JP2006058845A - 電気光学装置の製造方法及び電気光学装置、並びにこれを備えた電子機器 - Google Patents

電気光学装置の製造方法及び電気光学装置、並びにこれを備えた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気光学装置において、高品質な表示を可能とする。
【解決手段】
基板上に、配線及び電子素子の少なくとも一部を形成し、その上に、これを熱による変質から保護するための保護絶縁膜を成膜する。その後、配線及び電子素子の少なくとも一部を、熱処理用に設定された第1の温度で、保護絶縁膜を介して熱処理を施す。その後、保護絶縁膜上に、層間絶縁膜として燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜を成膜する。その後、シリコン酸化膜を第1の温度より低い第2の温度で加熱し流動化させることにより、シリコン酸化膜の上面を平坦化させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置の製造方法及び該電気光学装置、並びに、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置では、基板上に、表示用電極及びこれを駆動するための走査線、データ線等の配線や、画素スイッチング用の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下適宜“TFT”と呼ぶ)等の電子素子が互いに層間絶縁膜を介して積層されている。高温プロセス型ポリシリコンTFTを用いる場合、熱酸化ゲート絶縁膜の形成に1000℃以上の熱処理を必要とする。そこで、層間絶縁膜には、基本的には耐熱性が要求され、例えば不純物が無添加の酸化シリコン(non-doped silicate glass:NSG)膜が好適に用いられる。
しかしながら、TFTや配線の上に層間絶縁膜を形成すると、界面の応力等により下層の配線やゲート電極の電気抵抗が増大することがある。特許文献1には、この場合に層間絶縁膜をボロンリンガラス(Borophosphosilicateglass:以下適宜“BPSG”と呼ぶ)膜とし、加熱して一旦流動化させることによって応力緩和を図り、配線及びゲート電極の電気抵抗の増大を抑える旨が記載されている。即ち、BPSG膜は、比較的高温で蝋のように流動化する性質を有している。
尚、このようなBPSG膜や、ある条件下で成膜されたNSG膜などは、低温でも形成可能な絶縁膜であることから、アルミニウム(Al)等の耐熱性が低い構成要素よりも上層側の層間絶縁膜として用いられることがある。
特開平7−128686号公報
しかしながら、例えば特許文献1のように、BPSG膜を流動化させ、その上面を平坦化する場合に、上面があまりに平坦になると、横電界防止用の段差部も基板表面に殆ど形成されないことになり、駆動時に表示不具合が発生することになりかねない。また、平坦化処理時の加熱によって、BPSG膜から配線やTFTのゲート電極や活性層へ燐(P)や硼素(B)が拡散することによる悪影響も問題となる。そのため、BPSG膜は、平坦化処理に際して加熱温度を適度に調整する必要がある。とりわけ、拡散を抑えるには、加熱温度はできるだけ低くする方がよい。
一方、高温プロセス型ポリシリコンTFTに代表される、配線及び電子素子の少なくとも一部は、高温で熱処理しないと特性が十分良好なものが得られない。即ち、上記平坦化処理と配線及び電子素子の熱処理とでは、適した処理温度がかけ離れているという問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、高品質な表示を可能とする電気光学装置及びその製造方法、並びに、そのような電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記課題を解決するために、基板上に、表示用電極と、該表示用電極を駆動するための配線及び電子素子の少なくとも一方と、前記表示用電極と前記配線及び電子素子の少なくとも一方との各々を相互に電気的に絶縁するために前記表示用電極よりも下層に設けられた層間絶縁膜とを備えた電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記基板上に、前記配線及び電子素子の少なくとも一部を形成する素子形成工程と、前記形成された少なくとも一部の上に、前記形成された少なくとも一部を熱による変質から保護するための保護絶縁膜を成膜する保護膜成膜工程と、前記形成された少なくとも一部を、前記少なくとも一部の熱処理用に設定された第1の温度で、前記保護絶縁膜を介して熱処理を施す熱処理工程と、前記保護絶縁膜の上に、前記層間絶縁膜として燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜を成膜する層間膜成膜工程と、前記層間膜成膜工程の後に、前記シリコン酸化膜を前記第1の温度より低い第2の温度で加熱し流動化させることにより、前記シリコン酸化膜の上面を平坦化させる平坦化処理を施す平坦化工程とを含んでいる。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、基板上に、層間絶縁膜を介して相互に絶縁されつつ走査線、データ線等の配線やTFT等の電子素子が必要に応じて積層して表示用電極を駆動するための回路が構成され、その上に表示用電極が形成される。その際に積層する層間絶縁膜の少なくとも1つは、燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜(以下では、適宜に「シリコン酸化膜」と略称する)として成膜された後に、加熱により流動化状態とされることにより、上面に平坦化処理が施される。成膜直後のシリコン酸化膜の上面には、下層の配線や電子素子の存在によって段差が生じているが、これに熱を加えて溶融すると、上面の凹凸が均される。
ここで、上記シリコン酸化膜は、燐(P)、硼素(B)の一方又は両方がドープされてなり、具体的にはBPSG膜、BSG膜、及びPSG膜等がこれに該当する。
また、ここでいう「平坦化」及び「平坦化処理」は夫々、層間絶縁膜の上面における段差の勾配を多少なりとも緩和すること、及び、そのような処理を意味し、層間絶縁膜の上面を完全な平坦面とする場合の他、層間絶縁膜の上面の段差が処理前に比べて緩やかになる場合を含んでいる。実際には、駆動時に生じる横電界を低減するために画素同士の境界領域に設ける段差部を、電子素子や配線による段差を利用して形成することが多く、その場合の平坦化処理は、流動化時の加熱温度等により平坦度を調整することにより、層間絶縁膜の表面に段差部形成のための適度の凹凸が残る程度に実施される。
即ち、本発明の平坦化処理は、上記段差部等の電気光学装置の構造ないし装置仕様に応じて要求される平坦度で実施される。そのため、加熱温度は、実際に用いられる個々のシリコン酸化膜の融点に応じて、例えば700℃、800℃などの固有の温度に設定される。より具体的には、シリコン酸化膜の融点及び溶融(リフロー)の度合を、実験的、経験的又は理論的に若しくはシミュレーション等によって予め求めることで、電気光学装置に係る装置仕様に応じて要求される平坦度が所定時間内に得られ、しかも層間絶縁膜の下層側に既に作り込まれている積層構造に対してダメージを殆ど与えない温度として、個別具体的に設定すればよい。また、平坦化の指標としては、例えば、層間絶縁膜における段差側面の基板面に対する傾斜角度を用いるとよい。
こうして層間絶縁膜の上面が平坦化されると、その上に配置される構成要素(配線や電子素子、或いは表示用電極)をパターン形成する際に、層間絶縁膜の段差部分に発生するエッチ残りが解消又は抑制され、歩留まりを向上することが可能となる。その際に、層間絶縁膜の平坦度を調整することによって、その上面、延いては基板表面に、例えば横電界防止用として適度な大きさの段差部を形成することができる。
但し、BPSG膜等のシリコン酸化膜の平坦化処理と、TFT、蓄積容量等の配線又は電子素子の熱処理とでは、適した処理温度が大きく異なるため、互いの熱的影響により不具合が生じることになる。即ち、シリコン酸化膜の平坦化処理においては、あまりに高温で過熱すると、上述のように横電界防止用の段差部も基板表面に殆ど形成されないことになり、駆動時に表示不具合が発生することになりかねない。加えて、加熱によってシリコン酸化膜からTFTや蓄積容量等へ燐や硼素が拡散することによる悪影響も問題となる。そのため、シリコン酸化膜の平坦化処理温度は、例えば850℃以下に抑えておく方がよい。ところが、TFTや蓄積容量等は、例えば950℃前後或いはそれ以上の高温で熱処理しないと特性が十分良好なものが得られない。
そこで、本発明では、このようなシリコン酸化膜と、その下層側に配置される配線及び電子素子の少なくとも一部との夫々に対する処理を、温度を変えて行う。先ず、配線又は電子素子等の熱処理を、良好な特性を引き出すために適した比較的高い温度で行う。その後、その上層側にシリコン酸化膜を形成し、シリコン酸化膜の平坦化処理を、上記熱処理よりも低い温度で行う。即ち、これらの各処理においては、夫々互いの温度条件に左右されることなく目的に応じて最適な温度に設定できるようになり、上面の段差が好適に調整されたシリコン酸化膜と、特性良好な配線又は電子素子とが得られる。
しかしながら、本発明の発明者の知見によれば、いかに平坦化処理時の温度を低く抑えても、シリコン酸化膜からの燐や硼素の拡散をよく防止することは困難である。また、先の熱処理時に、配線又は電子素子等の表面付近が熱酸化されてしまい、それらの特性が極めて悪化するおそれがある。そこで更に、本発明においては、配線又は電子素子の上、かつ、シリコン酸化膜の下層側に、保護絶縁膜を設ける。保護絶縁膜は、上記の拡散不純物による表面ないし内部の変質や、それ自体の熱酸化による表面付近の変質等から、配線又は電子素子を保護するように機能する。即ち、保護絶縁膜は、保護しようとする配線又は電子素子の直上に形成されることが好ましい。このような保護絶縁膜は、例えば、上記の平坦化処理の対象となるシリコン酸化膜とは別途設けられたシリコン酸化膜として形成される。その場合、保護絶縁膜は、上記の機能を十分発揮するために、下層の配線及び電子素子と同程度の温度(例えば950℃程度)で熱処理されることが好ましく、配線及び電子素子と一括して熱処理することができる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置の製造方法によれば、層間絶縁膜として形成したシリコン酸化膜を流動化させることにより、基板表面から例えば駆動上、製造上等の理由で必要とされる段差部は残しつつも不要な段差はなくすように、その上面の平坦性を調整するようにしたので、層間絶縁膜上面ないし基板表面の段差に起因する製造歩留まりの低下が防止できる。また、製造される電気光学装置における配向不良等の段差に起因する表示不良が防止される。更に、必要な段差が温存されることで横電界を低減する等、製造上や駆動上の不具合をよく回避することが可能である。加えて、このシリコン酸化膜の下層側に形成した配線及び電子素子を、保護絶縁膜で保護しておいて十分に高温で熱処理するようにしたので、これらの配線や電子素子は、熱酸化や不純物拡散等の悪影響から保護され、極めて良好な特性を実現することができる。従って、高表示品質の電気光学装置を、歩留まり良く製造することが可能である。
尚、ここでは、本発明に係るシリコン酸化膜としての層間絶縁膜の成膜方法は特に限定されない。このシリコン酸化膜は、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法や常圧CVD法によって成膜することができる。BPSG膜であれば、その際、TEOS(テトラエチルオルソシリケート)ガス、TMOP(トリメチルフォスフェイト:PO(OCH3)3)ガス、及び、TEB(トリエチルボレート:B(OC2H5)3)ガス又はTMB(トリメチルボレート:B(OCH3)3)ガスの各ソースガスと、オゾン(O3)を含有する酸素(O2)ガスとの混合ガスが反応ガスとして供給される。また、これらガスの流量や成膜温度等の条件は適宜に設定可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の一態様では、前記基板の表面に、前記配線及び電子素子の存在に起因した横電界防止用の段差を形成する場合に、前記平坦化工程において、前記横電界防止用の段差は所定形状で残存させる。
この態様によれば、基板表面から不要な段差は取り除きながらも、横電界防止用の段差は十分機能する程度に形成することが可能となる。その結果、製造された電気光学装置は、駆動時に生じる横電界が低減され、良好な表示が可能となる。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記素子形成工程において、前記少なくとも一部として、他の層間絶縁膜を介在させて積層された薄膜トランジスタ及び蓄積容量を形成する。
この態様によれば、基板上にTFT、他の層間絶縁膜、蓄積容量、本発明に係るシリコン酸化膜である層間絶縁膜の順に積層される。流動化させて平坦化処理を施す層間絶縁膜は、できるだけ基板表面に近い方が、基板表面の平坦度を調整しやすい。そこで、このようにTFTと蓄積容量(即ち、画像信号電圧のリークを防ぎ、一定期間維持するために、画素電極と対向電極との間に形成される液晶容量に対して並列に接続される容量)とが積層された構造においては、より上層の蓄積容量の上に、本発明に係るシリコン酸化膜を形成することが好ましい。
TFT及び蓄積容量は、例えば950℃程度の高温で熱処理することで、トランジスタ特性と耐圧が夫々向上する。また、蓄積容量は、電極の一部が配線として利用されることがあり、そのような場合などに金属又は金属を含有していれば、特に熱酸化に対する保護が必要である。よって、蓄積容量の上に保護絶縁膜を形成すると、効果的に熱処理による悪影響を防止できる。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記平坦化工程において、前記第2の温度を850℃以下かつ800℃以上とする。
この態様によれば、平坦化処理に際して具体的には、850℃以下かつ800℃以上の温度で本発明に係るシリコン酸化膜を溶融させ、流動化する。この温度範囲は、TFTや蓄積容量に対する熱処理温度としては低すぎるが、本発明に係るシリコン酸化膜に対しては平坦度を適宜に調整可能な温度範囲である。尚、平坦化処理時の加熱温度は、燐(P)や硼素(B)の拡散を阻止するためには、850℃以下であることが好ましく、シリコン酸化膜上面から不要な段差を十分な程度になくすためには、800℃以上であることが好ましい。その結果、層間絶縁膜上面ないし基板表面における段差を都合よく調整でき、製造歩留まりや表示品質の向上を図ることが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記熱処理工程において、前記第1の温度を850℃以上とする。
この態様によれば、TFT等の配線及び電子素子の少なくとも一部の熱処理を、シリコン酸化膜の平坦化工程とは別に、より高温の850℃以上で行う。このため、不完全な熱処理に起因する特性不良を回避することが可能である。
尚、本態様における第1の温度に係る「850℃以上」の温度としては、例えば950℃程度の高温であることが好ましく、このような高温度で熱処理することで、トランジスタ特性と耐圧が夫々顕著に向上する。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)を0.1重量%以上かつ15重量%以下、又は、硼素(B)を0.1重量%以上かつ25重量%以下、又は、燐及び硼素を合計で0.1重量%以上かつ20重量%以下の割合で含む。
本発明に係るシリコン酸化膜は、燐(P)や硼素(B)の濃度が高いほど流動化しやすく、本態様における各濃度範囲の下限値以上で流動化が可能となる。また、本態様における上限値は、固溶限界に基づいて設定されており、これよりも多くの燐(P)や硼素(B)を含む膜の形成は実質困難である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を、合計で10重量%以下の割合で含む。
この態様によれば、本発明に係るシリコン酸化膜における、燐(P)及び硼素(B)の一方、或いは両方の濃度が10重量%以下とされる。本発明の発明者の知見によれば、これ以下の濃度でないと、燐(P)ないし硼素(B)がシリコン酸化膜表面に析出してしまう。その場合、下層側の配線又は電子素子に接続するコンタクトホールを開口するために、このシリコン酸化膜表面をエッチングするのが大変困難である。また、こうした不純物の析出によって、シリコン酸化膜の表面粗さが大きくなるが、これは最終的に製造される電気光学装置の表示不具合を招く。よって、本態様では、こうした不都合を解消することが可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)を4.5重量%以上かつ5.5重量%以下、及び、硼素(B)を4.0重量%以上かつ5.0重量%以下の割合で含む。
この態様によれば、本発明に係るシリコン酸化膜は、熱処理用の温度よりも低温下の平坦化処理において、その上面の段差を最適に調整することが可能となる。この場合、燐(P)又は硼素(B)の濃度が、この範囲の上限値よりも大きいと、シリコン酸化膜上面は平らになり過ぎて、横電界防止用の段差部等の必要な凹凸まで取り除かれることで、不具合が生じるおそれがある。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記保護膜成膜工程において、前記保護絶縁膜を他のシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜として成膜する。
この態様によれば、保護絶縁膜は、平坦化処理に係るシリコン酸化膜とは別のシリコン酸化膜、又は、シリコン窒化膜として成膜される。これらは、上述した保護絶縁膜としての機能を兼ね備えているので、特性良好な配線又は電子素子を得るのに寄与する。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記保護膜成膜工程において、前記保護絶縁膜を50nm以上かつ300nm以下の範囲内の厚みで成膜する。
この態様によれば、保護絶縁膜を、製造効率を悪化させることなく形成し、しかも保護膜としての十分な機能を付与することができる。即ち、保護絶縁膜は、例えば不純物拡散や熱酸化を防止するような、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなり、厚みが大きいとコンタクトホール形成等におけるエッチング所要時間が増大してしまう。そのため、厚みは300nm以下であることが好ましい。逆に、薄すぎると、不純物の拡散防止、熱酸化防止等の各機能を十分に果たすことができなくなるため、厚みは50nm以上であることが好ましい。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記素子形成工程は、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部を形成し、該下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して、前記少なくとも一部としての上側パターン部を、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならないように且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れるように形成する。
この態様によれば、例えば上部容量電極と同一膜から形成される周辺見切り膜(即ち、画像表示領域の周辺を規定する額縁の外周側に設けられた遮光膜)等の上側パターン部は、その縁が例えば画像表示領域の額縁を規定する額縁遮光膜等の下側パターン部と重ならないように形成される。しかも、上側パターン部の縁は、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ、下側パターン部の縁から離れて形成される。ここで、カバーレッジ率とは、膜が物体を覆っている度合いを表し、物体の上面を覆っている部分の膜厚と側面を覆っている膜の膜厚との比率として定義される。即ち、カバーレッジ率=(物体の側面を覆っている部分の膜厚)/(物体の上面を覆っている部分の膜厚)の関係式が成立する。このため、上側パターン部の縁と下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部とは、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ離れることになる。よって、上側パターン部の側面、他の層間絶縁膜の上面及び下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部の傾斜面の3つの面によって幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜が、幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを防止することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記素子形成工程は、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部を形成し、該下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して、前記少なくとも一部としての上側パターン部を、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならないように且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れるように形成する。
この態様によれば、例えば上部容量電極と同一膜から形成される周辺見切り膜等の上側パターン部は、その縁が例えば画像表示領域の額縁を規定する額縁遮光膜等の下側パターン部と重ならないように形成される。しかも、上側パターン部の縁は、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ、下側パターン部の縁から離れて形成される。このため、上側パターン部の縁と下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部とは、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ離れることになる。よって、上側パターン部の側面、他の層間絶縁膜の上面及び下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部の傾斜面の3つの面によって幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜が、幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを確実に防止することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記素子形成工程は、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部を形成し、該下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して、前記少なくとも一部としての上側パターン部を、前記基板上で平面的に見て、該上側パターン部の縁が、前記下側パターンの縁と重なるように形成する。
この態様によれば、例えば上部容量電極と同一膜から形成される周辺見切り膜等の上側パターン部は、その縁が例えば画像表示領域の額縁を規定する額縁遮光膜等の下側パターン部と重なるように形成される。このため、上側パターン部の側面、他の層間絶縁膜の上面及び下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部の傾斜面の3つの面によって幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜が、幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを防止することができる。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、基板上に、表示用電極と、該表示用電極を駆動するための配線及び電子素子の少なくとも一方と、前記表示用電極と前記配線及び電子素子の少なくとも一方との各々を相互に電気的に絶縁するために前記表示用電極よりも下層に設けられた層間絶縁膜とを備えた電気光学装置であって、前記配線及び電子素子の少なくとも一部の上層側に、前記少なくとも一部を熱による変質から保護するために設けられた保護絶縁膜を更に備え、前記層間絶縁膜の少なくとも1つは、前記保護絶縁膜の上層側に設けられ、燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜からなると共に、前記保護絶縁膜の下層側よりも低い温度で加熱されて流動化状態を経ることにより、上面に対して平坦化処理が施されている。
本発明の電気光学装置は、上述した本発明の電気光学装置の製造方法により製造される。即ち、基板上に、表示用電極と、該表示用電極を駆動するための配線及び電子素子の少なくとも一方とを備え、配線及び電子素子は表示用電極より下層側に層間絶縁膜を介して積層されている。更に、本発明独自の構造上の特徴として、(i) 配線及び電子素子の少なくとも一部の上層側に保護絶縁膜を更に備え、(ii)保護絶縁膜の上層側に設けられた層間絶縁膜の少なくとも一つが、燐及び硼素の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜からなると共に、保護絶縁膜の下層側に配置された、配線又は電子素子の少なくとも一部よりも低温で加熱されて流動化状態を経ることにより、その上面に平坦化処理が施されている。
この平坦化処理によって、本発明に係るシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜からは必要な段差は残しつつ不要な段差が選択的に取り除かれるために、段差に起因する製造不具合及び表示不良が軽減又は解消され、しかも配線及び電子素子の特性が良好な電気光学装置を実現できる。
従って、本発明の電気光学装置では、その上面の段差が解消又は軽減されるので、表示品質の高いうえに歩留まり良く製造することが可能となる。尚、本発明に係るシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜と、配線又は電子素子の少なくとも一部との熱処理温度の違いは、夫々の膜質や物理的特性、或いは電子素子の素子特性等に基づいて判別可能である。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記少なくとも一部として、他の層間絶縁膜を介在させて積層された薄膜トランジスタ及び蓄積容量が形成されている。
この態様によれば、TFTと蓄積容量とが積層された構造において、より上層の蓄積容量上に、本発明に係るシリコン酸化膜が形成されている。流動化させて平坦化処理を施す層間絶縁膜は、このように基板表面に近い層とすると、基板表面の平坦度が調整しやすい。また、この層間絶縁膜は、下層側のTFT及び蓄積容量と保護絶縁膜を介して積層されているので、その平坦化処理時に拡散する燐(P)、硼素(B)からTFTと蓄積容量との両方が共に保護されるために、これら両方の特性が維持される。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)を4.5重量%以上かつ5.5重量%以下、及び、硼素(B)を4.0重量%以上かつ5.0重量%以下の割合で含む。
この態様によれば、本発明に係るシリコン酸化膜は、熱処理用の温度よりも低温下の平坦化処理において、その上面の段差を最適に調整することが可能となる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記保護絶縁膜は、他のシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなり、厚みが50nm以上かつ300nm以下の範囲内にある。
この態様によれば、保護絶縁膜は、製造効率を悪化させることなく形成されながら、保護膜としての十分な機能を実現可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して形成された前記少なくとも一部としての上側パターン部は、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならず且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れている。
この態様によれば、例えば上部容量電極と同一膜から形成される周辺見切り膜等の上側パターン部は、その縁が例えば画像表示領域の額縁を規定する額縁遮光膜等の下側パターン部と重ならない。しかも、上側パターン部の縁は、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ、下側パターン部の縁から離れている。このため、上側パターン部の縁と下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部とは、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ離れている。よって、上側パターン部の側面、他の層間絶縁膜の上面及び下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部の傾斜面の3つの面によって幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜が、幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを防止することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して形成された前記少なくとも一部としての上側パターン部は、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならず且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れている。
この態様によれば、例えば上部容量電極と同一膜から形成される周辺見切り膜等の上側パターン部は、その縁が例えば画像表示領域の額縁を規定する額縁遮光膜等の下側パターン部と重ならない。しかも、上側パターン部の縁は、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ、下側パターン部の縁から離れている。このため、上側パターン部の縁と下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部とは、他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ離れている。よって、上側パターン部の側面、他の層間絶縁膜の上面及び下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部の傾斜面の3つの面によって幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜が、幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを防止することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して形成された前記少なくとも一部としての上側パターン部は、前記基板上で平面的に見て、該上側パターン部の縁が、前記下側パターンの縁と重なる。
この態様によれば、例えば上部容量電極と同一膜から形成される周辺見切り膜等の上側パターン部は、その縁が例えば画像表示領域の額縁を規定する額縁遮光膜等の下側パターン部と重なる。このため、上側パターン部の側面、他の層間絶縁膜の上面及び下側パターン部に起因する他の層間絶縁膜の段差部の傾斜面の3つの面によって幅の狭い凹部を形成しない。よって、保護絶縁膜が、幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを防止することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、更に、前記基板に対向配置された対向基板と、前記基板と前記対向基板とに挟持された電気光学物質とを備えている。
この態様によれば、例えば液晶装置のように、表示用電極が設けられた基板と対向基板との間に電気光学物質が挟みこまれている。各基板の最表面には、例えば電気光学物質の配向状態を規制するための配向膜が設けられている。ここでは、層間絶縁膜の少なくとも1つが本発明に係るシリコン酸化膜であり、この膜に平坦化処理を施されていることにより、最終的な基板表面が平坦化される。そのため、配向膜の配向処理をその全面に渡って均一に行うことを可能とし、電気光学物質の配向状態がよりよく規制される。特に、表示用電極上に成膜される配向膜に対してラビング処理を、斑を低減しつつ行うことも可能となる。従って、部分的なコントラスト比低下による表示斑やシミの発生を防止することが可能となる。また、液晶等の電気光学物質は、配向状態が基板間距離に対応しているが、基板表面の平坦化によって基板間距離が均一化されると、その配向状態を表示面全面にわたって揃えられる。従って、表示斑やシミの発生を防止することが可能となる。
尚、本発明に係る平坦化処理においては、上述したように、本発明に係るシリコン酸化膜の上面に対し、不要な凹凸は排除しつつも横電界防止用の段差部の形成等に必要な段差は温存される。よって、電気光学物質に対する横電界の悪影響を阻止し、高品質な表示が可能となる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む)を具備してなる。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置の他に、電子放出素子を利用した表示装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display)等も実現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
(電気光学装置の構成)
先ず、本発明の一実施形態の電気光学装置について図1から図3を参照して説明する。図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。図2は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。図3は、図2のA−A'断面図である。尚、図3においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
図1において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。
図2及び図3において、電気光学装置は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。
図2に示したように、TFTアレイ基板上には、X方向及びY方向に対しマトリクス状に複数の透明な画素電極9a(図2中、点線部9a'により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。
また、半導体層1aのうち図2中に斜線で示したチャネル領域1a'に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極を含む。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a'に走査線3aの一部がゲート電極として対向配置された画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
データ線6aは、その上面が平坦化された第2層間絶縁膜42を下地として形成されており、コンタクトホール81を介してTFT30の高濃度ソース領域に接続されている。データ線6a及びコンタクトホール81内部は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニウム)含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN層等との多層膜からなる。また、このデータ線6aは、TFT30に対する遮光膜としても機能するようになっている。
蓄積容量70は、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての下部容量電極71と、固定電位側容量電極としての上部容量電極300の一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
上部容量電極300は、例えば金属又は合金を含む導電性の遮光膜からなり、上側遮光膜としてTFT30の上側に設けられている。また、この上部容量電極300は、固定電位側容量電極としても機能する。上部容量電極300は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。或いは、上部容量電極300は、Al(アルミニウム)、Ag(銀)等の他の金属を含んでもよい。但し、上部容量電極300は、例えば導電性のポリシリコン膜等からなる第1膜と高融点金属を含む金属シリサイド膜等からなる第2膜とが積層された多層構造を持ってもよい。
他方、下部容量電極71は、例えば導電性のポリシリコン膜からなり画素電位側容量電極として機能する。下部容量電極71は、画素電位側容量電極としての機能の他、上側遮光膜としての上部容量電極300とTFT30との間に配置される、光吸収層或いは上側遮光膜としての機能を持ち、更に、画素電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1eとを中継接続する機能を持つ。但し、下部容量電極71も、上部容量電極300と同様に、金属又は合金を含む単一層膜若しくは多層膜から構成してもよい。
容量電極としての下部容量電極71と上部容量電極300との間に配置される誘電体膜75は、例えば膜厚5〜200nm(ナノメートル)程度の比較的薄いHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等から構成される。蓄積容量70を増大させる観点からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜75は薄い程良い。
また上部容量電極300は、画素電極9aが配置された画像表示領域からその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。係る定電位源としては、TFT30を駆動するための走査信号を走査線3aに供給するための後述の走査線駆動回路や画像信号をデータ線6aに供給するサンプリング回路を制御する後述のデータ線駆動回路に供給される正電源や負電源の定電位源でもよいし、対向基板20の対向電極21に供給される定電位でも構わない。
一方、TFT30の下には、下地絶縁膜12を介して下側遮光膜11aが格子状に設けられている。
下側遮光膜11aは、TFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光からTFT30のチャネル領域1a´及びその周辺を遮光するために設けられている。この下側遮光膜11aは、上側遮光膜の一つを構成する上部容量電極300と同様に、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。更に、下側遮光膜11aについても、その電位変動がTFT30に対して悪影響を及ぼすことを避けるために、上部容量電極300と同様に、画像表示領域からその周囲に延設して定電位源に接続するとよい。
下地絶縁膜12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
画素電極9aは、下部容量電極71を中継することにより、コンタクトホール83及び85を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。即ち、本実施形態では、下部容量電極71は、蓄積容量70の画素電位側容量電極としての機能及び光吸収層としての機能に加えて、画素電極9aをTFT30へ中継接続する機能を果たす。このように下部容量電極71を利用すれば、層間距離が例えば2000nm程度に長くても、両者間を一つのコンタクトホールで接続する技術的困難性を回避しつつコンタクトホール及び溝で両者間を良好に接続でき、画素開口率を高めること可能となり、コンタクトホール開孔時におけるエッチングの突き抜け防止にも役立つ。
図3に示したように、画素電極9aの上層には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド膜などの有機膜からなる。
他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド膜などの有機膜からなる。対向基板20には、格子状又はストライプ状の遮光膜を設けるようにしてもよい。このような構成を採ることで、反射防止膜61a、62aや上部容量電極300として設けられた上側遮光膜と併せ、TFTアレイ基板10側からの入射光のチャネル領域1a'ないしその周辺への侵入を阻止するのをより確実に阻止することができる。尚、対向基板20上の遮光膜は、少なくとも外光が照射される面において反射率が高くなるように形成することにより、電気光学装置の温度上昇を防ぐ働きをする。
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、後述のシール材により囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。
図3において、画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a'、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。
そして、走査線3aの上から下地絶縁膜12の全面を覆うように、第1層間絶縁膜41が形成されている。第1層間絶縁膜41は、例えばNSGからなる。この第1層間絶縁膜41には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83が夫々、開孔されている。
また、第1層間絶縁膜41上には、蓄積容量70が形成されている。ここで、蓄積容量70の直上かつTFTアレイ基板10の全面には、保護絶縁膜61が形成されており、更にその上に基板上の全面を覆うように第2層間絶縁膜42が形成されている。この第2層間絶縁膜42には、コンタクトホール81及び85が夫々開孔されている。
本実施形態における第2層間絶縁膜42は、燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含むシリコン酸化膜、例えばBPSG膜からなり、加熱による流動化状態を経ることによって上面が平坦化されている。即ち、その成膜時の上面には、下層側の蓄積容量70やTFT30、走査線3a、更には下地遮光膜11aの存在によって段差が生じているが、一旦流動化されることで、上面は段差による凹凸が均された状態となっている。この平坦化処理については、後述する。この平坦化処理により、第2層間絶縁膜42の上面における平坦性は高くなっており、この上面に設けられたデータ線6a及び画素電極9aは、形成時にエッチ残りが発生しにくく、良好な状態でパターン形成されている。また、基板表面の段差が軽減されることから、配向膜16も概ね良好に配向処理を施すことができる。特に、近年ではTFTの光リーク電流の防止等の目的で装置の構造が複雑化しており、基板上に積層される層数が多くなっている。そのような場合、従来では上層になるほど層面における段差が大きくなり、段差が上記パターン形成に及ぼす影響が顕著であったが、このようにして第2層間絶縁膜42を平坦化すれば、基板上におけるエッチ残りを全般的に軽減することができる。
ちなみに、半導体基板においてはBPSG膜を利用した基板表面の平坦化技術はよく知られている。しかしながら、液晶装置等の電気光学装置では、層間絶縁膜にBPSGを用いたとしても、こうした方法により層間絶縁膜上面の平坦性を改善するための平坦化処理は施されてはおらず、専ら化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)処理による平坦化処理が一般的である。しかも、CMP処理は、基板に加えられる圧力等によって内部回路が破損するおそれがあることから、主に、表示用電極の下地となる層間絶縁膜の中でも最上層の膜にのみ施されている。これに対し、本実施形態に係る平坦化処理は、こうしたおそれがなく、上述のように平坦度を非常に柔軟に制御できるという利点がある。
但し、ここでは、第2層間絶縁膜42の上面は完全な平坦面ではなく、走査線3a等に起因する段差部17aが残されている。段差部17aは、横電界防止用として意図的に残存され、配向膜16上にまで伝播し、画素同士の境界にあたる遮光領域に所定高さの段差部17となって現れることで、駆動時に発生する画素間の横電界を低減するように機能する。
また、第2層間絶縁膜42は、主に上面の平坦度を調整するため、加熱時に適度な粘性をもって流動化するように燐及び硼素の含有率が設定されている。即ち、燐の比率を0.1重量%以上かつ15重量%以下、又は、硼素の比率を0.1重量%以上かつ25重量%以下、又は、燐と硼素とを合わせた比率を0.1重量%以上かつ20重量%以下とする。但し、燐又は硼素の比率、或いは燐と硼素とを合わせた比率は10重量%以下とすることが好ましい。更には、燐の比率は4.5重量%以上かつ5.5重量%以下、硼素の比率は4.0重量%以上かつ5.0重量%以下とすることが好ましい。
尚、従来の電気光学装置では、基板上の比較的低温の工程において形成される部位(具体的にはAl含有配線であるデータ線6aなど)の周辺にNSG膜の代替としてBPSG膜等のシリコン酸化膜を用いていたが、ここで第2層間絶縁膜42として用いられるシリコン酸化膜は、加熱して平坦化処理を施すために、主に基板10上の比較的高温の工程により形成される部位、具体的には蓄積容量70の周辺に用いられている。
保護絶縁膜61は、主に、この第2層間絶縁膜42の加熱に対する蓄積容量70の酸化及びクラック発生を防止するため、及びBPSGからなる第2層間絶縁膜からの燐や硼素の拡散を防止するために設けられる。保護絶縁膜61は、NSG膜のようなシリコン酸化膜或いはシリコン窒化膜からなる。その厚みは、例えば、50nm以上かつ300nm以下の範囲内とされる。このような厚みの範囲は、主に、後述される製造工程上の都合から設定される。また、保護絶縁膜61を設けることで実質的に厚みが増加しないように、第2層間絶縁膜42の厚みと保護絶縁膜61の厚みの合計が通常の層間絶縁膜一層分の厚み(例えば1000nm)となるように設定する場合、第2層間絶縁膜42の方は、流動化による平坦化に際し、ある程度の厚みを確保しておく必要があるために、保護絶縁膜61の方は厚みが薄く(例えば200nm程度に)抑えられる。
更に、データ線6aの上から第2層間絶縁膜42の全面を覆うように、コンタクトホール85が形成された第3層間絶縁膜43が形成されている。この第3層間絶縁膜43は、下にAlを含有するデータ線6aが存在するため、加熱による平坦化処理は施されていない。画素電極9a及び配向膜16は、この第3層間絶縁膜43の上面に設けられている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の電気光学装置及びその製造方法について図4から図7を参照して説明する。図4は、画像表示領域周辺部における額縁遮光膜と周辺見切り膜との位置関係を示す平面図である。図5は、図4のB−B’断面図である。図6は、比較例における図5と同趣旨の断面図である。図7は、変形例における図4と同趣旨の断面図である。尚、図4から図7において、図1から図3に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。尚、図5から図7においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。尚、図5から図7において、保護絶縁膜61より上側の層は省略してある。
図4及び図5において、本発明に係る「下側パターン部」の一例としての額縁遮光膜53は、下側遮光膜11aと同一膜からなり、画像表示領域10aの額縁を規定している。本発明に係る「上側パターン部」の一例としての周辺見切り膜310は、額縁遮光膜53の上側に下地絶縁膜12、絶縁膜2及び第1層間絶縁膜41を介して、上部容量電極300と同一遮光膜から形成されている。周辺見切り膜310は、額縁遮光膜53により規定される額縁の外周側を規定している。周辺見切り膜310は、図4の平面図において額縁遮光膜53の右側に沿って延在しており、この部分で額縁を冗長的に規定すると共に、全ての容量線300を相互に電気的に接続するように構成されている。周辺見切り膜310の上には、保護絶縁膜61がTFTアレイ基板10の全面に形成されている。額縁遮光膜53及び周辺見切り膜310は、いずれも画像表示領域10aの周辺を規定するため、TFTアレイ基板10上で近接して形成する必要がある。
図5において、第2実施形態では特に、周辺見切り膜310は、その縁が額縁遮光膜53と重ならないように形成される。しかも、周辺見切り膜310の縁e1は、下地絶縁膜12、絶縁膜2及び第1層間絶縁膜41の膜厚d1と保護絶縁膜61の膜厚d2を合計した膜厚(即ちd1+d2)の値に保護絶縁膜61の周辺見切り膜310に対するカバーレッジ率Cv1を乗じた値以上の距離D1だけ、額縁遮光膜53の縁e2から離れて形成されている。ここで、カバーレッジ率Cv1は、保護絶縁膜61が周辺見切り膜310を覆っている度合いを表し、周辺見切り膜310の上面を覆っている部分の膜厚Ta(即ち保護絶縁膜61の膜厚d2)と側面を覆っている膜の膜厚Tbとの比率として定義される。即ち、カバーレッジ率Cv1=膜厚Tb/膜厚Taの関係式が成立している。よって、距離D1=カバーレッジ率Cv1×合計した膜厚(d1+d2)の関係式が成立している。
ここで図6に示した本実施形態に係る比較例と比較することで、上述の如く構成された本実施形態の作用効果について検討する。
図6において、周辺見切り膜310の縁e1は、下地絶縁膜12、絶縁膜2及び第1層間絶縁膜41の膜厚d1と保護絶縁膜61の膜厚d2を合計した膜厚(即ちd1+d2)の値に保護絶縁膜61の周辺見切り膜310に対するカバーレッジ率Cv1を乗じた値以上の距離D1よりも短い距離D2だけ、額縁遮光膜53の縁e2から離れて形成されている。このため、周辺見切り膜310の側面310b、第1層間絶縁膜41の上面41b及び額縁遮光膜53に起因する第1層間絶縁膜41の段差部18の傾斜面41cの3つの面によって幅の狭い凹部(図6中、円C1参照)を形成してしまう。従って、保護絶縁膜61が、幅の狭い凹部(図6中、円C1参照)を覆うことになり、保護絶縁膜61に大きな応力が掛かってしまう。その結果、保護絶縁膜61にクラックが発生する可能性が高くなっている。
しかるに本実施形態では、上述したように周辺見切り膜310の縁e1は、額縁遮光膜53の縁e2と距離D1だけ離れている。これに従って、周辺見切り膜310の縁e1と額縁遮光膜53に起因する第1層間絶縁膜41の段差部18とも距離D1だけ離れている。よって、周辺見切り膜310の側面310b、第1層間絶縁膜41の上面41b及びに額縁遮光膜53に起因する第1層間絶縁膜41の段差部18の傾斜面41cの3つの面によって、比較例に示したような幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜61が、比較例に示したような幅の狭い凹部を覆うことにより、保護絶縁膜61に大きな応力が掛かり、クラックが発生してしまうことを防止することができる。尚、周辺見切り膜310の縁e1は、下地絶縁膜12、絶縁膜2及び第1層間絶縁膜41の膜厚d1と保護絶縁膜61の膜厚d2を合計した膜厚(即ちd1+d2)の値以上の距離だけ、額縁遮光膜53の縁e2から離れて形成されてもよい。このようにすれば、保護絶縁膜61に係る応力を更に小さくすることができ、クラックが発生してしまうことを確実に防止することができる。
図7に変形例として示すように、周辺見切り膜310は、その縁e1が額縁遮光膜53と重なるように形成されていてもよい。図7中、周辺見切り膜310の縁e1は、額縁遮光膜53の縁e2の左側、距離D3だけ離れて位置している。この場合、周辺見切り膜310の側面310bは、額縁遮光膜53に重なって位置するので、周辺見切り膜310の側面310b、第1層間絶縁膜41の上面41b及びに額縁遮光膜53に起因する第1層間絶縁膜41の段差部18の傾斜面41cの3つの面によって、比較例に示したような幅の狭い凹部を形成しない。従って、保護絶縁膜61に係る応力を小さくすることができ、クラックが発生してしまうこと防止することができる。
尚、本実施形態では、本発明に係る「下側パターン部」の一例として下側遮光膜11aと同一膜からなる額縁遮光膜53を例に説明したが、本発明はこれに限られるものではない。また、同様に、本発明に係る「上側パターン部」の一例として上部容量電極300と同一遮光膜からなる周辺見切り膜310を例に説明したが、本発明はこれに限られるものではない。特に半導体層1a、走査線3a、下部容量電極71又は上部容量電極300を本発明に係る「下側パターン部」としても本発明に係る効果を十分に得ることができる。いずれの層を本発明に係る「下側パターン部」として用いるかによって、「上側パターン部」及び「下側パターン部」間の「他の層間絶縁膜」が異なる。従って、「上側パターン部の縁」及び「下側パターン部の縁」間の基板上平面的に見た距離を、本発明に係る「他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ」離れるように形成することによって、或いは、本発明に係る「他の層間絶縁膜の膜厚と保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ」離れるように形成することによって、本実施形態と同様、本発明の効果を得ることができる。
(製造プロセス)
次に、上述した電気光学装置の製造プロセスについて、図8から図10を参照して説明する。ここに、図8から図10は、図3に示したA−A'断面に対応する部分の断面構造を工程ごとに示す工程図である。
先ず図8(a)の工程では、シリコン基板、石英基板、ガラス基板等の基板10を用意する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気下、約850〜1300℃、より好ましくは1000℃の高温で熱処理し、後に実施される高温プロセスにおいて基板10に生じる歪みが少なくなるように前処理しておく。
続いて、このように処理された基板10の全面に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPd等の金属や金属シリサイド等の金属合金膜を、スパッタリング法などにより、100〜500nm程度の膜厚、好ましくは約200nmの膜厚の遮光層を形成した後、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、図2に示したようなパターンの下側遮光膜11aを形成する。
続いて、下側遮光膜11aの上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等からなる下地絶縁膜12を形成する。
続いて、下地絶縁膜12の上に、減圧CVD等によりアモルファスシリコン膜を形成し熱処理を施すことにより、ポリシリコン膜を固相成長させる。或いは、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を直接形成する。次に、このポリシリコン膜に対し、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等を施すことにより、図2に示した所定パターンを有する半導体層1aを形成する。更に、熱酸化すること等により、ゲート絶縁膜となる絶縁膜2を形成する。この結果、半導体層1aの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとなり、絶縁膜2の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100nmの厚さとなる。
続いて、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を約100〜500nmの厚さに堆積し、更に燐(P)を熱拡散して、このポリシリコン膜を導電化した後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した所定パターンを有する走査線3aを形成する。次に、低濃度及び高濃度の2段階で不純物イオンをドープすることにより、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを含む、LDD構造の画素スイッチング用TFT30の半導体層1aを形成する。
次に図8(b)の工程では、例えば下地絶縁膜12と同様にして、第1層間絶縁膜41を形成する。得られた第1層間絶縁膜41の上面には、図示したように、その下のTFT30や走査線3aの形状に応じた凹凸が生じている。
次に図8(c)の工程では、蓄積容量70及び保護絶縁膜61を形成する。先ず、ドライエッチング又はウエットエッチング若しくはこれらの組み合わせにより、第1層間絶縁膜41にコンタクトホール83を開孔する。次いで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を堆積し、更に燐(P)を熱拡散し、このポリシリコン膜を導電化して下部容量電極71を形成する。更に、減圧CVD法、プラズマCVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる誘電体膜75を膜厚50nm程度の比較的薄い厚さに堆積した後、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPd等の金属や金属シリサイド等の金属合金膜を、スパッタリングにより上部容量電極300を形成する。こうして、蓄積容量70を形成する。
次に、蓄積容量70の上に、例えば常圧CVD法を用いて保護絶縁膜61を成膜する。保護絶縁膜61は、基板10の一面に、例えばNSG等のシリコン酸化膜或いはシリコン窒化膜として形成され、その厚みは、例えば50nm以上かつ300nm以下の範囲内とされる。保護絶縁膜61は、厚みが50nm以上でなければ、酸化防止等の上記各機能を十分に果たすことができなくなる可能性がある。逆に、厚みが300nm以下でなければ、コンタクトホール81及びコンタクトホール85を形成する際のエッチング所要時間が、許容範囲を越えて増大してしまい、製造効率が低下するおそれがあるためである。
次に、これら蓄積容量70及び保護絶縁膜61に対し、一括して熱処理を施す。このときの熱処理温度は850℃以上、例えば950℃である。十分に高温で加熱することで、蓄積容量70の耐圧が改善され、電流リーク防止機能が向上すると共に、保護絶縁膜61の酸化防止機能及び拡散防止機能が向上する。尚、蓄積容量70の上部容量電極300は、保護絶縁膜61の直下に位置するために、この熱処理工程において熱酸化されることから免れることができる。
次に図9(a)の工程では、例えば常圧CVD法を用いて、BPSG膜421を成膜する。その際、成膜ガスとして、窒素(N2)ガス、O3ガス、TEOSガス、TMOP(トリメチルフォスフェイト:PO(OCH3)3)ガス及びTEB(トリエチルボレート:B(OC2H5)3)ガスを基板上に供給する。いずれのガスも始めは徐々にその量を増加させて供給され、5秒経過した時点で一定量の供給量に保持される。供給量が保持された時点での各ガスの流量は、例えば、N2ガスは18l/分、O3ガスは7.5l/分である。また例えば、TEOSガスの流量は2.5l/分、TMOPガスの流量は1.2l/分、TEBガスの流量は0.55l/分である。
尚、第2層間絶縁膜42の平坦化処理に伴う加熱は、例えば800℃以上かつ850℃以下であることが好ましい。このような比較的低温で加熱するのは、第2層間絶縁膜42内からの燐や硼素の拡散を抑え、基板表面に段差部17aを残しておくためである。仮に、これ以上高温で過熱すると、第2層間絶縁膜42内からの燐や硼素の拡散が著しく、またその上面は殆ど完全な平坦面になるまで平坦化されてしまう。
このとき、BPSG膜421は、一旦流動化する必要があることから、燐を0.1重量%以上かつ15重量%以下、又は、硼素を0.1重量%以上かつ25重量%以下、又は、燐及び硼素を合計で0.1重量%以上かつ20重量%以下の割合で含むように形成される。燐又は硼素を少なからず含有していないと流動化しないし、上記の数値範囲を超えて燐又は硼素を含有することは物理的に困難だからである。また、BPSG膜421は、燐及び硼素の少なくとも一方を、合計で10重量%以下の割合で含むことが好ましい。本発明の発明者の知見によれば、仮に、燐又は硼素、或いはその両方を10重量%より多く含有しようとすれば、これらが第2層間絶縁膜42の表面に析出してしまう。そうなると、コンタクトホール81及び85のエッチングが困難になる、また、表面粗さ(ラフネス)が悪化して表示品質に影響する等の悪影響が生じるおそれがある。
更に、第2層間絶縁膜42は、燐を4.5重量%以上かつ5.5重量%以下、及び、硼素を4.0重量%以上かつ5.0重量%以下の割合で含むことが好ましい。これらの不純物の成分比率があまりに高いと、流動化が容易に進行し過ぎて、平坦度合いを調整することが難しくなるためである。
こうして得られたBPSG膜421の上面には、下層側の走査線3a等の配線の存在に起因した段差部171aや、蓄積容量70の形状に応じた段差が生じている。
次に図9(b)の工程では、BPSG膜421を加熱により流動化させ、平坦化処理を施す。具体的には、800℃以上かつ850℃以下の温度、例えば850℃程度に基板10を加熱し、BPSG膜421を溶融させる。本実施形態では、この工程を、N2雰囲気、850℃の炉内での熱処理により行う。BPSG膜421は、硼素(B)を0.1重量%以上含んでいることから、上記の温度下で溶融される。即ち、リフローされる。その結果、上面における段差が緩和された第2層間絶縁膜42が形成される。ここでは、駆動時に画素間に生じる横電界を低減するために、画素同士の境界における走査線3a等に起因する段差部17が配向膜16上に所定の高さで現れるように、第2層間絶縁膜42の上面に段差部17aが適度の大きさに残される。そのためには、上面が平らになり過ぎないように、燐及び硼素を前述の割合で含んでいることが好ましい。
また、このリフロー工程では、加熱中にBPSG膜421から下層側へ燐や硼素が拡散しようとするが、ここでは、BPSG膜421の直下には保護絶縁膜61が配置されているため、こうした不純物が下層側の蓄積容量70やTFT30等の表面ないし内部に拡散して悪影響を及ぼすことが防止される。尚、リフロー温度が低ければ不純物の拡散は抑制されるので、その分だけ保護絶縁膜61の厚みを薄くすることができる。保護絶縁膜61は、装置全体の厚みを薄くする意味でも薄い方がよいが、第2層間絶縁膜42が十分にリフローするだけの厚みを確保するのにも寄与する。
次に図10(a)の工程では、第2層間絶縁膜42の上にデータ線6aを形成する。先ず、第2層間絶縁膜42に対する反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより、コンタクトホール81を開孔する。その後、第2層間絶縁膜42上の全面に、スパッタリング等によりAlないしAl合金等のAlを含有した配線材料を堆積する。そして、この堆積膜にフォトリソグラフィ及びエッチングを施し、所定パターンを有するデータ線6aを形成する。
ここで、データ線6aは、ドライエッチングによりパターニングされるが、その際、下地である第2層間絶縁膜42の段差はかなり平坦化されているので、エッチ残りが発生し難く、パターニング後の表面状態が良好となる。
次に図10(b)の工程では、第3層間絶縁膜43、及び画素電極9a、配向膜16を形成する。第3層間絶縁膜43は、例えば常圧又は減圧CVD法により、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等として形成される。下層にAlを含有するデータ線6aが存在するため、第3層間絶縁膜43は、例えば400℃以下の比較的低温で形成する必要がある。尚、この第3層間絶縁膜43の上面は、その下層の第2層間絶縁膜42に施された平坦化処理の影響によって、何ら処理を施されずとも比較的凹凸が少ない面となっている。
続いて、第3層間絶縁膜43に対する反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより、下部容量電極71に至るコンタクトホール85を開孔し、スパッタ処理等によりITO膜を形成し、更にフォトリソグラフィ及びエッチングを行なうことにより、画素電極9aを形成する。
その後、この上にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布し、更に所定のプレティルト角を持つように所定方向にラビング処理等の配向処理を施すことにより、配向膜16が形成される。このとき、配向膜16の下地となる第3層間絶縁膜43の上面が概ね平坦であることから、配向処理を十分に行うことができ、液晶の配向状態がよりよく規制された装置を製造することができる。また、ここでは、第2層間絶縁膜42の平坦化の際に残存された、走査線3a等に起因する段差部17aが、この配向膜16上にまで伝播されて、画素同士の境界に所定の高さの段差部17として現れる。液晶層50における液晶の配向状態は、基板間距離と対応しており、基板間距離が概ね均一化されると共に、画素同士の境界に凸状の段差部17が形成されたことで横電界の影響が緩和されるために、その配向状態が表示面全面にわたって揃い、装置の表示品質が改善される。
このようにして、TFTアレイ基板10は歩留まり良く、しかも蓄積容量70等の特性が良好に製造される。
他方、対向基板20については、対向基板20としてガラス基板等を先ず用意し、その全面にスパッタ処理等を用いてITO膜を約50〜200nmの厚さに堆積することにより、対向電極21を形成する。更に、対向電極21の全面にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つようにかつ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜22が形成される。
最後に、上述のように各層が形成されたTFTアレイ基板10と対向基板20とは、配向膜16及び22が対面するようにシール材により貼り合わされる。こうして両基板間に形成された空間に、例えば複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶が注入され、所定層厚の液晶50が形成される。
以上説明した製造プロセスにより、上述した電気光学装置を製造することができる。
(電気光学装置の全体構成)
以上に説明した電気光学装置の全体構成を、図11及び図12を参照して説明する。尚、図11は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図12は、図11のH−H'断面図である。
図11及び図12において、TFTアレイ基板10上にはシール材52がその周縁に沿って設けられており、その内側に、画像表示領域10aの額縁を規定する額縁状の遮光膜53が設けられている。シール材52は、TFTアレイ基板10及び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材が混入されている。
シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定タイミングで供給することによりデータ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、この一辺に隣接する2辺に沿って、走査線3a又は11aに走査信号を所定タイミングで供給することにより走査線3a又は11aを駆動する走査線駆動回路104が設けられている。尚、走査線3a又は11aに供給される走査信号遅延が問題にならないのであれば、走査線駆動回路104を片方だけとしてもよく、逆にデータ線駆動回路101を画像表示領域10aの両側に配列させてもよい。更に、TFTアレイ基板10の残る一辺に、走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20の角部の少なくとも1箇所には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間を電気的に導通させる導通材106が設けられている。そして、シール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が、当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。基板10及び20の間に形成された液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。
尚、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
また、投射光が入射する対向基板20側及び出射光が出射するTFTアレイ基板10側には、夫々、例えばTN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
以上に説明した電気光学装置は、例えばプロジェクタに適用される。その場合、3つの液晶装置がRGB3原色夫々のライトバルブとして用いられ、各ライトバルブには、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色光が投射されるように構成される。また、上記実施形態の電気光学装置は、プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー表示装置に適用することもできる。その場合、対向基板20上における画素電極9aに対向する領域に、RGBのカラーフィルタをその保護膜と共に形成すればよい。あるいは、TFTアレイ基板10上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィルタ層を形成することも可能である。更に、この態様において、対向基板20上に1画素に1個対応するマイクロレンズを形成するようにすれば、入射光の集光効率が向上するため、表示輝度を向上させることができる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用してRGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るい表示が可能となる。
尚、以上の説明においては、第2層間絶縁膜42のみに平坦化処理を施すようにしたが、第1層間絶縁膜41や第3層間絶縁膜43にも適宜に平坦化処理を施すことができる(但し、第1層間絶縁膜41は、BPSG等の流動化可能な材質で形成する必要がある)。このように複数積層された層間絶縁膜の各々に平坦化処理を施す場合には、成膜工程と平坦化処理とは、層毎に行われる。例えば、第2の層間絶縁膜42に平坦化処理を施すときには、第1の層間絶縁膜41にも熱が伝わる。しかしながら、第1の層間絶縁膜41は、先に行った平坦化処理により既に形状が固定化しており、再度の加熱によって変形するおそれ或いは変形しようとする応力が発生するおそれは極めて小さい。即ち、係る変形により第1の層間絶縁膜41の界面付近で応力発生によるクラック等が発生する可能性は殆どない。そのため、夫々リフローされる層間絶縁膜を、装置の性能に悪影響をもたらすことなく積層することが可能である。尚、この場合に、保護絶縁膜は、平坦化処理を施す層間絶縁膜の層毎に設ける必要はなく、層間絶縁膜とその下層側の保護すべき配線又は電子素子との層間に適宜に形成してよい。
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置を各種の電子機器に適用される場合について説明する。
ここでは、この電気光学装置たる液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図13は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。この図に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶装置100R、100Bおよび100Gに入射される。液晶装置100R、100Bおよび100Gの構成は上述した液晶装置と同等であり、夫々において画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号が変調される。これらの液晶装置によって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。ダイクロイックプリズム1112では、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。これにより各色の画像が合成され、投射レンズ1114を介して、スクリーン1120等にカラー画像が投写される。
以上では、本発明の電気光学装置の一具体例として液晶装置を挙げて説明したが、本発明の電気光学装置は、その他にも例えば電子ペーパなどの電気泳動装置や、電子放出素子を用いた表示装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display)等として実現することができる。また、このような本発明の電気光学装置は、先に説明したプロジェクタの他にも、テレビジョン受像機や、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等の各種の電子機器に適用可能である。
次に、本発明の実施例について図14から図17を参照して説明する。
(実施例1)
上記実施形態と同様にして、電気光学装置を作製する。その際、第2層間絶縁膜42は、BPSG膜として成膜する。その後、作製された電気光学装置における、BPSG膜の経時劣化の様子を観察する。以上を、BPSG膜の燐(P)濃度を4〜7重量%、硼素(B)濃度を2〜6重量%の範囲内で変化させた、夫々の場合について行う。
この場合に得られる観察結果を図14に示す。図14は、BPSG膜における燐及び硼素の添加濃度に対するBPSG膜からの燐又は硼素の析出までの経過時間を表している。この場合は、燐と硼素との合計濃度が10重量%以上であれば(図14のグラフ中、斜線よりも右上の領域の観測点)、こうした不純物の析出は一日経過後には既に観察される(図中、○で表されている)のに対し、燐と硼素との合計濃度が10重量%以下であれば(図14のグラフ中、斜線よりも左下の領域の観測点)は、不純物の析出は1週間以上経過しなければ認められない(図中、□で表されている)。しかも、図に斜線で画された組成領域における経時的な膜質の違いは、領域の境界近傍においても顕著である。
この結果から、燐と硼素との合計濃度が10重量%以下であることが、燐や硼素の析出に対して臨界的な意味を持つと考えられる。よって、本発明に係るシリコン酸化膜は、燐と硼素との合計濃度を10重量%以下にすることで、燐や硼素の析出による悪影響を回避でき、より表示品質向上に寄与するものとなる。
(実施例2)
実施例1と同様に電気光学装置を作製する。但し、本実施例では、BPSG膜の燐濃度を3.5〜5.5重量%、硼素濃度を4.0〜5.5重量%の範囲内で変化させる。そして、作製された各電気光学装置を実際に駆動し、画面上における表示不良の有無、及び表示不良のタイプについて観察する。
この場合に得られる観察結果を図15に示す。図15は、BPSG膜における燐及び硼素の添加濃度に対する表示状態の良否を表している。同図において、表示状態が良好な場合は○、横電界に起因する表示斑が観察された場合は□、配向処理に起因する液晶の配向不良による表示斑(所謂、配向斑)が観察された場合は菱形で区別している。
この場合に、燐と硼素との合計濃度が比較的低いと配向斑が生じ、燐と硼素との合計濃度が比較的高く、尚かつ硼素濃度が高いと横電界による表示斑が生じている。これは、燐及び硼素の含有量が、BPSG膜のリフロー角度θ(図16を参照)を決定付ける要因の一つであるためと考えられる。即ち、燐或いは硼素の含有量が少ないと、平坦化処理時にBPSG膜があまりリフローせず、リフロー角度θが大きくなると考えられる。その場合、基板表面には横電界防止用の段差以外の段差まで比較的大きなまま残され、この段差に起因して配向斑が生じる。一方、硼素の含有量が多いと、BPSG膜はよく溶融され、リフロー角度θが小さくなると考えられる。その場合、基板表面は、横電界防止用の段差までもが平坦化されてしまい、駆動時に横電界に起因した表示斑が生じることになる。
これに対し、図15に囲んで示した濃度領域、つまり燐濃度が4.5〜5.5重量%かつ硼素濃度が4.0〜5重量%では、上記の表示不良の原因を2つながらに解消でき、良好な表示可能となる。この場合は、BPSG膜のリフロー角が適度に保たれることで、横電界防止用の段差だけを十分な大きさで残すことができており、横電界による表示斑を防止できるうえ、配向処理時の配向膜上の斑も防止されていると考えられる。
(実施例3)
上記第2実施形態と同様に電気光学装置を作製する。その際、周辺見切り膜310の縁e1と額縁遮光膜53の縁e2との距離Dを−1.5umから1.8umの範囲内で変化させる。但し、距離Dが負の値は、周辺見切り膜310の縁e1と額縁遮光膜53の縁e2とが重なった場合の距離を意味する。そして、作製された各電気光学装置において、保護絶縁膜61に掛かる応力Sを測定する。尚、下地絶縁膜12の膜厚は600nm、第1層間絶縁膜41の膜厚は600nm、保護絶縁膜61の膜厚は200nm、カバーレッジ率0.8として形成されている。絶縁膜2の膜厚はこれらに比べて十分に小さいので、ここでは無視することとする。
この場合に得られる測定結果を図17に示す。図17は、保護絶縁膜61に掛かる応力Sの、周辺見切り膜310の縁e1と額縁遮光膜53の縁e2との距離Dに対する変化量を表している。但し、応力Sは、周辺見切り膜310の縁e1と額縁遮光膜53の縁e2との距離Dが1.0umのときの値を1とした相対値で示している。
この場合に、応力Sは、距離Dが1.0umのときに最大となる。距離Dが1.0umよりも短くなる又は長くなるに従って、応力Sは小さくなる。
この結果から、距離Dが、応力Sを決定付ける要因の一つと考えられる。そして、本発明の第2実施形態のように、距離Dを下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜41及び保護絶縁膜61の膜厚を合計した膜厚の値である1.4umにカバーレッジ率0.8を掛けた値1.12umとすれば、保護絶縁膜61に係る応力Sを最大値よりも小さくすることができ、クラックが発生してしまうこと防止することができる。更に、距離Dを下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜41及び保護絶縁膜61の膜厚を合計した膜厚の値である1.4um以上とすれば、より確実に、保護絶縁膜61に係る応力Sを小さくすることができる。或いは、距離Dを負、即ち周辺見切り膜310の縁e1と額縁遮光膜53の縁e2とが重なるようにすれば、応力Sを小さくすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の製造方法及び電気光学装置、並びにこれを備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成を示す等価回路図である。 図1に示した電気光学装置の具体的構成を表す部分平面図である。 図2のA−A’断面図である。 画像表示領域周辺部における額縁遮光膜と周辺見切り膜との位置関係を示す平面図である。 図4のB−B’断面図である。 比較例における図5と同趣旨の断面図である。 変形例における図5と同趣旨の断面図である。 実施形態における電気光学装置の製造方法を説明するための工程図である。 図8に続く工程図である。 図9に続く工程図である。 実施形態における液晶装置の全体構成を表す平面図である。 図11のH−H’断面図である。 本発明の電子機器の一実施形態に係る液晶プロジェクタの構成を表す断面図である。 本発明の実施例に係る観察結果を表す図である。 本発明の実施例に係る観察結果を表す図である。 本発明の実施例に係る構成図である。 本発明の実施例に係る測定結果を表す図である。
符号の説明
10…TFTアレイ基板、1a…半導体層、3a…走査線、6a…データ線、9a…画素電極、11a…下側遮光膜、16、22…配向膜、20…対向基板、21…対向電極、30…TFT、41〜44…層間絶縁膜、50…液晶層、70…蓄積容量、71…下部容量電極、75…誘電体膜、300…上部容量電極、61…保護絶縁膜、17、17a…段差部。

Claims (22)

  1. 基板上に、表示用電極と、該表示用電極を駆動するための配線及び電子素子の少なくとも一方と、前記表示用電極と前記配線及び電子素子の少なくとも一方との各々を相互に電気的に絶縁するために前記表示用電極よりも下層に設けられた層間絶縁膜とを備えた電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、
    前記基板上に、前記配線及び電子素子の少なくとも一部を形成する素子形成工程と、
    前記形成された少なくとも一部の上に、前記形成された少なくとも一部を熱による変質から保護するための保護絶縁膜を成膜する保護膜成膜工程と、
    前記形成された少なくとも一部を、前記少なくとも一部の熱処理用に設定された第1の温度で、前記保護絶縁膜を介して熱処理を施す熱処理工程と、
    前記保護絶縁膜の上に、前記層間絶縁膜として燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜を成膜する層間膜成膜工程と、
    前記層間膜成膜工程の後に、前記シリコン酸化膜を前記第1の温度より低い第2の温度で加熱し流動化させることにより、前記シリコン酸化膜の上面を平坦化させる平坦化処理を施す平坦化工程と
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記基板の表面に、前記配線及び電子素子の存在に起因した横電界防止用の段差を形成する場合に、
    前記平坦化工程において、前記横電界防止用の段差は所定形状で残存させることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記素子形成工程において、前記少なくとも一部として、他の層間絶縁膜を介在させて積層された薄膜トランジスタ及び蓄積容量を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記平坦化工程において、前記第2の温度を850℃以下かつ800℃以上とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記熱処理工程において、前記第1の温度を850℃以上とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)を0.1重量%以上かつ15重量%以下、又は、硼素(B)を0.1重量%以上かつ25重量%以下、又は、燐及び硼素を合計で0.1重量%以上かつ20重量%以下の割合で含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を、合計で10重量%以下の割合で含むことを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)を4.5重量%以上かつ5.5重量%以下、及び、硼素(B)を4.0重量%以上かつ5.0重量%以下の割合で含むことを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 前記保護膜成膜工程において、前記保護絶縁膜を他のシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜として成膜することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  10. 前記保護膜成膜工程において、前記保護絶縁膜を50nm以上かつ300nm以下の範囲内の厚みで成膜することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  11. 前記素子形成工程は、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部を形成し、該下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して、前記少なくとも一部としての上側パターン部を、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならないように且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れるように形成することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  12. 前記素子形成工程は、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部を形成し、該下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して、前記少なくとも一部としての上側パターン部を、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならないように且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れるように形成することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  13. 前記素子形成工程は、前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部を形成し、該下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して、前記少なくとも一部としての上側パターン部を、前記基板上で平面的に見て、該上側パターン部の縁が、前記下側パターンの縁と重なるように形成することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  14. 基板上に、表示用電極と、該表示用電極を駆動するための配線及び電子素子の少なくとも一方と、前記表示用電極と前記配線及び電子素子の少なくとも一方との各々を相互に電気的に絶縁するために前記表示用電極よりも下層に設けられた層間絶縁膜とを備えた電気光学装置であって、
    前記配線及び電子素子の少なくとも一部の上層側に、前記少なくとも一部を熱による変質から保護するために設けられた保護絶縁膜を更に備え、
    前記層間絶縁膜の少なくとも1つは、前記保護絶縁膜の上層側に設けられ、燐(P)及び硼素(B)の少なくとも一方を含んだシリコン酸化膜からなると共に、前記保護絶縁膜の下層側よりも低い温度で加熱されて流動化状態を経ることにより、上面に対して平坦化処理が施されている
    ことを特徴とする電気光学装置。
  15. 前記少なくとも一部として、他の層間絶縁膜を介在させて積層された薄膜トランジスタ及び蓄積容量が形成されていることを特徴とする請求項14に記載の電気光学装置。
  16. 前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜は、燐(P)を4.5重量%以上かつ5.5重量%以下、及び、硼素(B)を4.0重量%以上かつ5.0重量%以下の割合で含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の電気光学装置。
  17. 前記保護絶縁膜は、他のシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなり、厚みが50nm以上かつ300nm以下の範囲内にあることを特徴とする請求項14から16のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  18. 前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して形成された前記少なくとも一部としての上側パターン部は、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならず且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値にカバーレッジ率を乗じた値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れていることを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  19. 前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して形成された前記少なくとも一部としての上側パターン部は、前記基板上で平面的に見て、前記下側パターンと重ならず且つ、前記上側パターン部の縁が、前記他の層間絶縁膜の膜厚と前記保護絶縁膜の膜厚を合計した膜厚の値以上の距離だけ、前記下側パターン部の縁から離れていることを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  20. 前記配線及び電子素子の一部である下側パターン部の上層側に他の層間絶縁膜を介して形成された前記少なくとも一部としての上側パターン部は、前記基板上で平面的に見て、該上側パターン部の縁が、前記下側パターンの縁と重なることを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  21. 更に、前記基板に対向配置された対向基板と、前記基板と前記対向基板とに挟持された電気光学物質とを備えていることを特徴とする請求項14から請求項20のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  22. 請求項14から請求項21のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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