着剤成分(樹脂成分):50重量%)10重量部、エポキシ系架橋剤(大日本インキ化学社製 商品名「CR−5L」)3重量部、塩化アンモニウム系気泡剤(大日本インキ化学社製 商品名「F−1」)5重量部、シリコーン系整泡剤(大日本インキ化学社製 商品名「ボンコートNBA−1」)0.5重量部及びカルボキシメチルセルロース水溶液(ダイセル化学工業社製、4重量%)6重量部を均一に混合した後に濾過して粘着剤エマルジョンを作製した。この粘着剤エマルジョンに泡立て器を用いて空気を混合し、粘着剤エマルジョンを発泡させて、発泡粘着剤エマルジョンを作製した。
次に、一面が離型処理面とされたポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。このポリエチレンエテフタレートフィルムの離型処理面に上記発泡粘着剤エマルジョンを均一な厚みとなるように塗布した後、発泡粘着剤エマルジョンの水分を蒸発、除去して、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に厚み1.9mmの発泡粘着剤層(密度:0.2g/cm3)を積層してなる発泡粘着シートを作製した。
エチレン−プロピレンランダム共重合体(チッソ社製 商品名「XK0235」)45重量部及びアイソタクチックホモポリプロピレン(出光社製 商品名「SH152」)15重量部からなるポリプロピレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(出光社製 商品名「0238CN」)40重量部、アゾジカルボンアミド6.8重量部、架橋剤(共栄化学社製 商品名「TND−23H」)3重量部、酸化防止剤A(旭電化社製 商品名「アデカスタブAO−60」)1重量部、酸化防止剤B(旭電化社製 商品名「アデカスタブCDA−1」)0.5重量部及び酸化防止剤C(大内新興化学社製 商品名「ノクラック400S」)0.5重量部を押出機に供給して溶融混練して押出し、厚みが1.2mmの発泡性樹脂シートを得た。
得られた発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで3.6Mrad照射して発泡性樹脂シートを架橋させた。次に、この発泡性樹脂シートを250℃に加熱して厚みが2.9mmで且つ密度が0.07g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は19.4MPaであった。
そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートの一面に両面粘着テープ(積水化学工業社製 商品名「セキスイテープNo.5761」)を介して上記発泡粘着シートをその発泡粘着剤層が熱可塑性樹脂発泡シート側となるように重ね合わせ、熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に発泡粘着剤層Cを積層一体化させて4.8mmの制振材Aを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、発泡粘着剤層から剥離、除去した。
(実施例2)
エチレン−プロピレンランダム共重合体を45重量部の代わりに55重量部とし、アイソタクチックホモポリプロピレンを15重量部の代わりに25重量部とし、直鎖状低密度ポリエチレンを40重量部の代わりに20重量部としたこと以外は実施例1と同様の要領で、厚みが2.5mmで且つ密度が0.07g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は23.8MPaであった。
エチレン−プロピレンランダム共重合体を45重量部の代わりに55重量部とし、アイソタクチックホモポリプロピレンを15重量部の代わりに25重量部とし、直鎖状低密度ポリエチレンを40重量部の代わりに20重量部としたこと以外は実施例1と同様の要領で、厚みが2.5mmで且つ密度が0.07g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は23.8MPaであった。
そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に実施例1と同様の要領で作製した発泡粘着剤層Cを実施例1と同様の方法で積層一体化させて厚みが4.4mmの制振材Aを得た。
(実施例3)
エチレン−プロピレンランダム共重合体を45重量部の代わりに55重量部とし、アイソタクチックホモポリプロピレンを15重量部の代わりに25重量部とし、直鎖状低密度ポリエチレンを40重量部の代わりに20重量部としたこと、発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで3. 6Mrad照射して発泡性樹脂シートを架橋させた後に、発泡性樹脂シートの両面に電子線を更に加速電圧540kVで1. 7Mrad照射したこと以外は実施例1と同様の要領で、厚みが2. 4mmで且つ密度が0. 07g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は35. 6MPaであった。
エチレン−プロピレンランダム共重合体を45重量部の代わりに55重量部とし、アイソタクチックホモポリプロピレンを15重量部の代わりに25重量部とし、直鎖状低密度ポリエチレンを40重量部の代わりに20重量部としたこと、発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで3. 6Mrad照射して発泡性樹脂シートを架橋させた後に、発泡性樹脂シートの両面に電子線を更に加速電圧540kVで1. 7Mrad照射したこと以外は実施例1と同様の要領で、厚みが2. 4mmで且つ密度が0. 07g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は35. 6MPaであった。
そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートBの一面に実施例1と同様の要領で作製した発泡粘着剤層Cを実施例1と同様の方法で積層一体化させて厚みが4.3mmの制振材Aを得た。
(比較例1)
ポリエチレン(三井住友ポリオレフィン社製 商品名「LE−520H」100重量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製 商品名「SO−40」)14重量部及び、酸化防止剤(旭電化社製 商品名「アデカスタブ328」)1重量部を押出機に供給して溶融混練して押出し、厚みが1. 3mmの発泡性樹脂シートを得た。
ポリエチレン(三井住友ポリオレフィン社製 商品名「LE−520H」100重量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製 商品名「SO−40」)14重量部及び、酸化防止剤(旭電化社製 商品名「アデカスタブ328」)1重量部を押出機に供給して溶融混練して押出し、厚みが1. 3mmの発泡性樹脂シートを得た。
得られた発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで2. 4Mrad照射して発泡性樹脂シートを架橋させた。この発泡性樹脂シートを250℃に加熱して厚みが4. 2mmで且つ密度が0. 025g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は1. 78MPaであった。
そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートの一面に実施例1と同様の要領で作製した発泡粘着剤層を実施例1と同様の方法で積層一体化させて厚みが6.1mmの制振材を得た。
(比較例2)
アゾジカルボンアミドを14重量部の代わりに21重量部とし、発泡性樹脂シートの厚みを1.3mmの代わりに2.6mmとし、発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで2.4Mrad照射する代わりに電子線を加速電圧500kVで3.8Mrad照射したこと以外は実施例1と同様の要領で、厚みが8.6mmで且つ密度が0. 033g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は1.40MPaであった。そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートの一面に実施例1と同様の要領で作製した発泡粘着剤層を実施例1と同様の方法で積層一体化させて厚みが10.5mmの制振材を得た。
アゾジカルボンアミドを14重量部の代わりに21重量部とし、発泡性樹脂シートの厚みを1.3mmの代わりに2.6mmとし、発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで2.4Mrad照射する代わりに電子線を加速電圧500kVで3.8Mrad照射したこと以外は実施例1と同様の要領で、厚みが8.6mmで且つ密度が0. 033g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを得た。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は1.40MPaであった。そして、上記熱可塑性樹脂発泡シートの一面に実施例1と同様の要領で作製した発泡粘着剤層を実施例1と同様の方法で積層一体化させて厚みが10.5mmの制振材を得た。
(比較例3)
実施例1と同様の要領で発泡粘着シートを作製した。
実施例1と同様の要領で発泡粘着シートを作製した。
(比較例4)
エチレン−プロピレンランダム共重合体(チッソ社製 商品名「XK0235」)55重量部、アイソタクチックホモポリプロピレン(出光社製 商品名「SH152」)25重量部、直鎖状低密度ポリエチレン(出光社製 商品名「0238CN」)20重量部、アゾジカルボンアミド6.8重量部、架橋剤(共栄化学社製 商品名「TND−23H」)3重量部、酸化防止剤A(旭電化社製 商品名「アデカスタブAO−60」)1重量部、酸化防止剤B(旭電化社製 商品名「アデカスタブCDA−1」)0.5重量部及び酸化防止剤C(大内新興化学社製 商品名「ノクラック400S」)0.5重量部を押出機に供給して溶融混練して押出し、厚みが1.2mmの発泡性樹脂シートを得た。
エチレン−プロピレンランダム共重合体(チッソ社製 商品名「XK0235」)55重量部、アイソタクチックホモポリプロピレン(出光社製 商品名「SH152」)25重量部、直鎖状低密度ポリエチレン(出光社製 商品名「0238CN」)20重量部、アゾジカルボンアミド6.8重量部、架橋剤(共栄化学社製 商品名「TND−23H」)3重量部、酸化防止剤A(旭電化社製 商品名「アデカスタブAO−60」)1重量部、酸化防止剤B(旭電化社製 商品名「アデカスタブCDA−1」)0.5重量部及び酸化防止剤C(大内新興化学社製 商品名「ノクラック400S」)0.5重量部を押出機に供給して溶融混練して押出し、厚みが1.2mmの発泡性樹脂シートを得た。
得られた発泡性樹脂シートの両面に電子線を加速電圧800kVで3.6Mrad照射して発泡性樹脂シートを架橋させた。次に、この発泡性樹脂シートを250℃に加熱して厚みが3.0mmで且つ密度が0.038g/cm3の熱可塑性樹脂発泡シートを作製した。なお、熱可塑性樹脂発泡シートのヤング率は18.7MPaであった。
得られた制振材、発泡粘着シートの発泡粘着剤層及び熱可塑性樹脂発泡シートの制振性を下記に示した要領で測定し、その結果を表1,2及び図2に示した。
(制振性)
JIS G0602に規定する中央支持定常加振法に準拠して250〜4000Hzにおける損失係数を測定し、測定された損失係数を制振性の指標とした。具体的には、制振材、発泡粘着剤層及び熱可塑性樹脂発泡シートのそれぞれから縦15mm×横250mmの平面長方形状の試験片を切り出し、この試験片をJIS G3141に規定されている鋼板(SPCC〜SB、平面長方形状(縦15mm、横250mm)、厚さ0.5mm)上に両面粘着テープ(積水化学工業社製 商品名「セキスイテープNo.5761」)を介して貼着して250〜4000Hzにおける損失係数を測定した。なお、制振材を鋼板上に貼着させるにあたっては、制振材の発泡粘着剤層が鋼板側となるようにした。
JIS G0602に規定する中央支持定常加振法に準拠して250〜4000Hzにおける損失係数を測定し、測定された損失係数を制振性の指標とした。具体的には、制振材、発泡粘着剤層及び熱可塑性樹脂発泡シートのそれぞれから縦15mm×横250mmの平面長方形状の試験片を切り出し、この試験片をJIS G3141に規定されている鋼板(SPCC〜SB、平面長方形状(縦15mm、横250mm)、厚さ0.5mm)上に両面粘着テープ(積水化学工業社製 商品名「セキスイテープNo.5761」)を介して貼着して250〜4000Hzにおける損失係数を測定した。なお、制振材を鋼板上に貼着させるにあたっては、制振材の発泡粘着剤層が鋼板側となるようにした。
A 制振材
B 熱可塑性樹脂発泡シート
C 発泡粘着剤層
B 熱可塑性樹脂発泡シート
C 発泡粘着剤層
Claims (2)
- ヤング率が10〜100MPaである熱可塑性樹脂発泡シートの一面に発泡粘着剤層が積層一体化されてなることを特徴とする制振材。
- 発泡粘着剤層がアクリル系粘着剤を含有していることを特徴とする請求項1に記載の制振材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005200583A JP2006069193A (ja) | 2004-08-02 | 2005-07-08 | 制振材 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004225877 | 2004-08-02 | ||
JP2005200583A JP2006069193A (ja) | 2004-08-02 | 2005-07-08 | 制振材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006069193A true JP2006069193A (ja) | 2006-03-16 |
Family
ID=36150289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005200583A Pending JP2006069193A (ja) | 2004-08-02 | 2005-07-08 | 制振材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006069193A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007292249A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振材 |
JP2009074581A (ja) * | 2007-09-19 | 2009-04-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振材及び制振構造体の製造方法 |
WO2020031617A1 (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-13 | 株式会社ジェイエスピー | 積層体 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07139586A (ja) * | 1993-11-18 | 1995-05-30 | Nitto Denko Corp | 制振材 |
JPH107999A (ja) * | 1996-06-27 | 1998-01-13 | Toray Ind Inc | 制振性粘着テープ |
JPH10140112A (ja) * | 1996-11-15 | 1998-05-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 粘着テープの製造方法 |
JP2000301640A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-10-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振シート、制振材及び折板屋根 |
JP2002030262A (ja) * | 2000-07-14 | 2002-01-31 | Bridgestone Corp | シート状発泡接着剤及びこれを用いた発泡性積層材料 |
-
2005
- 2005-07-08 JP JP2005200583A patent/JP2006069193A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07139586A (ja) * | 1993-11-18 | 1995-05-30 | Nitto Denko Corp | 制振材 |
JPH107999A (ja) * | 1996-06-27 | 1998-01-13 | Toray Ind Inc | 制振性粘着テープ |
JPH10140112A (ja) * | 1996-11-15 | 1998-05-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 粘着テープの製造方法 |
JP2000301640A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-10-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振シート、制振材及び折板屋根 |
JP2002030262A (ja) * | 2000-07-14 | 2002-01-31 | Bridgestone Corp | シート状発泡接着剤及びこれを用いた発泡性積層材料 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007292249A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振材 |
JP2009074581A (ja) * | 2007-09-19 | 2009-04-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振材及び制振構造体の製造方法 |
WO2020031617A1 (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-13 | 株式会社ジェイエスピー | 積層体 |
JP2020026082A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社ジェイエスピー | 積層体 |
US11458710B2 (en) | 2018-08-10 | 2022-10-04 | Jsp Corporation | Laminated article |
TWI807071B (zh) * | 2018-08-10 | 2023-07-01 | 日商Jsp股份有限公司 | 層合體 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2006013700A1 (ja) | 制振材 | |
JP5785514B2 (ja) | 架橋ポリオレフィン樹脂発泡シート | |
JP6496414B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ | |
JPWO2009028419A1 (ja) | シール材 | |
JP2007015292A (ja) | 制振材 | |
CA2339847A1 (en) | Acoustical open-cell polyolefins and process for making | |
JP2006069193A (ja) | 制振材 | |
JP6018888B2 (ja) | エレクトレットシート | |
JP2006071090A (ja) | 制振材 | |
JP4928096B2 (ja) | 制振材 | |
JP5227059B2 (ja) | 積層発泡シート | |
JP2007040515A (ja) | 振動体の制振構造及びその製造方法 | |
JPWO2017170941A1 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ | |
JP2018053225A (ja) | 樹脂発泡シート、樹脂発泡シートの製造方法、及び支持体付き樹脂発泡シート | |
JP2007021813A (ja) | 制振材 | |
JP2009228692A (ja) | 制振材 | |
JP6475599B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP4953686B2 (ja) | 制振材 | |
KR20180132631A (ko) | 가교 폴리올레핀 수지 발포 시트 및 그 제조 방법 | |
JP2009074581A (ja) | 制振材及び制振構造体の製造方法 | |
JP2011189674A (ja) | 積層シート | |
JP2007071347A (ja) | 制振材 | |
JP2007292249A (ja) | 制振材 | |
WO2007034672A1 (ja) | 防音材 | |
JP2008302882A (ja) | 自動車用制振防音材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080417 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20100428 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20100928 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |