JP2006059516A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 落下衝撃が作用した際にリーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができる記録テープカートリッジを得る。
【解決手段】 記録テープカートリッジ10では、ケース12内に収容されたリール14に巻装された磁気テープTの先端にリーダテープ20の一端部が接続されている。ケース12には、磁気テープTを引き出すための引出用開口16に臨んで開口する上下一対のスロット部32が設けられており、リーダテープ20は、その他端部から幅方向両側に延設した凸片24をそれぞれ対応するスロット部32に入り込ませることで、ドライブ装置の引出部材による係合孔22への係合操作可能にケース12に対し位置決めされる。そして、引出用開口16を開閉するドア18には、位置決め状態のリーダテープ20の他端部の厚み方向両側に接触可能に位置し、該リーダテープ20が幅方向両端を近接する方向に撓むことを規制する規制棒48及びドア副体38が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気テープ等の記録テープが巻装されたリールをケース内に回転可能に収容した記録テープカートリッジに関する。
コンピュータ等の外部記録媒体として、磁気テープを巻き回した単一のリールをケース内に収容した所謂1リールの記録テープカートリッジが採用されている。このような記録テープカートリッジにおいて、磁気テープをケース外に引き出すときにドライブ装置側に引き出し操作されるリーダ部材として、磁気テープよりも高強度の樹脂材にて構成されたリーダテープを用いた構成が知られている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。このようなリーダテープは、その先端近傍の幅方向両端から耳状に係止片が突設されており、各係止片をケースにおけるテープ引き出し用開口近傍に設けられたスロットに挿入するようになっている。このスロットは、テープ引出側端部が開放されると共に巻き取り側端部は封止されており、記録テープカートリッジ(磁気テープ)の不使用時には、リーダテープをドライブ装置による係止可能な位置に位置決めするようになっている。
上記のような記録テープカートリッジを落下させると、これに伴う衝撃によってリーダテープがケースのスロットから外れてしまい、ドライブ装置による磁気テープの引き出しができなくなってしまうことが懸念される。そこで、上記スロットに対するリーダテープの位置決め状態で、ケースに固定したフックをリーダテープに設けた孔の孔縁に係合させ、リーダテープの外れを防止する構成が採用されている。
特開2003−233959号公報 米国特許第5971310号明細書 特開2003−233960号公報 特開2003−242742号公報
ところで、リーダテープの孔縁に係合する上記フックを設けることなく、該リーダテープのケースに対する外れを防止することが望まれている。また、従来、リーダテープがスロットから外れるメカニズムとして、落下時にリールがテープ巻取方向に回転することで係止片が変形してスロットの封止端をテープ張力方向に乗り越えるといった現象が想定されていた。しかしながら、出願人の調査により、リーダテープがスロットから外れるメカニズムは、リーダテープが両係止片を近接させるように撓むことで、これらの係止片がスロット壁を側方から乗り越えることが主たる要因であることが判ってきた。
本発明は、上記事実を考慮して、落下衝撃が作用した際にリーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができる記録テープカートリッジを得ることが目的である。
上記の目的を達成するために請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジは、記録テープを巻き回したリールを回転可能に収容し、前記記録テープを引き出すための引出用開口を有するケースと、前記ケースに設けられ、前記引出用開口を開閉する遮蔽部材と、一端部が前記記録テープの先端に接続されると共に、他端部に前記記録テープを前記ケースから引き出す際にドライブ装置に引き出し操作される操作部が設けられたリーダテープと、前記記録テープの引き出し巻き戻し動作に伴う前記リーダテープの他端側の前記ケースに対する移動軌跡に沿って該リーダテープの幅方向両側に設けられ、それぞれケース内方側の端部が封止されると共に他端側が前記引出用開口に臨んで開口する一対の溝部と、前記リーダテープの他端部における幅方向両端からそれぞれ延設され、前記記録テープの不使用時に対応する前記溝部に入り込んで、前記リーダテープを前記ドライブ装置による前記操作部の操作可能な状態に前記ケースに対し位置決めする一対の凸片と、前記遮蔽部材が前記引出用開口を閉塞しているときに前記位置決め状態のリーダテープの他端部の厚み方向両側に接触可能に位置し、該接触によって該リーダテープの幅方向両端を近接する方向の撓みを規制する一対の規制部と、を備えている。
請求項1記載の記録テープカートリッジでは、例えば保管時や運搬時等の不使用時には、一端が記録テープに接続されたリーダテープの他端である自由端における幅方向両側から突出した一対の凸片が、ケースの溝部に開口端側(引出用開口)からの出入可能に入り込んでいる。この状態でリーダテープは、操作部をドライブ装置による操作可能な位置(ケースとの相対位置)に位置させる位置決め状態とされている。またこの状態では、遮蔽部材がケースの引出用開口を閉塞している。一方、記録テープに情報を記録し又は記録テープに記録した情報を再生する際には、遮蔽部材が引出用開口を開放し、リーダテープの操作部がドライブ装置に操作されてリーダテープ、記録テープが引出用開口から順次引き出される。各凸片は、溝部における操作用開口に臨む開口部を経由して該溝部から抜け出る。
ここで、位置決め状態のリーダテープの他端(自由端)における厚み方向両側に接触可能に位置し(一対の規制部がリーダテープの他端を厚み方向両側から挟むように位置し)、該リーダテープが幅方向両端を近接させるように撓むことを規制する一対の規制部を設けたため、落下衝撃等によってリーダテープが撓もうとすると、該リーダテープは側面(厚み方向端面)が何れか一方又は双方の規制部に接触して撓みが規制される。このため、リーダテープは、その各凸片がケースの溝部から抜け出すことが阻止されて、位置決め状態が維持される。
このように、請求項1記載の記録テープカートリッジでは、落下衝撃が作用した際にリーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができる。
請求項2記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項1記載の記録テープカートリッジにおいて、前記一対の規制部の一方を前記遮蔽部材に一体的に動作するように設けた。
請求項2記載の記録テープカートリッジでは、少なくとも一方の規制部を、引出用開口の開閉に伴ってケースに対し移動する遮蔽部材自在に設けたため、使用時にはリーダテープ、記録テープの走行経路を確保することができる。また、同様の効果を得るために規制部を遮蔽部材と連動する連動機構を有する構成と比較して構造が簡単である。
請求項3記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項2記載の記録テープカートリッジにおいて、前記一対の規制部を共に前記遮蔽部材に一体的に動作するように設けた。
請求項3記載の記録テープカートリッジでは、遮蔽部材が引出用開口を開閉するのに伴って、一対の規制部が共に遮蔽部材と共に移動する。これにより、引出用開口の開放状態でリーダテープの自由端における厚み方向の両側をフリーとすることができ、ドライブ装置による操作部の操作性が良好である。
請求項4記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項2又は請求項3記載の記録テープカートリッジにおいて、前記遮蔽部材を、前記記録テープの幅方向に沿って前記ケースに設けた支軸に回動可能に軸支させ、該支軸廻りに回動して前記引出用開口を開閉するようにした。
請求項4記載の記録テープカートリッジでは、遮蔽部材が引出用開口を開閉するのに伴って、一対の規制部が共に遮蔽部材の支軸廻りに回動する。このため、リーダテープの他端に対し支軸から遠い側の規制部を、リーダテープに干渉しないように遮蔽部材に設けることができる。特に、リーダテープを挟むように位置する一対の規制部を共に遮蔽部材に設けた構成では、これらの規制部をリーダテープに干渉させない設計が容易になる。
請求項5記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項4記載の記録テープカートリッジにおいて、前記引出用開口を、前記ケースの周壁のうちドライブ装置への装填側を向く第1壁の長手方向一端側に設け、前記周壁における前記第1壁の一端側で該第1壁と略直角を成して連続する第2壁に、前記位置決め状態のリーダテープの操作部をドライブ装置による引き出し操作可能に露出させる操作用開口を、前記引出用開口に連通して設け、前記遮蔽部材を、前記支軸に軸支されて前記引出用開口を閉塞する板状の本体と、該本体の一端から略直角方向に延設され該本体が前記引出用開口を閉塞する状態で前記操作用開口を閉塞する副体とを含む構成とし、前記副体が前記一対の規制部の一方として機能するようにし、かつ他方の規制部を前記副体の内面に対向するように前記遮蔽部材に設けた。
請求項5記載の記録テープカートリッジでは、不使用時に遮蔽部材は、本体にて引出用開口を閉塞すると共に副体にて操作用開口を閉塞する。遮蔽部材が両開口を開放する状態では、リーダテープの操作部が、ドライブ装置による操作可能に操作用開口から露出している。ここで、遮蔽部材の副体が一対の規制部のうち回動軸から遠い側の規制部を兼ねるため、操作部のドライブ装置による操作性を確保しながら、簡単な構造でリーダテープの位置決め状態が解除されることを防止する機能が果たされる。
請求項6記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項4又は請求項5記載の記録テープカートリッジにおいて、前記遮蔽部材と一体的に動作する規制部は、該遮蔽部材による前記開口の開閉に伴う移動軌跡が、前記位置決め状態のリーダテープに干渉しないように設けられている。
請求項6記載の記録テープカートリッジでは、一方又は双方の規制部の支軸廻りの回動軌跡が、位置決め状態のリーダテープに干渉することがない(リーダテープが撓もうとしない限り、常に非接触となる)。これにより、リーダテープが保護される。
請求項7記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項2乃至請求項6の何れか1項記載の記録テープカートリッジにおいて、前記一対の規制部は、ドライブ装置内において前記遮蔽部材が前記引出用開口を開放している状態で、前記リーダテープ及び記録テープの走行経路から離間して位置するように設けられている。
請求項7記載の記録テープカートリッジでは、ドライブ装置内で記録テープをケースから引き出すべき状態において、引出用開口を開放している遮蔽部材が、走行しているリーダテープ又は記録テープに干渉することがない。
請求項8記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の記録テープカートリッジにおいて、前記各溝部は、前記ケースの一側壁に沿って設けられており、前記側壁が、前記位置決め状態のリーダテープの厚み方向一方側への変位を規制するように位置している。
請求項8記載の記録テープカートリッジでは、リーダテープの凸片を入り込ませる溝部がケースの側壁に沿って(長手方向を略一致させて)設けられおり、位置決め状態のリーダテープは、この側壁によって厚み方向一方側への移動が規制される。すなわち、リーダテープは、ケース自体によって各凸片が溝部から厚み方向一方側に抜け出すことを防止している。この側壁は、一対の規制部の一方であると把握しても良く、該規制部の一部であると把握しても良く、規制部とは独立した部材であると把握しても良い。なお、請求項5に従属する構成においては、側壁は、第2壁に相当し得る。
請求項9記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項1乃至請求項8の何れか1項記載の記録テープカートリッジにおいて、前記各規制部は、前記位置決め状態のリーダテープにおける前記一対の凸片間の部分に接触可能に位置している。
請求項9記載の記録テープカートリッジでは、規制部の全部又は一部が、幅方向端部を近接するように撓もうとするリーダテープにおける一対の凸片間の部分に接触し、該撓みが規制される。このため、リーダテープの長手方向における凸片形成部位以外の部位に規制部が接触する構成と比較して、リーダテープの上記方向の撓みに伴う凸片同士の近接が抑制され、各凸片が溝部から抜け出すことが確実に防止される。すなわち、リーダテープにおける凸片形成部位が幅方向に大きく撓むと凸片が溝部から抜け出すが、この部分において規制部がリーダテープと接触可能に位置する(オーバッラップする)ため、リーダテープの溝部からの抜け出しが確実に防止される。
請求項10記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項9記載の記録テープカートリッジにおいて、前記各規制部は、前記位置決め状態のリーダテープにおける前記一対の凸片間の部分との該リーダテープ長手方向におけるオーバラップ長さが、該凸片の長さの半分以上とされている。
請求項10記載の記録テープカートリッジでは、規制部とリーダテープとのオーバラップ位置及びオーバラップ量が、凸片形成部位において該凸片の長さ(リーダテープ長手方向の長さ)の半分以上であるため、リーダテープの溝部からの抜け出しが一層確実に防止される。すなわち、リーダテープにおける凸片形成部位と規制部とのオーバッラップ量が大きいため、リーダテープの溝部からの抜け出し一層が確実に防止される。なお、上記支軸廻りに回動する遮蔽部材に設けられてケースに対し可動である規制部は、リーダテープとの干渉防止上、凸片形成部位を超えてリーダテープにオーバラップしないように、長さ等を決めることが望ましい。
請求項11記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項2乃至請求項10の何れか1項記載の記録テープカートリッジにおいて、前記引出用開口を閉塞している前記遮蔽部材が該引出用開口の開放側に移動することを阻止するロック状態と、ドライブ装置に操作されて前記ロック状態を解除する解除状態とを選択的に取り得るロック機構をさらに備えた。
請求項11記載の記録テープカートリッジでは、不使用時に遮蔽部材が引出用開口を開放する方向に移動することを防止するロック機構を設けたため、落下衝撃等によって遮蔽部材すなわち規制部が移動してしまうことがなく、リーダテープの位置決め状態が一層確実に維持される。
請求項12記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項11記載の記録テープカートリッジにおいて、前記ロック機構は、前記ケースに設けた回動軸廻りに回動可能に軸支されたロック部材が、該回動によって前記遮蔽部材に係合する位置と該係合状態を解除する位置との間を移動することで、前記ロック状態と解除状態とを切り替えるものであり、前記ロック部材は、前記ケースのドライブ装置への装填動作に伴ってドライブ装置の解除部材に押圧されることで、前記回動軸廻りに前記遮蔽部材との係合解除側に回動する。
請求項12記載の記録テープカートリッジでは、ケースをドライブ装置に装填すると、このケースとドライブ装置との相対移動によって、ロック部材がドライブ装置の解除部材に直接的又は間接的に押圧され、該ロック部材と遮蔽部材との係合状態すなわち上記ロック状態が解除される。
請求項13記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項12記載の記録テープカートリッジにおいて、前記遮蔽部材は、ドライブ装置への装填側を向いて前記引出用開口を閉塞しており、前記ケースのドライブ装置への装填動作に伴って前記ロック部材を押圧する解除部材が進入するための操作窓を有する。
請求項13記載の記録テープカートリッジでは、ケースをドライブ装置に装填すると、該装填(ドライブ装置)側を向いている遮蔽部材に設けた操作窓から、解除部材が進入し、ロック部材を直接的又は間接的に押圧される。これにより、ロック部材と遮蔽部材との係合状態すなわち上記ロック状態が解除される。なお、遮蔽部材をロックする状態のロック部材が操作窓を閉塞するようにすることが望ましい。
以上説明したように、落下衝撃が作用した際にリーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジ10について、図1乃至図7に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向(図1等に適宜示される矢印A方向)を前方向とし、矢印Aにそれぞれ直交する矢印B、矢印C方向をそれぞれ左方向、上方向とする。
図1には記録テープカートリッジ10の外観が斜視図にて示されている。この図に示される如く、記録テープカートリッジ10は、扁平矩形状のケース12内に、記録テープとしての磁気テープTを巻装した単一のリール14を収容して構成されている。本実施形態では、略12.7mm幅(1/2インチ)の磁気テープTを採用している。ケース12の前面には、磁気テープTをケース12外に引き出すための引出用開口16が設けられている。この引出用開口16は、記録テープカートリッジ10(磁気テープT)の不使用時にはドア18によって閉塞され、記録テープカートリッジ10の使用時にはドライブ装置内で開放されるようになっている。また、磁気テープTの先端には、リーダ部材であるリーダテープ20の一端部が接続されている。リーダテープ20の自由端である他端部には、操作部としての係合孔22が形成されており、磁気テープTをケース12から引き出す際には、ドライブ装置の引出部材が係合孔22の孔縁に係合しつつ磁気テープTに先行してリーダテープ20をケース12から引き出す構成である。以下、具体的に説明する。
リーダテープ20は、例えばポリエチレンテレフタレート等の磁気テープTよりも高強度の樹脂材にて、該磁気テープTと略同幅のテープ状部材として形成されている。リーダテープ20は、その一端部が図示しないスプライステープにて幅方向にずれることなく磁気テープTの先端に固定的に接続されている。図7に示される如く、リーダテープ20の他端部に設けられた係合孔22は、引出部材の進退を許容する円形部22Aと、円形部22Aの前側に連設され係合状態の引出部材の外れを阻止する細幅部22Bとを有する。リーダテープ20の自由端は、細幅部22Bに対応して磁気テープTよりも細幅に形成されている。また、リーダテープ20の自由端近傍における幅(上下)方向両端部からは、それぞれ略矩形状に形成された凸片24が延設されている。リーダテープ20の長手方向における上下の凸片24の各基端、終端は、それぞれ係合孔22の円形部22Aの前端、後端に略一致している。換言すれば、各凸片24の長さが円形部22Aの直径に略対応している。
以上説明したリーダテープ20は、図4及び図6に示される如く、ケース12内では、上下の凸片24がケース12に設けたスロット部32(後述)に入り込むことで、該ケース12に対し位置決め保持されるようになっている。なお、図4では左側壁12B(操作用開口30)の図示を省略している。一方、リーダテープ20は、ドライブ装置内では、磁気テープTに先行してテイクアップリールに巻き取られるようになっており、磁気テープTの巻取り面に段差を生じないように巻取り時に係合孔22に対応する位置に孔が設けられると共に、巻取り状態で両端の中方向位置が一致するように長さが決められている。
図1に示される如く、ケース12は、上ケース26と下ケース28とを接合して構成されている。上ケース26は、平面視略矩形状の天板26Aの外縁に沿って略枠状の周壁26Bが立設されて構成されており、下ケース28は、天板26Aに略対応した形状の底板28Aの外縁に沿って周壁28Bが立設されて構成されている。そして、ケース12は、周壁26Bの開口端と周壁28Bの開口端とを突き当てた状態で、超音波溶着やビス止め等によって上ケース26と下ケース28とが接合されて、略箱状に形成されている。
図5及び図6に示される如く、引出用開口16は、正面視で略矩形状に形成され、ケース12の第1壁としての前壁12A(周壁26Bと周壁28Bとで構成されるケース12の前向き壁)における左端に配置されている。また、ケース12の第2壁としての左側壁12B(周壁26Bと周壁28Bとで構成されるケース12の左向き壁)における前端には、ケース12に対し位置決めされているリーダテープ20の係合孔22を露出させるための操作用開口30が設けられている。操作用開口30は、その後部が前方に開口する略U字状の縁部にて規定されており、該後部における開口幅(高さ)が係合孔22の円形部22Aの直径と同等又は該直径よりも若干大とされている。この操作用開口30の前部は、前壁12Aと左側壁12Bとの境界部であるコーナ部12Cに向けて徐々に拡幅され、該コーナ部12Cにおいて引出用開口16と連通している。なお、上記した操作用開口30の後部(U字状縁部を有する部分)のみを本発明における操作用開口と捉え、操作用開口30の前部を引出用開口の一部と捉えることも可能である。
また、図3にも示される如く、ケース12内には、リーダテープ20を位置決めするための溝部としての上下一対のスロット部32が設けられている。各スロット部32は、引出用開口16の左端において前方に開口すると共に後方には封止された前後方向に長手の溝状に形成されている。本実施形態では、各スロット部32の左縁を左側壁12Bにおける操作用開口30の形成部位が規定する(左側壁12Bが左側の溝壁を構成する)と共に、各スロット部32の右縁及び後縁を天板26A又は底板28Aから立設したリブ34が規定している。上下のリブ34間の間隔は、磁気テープT(リーダテープ20)の幅よりも大とされ、リール14への巻き径が小さくなった場合の磁気テープTの走行経路にリブ34が干渉しない(テープのパス経路が確保される)構成とされている。
そして、図4に示される如く、上下のスロット部32にリーダテープ20の対応する凸片24が入り込み、該各凸片24の後端がそれぞれスロット部32の後縁32Aに係合(又は極近接)した状態で、リーダテープ20がケース12に対し位置決めされる構成である。この位置決め状態でのリーダテープ20は、係合孔22(円形部22A)の後縁を操作用開口30の後縁に略一致させて、該係合孔22を操作用開口30から露出可能に位置するようになっている。
さらに、ケース12には、上記の如く引出用開口16を開閉する遮蔽部材としてのドア18が取り付けられている。ドア18は、引出用開口16と共に操作用開口30を開閉するようになっている。以下、具体的に説明する。なお、ドア18について前後左右の方向を用いて説明する場合には、基本的に引出用開口16の閉塞状態における各方向を示すものとする。図3及び図6に示される如く、ドア18は、引出用開口16を開閉するドア本体36と、ドア本体36の左端から後方に延設され操作用開口30を開閉するドア副体38とを有して平面視で略「L」字状に形成されている。図2及び図5に示される如く、ドア本体36は、天板26Aと底板28Aとの間に入り込んで、前壁12Aと略面一の状態で引出用開口16を閉塞する略矩形平板状に形成されている。
ドア副体38は、操作用開口30の形状に対応して平板状に形成されている。このドア副体38は、ドア本体36が引出用開口16を閉塞する状態で、左側壁12Bと略面一となって操作用開口30を閉塞するように構成されている。ドア18におけるドア本体36とドア副体38との境界部である屈曲部18Aの内面側の上下方向中央部には、引出用開口16及び操作用開口30を閉塞する状態で、位置決め状態のリーダテープ20の先端との干渉を避けるための逃し凹部18Bが形成されている(図2参照)。
このドア18は、上ケース26及び下ケース28の前壁12A側にそれぞれ突設された支軸40を回動支点として回動することで、引出用開口16及び操作用開口30を開閉するようになっている。図6に示される如く、支軸40は、天板26Aから突設された円筒状のボス40Aと、底板28Aから突設された円柱状のボス40Bとを有し、ボス40Bの先端(上端)をボス40Aに嵌入することにより構成されている。この支軸40は、図2及び図3にも示される如く、左右方向には引出用開口16の右端と左右方向中央部との間に位置すると共に、前後方向にはケース12の前端よりも若干後方(内方)に位置している。
一方、ドア18の内面における右端部と左右方向中央部との間からは、支軸40の軸線との直交面に略沿って平板状の軸受部42が3枚平行に突設されている。この軸受部42は、ドア18の内面の上下両端部と、中央より若干下方へずれた中途部とからそれぞれ突設され、各軸受部42には、それぞれ支軸40の上下方向に対応する部分に遊嵌される貫通孔42Aが設けられている。そして、各貫通孔42Aに支軸40が挿通されることで、ドア18が支軸40廻りに矢印D方向又は矢印Dとは反対向きの矢印E方向に回動可能に支持されている。
ドア18は、図2及び図5に示される如く引出用開口16及び操作用開口30を共に閉塞している状態から、ドア本体36における支軸40よりも右側部分が後ろ向きに押圧されることで、該支軸40廻りの矢印D側に回動し、引出用開口16及び操作用開口30する位置へ移動するようになっている。また逆に、ドア18は、引出用開口16及び操作用開口30を開放する位置から矢印E方向に回動することで、引出用開口16及び操作用開口30を再度閉塞する状態に復帰する構成である。そして、ドア本体36における支軸40よりも右側部分は、ケース12をドライブ装置に装填する動作に伴って該ドライブ装置の開閉部材60によって押圧される押圧面36Aとされており、開閉部材60は、ドライブ装置内のバケットに設けられている。
そして、図1及び図6に示される如く、支軸40には、ドア18を常時矢印E方向(引出用開口16及び操作用開口30の閉塞方向)へ付勢するトーションばね44の巻回部が挿嵌されている。すなわち、このトーションばね44の巻回部は、最下位の軸受部42と中段の軸受部42との間で、径が細い方のボス40Bに挿嵌されて取り付けられている。また、トーションばね44の一方の端部側は、ケース12の接合用のビスボス46(下ケース28に突設されたビスボス)に係止され、他方の端部側は、ドア本体36の右端近傍(支軸40よりも右側部分)に係止されている。
以上により、ドア18は、記録テープカートリッジ10の不使用時にはトーションばね44の付勢力によって引出用開口16及び操作用開口30を共に閉塞し、記録テープカートリッジ10がドライブ装置に装填される動作に伴って押圧面36Aが開閉部材60に押圧されると、トーションばね44の付勢力に抗して矢印D方向に回動し引出用開口16及び操作用開口30を開放するようになっている。
また、ドア18における最上位の軸受部42の上面及び最下位の軸受部42の下面における貫通孔42A周りには、ケース12とドア18との摺動抵抗を低減するために環状凸部42Bが形成されている。なお、環状凸部42Bの突出高は、例えば0.3mm〜0.5mm程度とされる。また、ドア18は、POM(ポリアセタール)等のオレフィン系樹脂で成形されるのが好ましいが、PC(ポリカーボネイト)等の樹脂やSUS(ステンレス鋼)等の金属で成形しても良い。
以上説明したドア18には、引出用開口16及び操作用開口30を閉塞した状態で、位置決め状態のリーダテープ20の自由端近傍に位置し、該リーダテープ20の自由端近傍部分が、幅方向端部(上下の凸片24)が近接するように撓むことを規制する規制部としての規制棒48が設けられている。規制棒48は、ドア18の屈曲部18Aを前端とし、逃し凹部18Bを挟むように上下一対設けられている。各規制棒48は、棒状に形成されており、後端側で前端側よりもドア副体38内面との左右方向の距離が広がるように該ドア副体38に対し非平行と(傾斜)されている。
そして、ドア18が引出用開口16及び操作用開口30を閉塞した状態では、図2及び図4に示される如く、規制棒48がリーダテープ20の自由端のケース内方側に位置する構成である。この状態で、各規制棒48は、リーダテープ20における凸片24と係合孔22(円形部22A)との間の部分、すなわち前後方向における凸片24形成部位でかつ幅方向には凸片24を含まない中央寄りの位置に接触可能にオーバラップして位置し、リーダテープ20が幅方向中央部をケース内方側に凸とするように撓むことを阻止するようになっている。この凸片24形成部位におけるリーダテープ20の撓みを規制することで、各凸片24がスロット部32から抜け出ることが防止される構成である。
一方、各規制棒48は、ドア18が引出用開口16及び操作用開口30を開放する際にリーダテープ20に干渉しないように、寸法形状や配置が決められている。具体的には、ドア18と共に支軸40廻りに回動する規制棒48の後端48Aが該支軸40よりも後方にあるため、該後端48Aの回動軌跡はリーダテープ20に対し左右方向に近接してから離間する円弧状軌跡L1となる。そして、本実施の形態では、この円弧状軌跡L1が位置決め状態のリーダテープ20よりケース内方側を通るように寸法形状や配置が決められている。同様に、規制棒48における位置決め状態のリーダテープ20と前後方向にオーバラップする部分の最前部48B(図4参照)の軌跡L2も該リーダテープ20よりもケース内方を通る設定とされている。
さらに、規制棒48は、ドア18が引出用開口16及び操作用開口30を開放している状態で、リーダテープ20又は磁気テープTの走行経路(テープパス経路)に干渉しない寸法形状とされている。本実施の形態では、規制棒48が軸受部42の軸心とドア副体38の後端とを結ぶ仮想線L3を横切らない(後端48Aが仮想線L3よりもドア本体36側に位置する)設定とされている。なお、ドア副体38は、テープパス経路に干渉しないように構成されている。
以上説明した規制棒48は、ドア18に固定的に取り付けられる構成としても良く、樹脂成形によってドア18に一体に形成されても良い。後者の場合、規制棒48の長手方向を型抜き方向に一致させるようにすると、金型構造(ゲート位置)を簡素化することができる。
そして、本実施の形態では、リーダテープ20の撓み防止機能と、リーダテープ20への干渉防止機能とを両立するように、各規制棒48がリーダテープ20の凸片24形成部位とオーバラップする前後方向の長さを、凸片24の前後方向の長さ以下で、かつ該長さの略半分以上としている。すなわち、各規制棒48の後端が、位置決め状態のリーダテープ20の各凸片24の前後方向中央部よりも後に位置し、かつスロット部32の後縁32Aよりは前側に位置する設定とされている。また、規制棒48のリーダテープ20との干渉を防止するために、本実施の形態では、以下に示す寸法形状の工夫を行なっている。ドア18による引出用開口16及び操作用開口30の閉塞状態において、規制棒48を、後端48A側が最前部48B側よりもリーダテープ20から左右方向に離間するように、矢印A方向(リーダテープ20の長手方向)に対し傾斜させている。さらに、規制棒48は、ドア18が矢印D方向に回動にするときに、後端を係合孔22の孔縁(凸片24の後端)に略一致させていたドア副体38がリーダテープ20とのオーバラップ状態を解除する(ドア18が略30°回動する)よりも前に、リーダテープ20とのオーバラップ状態を解除するように設定してある。
以上説明した規制棒48が、本発明における一対の規制部の内の一方に相当する。また、ドア18を構成するドア副体38が他方の規制部に相当する。すなわち、ドア副体38は、位置決め状態のリーダテープ20に対し規制棒48とは厚み方向の反対側に位置し、リーダテープ20が幅方向中央部をケース外方に凸となるように撓むことを防止している。このため、記録テープカートリッジ10では、リーダテープ20の各凸片24がスロット部32からケース外方側に外れてしまうことも防止されている。但し、本実施形態では、スロット部32の左縁がリブ34よりも充分に高い(テープのパス経路を考慮しなくて良い)左側壁12Bにて構成されているため、実質的には各凸片24のスロット部32からの抜け出しは左側壁12B(操作用開口30の後部の上下に位置する部分)が阻止するようになっている。この左側壁12Bは、本発明における側壁に相当し、他方の規制部(の一部)であると把握することも可能である。
さらに、記録テープカートリッジ10は、不使用時にドア18の矢印D方向への回動を阻止するロック機構50を備えている。図2に示される如く、ロック機構50は、ロック部材52を備えている。ロック部材52は、後端がケース12の底板28Aにおける支軸40の右後部から立設した支軸54に回動可能に軸支されている。ロック部材52は、図示しないトーションばね等の付勢部材によって矢印F方向に付勢されており、この付勢力によって引出用開口16等を閉塞しているドア18の最下位の軸受部42に係合して該ドア18の矢印D方向の回動を阻止する構成である。ロック部材52の前端には矢印A方向に対し傾斜したテーパ面52Aが形成されており、このテーパ面52Aはドア18に設けた解除孔18C(図5参照)から外部に露出する構成とされている。
そして、ロック部材52は、ケース12をドライブ装置に装填する動作に伴って解除孔18Cから進入するドライブ装置のバケットに設けられた解除部材62にテーパ面が押圧されることで、図3に示される如く矢印F方向に回動して軸受部42との係合状態が解除されるようになっている。すなわち、ロック機構50では、ドア18が引出用開口16等を開放することをロック部材52が阻止するロック状態と、該ロック状態を解除する解除状態とを選択的に取り得る構成とされている。なお、解除部材62は、開閉部材60が押圧面36Aを押圧する動作に先行してテーパ面52Aを押圧するが、ロック部材52が解除状態になる(矢印F方向の回動限に至る)と、バケットとの間に配置した弾性部材が変形してそれ以上のロック部材52の回動をキャンセルするようになっている。この後は、開閉部材60が押圧面36Aを押圧することでドア18が矢印D方向に回動する構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記構成の記録テープカートリッジ10では、磁気テープTを使用する際には、記録テープカートリッジ10をドライブ装置のバケット(図示省略)へ前壁12A側から装填する。この装填動作に伴って、解除部材62が解除孔18Cからケース12内に進入してロック部材52をロック解除位置に移動させると共に、開閉部材60が押圧面36Aを押圧する。すると、ドア18がトーションばね44の付勢力に抗して支軸40を中心に回動し、引出用開口16、操作用開口30が共に開放される。
次いで引出用開口16及び操作用開口30の開放状態を維持したまま、バケットが下降し、ケース12すなわち記録テープカートリッジ10がドライブ装置内で位置決めされる。すると、ドライブ装置の引出部材が操作用開口30から露出しているリーダテープ20の係合孔22に入り込み、円形部22Aから細幅部22Bに移動しながらリーダテープ20をケース12から引き出す。係合孔22の細幅部22Bに係合した引出部材は、リーダテープ20をドライブ装置のテイクアップリールに巻取可能に係合する。この状態からドライブ装置は、上記テイクアップリールとリール14とを同期して回転駆動する。これにより、磁気テープTがドライブ装置側へ順次送り出されテイクアップリールに巻き取られていく。そして、そのドライブ装置の所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって、磁気テープTにデータの記録、又は磁気テープTに記録されたデータの再生が行なわれる。
記録テープカートリッジ10をドライブ装置から取り出すときには、リール14を逆回転させて、磁気テープTをリール14に巻き戻す。そして、リーダテープ20が巻取リールから外され、引出用開口16からケース12内に戻され、上下の凸片24をそれぞれスロット部32に入り込ませてケース12に対する位置決め状態となる。次いで、ドライブ装置は、バケットを上昇させ、このバケットから記録テープカートリッジ10を排出する。この排出動作によってドライブ装置の解除部材62、開閉部材60とロック部材52、ドア18との係合状態がそれぞれ解除され、ドア18がトーションばね44の付勢力によって引出用開口16及び操作用開口30を閉塞する位置に復帰すると共に、ドア18が引出用開口16及び操作用開口30を開放する方向に回動することをロック部材52が阻止するロック位置に復帰する。すなわち、記録テープカートリッジ10は初期状態に復帰しつつ、バケットから排出される。
一方、保管時や運搬時等の不使用時(ドライブ装置に装填しないとき)には、ドア18がトーションばね44の付勢力により引出用開口16及び操作用開口30を共に閉塞している。この状態では、ドア18にロック機構50のロック部材52が係合することで、該ドア18は矢印D方向への回動が防止されたロック状態とされている。また、リーダテープ20は、その各凸片24がそれぞれケース12のスロット部32に入り込み後端を該スロット部32の後縁32Aに係合又は極近接させることで、ドライブ装置の引出部材が係合孔22に係合することができるケース12との相対位置に位置決めされている。
ところで、上記不使用状態の記録テープカートリッジ10を落下させると、この落下に伴う衝撃によって、上下の凸片24を対応するスロット部32にそれぞれ入り込ませているリーダテープ20の自由端部は、幅方向両端を近接するように撓もうとする。このことは、規制棒48を備えないこと以外は記録テープカートリッジ10と同様に構成された記録テープカートリッジを落下させ、このときのリーダテープ20の挙動を高速度カメラで撮影して分析した結果、明らかになった。すなわち、リーダテープ20は、落下衝撃によってリール14が巻取方向に回転することでその長手方向(張力方向)に引張られ、各凸片24が後端側からスロット部32の後縁32Aを乗り越えるだけでなく、幅方向両端を近接する方向に撓むことで各凸片24が厚み方向(側方)からスロット部32の溝壁を乗り越えることが判った。そして、凸片24が側方からスロット部32の溝壁を乗り越える後者の現象のほうが、リール14の巻取方向への回転を条件としないことから、前者の現象よりも生じ易いことが判った。
ここで、記録テープカートリッジ10では、例えば、ケース内方側(右側)に向けて凸となるように撓もうとするリーダテープ20の自由端部は、各凸片24がスロット部32から抜け出してしまう前に、その幅(上下)方向中央部が右側(厚み方向一方側)に位置する規制棒48に接触し、それ以上の撓み、すなわち各凸片24がスロット部32から抜け出してリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解除されてしまうことが阻止される。
同様に、例えば、ケース内方側に向けて凹となるように撓もうとするリーダテープ20の自由端部は、各凸片24がスロット部32から抜け出してしまう前に、その幅(上下)方向中央部が右側(厚み方向他方側)に位置するドア18のドア副体38又は左側壁12Bに接触し、それ以上の撓み、すなわち各凸片24がスロット部32から抜け出してリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解除されてしまうことが阻止される。なお、記録テープカートリッジ10では、操作用開口30の後部の上下高を係合孔22の直径に対応させることで、切り残された左側壁12Bが位置決め状態のリーダテープ20の上下の凸片24間の部分にオーバラップするため、この左側壁12Bが上記の如くケース内方側に向けて凹となるように撓もうとするリーダテープ20に接触することによっても、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解除されてしまうことが阻止される。
これらにより、リーダテープ20の自由端部の撓みが規制され、該リーダテープ20はケース12に対する位置決め状態が維持される。特に、規制棒48及びドア副体38(及び/又は左側壁12B)が、リーダテープ20の一対の凸片24間の部分に接触可能にオーバラップするため、リーダテープ20の長手方向における凸片24形成部位からオフセットした部位にのみ規制棒48がオーバラップする接触する構成と比較して、リーダテープ20の上記方向の撓みに伴う凸片24同士の近接が抑制され、各凸片24がスロット部32から抜け出すことが確実に防止される。すなわち、リーダテープ20における凸片24形成部位が幅方向端部を近接するように大きく撓むと各凸片24がスロット部32から抜け出すが、この部分において規制棒48がリーダテープ20と接触可能にオーバラップするため、リーダテープ20の位置決め状態が解除されることが確実に防止される。しかも、規制棒48及びドア副体38がリーダテープ20における一対の凸片24間にオーバラップするラップ長が、該凸片24の長さの半分以上であるため、換言すれば、該ラップ長が大きいため、リーダテープの溝部からの抜け出しが一層確実に防止される。
このように、本実施の形態に係る記録テープカートリッジ10では、落下衝撃が作用した際にリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解除されることを防止することができる。このことは、落下実験によって確かめられている。
また、記録テープカートリッジ10では、規制棒48をドア18に設けたため、ドア18が引出用開口16及び操作用開口30を開放する状態(ドライブ装置内での状態)で、規制棒48をリーダテープ20又は磁気テープTに干渉しない位置に移動させることができる。また、テープパス経路を確保するために規制棒48を駆動する専用の駆動機構を設ける構成と比較して、簡単な構造でテープパス経路を確保することができる。
さらに、リーダテープ20の自由端に対し規制棒48とは厚み方向反対側に接触可能に位置する(オーバラップする)ドア副体38がドア18に設けられているため、換言すれば、リーダテープ20の自由端を厚み方向両側から挟むように位置するドア副体38と規制棒48とが共にドア18に設けられているため、引出用開口16及び操作用開口30を開放するドライブ装置内の状態では、ドア副体38と規制棒48とが共にドア18と共に移動してリーダテープ20の自由端部は厚み方向両側がフリーになる。そして、この状態では、操作用開口からリーダテープ20の係合孔22が露出しているため、ドライブ装置の引出部材はケース外(左)方から係合孔22にアクセスすることができ、操作性が良好である。
また、ドア18が支軸40廻りに回動することで引出用開口16及び操作用開口30を開閉するため、単にドア18にドア副体38及び規制棒48を固定的に設けドア18の動作に追従させる構成によって、これらのドア副体38及び規制棒48の位置を、リーダテープ20の自由端の上記撓みを規制する位置と、上記テープパス経路を確保する位置とに選択的に切り替える構成が実現されている。特に、規制棒48は、ドア18が引出用開口16及び操作用開口30を開閉する際における、その後端48Aの円弧状軌跡L1及び位置決め状態のリーダテープ20とのオーバラップ部分の最前部48Bの円弧状軌跡L2が、共に位置決め状態のリーダテープ20に干渉しない寸法配置とされているため、リーダテープ20が幅方向両端を近接する方向に撓もうとしない限り、常に該リーダテープ20に対し非接触とされる。これにより、リーダテープ20が保護される。
さらに、記録テープカートリッジ10では、引出用開口16及び操作用開口30の開放状態で規制棒48の後端48Aが、ドア18の軸受部42の軸心とドア副体38の後端とを結ぶ仮想線L3よりも突出しない構成であるため、規制棒48(を含むドア18全体)が、走行しているリーダテープ20又は磁気テープTに干渉することがない。
またここで、記録テープカートリッジ10では、不使用時にドア18を引出用開口16及び操作用開口30の閉塞位置でロックするロック機構50を設けたため、換言すれば、ロック機構50が規制棒48及びドア副体38をリーダテープ20の自由端に接触可能な位置に保持するため、これらの規制棒48及びドア副体38が落下衝撃によって位置ずれしてリーダテープ20の位置決め状態が解除されやすい状態になることが防止される。すなわち、リーダテープ20の位置決め状態が一層確実に維持される。
なお、上記実施の形態では、ドア18のドア副体38が本発明における規制部としてリーダテープ20の撓みを規制する機能を有する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ドア副体38が規制部としての機能を果たさない構成としても良い。この場合でも、左側壁12Bが規制部として機能するため、上記各効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、スロット部32が左側壁12Bに近接して(溝壁の少なくとも一部を左側壁12Bで構成して)設けられた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、スロット部32を左側壁12Bから離間してケース内方側に配置したり、スロット部32の長手方向を左側壁12Bに対し傾斜して配置したりすることも可能である。ケース12(左側壁12B等)が一方の規制部を構成しない場合に、ドア副体38又はドア18に設けた規制棒が規制棒48との間にリーダテープ20を挟むように位置する構成がより有効となる。
さらに、上記実施の形態では、規制棒48がドア18と一体的に動作する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、規制棒48等の規制部に相当する部材がドア18の動作に連動して撓み規制位置とテープパス経路確保位置との間で移動するようにしても良い。
さらにまた、上記実施の形態では、リーダテープ20における操作部(係合孔22の円形部22A)と凸片24とのリーダテープ20長手方向における位置が一致する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、係合孔22と凸片24とをリーダテープ20の長手方向にオフセットしたり、長さを異ならせたりすることも可能である。すなわち、本発明は、リーダテープ20が幅方向両端から一体的に延設された一対の凸片24(長手方向の一部がオーバラップしていれば、全体にオフセットしたり長さが異なっても良い)を備えれば足り、他の構成によって限定されることはない。したがって、例えば、操作部として係合孔22に代わる別の構成を備えても良い。
また、上記実施の形態では、ロック機構50を備える例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ロック機構50を備えない構成としても良く、別構成のロック機構を備えた構成としても良い。
さらに、上記の実施の形態では、記録テープとして磁気テープTを用いた構成としたが、本発明はこれに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒体として把握されるものであれば足り、本発明に係る記録テープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テープにも適用可能であることは言うまでもない。
本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジの外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジの引出用開口の閉塞状態を拡大して示すケース天板を取り除いて見た平面図である。 本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジの引出用開口の開放状態を拡大して示すケース天板を取り除いて見た平面図である。 本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成するリーダテープのケース内での位置決め状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジの引出用開口の閉塞状態を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジの引出用開口の開放状態を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成するリーダテープの自由端部を示す側面図である。
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
12A 前壁(第1壁、周壁)
12B 左側壁(第2壁、周壁、側壁)
14 リール
16 引出用開口
18 ドア(遮蔽部材)
18C 解除孔(操作窓)
20 リーダテープ
22 係合孔(操作部)
24 凸片
30 操作用開口
32 スロット部(溝部)
36 ドア本体(本体)
38 ドア副体(副体、規制部)
40 支軸
48 規制棒(規制部)
50 ロック機構
52 ロック部材
54 支軸(回動軸)
62 解除部材(ドライブ装置)
T 磁気テープ

Claims (13)

  1. 記録テープを巻き回したリールを回転可能に収容し、前記記録テープを引き出すための引出用開口を有するケースと、
    前記ケースに設けられ、前記引出用開口を開閉する遮蔽部材と、
    一端部が前記記録テープの先端に接続されると共に、他端部に前記記録テープを前記ケースから引き出す際にドライブ装置に引き出し操作される操作部が設けられたリーダテープと、
    前記記録テープの引き出し巻き戻し動作に伴う前記リーダテープの他端側の前記ケースに対する移動軌跡に沿って該リーダテープの幅方向両側に設けられ、それぞれケース内方側の端部が封止されると共に他端側が前記引出用開口に臨んで開口する一対の溝部と、
    前記リーダテープの他端部における幅方向両端からそれぞれ延設され、前記記録テープの不使用時に対応する前記溝部に入り込んで、前記リーダテープを前記ドライブ装置による前記操作部の操作可能な状態に前記ケースに対し位置決めする一対の凸片と、
    前記遮蔽部材が前記引出用開口を閉塞しているときに前記位置決め状態のリーダテープの他端部の厚み方向両側に接触可能に位置し、該接触によって該リーダテープの幅方向両端を近接する方向の撓みを規制する一対の規制部と、
    を備えた記録テープカートリッジ。
  2. 前記一対の規制部の一方を前記遮蔽部材に一体的に動作するように設けた、請求項1記載の記録テープカートリッジ。
  3. 前記一対の規制部を共に前記遮蔽部材に一体的に動作するように設けた、請求項2記載の記録テープカートリッジ。
  4. 前記遮蔽部材を、前記記録テープの幅方向に沿って前記ケースに設けた支軸に回動可能に軸支させ、該支軸廻りに回動して前記引出用開口を開閉するようにした、請求項2又は請求項3記載の記録テープカートリッジ。
  5. 前記引出用開口を、前記ケースの周壁のうちドライブ装置への装填側を向く第1壁の長手方向一端側に設け、
    前記周壁における前記第1壁の一端側で該第1壁と略直角を成して連続する第2壁に、前記位置決め状態のリーダテープの操作部をドライブ装置による引き出し操作可能に露出させる操作用開口を、前記引出用開口に連通して設け、
    前記遮蔽部材を、前記支軸に軸支されて前記引出用開口を閉塞する板状の本体と、該本体の一端から略直角方向に延設され該本体が前記引出用開口を閉塞する状態で前記操作用開口を閉塞する副体とを含む構成とし、
    前記副体が前記一対の規制部の一方として機能するようにし、かつ他方の規制部を前記副体の内面に対向するように前記遮蔽部材に設けた、請求項4記載の記録テープカートリッジ。
  6. 前記遮蔽部材と一体的に動作する規制部は、該遮蔽部材による前記開口の開閉に伴う移動軌跡が、前記位置決め状態のリーダテープに干渉しないように設けられている、請求項4又は請求項5記載の記録テープカートリッジ。
  7. 前記一対の規制部は、ドライブ装置内において前記遮蔽部材が前記引出用開口を開放している状態で、前記リーダテープ及び記録テープの走行経路から離間して位置するように設けられている、請求項2乃至請求項6の何れか1項記載の記録テープカートリッジ。
  8. 前記各溝部は、前記ケースの一側壁に沿って設けられており、
    前記側壁が、前記位置決め状態のリーダテープの厚み方向一方側への変位を規制するように位置している、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の記録テープカートリッジ。
  9. 前記各規制部は、前記位置決め状態のリーダテープにおける前記一対の凸片間の部分に接触可能に位置している、請求項1乃至請求項8の何れか1項記載の記録テープカートリッジ。
  10. 前記各規制部は、前記位置決め状態のリーダテープにおける前記一対の凸片間の部分との該リーダテープ長手方向におけるオーバラップ長さが、該凸片の長さの半分以上とされている、請求項9記載の記録テープカートリッジ。
  11. 前記引出用開口を閉塞している前記遮蔽部材が該引出用開口の開放側に移動することを阻止するロック状態と、ドライブ装置に操作されて前記ロック状態を解除する解除状態とを選択的に取り得るロック機構をさらに備えた、請求項2乃至請求項10の何れか1項記載の記録テープカートリッジ。
  12. 前記ロック機構は、前記ケースに設けた回動軸廻りに回動可能に軸支されたロック部材が、該回動によって前記遮蔽部材に係合する位置と該係合状態を解除する位置との間を移動することで、前記ロック状態と解除状態とを切り替えるものであり、
    前記ロック部材は、前記ケースのドライブ装置への装填動作に伴ってドライブ装置の解除部材に押圧されることで、前記回動軸廻りに前記遮蔽部材との係合解除側に回動する、
    請求項11記載の記録テープカートリッジ。
  13. 前記遮蔽部材は、ドライブ装置への装填側を向いて前記引出用開口を閉塞しており、前記ケースのドライブ装置への装填動作に伴って前記ロック部材を押圧する解除部材が進入するための操作窓を有する、請求項12記載の記録テープカートリッジ。
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