JP2009289365A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】リーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができる記録テープカートリッジを得る。
【解決手段】記録テープカートリッジ10は、リール14の磁気テープTを引き出すための引出用開口16を有するケース12と、一端部が磁気テープTの先端に接続されると共に他端部にドライブ装置による操作用の係合孔22を有するリーダテープ20と、リーダテープ20の他端部から幅方向外側に延設された凸片24と、ケース12に設けられ凸片24がスライド可能に入り込むスロット部32と、リーダテープ保持構造50とを備える。リーダテープ保持構造50は、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態で、凸片24に形成されたスリット52の係合縁部52Aと、スロット部32の溝壁32Bから突設された張出部54とを、リーダテープの幅方向に対峙させることで、凸片24のスロット部32からの抜け出しを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気テープ等の記録テープが巻装されたリールをケース内に回転可能に収容した記録テープカートリッジに関する。
ケース内に回転可能に収容された単一のリールに磁気テープを巻き回し、該磁気テープの先端に接続されたリーダテープを保持してケースから磁気テープを引き出すようにした記録テープカートリッジにおいて、リーダテープにおける幅方向中央部に形成した係合溝にケースに設けたストッパー爪を入り込ませることで、リーダテープをケースに対し保持するようにした技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、リーダテープとケース周壁との間に規制部材を設けることでリーダテープのスロット部に対する脱落を阻止する技術(例えば、特許文献4参照)、スロット部の内面に形成した凸凹によってリーダテープを弾性変形状態でスロット部内に摩擦保持することで、リーダテープのスロット部に対する脱落を阻止する技術(例えば、特許文献5参照)が知られている。
特開2004−55036号公報 特開2004−55038号公報 特開2003−233959号公報 特開2006−92714号公報 特開2006−66056号公報
しかしながら、特許文献1〜3の技術では、ストッパー爪がリーダテープの幅方向中央部すなわち磁気テープの幅範囲内に配置されるため、テープのパス経路が制限される問題があった。また、ストッパー爪との係合によって変形し易い係合溝が磁気テープの幅範囲内に配置されるため、ドライブ内のリールでリーダテープの上に記録テープが巻きつけられた際に、ストッパー爪によるリーダテープの係合溝の変形が、情報が記録されている記録テープ幅方向中央部の変形を引き起こす可能性があるという問題もあった。特許文献4・5の技術では、テープのパス経路に与える制約は少ないが、これらとは別の構成によってリーダテープがケースに対する所定の位置決め状態が解除されることを防止することも望まれている。
本発明は、上記事実を考慮して、リーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができる記録テープカートリッジを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジは、記録テープを巻き回した単一のリールを回転可能に収容し、前記記録テープを引き出すための引出用開口を有するケースと、一端部が前記記録テープの先端に接続されると共に、他端部における前記記録テープの幅の範囲内に該記録テープを前記ケースから引き出す際にドライブ装置に引き出し操作される被操作部が設けられたリーダテープと、前記リーダテープの他端部から該リーダテープの幅方向外側に延設された凸片と、前記開口に臨んで前記ケースに設けられ前記凸片が前記ケースに対する前記記録テープの引き出し方向にスライド可能に入り込む溝部と、前記溝部における前記ケースの奥側端部を閉止するストッパ部とを有するスロット部と、前記凸片に形成され前記リーダテープの幅方向内側を向く係合部と、前記溝部の溝壁に設けられた被係合部とを有し、前記凸片が前記スロット部内に入り込んで前記リーダテープが前記ケースに対し位置決めされている場合に、前記係合部と前記被係合部とが前記リーダテープの幅方向に対峙するリーダテープ保持構造と、を備えている。
請求項1記載の記録テープカートリッジでは、例えば保管時や運搬時等の不使用時には、一端が記録テープに接続されたリーダテープの他端である自由端における幅方向両側から突出した一対の凸片が、ケースのスロット部に開口端側(テープ引出用の開口側)からの出入可能に入り込んでいる。リーダテープは、凸片の端部がスロット部のストッパ部に係合又は近接して、それ以上のケース奥側への進入が規制されることで、ケースに対し所定の位置で位置決めされている。
ここで、本記録テープカートリッジでは、リーダテープの凸片がケースのスロット部に入り込んでリーダテープがケースに対し位置決めされた状態で、リーダテープの凸片に設けられた係合部とケースにおける溝部の溝壁に設けられた被係合部とが、リーダテープの幅方向に対峙するため、該係合部と被係合部との係合によって、リーダテープがその幅方向両端を近接するように撓むことで凸片が溝部から抜け出ることが防止される。これにより、例えば落下衝撃等によるリーダテープの変形に伴い凸片が溝部の溝壁を側方から乗り越えることが上記したリーダテープ保持構造にて禁止され、リーダテープのケースに対する位置決め状態が維持される。
このように、請求項1記載の記録テープカートリッジでは、リーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができる。なお、リーダテープは、記録テープの先端に直接的に接続されても良く、間接的に接続されても良い。また、リーダテープは、全体として一体に形成されたものであっても良く、複数のテープ部材を接続して構成されたものであっても良い。
請求項2記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項1記載の記録テープカートリッジにおいて、前記係合部は、前記凸片に形成した切抜部又は切欠部の縁部であり、前記被係合部は、前記溝部の溝壁から該溝部内に位置する前記リーダテープの厚み方向に突出した凸部である。
請求項2記載の記録テープカートリッジでは、リーダテープの凸片に形成した切抜部又は切欠部におけるリーダテープの幅方向内側を向く縁部が係合部とされ、ケースにおける溝部の溝壁からリーダテープの厚み方向に突出された凸部が被係合部とされているので、簡単な構造でリーダテープ保持構造を構成することができる。
請求項3記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項2記載の記録テープカートリッジにおいて、前記係合部は、前記凸片に形成した切抜部の縁部であり、前記凸片が前記溝部に対し進退する動作に伴って、前記切抜部に対し前記凸部を進退させるように該凸片をガイドする凸片ガイド構造をさらに備えた。
請求項3記載の記録テープカートリッジでは、凸片に形成された切抜部(窓部)における縁部がリーダテープの幅方向内側を向く縁部が係合部とされているため、換言すれば、係合部に対するリーダテープの長手方向両側に凸片の切残し部が位置するため、係合部の剛性、強度を確保し易い。一方、上記の切残し部を有する凸片は、溝部への進退に伴って凸片ガイド構造にガイドされることで、凸部に対しリーダテープの厚み方向(切抜部の貫通方向)に相対変位され、これにより凸部が切抜部に対し進退される。すなわち、本記録テープカートリッジでは、可動部を設けることなく、係合部の剛性を確保し易い構造である切抜部に対し凸部を進退させることができる。
請求項4記載の発明に係る記録テープカートリッジは、請求項2又は請求項3記載の記録テープカートリッジにおいて、前記リーダテープが前記ケースに対し位置決めされている場合に、前記凸片を前記溝部における前記凸部が突出された溝壁側に位置させる凸片偏倚構造をさらに備えた。
請求項4記載の記録テープカートリッジでは、切欠部又は切抜部の縁部である係合部と凸部とを対峙させた状態で、凸片が凸部突出側の溝壁側に偏倚されるので、凸部の根元が係合部と対峙することとなる。このため、リーダテープ保持構造の係合部と被係合部との係合(可能)状態が維持されやすい。
以上説明したように、落下衝撃が作用した際にリーダテープのケースに対する位置決め状態が解除されることを防止することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジ10について、図1〜図12に基づいて説明する。先ず、記録テープカートリッジ10の概略全体構成を説明し、次いで、本発明の要部であるリーダテープ保持構造50について詳細に説明することとする。なお、説明の便宜上、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向(図1等に適宜示される矢印A方向)を前方向とし、矢印Aにそれぞれ直交する矢印B、矢印C方向をそれぞれ左方向、上方向とする。
(記録テープカートリッジの全体構成)
図11には記録テープカートリッジ10の外観が斜視図にて示されており、図12には、記録テープカートリッジ10の一部が拡大した斜視図にて示されている。これらの図に示される如く、記録テープカートリッジ10は、扁平矩形状のケース12内に、記録テープとしての磁気テープTを巻装した単一のリール14を収容して構成されている。本実施形態では、12.65mm幅(略1/2インチ)の磁気テープTを採用している。ケース12の前面には、磁気テープTをケース12外に引き出すための開口としての引出用開口16が設けられている。
この引出用開口16は、記録テープカートリッジ10(磁気テープT)の不使用時には図11に示される如くドア18によって閉塞され、記録テープカートリッジ10の使用時には図12に示される如くドライブ装置内で開放されるようになっている。また、磁気テープTの先端には、リーダ部材であるリーダテープ20の一端部が接続されている。リーダテープ20の自由端である他端部には、被操作部としての係合孔22が形成されており、磁気テープTをケース12から引き出す際には、ドライブ装置の引出部材が係合孔22の孔縁に係合しつつ磁気テープTに先行してリーダテープ20をケース12から引き出す構成である。以下、具体的に説明する。
リーダテープ20は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等の磁気テープTよりも高強度の樹脂材にて、該磁気テープTと略同幅のテープ状部材として形成されている。リーダテープ20は、その一端部が図示しないスプライステープにて幅方向にずれることなく磁気テープTの先端に固定的に接続されている。図6に示される如く、リーダテープ20の他端部に設けられた係合孔22は、引出部材の進退を許容する円形部22Aと、円形部22Aの前側に連設され係合状態の引出部材の外れを阻止する細幅部22Bとを有する。リーダテープ20の自由端は、細幅部22Bに対応して磁気テープTよりも細幅に形成されている。
このリーダテープ20の自由端近傍における幅(上下)方向両端部からは、それぞれ略矩形状に形成された凸片としての凸片24が延設されている。各凸片24は、リーダテープ20の長手方向において、少なくとも一部が係合孔22(主に円形部22A)形成部とオーバラップする位置に設けられている。
以上説明したリーダテープ20は、図1〜図3に示される如く、ケース12内では、上下の凸片24がケース12に設けたスロット部32(後述)に入り込むことで、該ケース12に対し位置決め保持されるようになっている。一方、リーダテープ20は、ドライブ装置内では、磁気テープTに先行して引き出されてテイクアップリールに巻き取られるようになっており、磁気テープTの巻取り面に段差を生じないように巻取り時に係合孔22に対応する位置に孔が設けられると共に、巻取り状態で両端の周方向位置が一致するように長さが決められている(何れも図示省略)。
図11に示される如く、ケース12は、上ケース26と下ケース28とを接合して構成されている。上ケース26は、平面視略矩形状の天板26Aの外縁に沿って略枠状の周壁26Bが立設されて構成されており、下ケース28は、天板26Aに略対応した形状の底板28Aの外縁に沿って周壁28Bが立設されて構成されている。そして、ケース12は、周壁26Bの開口端と周壁28Bの開口端とを突き当てた状態で、超音波溶着やビス止め等によって上ケース26と下ケース28とが接合されて、略箱状に形成されている。
図12に示される如く、引出用開口16は、正面視で略矩形状に形成され、ケース12の前壁12A(周壁26Bと周壁28Bとで構成されるケース12の前向き壁)における左端に配置されている。また、ケース12の左側壁12B(周壁26Bと周壁28Bとで構成されるケース12の左向き壁)における前端部には、ケース12に対し位置決めされているリーダテープ20の係合孔22を露出させるための操作用開口30が設けられている。この操作用開口30の前部は、前壁12Aと左側壁12Bとの境界部であるコーナ部12Cに向けて徐々に拡幅され、該コーナ部12Cにおいて引出用開口16と連通している。
また、図1〜図3に示される如く、ケース12内には、リーダテープ20を位置決めするための溝部としての上下一対のスロット部32が設けられている。各スロット部32は、引出用開口16の左端において前方に開口すると共に後方がストッパ部33にて封止され、全体として前後方向に長手の溝状に形成されている。なお、図1では、左側壁12Bを構成する周壁28Bを取り除いた図を示しており、また、上側のスロット部32(上ケース26)について図示を省略している。
本実施形態では、図2及び図4に示される如く、左側壁12Bが各スロット部32の左側の溝壁32Aを構成しており、各スロット部32の右側の溝壁32Bは、天板26A又は底板28Aから立設されたリブ34に連設されている。上下のリブ34間の間隔は、磁気テープT(リーダテープ20)の幅よりも大とされ、リール14への巻き径が小さくなった場合の磁気テープTの走行経路にリブ34が干渉しない(テープのパス経路が確保される)構成とされている。
そして、図3に示される如く、上下のスロット部32にリーダテープ20の対応する凸片24が入り込み、各凸片24の後端24Aがそれぞれスロット部32の後縁を規定するストッパ部33に係合(又は極近接)した状態で、リーダテープ20がケース12に対し位置決めされる構成である。この位置決め状態でのリーダテープ20は、図12に示される如く係合孔22を操作用開口30から露出可能に位置するようになっている。
さらに、ケース12には、上記の如く引出用開口16を開閉する遮蔽部材としてのドア18が取り付けられている。ドア18は、引出用開口16と共に操作用開口30を開閉するようになっている。以下、具体的に説明する。なお、ドア18について前後左右の方向を用いて説明する場合には、基本的に引出用開口16の閉塞状態における各方向を示すものとする。図11及び図12に示される如く、ドア18は、引出用開口16を開閉するドア本体36と、ドア本体36の左端から後方に延設され操作用開口30を開閉するドア副体38とを有して平面視で略「L」字状に形成されている。
このドア18は、図12に示される如く、上ケース26及び下ケース28の天板26A、28Aにおける前壁12A側からそれぞれ突設されると共に連結して形成された支軸40を回動支点として回動することで、引出用開口16及び操作用開口30を開閉するようになっている。この支軸40は、左右方向には引出用開口16の右端と左右方向中央部との間に位置すると共に、前後方向にはケース12の前端よりも若干後方(内方)に位置している。一方、ドア18の内面における右端部と左右方向中央部との間からは、支軸40の軸線との直交面に略沿って複数の平板状の軸受部42が突設されている。各軸受部42がそれぞれ支軸40を挿通させることで、ドア18は、支軸40廻りに回動可能に支持されている。
このドア18は、図11に示される如く引出用開口16及び操作用開口30を共に閉塞している状態から、ドア本体36における支軸40よりも右側部分が後向きに押圧されることで、該支軸40廻りの矢印D側に回動し、引出用開口16及び操作用開口30を開放する位置へ移動するようになっている。また逆に、ドア18は、引出用開口16及び操作用開口30を開放する位置から矢印E方向に回動することで、引出用開口16及び操作用開口30を再度閉塞する状態に復帰する構成である。
そして、図12に示される如く、支軸40には、ドア18を常時矢印E方向(引出用開口16及び操作用開口30の閉塞方向)へ付勢するトーションばね44の巻回部が挿嵌されている。この実施形態では、トーションばね44は、例えば、その一方の端部側がケース12の接合用のビスボス46(下ケース28に突設されたビスボス)に係止されると共に、その他方の端部側がドア本体36の右端近傍(支軸40よりも右側部分)に係止されることで、ドア18をE方向に付勢する構成とされている。
以上により、ドア18は、記録テープカートリッジ10の不使用時にはトーションばね44の付勢力によって引出用開口16及び操作用開口30を共に閉塞し、記録テープカートリッジ10がドライブ装置に装填される動作に伴ってドア本体36における支軸40よりも右側部分がドライブ装置の開閉部材に押圧されると、トーションばね44の付勢力に抗して矢印D方向に回動し引出用開口16及び操作用開口30を開放するようになっている。
(リーダテープ保持構造の構成)
記録テープカートリッジ10は、上記した上下一対の凸片24とスロット部32とによるリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態を維持するための、リーダテープ保持構造50を備えている。リーダテープ保持構造50は、スロット部32からの凸片24の脱落を防止することで、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態を維持する構成とされている。以下、具体的に説明する。
リーダテープ保持構造50は、図1及び図6に示される如く各凸片24にそれぞれ設けられた切抜部としてのスリット(アンダカット孔)52を有している。この実施形態では、各スリット52は、リーダテープ20の長手方向に長手の長孔状を成しており、リーダテープ20(磁気テープTの幅範囲内)には至らない構成とされている。リーダテープ保持構造50では、凸片24におけるスリット52の縁部のうち、リーダテープ20の幅方向内側を向く縁部が、本発明における係合部としての係合縁部52Aとされている。
また、図1、図2、及び図4に示される如く、リーダテープ保持構造50は、ケース12における各スロット部32の溝壁からそれぞれスロット部32内に張り出された被係合部としての張出部54を有する。この実施形態では、張出部54は、リブ34におけるスロット部32の溝底から遠い方の縁部に沿って、左側壁12B側に突出されている。張出部54は、ケース12(上ケース26、下ケース28)にアンダカット部を形成するが、成形用の金型にスライド機構を設けることで、樹脂成形によって一体に形成することができる。
リーダテープ保持構造50は、図2及び図3に示される如く、ケース12に対するリーダテープ20に位置決め状態で上下のスロット部32内に位置する上下の凸片24のスリット52に、それぞれ対応する張出部54が入り込んで係合縁部52Aと対峙(接触、係合可能な近接を含む)することで、凸片24がスロット部32の上下方向の開口端から抜け出すことを禁止する構成とされている。すなわち、凸片24がスロット部32の上下方向の開口端から抜け出そうとすると、凸片24に形成された係合縁部52Aが張出部54に係合することで、該凸片24がスロット部32から抜け出すことが禁止されるようになっている。
そして、リーダテープ保持構造50では、凸片24が引出用開口16側から凸片24に進入する動作に伴って該凸片24のスリット52にケース12の張出部54が入り込むように、スロット部32に凸片ガイド構造としての凸片ガイド構造56が設けられている。凸片ガイド構造56は、図7及び図8に示される如く、張出部54における頂部54Aよりも引出用開口16側に前側及び左側を向けて形成された第1テーパ部58と、各スロット部32の溝壁32Aにおける頂部54Aよりもケース奥側(図7、8の矢印F側)に前側及び右側を向けて形成された第2テーパ部60と、張出部54における頂部54Aよりもケース奥側に後側及び左側を向けて形成された第3テーパ部62とを有して構成されている。
また、リーダテープ保持構造50では、スロット部32における張出部54(第3テーパ部62)の後方部分は、引出用開口16側の開口端に対し溝壁32Aが右側にオフセットされることで形成された凸片偏倚構造としての幅狭部64とされている。幅狭部64は、ケース12の前後方向に沿って延在されている。
以上説明した凸片ガイド構造56では、凸片24がスロット部32に引出用開口16側から進入する動作に伴って、該凸片24は、その後端24Aが第1テーパ部58にガイドされて左側に変位された後、溝壁32Aの第2テーパ部60にガイドされて右側に変位される構成とされている。これにより、リーダテープ保持構造50では、凸片24がスロット部32に引出用開口16側から進入する動作に伴って、凸片ガイド構造56によって凸片24がガイドされることで、各凸片24のスリット52に張出部54が入り込まされるようになっている。
そして、図3に示される如く、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態では、凸片24におけるスリット52よりも後側に位置する後切残し部24Bがスロット部32の幅狭部64に入り込むと共に、各凸片24の後端24Aが対応するストッパ部33の直前方に極近接して位置する構成とされている。
さらに、凸片ガイド構造56は、凸片24がスロット部32から引出用開口16側に退出する動作に伴って、該凸片24は、スリット52の後縁52Bが第3テーパ部62にガイドされて左側に変位されることで、スリット52から張出部54を抜け出させる構成とされている。
また、リーダテープ保持構造50では、張出部54のリブ34内面(スロット部32側の面)に対する突出量Hは、引出用開口16、操作用開口30のドア18による閉止状態のケース12内で、図9に示される如くリーダテープ20が平面視で最も傾いた姿勢においても、該張出部54がスリット52に入り込んだ状態を維持するように設定されている。より具体的には、張出部54の突出量Hは、図8に示される如く、その頂部54Aが、左側壁12Bの前端で厚み方向の内端である点Xと、幅狭部64の前端で幅方向の外端である点Yとを結ぶ仮想直線ILに接するか、又は仮想直線ILに対しスロット部32の溝壁32A側に突出するように設定されている。
また、リーダテープ保持構造50では、図5に示される張出部54の頂部54Aからスロット部32の溝壁32Aまでのクリアランス(開口幅)Wは、リーダテープ20が想像線にて示される如く正面視で所定角度θだけ傾いた場合に、凸片24における係合縁部52Aよりもテープ幅方向外側に位置する係合片部24Cが通過できない寸法に設定されている。すなわち、クリアランスWは、係合片部24Cが上下方向の長さL、厚みtの矩形状断面を有する例では、該断面の対角線の長さがθだけ傾いた場合に水平面に投影した寸法W24よりも小さく設定されている(W<W24)。
そして、所定角度θは、リーダテープ保持構造50を有しない比較例に係る記録テープカートリッジにおいて凸片24がリブ34(スロット部32の溝壁32B)を乗り越えてスロット部32から抜け出す際の角度として設定されており、この実施形態では20°として設定されている。なお、リーダテープ20は、例えば比較例に係る記録テープカートリッジを床等に落下させた場合の衝撃によって正面視で左方又は右方に凸となるように湾曲され、この湾曲に伴いケース12に対し所定角度θだけ傾斜された凸片24がスロット部32から抜け出ることが知られている。
さらに、リーダテープ保持構造50では、図2及び図3に示される如く、ケース12に対するリーダテープ20の位置決め状態では、ケース12の上下方向を重力方向に一致させた状態では、上下の凸片24のスリット52は共に張出部54の上側よりも下側に形成される隙間が大となる構成とされている。そして、リーダテープ保持構造50では、図3に示される如く、上側のスリット52における張出部54の下方に形成される隙間の幅G1、下側のスリット52における張出部54の下方に形成される隙間の幅G2は、何れも凸片24と上側のスロット部32の底面32Cとの隙間G3よりも大きい設定とされている(G1>G3、G2>G3)。
これにより、記録テープカートリッジ10では、図10に示される如くケース12内で該ケース12に対しリール14が相対的に浮上されてリーダテープ20が側面視で傾斜された場合に、24(の係合縁部52Aを含むスリット52の孔縁)と張出部54とが干渉しない構成とされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記構成の記録テープカートリッジ10では、磁気テープTを使用する際には、記録テープカートリッジ10をドライブ装置のバケット(図示省略)へ前壁12A側から装填する。この装填動作に伴って、ドライブ装置の開閉部材がドア本体36における支軸40よりも右側部分を押圧する。すると、ドア18がトーションばね44の付勢力に抗して支軸40を中心に回動し、引出用開口16、操作用開口30が共に開放される。
次いでケース12の引出用開口16及び操作用開口30の開放状態を維持したまま、バケットが下降し、ケース12すなわち記録テープカートリッジ10がドライブ装置内で位置決めされる。すると、ドライブ装置の引出部材が操作用開口30から露出しているリーダテープ20の係合孔22に入り込み、円形部22Aから細幅部22Bに移動しながらリーダテープ20をケース12から引き出す。係合孔22の細幅部22Bに係合した引出部材は、リーダテープ20をドライブ装置のテイクアップリールに巻取り可能に係合する。この状態からドライブ装置は、上記テイクアップリールとリール14とを同期して回転駆動する。これにより、磁気テープTがドライブ装置側へ順次送り出されテイクアップリールに巻き取られていく。そして、そのドライブ装置の所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって、磁気テープTにデータの記録、又は磁気テープTに記録されたデータの再生が行われる。
記録テープカートリッジ10をドライブ装置から取り出すときには、リール14を逆回転させて、磁気テープTをリール14に巻き戻す。そして、リーダテープ20が巻取リールから外され、引出用開口16からケース12内に戻され、上下の凸片24をそれぞれスロット部32に入り込ませてケース12に対する位置決め状態となる。この位置決め動作に伴って、上下の凸片24は凸片ガイド構造56にガイドされて左右に(厚み方向に往復して)変位され、各スリット52に対応する張出部54が入り込む。
次いで、ドライブ装置は、バケットを上昇させ、このバケットから記録テープカートリッジ10を排出する。この排出動作によってドライブ装置の開閉部材とドア18との係合状態がそれぞれ解除され、ドア18がトーションばね44の付勢力によって引出用開口16及び操作用開口30を閉塞する位置に復帰する。これにより、記録テープカートリッジ10は初期状態に復帰しつつ、バケットから排出される。
一方、記録テープカートリッジ10の保管時や運搬時等の不使用時(ドライブ装置に装填しないとき)には、ドア18がトーションばね44の付勢力により引出用開口16及び操作用開口30を共に閉塞している。また、リーダテープ20は、その各凸片24がそれぞれケース12のスロット部32に入り込み後端24Aをストッパ部33に係合又は極近接させることで、ドライブ装置の引出部材が係合孔22に係合することが可能なケース12との相対位置に位置決めされている。
ところで、上記不使用状態の記録テープカートリッジ10を床等に落下させると、この落下に伴う衝撃によって、上下の凸片24を対応するスロット部32にそれぞれ入り込ませているリーダテープ20の自由端部は、幅方向両端を近接するように撓もうとする場合がある。このことは、上記比較例に係る記録テープカートリッジを床に落下させ、このときのリーダテープ20の挙動を高速度カメラで撮影して分析した結果、明らかになった。すなわち、リーダテープ20は、落下衝撃によってリール14が巻取方向に回転することでその長手方向(張力方向)に引張られ、各凸片24が後端24A側からスロット部32のストッパ部33を乗り越える態様(現象)だけではなく、幅方向両端を近接する方向に撓むことで各凸片24が厚み方向(側方)からスロット部32の溝壁(リブ34)を乗り越える態様でスロット部32から抜け出る(脱落する)場合があることが判った。そして、凸片24が側方からスロット部32の溝壁を乗り越える後者の態様の方が、リール14の巻取方向への回転を条件としないことから、前者の現象よりも生じ易いことが判った。
ここで、記録テープカートリッジ10では、リーダテープ20がケース12に対し位置決めされている場合に、リーダテープ保持構造50を構成するスリット52内に張出部54が入り込んでいるため、上記の通りリーダテープ20の幅方向両端を近接する方向に撓もうとすると、各凸片24の係合縁部52Aが張出部54に係合する。これにより、リーダテープ20の変形による凸片24のスロット部32からの脱落(リーダテープ20の変形自体)がリーダテープ保持構造50によって抑制され、記録テープカートリッジ10の落下の際にリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解消されてしまうことが防止される。
特に、記録テープカートリッジ10では、上記した比較例に係る記録テープカートリッジで凸片24のスロット部32からの脱落が生じるリーダテープ20の正面視における傾斜角において、係合縁部52Aを有する係合片部24Cが54とスロット部32の溝壁32Aとのクリアランスを通過できない構成であるため、記録テープカートリッジ10の落下の際にリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解消されてしまうことがより効果的に防止される。
また特に、記録テープカートリッジ10では、図9に示される如くケース12に対しリーダテープ20の平面視における姿勢が変化限まで変化された場合であっても、張出部54がスリット52に入り込んだ状態が維持されるので、凸片24のスロット部32からの脱落が防止される。
このように、本実施の形態に係る記録テープカートリッジ10では、落下衝撃が作用した際にリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解除されることを防止することができる。このことは、記録テープカートリッジ10の落下実験によって確かめられている。
さらに、記録テープカートリッジ10では、リーダテープ保持構造50が凸片ガイド構造56を有するため、単にリーダテープ20を長手方向に移動させるように駆動するだけで、該リーダテープ20を厚み方向に変位させてスリット52に対し張出部54を進退させることができる。すなわち、記録テープカートリッジ10では、ケース12に対する可動部を設けることなくスリット52に対し張出部54を進退させるので、部品点数を増すことなく凸片24のスロット部32からの脱落が防止される。
しかも、記録テープカートリッジ10では、スロット部32に幅狭部64が形成されているため、ケース12に対するリーダテープ20の位置決め状態で凸片24は右側の溝壁32B側に偏倚される。これにより、張出部54は、スリット52内に深く入り込んでその根元において係合縁部52Aと対峙するため、張出部54がスリット52内に入り込んで係合縁部52Aと対峙する状態が確保される。このため、スリット52に対し張出部54を進退させる構成において、仮にリーダテープ20が図9に示される如く傾斜しても、張出部54がスリット52内に入り込んで係合縁部52Aと対峙する状態が維持される。
またさらに、記録テープカートリッジ10では、磁気テープTの幅方向外側に位置する凸片24を利用してリーダテープ保持構造50を構成しているため、該リーダテープ保持構造50の構成要素が磁気テープTの幅範囲内に位置しない構成を得ることができる。そして、この構成によって記録テープカートリッジ10では、リーダテープ保持構造50(の構成要素)が磁気テープTのパス経路が制限されることがない。すなわち、記録テープカートリッジ10では、テープパス経路の設定自由度を確保しつつ、記録テープカートリッジ10の落下の際にリーダテープ20のケース12に対する位置決め状態が解消されてしまうことが防止される。また、磁気テープTの幅範囲内に位置する構成では、例えば係合部に変形等が生じた場合に、磁気テープTの巻品質(テイクアップリールへの巻品質)に影響を与えることが懸念されるが、記録テープカートリッジ10では、仮に係合縁部52Aに変形が生じた場合でも、磁気テープTの巻品質に与える影響が小さい。
しかも、記録テープカートリッジ10では、リーダテープ20の長手方向における幅方向両端を近接する方向への撓みが最も生じやすい係合孔22の円形部22Aの形成部位にリーダテープ保持構造50が設けられているので、該係合孔22の形成部位からリーダテープの長手方向に離間した位置で該リーダテープをケースに対すし保持する構成と比較して、スロット部32からの凸片24の脱落を効果的に防止することができる。すなわち、記録テープカートリッジ10では、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態の維持性能が極めて高い。
(第2の実施形態)
図13には、本発明の第2の実施形態に係る記録テープカートリッジ70を構成するリーダテープ20の自由端部が側面図にて示されている。この図に示される如く、記録テープカートリッジ70を構成するリーダテープ保持構造50は、長孔状のスリット52に代えて、ケース12に対する位置決め状態で凸片24に後向きに開口する切欠部72を有する。この実施形態では、凸片24における切欠部72の縁部のうち、リーダテープ20から遠い側の縁部が、本発明における係合部としての係合縁部72Aとされている。
後方が開放されている切欠部72を有するリーダテープ保持構造50では、リーダテープ20を左側壁12Bに沿って直線的に移動することで、切欠部72に対し張出部54を進退させることができる。したがって、図示は省略するが、記録テープカートリッジ70は、凸片ガイド構造56を構成する第1〜第3テーパ部58〜62を有しない。一方、記録テープカートリッジ70は、ケース12に対するリーダテープ20の位置決め状態で凸片24の後端24Aを含む一部を入り込ませる幅狭部64を有する。記録テープカートリッジ70の他の構成は、記録テープカートリッジ10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係る記録テープカートリッジ70によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用に沿って同様の効果を得ることができる。
なお、第2の実施形態では、張出部54をスロット部32の溝壁32Aから突出された凸部としてではなく、スロット部32の溝壁32Aを凹ませた凹部の凹壁として捉えることも可能である。また、記録テープカートリッジ70における張出部54は、スロット部32の左右の溝壁32A、32Bを架け渡すものであっても良い。
また、第2の実施形態では、凸片24における切欠部72よりも幅方向外側に位置する係合片部24C(係合縁部72Aを含む部分)が他の部分と面一である薄板状である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば係合片部24Cを、折り返し形状としたり、平面視で波形等に形成したりしても良い。
(第3の実施形態)
図14には、本発明の第3の実施形態に係る記録テープカートリッジ80の要部が正面側から見た断面図にて示されている。この図に示される如く、記録テープカートリッジ80は、下ケース28の底板28Aにおける張出部54との対向部分を切り抜いて形成された凸部成形用孔82を有する。これにより、記録テープカートリッジ80では、下ケース28にアンダカット構造を形成することなく、すなわち金型にスライド機構を用いることなく、張出部54を下ケース28に一体に形成することができる構成とされている。
図示は省略するが、上ケース26側についても、下ケース28と上下略対称に構成されている。また、記録テープカートリッジ80では、上下の凸部成形用孔82は、シール部材84にてケース12の外側から閉止されている。シール部材84としては、接着テープ、上下の凸部成形用孔82を共に閉止する略コ字状のクランプ(クリップ)等を用いることができる。記録テープカートリッジ80の他の構成は、記録テープカートリッジ10の対応する構成と同じである。
したがって、第3の実施形態に係る記録テープカートリッジ80によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用に沿って同様の効果を得ることができる。
なお、第3の実施形態に係る凸部成形用孔82すなわちアンダカット部の形成を避ける構成は、第2の実施形態(例えば張出部54がスロット部32の左右の溝壁32A、32Bを架け渡す構成等)に適用しても良いことは言うまでもない。
(第4の実施形態)
図15には、本発明の第4の実施形態に係る記録テープカートリッジ90の要部が正面側から見た断面図にて示されている。この図に示される如く、記録テープカートリッジ90は、下ケース28のスロット部32に張出部54が設けられている一方、上ケース26のスロット部32には、右側の溝壁32Bから突設された張出部54に代えて、左側の溝壁32Aからスロット部32の内方に突設された張出部92を備える点で、第1の実施形態に係る記録テープカートリッジ10とは異なる。
張出部92は、張出部54と同様に、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態で、凸片24のスリット52に入り込む構成とされている。図示は省略するが、記録テープカートリッジ90を構成する凸片ガイド構造56は、スロット部32に対する凸片24の進退に伴って、上下の凸片24のスリット52に対し、張出部54、張出部92が厚み方向の反対向きに変位しながら進退するように構成されている。このため、記録テープカートリッジ90では、図16に示される如く、実線にて示す下側のスロット部32に対し、想像線にて示す上側のスロット部32が右側にオフセットされている。記録テープカートリッジ90の他の構成は、記録テープカートリッジ10の対応する構成と同じである。
したがって、第4の実施形態に係る記録テープカートリッジ90によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用に沿って同様の効果を得ることができる。
なお、第4の実施形態に係る張出部92を上下のスロット部32のそれぞれに、張出部54に代えて設けた構成としても良い。
(第5の実施形態)
図17には、本発明の第5の実施形態に係る記録テープカートリッジ100の要部が正面側から見た断面図にて示されている。この図に示される如く、記録テープカートリッジ90は、リーダテープ20に代えて、予め幅方向に(正面視で)湾曲されたリーダテープ102を備える点で、第1の実施形態に係る記録テープカートリッジ10とは異なる。
リーダテープ102は、例えばプレス加工等によって、その自由端部を含む長手方向の一部が、正面視で幅方向の両端を結ぶ仮想線に対し幅方向中央が左側にオフセットするように、湾曲形成されている。したがって、リーダテープ20のケース12に対する位置決め状態では、該リーダテープ102は、その幅方向中央部が左側壁12B、操作用開口30(を閉止するドア副体38)に近接(又は軽接触)して位置する構成とされている。記録テープカートリッジ100の他の構成は、記録テープカートリッジ10の対応する構成と同じである。
したがって、第5の実施形態に係る記録テープカートリッジ100によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用に沿って同様の効果を得ることができる。また、記録テープカートリッジ100では、自由端部が上記の通り湾曲されているリーダテープ102は、記録テープカートリッジ100の落下の際に、幅方向の中央部が左方に凸となるように撓むことは前壁12A、ドア副体38によって防止される。また、自由端部が上記の通り湾曲されているリーダテープ102は、その弾性によって、幅方向中央部が右方に凸となるように撓むことが抑制される。したがって、記録テープカートリッジ100では、その落下の際に、リーダテープ102の凸片24が上下のスロット部32から抜け出すことが一層効果的に抑制され、記録テープカートリッジ10の落下の際にリーダテープ102のケース12に対する位置決め状態が解消されてしまうことが一層効果的に防止される。
(第6の実施形態)
図18には、本発明の第6の実施形態に係る記録テープカートリッジ110の要部が正面側から見た断面図にて示されている。この図に示される如く、記録テープカートリッジ110は、リーダテープ保持構造50を構成する張出部54の先端からスロット部32の底面32Cに向けて突設された突起112を有する点で、第1の実施形態に係る記録テープカートリッジ10とは異なる。
突起112は、張出部54の頂部54Aの縁部に沿って設けられ、リーダテープ20がケース12に対し位置決めされた状態で、凸片24(係合縁部52A)に対し左方に突出して位置する構成とされている。これにより、記録テープカートリッジ110を構成するリーダテープ保持構造50では、係合縁部52Aが張出部54に係合した場合に、張出部54に対する係合縁部52Aの厚み方向への位置ずれが防止されるようになっている。突起112の先端は、幅方向(リーダテープ20の厚み方向)の両側がアール形状とされており、スリット52に対する張出部54の進退に支障のない形状とされている。記録テープカートリッジ110の他の構成は、記録テープカートリッジ10の対応する構成と同じである。
したがって、第6の実施形態に係る記録テープカートリッジ110によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用に沿って同様の効果を得ることができる。また、記録テープカートリッジ110では、リーダテープ保持構造50を構成する張出部54に突起112が設けられているため、落下によりリーダテープ20が撓んで係合縁部52Aが張出部54に係合した場合に、該係合が解消され難い。したがって、記録テープカートリッジ110では、その落下の際に、リーダテープ102の凸片24が上下のスロット部32から抜け出すことが一層効果的に抑制され、記録テープカートリッジ10の落下の際にリーダテープ102のケース12に対する位置決め状態が解消されてしまうことが一層効果的に防止される。
なお、上記の実施形態では、上記構成の凸片ガイド構造56、幅狭部64を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ストッパ部33を左方及び前方を向く傾斜面とすることで、該傾斜されたストッパ部33によって第2テーパ部60、幅狭部64の機能を果たす構成としても良い。
また、上記の実施形態では、磁気テープTの先端にリーダテープ20が直接的に接続された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、磁気テープTとリーダテープ20との間に中間テープを介在させる構成としても良い。この構成において、リーダテープ20と中間テープとを接続したものを、本発明におけるリーダテープと捉えることも可能である。
さらに、上記の実施形態では、記録テープとして磁気テープTを用いた構成としたが、本発明はこれに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒体として把握されるものであれば足り、本発明に係る記録テープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テープにも適用可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を示す正面断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を示すケース内部から見た平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部をさらに拡大して示す正面断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するリーダテープの先端を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するケースのスロット部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するケースのスロット部を示すケース内部から見た平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するリーダテープのケース内での姿勢の変化限を示すケース内部から見た平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するリーダテープのケース内でのリール浮上に伴う姿勢変化を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジの外観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録テープカートリッジのケース化威光近傍を拡大して示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するリーダテープの先端を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を拡大して示す正面断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を示す正面断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る記録テープカートリッジを構成するケースのスロット部を示すケース内部から見た平面図である。 本発明の第5の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を示す正面断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る記録テープカートリッジの要部を拡大して示す正面断面図である。
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 リール
16 引出用開口
20 リーダテープ
22 係合孔(被操作部)
24 凸片
32 スロット部(溝部)
33 ストッパ部
50 リーダテープ保持構造
52 スリット(切抜部)
52A 係合縁部(係合部)
54 張出部(被係合部)
56 凸片ガイド構造
64 幅狭部(凸片偏倚構造)
70・80・90・100・110 記録テープカートリッジ
72 切欠部
72A 係合縁部(係合部)
92 張出部(被係合部)
T 磁気テープ

Claims (4)

  1. 記録テープを巻き回した単一のリールを回転可能に収容し、前記記録テープを引き出すための引出用開口を有するケースと、
    一端部が前記記録テープの先端に接続されると共に、他端部における前記記録テープの幅の範囲内に該記録テープを前記ケースから引き出す際にドライブ装置に引き出し操作される被操作部が設けられたリーダテープと、
    前記リーダテープの他端部から該リーダテープの幅方向外側に延設された凸片と、
    前記開口に臨んで前記ケースに設けられ前記凸片が前記ケースに対する前記記録テープの引き出し方向にスライド可能に入り込む溝部と、前記溝部における前記ケースの奥側端部を閉止するストッパ部とを有するスロット部と、
    前記凸片に形成され前記リーダテープの幅方向内側を向く係合部と、前記溝部の溝壁に設けられた被係合部とを有し、前記凸片が前記スロット部内に入り込んで前記リーダテープが前記ケースに対し位置決めされている場合に、前記係合部と前記被係合部とが前記リーダテープの幅方向に対峙するリーダテープ保持構造と、
    を備えた記録テープカートリッジ。
  2. 前記係合部は、前記凸片に形成した切抜部又は切欠部の縁部であり、
    前記被係合部は、前記溝部の溝壁から該溝部内に位置する前記リーダテープの厚み方向に突出した凸部である請求項1記載の記録テープカートリッジ。
  3. 前記係合部は、前記凸片に形成した切抜部の縁部であり、
    前記凸片が前記溝部に対し進退する動作に伴って、前記切抜部に対し前記凸部を進退させるように該凸片をガイドする凸片ガイド構造をさらに備えた請求項2記載の記録テープカートリッジ。
  4. 前記リーダテープが前記ケースに対し位置決めされている場合に、前記凸片を前記溝部における前記凸部が突出された溝壁側に位置させる凸片偏倚構造をさらに備えた請求項2又は請求項3記載の記録テープカートリッジ。
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