JP2006062827A - ロール紙保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロール紙を有する印刷装置において、ロール紙の位置を正確に位置決めして保持することにより、正確な印刷を可能にしたロール紙保持装置を提供すること。
【解決手段】 支持フレーム部12a,12bに装填された保持シャフト30に保持されたロール紙60を、保持シャフト30のフランジ33に押圧する接触部材15を設ける。接触部材15は弾性部材19a,19bにより接触部材15をフランジ33の方向に押圧してロール紙60の反対側の側面を基準位置であるフランジ33に当接させて、ロール紙60を左側の基準位置に整列させる。接触部材15は下方が突出しており、上に行くに従って突出量が小さい。したがって、ロール紙60の径が大きいときには、強い力で押圧し、小径になると押圧力が弱くなる。これにより、常に、ロール紙が回転駆動されるときのイナーシャをも加味した適切な押圧力でロール紙60を基準位置に整列させることができる。
【選択図】 図7
【解決手段】 支持フレーム部12a,12bに装填された保持シャフト30に保持されたロール紙60を、保持シャフト30のフランジ33に押圧する接触部材15を設ける。接触部材15は弾性部材19a,19bにより接触部材15をフランジ33の方向に押圧してロール紙60の反対側の側面を基準位置であるフランジ33に当接させて、ロール紙60を左側の基準位置に整列させる。接触部材15は下方が突出しており、上に行くに従って突出量が小さい。したがって、ロール紙60の径が大きいときには、強い力で押圧し、小径になると押圧力が弱くなる。これにより、常に、ロール紙が回転駆動されるときのイナーシャをも加味した適切な押圧力でロール紙60を基準位置に整列させることができる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、ロール紙を使用する印刷装置に関し、特にロール紙の搬送位置を正確に維持することが可能なロール紙支持機構に関する。
POS端末装置、ATM、キオスク端末装置等に使用する業務用の印刷装置では、印刷用紙をロール状に巻いた、ロール紙を使用しているものがある。ロール紙には、まったく印刷されていないもの、ATM等においてご利用明細書、観劇用チケット等のようにあらかじめ所定の罫線や項目が印刷されている(プリプリント)されているものがある。ロール紙の幅は所定の大きさに制限されているため、ロール紙の幅全体に効率的に印刷するには、ロール紙から引出された印刷用紙を正確に搬送することが求められる。特に、プリプリントされたロール紙の場合には、所定の枠内に正確に印刷する必要があるために、印刷用紙が印刷ヘッドの位置に合わせて、正確な位置を通過することが求められる。
ロール紙から引出される印刷用紙を正確に搬送するには、ロール紙を所定の位置に正確に保持することが重要である。ロール紙の位置がずれると、引出される印刷用紙の位置もずれてしまい、搬送ガイドにより所定の位置に案内しても、印刷用紙にねじれ等が生じて、正確な搬送が困難となるからである。そのために、従来これらのロール紙を保持する装置として、ロール紙の引出しにより生じる回転力によりロール紙が基準位置方向に移動するよう構成されたロール紙ホルダが提案されている(特許文献1参照)。
このロール紙ホルダは、ロール紙支持軸の外周に斜めの溝を設け、ホルダシャフトの内径に溝と係合する突起(ボス)を設けて、印刷用紙が引出されるロール紙の回転に伴い発生する突起の横方向への分力により、ホルダシャフトが支持軸の溝に沿って斜めに移動し、ホルダの基準位置方向に押圧されて、基準位置を維持するものである(特許文献1参照)。
また、ロール紙支持軸にロール紙ホルダシャフトを挿通し、ロール紙ホルダシャフトを一方向に付勢する付勢部材によりロール紙を所定の位置に位置合わせすることを提案する先行技術文献も存在する(特許文献2参照)
特開平10−236702号公報
特開平11−79480号公報
しかし、特許文献1に記載の技術は支持軸の外周に溝を設け、該外周溝に沿ってホルダシャフトの内周に設けられた突出溝が係合して摺動するものである。従って、溝と突起の摩擦により円滑に摺動しないおそれもある。逆に摩擦を極端に小さくすると、横方向の分力によりロール紙を締め付けることになり、大きなロール紙の場合に強い搬送力を加えると強く横方向に押し付けられ、さらに強い引き出し力が必要となる。このようにロール紙の引き出し時に強い力をかけると、ロール紙は強い回転力が付与され、慣性による回転を停止させるブレーキ力も大きくする必要がある。
ところが、停止時には、シャフトを横方向に押し付ける力は存在せず、横方向の押し付け力はブレーキとして作用しないので、慣性力による回転は、ブレーキの力のみで抑制する必要となる。従って、この従来技術では、イナーシャを抑制するためのブレーキの力を大きくする必要があり、そのために、印刷用紙の搬送のための駆動力をさらに大きくしなければならないという問題がある。また、横方向に摺動可能な2つの軸必要とし、さらに摺動溝と突起が正確に係合し滑らかに摺動可能な構成としなければならないため、製造には複雑な加工工程を必要とする。
一方、特許文献2に記載の技術は、フレームに固定されているロール紙支持軸にロール紙ホルダシャフトを取り付け、それにロール紙をセットしなければならないため、ロール紙の交換、セット操作が面倒である。また、常に一定の付勢力で一方向に押圧されており、ロール紙の径の大きさに応じた適切な押圧力を付与することができないという問題があった。
本発明は従来技術の上述の問題点に鑑みてなされたものであり、ロール紙の交換が容易であり、かつ、不必要な搬送駆動力を必要とせず、ロール紙を基準位置に保持することができるロール紙保持装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、ロール紙を基準位置に保持するために一方向に付勢する押圧力を、ロール紙の径の大きさに応じて、適切に変化させることのできるロール紙保持装置を提供することである。
本発明は、ロール紙を常に所定の基準位置方向に押圧することにより、ロール紙を常に正確な位置に保持している。これにより、ロール紙から引き出される印刷用紙がずれないようにして、上記課題を達成した。
本発明の第1の態様にかかるロール紙保持装置は、ロール状に巻いたロール紙を保持し、ロール紙を引き出して印刷する印刷装置のロール紙保持装置であって、ロール紙の中心部を貫通してロール紙を保持する保持シャフトと、保持シャフトの両端に設けられた回転軸部を、投入可能に配置された軸受溝部を備え、ロール紙を保持した保持シャフトを回転可能に支持する1対の支持フレーム部と、ロール紙の側面を押圧して、所定の基準位置にロール紙を位置決めする押圧部を備えることを特徴とする。
この態様では、ロール紙を保持シャフトに取り付けて、支持フレーム部の回転溝部に投入するという簡単な操作により、ロール紙の装填が可能である。また、このような簡単なロール紙の装填を可能としつつ、ロール紙保持装置に多少の遊びがあっても、ロール紙を接触部材により所定の基準位置に押圧して整列させるので、ロール紙が自由に移動することはできず、常に基準位置に合わせて整列させることができる。また、ロール紙の径が大きいときには、引出し停止直後に慣性力により余分に回転してたるみが生じることがあるが、本発明では、このような余分な回転を、押圧部の押圧力により制動することが可能となり、印刷用紙のたるみの発生を抑制可能となる。
本発明の他の態様にかかるロール紙保持装置は、前記押圧部が、前記保持シャフトに保持されたロール紙の径が大きいときには、前記ロール紙の側面を強く押圧し、小径になると弱く押圧するよう押圧力を変化させることを特徴とする。
この態様によると、ロール紙の重量に応じて整列のための押圧力を付与することが可能となり、搬送駆動のために不要の負荷をかけることを防止可能である。また、上述のような慣性力による余分な回転は、ロール紙の径が大きいほど大きく、小径になるとほとんど問題とはならない。従って、本態様によると、ロール紙の径の変化に応じて、ブレーキ制動に必要な押圧力を変化させ、適切な押圧力を付与することが可能となる。
本発明の他の態様にかかるロール紙保持装置は、前記押圧部が、前記保持シャフトに保持された前記ロール紙の側面と接触する接触部材と、前記接触部材を前記ロール紙方向に押圧する弾性部材とを備えており、前記接触部材のロール紙側面との接触位置が、前記ロール紙の径が小さくなるにつれて移動し、該接触部材の接触位置の移動に伴い前記弾性部材の弾性力が解放されることにより、前記弾性部材による押圧力が弱くなることを特徴とする。
この態様によると、ロール紙の径が小さくなることにより、接触部材とロール紙側面との接触位置が移動して弾性部材の弾性力が放出されるものである。従って、ロール紙の径に応じて接触位置が変化するように接触部材の形状を変えるだけで、径の大きさに応じた押圧力の変化を付与することが可能となる。
本発明の他の態様にかかるロール紙保持装置は、前記接触部材の前記ロール紙と接触する接触面が傾斜面となっていることを特徴とする。これにより、ロール紙と接触部材の位置がロール紙の径の大きさに応じてどんどん移動して、弾性部材に付与されている弾性力は徐々に開放されて、その押圧力が徐々に弱くなる。
本発明の他の態様にかかるロール紙保持装置は、前記接触部材の前記ロール紙と接触する接触面が階段上に段階的に変化している傾斜面となっていることを特徴とする。
本発明の他の態様にかかるロール紙保持装置は、前記保持シャフト及び前記支持フレーム部が、前記保持シャフトの一端とこれに対応する側の支持フレーム部のみが互いに係合する固有の係合部を備え、前記支持フレーム部に対して前記保持シャフトを一方向にのみ装填可能となることを特徴とする。この態様により、保持シャフトを逆に装填することが禁止され、前記押圧部が常にロール紙を基準位置方向に押圧することが可能となる。
本発明の他の態様にかかるロール紙保持装置は、前記固有の係合部として、前記保持シャフトは、左右端に設けられた回転軸のいずれか一方の先端部に、前記回転軸と径の異なる係合軸部を備え、前記支持フレーム部は、前記ガイド軸に対応する側片側にのみ前記細いガイド軸を受け入れる係合溝を備えることを特徴とする。係合軸部を受け入れることができるのは、片側の支持フレーム部に設けられた係合溝のみであるので、保持シャフトを逆向きにセットすることはできず、ロール紙及び保持シャフトを反対に装填することが防止可能となる。
本発明によると、ロール紙は基準位置に押圧されて整列されるので、ロール位置が遊びによりずれることはなく、印刷位置のずれを防止することができる。また、ロール紙の径が大きいときは強い力で押圧し、ロール紙が小径になるにしたがって、弱い力で押圧することも可能である。これにより、適切な押圧力を付与することが可能となる。また、ロール紙の径の大きさに応じてロール紙の惰性による回転を防止するブレーキとロール紙を整列させるための押圧力とをひとつの押圧部で付与することも可能となる。
図を用いて本発明の最良の実施形態を説明する。図1は本発明の1実施形態にかかるロール紙保持装置にロール紙を装填した状態を示す印刷装置の斜視図である。図2は、ロール紙ホルダ機構部分を示す部分斜視図である。図2は、図1の印刷装置を矢印Aの方向から見た部分斜視図であり、ロール紙60を装填していない保持シャフト30を取り付けた状態を示している。図3は、図2に装填されている保持シャフト30の斜視図である。
図1に示すように、印刷装置10はロール紙60を印刷装置の内部に収納しており、ロール紙60から印刷用紙61を引出して、印刷部50の印刷ヘッド(図示せず)の下を通過させて印刷し、用紙出力口51から印刷済みの用紙を排出する。ロール紙60は、ロール紙60を貫通する保持シャフトの両端が、ベースフレーム11に設けられた支持フレーム部12a、12bに支持されることにより、所定の収納位置に保持される。
(ロール紙の装填)
図2に示すように、保持シャフト30の両端が支持フレーム部12a、12bに回転可能に架け渡される。保持シャフト30は図3に示すように、両端に回転軸部31a、31bを備え、一方に位置合わせ軸部(係合軸部)32を備えている。回転軸部31a及び31bは、それぞれ支持フレーム部12a,12bに設けられた軸受溝16a16bに装填される。その際、保持シャフト30の位置合わせ軸部32が、支持フレーム部12bのガイド壁板17bに設けられた切り欠き形状の位置合わせ溝(係合溝)18に入るように装填される。従って、これを逆方向に装填しようとしても、位置合わせ軸部32がガイド壁板17aに突き当たるため、装填することができない。これにより、保持シャフトを逆にセットすることを防止している。
図2に示すように、保持シャフト30の両端が支持フレーム部12a、12bに回転可能に架け渡される。保持シャフト30は図3に示すように、両端に回転軸部31a、31bを備え、一方に位置合わせ軸部(係合軸部)32を備えている。回転軸部31a及び31bは、それぞれ支持フレーム部12a,12bに設けられた軸受溝16a16bに装填される。その際、保持シャフト30の位置合わせ軸部32が、支持フレーム部12bのガイド壁板17bに設けられた切り欠き形状の位置合わせ溝(係合溝)18に入るように装填される。従って、これを逆方向に装填しようとしても、位置合わせ軸部32がガイド壁板17aに突き当たるため、装填することができない。これにより、保持シャフトを逆にセットすることを防止している。
また、保持シャフト30には、ロール紙60の基準位置を決めるフランジ33が設けられており、中央部分には、中芯部34が設けられている。図3の例においては、中芯部34は、ロール紙60の中央部に設けられている貫通孔(図示せず)の直径のサイズに合わせて設けられた複数の突出部から構成されて、ロール紙60の貫通孔の内面と線接触している。このように構成することにより、保持シャフトを軽量化することが可能であり、また、線接触しているので、ロール紙を貫通させるときの摩擦を小さくすることが可能となる。
保持シャフト30を位置合わせ軸部32の方からロール紙の貫通孔に挿入し、ロール紙60の側面をフランジ33に当接させることにより、ロール紙60は保持シャフト30にセットされる。ロール紙60をセットした保持シャフト30を印刷装置10に装填することにより、図1の状態となる。また、フランジ33の反対側の中芯部34の突出部はテーパ形状となっており、保持シャフト30にロール紙60の貫通孔を挿入し易くなっている。
(基準位置への押圧)
図4は、図2の反対側(図2の矢印B方向)からみたロール紙ホルダ機構を示す印刷装置の部分斜視図であり、ロール紙及び保持シャフトのいずれも装着していない状態を示す図である。図5は、印刷装置10を平面図に近い斜め上方からみた斜視図である。図6は、図4の矢印C方向からみた背面図である。図7は、径の大きなロール紙60がセットされているときの接触部材15の位置を示す背面図である。保持シャフト30及びロール紙60の一部を破線で示している。
図4は、図2の反対側(図2の矢印B方向)からみたロール紙ホルダ機構を示す印刷装置の部分斜視図であり、ロール紙及び保持シャフトのいずれも装着していない状態を示す図である。図5は、印刷装置10を平面図に近い斜め上方からみた斜視図である。図6は、図4の矢印C方向からみた背面図である。図7は、径の大きなロール紙60がセットされているときの接触部材15の位置を示す背面図である。保持シャフト30及びロール紙60の一部を破線で示している。
図4からわかるように、支持フレーム部12bの内側には、接触部材15が設けられている。接触部材15は、押圧台部13に設けられた窪み部14内に設けられており、内部に設けられた圧縮バネ等の弾性部材19a,19bにより、内側(ロール紙の方向)に押圧されている。窪み部14に設けられた接触部材15及び弾性部材19a,19bが、ロール紙に対する押圧部として機能する。従って、ロール紙は、常時、押圧部により、保持シャフト30のフランジ33の方(基準位置)に押圧付勢されている。
尚、図示していないが、接触部材15には、窪み部14から飛び出さないようにするため、窪み部14の内側と係合する係止部材が設けられており、ロール紙60が装填されていないときでも、図6に示す位置よりも外側に飛び出さないように構成されている。また、押圧台13は、図4に示すように内側に移動できるように構成することが可能である。これにより紙幅が狭いロール紙の場合に、紙幅に合わせて押圧台部13を移動させることが可能となる。
図4及び図6からわかるように、接触部材15の上側半分の横方向への突出量はほぼ同じであるが、下側半分は上側よりも内側に突出しており、その突出量は下方になるに従って大きくなっている。従って、ロール紙60の径が大きいときには、図7に示すように、接触部材の最大突出部15aとロール紙60の側面が当接する。従って、弾性部材19a,19bは最も圧縮された状態となり、一番強い押圧力でロール紙60を基準位置(フランジ33の方向)に押圧する。
ロール紙60が順次引出されて印刷に使用されることにより、ロール紙60は消費されてその径が小さくなる。すると、ロール紙60の側面と接触部材15との接触位置が移動し、所定量以上径が小さくなるとロール紙60の側面が接触部材15の傾斜部分15bと当接する。ロール紙60の径がさらに小さくなると、ロール紙60の側面と接触部材15の接触位置は、傾斜面15bを下るように移動していき、接触位置15cまで移動する。
このようなロール紙60と接触部材15の接触位置の移動により、接触部材15は弾性部材19a,a9bの押圧力により少しずつ横方向に押し出される。これにより弾性部材19a,19bの弾性力は少しずつ開放されて、接触部材15の押圧力は徐々に弱くなる。ロール紙60の径が半分以下になると、ロール紙の側面が接触部材15の直線部15cと当接する。これにより、以後、接触部材15は、ロール紙60を比較的弱いほぼ均等な力で基準位置方向に押圧する。
(基準位置へ押圧する理由)
このように、基準位置方向にロール紙を押圧するのは、ロール紙幅にも所定の製造誤差が存在しているため、収納部に遊びが設けてあるためである。従って、遊び分によりロール紙の位置にずれが生じると、印刷位置がずれてしまうことになる。
このように、基準位置方向にロール紙を押圧するのは、ロール紙幅にも所定の製造誤差が存在しているため、収納部に遊びが設けてあるためである。従って、遊び分によりロール紙の位置にずれが生じると、印刷位置がずれてしまうことになる。
図8を用いて説明する。図8は、ロール紙60の位置と印刷位置の関係を説明するための模式図である。印刷部50の印刷ヘッドの位置は所定の決まった位置にあるので、ロール紙60から引出された印刷用紙の位置がずれると、印刷位置がずれることになる。
このような印刷位置のずれは、プリプリントされている印刷用紙に印刷する場合に、特に問題となる。例えば、印刷用紙に予め罫線が印刷されており、その罫線枠内に所定の情報を印刷しなければならない場合、または予め所定の文字が印刷されており、所定の位置に正確に個別的な取引内容(例えば、コンサートチケットの発行等)を印刷しなければならない場合等に問題となる。
図8では、予め罫線62が印刷されている場合を示している。図8では、ロール紙が基準位置からずれた状態にある場合(ロール紙60’)を破線で示している。矢印Dは印刷用紙の搬送方向を示している。ロール紙60’の位置がずれると、そこから引出される印刷用紙61’の搬送位置もずれる。これにより、図8に示すように、印刷データ63’が罫線62’の枠外をはみ出た状態で印刷されるおそれがある。そこで、常にロール紙60を押圧してロール紙60を基準位置に位置合わせしておくことにより、このような遊びによる印刷位置のずれを防止し、印刷データ63を罫線62の中に正確に印刷することができる。
(押圧力をロール紙の径に応じて変化させる理由)
本発明の最良の実施形態では、ロール紙の径が大きいときには比較的強い力でロール紙60を所定の基準位置に押圧し、径が小さくなると、比較的弱い力で押圧するような構成としている。これは、ロール紙の径が大きいと基準位置に押圧するためにも大きな力が必要であるが、径が小さくなると弱い力でも整列させることができるためである。また、ロール紙の径が大きいときには、回転方向の慣性力も大きいのでロール紙を停止するのに慣性力を制動するためのブレーキを設けることが望ましい。本発明の接触部材は、このブレーキの役目も担うことができる。
本発明の最良の実施形態では、ロール紙の径が大きいときには比較的強い力でロール紙60を所定の基準位置に押圧し、径が小さくなると、比較的弱い力で押圧するような構成としている。これは、ロール紙の径が大きいと基準位置に押圧するためにも大きな力が必要であるが、径が小さくなると弱い力でも整列させることができるためである。また、ロール紙の径が大きいときには、回転方向の慣性力も大きいのでロール紙を停止するのに慣性力を制動するためのブレーキを設けることが望ましい。本発明の接触部材は、このブレーキの役目も担うことができる。
回転方向の慣性力はロール紙の径が小さくなると少なくなるので、ほとんど不要となる。径が小さくなった場合にも大径の場合と同じ押圧力でブレーキをかけていると、印刷用紙を引き出すのに無駄な駆動エネルギーを消費することになる。また、ブレーキにより、ロール紙が停止したときに慣性力でロール紙が余分に引き出されてたるみが生じることを、防ぐことができる。このたるみは、搬送時に、たるんでいる時は負荷が小さいのに対し、たるみが解消された時に紙が突っ張って急激に負荷が大きくなるため、負荷の極端な変動により正常な搬送ができなくなるという不具合を生じさせる。
尚、本発明では、ロール紙の径がほぼ半分になった時点で、ブレーキのための押圧力はほぼ不要であるとの観点から、径が半分以下となった時点から、基準位置に整列させるために必要な弱い一定の押圧力を付与する構成としている。
しかし、最大径から最小径まで、一定の割合で変化するように、側面形状が一定の傾斜で最大径から最小径まで一定に傾斜角で変化する構成としてもよい。
また、上述のようにロール紙の径が小さくなると、接触部材15の押圧力が弱くなるような構成が望ましいが、ロール紙の径があまり大きくない場合、又は印刷用紙の搬送駆動力に余裕がある場合等においては、最大径から最小径まで均一の押圧力でロール紙60を押圧するよう構成しても良い。
(ロール紙の装填と押圧部の形状)
図4からわかるように、押圧部を構成する接触部材15は、その端部が曲面形状に加工されている。これは、保持シャフト30にセットしたロール紙60を支持フレームへ容易にセットできるようにしたものである。本発明のロール紙保持装置は、ほぼ投げ入れに近い状態でロール紙60の印刷装置への装填を可能にしつつ、ロール紙を基準位置に保持することを可能としている。
図4からわかるように、押圧部を構成する接触部材15は、その端部が曲面形状に加工されている。これは、保持シャフト30にセットしたロール紙60を支持フレームへ容易にセットできるようにしたものである。本発明のロール紙保持装置は、ほぼ投げ入れに近い状態でロール紙60の印刷装置への装填を可能にしつつ、ロール紙を基準位置に保持することを可能としている。
接触部材15の曲面形状は、ロール紙を装填する際に、ロール紙60のエッジにより、接触部材15がスムーズに退避することができるようにしたものである。すなわち、図3に示す接触部材15によると、ロール紙が上から装填される場合であっても、ロール紙のエッジは斜めの傾斜面に沿ってすべるとともに、接触部材15を下方に押す力は、傾斜面に応じた分力により、弾性部材19a,10bを押圧する方向に接触部材15を移動させ、同時に、ロール紙は保持シャフト30上のフランジ33の基準位置方向に押圧されて移動し、基準位置に整列することができる。
(保持シャフトの他の実施例)
図9に、保持シャフトの他の実施例を示す斜視図である。図9に示す保持シャフト35は、中芯部37の中央部38をカットしてさらに軽量化している。また、セットしたロール紙の側面をフランジ36側に押圧する弾性部材39を備えている。弾性部材39は、プラスティック等により構成され、内側に押すことにより縮みロール紙を貫通させる。貫通後は広がろうとする力によりロール紙をフランジ方向に押圧する。これにより、シャフト自身により所定の基準位置にロール紙を押圧する。
図9に、保持シャフトの他の実施例を示す斜視図である。図9に示す保持シャフト35は、中芯部37の中央部38をカットしてさらに軽量化している。また、セットしたロール紙の側面をフランジ36側に押圧する弾性部材39を備えている。弾性部材39は、プラスティック等により構成され、内側に押すことにより縮みロール紙を貫通させる。貫通後は広がろうとする力によりロール紙をフランジ方向に押圧する。これにより、シャフト自身により所定の基準位置にロール紙を押圧する。
これにより、接触部材15を省略することも可能となるが、より正確に印刷位置を制御するためには、この場合でも、接触部材15により、保持シャフト35を支持フレーム部にしっかりと当接することが望ましい。これにより、保持シャフト35の装填位置の遊びによる位置ずれを防止することが可能となり、より正確な印刷が可能となる。
また、ロール紙の幅が小さい場合にもロール紙を押圧可能とするため、押圧台部13を案内溝21(図4)に沿って、又は所定の位置決め部材に従って、内側に移動させネジ等で固定することができるような構成とすることも可能である。
さらに、左右の支持フレーム12a,12bに、図4に示すような摺動溝22を設け、軸受溝16a,16bを備える軸受けブロック25a,25bを摺動可能な構成として、固定ネジ23により摺動溝22の所定の位置に固定するような構成とすることも可能である。この場合、接触部材15の上下方向の形状を図4よりも小さくし、軸受けブロック25bと連動して移動する構成とすることが望ましい。
これにより、小さな径のロール紙を使用する印刷装置においては、ロール紙収納部の高さを小さくすることが可能となり、印刷装置をキオスク端末装置、ATM等に収納する場合の収納領域を小さくすることが可能となる。 以上説明したように、本発明では、ロール紙の容易な交換を維持しつつ、印刷用紙の蛇行を防止し、正確な印刷を行うことが可能なロール紙保持装置を提供することが可能となる。
10 印刷装置 11 ベースフレーム
12a,12b 支持フレーム部 13 押圧台部
14 窪み部 15 接触部材
16a,16b 軸受溝 17a,17b ガイド壁板
18 位置合わせ溝(係合溝) 19a,19b 弾性部材
30 保持シャフト 31a,31b 回転軸部
32 位置合わせ軸部(係合軸部) 33,36 フランジ
34、37 中芯部 35 他の実施例に係る保持シャフト
38 中芯部の中央部 39 弾性部材
50 印刷部 51 用紙出力口
60、60’ ロール紙 61,61’ 印刷用紙
62,62’ 罫線 63,63’ 印刷データ
12a,12b 支持フレーム部 13 押圧台部
14 窪み部 15 接触部材
16a,16b 軸受溝 17a,17b ガイド壁板
18 位置合わせ溝(係合溝) 19a,19b 弾性部材
30 保持シャフト 31a,31b 回転軸部
32 位置合わせ軸部(係合軸部) 33,36 フランジ
34、37 中芯部 35 他の実施例に係る保持シャフト
38 中芯部の中央部 39 弾性部材
50 印刷部 51 用紙出力口
60、60’ ロール紙 61,61’ 印刷用紙
62,62’ 罫線 63,63’ 印刷データ
Claims (7)
- ロール状に巻いたロール紙を保持し、ロール紙を引き出して印刷する印刷装置のロール紙保持装置であって、
ロール紙の中心部を貫通してロール紙を保持する保持シャフトと、
保持シャフトの両端に設けられた回転軸部を、投入可能に配置された軸受溝部を備え、ロール紙を保持した前記保持シャフトを回転可能に支持する1対の支持フレーム部と、
保持シャフトに保持されたロール紙の側面を押圧して、所定の基準位置にロール紙を位置決めする押圧部と、
を備えることを特徴とするロール紙保持装置 - 前記押圧部は、前記保持シャフトに保持されたロール紙の径が大きいときには、前記ロール紙の側面を強く押圧し、小径になると弱く押圧するよう押圧力を変化させることを特徴とするロール紙保持装置。
- 前記押圧部は、前記保持シャフトに保持された前記ロール紙の側面と接触する接触部材と、前記接触部材を前記ロール紙方向に押圧する弾性部材とを備えており、
前記接触部材の前記ロール紙側面との接触位置が、前記ロール紙の径が小さくなるにつれて移動し、該接触部材の接触位置の移動に伴い前記弾性部材の弾性力が解放されることにより、前記弾性部材による押圧力が弱くなることを特徴とする請求項2に記載のロール紙保持装置。 - 前記接触部は、前記接触部材の前記ロール紙と接触する面が傾斜面となっていることを特徴とする請求項3に記載のロール紙保持装置。
- 前記接触部は、前記接触部材の前記ロール紙と接触する接触面が階段上に段階的に変化する傾斜面となっていることを特徴とする請求項4に記載のロール紙保持装置。
- 前記保持シャフト及び前記支持フレーム部は、前記保持シャフトの一端とこれに対応する側の支持フレーム部のみが互いに係合する固有の係合部を備え、前記支持フレーム部に対して前記保持シャフトを一方向にのみ装填可能となることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のロール紙保持装置。
- 前記固有の係合部として、前記保持シャフトは、左右端に設けられた回転軸のいずれか一方の先端部に、前記回転軸と径の異なる係合軸部を備え、前記支持フレーム部は、前記ガイド軸に対応する側片側にのみ前記ガイド軸を受け入れる係合溝を備えることを特徴とする請求項6に記載のロール紙保持装置。
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JP2004247906A JP2006062827A (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | ロール紙保持装置 |
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Cited By (1)
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2004
- 2004-08-27 JP JP2004247906A patent/JP2006062827A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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