JP3710406B2 - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープ等の記録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容した記録テープカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の外部記録媒体として磁気テープ等の記録テープが用いられている。この記録テープとして、保存時の収容スペースが小さく、大容量の情報が記録できる、記録テープが巻装された単一のリールを収容する記録テープカートリッジが採用されている。
【0003】
この記録テープカートリッジのケースには開口が形成されており、この開口から記録テープを引き出しドライブ装置側の巻取リールに巻き取らせるようになっている。そして、開口から塵埃等が侵入して記録テープに付着しないように、従来から種々の工夫がなされている。
【0004】
図10に示す記録テープカートリッジ100では、ケース102の側壁102A(ケース装填A方向に沿った側壁)に開口104が形成されている。この開口104は、装填方向に沿ってスライドするドア106で開閉される構成である。
【0005】
しかし、この開口104の位置では、記録テープである磁気テープTの端部に取付けられたリーダ部材であるリーダピン108を引き出すドライブ装置側の操作部材がケース102の横方向から回り込んでリーダピン108を引き出す必要がある。このため、操作部材が回り込むスペースをドライブ装置側に確保しなければならず、また、操作部材を回り込ます機構が複雑となり、どうしてもドライブ装置が大型化する。さらに、別の見方をすると、巻取リール110に対して磁気テープTの引き出し経路が長くなる。
【0006】
一方、図11に示す記録テープカートリッジ112では、ケース114の正面壁114A(ケース装填A方向を向く前方壁)に開口116が形成されている。この開口116は、支軸回りに開閉する回転式のドア118で開閉される構成である。
【0007】
この記録テープカートリッジ112では、正面壁114Aに開口116が形成されているので、ドライブ装置側の操作部材は横方向から回り込んで磁気テープTを引き出す必要はないが、ドア118が大きく外側に開くため、ドライブ装置側には、ドア118の開閉動作を邪魔しないようにスペースを確保しなければならない。このため、ドライブ装置が大型化する。
【0008】
さらに、図12に示す記録テープカートリッジ120では、ケース122の角部を切り欠いて開口124を形成し、磁気テープTの端部が連結されたリーダ部材であるリーダブロック126で開口124を直接開閉する構成となっている。
【0009】
しかし、リーダブロック126が開口124を閉じるドアとして機能するだけなら、リーダブロック126に傷や汚れが生じても問題はないが、リーダブロック126はそのまま操作部材に引き出され、ドライブ装置側の巻取リール128のハブ130に嵌合される構成である。このため、リーダブロック126に傷や汚れが生じると、ハブ130と上手く嵌合せず、磁気テープTの走行に悪影響を与える恐れがある。また、リーダブロック126が磁気テープTを巻き取る巻取面の一部を構成するため、上記傷や汚れによって磁気テープTに記録済みデータの損傷や記録不能領域が発生する恐れがある。
【0010】
さらに、リーダブロック126は開口124の縁部に係止されているだけなので、ケース122が落下すると外れてしまう恐れがあり、また、リーダブロック126はリーダピンと比較してサイズが大きいため、ケース122の形状に制約が多くなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮して、記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉でき、かつ遮蔽部材を操作して開口を開閉するドライブ装置側の開閉手段を簡単な構造とすることができる記録テープカートリッジを得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジは、記録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容する矩形状のケースと、前記ケースのドライブ装置への装填側角部を切り欠いて形成され、前記記録テープの端部に取付けられたリーダ部材を引き出すための開口と、前記ケースに設けられ、一端部が該ケースのドライブ装置への装填方向に沿って該ケースの側壁外側を移動し前記開口を開閉する遮蔽部材と、前記遮蔽部材の一端部に設けられ、前記ケースのドライブ装置への装填動作によって該ドライブ装置の開閉部材に係合しつつ前記装填方向に沿って移動する操作部と、を備えている。
【0013】
請求項1記載の記録テープカートリッジでは、記録テープの非使用時には、遮蔽部材によって開口が閉塞されてケース内への塵埃等の侵入が阻止される。これにより、ケース内に収容されているリールに巻装された記録テープへの塵埃等の付着が防止される。
【0014】
一方、記録テープを使用する際には、記録テープカートリッジ(ケース)はドライブ装置へ装填される。この装填動作によってドライブ装置の開閉部材が操作部に係合し、操作部(遮蔽部材の一端部)は開閉部材に係合されつつケースのドライブ装置への装填方向に沿ってケース側壁の外側を移動(該装填方向とは反対方向へ相対移動)する。
【0015】
これにより、遮蔽部材はその一端部が上記装填方向に沿って移動し開口を開放し、この開口からリーダ部材が引き出される。リーダ部材はドライブ装置の引出手段によって巻取リールへ誘導され、記録テープは、該巻取リールに巻き取られつつ順次ケースから引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド等によって情報の記録や再生が行われる。
【0016】
また、記録テープの使用後は、遮蔽部材の一端部が開口開放時とは反対方向に移動し、該遮蔽部材が開口を閉塞する初期位置に復帰する。この遮蔽部材の開口閉塞方向の移動は、ばね等の付勢手段の付勢力にて為されても良く、ドライブ装置の開閉部材(開閉手段)によって為されても良いことは言うまでもない。
【0017】
ここで、開口は、矩形状のケースの装填側角部を切り欠いて形成されているため、開放面がケースのドライブ装置への装填方向及び該装填方向と直交する方向に向いている(開放面が上記装填方向に対して傾斜している)。換言すれば、引出手段が、装填方向側から、装填方向と直交する方向から、或いは角部方向(上記傾斜方向に交差する方向)からリーダ部材にアクセスできる。
【0018】
このため、記録テープを引き出すための経路が最短となるドライブ装置の設計が可能となり、また、引出手段が回り込んでリーダ部材をチャックするようなドライブメカが不要となるので、小型で低コストのドライブ装置を設計することができる。
【0019】
また、遮蔽部材は、その一端部がケースの側壁外側を上記装填方向に沿って移動し、該装填方向に対して傾斜された開口を開閉するため、換言すれば、遮蔽部材はその一端部廻りに回転しながらリーダ部材及びリールの外側を回り込むようにして移動して開口を開閉するため、その動作範囲(動作軌跡)がケースの開口を形成するために切り欠いた部分(切欠き部分を設けなかった場合における矩形状ケースの外形領域)よりも外側に、その板厚以上にはみ出すことがない。
【0020】
このため、ドライブ装置内における記録テープカートリッジの収容スペースが小さく、かつ、遮蔽部材の移動軌跡がケース内のリーダ部材やリールと干渉することがない。また、遮蔽部材がケースの外側を移動するため、ケース内の構造を簡素化できる。
【0021】
さらに、ドライブ装置の開閉部材は、遮蔽部材の一端部に設けられ上記装填方向に沿って移動可能な操作部に係合可能に配置されることで、単に記録テープカートリッジ(ケース)をドライブ装置へ装填する動作によって開口を開放でき、該開閉部材を含む開閉手段の構造が簡素化される。また、操作部が設けられる遮蔽部材がケースの側壁外側を移動するため、遮蔽部材がケースの内側を移動する構成と比較して、操作部をケースの外側に移動可能に露出させるための開口部分(例えば、スリット)が不要であり、簡単な構造で防塵性が向上する。
【0022】
このように、請求項1記載の記録テープカートリッジでは、記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉でき、かつ遮蔽部材を操作して開口を開閉するドライブ装置側の開閉手段を簡単な構造とすることができる。
【0023】
また、上記の如く記録テープを引き出すための経路を最短にすると、記録テープのパス経路も必然的に短くなるので、テープガイドとの接触摩耗を低減することができる。さらに、ケースの角部を切り欠いて開口を形成することで上記の通り引出手段のリーダ部材へのアクセス方向の範囲が広がるため、ケース内におけるリーダ部材の設置可能位置が広がり、ドライブ装置の設計自由度が向上する。そして、遮蔽部材が上記の通り動作するので、リーダ部材の設置可能位置が遮蔽部材によって影響を受ける(設置可能位置が狭められる)ことがない。
【0024】
さらに、遮蔽部材は、ケースから引き出されるリーダ部材とは別個に設けられケースから取り外される必要がないため、落下衝撃で容易に外れない設計とすることができる。一方、リーダ部材は、記録テープの非使用時には、遮蔽部材によって開口が閉塞されたケース内に収納されており、キズや汚れが付き難い。このため、ドライブ装置内での記録テープの引き出しや走行に影響を与えず、記録テープ自体を損傷することもない。
【0025】
なお、請求項1記載の遮蔽部材とは、ドア、扉、リッド、シャッター、ガードパネル等のように、開口を閉じることができる部材の総称を言う。また、請求項1記載の係合とは、ケースのドライブ装置への装填によって操作部(遮蔽部材)をケースに対して相対移動させるために、ドライブ装置の開閉部材が操作部をドライブ装置に対して相対移動不能とする状態を言う。
【0026】
また、上記構成の記録テープカートリッジにおいて、前記操作部が開口を開放する際及び閉塞する際共にドライブ装置の開閉手段によって操作可能である構成としても良い。
【0027】
この構成では、開口を開閉する際共に遮蔽部材がドライブ装置の開閉手段(開閉部材)に操作されるので遮蔽部材を開口の閉塞方向に付勢する付勢手段が不要である。これにより、付勢手段の配置スペースが不要で開口の大型化が図られると共に、ケース側壁の肉厚を厚くでき高強度化が図られる。なお、この構成では、開口の閉塞時に遮蔽部材を閉塞位置にロックするロック手段を設けることが望ましい。また、ドライブ装置の開閉手段は、例えば、操作部を把持する構成でも良く、開口の開放時と閉塞時とで操作部の反対側に係合する開閉部材を備えて装填または排出動作によって開口を開閉する構成としても良い。
【0028】
さらに、上記各構成の記録テープカートリッジにおいて、ケース側壁の少なくとも遮蔽部材の一端部が移動する範囲を内方へオフセットし、遮蔽部材及び操作部がケースの外形領域よりも外側に突出しない構成とすれば、遮蔽部材及び操作部が開口を開閉する際にケースの外形領域からはみ出すことがなく、また操作部が不用意に操作(接触)されることが防止され好適である。
【0029】
また、遮蔽部材の操作部は、一体に設けても良く、例えば、遮蔽部材に対して揺動可能に設けても良いが、上記の通り回転しながら移動する遮蔽部材は開口の開閉過程でドライブ装置に対する向き(角度)を変えるため、遮蔽部材に一体に設けられる操作部は開口の閉塞状態で上記装填方向または該装填方向よりも内側を向くことが望ましく、遮蔽部材に揺動可能に設けられる操作部は開口の開閉過程でケースの側壁(上記装填方向)に略直交する(直交方向に対して片側10°以内の)状態を維持することが望ましい。なお、操作部を遮蔽部材に揺動可能に設ける構成は、該操作部がドライブ装置の開閉手段に把持されつつ操作(移動)される場合に好適である。
【0030】
さらに、上記各構成の記録テープカートリッジにおいて、開口を開放する際には、ケース側壁の開口側端部(開口縁部)が遮蔽部材と摺動して該遮蔽部材をその一端部廻りに回転させ、開口を閉塞する際には、上記側壁の開口側端部の外側に設けられた摺動壁が遮蔽部材と摺動して該遮蔽部材をその一端部廻りに回転させる構成とすれば、構造が簡単で好適である。特に、上記摺動壁が、ケースを構成する上ケースと下ケースとの接合用のビスボス部である構成とすれば、構造が一層簡単となると共に上下2分割であるケースにおける開口近傍の強度が向上し好適である。
【0031】
また、遮蔽部材を回転方向に案内するガイド手段として、ケース側壁の開口側端部及び摺動壁(ビスボス部)の一方または双方に代えて、または、これらと共に、遮蔽部材の一端部以外の部位に突設されたガイドピンを上記各回転方向に案内するカム溝(ガイド溝)を設けた構成としても良い。
【0032】
一方、遮蔽部材の一端部を上記装填方向に沿って移動させるガイド手段として、ケース側壁の外側に設けられたカム溝や側壁との間に遮蔽部材を挟むように設けられた規制壁等を備えた構成としても良い。また、ドライブ装置の開閉手段が操作部を把持する構成では、これらのガイド手段を設けない構成とすることもできる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジ10について、図1乃至図8に基づいて説明する。まず、記録テープカートリッジ10の概略の全体構成を説明し、次いで、本発明の要部である開口20及び該開口20を開閉する遮蔽部材としてのドア40について説明する。なお、説明の便宜上、矢印Aで示す記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とし、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向とする。
(記録テープカートリッジの全体構成)
図1に概略の分解斜視図にて示される如く、記録テープカートリッジ10は、平面視で略矩形状のケース12内に、情報記録再生媒体である記録テープとしての磁気テープTを巻装した単一のリール14を回転可能に収容して構成されている。
【0034】
ケース12は、ドライブ装置への装填方向先頭側の1つの角部である右前角部がそれぞれ切り欠かれた一対の上ケース16と下ケース18とを互いの周壁16A、18Aを突き合わせて接合することで構成されており、内部に磁気テープTを巻装したリール14の収容空間が設けられている。そして、上ケース16及び下ケース18の周壁16A、18Aが切り取られた角部が磁気テープTの引き出し用の開口20とされている。
【0035】
この開口20から引き出される磁気テープTの自由端には、ドライブ装置の引出手段によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダピン22が接続されている。リーダピン22の磁気テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝22Aが形成されており、この環状溝22Aが引出手段のフック等に係止される。これにより、磁気テープTを引き出す際に、フック等が磁気テープTに接触して傷付けない構成である。
【0036】
また、ケース12の開口20の内側には、ケース12内においてリーダピン22を位置決め、保持する上下一対のピン台24が設けられている。ピン台24は、半円筒形状をしており、その凹部24Aに直立した状態のリーダピン22の両端部が保持される。そして、ピン台24の外周壁の磁気テープT引き出し側は開放しており、リーダピン22が出入りする出入り口となっている。
【0037】
さらに、下ケース18の中央部には、リール14の図示しないリールギヤを外部に露出するためのギヤ開口26が設けられており、リール14はリールギヤがドライブ装置の駆動ギヤに噛合わされてケース12内で回転駆動されるようになっている。また、リール14は、上ケース16及び下ケース18の内面にそれぞれ部分的に突設されてギヤ開口26と同軸的な円形の軌跡上にある遊動規制壁19によってガタ付かないように保持されている。
(開口の構成)
図2乃至図4にも示される如く、開口20は、上記の通り右前角部が切り欠かれて形成されることで、その開放面が矢印A方向及び矢印B方向に向くため、ドライブ装置の引出手段が、矢印A方向、矢印B方向、或いは矢印A方向と矢印B方向との間からアクセスしてリーダピン22をチャックできる。
【0038】
これにより、リーダピン22を保持するピン台24を設置可能なエリアが広がり、ドライブ装置の引出手段がリーダピン22をチャック可能な領域が広いため、矢印A方向または矢印B方向からチャックするドライブ装置の仕様に合わせてピン台24の設置位置を設定できる。このため、ドライブ装置の設計の自由度も広がる。
【0039】
図5乃至図7にも示される如く、この開口20の前後の縁部は、それぞれ矢印A方向を向く周壁16A、18Aの終端部に立設された上下一対のビスボス28と、矢印A方向に沿う周壁16A、18Aの略前半部分がケース12の内方へ若干傾斜してオフセットされた傾斜側壁16B、18Bの自由端部(前端部)とで規定されている。ビスボス28の内側には、傾斜側壁16B、18Bの終端部に向けて短く延びるストッパ28Aが設けられており、後述するドア40の当接用とされている。
【0040】
そして、上ケース16の天板16C及び下ケース18の底板18Cは、開口20の前後の縁部よりも外側に張り出して、その端部が開口20の前後縁部を結ぶ仮想線と略平行となる上下一対の舌部30、32を形成している。この舌部30、32は、矢印A方向に沿う周壁16A、18Aの外面に沿って傾斜側壁16B、18Bの外側にも至っている。なお、傾斜側壁16B、18Bは、その後端部が舌部30、32の右端部を接線とするR形状とされ、矢印A方向に沿う周壁16A、18Aの外面と滑らかに一体化されると共に、その内側には遊動規制壁19が一体に形成されている。
【0041】
この舌部30、32の傾斜側壁16B、18Bの近傍には、上下一対のビスボス34が立設されている。ビスボス34は、傾斜側壁16B、18Bの開口20の縁部を規定する端部から所定間隔離間して配置されている。この所定間隔は、後述するドア40の板厚よりも大きく設定されている。また、ビスボス34の後半部分は、矢印A方向に対して略対称な平面視三角形状に形成され、その頂角が略60°とされている。
【0042】
上ケース16と下ケース18とは、開口20の縁部の近傍に位置する各ビスボス28、34に下側から図示しないビスがねじ込まれて、固定(接合)される構成である。これによって、周壁16A、18A及び傾斜側壁16B、18Bの自由端によって規定され強度的に不利で落下によって地面等に衝突しやすい開口20両端のコーナー部は強固に接合され、ケース12を落しても、記録テープカートリッジ10全体の重量で、変形したり座屈して位置ズレしない構成である。
【0043】
なお、ビスのネジ山径は一例として、φ2.0mmで、ビスボス28及びビスボス34の前半部分の外径をφ4.0mmとしている。また、ビスに代えて、ビスボス28に相当する位置に上ケース16から突起を突設すると共に下ケース18に突起と嵌合する嵌合孔を設け、突起と嵌合孔とを互いに嵌合させても良いが、この場合、嵌合部位の半径30mm以内の箇所において上ケース16と下ケース18とをビス止めすることが望ましい。さらに、周壁16A、18Aの付き合せ面(開口20両側のコーナー部)は溶着固定しても良いが、この場合もビスボス34に対応する強度部材を設けることが望ましく、この強度部材直下にドライブ装置内での位置決め基準となる基準部を設けても良い。
【0044】
また、ピン台24が設置されたエリア(開口20付近)では、板厚が上ケース16及び下ケース18とも2mmとされ、他のエリアと比較して厚肉となっている。さらに、ケース12(上ケース16及び下ケース18)はポリカーボネート素材(PC)で形成されている。なお、ケース12の後述する第1ガイド溝48、第2ガイド溝50の溝底部の肉厚は、0.5mmから1mmとされている。
【0045】
これは、記録テープカートリッジ10の機能上で最も重要な(記録テープを引き出す際に引出手段に正しく係止されるべき)リーダピン22の保持(位置決め)位置であるピン台24付近の強度を上げ、落下等による衝撃で位置ズレが生じないようにするためである。
【0046】
そして、開口20の開放面の矢印A方向に対する傾斜角は、ライブラリ装置における記録テープカートリッジ10の識別(認識)の要求に応じて決められている。すなわち、ライブラリ装置は、複数の記録テープカートリッジ10を収容して記録テープカートリッジ10を自動的に(人手を介在させないで)ドライブ装置に着脱するものであるが、その取り扱う記録テープカートリッジ10及びドライブ装置が複数種となる場合、記録テープカートリッジ10の世代や記録容量等を認識する必要があり、この認識に開口20の開放面の傾斜角を利用することができる。
【0047】
これにより、上記の如く強度上の配慮が為された磁気テープT引き出し用の開口20が、その開放面の傾斜角(具体的には、開口20の上下を規定する天板または底板の傾斜角)によってライブラリ装置での認識部を兼ねるため、開口20と認識部とを別個に設けた場合(例えば、認識部としてケース12に1つまたは複数の貫通孔を設けた場合)に懸念されるケース12の強度不足や防塵性の低下、及び金型構造の複雑化を防止できる。
(ドアの構成)
以上説明した開口20は、遮蔽部材としてのドア40によって開閉される。ドア40は、矩形平板状に形成され、その板幅(高さ)が開口20の開口高とほぼ同一とされると共に、その板長が開口20の開口幅よりも大きくされている。すなわち、ドア40は、開口20を閉塞可能に形成されている。
【0048】
このドア40には、その長手方向一端部に上下一対のガイドピン42がそれぞれ幅(上下)方向の両端部から突設されると共に、長手方向他端部の近傍にガイドピン44が上端部から突設されている。また、ドア40には、そのガイドピン42が設けられた側の端部外面にドライブ装置の開閉手段が係合する操作部46が幅方向に亘って延出されている。
【0049】
また、ドア40は、PCより成るケース12に対して、耐摩耗性に優れ低摩擦係数である、例えば、ポリオキシメチレン(POM)樹脂によって一体に成形されいる。また、ガイドピン42、44は、ドア40の本体とは別個に形成されても良く、その場合、ポリアミド(PA)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)等の樹脂材或いは金属材、またはこれらを主成分とする材料にて構成されても良い。一方、ケース12もPCに代えてアクリロニトリルブタジエートスチレン(ABS)や金属材とすることもできるが、ケース12を金属材で構成する場合は、摩耗特性や異音の防止を考慮してガイドピン42、44を樹脂材にて構成する必要がある。
【0050】
このドア40は、ケース12に設けられたガイド手段によって、開口20を閉塞する位置と、開口20を開放する位置との間を移動可能とされている。
【0051】
具体的には、上ケース16及び下ケース18の傾斜側壁16B、18B外側における舌部30、32には、互いに対向配置される上下一対の第1ガイド溝(カム溝)48が矢印A方向に沿って設けられている。第1ガイド溝48は、その基端(前端)がビスボス34の若干後方とされると共に、その長さがドア40の板長よりも若干短く形成されている。上下の第1ガイド溝48は、それぞれ内部にドア40のガイドピン42が挿入されて、該ガイドピン42をその長手方向に沿って案内する構成である。
【0052】
一方、上ケース16の舌部30には、開口20の外側に向けて凸状に湾曲された第2ガイド溝(カム溝)50が設けられている。第2ガイド溝50は、その基端(前端)がビスボス28の近傍(ドア40の他端部とガイドピン44との距離に対応する位置)とされると共に、その終端(後端)が第1ガイド溝48の前端内側とされ、開口20の中央部に対応する位置で曲率が大きい非円弧状に湾曲されている。この第2ガイド溝50は、その内部にドア40のガイドピン44が挿入されて、該ガイドピン44をガイドピン42廻りに回動させつつ案内する構成である。
【0053】
これにより、ドア40は、ガイドピン44が第2ガイド溝50の前端に位置すると共にガイドピン42が第1ガイド溝48の前端に位置した状態で、一端部が傾斜側壁16B、18Bの自由端部に当接すると共に他端部がストッパ28Aに当接して開口20を外側から閉塞する構成である(図2、図5及び図8(A)参照)。
【0054】
なお、この状態では、ドア40は、その一端部がビスボス34の後方に位置し、その操作部46が矢印A方向よりも若干内側(矢印B方向とは反対側)を向くようになっている。また、操作部46は、舌部30、32(すなわち、ビスボス34)の右端部よりも外側に突出しない構成である。
【0055】
また、ドア40は、図3、図6及び図8(B)に示される如く、操作部46がドライブ装置の開閉手段によって後方へ移動されると、ガイドピン42、44においてそれぞれ第1ガイド溝48、第2ガイド溝50によって案内されて、平面視でガイドピン42廻りに時計方向へ回転しながら傾斜側壁16B、18Bとビスボス34との間を通って舌部30、32間を後方へスライドし、ガイドピン44が第2ガイド溝50の後端に位置すると共にガイドピン42が第1ガイド溝48の後端に位置した状態で、傾斜側壁16B、18Bと略平行に並んでケース12の外側に位置しつつ開口20を開放する構成である(図4、図7及び図8(C)参照)。
【0056】
一方、ドア40は、開口20の開放状態から操作部46がドライブ装置の開閉手段によって前方(矢印A方向)へ移動されると、ガイドピン42、44においてそれぞれ第1ガイド溝48、第2ガイド溝50によって案内されて、上記開口20を開放する場合と反対の動作をして開口20を閉塞する構成である。
【0057】
そして、ドア40の動作をスムースに行うために、各ガイドピン42、44と第1ガイド溝48、第2ガイド溝50(幅方向)とのクリアランスは、互いの中心線を一致させたと仮定して片側で0.05mmから0.4mm(両側では0.1mmから0.8mm)程度が好ましく、特に0.2mmとするとドア40のガタつきを防止しつつ作動をスムースにでき好適である。また、ドア40の上下の端面と舌部30、32とのクリアランスは、片側で0.05mmから0.2mm程度が好ましい。
【0058】
このように、ドア40が開口20の閉塞方向に付勢されないので、付勢手段(の配置スペース)を設ける必要がなく、ケース12は、その右前角部を大きく切欠いて開口20を形成できる構成である。すなわち、開口20を大型化でき、ピン台24の設置範囲をさらに広く設定できるようになっている。
【0059】
また、ドア40が開口20の開放状態で傾斜側壁16B、18Bの外側に収納されるため、上記の通り傾斜側壁16B、18Bと遊動規制壁19とを開口20の近傍において一体化でき、開口20近傍におけるケース12の強度が向上されている。さらに、付勢手段を設けない分だけ傾斜側壁16B、18Bを厚肉化してケース12の強度を一層向上している。
【0060】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0061】
上記構成の記録テープカートリッジ10では、非使用時(保管時や運搬時等)には、開口20がドア40によって外側から閉塞されている。具体的には、ドア40は、一端部が傾斜側壁16B、18Bの自由端部に当接すると共に他端部がストッパ28Aに当接して開口20を外側から閉塞している。
【0062】
一方、磁気テープTを使用する際には、記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿ってドライブ装置へ装填する。この装填に伴って、図5に示される如く、ドライブ装置の開閉手段を構成する開閉部材としての係合ピン60がドア40の操作部46に係合する。
【0063】
具体的には、矢印A方向に直交する方向(矢印B方向及びその反対方向)に移動可能にドライブ装置に支持されると共にばね等の付勢部材62によって矢印B方向とは反対方向に付勢された係合ピン60が、そのテーパ状に形成された先端部及び(または)ビスボス34の丸みによって矢印A方向の装填力を矢印B方向の移動力に変換して付勢部材62の付勢力に抗しつつ矢印B方向へ移動してビスボス34を通過し、矢印A方向より若干内方を向いた操作部46の前側に係合する。
【0064】
記録テープカートリッジ10(ケース12)をさらに押し込むと、この押し込み力によって、図6に示される如く、係合ピン60が操作部46を後方へ移動する(矢印A方向へ装填されるケース12に対して後方へ相対移動させる)。
【0065】
すると、ドア40は、ガイドピン42が第1ガイド溝48に案内されて後方へ移動しつつ、ガイドピン44が第2ガイド溝50に案内されてガイドピン42の軸線廻りに平面視時計方向へ回転する。すなわち、ドア40は、ガイドピン42廻りに回転しながらピン台24及びリール14の外側を回り込むようにして後方へ移動して(その一端部がケース12の傾斜側壁16B、18Bの外側を矢印A方向に沿って移動して)、開口20を開放する。
【0066】
そして、図7に示される如く、ガイドピン42が第1ガイド溝48の後端部に係合すると、開口20が完全に開放される。この状態では、ドア40は、後方への移動が規制され、傾斜側壁16B、18Bと略平行に並んでケース12外側の舌部30、32の間に収納される。このとき、操作部46は上記時計方向の回転によって矢印A方向よりも若干外側を向いている。
【0067】
また、ドライブ装置の係合ピン60は、矢印A方向よりも若干外側を向いた操作部の前面及び(または)テーパ状に形成された先端部によって矢印A方向の装填力を矢印B方向の移動力に変換して付勢部材62の付勢力に抗しつつ矢印B方向へ移動して操作部46を通過し、操作部46の後側に係合可能な位置(図7に想像線で示される位置)へ至る。
【0068】
この状態で、記録テープカートリッジ10はドライブ装置内で位置決めされ、開放された開口20からはドライブ装置の引出手段がケース12内に進入し、この引出手段がピン台24に位置決め保持されたリーダピン22を抜き出して巻取リールに収容する。そして、巻取リールとリール14とを同期して回転駆動すると、磁気テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド等によって情報の記録や再生が行われる。
【0069】
一方、磁気テープTがリール14に巻き戻されて、記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、記録テープカートリッジ10は、位置決め状態が解除され、図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動される。この排出動作に伴って、係合ピン60がドア40の操作部46の後側に係合しつつドア40を前方へ移動(ケース12に対して前方へ相対移動)させる。
【0070】
ドア40は、ガイドピン42が第1ガイド溝48に案内されて前方へ移動しつつ、ガイドピン44が第2ガイド溝50に案内されてガイドピン42の軸線廻りに平面視反時計方向へ回転する。すなわち、ドア40は、ガイドピン42廻りに回転しながらピン台24及びリール14の外側を回り込むようにして前方へ移動し、ガイドピン42が第1ガイド溝48の前端部に係合すると前方への移動を規制され開口20を閉塞する初期位置へ復帰する。
【0071】
また、記録テープカートリッジ10の排出に伴って係合ピン60は、矢印A方向より若干内方を向く操作部46の後面、ビスボス34の傾斜面及び(または)テーパ状に形成された先端部によって矢印A方向とは反対方向排出力を矢印B方向の移動力に変換して操作部46、ビスボス34をそれぞれ通過し、記録テープカートリッジ10の排出動作を妨げない。
【0072】
なお、ドライブ装置は、開閉部材(開閉手段)としての係合ピン60に代えて、矢印A方向及びこれと反対方向に撓み変形可能な(ビスボス34や移動を規制された操作部46に係合すると、撓んで該ビスボス34や操作部46を通過可能な)板ばねを備え、該板ばねによってドア40の操作部46の前側または後側に係合して開口20を開閉させても良い。また、係合ピン60がモータ等の動力によって操作部46の移動軌跡上に進退する構成としても良い。
【0073】
ここで、開口20は、矩形状のケース12の装填側角部を切り欠いて形成されているため、その開放面が矢印A方向及び矢印B方向に向いている(開放面が矢印A方向に対して傾斜している)。換言すれば、ドライブ装置の引出手段がケース12の矢印A方向を向く前面側からリーダピン22にアクセスでき、矢印B側の周壁(側壁)16A、18Aよりも外側(矢印B側)からアクセスする必要がない。
【0074】
このため、ドライブ装置では、磁気テープTを引き出すための経路を最短とでき、また、引出手段がケース12の矢印B側から回り込むようなドライブメカが不要となり、小型化及び低コスト化が図られる。
【0075】
また、ドア40は、第1ガイド溝48及び第2ガイド溝50に案内されて一端部が矢印A方向または矢印A方向とは反対方向に移動しつつ該一端部に設けられたガイドピン42廻りに回転して開口20を開閉する。換言すれば、ドア40はそのガイドピン42廻りに回転しながらリーダピン22(ピン台24)及びリール14の外側を回り込むようにして移動して開口20を開閉する。
【0076】
このため、ドア40は、その動作範囲(動作軌跡)がケース12の開口20を形成するために切り欠いた部分(切欠き部分を設けなかった場合における矩形状ケース12の外形領域)よりも外側にはみ出すことがない。すなわち、記録テープカートリッジ10では、ドライブ装置内における記録テープカートリッジ10の収容スペースが小さく、また、ドア40の移動軌跡がケース12内のリーダピン22やリール14と干渉することがない。
【0077】
さらに、ドライブ装置の係合ピン60は、単に記録テープカートリッジ10(ケース12)のドライブ装置への装填またはドライブ装置からの排出の動作によってドア40の操作部46に係合してドア40を上記の通り動作させ、開口20を開閉させるため、矢印A方向に沿った一直線である操作部46の移動軌跡上に配置されれば足り、構造が簡単である。また、ドア40の一端部がケース12の傾斜側壁16B、18Bの外側を移動するため、該ドア40の一端部に設けられた操作部46をケース12の外側に移動可能に露出させるためのスリット等の開口部分が不要であり、簡単な構造で防塵性が向上する。
【0078】
このように、本実施の形態に係る記録テープカートリッジ10では、磁気テープTの引き出し経路を最短とできる構成の開口20を、該記録テープカートリッジ10のドライブ装置での収容スペースを小型化できるドア40がリール14及びリーダピン22に干渉することなく開閉でき、かつドア40を操作して開口20を開閉する開閉手段(開閉部材)としての係合ピン60を簡単な構造とすることができる。
【0079】
また、上記の如く磁気テープTを引き出すための経路を最短にすると、磁気テープTのパス経路も必然的に短くなるので、磁気テープTとテープガイド(例えば、回転可能に支持されたローラ等)との接触摩耗を低減することができる。
【0080】
さらに、開口20はケース12の角部を切欠いて形成され矢印A方向及び矢印B方向を向き、引出手段(フック等)のリーダピン22へのアクセス方向の範囲が広がるため、ケース12内におけるリーダピン22の設置可能位置が広がる。そして、ドア40は上記の通りその動作軌跡がリーダピン22の現実的な設置可能位置とは干渉しないため、ドライブ装置の設計自由度が向上する。
【0081】
さらにまた、ドア40は、ケース12から引き出されるリーダピン22とは別部材であるため、各ガイドピン42、44、第1ガイド溝48、第2ガイド溝50によってケース12からの取り外し不能な構成となっている。すなわち、ドア40は、記録テープカートリッジ10を落下させた場合の衝撃等によってケース12から容易に外れることがない。一方、リーダピン22は、磁気テープTの非使用時にはドア40によって開口20が閉塞された密閉状態のケース12内に収納されており、キズや汚れが付き難い。このため、ドライブ装置内での磁気テープTの引出しや走行に影響を与えず、磁気テープT自体を損傷することもない。
【0082】
また、ドア40は、開口20を開放する際及び閉塞する際共にドライブ装置の係合ピン60によって操作されるので、ドア40を開口20の閉塞方向に付勢するための付勢手段及びその設置スペースが不要となる。このため、開口20が形成されるケース12の右前角部を大きく切り欠くことができ開口の大型化が図られると共に、ケース12の周壁16A、18A、傾斜側壁16B、18Bの肉厚を厚くして高強度化が図られる。特に、開口20近傍の周壁16A、18A、傾斜側壁16B、18Bを厚肉化によって、記録テープカートリッジ10の機能上で最も重要な(磁気テープTを引き出す際に引出手段に正しく係止されるべき)リーダピン22の保持(位置決め)位置であるピン台24付近の強度を上げ、落下等による衝撃で位置ズレが防止される。
【0083】
さらに、操作部46は、ドア40が開口20を開閉する過程(開放、閉塞の状態を含む)でケース12の外形領域(舌部30、32の矢印B側)へ突出しないため、該操作部46が不用意に操作されることが防止され好適である。
【0084】
なお、上記の実施の形態では、ドア40の操作部46がドライブ装置の係合ピン60によって開閉方向に操作される構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図9に示される如く、操作部46に代えて、ドア40に揺動可能に支持される操作部70を備えた構成としても良い。操作部70は、ドア40の一端部に設けられた軸孔40Aに嵌合される軸部材72が遊嵌される軸孔70Aを備えており、ドア40の一端部に揺動可能に支持される。軸部材72の両端部は、組付状態でそれぞれドア40の上下(幅方向)の端部から突出してガイドピン42を構成する。操作部70の揺動範囲は、矢印B方向に対して±10°以内に規制されている。この構成では、開口20の開閉に伴ってドア40がその姿勢を変化させても、操作部70は姿勢を変えることなく係合ピン60によって操作される。また、この構成は、ドライブ装置の開閉手段によって操作部70が把持されつつ移動操作される場合に好適である。
【0085】
また、上記の実施の形態では、ドア40が、第1ガイド溝48及び第2ガイド溝50によって案内されて、ガイドピン42の軸線廻りに回転しつつ後方または前方へ移動して開口20を開閉する好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、ドア40がガイドピン44を備えず、ケース12が第2ガイド溝50を備えない構成としても良い。この場合、開口20を開放する際には、ドア40はその中間部が傾斜側壁16B、18Bの前端部(開口20の後縁部)と摺動することでガイドピン42の軸線廻りに平面視時計方向に回転され、開口20を閉塞する際には、ドア40はその中間部が摺動壁としてのビスボス34と摺動することでガイドピン42の軸線廻りに平面視反時計方向に回転される。
【0086】
また、開口20を閉塞する際のドア40をガイドピン42の軸線廻りの回転方向にガイドするガイド手段として、第2ガイド溝50やビスボス34に代えて、リーダピン22をケース12内に誘い込むために舌部30、32に形成されるテーパ面の背部に第2ガイド溝50の形状に対応した段部を設けた構成としても良い。さらに、この段部や第2ガイド溝50の後端部が傾斜側壁16B、18Bとビスボス34との間に形成されないようにガイドピン44の設置位置を決めると、落下強度(ビスボス34が落下衝撃を受ける場合の落下強度)が向上し好適である。さらにまた、ガイドピン42、第1ガイド溝48に代えて、舌部30、32の矢印B側縁部に矢印A方向に沿ったリブを設けた構成としても良い。
【0087】
さらに、上記の実施の形態では、記録テープカートリッジ10がドア40を開口20の閉塞位置でロックするロック手段を備えない構成としたが、ドライブ装置への装填動作によってロック状態を解除し、ドライブ装置からの排出動作によってロック状態に復帰するロック手段を備えた構成とすることが望ましい。
【0088】
さらにまた、上記の実施の形態では、記録テープとして磁気テープTを用いた構成としたが、本発明はこれに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒体として把握されるものであれば足り、本発明に係る記録テープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テープにも適用可能であることは言うまでもない。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る記録テープカートリッジは、記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉でき、かつ遮蔽部材を操作して開口を開閉するドライブ装置側の開閉手段を簡単な構造とすることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジの全体構成を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口のドアによる閉塞状態を示す下方より見た斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口の開放または閉塞途中を示す下方より見た斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口の開放状態を示す下方より見た斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口のドアによる閉塞状態を示す上ケースを取り除いて見た平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口の開放または閉塞途中を示す上ケースを取り除いて見た平面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口の開放状態を示す上ケースを取り除いて見た平面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成する開口の開放過程を示す上ケースを取り除いて見た図であって、(A)は開口の閉塞状態の斜視図、(B)は開口の開放または閉塞途中の斜視図、(C)は開口の開放状態の斜視図である。
【図9】(A)は本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジを構成するドアの変形例を示す分解斜視図、(B)は上記ドアの組立状態を示す斜視図である。
【図10】従来の記録テープカートリッジの全体構成を示す斜視図である。
【図11】従来の記録テープカートリッジの全体構成を示す斜視図である。
【図12】従来の記録テープカートリッジの全体構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 リール
20 開口
22 リーダピン(リーダ部材)
40 ドア(遮蔽部材)
46 操作部
48 第1ガイド溝(ガイド手段)
50 第2ガイド溝(ガイド手段)
60 係合ピン(開閉部材、開閉手段)
70 操作部

Claims (1)

  1. 記録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容する矩形状のケースと、
    前記ケースのドライブ装置への装填側角部を切り欠いて形成され、前記記録テープの端部に取付けられたリーダ部材を引き出すための開口と、
    前記ケースに設けられ、一端部が該ケースのドライブ装置への装填方向に沿って該ケースの側壁外側を移動し前記開口を開閉する遮蔽部材と、
    前記遮蔽部材の一端部に設けられ、前記ケースのドライブ装置への装填動作によって該ドライブ装置の開閉部材に係合しつつ前記装填方向に沿って移動する操作部と、
    を備えた記録テープカートリッジ。
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