JP2005001315A - スキージ部材 - Google Patents

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Yuji Tejima
裕二 手嶋
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Abstract

【課題】所定の印刷パターンを均一な厚さで形成できるスキージ部材を提供する。
【解決手段】幅方向に亘った先端部をスクリーン印刷のスクリーン21上に摺接させる弾性部材11を具備するスキージ部材10において、弾性部材11がスクリーン21の有効印刷領域Aに対応する部分に摺接する塗布部11aと、この塗布部11aの幅方向両側に連続して設けられ且つ塗布部11aより硬度が大きい非塗布部11bとを具備するので、印刷の際、被印刷物40上に所定の印刷パターンを均一な厚さで形成できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被印刷物上にスクリーンを介して印刷材料を塗布するスクリーン印刷に用いられるスキージ部材に関する。
【0002】
【従来技術】
スクリーン印刷では、所定の製版パターンを有するスクリーンが張着されたスクリーン版と、スクリーン上に先端部を摺接させる板状の弾性部材を具備するスキージ部材とを用いて行われる。例えば、スクリーン版の弾性部材の摺接面とは反対側に印刷ステージを配置し、その印刷ステージ上に被印刷物を載せた後、スクリーン版の摺接面上に印刷材料を供給すると共にその摺接面に沿って弾性部材の先端部を移動させることで、スクリーンの製版パターンを介して印刷ステージ上の被印刷物に製版パターンと同一パターンで印刷材料を塗布することで印刷が行われる。
【0003】
また、このようなスクリーン印刷では、印刷時以外にスクリーンと被印刷物とが接触するのを防止するため、通常、スクリーンと被印刷物との間には約1〜10mmの間隙が設けられている。そして、弾性部材の先端部をスクリーンの面上に摺接させる印刷時のみ、スクリーンと被印刷物の印刷面とを接触させて、その被印刷物の面上に印刷材料を塗布し、印刷後は、スクリーン版の張力にスクリーンが引っ張られ、スクリーンが被印刷物の印刷面から離れるようになっている。
【0004】
ところで、このようなスクリーン印刷は、例えば、エレクトロニクス産業等の色々な技術分野に用いることができる。このエレクトロニクス産業においては、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)等の電子部品を実装するプリント配線板の需要が急激に増加しているが、近年、電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望され、これら電子部品の実装方法として、最近ではTAB(TapeAutomated Bonding)、T−BGA(Ball Grid Array)テープ、ASICテープ、FPC(フレキシブルプリント回路)、両面配線板等のフレキシブルプリント配線板を用いた実装方式が採用されている。特に、携帯電話、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯用ノート型PC等のように、高精細化、薄型化、液晶画面の額縁面積の狭小化が要望されている液晶表示素子(LCD)を使用する電子産業において、その重要性が高まっている。
【0005】
例えば、TABテープ等は、絶縁層(絶縁性フィルム)の一方面に設けられた銅箔をパターニングして配線パターンを形成した後に、この配線パターン上にソルダーレジスト用塗布液を上述したスクリーン印刷により塗布し、乾燥・硬化処理を行って、ソルダーレジスト層を形成した後、ソルダーレジスト層で覆われていない配線パターン上にスズメッキを施することで製造される(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−164391号公報 (第3〜4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のスクリーン印刷では、スキージ部材の弾性部材に加わるスクリーンからの応力がスクリーンの中心からスクリーン版枠に近づくにつれて次第に大きくなり、弾性部材の幅方向両端部がその応力により事実上変形してしまうという問題がある。
【0008】
このため、印刷時には、被印刷物とスクリーンとの間に設けられた間隙がスクリーンの中心からスクリーン版枠に近づくにつれて次第に大きくなり、これが原因となって被印刷物上に形成される印刷パターンの厚さにムラが生じるという問題がある。
【0009】
例えば、上述したフレキシブルプリント配線板においては、半導体チップ実装時の信頼性を確保するため、比較的高精度に且つ薄くソルダーレジスト層を形成する必要があるが、このような場合に、ソルダーレジスト層の厚さにムラが生じると、実装不良等の原因となるという問題がある。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑み、所定の印刷パターンを均一な厚さで形成できるスキージ部材を提供することを課題とする。
【0011】
【発明が解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、幅方向に亘った先端部をスクリーン印刷のスクリーン上に摺接させる弾性部材を具備するスキージ部材において、前記弾性部材が前記スクリーンの有効印刷領域に対応する部分に摺接する塗布部と、当該塗布部の幅方向両側に連続して設けられ且つ前記塗布部より硬度が大きい非塗布部とを具備することを特徴とするスキージ部材にある。
【0012】
かかる第1の態様では、弾性部材の塗布部よりその幅方向両側の非塗布部の硬度を所定量大きくすることで、印刷の際、スクリーンの少なくとも有効印刷領域内において、弾性部材の先端部によるスクリーンへの押し込み量が幅方向に亘って一定となる。これにより、少なくとも有効印刷領域内では、スクリーンと被印刷物との間隙が一定となる。したがって、被印刷物上に所定パターンの塗布層を均一な厚さで形成することができる。
【0013】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記塗布部と前記非塗布部とのJIS Aでのゴム硬度の硬度差が10度以上の条件を満たすことを特徴とするスキージ部材にある。
【0014】
かかる第2の態様では、塗布部と非塗布部との硬度差を所定の範囲に調整することで、弾性部材の先端部によるスクリーンへの押し込み量を幅方向に亘って調整できる。
【0015】
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記塗布部と前記非塗布部とは相互に接着されていることを特徴とするスキージ部材にある。
【0016】
かかる第3の態様では、塗布部と非塗布部とが相互に接着固定された弾性部材を具備するスキージ部材を比較的容易に製造できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るスキージ部材及びスクリーン版を示す概略図であって、(a)が斜視図であり、(b)が断面図であり、(c)が正面図である。
【0019】
図示するように、本実施形態のスキージ部材10は、スクリーン版20と共にスクリーン印刷に用いられるものであり、幅方向に亘った先端部を所定の製版パターンを有するスクリーン21の面上に摺接させる弾性部材11と、この弾性部材11の先端部側とは反対側の基端部を保持するホルダ12とからなる。
【0020】
スクリーン版20は、通常のスクリーン印刷に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、本実施形態では、所定の目開きを有する格子状のメッシュからなるスクリーン21と、このスクリーン21を所定の張力で引っ張った状態で固定する金属製のスクリーン版枠22とからなる。そして、スクリーン21の中央部には、弾性部材11の幅よりも小さい所定の製版パターンを有する有効印刷領域Aが設けられている。なお、このようなスクリーン21としては、例えば、ナイロン、ステンレス等からなるメッシュが挙げられる。
【0021】
また、このようなスクリーン版20の上面、すなわち、弾性部材11の先端部を摺接させるスクリーン21の摺接面21aとは反対側には、所定間隔をあけて印刷ステージ30が配設されている。
【0022】
一方、このような印刷ステージ30とはスクリーン版20を介して反対側には、弾性部材11とホルダ12とからなるスキージ部材10が配置されている。
【0023】
弾性部材11は、スクリーン21の有効印刷領域Aに対応し且つ有効印刷領域Aと同じ幅かそれより広い幅を持つ塗布部11aと、有効印刷領域Aを含まない部分、すなわち、塗布部11aの幅方向両側に連続して設けられた非塗布部11bとからなる。例えば、本実施形態では、塗布部11aの幅は、有効印刷領域Aより若干広い幅とした。また、これら塗布部11aと非塗布部11bとは、例えば、本実施形態では、図示しない接着剤により相互に接着固定されている。そして、本発明では、このような弾性部材11の塗布部11aと非塗布部11bとの硬度が異なる、すなわち、塗布部11aより非塗布部11bの硬度を大きくした。
【0024】
ここで、このような塗布部11aと非塗布部11bとのそれぞれの硬度は、スクリーン印刷の条件により適宜調整すればよいが、例えば、塗布部11aと非塗布部11bとのゴム硬度の差がJIS Aで10度以上、好ましくは、10〜40度、さらに好ましくは、10〜30度の条件を満たすようにするのが好ましい。本実施形態では、硬度差を20度、すなわち、塗布部11aのゴム硬度を70度とし、非塗布部11bのゴム硬度を90度とした。なお、本実施形態におけるゴム硬度は、JIS K 6253(旧JIS K 6301)に準じて計測したスプリング式(デュロメータ硬さ)硬度である。また、ここでいうスクリーン印刷の条件とは、例えば、スクリーン21の網目の細かさ(目開き)、弾性部材11のスクリーン21に対する押圧力、スキージ部材10の移動速度、弾性部材11の傾斜角度、印刷材料の種類や粘度等が挙げられる。
【0025】
なお、このような弾性部材11の寸法は、有効印刷領域Aの寸法等により異なるが、例えば、本実施形態では、横幅を約220mm,縦幅を約50mm,厚さを約10mmとし、また、塗布部11aの横幅を130mmとし、各非塗布部11bの横幅を45mmとした。また、弾性部材11の材質としては、例えば、ウレタン、シリコーン等のゴム又はエラストマが挙げられる。ここで、弾性部材11の塗布部11aと非塗布部11bとは、同一材料により形成してもよいが、別々の材料により形成してもよい。本実施形態では、両者をウレタンゴムにより形成した。
【0026】
このように、本実施形態では、弾性部材11の非塗布部11bのゴム硬度を塗布部11aのゴム硬度より大きくするようにしたので、後述する印刷時には、弾性部材11の先端部によるスクリーン21への押し込み量が幅方向に亘って一定となり、被印刷物40の面上に所定の印刷パターンを均一な厚さで形成することができる。
【0027】
なお、本実施形態では、弾性部材11の塗布部11aと非塗布部11bとは、弾性部材11の側面と直交する垂直面同士を接合したが、勿論これに限定されず、例えば、傾斜面や凹凸面等として接着面積を大きくするようにしてもよいことは言うまでもない。また、塗布部11aと非塗布部11bとは、先端部から基端部へ亘って同一幅とする必要はなく、例えば、塗布部の幅を先端方向に亘って漸大又は漸小するように変化させてもよい。
【0028】
一方、このような弾性部材11のスクリーン21の面上に押圧される先端部とは反対の基端部は、ホルダ12により挟持されている。また、このホルダ12は、駆動手段50に固定されている。すなわち、弾性部材11は、ホルダ12に保持された状態で、この駆動手段50によりスクリーン版20に対して上下方向に昇降自在であり、且つそのスクリーン版20の面方向に移動自在となっている。
【0029】
ここで、図1及び図2を参照して、上述した本実施形態に係るスキージ部材10を用いたスクリーン印刷方法について説明する。なお、図2は、本発明の一実施形態に係るスクリーン印刷方法を説明する図1の概略上面図である。
【0030】
まず、印刷ステージ30上に被印刷物40を載置した後、この被印刷物40とスクリーン21との間に所定の間隙、本実施形態では、約1〜3mmの間隙を設けて、スクリーン版20を配置する(図1(b)及び図1(c)参照)。このように、スクリーン21と被印刷物40との間に間隙を設けたのは、印刷時以外にスクリーン21と被印刷物40とが接触するのを防止するためである。すなわち、後述するプロセスにて、弾性部材11の先端部をスクリーン21の面上に摺接させる印刷時のみ、スクリーン21と被印刷物40の印刷面とを接触させるためである。
【0031】
次に、スキージ部材10をスクリーン21の摺接面21aに対して移動方向に沿って所定角度θ傾斜させた状態でそのスクリーン21の摺接面21aを所定の押圧力で押込む(図1(b)参照)。このように、スキージ部材10を傾斜させたのは、弾性部材11の中央部とその幅方向両端部におけるスクリーン21への押圧力のバランスをとるためである。
【0032】
次いで、スクリーン21上に印刷材料60を供給した後、スキージ部材10を駆動手段50によりスクリーン21の面方向、すなわち、摺接面21aに沿って移動させる(図1(b)及び図2参照)。具体的には、弾性部材11の先端部で印刷材料60と共にスクリーン21を所定の押圧力で押込むと共に弾性部材11をスクリーン21の有効印刷領域Aを横切るように摺接させる。これにより、弾性部材11の先端部がスクリーン21の有効印刷領域Aを通過する際、印刷材料60がスクリーン21の製版パターンを介して被印刷物40の面上に塗布され、その被印刷物40の面上に図示しない所定パターンの塗布層が形成される。
【0033】
ここで、このようなスクリーン印刷の際、スクリーン21がスクリーン版枠22に所定の張力で固定されているため、弾性部材11の先端部に加わるスクリーン21からの応力は、スクリーン21の中央よりもスクリーン版枠22側、すなわち、弾性部材11の先端部の中央からその幅方向両端部近傍に近づくにつれて次第に大きくなる。このため、弾性部材11は、スクリーン21からの応力により、弾性部材11の先端部の外縁近傍が事実上変形し易くなる。しかし、本発明では、上述したように、弾性部材11の塗布部11aよりその幅方向両側の非塗布部11bの硬度を大きくしたので、その弾性部材11の先端部がスクリーン21の有効印刷領域A内を通過する際、被印刷物40の面上に対して面方向に平行となる。
【0034】
すなわち、本実施形態では、スクリーン21からの応力の大きな両端部における弾性部材11の先端部が変形する変形量を考慮し、その部分の変形量を考慮しても弾性部材11の塗布部11aと同時にその両側の非塗布部11bをスクリーン21に押し込めるように、予め弾性部材11の非塗布部11bのゴム硬度を塗布部11aのゴム硬度より大きくしておく。これにより、スクリーン版枠22の寸法は従来のままで、スクリーン21の有効印刷領域A内において、弾性部材11の先端部によるスクリーン21への押し込み量を幅方向に亘って一定とし、スクリーン21と被印刷物40との間に設けられた間隙を一定とすることができる。また、本実施形態では、上述したように、弾性部材11を所定量傾斜させた状態でスクリーン印刷を行うようにしたので、弾性部材11の中央部とその幅方向両端部におけるスクリーン21への押圧力のバランスが一定となり、弾性部材11の先端部を幅方向に亘って均一にスクリーン21に押し付けることができる。これにより、被印刷物上に所定のパターンの塗布層を略均一な厚さで確実に形成することができる。
【0035】
(実施形態2)
図3及び図4は、本発明の実施形態2に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を説明する断面図である。
【0036】
本実施形態では、上述した実施形態1で説明したスキージ部材を用いたフレキシブルプリント配線板の製造工程、すなわち、ソルダーレジスト層を形成する工程について説明する。
【0037】
まず、図3(a)に示すように、絶縁層71上に導体層72が設けられた積層フィルム70を用意する。
【0038】
次に、図3(b)に示すように、パンチング等によって、絶縁層71及び銅電層72を貫通してスプロケットホール73をそれぞれ形成する。このスプロケットホール73は、絶縁層71の表面上から形成してもよく、また、絶縁層71の裏面から形成してもよい。
【0039】
次いで、図3(c)に示すように、一般的なフォトリソグラフィー法を用いて、導体層72の面上にフォトレジスト材料塗布溶液を塗布してフォトレジスト材料塗布層74を形成する。さらに、スプロケットホール73内に位置決めピンを挿入して絶縁層71の位置決めを行った後、フォトマスク80を介してフォトレジスト材料塗布層74を露光し、その後、現像することで、フォトレジスト材料塗布層74をパターニングして、図3(d)に示すような配線パターン用レジストパターン75を形成する。
【0040】
次いで、図3(d)に示すように、配線パターン用レジストパターン75をマスクパターンとして導体層72をエッチング液で溶解して除去し、さらに配線パターン用レジストパターン75をアルカリ溶液等にて溶解除去することにより配線パターン76を形成する。
【0041】
次いで、図4(a)に示すように、配線パターン76の面上に、上述したスキージ部材10を用いて、配線パターン76上にソルダーレジスト材料塗布液77を塗布し、ソルダーレジスト材料塗布層78を形成する。具体的には、上述したスキージ部材10を用い、所定の製版パターン91が設けられたスクリーン90を通して配線パターン76の中央部を囲むように所定厚さのソルダーレジスト材料塗布液77を塗布し、ソルダーレジスト材料塗布層78を形成する。
【0042】
このように、本実施形態では、上述したスキージ部材10を用いてソルダーレジスト材料塗布液を塗布するようにしたので、配線パターン76上にソルダーレジスト材料塗布層78を均一な厚さで形成することができる。
【0043】
その後、加熱処理を行うことでソルダーレジスト材料塗布層78を硬化させることにより、図4(b)に示すようなソルダーレジスト層79を形成し、その後、このソルダーレジスト層79で覆われていない配線パターン76上にスズメッキ(図示しない)を形成する。これにより、フレキシブルプリント配線板100が完成する。
【0044】
以上説明したように、本実施形態では、本発明のスキージ部材10を用いて行うスクリーン印刷方法により、ソルダーレジスト材料塗布層78を形成するようにしたので、ソルダーレジスト層79を均一な厚さで形成することができる。特に、本発明によれば、ソルダーレジスト層79を比較的高精度に且つ薄く形成することができる。これにより、配線パターン76上の所定位置に電子部品等を確実に実装でき、半導体チップ実装時の信頼性を向上できる。
【0045】
なお、フレキシブルプリント配線板100の製造では、テープ状の絶縁層71又は積層フィルム72を搬送しながら所定の処理工程を連続的に行うのが一般的であるが、このような場合でも、本発明のスキージ部材10を用いれば、各配線パターン上に均一な厚さのソルダーレジスト材料塗布層を確実に形成することができることはいうまでもない。
【0046】
また、フレキシブルプリント配線板100の製造では、配線パターン76やスプロケットホール73等からなるキャリアパターンを絶縁層の幅方向に1列設けるようにしたが、勿論これに限定されず、例えば、キャリアパターンを絶縁層の幅方向に複数列、例えば、3列並設するようにしてもよい。この場合でも、本発明のスキージ部材によれば、絶縁層の幅方向に亘って各キャリアパターンの配線パターン上に均一な厚さのソルダーレジスト材料塗布層を確実に形成できる。
【0047】
なお、フレキシブルプリント配線板の種類についても特に限定されず、従来公知の例えば、TAB、CSP、BGA、COF、μ−BGA、FC、QFPタイプ、FPC、両面配線タイプ等とすることができる。
【0048】
ここで、実施例1及び比較例1に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0049】
(実施例1)
板状の弾性部材の塗布部をゴム硬度がJIS A 70度でヤング率12MPaのウレタンゴムにより形成し、この塗布部の幅方向両端側の非塗布部をゴム硬度がJIS A 90度でヤング率53MPaのウレタンゴムにより形成した。そして、この弾性部材をホルダに挟持したものを実施例1のスキージ部材とした。
【0050】
(比較例1)
全体をゴム硬度がJIS A 70度のウレタンゴムで形成した弾性部材を用いた以外は実施例1と同様のものを比較例1のスキージ部材とした。
【0051】
(スクリーン印刷の条件)
図5に示すように、長手方向に5行、幅方向に3列(以下、5行×3列とする。)の配線パターン76が形成された絶縁層71の領域を1回の印刷範囲、すなわち、スクリーン21の有効印刷領域Aとした。また、スクリーン印刷条件は、厚さ30μmのソルダーレジスト層を形成するための条件とし、ここでは、スキージ部材の傾斜角度73°、スキージ部材のスクリーンに対する押圧力294kPa(3kgf/cm)、スキージ部材の移動速度150mm/sec、スクリーンと絶縁層との間隔1.5〜2.0mmの条件とした。なお、印刷方向は、絶縁層51の幅方向とした。
【0052】
(試験例1)
上述した5行×3列の配線パターン76が形成された絶縁層71を印刷ステージ上に搬送した後、実施例1のスキージ部材により、スクリーンを介して、各配線パターン76上のそれぞれにソルダーレジスト材料塗布層を形成した。次に、これをエンボススペーサの間に挟んでリールに巻き取り、加熱処理してソルダーレジスト材料塗布層を硬化させて、各配線パターン76上にソルダーレジスト層をそれぞれ形成した。そして、以上の操作を、実施例1のスキージ部材について5回行った(実施例1a〜1e)。なお、上述した操作を、比較例1のスキージ部材についても同様にして3回行った(比較例1a〜1c)。
【0053】
次に、上述した実施例1a〜1e及び比較例1a〜1cの各ソルダーレジスト層の厚さ[μm]を測定した。具体的には、図6〜図8に示すように、ソルダーレジスト層毎に3箇所の厚さを測定した。そして、ソルダーレジスト層の各部分の測定値について、絶縁層の幅方向(列記号;L〜N)の平均値をその長手方向(行記号;O〜X)に亘ってそれぞれ算出した。その結果を図9〜図11、及び下記表1に示す。なお、図6〜図8は、ソルダーレジスト層の各部分の厚さの測定値を示す図である。また、図9〜図11は、ソルダーレジスト層の厚さのムラを示すグラフである。
【0054】
【表1】
Figure 2005001315
【0055】
上記表1,図6〜図8に示すように、実施例1a〜1eは、比較例1a〜1cと比べて、有効印刷領域内において、絶縁層71の中央とその長手方向両側とのそれぞれに対応するソルダーレジスト層の厚さの差は非常に小さく、ソルダーレジスト層の厚さのバラつきが小さいことが分かった。このことは、図9〜図11に示すグラフからも明らかである。
【0056】
以上の結果から、実施例1のスキージ部材を用いれば、有効印刷領域内におけるソルダーレジスト材料塗布層を比較的均一な厚さで形成できることは明らかである。これにより、弾性部材の塗布部より非塗布部の硬度を大きくすることで、所定厚さのソルダーレジスト材料塗布層を均一に形成することができることが確認された。
【0057】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1及び2を説明したが、勿論、スキージ部材は上述したものに限定されるものではなく、被印刷物についても特に限定されるものではない。
【0058】
例えば、上述した実施形態1では、弾性部材11の塗布部11a及び非塗布部11bの硬度をJIS K 6253に準じて計測したスプリング式(デュロメータ硬さ)硬度、すなわち、ゴム硬度によって規定したが、勿論これに限定されず、例えば、弾性部材をスクリーン印刷において支障がない材料で形成し、その材料の硬さを従来公知の硬さ試験により計測して規定してもよい。何れにしても、本発明は、スクリーン印刷の際に、弾性部材の先端部によるスクリーンへの押し込み量を幅方向に亘って一定となるように、弾性部材の塗布部の変形量よりも非塗布部の変形量を小さく調製すればよく特に限定されるものではない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のスキージ部材では、弾性部材の塗布部より非塗布部の硬度を大きくするようにしたので、印刷の際、スクリーンの少なくとも有効印刷領域内において、弾性部材の先端部によるスクリーンへの押し込み量が幅方向に亘って一定となり、被印刷物上に所定パターンの塗布層を均一な厚さで形成できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るスキージ部材及びスクリーン版を示す概略図であって、(a)が斜視図であり、(b)が断面図であり、(c)が正面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るスクリーン印刷方法を説明する図1の概略上面図である。
【図3】本発明の実施形態2に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態2に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を説明する図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る試験例1における有効印刷領域内の印刷パターンを示す概略平面図である。
【図6】本発明の実施形態2に係る実施例1a〜1cのソルダーレジスト層の厚さの測定値を示す概略図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る実施例1eのソルダーレジスト層の厚さの測定値を示す概略図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る比較例1a〜1cのソルダーレジスト層の厚さの測定値を示す概略図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る実施例1a〜1dのソルダーレジスト層の厚さのムラを示すグラフである。
【図10】本発明の実施形態2に係る実施例1eのソルダーレジスト層の厚さのムラを示すグラフである。
【図11】本発明の実施形態2に係る比較例1a〜1cのソルダーレジスト層の厚さのムラを示すグラフである。
【符号の説明】
A 有効印刷領域
10 スキージ部材
11 弾性部材
11a 塗布部
11b 非塗布部
12 ホルダ
13 挟持部材
20 スクリーン版
21 スクリーン
22 スクリーン版枠
30 印刷ステージ
40 被印刷物
50 駆動手段
60 印刷材料
70 積層フィルム
71 絶縁層
72 導体層
73 スプロケットホール
74 フォトレジスト材料塗布層
75 配線パターン用レジストパターン
76 配線パターン
77 ソルダーレジスト材料塗布液
78 ソルダーレジスト材料塗布層
79 ソルダーレジスト層
80 フォトマスク
90 スクリーン
91 製版パターン
100 フレキシブルプリント配線板

Claims (3)

  1. 幅方向に亘った先端部をスクリーン印刷のスクリーン上に摺接させる弾性部材を具備するスキージ部材において、
    前記弾性部材が前記スクリーンの有効印刷領域に対応する部分に摺接する塗布部と、当該塗布部の幅方向両側に連続して設けられ且つ前記塗布部より硬度が大きい非塗布部とを具備することを特徴とするスキージ部材。
  2. 請求項1において、前記塗布部と前記非塗布部とのJIS Aでのゴム硬度の硬度差が10度以上の条件を満たすことを特徴とするスキージ部材。
  3. 請求項1又は2において、前記塗布部と前記非塗布部とは相互に接着されていることを特徴とするスキージ部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014151580A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Denso Corp スクリーン印刷機、及びそれに用いられるスキージの製造方法
CN114953717A (zh) * 2022-07-08 2022-08-30 松山湖材料实验室 光伏电池网版印刷用刮条及光伏电池片图案的印刷方法

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