JP5709687B2 - 炊飯器 - Google Patents
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Description
しかしながら、蒸気とおねばとが流れる距離を長くするためには、水平方向の経路を長くしたり障壁を高くしたりする必要がある。そうすると、蒸気口ユニットが大型化してしまうこととなる。特に、おいしいご飯を炊くために高火力での沸騰時間を長くした炊飯器においては、加熱手段への入力電力を大きくすると単位時間当たりのおねばと蒸気の発生量も増えるため、蒸気とおねばとが流れる距離をさらに長くする必要があり、蒸気口ユニットはさらに大型化してしまう。このように蒸気口ユニットが大型化すると、材料の使用量が増えて製造コストの増加につながり、また、使用者による取り扱い性も悪くなってしまう。また、炊飯器全体に対して蒸気口ユニットが占める体積の割合も大きくなり、設計的、デザイン的な制約も大きかった。
以下、本発明の炊飯器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態に係る炊飯器の断面斜視図、図2は実施の形態に係る炊飯器の断面図である。また、図3は実施の形態に係る蓋体、内蓋、及び蒸気分離ユニットの断面斜視図、図4は実施の形態に係る蓋体、内蓋、及び蒸気分離ユニットの断面図である。なお、以降の説明において、便宜上、図1、図2における紙面上方向を「上」、紙面下方向を「下」と称する場合がある。また、図1及び後述の各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
蓋体10の上面には、炊飯中に発生した蒸気を炊飯器100の外部に放出するための蓋体排出口16が開口している。
図5は実施の形態に係る蒸気分離ユニット近傍の断面斜視図、図6は実施の形態に係る蒸気分離ユニットの外観斜視図、図7は実施の形態に係る蒸気分離ユニットの分解斜視図、図8は実施の形態に係る蒸気分離ユニットの断面模式図である。図8では、蒸気とおねばの流れを矢印で概念的に記している。また、図9は、実施の形態に係る蒸気分離ユニットの断面模式図であり、第二混合気流入口54を通る軸方向に直交する面での断面模式図である。
内蓋20の一部には、下側に向かって凹となる凹部が形成されている。この凹部を、おねば溜まり部21と称する。おねば溜まり部21は、本実施の形態では、平面視ほぼ円形であって、内蓋20に設けられた開口部に皿状の別部材を取り付けることによって構成されている。
蒸気分離ユニット30は、ほぼ円筒状の外筒40と、外筒40内に挿入される内筒50と、蒸気導出管60と、外筒40の入口側開口部を覆う入口側キャップ70と、外筒40の出口側開口部を覆う出口側キャップ80とを備える。蒸気分離ユニット30は、外筒40と内筒50の筒軸がほぼ水平となるような向きで、蓋体10に取り付けられている。
内筒50は、一端側に形成された入口部51と、他端側に形成されたほぼ円筒状の出口部53と、入口部51と出口部53とを接続するテーパー部52とを有している。テーパー部52の外壁面及び内壁面は、入口部51から出口部53に向かう先細りのテーパー状に形成されている。入口部51よりも出口部53の方が、その外周壁及び内周面の径が小さく構成されている。すなわち、内筒50内に形成されている第二流路92は、入口部51に対して出口部53における流路断面積が小さくなっている。
また、外筒40には係止爪43が設けられ、出口側キャップ80には係合部81が設けられており、係止爪43を係合部81に係合させることで、出口側キャップ80を外筒40に取り付けることができる。係止爪43と係合部81との係合状態は、使用者の操作により解除可能であり、使用者は外筒40から出口側キャップ80を取り外すことができる。
このように、蒸気分離ユニット30を構成する各部材を着脱可能な構成とすることで、おねばによって汚れうる蒸気分離ユニット30の清掃を行いやくすることができる。なお、本実施の形態で示した係止爪と係合部とによる着脱構造は一例であり、任意の着脱構造を採用できる。
内筒50は、外筒40とほぼ同軸に、外筒40の内壁面から隙間を設けた位置に配置される。これにより、外筒40の内壁面と、内筒50の外壁面との間には、流体の流路(第一流路91と称する)が形成される。また、前述のように、内筒50の内部には、第二流路92が形成されている。第一流路91と第二流路92は、内筒50を介して、ほぼ同軸上に二重に配置されていることとなる。
次に、蒸気分離ユニット30を備えた炊飯器100の作用を説明する。
使用者が、水と米を入れた内釜2を炊飯器本体1内に収容して蓋体10を閉じ、操作ボタン5を操作すると、加熱手段3の作用によって内釜2が加熱され、内釜2内の水が沸騰すると、おねばを含んだ蒸気が発生する。このとき、内釜2の内圧が上昇しているため、開閉弁25は、押し上げられておねば戻し口24を閉塞する。このため、おねばを含む蒸気は、内釜2内を上昇し、内蓋排出口22と混合気案内筒23を通り、第一混合気流入口41に挿入された混合気案内筒23の端部から外筒40内へと導かれる。
Claims (6)
- 炊飯器本体と、
前記炊飯器本体内に着脱可能に収容される内釜と、
前記炊飯器本体の上部開口部を覆い、蒸気を外部に排出するための蓋体排出口を備えた蓋体と、
前記蓋体の下面に着脱可能に装着されて前記内釜の上部開口部を覆うとともに、前記内釜内の蒸気を排出するための内蓋排出口を備えた内蓋と、
前記内蓋排出口より流出する蒸気とおねばを含む流体からおねばを分離するための蒸気分離ユニットとを備え、
前記蒸気分離ユニットは、
二重筒構造をなす外筒と内筒とを有し、
前記外筒と前記内筒との間に形成された空間を第一流路とし、
前記内筒内の空間を第二流路とし、
前記外筒には、前記第一流路の下流側に対応する位置に、おねばを前記外筒から流出させる第一おねば流出口が形成されており、
前記内筒には、前記第二流路の下流側に対応する位置に、おねばを前記内筒から流出させる第二おねば流出口が形成されており、
前記内蓋排出口から流出した前記蒸気とおねばを含む流体は、前記第一流路及び前記第二流路にて旋回するよう導入され、前記第一流路及び前記第二流路を経た後に前記蓋体排出口から排出される
ことを特徴とする炊飯器。 - 前記内蓋には、前記第一おねば流出口または前記第二おねば流出口から流出したおねばを前記内釜内へ戻すおねば戻し穴が形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。 - 炊飯器本体と、
前記炊飯器本体内に着脱可能に収容される内釜と、
前記炊飯器本体の上部開口部を覆い、蒸気を外部に排出するための蓋体排出口を備えた蓋体と、
前記蓋体の下面に着脱可能に装着されて前記内釜の上部開口部を覆うとともに、前記内釜内の蒸気を排出するための内蓋排出口を備えた内蓋と、
前記内蓋排出口より流出する蒸気とおねばを含む流体からおねばを分離するための蒸気分離ユニットとを備え、
前記蒸気分離ユニットは、
二重筒構造をなす外筒と内筒とを有し、
前記外筒と前記内筒との間に形成された空間を第一流路とし、
前記内筒内の空間を第二流路とし、
前記第一流路及び第二流路は、上流側に対して下流側の流路断面積が小さくなるよう構成されており、
前記内蓋排出口から流出した前記蒸気とおねばを含む流体は、前記第一流路及び前記第二流路にて旋回するよう導入され、前記第一流路及び前記第二流路を経た後に前記蓋体排出口から排出される
ことを特徴とする炊飯器。 - 前記内筒の外周面を、前記第一流路における上流側に対して下流側の方が径が大きくなるように構成し、
前記内筒の内周面を、前記第二流路における上流側に対して下流側の方が径が小さくなるよう構成することにより、
前記第一流路及び第二流路を、上流側に対して下流側の流路断面積が小さくなるよう構成した
ことを特徴とする請求項3記載の炊飯器。 - 前記外筒には、前記内蓋排出口から出た前記蒸気とおねばを含む流体が、内周面のほぼ接線方向に流入するよう開口した第一混合気流入口が形成され、
前記内筒には、前記第一流路における旋回流の旋回方向とほぼ対向するように開口し、前記第一流路と前記第二流路とを連通させる第二混合気流入口が形成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の炊飯器。 - 前記第二流路における旋回流の軸流と対向する位置に開口し、内部に流路を有する蒸気導出管を備え、
前記内筒を出た前記旋回流の軸流を、前記蒸気導出管を介して前記蓋体排出口から排出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の炊飯器。
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