JP2006062386A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアバッグ内の空間を仕切る構造を有しながら短時間でエアバッグを展開することができるエアバッグ装置を得る。
【解決手段】 サイドエアバッグ装置10は、展開されて車両乗員に接触するアウタバッグ14と、アウタバッグ14内に設けられ該アウタバッグよりも小さいインナバッグ16と、車両衝突時にアウタバッグ14にガスを供給するアウタバッグ用ガス吹出口22A及び車両衝突時にインナバッグ16にガスを供給するインナバッグ用ガス吹出口22Bを有するガス供給装置20とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両に適用されるエアバッグ装置に関する。
自動車等の車両には、衝突時にガス圧によって乗員と車体との間でエアバッグを展開することで、衝突に伴う衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置が設けられているものが多い。このようなエアバッグ装置として、エアバッグ(袋体)をガス供給側の空間と乗員側の空間とに区切るように、該エアバッグに通気性布帛を縫い付けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この構成では、ストラップを設けることなく、通気性布帛によってエアバッグの膨張規制機能が果たされる。
実開平6−1013号公報 特許第2873784号明細書
しかしながら、上記のような従来のエアバッグ装置では、通気性布帛を通過したガスによってエアバッグが全体として展開するため、該展開に要する時間が長くなるという問題があった。このため、この技術は、乗員と車体との距離が小さい空間に配設されるエアバッグ装置には適用し難い。
本発明は、上記事実を考慮して、エアバッグ内の空間を区切る構造を有しながら短時間でエアバッグを展開することができるエアバッグ装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るエアバッグ装置は、展開されて車両乗員に接触する外側エアバッグと、前記外側エアバッグよりも小型であり、該外側エアバッグ内で展開可能に設けられた内側エアバッグと、車両衝突時に前記外側エアバッグにガスを供給して該外側エアバッグを展開させる第1のガス供給部と、車両衝突時に前記内側エアバッグにガスを供給して該内側エアバッグを展開させる第2のガス供給部と、を備えている。
請求項1記載のエアバッグ装置では、車両衝突時には、第1のガス供給部が外側エアバッグにガスを供給すると共に、第2のガス供給装置が内側エアバッグにガスを供給する。これにより、車両衝突後、短時間で(瞬時に)、展開した外側エアバッグ内で内側エアバッグが展開した状態になる。そして、外側エアバッグに車両乗員が衝突して外側エアバッグが内側エアバッグに接触すると、外側エアバッグにおける内側エアバッグによって内側から支持される部分は、他の部分と比較して乗員に作用させる反力が大きくなる。
このように、請求項1記載のエアバッグ装置では、エアバッグ内の空間を区切る構造を有しながら短時間でエアバッグを展開することができる。そして、乗員の直接的に接触する外側エアバッグ内に内側エアバッグを設けることで、衝撃に対し乗員を保護する際に乗員に作用する反力を部分的に異ならせることができ、乗員保護性を向上することが可能となる。
なお、第1のガス供給部と第2のガス供給部とは、独立したガス供給装置であっても良く、共通のガス発生源を有するものであっても良い。また、外側エアバッグと内側エアバッグとは、縫製等によって一体化されていても良く、それぞれ車体(ガス供給装置)に支持されていても良い。さらに、内側エアバッグは、複数設けられても良い。
請求項2記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、前記内側エアバッグは、開口端が前記外側エアバッグの開口端に縫合されて該外側エアバッグ内の空間を仕切っている。
請求項2記載のエアバッグ装置では、互いの開口端が縫合された外側エアバッグと内側エアバッグとは、外側エアバッグ内の空間が内側エアバッグの内外の空間に仕切られた2重袋構造を構成している。このため、内側エアバッグの内外で圧力差を設定することが可能となり、反力差を生じる位置だけでなく、内側エアバッグ内外の内圧差に基づいて反力差自体を設定することができる。なお、乗員との衝突位置に応じて反力差を大きくするためには、内側エアバッグ内の内圧が内側エアバッグ外の内圧よりも大となる設定とする。
また、外側エアバッグと内側エアバッグとが互いの開口端を縫合されて2重袋構造を成すため、換言すれば、内側エアバッグが外側エアバッグに固定されるため、内側エアバッグが外側エアバッグに対し位置ずれすることがない。
請求項3記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置において、前記内側エアバッグのガス入口部分に、乗員支持部分よりも開口断面積の小さい絞り部を設けた。
請求項3記載のエアバッグ装置では、車両衝突時に内側エアバッグが外側エアバッグを支持する状態に達すると、圧縮荷重を受ける内側エアバッグ内のガスが該内側エアバッグ内から押し出される。ここで、内側エアバッグのガス入口部に絞り部を設けたため、上記内側エアバッグからガスを排出する際の排出抵抗が大きくなり、がス排出が抑制される。このため、内側エアバッグの内外の圧力差を大きくしたり、内側エアバッグの内外に所定値以上の内圧差がある状態を長時間維持したりすることが可能となる。すなわち、上記反力差や反力差の維持時間を大きくして乗員保護性を向上することができる。また、上記ガス排出の抵抗機能を内側エアバッグの形状(絞り部の設定)によって実現することができ、別部材である絞り部材等を取り付ける構成と比較して構造が簡単である。
請求項4記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のエアバッグ装置において、長手方向両端に前記第1のガス供給部が設けられると共に、長手方向中間部に前記第2のガス供給部が設けられたガス供給装置を備える。
請求項4記載のエアバッグ装置では、車両衝突時に作動したガス供給装置は、その長手方向両端にぞれぞれ設けられた第1のガス供給部から外側エアバッグにガスを供給すると共に、その長手方向中間部に設けられた第2のガス供給部から内側エアバッグにガスを供給する。これにより、1つのガス供給装置によって、内側エアバッグの内外にバランス良くガスを供給することができ、内外のエアバッグは車両衝突時に短時間で所定の形状に展開する。
請求項5記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項4記載のエアバッグ装置において、前記ガス供給装置の長手方向が車両上下方向に一致すると共に前記内側エアバッグの展開位置が乗員の肩の位置に一致するように、乗員に対する車幅方向外側に配置されている。
請求項5記載のエアバッグ装置は、乗員の車幅方向外側に配設されており、例えば車両側突時に内外のエアバッグを展開させるサイドエアバッグ装置とされる。ここで、内側エアバッグの展開位置が乗員の肩の位置(高さ)に一致するため、展開した内側エアバッグは外側エアバッグを介して乗員の肩を支持する。すなわち、側突等の衝突時に乗員の肩に作用る反力が大きくなり該肩部の車幅方向外側への移動が確実に規制されると共に、乗員の他の部分に作用する反力は抑えられる。このため、側突時の乗員保護性が良好である。しかも、サイドエアバッグ装置は、乗員と車体側部との距離が小さいことから内外のエアバッグが短時間で展開することが要求されるが、上記のとおり内外のエアバッグにそれぞれガスが供給されてこの要求が満たされる。
以上説明したように本発明に係るエアバッグ装置は、エアバッグ内の空間を区切る構造を有しながら短時間でエアバッグを展開することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施の形態に係るサイドエアバッグ装置10について図1乃至図5に基づいて説明する。サイドエアバッグ装置10は、車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側(ドア側)の端部に設けられ、車両側突時に展開して乗員の上体とドア又は車体との間に入り込み、主に乗員の肩部から肘部にかけての部分を保護するエアバッグ装置である。
図1には、展開状態のサイドエアバッグ装置10が側断面図にて示されている。なお、図中矢印Aは車両の前方向を、矢印Bは上方向をそれぞれ示す。この図1に示される如く、サイドエアバッグ装置10を構成する袋体としてエアバッグ12は、外側エアバッグとしてのアウタバッグ14内に内側エアバッグとしてのインナバッグ16が設けられて2重袋構造体とされている。
アウタバッグ14は、開口部14Aを有し、展開して乗員に直接的に接触する袋体であり、インナバッグ16を備えない通常のサイドエアバッグとほぼ同様の寸法形状に構成されている。このアウタバッグ14は、例えば、その開口部14Aを構成する孔開き布と孔無布とが互いの周縁部を縫合されることで、開口部14Aを有する袋状に形成されている。また、アウタバッグ14には、ガス抜き用のベントホール18が設けられている。
インナバッグ16は、開口部16Aを有し、アウタバッグ14に対し充分に小型とされ、アウタバッグ14内で展開可能な袋体とされている。このインナバッグ16は、無負荷(乗員に接触しない)の展開状態では該展開部分がアウタバッグ14に接触しないようになっている。そして、インナバッグ16は、その開口部16Aの縁部がアウタバッグ14における開口部14A近傍の縁部に縫い付けられた縫合部Sを有している。すなわち、エアバッグ12は、アウタバッグ14の内側に設けられたインナバッグ16が縫合部Sにおいて固定されている。これにより、エアバッグ12は、アウタバッグ14内の空間がインナバッグ16によって仕切られている。アウタバッグ14内におけるインナバッグ16外の空間を空間R1、インナバッグ16内の空間を空間R2とする。インナバッグ16にはくびれ部16Bが形成されているが、これについては後述する。
以上説明したエアバッグ12内には、ガス供給装置20が配設されている。ガス供給装置20は、パイプ材等を用いた略円筒形状のハウジング22を備えている。ハウジング22内にはインフレータ24が設けられている。インフレータ24は、内部にイグナイタ、着火剤、ガス発生剤(燃焼してガスを発生するもの、又は燃焼して圧縮不活性ガスの流路を開放するもの)等を収容して構成されている。
インフレータ24は、図示しない側突センサが側突時に発する信号によってイグナイタに通電されると、着火剤がイグナイタによって点火され、ガス発生剤が燃焼して多量のガスを発生するようになっている。このガスはインフレータ24の長手方向端部に設けられたガス吹出口24Aからインフレータ24外に排出される構成である。なお、インフレータとして如何なる構造のものでも採用することができるが、サイドエアバッグ装置10では、上下方向に長手方向を一致させて配置することが可能な略棒状に形成されていることが好ましい。
ハウジング22は、長手方向両開口端がそれぞれ第1のガス供給部としてのアウタバッグ用ガス吹出口22Aとされている。両アウタバッグ用ガス吹出口22Aは、ハウジング22内にインフレータ24を配設した状態で、互いに連通している。また、ハウジング22の長手方向中間部には、その筒壁を切り欠いて(貫通して)第2のガス供給部としてのインナバッグ用ガス吹出口22Bが形成されている。これにより、インフレータ24のガス吹出口24Aから排出されたガスは、ハウジング22に案内されて各アウタバッグ用ガス吹出口22A及びインナバッグ用ガス吹出口22Bから、それぞれガス供給装置20外に排出されるようになっている。
ガス供給装置20は、例えば、パイプ材より成るハウジング22内にインフレータ24を挿入した状態で、該ハウジング22を適宜かしめることで、ハウジング22とインフレータ24との間に長手方向に貫通するガス流路を形成しつつ、ハウジング22に対しインフレータ24を固定して構成されている。なお、ハウジング22とインフレータ24との固定構造は、例えばボルト等の締結部材を用いる構造等、他の構造としても良い。
以上説明したガス供給装置20は、上記のとおりエアバッグ12内に収容されている。具体的には、ガス供給装置20は、その長手方向中間部がインナバッグ16内に配置されると共に、長手方向両端部がそれぞれインナバッグ16を貫通してアウタバッグ14内に突出している。そして、各アウタバッグ用ガス吹出口22Aがアウタバッグ14の内側でかつインナバッグ16の外側(空間R1)において開口すると共に、インナバッグ用ガス吹出口22Bがインナバッグ16内(空間R2)において開口した状態で、エアバッグ12の開口端側部分がガス供給装置20に固定されている(図示省略)。
これにより、ガス供給装置20のインフレータ24が作動すると、空間R1には各アウタバッグ用ガス吹出口22Aからガスが供給され、空間R2にはインナバッグ用ガス吹出口22Bからガスが供給されて、アウタバッグ14、インナバッグ16がそれぞれ展開する構成である。このため、図2に概念的(模式的)に示される如く、展開状態のエアバッグ12では、インナバッグ16の設置部分(アウタバッグ14及びインナバッグ16の両者で衝突荷重を支持する範囲)H2で生じる反力F2が、アウタバッグ14のみによって衝突荷重を支持する部分H1で生じる反力F1よりも大きくなる構成とされている。
また、本実施の形態では、エアバッグ12の展開状態で、インナバッグ16内の空間R2の内圧P2が空間R1の内圧P1よりも高くなる構成とされている。すなわち、ハウジング22は、空間R2の内圧をP2とする量のガスをインナバッグ16内に供給するように、内径及びインナバッグ用ガス吹出口22Bの大きさが決められている。一方、空間R1の内圧P1は、インフレータ24から空間R2に供給されるガス量を除いたガス量と、内圧低下用(ガス排出用)のベントホール18の大きさで設定されるようになっている。
また、図1に戻り、インナバッグ16には、空間R2の内圧P2を維持するための絞り部としてのくびれ部16Bが設定されている。くびれ部16Bは、インナバッグ16におけるインナバッグ用ガス吹出口22Bと、展開して主に荷重を支持する荷重支持部16Cとの間に配置され、該荷重支持部16Cよりも開口断面積小さい部分として構成されている。このくびれ部16Bは、荷重支持部16Cが圧縮されつつ衝突荷重を支持している状態で絞りとして機能し、荷重支持部16Cからのガス排出を抑制(排出ガス量を低減)する構成である。
すなわち、アウタバッグ14のように外部に通じるガス抜き用のベントホール18が設定されないインナバッグ16は、圧縮しつつ荷重を支持する際にガス供給装置20を通じて内部のガスを排出するが、このガス抜き時の流動抵抗をくびれ部16Bによって大きくするようになっている。これにより、インナバッグ16内空間R2の内圧P2の低下が抑制される構成とされている。
以上により、サイドエアバッグ装置10では、図3に示される如く、インナバッグ16内の空間R2の内圧P2をアウタバッグ14内でかつインナバッグ16外の空間R1の内圧P1よりも高く設定すると共に、該内圧P2が高い状態が長く維持されるようになっている。このため、図4に実線にて示される如く、エアバッグ12は、衝突荷重を支持する期間中に亘り、部分H2と部分H1との反力差ΔF(F2−F1)を大きく設定することができる構成である。なお、図4に示す破線は、空間R1と空間R2とで内圧が等しい場合(図3に破線で示す内圧である場合)の部分H2と部分H1との反力差を示す線図である。
以上説明したサイドエアバッグ装置10は、上記のとおり車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側部分に設けられており(図示省略)、車両側突時には、ガス供給装置20(インフレータ24)の作動によって、乗員の上体と車体又はドアとの間に(前方に向けて)エアバッグ12を展開させるようになっている。エアバッグ12の展開前には、ガス供給装置20は、その長手方向を上下方向(シートバックの高さ方向)に略一致させており、ハウジング22に設けた固定部26においてシートバックフレーム等の強度部材に固定的に取り付けられている。固定部26は、例えば、シートバックフレームを貫通した状態でハウジングとの間に該シートバックフレームを挟み込むナットを螺合させるボルトとされている。このガス供給装置20の前側ではエアバッグ12の展開部分が適宜折り畳まれている。また、エアバッグ12におけるガス供給装置20よりも開口部14A、16A側部分も適宜折り畳まれている。
そして、図1に戻り、エアバッグ12は、展開してインナバッグ16の荷重支持部16Cがアウタバッグ14内における上部に位置するようになっている。すなわち、エアバッグ12において衝撃吸収時に大きな反力F2を乗員に作用させる部分H2が、アウタバッグ14の上下方向中央部に対し上方にオフセットしている。図5に示される如く、エアバッグ12は、この展開状態における荷重支持部16Cが車両用シートに着座している乗員Pの肩Kの高さに略一致するように、車両シートに対し配置されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記構成のサイドエアバッグ装置10では、適用された自動車が側突に至ると、側突センサからの信号によってインフレータ24がガスを発生し、このガスはガス吹出口24Aからハウジング22内に排出される。ハウジング22は、インフレータ24が排出したガスを各アウタバッグ用ガス吹出口22A、インナバッグ用ガス吹出口22Bに案内する。すると、各アウタバッグ用ガス吹出口22Aからはアウタバッグ14内でかつインナバッグ16外の空間R1にガスが供給され、インナバッグ用ガス吹出口22Bからはインナバッグ16内に空間R2にガスが供給される。
これにより、エアバッグ12は、車両用シートに着座している乗員の上体と車体又はドアとの間で展開し、乗員に作用する車幅方向外向きの衝撃荷重を吸収する。このとき、エアバッグ12における部分H2に接触する着座者の肩部は、アウタバッグ14及びインナバッグ16に支持されつつ大きな反力F2を受けて、車幅方向外側への移動が効果的に抑制される。一方、乗員の上体における肩よりも下の部分は、エアバッグ12の部分H1に支持されて衝撃吸収に伴い作用する反力F1が小さい。この反力F1は、インナバッグ16を備えないサイドエアバッグ装置(単一のエアバッグで肩部の移動規制を行なう装置)における反力と比較しても小さい。
このように、サイドエアバッグ装置10では、車体又はドアとの距離が小さいために移動規制(車体等との衝突防止)が要求される肩部については、大きな反力で確実に移動規制を行なう一方、肩部と比較すると車体又はドアとの距離(上体の倒れ角)が大きく衝撃吸収ストロークに余裕のある部分については、反力すなわち人体に作用する荷重を低減し、自動車の側突に対し乗員を効果的に保護する。
ここで、サイドエアバッグ装置10では、アウタバッグ14の内側にインナバッグ16を設けてエアバッグ12が構成されているため、このエアバッグ12が衝撃吸収時に発生する反力を部分的に異ならせる機能が実現された。すなわち、エアバッグ12は、乗員の人体における接触(支持)部位に応じて反力を異ならせている。より具体的には、エアバッグ12は、アウタバッグ14内におけるインナバッグ16の設置部分H2の反力F2を、アウタバッグ14のみによる支持部分H1の反力F1よりも大とすることができる。
また、アウタバッグ14内の空間が、インナバッグ16外の空間R1とインナバッグ16内の空間R2とに仕切られているため、これらの空間R1と空間R2とでエアバッグ12展開時の内圧を異ならせることができる。このため、図4に示される如く、エアバッグ12の部分H1と部分H2の反力差ΔFを所望の大きさに(正確にかつ大きく)設定することが実現された。そして、本サイドエアバッグ装置10では、図4に破線にて示した空間R1、R2(インナバッグ16内外)の内圧が同じ場合と比較して、反力差ΔFを大きく設定することができる。
しかも、インナバッグ16にくびれ部16Bを設けたため、衝撃吸収期間中の空間R2の内圧低下が抑制され、該衝撃吸収期間中に亘り反力差ΔFが大きい状態を維持することができる。また、くびれ部16B及びベントホール18の各寸法形状によってエアバッグ12の部分H2の反力F2(単位エネルギ吸収に要するストローク)の大きさを設定することができ、ベントホール18の各寸法形状でエアバッグ12の部分H1の反力F1が決まるため、くびれ部16B及びベントホール18の設定によって所望の反力差を得ることができる。このため、所望の反力差を得るための構造が簡単である。さらに、反力F2の大きさは空間R2に供給するガス量、すなわちハウジング22のインナバッグ用ガス吹出口22Bの寸法形状によって設定することも可能である。
また、インナバッグ16がアウタバッグ14に縫合部Sにて縫付け固定されいるため、先に乗員に接触するアウタバッグ14に対するインナバッグ16の位置が正確に決まると共に、インナバッグ16がアウタバッグ14に対し位置ずれすることがない。
さらに、ガス供給装置20がアウタバッグ用ガス吹出口22Aとインナバッグ用ガス吹出口22Bとからほぼ同時にガスを排出するため、エアバッグ12は、アウタバッグ14及びインナバッグ16が共に短時間で展開する。このため、乗員上体と車体又はドアとの間の狭い(衝撃吸収ストロークが小さい)空間に、エアバッグ12を短時間で所定の形状に展開させることができ、乗員保護性が一層良好である。また、ハウジング22がアウタバック用ガス吹出口22A及びインナバッグ用ガス吹出口22Bを有するため、1つのガス供給装置20によって、アウタバッグ14及びインナバッグ16を共に展開させることができる。特に、ガス供給装置20が上下の端部にアウタバック用ガス吹出口22Aを有すると共に上下方向中間部にインナバッグ用ガス吹出口22Bを有するため、1つのガス供給装置20によって、アウタバッグ14及びインナバッグ16をバランス良く短時間で展開することが可能となった。
このように、本実施の形態に係るサイドエアバッグ装置10では、エアバッグ12内の空間をインナバッグ16によって空間R1と空間R2とに仕切る構造を有しながら、短時間でエアバッグ12を展開することができる。
なお、上記実施の形態では、本発明をサイドエアバッグに適用した例を示したが、本発明はこれに限定されず、他のエアバッグ装置に本発明を適用しても良い。
本発明の実施の形態に係るサイドエアバッグ装置の概略全体構成を示す側断面図である。 本発明の実施の形態に係るサイドエアバッグ装置を構成するエアバッグの位置と反力との関係を概念的に示す線図である。 本発明の実施の形態に係るサイドエアバッグ装置を構成するアウタバック内におけるインナバッグ内外の内圧をそれぞれ示す線図である。 本発明の実施の形態に係るサイドエアバッグ装置を構成するエアバッグの位置と反力との関係を示す線図である。 本発明の実施の形態に係るサイドエアバッグ装置を構成するエアバッグと乗員との高さ方向の位置関係を示す模式図である。
符号の説明
10 サイドエアバッグ装置(エアバッグ装置)
14 アウタバッグ(外側エアバッグ)
16 インナバッグ(内側エアバッグ)
16B くびれ部(絞り部)
20 ガス供給装置
22A アウタバッグ用ガス吹出口(第1のガス供給部)
22B インナバッグ用ガス吹出口(第2のガス供給部)

Claims (5)

  1. 展開されて車両乗員に接触する外側エアバッグと、
    前記外側エアバッグよりも小型であり、該外側エアバッグ内で展開可能に設けられた内側エアバッグと、
    車両衝突時に前記外側エアバッグにガスを供給して該外側エアバッグを展開させる第1のガス供給部と、
    車両衝突時に前記内側エアバッグにガスを供給して該内側エアバッグを展開させる第2のガス供給部と、
    を備えたエアバッグ装置。
  2. 前記内側エアバッグは、開口端が前記外側エアバッグの開口端に縫合されて該外側エアバッグ内の空間を仕切っている請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記内側エアバッグのガス入口部分に、乗員支持部分よりも開口断面積の小さい絞り部を設けた請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
  4. 長手方向両端にそれぞれ前記第1のガス供給部が設けられると共に、長手方向中間部に前記第2のガス供給部が設けられたガス供給装置を備える請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のエアバッグ装置。
  5. 前記ガス供給装置の長手方向が車両上下方向に一致すると共に前記内側エアバッグの展開位置が乗員の肩の位置に一致するように、乗員に対する車幅方向外側に配置された請求項4記載のエアバッグ装置。
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