JP2006061211A - 蒸気分離容器およびそれを用いた炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンパクトで、高火力で沸騰継続時間を長くしても御粘の吹きこぼれを確実に防止でき、取扱性、清掃性を向上させることができ、コストを抑制できる蒸気分離容器と、この蒸気分離容器を用いることで美味しいご飯を炊くことのできる炊飯器を得る。
【解決手段】 蒸気を内部に導入するための蒸気導入筒17と、蒸気を外部に排出するための蒸気排出口11と、蒸気導入筒から蒸気排出口11に至る経路内に配置されて、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室20とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を、蒸気と御粘に分離する蒸気分離容器と、それを用いた炊飯器に関する。
従来より、炊飯器本体の開口部を覆う蓋に蒸気分離容器を取り付け、この蒸気分離容器に、炊飯中に発生する御粘を含んだ蒸気を取り入れる蒸気導入筒と、蒸気を排出する蒸気口と、御粘を溜める溜まり凹部と、溜まり凹部と内鍋を連通する連通口と、内鍋の内圧によって連通口を開閉する開閉弁とを設けて、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を、蒸気分離容器によって蒸気と御粘に分離し、御粘の吹きこぼれを防止するようにしたものは知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−244138号公報
従来の蒸気分離容器およびそれを用いた炊飯器は以上のように構成され、基本的に蒸気導入筒から蒸気排出口間の距離を稼ぐことで御粘の吹きこぼれを防止していた。しかし、このような構造において、美味しいご飯を炊くために高火力で沸騰継続時間を長くしても御粘の吹きこぼれを防止できるようにするためには、蒸気と御粘を分離する経路をさらに長くする必要があり、蒸気分離容器の大型化が避けられず、材料の使用量が増えてコスト高となるだけでなく、取扱性も悪くなるという難点があった。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、コンパクトで、高火力で沸騰継続時間を長くしても御粘の吹きこぼれを確実に防止でき、取扱性、清掃性を向上させることができ、コストを抑制できる蒸気分離容器と、この蒸気分離容器を用いることで美味しいご飯を炊くことのできる炊飯器を得ることを目的とする。
本発明に係る蒸気分離容器は、炊飯器に取付けられて、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を蒸気と御粘に分離するための蒸気分離容器であって、蒸気を内部に導入するための蒸気導入筒と、蒸気を外部に排出するための蒸気排出口と、蒸気導入筒から蒸気排出口に至る経路内に配置されて、蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室と、を備えるものである。
本発明に係る炊飯器は、内鍋を内部に収納する上面が開口された本体と、この本体の上面開口を覆う蓋と、内鍋を過熱する加熱手段と、蓋に取付けられて、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を蒸気と御粘に分離する蒸気分離容器とを備え、蒸気分離容器には、蒸気を分離容器内部に導入するための蒸気導入筒と、蒸気を外部に排出するための蒸気排出口と、蒸気導入筒から蒸気排出口に至る経路内に配置されて、蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室と、を設けたものである。
本発明の蒸気分離容器においては、分離室にて蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離するので、蒸気と御粘の分離性能が高く、高火力で沸騰継続時間を長くしても御粘の吹きこぼれを確実に防止できる上、従来よりも分離のための経路を短くかつ小型化できる。このため、蒸気分離容器全体としての小型化が可能で、コストを抑制でき、かつ取扱い性が向上する。
本発明の炊飯器においては、蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する蒸気分離容器を用いているので、蒸気と御粘の分離性能が高く、高火力で沸騰継続時間を長く設定することができる。このため、美味しいご飯を炊くことができる。
実施の形態1.
以下、図示実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る蒸気分離容器を用いた炊飯器の構成を示す側面断面図、図2は蒸気分離容器の側面断面図、図3は図2のA−A線矢視断面図である。
本実施形態の炊飯器は、図1のようにその本体1の上面に開口部があり、その開口部が蓋2で覆われている。本体1には内鍋3が収容され、内鍋3には水、米などが収納され、そして内鍋3は、誘導コイル4により加熱され、炊飯が行われるようになっている。炊飯中に発生する蒸気と御粘は、蓋2の凹部5に収納される蒸気分離容器10の内部で蒸気と御粘に分離され、蒸気は蒸気分離容器10に設けられた蒸気排出口11から外部へ排出され、御粘は炊飯工程終了後に内鍋3に戻るようになっている。炊飯制御は、制御部6が行い、炊き方の選定等の操作は操作部7で行う。
これを更に詳述すると、蒸気分離容器10は、図2及び図3のようにその外殻がヒンジ部12a,13aに連結ピン14を挿入して組み付けられた開閉自在な上ケース12と下ケース13とからなり、上方からみるとほぼ円形状に形成されている。また、蒸気分離容器10の反ヒンジ部となる正面側(図2の左側)には、下ケース13に係止部15が取付けられ、上ケース12に係止部15と係合可能なフック16が設けられている。また、蒸気分離容器10には、下端開口が蒸気導入口17aとなる蒸気導入筒17と、蒸気導入筒17から蒸気排出口11に至る経路内に配置されて、蒸気導入筒17から蒸気分離容器10内部に流入する蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室20と、分離室20にて蒸気から分離された御粘を一旦受けて回収する下ケース13に形成された溜まり凹部19と、下ケース13における溜まり凹部19の底部に設けられて内鍋3と蒸気分離容器10を連通する連通口31と、連通口31に上下動可能に装着されてこの連通口31を開閉する開閉弁32とが備えられている。
連通口31は、溜まり凹部19の底部に設けられた開口部の周囲に数ヶ所切欠きを設けることで形成されている。開閉弁32は、開口部に嵌入して取り付けられており、頭部32a、柱部32b、裾部32cとで構成されている。柱部32bは、開口部の径より小さく、溜まり凹部19の厚みより長く形成されている。頭部32aは、柱部32bより径が大きく、内鍋3の内圧が低いときは開口部の周縁に係合して、抜けが防止される。このとき、開口部周囲の切欠きは開口状態となっていて、蒸気分離容器10と内鍋3とが連通されるようになっている。また、裾部32cは、開口部およびその周囲の切欠きを含む連通口31より径が大きく、加熱中すなわち内鍋3の内圧が高いときは、上方に押し上げられてその上面を開口部の周縁に当接することによって連通口31を塞ぐようになっている。なお、開閉弁32は、耐熱性を有し経年変化しにくい例えばシリコンゴム等からなり、頭部32a側から連通口31に嵌入される。下ケース13の底面は、御粘が溜まり凹部19に流れ易いように溜まり凹部19に向かって傾斜している。
分離室20は、略円筒もしくは球形状(ここでは円筒形状)を呈し、上ケース12と一体に形成された分離室上部材21と、別体からなる分離室下部材22とから二分割構成されてなり、その分離室上部材21には係止部21aが設けられ、その分離室下部材22には係止部21aと係合可能なフック部22aが設けられ、フック部22aには、このフック部22aと係止部21aとの係合状態を解除するための解除操作部22bが延出して設けられており、解除操作部22bを指で押すことで、係止部21aとフック部22aとの係合状態を解除することができて、分離室下部材22を取り外せる構造になっている。また、分離室下部材22には、分離された御粘を下ケース13内に落として回収するための複数の御粘戻し穴22cが、蒸気導出管23の入口23a寄りの下部の接線方向に形成されており、御粘戻し穴22cから下ケース13内に落ちた御粘は、一旦溜まり凹部19に溜まり、炊飯工程終了後(内鍋3の内圧が低いとき)に内鍋3に戻るようになっている。
蒸気導入筒17は、図3に示すように分離室20の長手中央より蒸気排出口11寄りに配置され、かつ図2に示すように分離室20の内周面に沿って周方向に混合気を導入可能な位置、つまり分離室20の周壁接線方向に向けて設置されている。また、分離室20内のほぼ中心軸線上に、蒸気導出管23の一端側が延出して設けられているとともに、蒸気導出管23の他端側が上方へ屈曲して蒸気排出口11に至る排出経路を形成している。つまり、蒸気導出管23は、その先端の蒸気導出口23a側が分離室20の長手方向で蒸気導入筒17とは逆の端に向かって延びている。
次に、本実施形態に係る蒸気分離容器およびそれを用いた炊飯器の動作について図1乃至図3に基づき説明する。まず、内鍋3内に米と水を入れ炊飯を開始すると、誘導コイル4により内鍋3が加熱され、内鍋3内から御粘を含んだ蒸気が発生する。このとき、内鍋3の内圧は上昇しているため、開閉弁32は上方に押し上げられ、連通口31は閉じられている。したがって、御粘を含んだ蒸気は、蓋2に取り付けられた蒸気分離容器10の蒸気導入口17aから流入し、蒸気導入筒17を通って分離室20内に導かれる。
蒸気導入筒17から分離室20内に導かれた蒸気と御粘の混合気は、図3のように分離室20の周壁接線方向に向かって流れ、分離室20の内面に沿ってサイクロン状に旋回しながら流れ、その旋回に伴う遠心力で、比重の異なる蒸気と御粘を分離する。そして分離された蒸気は、分離室20内の蒸気導出口23aから蒸気導出管23を通って、蒸気排出口11から外部へ排出される。また御粘は、分離室下部材22の下部の接線方向に設けられた御粘戻し穴22cから蒸気分離容器10内に垂れ落ち、下ケース13の底面を流れて溜まり凹部19に溜まる。このように、分離室20内での遠心分離により御粘が確実に分離されて溜まり凹部19に垂れ落ち溜まるため、吹きこぼれることはなく、強火を継続することができ、焚きむらのない美味しいご飯を炊くことができる。
加熱が停止し内鍋3の内圧が下がると、開閉弁32はその自重及び御粘の重さにより下がり、連通口31が開いて、溜まり凹部19に溜まった御粘が内鍋3内に戻る。御粘が内鍋3のご飯に戻ることで、御粘に含まれるおいしさの成分が与えられ、つやや粘りのある美味しいご飯を炊くことができる。
蒸気分離容器10の内部が汚れた場合には、蒸気分離容器10を蓋2から取り外し、係止部15を押してフック16との係合を解き、上ケース12と下ケース13を開くことで、簡単に内部を洗うことができる。その際、本実施形態では分離室20で遠心力を利用して蒸気と御粘を分離するため、上ケース12と下ケース13には蒸気と御粘を分離する障壁等がなく、清掃が容易である。また、既述したように分離室20は分離室下部材22が取り外せるため、分離室内も洗うことができる。分離室下部材22には蒸気導出管23も付属しており、蒸気導出管23も洗うことが可能である。さらに、蒸気分離容器10を抗菌プラスチックで形成すれば、雑菌の繁殖を抑えることもでき、清潔さを保つことができる。
このように、本実施形態の蒸気分離容器においては、蒸気と御粘の混合気の流れが、分離室20内で直線的な流れではなく、円筒形状の分離室20の内面に沿うという曲線的な流れになるため、分離経路は蒸気導入筒17の出口と蒸気導出口23aとを直線で結んだ距離より何倍も長くなる。このため、僅かな空間であっても、蒸気と御粘とを分離するための十分な距離を確保することができる。しかし、ここで重要なことは遠心分離により蒸気と御粘とを効率良く分離する点にあり、分離のための経路延長効果はあくまで副次的効果である。換言すれば、本実施形態においては、蒸気と御粘の分離のための経路が例え短くなっても、従来より蒸気と御粘とを効率良く分離することができる。このため、高火力で沸騰継続時間を長くしても御粘の吹きこぼれを確実に防止できる上、蒸気分離容器10の大幅な小型化が可能となり、コストを抑制でき、かつ取扱い性が向上する。
また、本実施形態の炊飯器は、前記のような蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する蒸気分離容器10を用いているので、蒸気と御粘の分離性能が高く、高火力で沸騰継続時間を長く設定することができる。このため、美味しいご飯を炊くことができる。
なお、ここでは、蒸気導出管23をほぼ水平に設けて、スムーズな蒸気の流れを実現している。しかし、蒸気導出管23内に水滴が溜まった場合、内圧で蒸気排出口11から噴出してしまう可能性がある。したがって、蒸気導出管23の蒸気導出口23a側を若干下方へ傾けることが望ましい。こうすることで、蒸気導出管23内に水滴が付いた場合に、これを傾斜により分離室20内に流れ落とすことができて、水滴が蒸気排出口11から外部に噴出する可能性も無くなる。更にこのように、蒸気導出管23の蒸気導出口23a側を若干下方へ傾けることによって、蒸気導出管23と分離室20が平行にならず、蒸気の流れがスムーズにならない場合には、分離室20も蒸気導出管23と平行になるように一端側(蒸気導出口23a側に対応する側)を若干下方へ傾けてもよく、そうすることで蒸気のスムーズな流れを実現できる。
また、ここでは蒸気導出口23aと蒸気排出口11をほぼ同じ径に設定してあるが、この蒸気排出口11の径は蒸気導出口23aの径より大きくしてもよく、この場合には、蒸気の勢いが緩和されるので、蒸気導出管23内の水滴の発生を防止することができる。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係る蒸気分離容器を示す側面断面図、図5は図4のB−B線矢視断面図であり、各図中、前述の実施の形態1と同一機能部分には同一符号を付してある。なお、炊飯器の構成については前述の実施の形態1のものと同じであるため、説明に当たっては図1を参照するものとする。
本実施形態の蒸気分離容器10Aは、図4のようにその外殻がヒンジ部12a,13aに連結ピン14を挿入して組み付けられた開閉自在な上ケース12と下ケース13とからなり、上方からみるとほぼ円形状に形成されている。また、蒸気分離容器10Aの反ヒンジ部となる正面側(図4の左側)には、下ケース13に係止部15が取付けられ、上ケース12に係止部15と係合可能なフック16が設けられている。また、蒸気分離容器10Aには、下端開口が蒸気導入口17aとなる蒸気導入筒17と、蒸気導入筒17から蒸気排出口11に至る経路内に配置されて、蒸気導入筒17から蒸気分離容器10内部に流入する蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室20Aと、分離室20Aにて蒸気から分離された御粘を一旦受けて回収する下ケース13に形成された溜まり凹部19と、下ケース13における溜まり凹部19の底部に設けられて炊飯器の内鍋3(図1)と蒸気分離容器10Aを連通する連通口31と、連通口31に上下動可能に装着されてこの連通口31を開閉する開閉弁32とが備えられている。
分離室20Aは、有底の円筒状を呈し、これを倒伏状態にしてその円筒軸線を、炊飯器(図1参照)の蒸気分離容器設置面に垂直な面に対し図4のようにαの角度をもって後方に傾けた状態に設けられているとともに、蒸気導入筒17が、その内部を流れる蒸気と御粘の混合気が分離室筒軸方向へ向かうように設置されている。また、分離室20A内には、蒸気導入筒通過直後の蒸気と御粘の混合気の流れを図5のように左右に分かれさせてそれぞれ分離室内面に沿ってその接線方向へと向かわせる翼状の突起41と、遠心分離された蒸気を蒸気排出口11へ案内するための蒸気導出管23Aが設けられている。さらに、分離室20Aの周壁には、遠心分離された御粘を蒸気分離容器10A内部に戻すための御粘戻し穴42が接線方向に形成されており、御粘戻し穴42から蒸気分離容器10A内に落ちた御粘は、一旦溜まり凹部19に溜まり、炊飯工程終了後(内鍋3の内圧が低いとき)に内鍋3に戻るようになっている。
蒸気導出管23Aは、図4に示すように分離室20Aのほぼ中心に配置され、分離室20Aの底部より円筒軸線に沿って垂下し、その下端の蒸気導出口23aの位置が、分離室20A内において蒸気導入筒17の出口よりも下方となるようにその長さが調整され、蒸気導入筒17から流入した蒸気と御粘の混合気が直接蒸気導出管23Aに入り込むのを防止できるようになっている。それ以外の構成は前述の実施形態1と同様である。
次に、本実施形態に係る蒸気分離容器の動作について図4及び図5に基づき前述の図1を参照しながら説明する。まず、内鍋3内に米と水を入れ炊飯を開始すると、誘導コイル4により内鍋3が加熱され、内鍋3内から御粘を含んだ蒸気が発生する。このとき、内鍋3の内圧は上昇しているため、開閉弁32は上方に押し上げられ、連通口31は閉じられている。したがって、御粘を含んだ蒸気は、蓋2に取り付けられた蒸気分離容器10Aの蒸気導入口17aから流入し、蒸気導入筒17を通って分離室20A内に導かれる。
蒸気導入筒17から分離室20A内に導かれた蒸気と御粘の混合気は、図5のように蒸気導入筒17の出口近傍に配置された突起41に案内されて左右に分かれ、それぞれ分離室内面に沿ってその接線方向に向かって流れ、サイクロン状に旋回し、その旋回に伴う遠心力で、比重の異なる蒸気と御粘を分離する。そして分離された蒸気は、分離室20A内の蒸気導出口23aから蒸気導出管23Aを通って、蒸気排出口11から外部へ排出される。また御粘は、分離室20Aの周壁の接線方向に形成された御粘戻し穴42と分離室20Aの下端開口とから蒸気分離容器10A内に垂れ落ち、下ケース13の底面を流れて溜まり凹部19に溜まる。このように、分離室20A内での遠心分離により御粘が確実に分離されて溜まり凹部19に垂れ落ち溜まるため、吹きこぼれることはなく、強火を継続することができ、焚きむらのない美味しいご飯を炊くことができる。
加熱が停止し内鍋3の内圧が下がると、開閉弁32はその自重及び御粘の重さにより下がり、連通口31が開いて、溜まり凹部19に溜まった御粘が内鍋3内に戻る。御粘が内鍋3のご飯に戻ることで、御粘に含まれるおいしさの成分が与えられ、つやや粘りのある美味しいご飯を炊くことができる。
蒸気分離容器10Aの内部が汚れた場合には、蒸気分離容器10Aを蓋2から取り外し、係止部15を押してフック16との係合を解き、上ケース12と下ケース13を開くことで、簡単に内部を洗うことができる。なお、蒸気分離容器10Aを抗菌プラスチックで形成すれば、雑菌の繁殖を抑えることもでき、清潔さを保つことができる。
このように、本実施形態の蒸気分離容器においても、遠心分離により蒸気と御粘とを効率良く分離することができる。また、蒸気と御粘の混合気の流れが、分離室20A内で直線的な流れではなく、円筒形状の分離室20Aの内面に沿うという曲線的な流れになるため、分離経路は蒸気導入筒17の出口と蒸気導出口23aとを直線で結んだ距離より何倍も長くなる。このため、僅かな空間であっても、蒸気と御粘とを分離するための十分な距離を確保することができる。このため、高火力で沸騰継続時間を長くしても御粘の吹きこぼれを確実に防止できる上、蒸気分離容器10Aの大幅な小型化が可能となり、コストを抑制でき、かつ取扱い性が向上する。
また、本実施形態の炊飯器は、前記のような蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する蒸気分離容器10Aを用いているので、蒸気と御粘の分離性能が高く、高火力で沸騰継続時間を長く設定することができる。このため、美味しいご飯を炊くことができる。
また、ここでも蒸気導出口23aと蒸気排出口11をほぼ同じ径に設定してあるものを例に挙げて説明したが、ここでも蒸気排出口11の径を蒸気導出口23aの径より大きくして、蒸気の勢いを緩和し、蒸気導出管23A内の水滴の発生を防止するようにしてもよい。
実施の形態3.
なお、前述の実施の形態2においては分離室20A内に蒸気導入筒通過直後の蒸気と御粘の混合気の流れを左右に分かれさせてそれぞれ分離室内面に沿ってその接線方向へと向かわせる翼状突起41を設けた蒸気分離容器10Aを例に挙げて説明したが、これを図6のように蒸気導入筒通過直後の蒸気と御粘の混合気の流れを左の一方向に向かわせる弧状の突起41Aを設けた蒸気分離容器10B、又は図7のように蒸気導入筒通過直後の蒸気と御粘の混合気の流れを右の一方向に向かわせる弧状の突起41Bを設けた蒸気分離容器10Cとしてもよく、このような場合でも前述の実施の形態2と同等の作用、効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る蒸気分離容器を用いた炊飯器の構成を示す側面断面図である。 実施形態1に係る蒸気分離容器の側面断面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 本発明の実施の形態2に係る蒸気分離容器を示す側面断面図である。 図4のB−B線矢視断面図である。 本発明の実施の形態3に係る蒸気分離容器の一例を示す図5相当の要部断面図である。 実施形態3に係る蒸気分離容器の他の例を示す図5相当の要部断面図である。
符号の説明
1 炊飯器本体、2 蓋、3 内鍋、4 誘導コイル(加熱手段)、10,10A,10B,10C 蒸気分離容器、11 蒸気排出口、12 上ケース、13 下ケース、17 蒸気導入筒、20,20A 分離室、22c,42御粘戻し穴、23,23A 蒸気導出管、41,41A,41B 突起。

Claims (5)

  1. 炊飯器に取付けられて、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を蒸気と御粘に分離するための蒸気分離容器であって、
    蒸気を内部に導入するための蒸気導入筒と、
    蒸気を外部に排出するための蒸気排出口と、
    前記蒸気導入筒から前記蒸気排出口に至る経路内に配置されて、蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室と、
    を備えることを特徴とする蒸気分離容器。
  2. 前記分離室を、略円筒もしくは球形状に形成し、前記蒸気導入筒を、該蒸気導入筒通過直後の蒸気と御粘の混合気が前記分離室の内面に沿ってその接線方向へと流れるように設置するとともに、該分離室に、遠心分離された蒸気を前記蒸気排出口へ案内するための蒸気導出管と、遠心分離された御粘を容器内部に戻すための御粘戻し穴と、を設けたことを特徴とする請求項1記載の蒸気分離容器。
  3. 前記分離室を略円筒に形成し、前記蒸気導入筒を、その内部を流れる蒸気と御粘の混合気が分離室筒軸方向へ向かうように設置するとともに、前記分離室に、蒸気導入筒通過直後の蒸気と御粘の混合気の流れを該分離室内面に沿ってその接線方向へと向かわせる突起と、遠心分離された蒸気を前記蒸気排出口へ案内するための蒸気導出管と、遠心分離された御粘を容器内部に戻すための御粘戻し穴と、を設けたことを特徴とする請求項1記載の蒸気分離容器。
  4. 前記御粘が戻される容器を、開閉可能な上ケースと下ケースから構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蒸気分離容器。
  5. 内鍋を内部に収納する上面が開口された本体と、
    該本体の上面開口を覆う蓋と、
    内鍋を過熱する加熱手段と、
    前記蓋に取付けられて、炊飯中に排出される蒸気と御粘の混合気を蒸気と御粘に分離する蒸気分離容器とを備え、
    該蒸気分離容器には、
    蒸気を分離容器内部に導入するための蒸気導入筒と、
    蒸気を外部に排出するための蒸気排出口と、
    前記蒸気導入筒から前記蒸気排出口に至る経路内に配置されて、蒸気と御粘の混合気を遠心力により分離する分離室と、
    を設けたことを特徴とする炊飯器。
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