JP2010079973A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃を受けてもケース内の記録テープが損傷し難い記録テープカートリッジを提供することを課題とする。
【解決手段】記録テープカートリッジ10は、記録テープが巻回されるリール14と、天板16Pと底板18Pとの間にリール14を収容するケース12と、リール14とは別体に設けられた緩衝部材141U、141Lとを有する。緩衝部材141Uは、リール14の上フランジ140の天板側でハブ側に、緩衝部材141Lはリール14の下フランジ138の底板側でハブ側に、それぞれ配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気テープ等の記録テープが巻装されたリールを回転可能に収容した記録テープカートリッジに関する。
コンピュータ等の外部記録媒体として磁気テープ等の記録テープが用いられている。この記録テープとして、保存時の収容スペースが小さく、大容量の情報が記録できる、記録テープが巻装された単一のリールをケース内に回転可能に収容した所謂1リールの記録テープカートリッジが採用されている(例えば特許文献1、2参照)。
このような記録テープカートリッジでは、上ケースと下ケースとが互いの周壁を突き当てた状態で接合されて成るケース内に、記録テープを巻装したリールハブの軸方向両端にそれぞれフランジが設けられたリールが、不使用時には、コイルばね等の付勢力によって下ケースに押し付けられた状態で収容されている。また、下ケースには、リールの軸方向下端面に形成されたリールギヤを露出するためのギヤ開口が設けられている。
そして、記録テープカートリッジは、使用時にはドライブ装置に装填され、該ドライブ装置の駆動ギヤがリールギヤに噛み合いつつ上記付勢力に抗してリールをケース内で浮上させ、該駆動ギヤを回転駆動することで、リールをケース内面と非接触で回転させるようになっている。これにより、ケースの記録テープ引き出し用開口から記録テープを巻き出しまたは巻き戻して、該記録テープへの情報の記録または再生を行なうことができる。
特開2002−313059号公報 米国特許第5734540号明細書
ところで、このような従来の記録テープカートリッジでは、リールがケース内において上下方向に移動(浮上及び復帰)可能となっているため、例えば、使用者が誤って記録テープカートリッジを落下させた場合に、記録テープカートリッジに加えられる衝撃力によってリールフランジ外周部で記録テープ側に弾性変形し、リールフランジ外周部に隣接する記録テープの幅方向端部(エッジ)が損傷することが考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、衝撃を受けてもケース内の記録テープが損傷し難い記録テープカートリッジを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、記録テープが巻回されるリールと、天板と底板との間に前記リールを収容するケースと、前記リールとは別体に設けられ、前記リールの外周部が前記ケースに接触するよりも先に、前記リールの外周部以外の部分から押圧力を受けるように配置された緩衝部材と、を備えている。
請求項1に記載の発明では、記録テープカートリッジに落下等による衝撃が加えられた際、リールの外周部がケースに接触するよりも先に緩衝部材が上記押圧力を受けることにより、リールフランジ外周部に荷重が集中してリールフランジが記録テープ側に大きく変形することを抑えることができる。よって、このような衝撃が記録テープカートリッジに加えられても記録テープの幅方向端部が損傷し難い。
請求項2に記載の発明は、記録テープが巻回されるリールと、天板と底板との間に前記リールを収容するケースと、前記リールとは別体に設けられ、前記リールの外周部が前記ケースに接触するよりも先に、前記リールの外周部以外の部分と、前記ケース又は前記ケースに対して傾くことが規制された部材との両者から押圧力を受けるように配置された緩衝部材と、を備えている。
ケースに対して傾くこととはケース厚み方向に直交する軸回りに回転移動することであり、ケースに対して傾くことが規制された部材とは例えばブレーキ部材である。
請求項1に記載の発明と同様、請求項2に記載の発明では、記録テープカートリッジに落下等による衝撃が加えられた際、リールの外周部がケースに接触するよりも先に緩衝部材が上記押圧力を受けることにより、リールフランジ外周部に荷重が集中してリールフランジが記録テープ側に大きく変形することを抑えることができる。よって、このような衝撃が記録テープカートリッジに加えられても記録テープの幅方向端部が損傷し難い。
また、緩衝部材がリールとは別体に設けられているので、リールと同時に成形する必要がなく、しかもリールと同じ成分の合成樹脂で緩衝部材を構成しなくてもよい。従って、緩衝機能が効果的に得られるように、緩衝部材を柔らかい樹脂で構成させることが可能である。
請求項3に記載の発明は、前記リールが、記録テープが巻回されるハブと、前記ハブにおける天板側の径方向外側に張り出した天側フランジと、前記ハブにおける底板側の径方向外側に張り出した底側フランジと、を備え、前記緩衝部材は、前記天側フランジのハブ側部分と前記天板との間、及び、前記底側フランジのハブ側部分と前記底板との間、の少なくとも一方に配置されている。
天側フランジ及び底側フランジのハブ側は、天側フランジ及び底側フランジの外周側に比べ、このような押圧力が作用しても変形し難い。従って、請求項3に記載の発明では、落下等による衝撃が記録テープカートリッジに加えられて緩衝部材がケースの天板や底板に当接し、緩衝部材を介して天側フランジや底側フランジが押圧力を受けても天側フランジや底側フランジが変形し難い。よって、記録テープの幅方向端部の損傷を効果的に防止することができる。
なお、緩衝部材は、リールに取付けられていてもよいし、ケースに取付けられていてもよい。
請求項4に記載の発明は、前記リールには記録テープが巻回されるハブが設けられ、該ハブ内には前記ケースに対して傾くことが規制されたブレーキ部材が位置し、前記ハブと前記ブレーキ部材との間に前記緩衝部材が配置されている。
請求項4に記載の発明では、落下等による衝撃が記録テープカートリッジに加えられた際、リールの外周部がケースに接触するよりも先に緩衝部材がブレーキ部材とハブとの両者から押圧力を受ける。従って、ケース内でのリールの移動(特にケースに対して傾く移動)が規制され、天側フランジの外周側がケース天板内壁に当接して受ける衝撃や、底側フランジの外周側がケース底板内壁に当接して衝撃を受ける衝撃を軽減することができる。
請求項5に記載の発明は、前記緩衝部材が、前記リール又は前記ブレーキ部材と同心円上に配置されたリング状部材、複数の円弧状部材、又は、複数点の部材で構成される。
これにより、リールやブレーキ部材の全周にわたって緩衝効果を奏させ易い。
本発明によれば、衝撃を受けてもケース内の記録テープが損傷し難い記録テープカートリッジとすることができる。
以下、実施形態を挙げ、添付図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。なお、説明の便宜上、添付図面では、記録テープカートリッジのドライブ装置(図示省略)への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジの前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向(右側)とする。また、矢印A方向及び矢印B方向と直交する方向を矢印Cで示し、それを記録テープカートリッジ10の上方向(上側)とする。また、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。本実施形態では、まず、リール14を含む記録テープカートリッジ10の概略全体構成を説明し、次いでリール14の詳細な構成を説明することとする。
図1、図2で示すように、本実施形態に係る記録テープカートリッジ10は、平面視で略矩形状とされたケース12内に、情報記録再生媒体である磁気テープ等の記録テープTを巻装したリール14を回転可能に単一で収容して構成されている。ケース12は、ドライブ装置への装填方向先頭側の1つの角部である右前角部が平面視で斜めに切り欠かれた上ケース16と下ケース18とを互いの周壁16A、18Aを突き合せて接合することで構成されており、その内部には、上ケース16の天板16Pと下ケース18の底板18Pとの間にリール14を収容する収容空間が形成されている。
また、上ケース16及び下ケース18の周壁16A、18Aの切り取られた角部が記録テープTの引き出し用の開口20とされ、この開口20から引き出される記録テープTの自由端には、ドライブ装置の引出手段(図示省略)によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン22が接続されている。リーダーピン22の記録テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝22Aが形成されており、この環状溝22Aが引出手段のフック等に係止される。これにより、記録テープTを引き出す際に、フック等が記録テープTに接触して傷付けない構成である。
また、ケース12の開口20の内側には、ケース12内において、リーダーピン22を位置決め保持する上下一対のピン保持部24が設けられている。ピン保持部24は、略半円筒形状をしており、その凹部24A内に、直立した状態のリーダーピン22の両端部が保持されるようになっている。なお、ピン保持部24の記録テープT引き出し側は開放されており、リーダーピン22が出入する出入口となっている。
また、ピン保持部24の近傍には、板バネ25が、前壁12A(周壁16A、18Aのうち、外面が矢印A方向を向く部分)の内面に設けられたバネ保持部27と溝部23に、その基部が挿入されて固定配置されるようになっており、この板バネ25の二股状の先端部がリーダーピン22の上下端に係合してリーダーピン22をピン保持部24に保持するようになっている。なお、リーダーピン22がピン保持部24に出入する際には、板バネ25の先端部は適宜弾性変形してリーダーピン22の移動を許容するようになっている。
更に、下ケース18の中央部には、リール14のリールギアを外部に露出させるためのギア開口26が設けられており、リール14はリールギアがドライブ装置の駆動ギアに噛合されてケース12内で回転駆動されるようになっている。また、リール14が収容されるエリアは、上ケース16及び下ケース18の内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口26と同軸的な円形の軌跡上(円周上)にある(平面視略円弧状の)遊動規制壁(規制壁)28により規定されている。そして、リール14は、その遊動規制壁28の内側に収容され、ガタつかないように保持されている。
また、下ケース18におけるギヤ開口26の縁部には、環状リブ26Aがケース12の内方へ向けて突設されており、リール14の位置決め用とされている。更に、上ケース16には、環状リブ26Aに対向する位置に環状リブを有する制動部がケース12の内方へ向けて設けられている。
また、下ケース18において、遊動規制壁28の開口20近傍の端部には、内部に位置規制用穴が形成された袋部28Aが連設されており、下ケース18の左前角部の内側においては、長穴である位置規制用穴が形成された袋部29が遊動規制壁28とは離間して設けられている。袋部28A、29は、矢印B方向に沿った一直線上に配置されており、下面側における位置規制用穴の周囲(袋部28A、29の肉厚と同じか、それよりも少し広い部分)がドライブ装置に対する位置決め用の基準面となっている。
そして、袋部28Aが連設された端部を除いて、下ケース18の遊動規制壁28は、その端部が周壁18Aと連設されることで、その外側とリール14の収容エリア(収容空間)とを仕切っている。また、上ケース16の遊動規制壁28も同様に(上下対称に)、その端部が周壁16Aと連設されることで、その外側とリール14の収容エリア(収容空間)とを仕切っている。これにより、ケース12の強度を向上でき、リール14の収容エリアの防塵性を向上できる構成である。
また、下ケース18の遊動規制壁28のケース12後方側における外周面と後部内面18Bとは、連結リブ66、68によって一体に連設されている。連結リブ66、68は、共にケース12の前後方向を長手方向とした平板状に形成され、連結リブ66と連結リブ68とは、左右方向に所定間隔を隔てて(左右対称に)形成されている。なお、連結リブ66、68は、上ケース16側にも同様に(上下対称に)形成されている。
また、袋部29が設けられている側の前壁12Aと遊動規制壁28との間の所定位置には、上ケース16側と上下一対となるビスボス60が設けられており、下ケース18における後部内面18Bの左右両端部と、左壁12C及び右壁12Bとの間の両角部における所定位置にも、上ケース16側と上下一対となるビスボス62、64が設けられている。このような上下一対のビスボス60、62、64は、下ケース18側が貫通しており、上ケース16側が非貫通となっている。
また、ケース12の前壁12Aの右端部には、開口20の前縁部を規定する上下一対の短い傾斜壁部30が設けられている。この傾斜壁部30は、開口20の開放面に沿って屈曲形成され、開口20閉塞時に、後述する平面視略円弧状ドア50の先端がその内側に入り込むことによって、塵埃等が進入できる隙間が生じないようにする防塵壁となっている。そして、傾斜壁部30の左方近傍の前壁12A内側には、上下一対のビスボス32が連設されている。
また、ケース12の右壁12B(周壁16A、18Aのうち、外面が矢印B方向を向く部分)の前端部内側には、平面視で、後述するドア50の外周面に略沿った形状の上下一対の傾斜壁部34が設けられている。この傾斜壁部34の前端面が開口20の後縁を規定しており、その前端部には上下一対のビスボス36が設けられている。
また、ケース12の右壁12Bには、ケース12の内外を連通する窓部としての所定長さのスリット40が設けられており、後述するドア50の操作突起52の露出用とされている。このスリット40は、右壁12Bを構成する上ケース16の周壁16Aの前側下部を切り欠いて形成され、開口20側へも開放されている。このように、スリット40が周壁16Aの一部を上側に残して形成されると、ケース12の剛性を維持することができるので好ましい。特にスリット40を規定する上側の壁が傾斜壁部34から一体に連設されていると、更に好ましい。
また、下ケース18の後方側には、周壁18Aの上端を除く部分が断面視略「コ」字状にケース12の内方へ凹むとともに、ケース12の下面から上方へも凹んだ(底板が切り欠かれた)凹部48が形成されている。この凹部48は、例えばドライブ装置の引き込み手段(図示省略)が係合する係合部とされたり、その底面(下向きの面)がドライブ装置内での位置決め用の基準面とされる。
また、その凹部48の後方側にも周壁18Aの上端を除く部分が断面視略「コ」字状にケース12の内方へ凹むとともに、ケース12の下面から上方へも凹んだ(底板が切り欠かれた)凹部46が形成されている。この凹部46は、ライブラリー装置の把持手段(図示省略)が係合する係合部とされており、このような凹部46、48を設けることでケース12(下ケース18)の捩り強度が向上されるようになっている。
また、上ケース16の左壁の上面部分には、平面視略台形状の凹部44が形成されている。この凹部44は、開口20の開放時、ドア50の開放方向への移動に伴う回転モーメントをキャンセルするために、ドライブ装置に設けられた保持部材(図示省略)が係合する係合部とされている。
また、上ケース16及び下ケース18において、開口20近傍から遊動規制壁28が最も右壁12Bに接近する部位近傍まで(以下、前半という)と、スリット40の後端近傍から後壁の近傍まで(以下、後半という)、後述するドア50の凸部51を内面側及び外面側の両側方から挟み込むように支持する所定高さ(例えば、1.0mm〜1.5mm程度の高さ)のガイド壁部42が立設されている。
このガイド壁部42は、上ケース16と下ケース18とではその長さが異なっており、上ケース16側の方が下ケース18側よりも後半側が長く形成されている。これは、下ケース18の後部内面18Bの右壁12B側に、後述するメモリーボードMが配置されているからである。また、後半のガイド壁部42は、その後端部が平面視略円弧状に閉塞されており、ドア50がそれ以上後方へ移動できないように、上下それぞれ最も後側の凸部51を規制するようになっている。
一方、前半のガイド壁部42は、その前端部が開放されており、リーダーピン22の出入時に、そのリーダーピン22の出入を妨げないような位置(図示のものはピン保持部24よりもケース12後方側で、開口20の開口幅の約半分程度)まで延設されている。また、傾斜壁部30の近傍にも、ガイド壁部42の延長線上に位置するように、後端部が開放されたガイド壁部41が立設されている。このガイド壁部41は、その後端部がリーダーピン22の出入を妨げないように、ピン保持部24の前端よりも後方側には延設されないようになっており、ドア50は、その先端がガイド壁部41に入り込んだ状態で、開口20を閉塞するようになっている。
また、ガイド壁部41及び前半のガイド壁部42は、後半のガイド壁部42よりも若干低くなるように形成されている。すなわち、例えばガイド壁部41及び前半のガイド壁部42の高さは約1mmに形成され、後半のガイド壁部42の高さは約1.5mmに形成されている。これは、ドライブ装置に設けられた引出手段が、開口20に入り込めるスペースを確保するためである。したがって、後述するように、ガイド壁部41及び前半のガイド壁部42が低くなっている分、その前半部分(少なくとも開口20を閉塞する部分)におけるドア50の板幅(高さ)が、大きく(高く)なるように形成されている。
更に、上ケース16内面及び下ケース18内面には、その開口20から露出している外側のガイド壁部42と一体になって平面視略台形状をなすリブ38が、そのガイド壁部42と同等の高さになるように立設されており、このリブ38によって開口20部分における上ケース16及び下ケース18の強度が確保されるようになっている。なお、内側のガイド壁部42はピン保持部24と一体になるように連設されているが、ピン保持部24の高さは、一体に連設されたガイド壁部42の高さと略同等か、それよりも高く形成されていることが望ましい。
以上、説明した上ケース16と下ケース18とは、開口20の縁部の近傍に位置する各ビスボス32、36と、上記した各ビスボス60、62、64に下側から図示しないビスがねじ込まれて固定(接合)される構成である。これによって、特に傾斜壁部30(前壁12A)及び傾斜壁部34(右壁12B)の各自由端によって規定され、強度的に不利で落下によって地面等に衝突しやすい開口20両端のコーナー部は強固に接合され、ケース12を落しても、記録テープカートリッジ10全体の重量で変形したり、座屈して位置ずれしたりしない構成である。
また、その開口20は、遮蔽部材としてのドア50によって開閉されるようになっている。ドア50は、少なくとも開口20を閉塞する部分の板幅(高さ)が開口20の開口高さと略同一に形成され、それより後側が若干小さく(低く)形成されるとともに、その板長が開口20の開口幅よりも充分に大きく形成されている。そして、所定の円周に沿って移動できるように、板厚方向に湾曲した平面視略円弧状に形成されている。
このドア50は、その先端部がガイド壁部41に入り込んだ状態で開口20を閉塞し、上記した所定の円周に沿って略後方へスライド移動(回動)して開口20を開放し、その先端近傍の外周面がビスボス36近傍に達すると、開口20を完全に開放する構成になっている。そして、開口20を開放する際と反対方向にスライド移動(回動)することにより、開口20を閉塞する構成になっている。
このように、ドア50は、その移動軌跡である所定の円周に対応した円弧状に湾曲形成されており、その回動中心は、本実施形態では、左右方向の位置がケース12の左端近傍に、前後方向の位置がスリット40の後端近傍に設定されている。これにより、ドア50の移動軌跡は、スリット40の後端近傍において、ケース12の右壁12Bに最も近接する。なお、ドア50の回転中心及び半径は、ドライブ装置からの要求により決まる開口20前後の縁部(傾斜壁部30及びビスボス36)の位置やライブラリー装置からの要求により決まる開口20の開放面の角度等に応じて適宜決められればよい。
また、ドア50の湾曲した長手寸法は、その後端部が開口20の閉塞状態において、ケース12の凹部48よりも後方の(凹部46近傍の)右後角部内に位置するように決められており、ドア50の後下部は、後述する位置規制リブ19によって所定の角度θで傾斜配置されたメモリーボードMを回避するために、斜めに切り欠かれている。なお、ドア50の前端部内面及び外面の少なくとも一方は、ガイド壁部41間にスムーズに入り込めるようにテーパー面に形成されることが好ましい。
また、そのドア50の上面及び下面には、ガイド壁部42のガイド面(互いに対向している内面)と、ガイド壁部42間の上ケース16内面及び下ケース18内面にそれぞれ当接して、ドア50を開口20の開閉方向に案内する凸部51が突設されている。この凸部51は、ドア50の長手方向に沿って長い平面視略楕円形状に形成され、上面及び下面にそれぞれ4つずつ、最も後側の凸部51を除いて上下対称に、かつ、ガイド壁部42の高さと略同等の高さ(例えば、ドア50の板幅が異なる境界部分より前側は約0.5mm、後側は約1.5mm)になるように突設されている。なお、最後側の凸部51が上下対称でないのは、ドア50の後下部が斜めに切り欠かれていることによる。
このような凸部51を設けると、ガイド壁部41及びガイド壁部42間の上ケース16内面及び下ケース18内面並びにガイド壁部41及びガイド壁部42のガイド面との摺動抵抗(摩擦)を低減することができ、ドア50を抵抗少なく、スムーズに摺動させることが可能となる。更に、凸部51が平面視略楕円形状に形成されていると、例えば平面視略円形状に形成されているものよりも耐衝撃性に優れる。したがって、落下等の衝撃により、ドア50に開閉方向以外から力が加えられても、その凸部51が折れるおそれはない。
また、ドア50の長手方向中央部よりも若干前方(ドア50の板幅が異なる境界部分近傍)における外周面には、操作部としての操作突起52がドア50の径方向に沿って突設されている。操作突起52は、スリット40からケース12の外側に露出されるようになっており、開口20の閉塞状態ではビスボス36の後端から僅かに離間して位置するとともに、スリット40の前方へ開放された部分から操作可能とされている。
そして、開口20の開放状態では、操作突起52は、スリット40の後縁から僅かに離間して位置するようになっており、このとき、ガイド壁部42の閉塞された後端部に最後端側の凸部51が当接している。なお、操作突起52露出用のスリット40によってケース12の内外が連通されるが、このスリット40はビスボス36と、ケース12内の略全高に亘るドア50によって常時ほぼ閉塞され、かつ、そのケース12内には、内壁としての遊動規制壁28が設けられているので、リール14に巻装された記録テープTへの塵埃等の付着は防止される。
また、ドア50の前端部内面には、開口20閉塞時において、リーダーピン22の上端部側面及び下端部側面に当接するストッパー58が突設されており、落下衝撃等によってリーダーピン22がピン保持部24から脱落するのを、より一層防止できるようになっている。そして、ドア50を開口20閉塞方向へ付勢する付勢部材としてのコイルバネ56は、ドア50が開口20の閉塞状態でケース12の右後角部に至る長さであるため、その右後角部における遊動規制壁28と右壁12B(周壁16A、18A)との間の空間を有効利用して配設されている。
すなわち、ドア50の後端近傍の内周面には、板状の支持部53が一体に連設され、その支持部53の上面にバネ保持部54が上方に向かって一体的に突設されており、下ケース18の凹部48近傍の内面には、円柱状のバネ係止部55が上方に向かって突設されている。そして、コイルバネ56の両端にはリング状の取付部56A、56Bがそれぞれ形成されている。したがって、コイルバネ56は、その一方の取付部56Bをバネ係止部55に上方から挿入し、他方の取付部56Aをバネ保持部54に上方から挿入することにより、上記した空間内に簡単に取り付けることができる。
また、上ケース16内面には、ドア50の開閉時に、バネ保持部54の上端が摺接するリブ57が、平面視略円弧状に立設されている。このリブ57は、少なくともドア50が移動(開放)し始める際には、バネ保持部54の上端が摺接できるような位置及び長さに配設され、コイルバネ56の付勢力に抗して移動するバネ保持部54を好適にガイドすることにより、ドア50がより安定して開放されるように(開放時にドア50がコイルバネ56の付勢力によってブレないように)している。
また、このリブ57を設けることにより、上記のようにして取り付けられたコイルバネ56の取付部56Aが、落下等による衝撃がケース12に加えられてバネ保持部54を上昇してきても、そのバネ保持部54から外れないようにできる。なお、バネ係止部55側も、その上端が上ケース16の遊動規制壁28とガイド壁部42との間に挿入されることになるので、同様に、取付部56Bがバネ係止部55から外れるのを防止することができる。
また、下ケース18の右後部には、記録容量、記録形式等の各種情報が記憶され、非接触でアクセス可能なメモリーボードMが所定の角度θ(例えばθ=45°)で傾斜配置されている。すなわち、下ケース18の後部内面18Bは、所定角度θに傾斜しており、その後部内面18Bよりもケース12前方側で、かつ遊動規制壁28よりもケース12後方側の下ケース18内面には、位置規制リブ19が左右方向に所定間隔を隔てて複数(例えば2個)突設されている。
したがって、メモリーボードMは、後部内面18Bに配置されるとともに、その下端部が位置規制リブ19によって支持されることにより、所定角度θに傾斜した姿勢で(滑って倒れないように)保持される。なお、後部内面18Bの傾斜角度θは、メモリーボードMに対するケース12の下面側及び後面側からのアクセスを可能にするため、45°にすることが望ましい。
(リールの詳細構成)
図2〜図4に示されるように、リール14は、その軸心部を構成するリールハブ132を備えている。リールハブ132は、外周面に磁気テープTが巻装される円筒部134と、円筒部134の下部を閉塞する底部136とを有する略有底円筒状に形成されている。また、リールハブ132の底部136側の端部(下端部)の近傍には、該リールハブ132の径方向外側に張り出された下フランジ138が設けられている。下フランジ138とリールハブ132とは樹脂の射出成形によって一体に形成されており、下フランジ138は円筒部134の下部134Dに連続している。
一方、円筒部134の上端部からは、該リールハブ132の径方向外側に張り出された上フランジ140が設けられている。上フランジ140のハブ側には、リールハブ132の上端部134Eと嵌合する環状リブ140Aが形成されている。そして、リール14は、そのリールハブ132の円筒部134の外周面における下フランジ138と上フランジ140との対向面間に、磁気テープTが巻回されるようになっている。
また、図3、図4に示すように、上フランジ140の上面側でハブ側には緩衝部材141Uが設けられている。緩衝部材141Uは上フランジ140とは別体(すなわちリール14とは別体)で形成されている。そして、緩衝部材141Uは、上下面がいずれも平坦面にされたリング状であり、リール14と同心円上に配置されている。そして、緩衝部材141Uの内径(リング内径)は、上フランジ140の環状リブ140Aの開口縁形状に合わせられている。
緩衝部材141Uの厚み(ケース12の上下方向の高さ)t1は、衝撃等によりケース12内でリール14が傾いた際に、上フランジ140の外周部140Eが天板16Pの内壁に接触するよりも先に緩衝部材141Uが天板16Pの内壁に接触するように、上フランジ140の外径、負使用時(ドライブ装置に非装填の状態)における上フランジ140と天板16Pとの間隔などを考慮して決定されている。
そして、下フランジ138の底面側でハブ側にも緩衝部材141Lが設けられている。緩衝部材141Lも下フランジ138とは別体(すなわちリール14とは別体)で形成されている。そして、緩衝部材141Lも上下面がいずれも平坦面にされたリング状であり、リール14と同心円上に配置されている。そして、緩衝部材141Lの内径が環状リブ26の外周の径よりもやや大きくされている。
緩衝部材141Lの厚み(ケース12の上下方向の高さ)t2は、衝撃等によりケース12内でリール14が傾いた際に、下フランジ138の外周部138Eが底板18Pの内壁に接触するよりも先に緩衝部材141Lが底板18Pの内壁に接触するように、下フランジ138の外径、負使用時(ドライブ装置に非装填の状態)における下フランジ138と底板18Pとの間隔などを考慮して決定されている。
緩衝部材141U、141Lの材質としては、エラストマー、多孔質樹脂、ゲル吸収剤等が挙げられる。
また、リールハブ132の底部136の下面(外面)における外周近傍には、リール14と同軸的に形成された環状のリールギア142が突設されている。リールギア142は、ドライブ装置の回転シャフト200の先端に設けられた駆動ギヤ202と噛合可能とされている。一方、リールハブ132の底部136の上面(内面)における外周近傍には、リール14と同軸的に形成された環状の係合ギア144が設けられている。係合ギア144は、底部136の内面より若干隆起した環状の台座部146上に形成されており、後述するブレーキ部材155の制動ギヤ部155Bと噛合可能とされている。
さらに、リールハブ132の底部136における軸心部には、貫通孔150が設けられている。また、底部136の上面からは、貫通孔150の縁部に沿ってクラッチ用ボス部152が立設されている。このクラッチ用ボス部152については、後述するクラッチ部材160と共に説明する。
リール14は、その主要部が樹脂成形によって形成されている。このリールは、そのリールハブ132の底部136の下面(表面)におけるリールギア142の内側に固定された金属プレートとしての環状のリールプレート154を有する。リールプレート154は、磁性材料で円環状に形成されており、リールハブ132の底部136に形成されたプレート保持部180に同軸的に固定されている。環状のリールプレート154は、ドライブ装置の回転シャフト200のマグネット204による吸着保持用とされている。
そして、以上説明したリール14はケース12に収容されて、不使用時には環状リブ26A上に載置されるようになっている。具体的には、リール14は、底部136におけるリールギア142の径方向外側に連続するテーパ部143の外側部分(下フランジ138の内縁近傍)が環状リブ26Aの上端面に当接するようになっており、環状リブ26Aの上端内縁部がテーパ部143に対応したテーパ面26Tとされることで、径方向の変位が規制されている。
この状態で、リール14は、全体としてケース12内に位置してリールギア142、リールプレート154をギア開口26から露出させている。すなわち、リールギア142は、底板18Pの外面(下面)から突出することなく、ギア開口26からケース12外に臨んでいる。また、リールプレート154の軸心に形成された透孔を通じて貫通孔150がギア開口26に臨んでいる。これにより、ケース12の外部よりリール14の操作、すなわちチャッキング(保持)及び回転駆動が可能とされている。
また、記録テープカートリッジ10は、図3、図4に示されるように、不使用時にリール14の回転を阻止するためのブレーキ部材155を備えている。ブレーキ部材155は、ケース12の天板16Pから突設する十字リブ156を挿入させて該ケース12に対する相対回転が規制される回転規制部155Aと、回転規制部155Aの下端から径方向外側に延在しリール14の係合ギア144に係合可能な制動ギヤ部155Bとを主要部として有する。
このブレーキ部材155は、ケース12内で不使用時にリール14の軸線方向に変位することで、制動ギヤ部155Bを係合ギア144に噛み合わせる制動位置と、制動ギヤ部155Bと係合ギア144との噛み合いが解除される回転許容位置とを選択的に取り得る構成とされている。ケース12の天板16Pとブレーキ部材155との間には、圧縮コイルスプリング158が圧縮状態で配設されている。ブレーキ部材155は、圧縮コイルスプリング158の付勢力によって制動位置に偏倚されるようになっており、ケース12に対して傾くことが規制されている。
また、記録テープカートリッジ10は、ブレーキ部材155によるリール14のロック状態を解除するときに外部から操作されるクラッチ部材160を備えている。このクラッチ部材160は、ドライブ装置の回転シャフト200の駆動ギヤ202がリールギア142に噛み合う際に該回転シャフト200に押圧されてブレーキ部材155を上方すなわち回転許容位置側に変位させるようになっている。
具体的には、クラッチ部材160は、リール14の底部136とブレーキ部材155との間に配設されており、底部136を貫通したクラッチ本体162を有している。また、クラッチ本体162からは、それぞれ複数のガイドリブ164、ストッパリブ168が径方向外側に延設されている。ガイドリブ164は、リール14のクラッチ用ボス部152に形成された回転規制溝に入り込まされることで、リール14に対するクラッチ部材160の相対回転規制機能とリール14の軸線方向にクラッチ部材160を案内する案内機能とを果たすようになっている。ストッパリブ168は、クラッチ用ボス部152に形成されたストッパ溝のストッパ面に当接することで、リール14に対するクラッチ部材160の軸線方向の位置決め機能(抜け止め機能を含む)を果たす構成とされている。
以上により、記録テープカートリッジ10では、不使用時には、図3に示されるように、ブレーキ部材155が圧縮コイルスプリング158の付勢力により制動ギヤ部155Bをリールギア142に噛み合わせて、リール14のケース12に対する回転が防止される構成とされている。一方、図4に示されるようにリール14のリールギア142がドライブ装置の回転シャフト200の駆動ギヤ202に噛み合わされる際には、回転シャフト200に押圧されたクラッチ部材160がブレーキ部材155を回転許容位置に変位させることで、リール14のケース12に対する回転が許容されるようになっている。
(作用、効果)
以上のような構成の記録テープカートリッジ10において、次にその作用について説明する。上記構成の記録テープカートリッジ10では、不使用時(保管時や運搬時等)には、開口20がドア50によって閉塞されている。具体的には、ドア50は、コイルバネ56の付勢力によって、常時開口20の閉塞方向へ付勢されており、その先端部(前端部)が傾斜壁部30近傍のガイド壁部41に入り込む状態で開口20を閉塞している。
記録テープカートリッジ10は、この状態でライブラリー装置に複数収納されている。そして、図示しないロボットハンドに設けられた読取書込装置が各記録テープカートリッジ10の後面(後壁)側からメモリーボードMにアクセスし、それに記憶されている記録容量等の各種情報を読み取るとともに、その情報を制御装置(図示省略)に伝達する。これにより、各記録テープカートリッジ10に最適な(各記録テープカートリッジ10を記録・再生可能な)ドライブ装置が予め制御装置に認識される。
さて、記録テープTを使用する際には、ロボットハンドにより、記録テープカートリッジ10の1つをライブラリー装置から取り出し、その記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿ってドライブ装置へ装填する。このドライブ装置は、メモリーボードMに記憶された情報を読み取った結果、選ばれたドライブ装置であり、記録テープカートリッジ10は、ロボットハンドによってスムーズに、かつ効率よく、そのドライブ装置に装填される。そして、この装填に伴って、ドライブ装置の開閉部材(図示省略)が、前方へ開放しているスリット40に進入し、ドア50の操作突起52に係合する。
この状態で、記録テープカートリッジ10(ケース12)を更に矢印A方向へ押し込むと、この押し込み力によってコイルバネ56の付勢力に抗しつつ、上記開閉部材が操作突起52を後方へ移動させる(矢印A方向へ装填されるケース12に対して後方へ相対移動させる)。すると、その操作突起52が突設されているドア50は、凸部51がガイド壁部42によって案内されつつ、その湾曲方向に沿って平面視時計方向に回動する。
すなわち、ドア50は、ガイド壁部42によって、その湾曲形状に沿った移動軌跡からはみ出すことなく、ピン保持部24及びリール14の外側を回り込むように略後方へ移動し、開口20を開放する。そして、ケース12(記録テープカートリッジ10)がドライブ装置に所定深さ装填されると、開口20が完全に開放されるとともに位置決めされ、ドライブ装置に設けられた読取書込装置が、記録テープカートリッジ10の下面側からメモリーボードMにアクセスし、それに記憶されている各種情報を読み取り、更には必要に応じて個別の情報を書き込む。
こうして開口20が開放された状態で記録テープカートリッジ10がドライブ装置内で位置決めされると、ドア50はそれ以上の回動(略後方への移動)が規制され、開放された開口20からはドライブ装置の引出手段がケース12内に進入し、ピン保持部24に位置決め保持されているリーダーピン22を抜き出して、図示しない巻取リールに収容する。そして、その巻取リールとリール14とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって情報の記録や再生が行われる。
一方、記録テープTがリール14に巻き戻されて、記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、記録テープカートリッジ10は、位置決め状態が解除され、コイルバネ56の付勢力又は図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動される。すると、ドア50は、その凸部51がガイド壁部42に案内されつつ、コイルバネ56の付勢力によって開口20の閉塞方向へ回動する。そして、ドア50の先端部がガイド壁部41に入り込むことにより、開口20が完全に閉塞され、初期状態に復帰する。
このような動作が可能な記録テープカートリッジ10では、落下等による衝撃が記録テープカートリッジ10に加えられた際、ケース12内でリール14がケース厚み方向に移動したりケース厚み方向に対して傾く移動をするように、リール14に移動力が作用することが考えられる。
本実施形態では、このような移動力が作用した場合、上フランジ140の外周部140E(特に最外周部)が天板16Pの内壁に接触するよりも先に緩衝部材141Uが天板16Pの内壁に接触する。従って、上フランジ140が天板16Pの内壁に当接するよりも先に緩衝部材141Uが天板16Pと上フランジ140のリールハブ側部分140Hとの両者から押圧力を受けるので、上フランジ140の外周部140Eに荷重が集中することが回避される。
ここで、上フランジ140のリールハブ側部分140Hは、上フランジ140の外周部140Eに比べ、緩衝部材141Uを介してこのような押圧力を受けても変形し難い。従って、上フランジ140が記録テープTの側に変形することが充分に抑えられる。
下フランジ138についても同様であり、下フランジ138の外周部138E(特に最外周部)が底板18Pの内壁に接触するよりも先に緩衝部材141Lが底板18Pの内壁に接触する。従って、下フランジ138が底板18Pの内壁に当接するよりも先に緩衝部材141Lが底板18Pと下フランジ138のリールハブ側部分138Hとの両者から押圧力を受けるので、下フランジ138の外周部138Eに荷重が集中することが回避される。
ここで、下フランジ138のリールハブ側部分138Hは、下フランジ138の外周部138Eに比べ、このような押圧力が緩衝部材141Lを介して作用しても変形し難い。従って、下フランジ138が記録テープTの側に変形することが充分に抑えられる。
よって、本実施形態では、このような落下衝撃が記録テープカートリッジ10に加えられても記録テープTの幅方向端部が損傷し難い。
また、緩衝部材141U、141Lがリール14とは別体に設けられているので、リール14と同時に成形する必要がなく、しかもリール14と同じ成分の合成樹脂で緩衝部材141U、141Lを構成しなくてもよい。従って、リール14の成形装置を変更して成形樹脂量を増やす必要がなく、また、緩衝部材141U、141Lを柔らかい樹脂で構成させて緩衝機能を効果的に得ることができる。
また、緩衝部材141U、141Lがリング状であるので、上フランジ140及び下フランジ138の全外周部でこのような効果を確実に奏することができる。
なお、緩衝部材141Lの厚みを厚くして、記録テープカートリッジ10の不使用時では、すなわち記録テープカートリッジ10がドライブ装置に装填されていない状態では、緩衝部材141Lが下ケース18の内壁に当接する構成にしていてもよい。
また、本実施形態では緩衝部材141U、141Lの両者が記録テープカートリッジ10に設けられている例で説明したが、何れか片方の緩衝部材が設けられていても、本発明による効果が認められる。
また、本実施形態では、図3、図4に示すように、緩衝部材141U、141Lがケース内壁に直接に取付けられた状態で説明したが、ケース内壁との間に別部材を介して緩衝部材が取付けられてもよい。例えば、上フランジ140のリールハブ側部分140Hの上方側とそれよりも十字リブ156側との間を不使用時でのリール半径方向に移動可能なようにロック部材を天板16Pの内壁側に設け、このロック部材の下側(リール側)に緩衝部材を取付けてもよい。なお、このロック部材の移動がこのような移動に限定されているので、このロック部材がケース12に対して傾くことは規制されている。
また、本実施形態では、図3、図4に示すように、緩衝部材141U、141Lがリール14に設けられた例で説明したが、図5、図6に示すように、緩衝部材141Uを天板16Pの内壁側に取付け、緩衝部材141Lを底板18Pの内壁側に取付けてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図7〜図9に示すように、本実施形態に係る記録テープカートリッジ210では、第1実施形態に比べ、ブレーキ部材155に代えてブレーキ部材215を設けている。このブレーキ部材215は、制動ギヤ部155Bよりも外径が小さい制動ギア部215Bを有する。そして、記録テープカートリッジ210は、第1実施形態に比べ、緩衝部材141U、141Lに代えて、ブレーキ部材215の制動ギヤ部215Bの外周側にリング状の緩衝部材211を設けている。なお、ブレーキ部材215はブレーキ部材155と同様にケース12に対して傾くこと(すなわちC方向に直交する軸回りの回転すること)が規制されている。
緩衝部材211の材質は、第1実施形態と同様、エラストマー、多孔質樹脂、ゲル吸収剤等が挙げられるが、これらよりも硬い部材とすることも考えられる。
本実施形態では、落下等による衝撃が記録テープカートリッジ210に加えられた際、上フランジ140の外周部140Eが天板16Pに接触したり下フランジ138の外周部138Eが底板18Pに接触したりするよりも先に緩衝部材211がリールハブ14の内壁側に当接して緩衝部材211がリールハブ14とブレーキ部材215との両者から押圧力を受ける。従って、ケース12内でのリール14の移動(特にケース12に対して傾く移動)が規制され、上フランジ140の外周部140Eが天板16Pに当接して受ける衝撃や、下フランジ138の外周部138Eが底板18Pに当接して受ける衝撃を効果的に緩和することができる。
また、このような衝撃では、衝撃を受けても変形し難く、しかも上フランジ140及び下フランジ138とかけ離れたリールハブ14に緩衝部材211が当接する。従って、この衝撃を効果的に緩和させることができる。
なお、記録テープカートリッジ210の不使用時では、すなわち記録テープカートリッジ210がドライブ装置に装填されていない状態では、緩衝部材211がリールハブ14の内壁側に当接する構成にしてもよい。これにより、運搬時等で記録テープカートリッジ210に落下衝撃が加えられても、本実施形態による効果を更に顕著に奏することができる。
また、本実施形態では緩衝部材211がブレーキ部材215に設けられている例で説明したが、緩衝部材211がリールハブ14の内壁側に設けられていてもよい。
また、本実施形態ではリング状の緩衝部材211を設けたが、円弧状の緩衝部材を設けてもよく、更には、ブレーキ部材215の外周側に複数点にわたって均等間隔に配置された緩衝部材を設けてもよい。これにより、緩衝部材211の体積、重量を軽減させることができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。例えば、これらの実施形態では、1リール型の全品種について適用可能であり、更には、2本のリールをケース内に回転可能に収容した所謂2リールの記録テープカートリッジであっても本発明の効果が認められる。
また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態に係る記録テープカートリッジの概略斜視図 第1実施形態に係る記録テープカートリッジの概略分解斜視図 第1実施形態に係る記録テープカートリッジの不使用時の側断面図。 第1実施形態に係る記録テープカートリッジの使用時の側断面図。 第1実施形態に係る記録テープカートリッジの変形例の不使用時の側断面図。 第1実施形態に係る記録テープカートリッジの変形例の使用時の側断面図。 第2実施形態に係る記録テープカートリッジの不使用時の側断面図。 第2実施形態に係る記録テープカートリッジの使用時の側断面図。 第2実施形態に係る記録テープカートリッジの不使用時で、ブレーキ部材の制動ギヤ部、緩衝部材、リールハブの相対位置関係を説明する部分断面側面断面図である。
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 リール
16P 天板
18P 底板
T 記録テープ
132 リールハブ(ハブ)
138 下フランジ(底側フランジ)
138E 外周部
138H リールハブ側部分(ハブ側部分)
140 上フランジ(天側フランジ)
140E 外周部
140H リールハブ側部分(ハブ側部分)
141U 緩衝部材
141L 緩衝部材
155 ブレーキ部材
210 記録テープカートリッジ
211 緩衝部材
215 ブレーキ部材

Claims (5)

  1. 記録テープが巻回されるリールと、
    天板と底板との間に前記リールを収容するケースと、
    前記リールとは別体に設けられ、前記リールの外周部が前記ケースに接触するよりも先に、前記リールの外周部以外の部分から押圧力を受けるように配置された緩衝部材と、
    を備えた、記録テープカートリッジ。
  2. 記録テープが巻回されるリールと、
    天板と底板との間に前記リールを収容するケースと、
    前記リールとは別体に設けられ、前記リールの外周部が前記ケースに接触するよりも先に、前記リールの外周部以外の部分と、前記ケース又は前記ケースに対して傾くことが規制された部材との両者から押圧力を受けるように配置された緩衝部材と、
    を備えた、記録テープカートリッジ。
  3. 前記リールが、記録テープが巻回されるハブと、前記ハブにおける天板側の径方向外側に張り出した天側フランジと、前記ハブにおける底板側の径方向外側に張り出した底側フランジと、を備え、
    前記緩衝部材は、前記天側フランジのハブ側部分と前記天板との間、及び、前記底側フランジのハブ側部分と前記底板との間、の少なくとも一方に配置されている、請求項1又は2に記載の記録テープカートリッジ。
  4. 前記リールには記録テープが巻回されるハブが設けられ、
    該ハブ内には前記ケースに対して傾くことが規制されたブレーキ部材が位置し、
    前記ハブと前記ブレーキ部材との間に前記緩衝部材が配置されている、請求項1又は2に記載の記録テープカートリッジ。
  5. 前記緩衝部材が、前記リール又は前記ブレーキ部材と同心円上に配置されたリング状部材、複数の円弧状部材、又は、複数点の部材で構成される、請求項3又は4に記載の記録テープカートリッジ。
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