JP2006068014A - 中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法 - Google Patents

中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】栄養調整食品のしっとりとした食感を保存し、カビの発生を防止すると共にビタミンCの消失や変質を防止できる包装方法を提供する。
【解決手段】炭水化物類、固形油脂類、糖類、蛋白質物、ビタミン、ミネラル等の栄養物質等を主成分とする生地を成型した中実肉厚形状の成型品をオーブン内で低温にて煮熟焼成する。この焼成品を常温に冷却した後、真空脱気する。真空脱気した焼成品を一旦大気に解放した後、焼成品を水分や酸素を通さないアルミ箔を貼り合わせた包装フィルム材料製のピロー形包装袋内に収容して包装袋内に窒素ガスを噴射し、窒素ガスと包装袋内の残存ガスとを置換した後、包装袋の開放部を熱シールする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、目的毎の栄養所要量に応じて、一食当たりのエネルギー、炭水化物(糖質、繊維)、脂質、蛋白質、ビタミン、ミネラル等の栄養成分の添加量を調整し、コンパクトな中実肉厚形態に成型・焼成してなる栄養調整食品の包装方法に関する。
本発明が対象とする中実肉厚形態に成型した栄養調整食品は、外観、食品原材料等から見るとビスケットやバタークッキーに似ているが、その性状および製法は全く異なっている。
公正競争規約の品質表示基準では「ビスケットとは小麦粉、糖類、食用油脂、および食塩を原料とし、必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤、食品添加物等の原材料を配合し、または、添加したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用して製造した食品をいう」とある。これが従来製品の成分であり、基本的な作り方である。
本発明にかかる栄養調整食品は、外観、原材料、製造装置、製造工程等において表面的には従来のビスケット類と似ているが、従来のビスケットやクッキーの製造原理、製造方法を用いると極めてまずく固くて、食し難い製品となる。
その原因は、本発明の栄養調整食品には原材料に多種多量の栄養物質、すなわち、炭水化物(糖質、繊維)、脂質、蛋白質、ビタミン、ミネラル等がそれぞれ決められた量が配合されているからである。それぞれの物質はビスケットやクッキーの原材料として添加されることもあるが、これらの物質を含む生地を通常のクッキー製造方法に従って製造すると、ビスケットやクッキーとは全く物性、食感、食味の異なる食用に耐えない動物の飼料の様な固い製品となる。
これらの栄養物質を添加配合した栄養調整食品を製造する場合に、第1に食べ易い食感の特徴であるショートネス性を得るため、小麦粉の蛋白質の含有量を考慮して小麦粉を選定する必要がある。どの小麦粉を用いるかは別にして、水で捏ねることをせず、いわゆる小麦粉蛋白のグルテンを出さないことが肝要である。
また、栄養調整食品では、蛋白質成分として蛋白質含量の高い卵製品、乳製品、ナッツ製品等に加え、小麦蛋白、大豆蛋白、乳蛋白の高濃度蛋白質粉末を小麦粉の蛋白質含量以上配合しなければならないので必然的に蛋白質の量が多くなり、焼成時には、この蛋白質成分のためにショートネス性は失われて固く食べ難いものとなる。
また、脂質の調整で小麦粉100部に対し50〜60部の油脂を添加するとクリーミング性(空気を抱き込む性質あるいは抱脂性)が上昇し、油脂温度が室温近くであるとさらにクリーミング性が増し、その結果生地はゆるくなり、中実肉厚形状の成型は困難となると同時に加熱焼成で油脂が溶け、形状は不定形となる。また、これを用いた製品は空気泡により膨化して、容積が増えるだけでなく内部に巣ができる。
従来の製造方法は、空気を一杯抱き込んだ軽い触感(サクサク感)の不定形のホームメイド的クッキーには適当であるが、中実肉厚形状で1本当たりのカロリー、栄養成分が調整され、コンパクトに少量を食す栄養調整食品には採用することができない。
ビタミン類、ミネラル類の添加は粉体や液状のものが使用され、その性質上特有の臭いがする、金物の味がする、ざらつく、粉っぽいという食味上の問題もあるが、最大の課題としてビタミン類は熱に弱く、ビスケットやクッキーのように焼いて小麦粉が焦げるような製品にビタミンを添加することは比較的熱に強いビタミンB群を除いて困難であり、特に熱に弱いビタミンCは消失し、添加は不可能であるというのが通説である。即ち、ビスケットのような焼菓子様食品にビタミン類、ミネラル類等の栄養物質を添加することは従来技術では困難であった。
本発明の中実肉厚形態とした栄養調整食品は、目的に応じて一食当たりのエネルギー、炭水化物(糖質、繊維)、脂質、蛋白質、調味栄養成分、ビタミン、ミネラル等の栄養成分を必要量配合し、副成分として必要に応じて呈味機能成分や食感栄養成分を加え、食べやすい食感とサイズに成型・焼成したものである。
本発明の目的とする中実肉厚形態の栄養調整食品の概要は以下の通りである。
1)1本当り重量約20g±4g、サイズは長さ75mm、幅25mm、高さ18mmを標準(±10mm)とする小型軽量の中実肉厚形状固形食品である。
2)エネルギーを1本当り80kcal〜100kcalとし、2〜5本(200〜500kcal)を1食単位とする。好ましくは1本当り100kcal、1食当り400kcalとする。
3)1食当りの栄養調整は以下の範囲を標準とする。エネルギー;200〜500kcal,蛋白質7〜21g、脂質5〜25g、糖質40〜70g、繊維0.1〜5g、ミネラル1/3〜1/6日分所要量、ビタミン1/2〜1/7日分所要量、リノール酸0.6g以上。
4)触感は均質でない粒の集合体で軟らかく、しっとりとし、ポロポロした口触りの喉ごしが良い食感である。
5)健康人の体調調整、食欲不振、美容ダイエット、スポーツ、半健康人の栄養補給、病人の食事療養等にそれぞれ対応する栄養成分と、前記栄養成分の必要量を有する栄養バランス食である。
栄養調整食品では健康食、スポーツ食、医療食といった目的に応じて配合する原材料および配合量を適宜変更する。表1は用途別に添加する栄養素とその栄養素に対応する原材料の配合を例示している。
Figure 2006068014
(栄養調整食品の材料の選定)
次に栄養調整食品の栄養素毎に原料を選定調整する方法について述べる。
栄養素である炭水化物は糖質と食物繊維から成っている。炭水化物の75%は穀類、豆類等の炭水化物類によって供給される。炭水化物類としては、小麦粉、米粉、上新粉、そば粉、大豆粉、コーンフラワー等があげられるが好ましくは小麦粉が用いられる。小麦粉中の澱粉が水を吸い、焼成による加熱で澱粉が糊化し、炊飯米と同じように軟らかくポロポロした食感の形成に寄与する。炭水化物の20%は糖質としてのグラニュー糖又は健康食等の目的に適応したその他の糖類によって供給される。残りの5%は、他の原材料に含まれる炭水化物により供給される。さらに炭水化物類によって栄養調製食品の全エネルギーの約35%のカロリーが供給される。
繊維は食品中の難消化性成分の総体で、利用不可能な炭水化物とされている。天然原料に含まれる植物繊維の量も少ないので、1日当たりの目標摂取量の1/3〜1/5量を小麦粉等食品原料によって調整することは困難であり、別途食物繊維を添加する必要がある。
脂質の供給源としては、本発明では常温で固体をなす固形油脂類を用いる。
固形油脂類の物性で栄養調整食品の物性に最も影響を与えるのは融点である。融点33℃以下のもので、16℃付近で固体脂と液体脂の比率が半々となる固形油脂類が最も好ましい。このような物性の固形油脂類を使用することにより、軟らかく、しっとりとし、ポロポロとした喉越しの良い食感の栄養調整食品が得られる。好ましい固形油脂類としてはマーガリン、バター、ピーナッツバターを挙げることができる。
また、栄養調整食品としては必須脂肪酸のリノール酸含量を18%以上に確保するために綿実油等の植物性油脂やバターを使用して脂肪酸組成を調整し、ショートネス性の少ないマーガリン加工品とする。
さらに、ホイッピング性が少なく、融点の低い、口どけの良い軟らかなマーガリン加工品とすることにより栄養調整食品の食感を軟らかくポロポロとした口どけの良いものにできる。
動物性脂肪と植物性脂肪を1:2に調整する場合、動物性脂肪としてバターを使用し、植物性脂肪としてマーガリンを使用するが、ミキサーで混合時、バターとマーガリンの硬さが異なると混合が不良となるため、予めバターとマーガリンをコンパウンドしておく。通常コンパウンドする場合、予めバターを溶かしておいてマーガリンの製造工程で混合するが、そうするとバターの乳化が壊れ、バターの物性、風味が失われる。
従って、本発明では、バターを20℃位に緩め、マーガリン加工品と後合わせ混合する設備を製作しコンパウンドした。この方法によると、25重量%程度のバターの混合でも、その風味、物性を維持することができた。
蛋白質は小麦粉によって35%強を供給されるが、小麦粉としては蛋白質含量の少ない(6.5%〜9%、好ましくは7〜8%)薄力小麦粉を使用するのが望ましい。薄力小麦粉を用いることにより、小麦蛋白によるグルテンの生成量を極力少なくして、グルテンにより製品が固くなるのを防ぐ。
蛋白質含量(12〜13%)の高い強力小麦粉は、ざらついた食感となり、使用するにしてもその使用限度は全小麦粉の30重量%以内にすることが好ましい。強力粉は捏ねられた時、水を200%近く吸い、厚いグルテン膜が形成され、生地の粘弾性が高くなり、焼成品は硬く、水が少ないと粉っぽい食感となるためである。
蛋白質成分として小麦粉の他、呈味機能成分、食感栄養成分として使用する食品原材料中の蛋白質を使用する。さらに不足する分を乳蛋白粉、大豆蛋白粉、小麦蛋白粉で補う。蛋白質1gは小麦粉12.5g分に相当するから、蛋白質の食感に与える影響をより少なくするために、高濃度含量の蛋白粉を併用し、少量使用するのが肝要である。
乳蛋白粉はカゼイン臭があり、生地を軟らかくする特徴がある。大豆蛋白粉は泡油性と大豆臭、粉っぽいザラついた食感があり、小麦蛋白粉はグルテン臭があり、製品の外観を暗灰色にし、食感は固いものになる。いずれも共通しているのは強い乳化力とゲル化力で、焼成品が膨らんだり、あるいは固くしまった状態となり乾パン様の食感を呈したりする。試作試験を行ったところ、それぞれ異なった特性を有する乳蛋白粉(蛋白質含量90%以上)、大豆蛋白粉(蛋白質含量80%以上)、小麦蛋白粉(蛋白質含量70%以上)を2:1:1の比率で混合した蛋白質ミックスを用いると、臭いも無く、外観が良く、食感の良好な製品が得られることが判った。
ビタミン類
ビタミン類の内、脂溶性のA,D,Eはマーガリンを製造する際にその原料油脂に添加すると安定する。水溶性のビタミンCはアスコルビン酸と言われ酸性が強く、蛋白質を変性させ、生地の物性を変える。その影響を少なくするには被覆したアスコルビン酸製剤を使用する。物性の変化のみならず焼成時及び製品の保存中のビタミンCの酸化による褐変を軽減し、製品の色が暗くなるのを防止する。熱に弱いビタミンCは製菓ハンドブックによれば、通常ビスケット類のような焼き菓子には添加不能と言われている。
本発明による栄養調整食品の場合、焼成工程に特徴があり、焼くのではなく、蒸煮することにより加熱損失を40%、製品の保存中の酸化による損失を30%見込み、標示所要量にプラスして添加することで、ビタミンCを十分な量で製品に残存させることができる。すなわち、ビタミン類は原料中に所定表示量の70〜200重量%添加する。ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸等の微量成分はアスコルビン酸に混合した後、ミネラル類、蛋白粉と倍散混合し、マーガリン加工品、加塩全卵と乳化混合し、最終的には小麦粉生地に分散混合させる。
以下の表2〜表4は、添加成分としてのビタミンミックスを例示している。下記の表記載のビタミン類が配合成分として混合される。
Figure 2006068014
Figure 2006068014
Figure 2006068014
ミネラル類
ミネラルとして添加する製剤は、コハク酸クエン酸鉄ナトリウムのように有機物と結合したものが、硫酸第二鉄のような無機物より体内吸収が良いだけでなく、油脂の酸化等の品質、味、食感に与える影響が少なく良好である。しかしカルシウムのように牛骨粉、魚骨粉、卵殻粉等を破砕した食物に近い有機カルシウム粉はカルシウム含量が少ないために多量を要し、食感を粉っぽくザラつかせ、臭く、色が悪くなる。このような場合は色が白く含量の高い炭酸カルシウムを使用する方が外観、食感への影響は少ない。炭酸マグネシウムも炭酸カルシウムと同様の効果がある。ミネラル類は体内吸収率を考慮し、少なくとも10%以上多く添加する。
副材料として呈味機能成分、食感栄養成分、繊維質物および調味栄養成分よりなる群から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
呈味機能成分として、アーモンド粉、チーズ粉、フルーツ粉、野菜粉、カカオ粉、ナリンジン粉末、アミノ酸粉末等を挙げることができきる。
呈味機能成分としてのカカオ粉、ナリンジン粉末等は呈味だけでなく栄養調整食品に機能性を有する微量栄養成分を付加する。アーモンド粉、チーズ粉等は食味を特徴づけるだけでなく、蛋白成分の補給としての役割が重要である。アーモンド粉、チーズ粉は例えば、1食400kcal当たりに必要な蛋白質量7〜14gを食味を損なうことなく添加することができる。ゴマ粒はゴマ味の範囲で蛋白量15〜20gに処方することができ、運動選手等に必要な所要量となる。アーモンド粉は荒い食感で、小麦粉のかわりに使用し、歯へのくっつきを少なくする。チーズ粉は蛋白含量が35%と多く、荒い粒子で食感を良くし、その味は食べ応えと腹持ちを与える。
食感栄養成分としてのアーモンド粒、ピーナッツ粒、フルーツピール粒、ゴマ粒、野菜粒等の粒状物はそれぞれの歯ごたえのある食感と共に栄養調整食品全体の食感をポロポロした触感にする効果がある。また、これらの食材は蛋白質やミネラル、ビタミン、リノール酸等の天然栄養成分の補給源としても重要である。
調味栄養成分は上記の栄養成分を補給すると同時に栄養調整食品の食味を良くするための調味を主体として添加される。グラニュー糖は適度な甘味を付与するために添加するが糖質の20%を補給する。加塩全卵は生全卵に10%の食塩を添加し、保存性を付与したものであるが、卵はつなぎ材としての水分の他に蛋白質の補給の役目をする。加塩全卵中の食塩はナトリウムの補給より塩味の調味料として使用され、チーズ中の3%、油脂中の1%の食塩とあわせ製品中1%の食塩量とし、食味を美味に調整する。
(栄養調整食品の製造方法)
このような中実肉厚形態の栄養調整食品の製造方法は、低温保冷した固体状の油脂類、糖類、蛋白質物、ビタミン類、ミネラル類を温度管理しながら混合する低温保冷混合工程、上記低温保冷混合工程で得られた混合物に低温保冷した加塩全卵を加えて撹拌混合してクリームを生成する乳化工程、上記乳化工程で得られたクリームに上記クリームよりも高い温度に保たれた粉末状の小麦粉を混合、撹拌して脂質中の固体の油脂の一部を液体状の油脂に変化させながら生地を生成する生地生成工程、上記生地生成工程で得られた生地を中実肉厚形状の成型品に成型する成型工程、上記成型工程で得られた中実肉厚形状の成型品をオーブンで焼成する焼成工程および上記焼成工程で得られた焼成品を冷却後包装する包装工程よりなっている。
栄養調整食品の場合、成分として蛋白質と糖質の添加により助長されるアミノカルボニル反応による褐変等の品質変化、油脂の酸化変敗またビタミン類等添加栄養成分の劣化、特にビタミンCの保存中における酸化分解による褐変、消失に対して、包装による防止抑制は重要である。また、栄養調整食品の場合は水分活性0.55〜0.65に相当する水分は7%前後と高めであり、それ以上に湿気るとカビの発生につながる。よって水分や酸素を通さないアルミ箔を貼り合わせた包材を使用し、酸素を窒素ガス等のガスで置換し密封包装することが必要である。
従来の真空ガス置換包装は、酸素透過性の無いあるいは少ない材質で作られた個包装袋に製品を収納し、真空包装機のチャンバー内に包装袋の開放部を上向きにしてセットし、真空に近いところまで脱気し、包装袋中の空気が除かれたと思われる時窒素ガス等をチャンバー内に注入し、上部開放部を熱シールして密封する。このようにガス置換包装した場合、包装内酸素のガス置換率は良くて95%程度(食品中の残存酸素を計算すると約90%以下)であり、食品内部に残存した酸素により酸化褐変し、ガス置換の効果が少ないともいわれている。
栄養調整食品の場合、例えば2本を一緒に個包装すると、包装内空気量は35〜40ccあり、内食品2本中に7〜8cc含まれている。包装内の28〜32ccの空気が100%ガス置換されても、品物中の7〜8ccが置換されず全部残存したとすれば、包装内の実際のガス置換率は80%(100−7/35)となる。従ってガス置換包装を実施する場合、いかにして食品中の酸素を効率良くガスと置換するかが最重要課題となる。
最近、菓子を連続製造する場合、窒素ガス置換ピロー包装方法が使用されている。このピロー窒素ガス置換包装方法とは、1枚の連続した水分や酸素を通さないアルミ箔を貼り合わせた包装フィルムを円筒状にセンターシール背張りして、製品を収納した先端を直角にエンドシールする。包装フィルム内の製品上を先端近くまで小径のパイプを挿入し、パイプ先端から窒素ガスを噴射して包装内を窒素ガスで充満して空気と窒素ガスを置換した後、反対側を熱シールでエンドシールして密封する包装方法である。
しかし、この方法によれば、包装内の製品とフィルムとの間隙の空気は95%以上置換されたとしても製品内部に包含される空気は十分には置換されておらず、トータルの置換率は90%以下となり、ビタミンCの分解や品質劣化の防止効果は少ない。試験的に三方ピロー包装機(三方ピロー包装機とは三方をシールした枕状の包装袋に製品を密封する包装機の通称である)により95%置換包装を行ったところ、製品内部に残存した空気を含めた実際のガス置換率は87%であった。50℃2週間の保存試験を行った所、ビタミンCの残存率は41%となり、真空包装機で調製した90%置換品のビタミンC44%残存率とほぼ適合した。
本発明の目的は、極めて簡単な手段によってピロー窒素ガス置換包装方法のガス置換率を高める包装方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、原材料に多種多量の栄養物質が添加される栄養調整食品において、多種多様な栄養物質を含みつつも中実肉厚形状でしっとりとしたポロポロ感と美味で口当たりのよい食感を持った製品に焼成した焼成品の変質、カビの発生を防止し、水分の必要量を長期にわたって確保することのできる包装方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、熱に弱いビタミン類、特にビタミンCが添加された栄養調整食品において、ビタミンCの消失、変質を抑止し、ビタミンCの長期にわたる残存率を高める包装方法を提供することにある。
本発明の中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法は、炭水化物類、固形油脂類、糖類、蛋白質物、ビタミン、ミネラル等の栄養物質を主成分とする生地を中実肉厚形状に成型した成型品をオーブン内で低温にて煮熟焼成してなる焼成品を常温に冷却した後、真空脱気する真空脱気工程、上記真空脱気工程で真空脱気した焼成品を一旦大気に解放する真空脱気解放工程および上記真空脱気解放工程で大気に解放した焼成品をピロー窒素ガス置換包装方法によって包装するピロー包装工程とを含むことを特徴とする。
上記ピロー包装工程は、焼成品を収容したピロー形包装袋内に窒素ガスを噴射し、窒素ガスと包装袋内の残存ガスとを置換した後、包装袋の開放部を熱シールする。
包装フィルム材料としては水分や酸素を通さないアルミ箔を貼り合わせた包装フィルム材料を使用する。
真空脱気はピロー包装工程の直前に行う必要は無く、1日以上前に行っても有効である。又、その脱気方法は、工業的にはピロー包装機に搬送されてくるゴム製ベルトコンベヤー上の製品の上部より真空チャンバーを降下して被せ、走行しながら真空脱気、開放する装置によって行う。
なお、真空脱気後焼成品を一旦大気に開放することにより、ピロー窒素ガス置換包装によるガス置換率が高くなるのは次の理由によるものと推察される。真空脱気により焼成品中に分散形成された固体脂粒に由来する多数の気泡中の空気は吸引除去されるが、真空脱気を一旦開放すると再び外気がこの気泡中に入り込む。このように空気が気泡内に出入りすることにより焼成直後の暖かくて柔らかい焼成品の気泡の外壁は冷却固化され気泡および気泡から外気に通ずる微細な気孔が固まる。従って、次の工程で窒素ガスを置換させる場合、窒素ガスと気泡内部の空気の交換が容易に行われ、結果的には窒素ガスの置換率が高くなるものと思われる。
真空脱気した焼成品を一旦大気に解放した後、ピロー窒素ガス置換包装を行うことにより、包装袋内に残存する空気と窒素との置換率を高め、長期にわたって製品の変質を防止すると共に、ビタミンCの残存率を高めることができた。
水分や酸素を通さないアルミ箔を貼り合わせた包装フィルム材料製のピロー形包装袋内に焼成品を収容し、窒素ガスを包装袋内に噴射し、窒素ガスと包装袋内の残存ガスとを置換した後、包装袋の開放部を熱シールすることにより、製品の水分活性を0.65〜0.55に維持して、カビの発生を抑制すると同時に、しっとり感のある良好な食感の栄養調整食品の長期保存を可能にした。
本発明の中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法の実施例について述べる。
図1は、中実肉厚形態の栄養調整食品を製造するためのフローである。この製造方法は、大別すると、前処理工程、調整工程、成型工程、焼成工程、包装工程より構成される。
原材料の炭水化物としては小麦粉(主として薄力粉)、糖質としてはグラニュー糖、脂質としては加工マーガリンおよびバター、ビタミンとしてはビタミンミックス、ミネラルとしてはミネラルミックス、蛋白質としては蛋白粉ミックス、調味栄養成分としては加塩全卵、呈味機能成分としてはチーズ粉及びグレープフルーツ粉、食感栄養成分としてはアーモンド粒及びフルーツピール粒をそれぞれ使用する。
それぞれの原材料は品温管理が重要である。前処理工程で最も大事なことはすべての原料の品温を設定温度に管理することであり、設定された環境温度の下、撹拌混合した生地の温度を所定の温度に仕上げることである。
定温保冷
倍散混合、ミキサー混合、振動篩にかけられ秤量された原料は、油脂類、糖類、ミネラル、ビタミン、蛋白粉ミックス、加塩全卵、呈味機能成分、食感栄養成分を1バッチ分ずつ専用バットに秤取小分けし、専用台車に収納、設定温度0℃の保冷庫に貯蔵する。2時間に4台のペースで順次貯蔵された原料の品温を−1〜4℃で管理し、好ましくは0〜3℃の温度で次の調整工程に送り出す。
多量の小麦粉については、原料受入れ後直ちに設定温度15℃の小麦粉投入室に2日以上保管し、最後に輸送ホッパーで計量搬送し、品温15±2.5℃で乳化された他の保冷原料と混合するために送り出される。
調整工程
保冷庫より専用台車を取り出し各原料の品温をチェックする。縦型ボウルミサーを使用し、乳化、混捏の撹拌混合を19±2℃に設定された調整室で行う。
乳化
図2は原料の混合方法を例示するフローである。
第1混合
ミキサーのボウルにグラニュー糖、加工マーガリン、ミネラル、ビタミン、蛋白粉の倍散ミックス品の順序で投入する。110rpmで20秒撹拌する。グラニュー糖の粒で固形の加工マーガリンを細粒状に破砕する。油脂は約1℃程度に冷却され殆どが固体脂であり、撹拌による空気の抱きこみが少なく、またクリーミングし難い低速で短時間撹拌する。
第2混合
ミキサーのスピードを140rpmで30〜40秒間、蛋白粉、ミネラル、ビタミンミックスを油脂で塗付するように混合する。これは蛋白粉を油脂で覆って蛋白質が水を吸ってグルテンが出るのを防ぐためである。又ビタミン、ミネラルも油脂で被覆され、水を吸わないので性状が安定する。
第3混合
加塩全卵をホッパーに投入し、ミキシングスイッチを入れ、バルブを開け210rpmで30秒間、高速で素早く撹拌し、空気を抱き込まないクリームとする。生地の水分の20%強が液体卵より供給され、蛋白粉が水を吸わないように素早く撹拌する。クリームの温度をチェックし、6±2℃でクリーム品温を管理する。
クリームの品温管理
菓子用のクリームは撹拌によって抱きこまれた空気のあわの周りに、蛋白質皮膜ができ、脂肪粒子が液層界面または液層中に凝集することによって構造がしっかりする。菓子用クリームの場合、バタークリームの油脂をあわ立てる時は、固体脂20%、液体脂80%ぐらいのものが良いとされている。
しかし、栄養調整食品用のクリームは固体脂の粒のまわりに液体脂と混ざり合った蛋白粉が液体卵と滑らかな乳状物を形成している状態が良く、油脂でいえば、固体脂と液体脂の割合は菓子とは逆に固体脂が液体脂よりも多いほうが良い。従って油脂のみならず原料を保冷庫で冷却し、クリームの品温が6±2℃になるように調整する。
混捏
第4混合
第3混合で得られたクリームに、例えば呈味機能成分であるチーズ粉及びアーモンド粉、及び、食感栄養成分であるアーモンド粒を加え、120rpmで30秒間、均一に分散されるように撹拌混合する。
第5混合
前工程で得られた6±2℃に保たれたクリームに小麦粉投入室で2日以上冷却された15±2.5℃の小麦粉を投入する。その結果、クリーム中の粒状の油脂の温度が上がり固体脂周辺の液体脂の割合が増える状況で、木の葉型のビーターを使用し、100rpmの低速で70秒間、ざっくりと混合する。固体脂を核とした軟らかい粒状物の塊のように混合された生地の品温は12±2℃となる。
フロアー
混捏された生地はエクストルーダーに移し、回転する櫛歯状棒で少塊にほぐし、成型機ホッパーに送る。フロアーの環境温度は19±2℃に設定され、生地周辺は17℃の冷風の吹き出口を設置し、生地少塊の温度は12.5±2℃に管理する。
成型工程
成型
生地生成工程で得られた生地を柔らかく押し固めて中実肉厚形態に成型する。
成型機
本実施例では新たにドラム式押出成型装置を案出し使用した。ほぐした少塊の生地を投入する上部が開放されたホッパーと生地を前方に送るスクリューコンベアと成型品の幅、高さと同サイズの溝を有した回転ドラムから排出される連続した成型品はピンホイラーで穴を開けると同時にカッターで切断され中実肉厚の成型品となる。
ホッパーに投入される生地は螺旋状のスクリューコンベアに乗って運ばれる程度の量に制御され、スクリューコンベアによって生地が無理に押し込まれ練られ物性が変わることが無い量にセンサーによって制御される。円周溝に詰められた生地はドラムが回転することにより過剰の圧力がかからず連続した一本の成型品となって送り出される。その間、固形脂を核に添加した栄養成分のクリームと小麦粉がざっくりと混合された米粒様の生地が回転する溝で握りすしのように潰すことなく中実肉厚形状に成型される。
整形
その後、ピンホイラーで上部より複数の針により中部下まで穴を開けると同時に整形カッターで長さ方向に所定寸法でカットし、コンベアのオーブンフェリーへ移送する。中実肉厚の成型品のサイズは、重量22g以下、長さ67mm以下、高さ16mm以下、幅19.5mm以下程度が適当である。
コンベア
成型室は17〜19℃に設定され、17℃の冷風が成型機、カッター、コンベア上の成型品に向け吹き出し、成型品の品温を13±2℃にコンベア上で14±2℃に管理している。オーブンフェリーの終端部、バンドオーブンの入口に於いて、品温は16℃±3℃に管理される。
焼成工程
固定式ピールオーブンを使用する場合は、オーブン入口での成型品の品温が16±3℃になるように管理された成型品をオーブンに入れ160±10℃の低温で約20分間煮熟加熱し、煮熟焼成品を一旦オーブン外にトレイ毎1分以下排出し、焼成品の粗熱を取り、再度トレイを搬入して10分間加熱乾燥するという焼成方法を案出し、ビタミンCを約65〜75%残存させることに成功した。
このようにして焼成した試験例では、1食当り37mgのビタミンCを添加した場合、焼成後27mg残存し、73.5%のビタミンC残存率となった。
また、この焼成法によればクッキーのように不定形に崩れることなく、形状も一定で包装に適した中実肉厚の形状となる。
成型品の標準サイズは、長さ65mm、高さ15mm、幅19mm、重量21.7gの長方形形状をしているが、焼成・冷却後の標準サイズは、長さ73mm、高さ15mm、底面幅24mm、上面幅21mm、重量19.7gの上面より底面がやや広い台形状の焼成品となる。
次に移動式バンドオーブンを使用して焼成する場合について述べる。
本実施例で使用する移動式バンドオーブンは、トンネル状の炉体内を回転するスチールバンドコンベヤー上に生地成型品を直接乗せて焼成する形式のもので、炉体内が3ゾーンに分かれ、各ゾーンごとにバンドの上下に各12本のガスバーナーが斜めに計72本設置され番号が付されている。各ゾーン上部には開閉ダンパーが各2箇所設けられ炉温調節の排気と蒸気の排出がなされる。焼成室の環境温度は30〜32℃のように定温に維持すると炉体内の温度も安定する。なお煮熟焼成するためにガスバーナーは選択使用される。
第1ゾーン
オーブンフェリーで整列搬送された成型品はバンド上に移乗し、第1ゾーンに入る。第1ゾーンの下火のガスバーナーは1〜8番、12番に点火、炉体内温度は200〜210℃に設定され、バンドの表面温度は128〜132℃となり、焼成品のバンドに触れた下部を強火で焙焼し、焼成品底部の幅と長さを型造り、上火のガスバーナーは10番に点火、170〜160℃に設定し、焼成品の上部から中火で加熱し、焼成品の品温が上がると内部の蒸気により焼成品が上部に膨れ上がり高さが決まる。ダンパーは蒸気がこもるように閉とし、蒸焼するが乾燥し過ぎた場合は加熱蒸気を補給する。焼成品の品温は16℃から蒸熱され73℃程度に上昇する。蛋白質は加熱変性し、澱粉は糊化し始める。
第2ゾーン
第2ゾーンの下火は16,20,24番に点火、125〜137℃に設定し、上火は14,18,22番に点火、135〜145℃に設定する。ガスバーナーの1/4を使用し炉体内の温度を低め120〜150℃の弱火で焼成品を焼かずに煮熟する。すなわち焼成品内部の澱粉を糊化する。焼成品の品温は73℃から上昇し97℃位に保たれ、十分糊化し柔らかいポロポロの物性を形成すると共にビタミンC等ビタミン類は50〜100%残存する。炉体内前部のダンパーは閉とし蒸気を逃がさないよう注意する。後部のダンパーは開き、炉体内温度が上がり過ぎないように排気する。
焼成品が過熱されて、乾燥し過ぎると澱粉が糊化する前に乾燥して、小麦粉をそのまま焼き固めたような物になる。即ち、炉体内の温度の設定は、小麦粉を焙焼するような高い温度ではなく、焼成品の品温を小麦粉澱粉が糊化する70〜100℃に保持するように低目に設定することが重要である。
第3ゾーン
第3ゾーンでは第2ゾーンで十分に加熱糊化して焼き固まった焼成品を所定水分になるまで乾燥する。上火は25,28,31,32番バーナーを用い、140〜150℃に設定し上部から乾燥する。下火は28,32番の2本のみ使用し、バンドと接触している底面が焦げないように120〜125℃に設定する。バンドの温度は122〜128℃位になり、バンドの上周辺は110℃、焼成品の品温は103℃までとなり、ダンパーはすべて開き、蒸気がこもらないように常時排気し、乾燥する。
冷却
160℃以下の炉温で25〜31分前後焼成され、まだ熱くホクホクした焼成品をスパイラルクーラーで冷却する。周辺環境をクーラーで25℃、湿度をRH50〜60%以下に設定し、スパイラルコンベヤー上で30〜40分以上冷却し、焼成品の品温を常温の25±5℃まで下げ、焼成品全体の水分を均一とする。
焼成品サイズ
スチールバンドオーブンによる実施例では焼成品の規格サイズ、長さ75mm以下、幅25.5mm以下、高さ18mm以下、重量20.5g以下に対し、焼成品2本入りの三方ピロー包装のフィルム幅は156mm、フイルムカット長さは125mmとなる。焼成品の形状は縦断面で台形となるが、底面サイズはスチールバンドオーブンの場合、第1ゾーン下火の温度調節で決められるので、下火をやや強めれば縦断面を正方形にすることも可能であり、さらにタイトな包装も可能となる。
焼成品の水分は水分活性0.55〜0.65に相当する水分含有率7%前後となり、ビスケット類の3%以下より高めであって、焼成品の食感にしっとり感が出る。
焼成後ビタミンCの残存率
スチールバンドオーブンの3ゾーンを基本的に焙焼蒸焼−蒸熱煮熟−加熱乾燥に機能を分け、栄養添加調整食品の炭水化物である澱粉を品温70℃以上〜100℃以下で10分以上糊化することを主眼として蛋白質は加熱変性させる焼成方法によって、ビタミン類は残存する。バンドオーブンを使用する場合、ビタミンC残存率は約70〜90%で平均80±5%となり、焼成による損失は約20%であり、ピールオーブンで160℃30分、焼成した場合の焼成ロス30%より10%少なくなった。
また、設備的にスチールバンドオーブンの第2ゾーンの設定温度を上火145±5℃、下火135±5℃から上火135±3℃、下火125±3℃に炉体内温度を約10℃低く、設定幅も少なくすると、ビタミンCの残存率は平均86±1%となり、焼成ロスはさらに5%少なくなった。
包装工程
ピローガス置換包装において、ガス置換率を高めるために次のような改良を行った。
すなわち、ピローガス置換包装を行う前に予め製品を真空脱気機により−50〜−76CmHgに達するまで真空脱気を行い、およそその値に達したら真空脱気を一旦開放する。この操作を行った後、通常通りガス流量45l/minでピロー窒素ガス置換包装を行うと、製品中の空気も含めたガス置換率は92〜97%,平均95±1%、最大値99%、最小値87%となった。
この真空脱気は直前に行う必要は無く、1日以上前に行った試験品でも有効であった。工業的にはピロー包装機に搬送されてくるゴム製ベルトコンベヤー上の製品の上部より真空チャンバーを降下して被せ、走行しながら真空脱気、開放し、その後製品を整列させてピロー窒素ガス置換包装を通常通り行うと製品内部の空気も含め、90〜95%以上のガス置換が達成された。
ガス置換率とビタミンCの保存性
50℃2週間の加速虐待試験でガス置換率とビタミンCの残存率は以下の表5の通りとなった。
Figure 2006068014
従来法の真空包装機によるガス置換包装により95%ガス置換包装をし、50℃で2週間保存した場合ビタミンCの残存率は60%であったが、本発明の真空脱気した後三方ピローガス置換包装機で、96%ガス置換したテスト品の残存率は約78%となった。
真空脱気した後ガス置換包装した方が明らかにビタミンCの残存率が良く、この差は製品内部の酸素が窒素ガスで置換されたことによるものである。
40℃で2ヶ月の保存試験ではビタミンCの残存率70〜90%、平均78±9%となり、保存ロスは約20%と見込まれ、前述した従来法の真空ガス置換包装による95%ガス置換包装による保存ロス30%より10%少なくなった。従ってビタミンCの添加量も225重量%が170重量%の添加迄減少することができ、使用量が45%軽減された。
製品
本発明により得られた栄養調整食品は最終的に水分活性(AW)0.55〜0.65で、水分としては、7%前後に調整され、しっとり感のある良好な触感となるとともに、長期保存が可能となった。
水分活性AW0.65以下はカビ類が生育できない水分範囲であり、また、それに相当する水分7%前後は食感にビスケット類のような乾いた感じを与えず、しっとりとした食感を与え、継続的食事にも適当である。高水分域における脂質酸化や蛋白質、糖質による褐変、ビタミン類の劣化はガス置換包装により防止され、3年以上保管の非常食、救難食料としての長期保存も可能となった。
また、ビタミンCの対標示値183%量添加、製品残存値143%量、年平均気温19℃、最高気温35℃、最低気温3℃での室温3年保存のビタミンCの残存は115%量となり、3年以上の長期保存が可能となった。
本発明の対象とする中実肉厚形態の栄養調整食品を製造するためのフロー 原料の混合方法を例示するフロー

Claims (4)

  1. 炭水化物類、固形油脂類、糖類および蛋白質物、ビタミン、ミネラル等の栄養物質を主成分とする生地を中実肉厚形状に成型した成型品をオーブン内で低温にて煮熟焼成してなる焼成品を常温に冷却した後、真空脱気する真空脱気工程、
    上記真空脱気工程で真空脱気した焼成品を一旦大気に解放する真空脱気解放工程および
    上記真空脱気解放工程で大気に解放した焼成品をピロー窒素ガス置換包装方法によって包装するピロー包装工程とを含むことを特徴とする中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法。
  2. 上記真空脱気工程は、焼成品の上から真空チャンバーを被せて真空脱気することを特徴とする請求項1記載の中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法。
  3. 上記ピロー包装工程は、焼成品を収容したピロー形包装袋内に窒素ガスを噴射し、窒素ガスと包装袋内の残存ガスとを置換した後、包装袋の開放部を熱シールすることを特徴とする請求項1記載の中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法。
  4. 上記ピロー形包装袋は水分や酸素を通さないアルミ箔を貼り合わせた包装フィルム材料を使用することを特徴とする請求項3に記載の中実肉厚形態の栄養調整食品の包装方法。
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