JP2006062233A - スクリーン印刷装置及び被印刷物剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷材料の飛び散りを防止するとともに印刷材料の漏れ出しをなくす。
【解決手段】本発明に係るスクリーン印刷装置1は、スクリーン版10とフレキシブル基板2とを互いに密着させた状態でソルダーレジスト12をフレキシブル基板2に転写し、その後スクリーン版10からフレキシブル基板2を剥離するものであって、互いに離れた状態でフレキシブル基板2を支持する1対の支持部材4,5と、フレキシブル基板2に張力を掛けるテンションローラ7とを、備え、テンションローラ7がフレキシブル基板2に張力を掛けながら一方の支持部材4が他方の支持部材5に近づき、スクリーン版10からフレキシブル基板2を剥離する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るスクリーン印刷装置1は、スクリーン版10とフレキシブル基板2とを互いに密着させた状態でソルダーレジスト12をフレキシブル基板2に転写し、その後スクリーン版10からフレキシブル基板2を剥離するものであって、互いに離れた状態でフレキシブル基板2を支持する1対の支持部材4,5と、フレキシブル基板2に張力を掛けるテンションローラ7とを、備え、テンションローラ7がフレキシブル基板2に張力を掛けながら一方の支持部材4が他方の支持部材5に近づき、スクリーン版10からフレキシブル基板2を剥離する。
【選択図】図1
Description
本発明は、スクリーン版から被印刷物を剥離するスクリーン印刷装置及び被印刷物剥離方法に関する。
従来から、基板等の被印刷物上に所定パターンの導電膜やレジスト膜を成膜するのにスクリーン印刷が広く適用されている。「スクリーン印刷」というのは、スクリーン版に所定パターンの開口部を形成してその開口部からペースト状の印刷材料を押し出し、当該開口部の形状に応じたパターンで印刷材料を被印刷物に転写する技術である。通常のスクリーン印刷では、スクリーン版と被印刷物とが密着した状態で、スキージがスクリーン版上を移動して印刷材料がスクリーン版の開口部を通過し、当該印刷材料が被印刷物に転写されるようになっている。
特許文献1には、通常のスクリーン印刷を改良した特殊なスクリーン印刷技術が開示されている。具体的に特許文献1では、図4に示す通り、スクリーン版(11)を介して、回転自在なスキージ(13)と被印刷物(セラミックグリーンシート19)を支持しながら回転する支持ロール(16)とが配されており、これらスキージと支持ロールとが互いに逆方向に回転しながら同一方向に移動することにより、印刷材料(導電性ペースト12)を被印刷物に印刷している(段落番号0016〜0019,0022,0023及び図1参照)。
特開平9−300579号公報
ところで、上記スクリーン印刷技術には下記のような課題がある。すなわち、通常のスクリーン印刷では、印刷工程終了後で被印刷物をスクリーン版から剥離する際に、印刷材料の粘度が高かったり印刷範囲が広かったりした場合には、被印刷物とスクリーン版とが局部的に付着し合い、その付着力が解除されるとその応力でスクリーン版が振動し、印刷材料が飛び散るという不都合がある。他方、特許文献1に記載の特殊なスクリーン印刷では、スクリーン版と被印刷物が線接触した状態で印刷処理がおこなわれるため、スクリーン版の振動による印刷材料の飛び散りといった上記の不都合はないが、スクリーン版と被印刷物が互いに密着した状態で印刷処理がおこなわれる訳ではないため、スクリーン版の開口部が被印刷物と対向したときに、図5に示す通り、当該開口部から印刷材料が漏れ出し、開口部の形状に応じたパターンで正確に印刷をおこなうことができない。
本発明の目的は、印刷材料の飛び散りを防止するとともに印刷材料の漏れ出しをなくすことである。
本発明の目的は、印刷材料の飛び散りを防止するとともに印刷材料の漏れ出しをなくすことである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、
スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を前記被印刷物に転写し、その後前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離するスクリーン印刷装置であって、
互いに離れた状態で前記被印刷物を支持する1対の支持部材と、
前記被印刷物に張力を掛けるテンション部材と、
を備え、
前記テンション部材が前記被印刷物に張力を掛けながら一方の前記支持部材が他方の前記支持部材に近づき、前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離することを特徴としている。
スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を前記被印刷物に転写し、その後前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離するスクリーン印刷装置であって、
互いに離れた状態で前記被印刷物を支持する1対の支持部材と、
前記被印刷物に張力を掛けるテンション部材と、
を備え、
前記テンション部材が前記被印刷物に張力を掛けながら一方の前記支持部材が他方の前記支持部材に近づき、前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、
スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を前記被印刷物に転写し、その後前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離する被印刷物剥離方法であって、
前記被印刷物を支持した状態で前記被印刷物に張力を掛けながら前記被印刷物の支持点をずらし、前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離することを特徴としている。
スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を前記被印刷物に転写し、その後前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離する被印刷物剥離方法であって、
前記被印刷物を支持した状態で前記被印刷物に張力を掛けながら前記被印刷物の支持点をずらし、前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を被印刷物に転写するため、印刷材料がスクリーン版の開口部から漏れ出すといった不都合はなく、スクリーン版の開口部の形状に応じたパターンで正確に印刷をおこなうことができる。そしてスクリーン版から被印刷物を剥離する際には、テンション部材が被印刷物に張力を掛けながら一方の支持部材が他方の支持部材に近づくため、スクリーン版から被印刷物を徐々に剥離することができ、印刷材料の飛び散りを防止することができる。以上から、印刷材料の飛び散りを防止することができ、かつ、印刷材料の漏れ出しをなくすことができる。
請求項2に記載の発明では、スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を被印刷物に転写するため、印刷材料がスクリーン版の開口部から漏れ出すといった不都合はなく、スクリーン版の開口部の形状に応じたパターンで正確に印刷をおこなうことができる。そしてスクリーン版から被印刷物を剥離する際には、被印刷物を支持した状態で被印刷物に張力を掛けながら被印刷物の支持点をずらすため、スクリーン版から被印刷物を徐々に剥離することができ、印刷材料の飛び散りを防止することができる。以上から、印刷材料の飛び散りを防止することができ、かつ、印刷材料の漏れ出しをなくすことができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は本発明に係るスクリーン印刷装置1の概略構成を示す側面断面図である。
図1に示す通り、スクリーン印刷装置1は被印刷物としてのフレキシブル基板2を支持する印刷台3を有している。フレキシブル基板2はポリイミド樹脂,液晶ポリマー等の公知の高耐熱性樹脂で構成された長尺なテープであり、その上面に銅製の回路パターンが形成されている。印刷台3は矩形状を呈しかつ上面が平面状を呈しており、その幅(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ)がフレキシブル基板2の幅(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ。以下同じ。)より広くなっている。印刷台3は上下方向に移動自在となっている。
図1に示す通り、スクリーン印刷装置1は被印刷物としてのフレキシブル基板2を支持する印刷台3を有している。フレキシブル基板2はポリイミド樹脂,液晶ポリマー等の公知の高耐熱性樹脂で構成された長尺なテープであり、その上面に銅製の回路パターンが形成されている。印刷台3は矩形状を呈しかつ上面が平面状を呈しており、その幅(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ)がフレキシブル基板2の幅(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ。以下同じ。)より広くなっている。印刷台3は上下方向に移動自在となっている。
印刷台3の上部にはフレキシブル基板2を吸着する多数の吸着孔(図示略)が形成されており、各吸着孔に吸引用のポンプ(図示略)が連結されている。スクリーン印刷装置1では、当該ポンプが作動することで、各吸着孔に吸着力が作用してフレキシブル基板2を印刷台3上の所定位置に吸着・固定できるようになっている。
印刷台3の前後には、印刷台3上のフレキシブル基板8の前後をそれぞれ支持する1対の支持部材4,5が配されている。一方の支持部材4(ローラ)は円柱状を呈しており、その長さ(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ)がフレキシブル基板2の幅より大きくなっている。支持部材4は前後方向に移動自在となっている。他方の支持部材5は四角柱状を呈しており、その長さ(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ)がフレキシブル基板2の幅より大きくなっている。支持部材5は図1中に示す位置に固定されている。
支持部材4の上面と支持部材5の上面は同じ高さに保持されており、各上面が印刷台3の上面と同じ高さに保持されている。このような構成により、フレキシブル基板8を水平に支持できるようになっている。
支持部材5の後方にはフレキシブル基板2をクランプして固定するクランパ6が配されている。クランパ6は支持部材5より低い位置に配置されており、その長さ(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ)がフレキシブル基板2の幅より大きくなっている。クランパ6は、支持部材5より低い位置でフレキシブル基板8の全幅にわたってクランプ・固定できるようになっている。
支持部材4の前方にはフレキシブル基板2に適度のテンション(張力)を掛けるテンションローラ7が配されている。テンション部材としてのテンションローラ7は支持部材4より低い位置で上下方向に移動自在となっており、その長さ(図1中紙面の表側から裏側にかけての長さ)がフレキシブル基板2の幅より大きくなっている。
印刷台3の上方にはスクリーン版10が配されている。スクリーン版10の図1中点線で示す印刷領域には所定パターンの開口部(図示略)が形成されている。スクリーン版10上には公知のスキージ11が配されている。スキージ11は、図1中点線で示す印刷領域の範囲内で前後方向に移動自在となっており、スクリーン版10の開口部を介して、印刷材料としてのソルダーレジスト12をフレキシブル基板2に転写するようになっている。スクリーン版10及びスキージ11は上下方向に移動自在となっている。
続いて、スクリーン印刷装置1の動作・作用について説明し、これと併せて本発明に係る被印刷物剥離方法を説明する。
図2(a)〜(d)はスクリーン印刷装置1の動作を経時的に説明するための図面であって、詳しくはソルダーレジスト12をフレキシブル基板2に転写する「スクリーン印刷処理」の各工程を経時的に示すものである。
始めに、クランプ6がフレキシブル基板2をクランプ・固定した状態においてテンションローラ7に自重を作用させ、フレキシブル基板2に適度なテンションを掛ける(図1参照)。この状態において、印刷台3の各吸着孔に連結したポンプが作動してフレキシブル基板2を印刷台3上で吸着・固定する。
フレキシブル基板2を印刷台3上で吸着・固定したら、図2(a)に示す通り、スクリーン版10及びスキージ11が下降し、スクリーン版10がフレキシブル基板2と密着する。スクリーン版10がフレキシブル基板2と密着したら、スキージ11がソルダーレジスト12を引き延ばすように図2(a)中印刷領域の後方の位置から前方の位置に向けて移動する。このとき、ソルダーレジスト12がスクリーン版10の開口部を通過し、その開口部の形状に応じたパターンでソルダーレジスト12がフレキシブル基板2上に転写される。
スキージ11が印刷領域の前方の位置に到達したら、印刷台3の各吸着孔に連結したポンプが作動を停止して各吸着孔に生じた吸引圧(負圧)が大気圧に戻り、図2(b)に示す通り、印刷台3が所定の位置まで下降する。
印刷台3が所定の位置まで下降したら、図2(c)に示す通り、テンションローラ7が自重で保持した位置から徐々に下方に移動しながら支持部材4が前方から後方に向けて水平方向に移動する。このとき、スクリーン版10と密着していたフレキシブル基板2がテンションローラ7によるテンションを受けながら支持部材4の移動に伴いスクリーン版10から徐々に剥離する。
そして図2(d)に示す通り、支持部材4が支持部材5の近傍まで到達したら、スクリーン版10及びスキージ11が図1に示す元の位置まで上昇し、当該スクリーン印刷処理が終了する。
以上のスクリーン印刷装置1では、図2(a)に示す通り、スクリーン版10とフレキシブル基板2とが互いに密着した状態でソルダーレジスト12がフレキシブル基板2上に転写されるため、ソルダーレジスト12がスクリーン版10の開口部から漏れ出すようなことはなく、スクリーン版10の開口部の形状に応じたパターンで正確にソルダーレジスト12の膜をフレキシブル基板2上に形成することができる。
そしてスクリーン版10からフレキシブル基板2を剥離する場合には、図2(c)に示す通り、テンションローラ7がフレキシブル基板2にテンションを加えながら支持部材4が移動して、スクリーン版10からフレキシブル基板2を徐々に剥離するため、スクリーン版10とフレキシブル基板2との密着が解除されたときにスクリーン版10が振動してソルダーレジスト12が飛び散るという不都合もなく、印刷材料が飛び散るのを充分に防止することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更をおこなってもよい。
例えば、図3に示す通り、支持部材4とテンションローラ7とが同時に前方から後方へと移動してフレキシブル基板2をスクリーン版10から剥離するような構成としてもよい。この場合、剥離直後のフレキシブル基板2とスクリーン版10とでなす角度θを一定の角度に保持したまま、フレキシブル基板2をスクリーン版10から剥離することができる。
1 スクリーン印刷装置
2 フレキシブル基板(被印刷物)
3 印刷台
4,5 支持部材
6 クランパ
7 テンションローラ(テンション部材)
10 スクリーン版
11 スキージ
12 ソルダーレジスト(印刷材料)
2 フレキシブル基板(被印刷物)
3 印刷台
4,5 支持部材
6 クランパ
7 テンションローラ(テンション部材)
10 スクリーン版
11 スキージ
12 ソルダーレジスト(印刷材料)
Claims (2)
- スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を前記被印刷物に転写し、その後前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離するスクリーン印刷装置であって、
互いに離れた状態で前記被印刷物を支持する1対の支持部材と、
前記被印刷物に張力を掛けるテンション部材と、
を備え、
前記テンション部材が前記被印刷物に張力を掛けながら一方の前記支持部材が他方の前記支持部材に近づき、前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離することを特徴とするスクリーン印刷装置。 - スクリーン版と被印刷物とを互いに密着させた状態で印刷材料を前記被印刷物に転写し、その後前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離する被印刷物剥離方法であって、
前記被印刷物を支持した状態で前記被印刷物に張力を掛けながら前記被印刷物の支持点をずらし、前記スクリーン版から前記被印刷物を剥離することを特徴とする被印刷物剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004248283A JP2006062233A (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | スクリーン印刷装置及び被印刷物剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004248283A JP2006062233A (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | スクリーン印刷装置及び被印刷物剥離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006062233A true JP2006062233A (ja) | 2006-03-09 |
Family
ID=36109118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004248283A Pending JP2006062233A (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | スクリーン印刷装置及び被印刷物剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006062233A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009126139A (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-11 | Gunze Ltd | スクリーン印刷装置、及びその印刷方法 |
CN107031202A (zh) * | 2015-11-03 | 2017-08-11 | Posco公司 | 利用喷墨印刷的涂覆钢板的制造装置及其制造方法 |
JP2019179625A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 本田技研工業株式会社 | 膜電極接合体の製造方法及び製造装置 |
-
2004
- 2004-08-27 JP JP2004248283A patent/JP2006062233A/ja active Pending
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JP7020980B2 (ja) | 2018-03-30 | 2022-02-16 | 本田技研工業株式会社 | 膜電極接合体の製造方法及び製造装置 |
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