JP2006057838A - 動圧軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノイズレベルを抑制又は完全に除去し、特に、特定の周波数における純音の発生又は動圧軸受装置の共振の発生を抑制又は完全に除去した動圧軸受装置を提供する。
【解決手段】 シャフト1と、シャフト1を囲む軸受スリーブと、シャフト1に回転不能に取り付けられるスラストプレート4を備え、各スラスト軸受動圧溝パターン部には、スラストプレート4及び軸受スリーブ又はカバープレートの表面上に分布して設けられる定数gのスラスト動圧溝を含み、スラストプレート4の中心開口部の内周面側端部に、定数hの潤滑剤循環用貫通溝7が設けられる動圧軸受装置であって、スラスト軸受動圧溝の定数gは、潤滑剤循環用貫通溝7の定数hで整数に割り切れず、同様に、定数hは、定数gで整数に割り切れない。
【選択図】 図3A

Description

本発明は、モータに用いられる動圧軸受装置に関し、特に、ハードディスクドライブのディスクを駆動させるスピンドルモータに用いられ、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部を有し、スラストプレートの両面の潤滑剤を循環させる溝部又は孔部が設けられる動圧軸受装置に関する。
従来から、動圧軸受装置により軸支されるモータ、特に、動圧軸受装置を備えたスピンドルモータが知られている。そのモータには、シャフトと、そのシャフトに取り付けられる環状のスラストプレートが含まれている。シャフトとスラストプレートは、各々独立した部材で組み合わされて形成される場合もあるが、一体に形成される場合もある。
軸受スリーブの内周面側の一部又はシャフトの外周面側の一部には、ラジアル軸受を形成するために、ラジアル軸受動圧溝パターン部が設けられている。上記したラジアル軸受とは別にスラスト軸受を形成するために、スラストプレートの上下表面、及び/又は、そのスラストプレートと軸方向に対向する軸受スリーブの表面、同様に対向するカバープレートの表面(カバープレートは、カウンターベアリングとして機能する)には、動圧を発生させるスラスト軸受動圧溝パターン部が設けられている。従来のスラストプレート、又は、軸受スリーブ、及び、カバープレートの表面に分布して設けられる各動圧溝パターン部の動圧溝の数(定数g)は同一である。
又、スラストプレートには、いわゆる潤滑剤循環用貫通孔として機能する定数hの複数の孔部が設けられる。この潤滑剤循環用貫通孔の別の選択肢として、スラストプレートの内周面(内径)側端部、及び/又は、シャフトの外周面(外径)側端部を窪ませた潤滑剤循環用貫通溝を形成するようにしても良い。そのような潤滑剤循環用貫通孔(又は潤滑剤循環用貫通溝)を形成することで、スラストプレートの一方の側の表面と他方の側の表面との間で軸受流体(潤滑剤)を循環させることができ、それにより、スラスト軸受領域部における軸受流体の圧力を均等化させることができる。
従来は慣例的に、スラスト軸受領域部を回転させる際の対称性、及び、圧力を制御する技術に基いて、潤滑剤循環用貫通孔(又は潤滑剤循環用貫通溝)の数(定数h)を、スラスト軸受の動圧溝の数(定数g)に対応させていた。言い換えれば、スラスト軸受の動圧溝の定数gは、潤滑剤循環用貫通孔(又は潤滑剤循環用貫通溝)の定数hの倍数に対応(一致)するように設定されていた。そのように設定された動圧軸受装置を備えたモータが回転を始めた場合、軸受間隙を流れる軸受流体(潤滑剤)が、その動圧溝パターンが潤滑剤循環用貫通孔(又は潤滑剤循環用貫通溝)と共振する周波数で振動を始める。その共振周波数の振動は、モータの回転数によっては人の耳で聞き取ることができる可聴周波数のスペクトルとなり、動圧軸受装置システムのノイズ成分として放出されていた。従来の動圧軸受装置により軸支されるモータでは、このようなノイズが発生するという問題があった。
上記した共振周波数のような一定の周波数が、周波数スペクトルで局部的に最高値(ピーク値)になる場合、或いは、一定の周波数が隣接する周波数スペクトルから明らかに(例えば、レベルの差異が6dB以上で)突出する場合には、その最高値又は突出値は一般的に純音と称される。動圧溝の所定の定数がgで与えられた場合の、人間の可聴周波数となる純音の周波数fは、
f = g* (モータの回転数)/60s、(及び、同様なfの全ての倍数)
で示すことができる。
例えば、動圧溝の所定の定数gが12であって、モータの回転数が15000回転/分(rpm)である場合、発生される純音の周波数fは、
f = 12*15000 / 60s = 3000Hz(3kHz)
となる。
本願の発明者は、上記した純音は、動圧溝の所定の定数gが潤滑剤循環用貫通孔(又は潤滑剤循環用貫通溝)の定数hの倍数である場合に、特に顕著に発生することを確認した。その確認内容では、潤滑剤循環用貫通孔(又は潤滑剤循環用貫通溝)の配置が動圧溝の配置と正確に一致した場合に、軸受間隙の軸受流体に、循環に不利となる圧力の関係(割合)と流動の関係(割合)が発生しており、それが軸受間隙を流れる軸受流体の共振周波数による振動を、最大値(突出値)まで増加(突出)させる原因となっていた。人間の可聴周波数である耳障りな純音は、動圧軸受装置を備えたモータにおけるノイズレベルの大部分を占めている。このことは、軸受スリーブが静止していてシャフトが回転する構造のモータである場合と、逆に軸受スリーブが回転してシャフトが静止している構造のモータである場合の何れのモータであっても同様にあてはまる。
本発明は、上記した課題を解決するために、ノイズレベルを抑制又は完全に除去した動圧軸受装置を提供することを目的とし、特に、特定の周波数における純音の発生又は動圧軸受装置の共振の発生を抑制又は完全に除去した動圧軸受装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の動圧軸受装置では、シャフトと、シャフトを囲む軸受スリーブと、シャフトに回転不能に取り付けられるスラストプレートを備え、シャフトとスラストプレートは、軸受スリーブと相対的に回転し、スラスト方向に動圧を発生させるために、スラストプレートの上下表面、及び/又は、軸受スリーブのスラストプレートと対向する表面、及び/又は、カバープレートのスラストプレートと対向する表面には、スラスト軸受動圧溝パターン部が設けられ、
各スラスト軸受動圧溝パターン部には、スラストプレート及び軸受スリーブ又はカバープレートの表面上に分布して設けられる定数gのスラスト軸受動圧溝を含み、
スラストプレートの中心開口部の内周面側端部、及び/又は、シャフトの外周面側端部に、定数hの潤滑剤循環用貫通溝、及び/又は、潤滑剤循環用貫通孔が設けられ、モータに用いられる動圧軸受装置であって、
スラスト軸受動圧溝(スリーブ側)/(カバープレート側)についての定数gは、潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝についての定数hで整数に割り切れず、同様に、定数hは、定数gで整数に割り切れないことを特徴とする。
本発明の動圧軸受装置は、上記の人間の可聴周波数となる純音の周波数f = g* モータの回転数/60s である場合も、耳障りな純音は発生しないので、動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができる。
以下に、本発明の実施形態を、例えば、スピンドルモータに用いられる動圧軸受装置を例として、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1Aは、例えばスピンドルモータに用いられた、本発明の実施の形態1の動圧軸受装置における主たる要素である軸受スリーブ2の斜視図である。図1Bは、図1Aの軸受スリーブ2の縦断面図である。図1Cは、図1Aの軸受スリーブ2を、図1BのX方向から見た平面図(下面図)である。
本実施の形態の動圧軸受装置の軸受スリーブ2の中心には、図1Bに示したように、図3Aに示したシャフト1を回転自在に収容できる中心開口部14が設けられる。図1Bは、軸受スリーブ2の内周表面にラジアル軸受動圧溝パターン部3が形成された部分が配置される場合を示すが、ラジアル軸受動圧溝パターン部3は、シャフト1の外周表面と対向する軸受スリーブ2の内周表面の少なくとも何れか一方に形成されていれば良い。
軸受スリーブ2の下側端面部には、図2Aに示したスラストプレート4を収容するスラストプレート用の環状の軸受スリーブ中心開口拡大部15が設けられる。スラストプレート4は、図3Aに示したようにシャフト1に回転不能に結合される。シャフト1が軸受スリーブ2の中心開口部14の中で回転できることと同様に、スラストプレート4は、軸受スリーブ2の軸受スリーブ中心開口拡大部15の中で回転することができる。
又、軸受スリーブ2の中心開口部14は、図4A及び図4Bに示したカバープレート5によって密閉される。カバープレート5は、軸受スリーブ2の軸受スリーブ中心開口拡大部15よりもさらに先に形成されたカバープレート用の環状の軸受スリーブ中心開口拡大部16に嵌合され、動圧軸受装置の中に空気が侵入したり、動圧軸受装置の中から潤滑剤が漏出したりするのを防ぐ機能を有する。図1Cに示されたように、軸受スリーブ2におけるスラストプレート4の(上側)端部と対向する表面には、スリーブ側のスラスト軸受動圧溝パターン部8が形成された環状の部分が配置される。
そのスリーブ側のスラスト軸受動圧溝パターン部8は、上記した環状の部分に均等間隔に配置される複数本(定数g本)のへリングボーン型のスリーブ側のスラスト軸受動圧溝9により構成される。
図1Cに示されている形態のスリーブ側のスラスト軸受動圧溝パターン部8と同様に、図4A及び図4Bに示されたように、カバープレート5の表面とそれに対向するスラストプレート4の表面の何れか一方には、カバープレート側のスラスト軸受動圧溝パターン部10が形成された部分(領域)が配置される。スラスト軸受動圧溝パターン部10も、好適には、カバープレート5の表面(又はその一部)に均等間隔に配置された複数本(定数g本)のスラスト動圧溝11を含んで構成される。
シャフト1又はスラストプレート4と、軸受スリーブ2又はカバープレート5との間に形成される軸受間隙には、例えば、オイル等の液状の潤滑剤が注入される。軸受スリーブ2及びカバープレート5に、上記したラジアル軸受動圧溝パターン部3、及び、スラスト軸受動圧溝パターン部8又はスラスト軸受動圧溝パターン部10が設けられていることにより、シャフト1又はスラストプレート4が回転し始めた場合、潤滑剤にポンピング作用が発生し、軸受間隙に介在する潤滑剤が分配されることにより、軸受間隙の中に動圧が発生して、動圧軸受装置は荷重の負荷に耐えられるようになる。
図2Aは、例えば図1Aの軸受スリーブ2が用いられた、動圧軸受装置におけるスラストプレート4の斜視図である。図2Bは、図2Aのスラストプレート4を上方向から見た平面図(上面図)である。
図2A及び図2Bは、スラストプレート4を詳細に示す図である。スラストプレート4は、環状のプレートであって、その外径は、軸受スリーブ2内に形成されたスラストプレート用の軸受スリーブ中心開口拡大部15の内径に適合される。スラストプレート4の内径部側には、その中心部に中心開口部6が設けられている。本実施の形態では、その中心開口部6には、好ましくはその内側円周面上に、潤滑剤循環用貫通溝7が均等間隔に配置される。本実施の形態では、図2A及び図2Bに示されたように、潤滑剤循環用貫通溝7が5箇所設けられる。潤滑剤は、それらの潤滑剤循環用貫通溝7により、スラストプレート4の両方の表面の間を循環することができる。
図3Aは、図2Aのスラストプレート4を備えるシャフト1の斜視図である。図3Bは、図3Aのスラストプレート4を備えるシャフト1を上方向から見た平面図(上面図)である。
シャフト1が、図3A及び図3Bに示されているようにスラストプレート4に形成された中心開口部6に挿入され、その結果、スラストプレート4は、例えば、圧力バメによりシャフト1の周囲に固定される。特に図3Bに示されるように、シャフト1の周囲に配置されたスラストプレート4には、複数の潤滑剤循環用貫通溝7が設けられるため、スラストプレート4の両側の表面の間で潤滑剤を循環させることができる。つまり、この複数の潤滑剤循環用貫通溝7が設けられていることによって、潤滑剤を滞りなくスラストプレート4の上側面から下側面、或いは、下側面から上側面に流動させることができる。
図4Aは、例えば図1Aの軸受スリーブ2が用いられた、動圧軸受装置におけるカバープレート5を上方向から見た平面図(上面図)である。図4Bは、図4Aのカバープレート5の斜視図である。
図4A及び図4Bは、カバープレート5を詳細に示している。このカバープレート5は、スラストプレート4と共に動圧軸受装置の下部側のスラスト軸受領域部を構成する。このカバープレート5には、複数のへリングボーン型のスラスト軸受動圧溝11により構成されるスラスト軸受動圧溝パターン部10が設けられている。本実施の形態では、そのスラスト軸受動圧溝パターン部10は、カバープレート5の外周面側の環状の表面に均等間隔に配置された12個のへリングボーン型のスラスト軸受動圧溝11を備えている。
本実施の形態では、カバープレート5のスラスト軸受動圧溝11の定数gを、上記スラストプレート4の潤滑剤循環用貫通溝7の定数hにより割り切れない数とすることが重要である。逆に、潤滑剤循環用貫通溝7の定数hを、カバープレート5の定数gで割り切れる数にしてもいけない。定数gと潤滑剤循環用貫通溝7の定数hの組み合わせについて、上記の条件を更に限定させる別の条件が存在する。それは、潤滑剤循環用貫通溝7の定数h(本実施の形態では5個)と、カバープレート5のスラスト軸受動圧溝11の定数g(本実施の形態では12個)との組み合わせには、1以外の公約数があってはいけないという条件である。
図5及び図6は、各々、動圧軸受装置を組み込んだモータのノイズレベル特性を示し、図5は、従来技術の動圧軸受装置を組み込んだモータの周波数を横軸にとったノイズレベル特性を示す図である。図6は、本発明実施の形態1の動圧軸受装置の動圧軸受装置を組み込んだモータの周波数を横軸にとったノイズレベル特性を示す図である。
図5のノイズレベル特性を示す従来の動圧軸受装置は、3本の潤滑剤循環用貫通溝7と、12本のスラスト軸受動圧溝11が設けられる。その潤滑剤循環用貫通溝7の本数とスラスト軸受動圧溝11の本数との組み合わせにより、上記したように、モータの回転数が15,000回転/分(rpm)である場合には、図5に示されるように周波数f=3000Hz(3kHz)において非常に大きな振幅値12であらわされる純音が発生する。
図6は、本実施形態の動圧軸受装置が組み込まれたスピンドルモータのノイズレベル特性を示している。図6の動圧軸受装置には、5本の潤滑剤循環用貫通溝7と、12本のスラスト軸受動圧溝11が設けられている。すなわち図6は、h=5及びg=12の場合である。図6でも、周波数f=3kHzにおける振幅値13が見受けられ、この場合もノイズが存在することを示しているが、図5の振幅値12ほど極端なレベルのノイズではない。すなわち、周波数f=3kHzにおけるノイズの振幅は大幅に改善(抑制)され、且つ、その他の周波数におけるノイズの振幅も、図5とほぼ同じ範囲に収まっている。
以上から、本実施の形態の動圧軸受装置をモータに組み込んだ場合には、モータのノイズレベルを大幅に改善できることがわかる。特に、図6からは、本実施の形態の動圧軸受装置は、耳障りとなる3kHzのノイズのレベルについて大幅に改善できることがわかる。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、シャフト1と、シャフト1を囲む軸受スリーブ2と、シャフト1に回転不能に取り付けられるスラストプレート4を備え、シャフト1とスラストプレート4は、軸受スリーブ2と相対的に回転し、スラスト方向に動圧を発生させるために、スラストプレート4の上下表面、及び/又は、軸受スリーブ2のスラストプレート4と対向する表面、及び/又は、カバープレート5のスラストプレート4と対向する表面には、スラスト軸受動圧溝パターン部8(スリーブ側)、10(カバープレート側)が設けられ、各スラスト軸受動圧溝パターン部8(スリーブ側)、10(カバープレート側)には、スラストプレート4及び軸受スリーブ2又はカバープレート5の表面上に分布して設けられる定数gのスラスト軸受動圧溝9、11を含み、スラストプレート4の中心開口部6の内周面側端部、及び/又は、シャフト1の外周面側端部に、定数hの潤滑剤循環用貫通溝7、及び/又は、潤滑剤循環用貫通孔が設けられる動圧軸受装置であって、
スラスト動圧溝9(スリーブ側)、11(カバープレート側)についての定数gは、潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7についての定数hで整数に割り切れず、同様に、定数hは、定数gで整数に割り切れない。
本発明の好ましい実施の形態、並びに、更なる有効な特徴について以下に説明する。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、潤滑剤循環用貫通溝7又は潤滑剤循環用貫通孔と、スラスト軸受動圧溝パターン部8(スリーブ側)、10(カバープレート側)とは、スラスト軸受の異なる部材に設けられ、定数gと定数hは、各々自然数であり、両定数の最大公約数(ggT)が1となる数である(第1条件)か、あるいは、その定数を応用した数の対(g+1,h)、同様に数の対(g−1,h)、同様に数の対(g,h+1)、及び、数の対(g,h−1)で、各対の数の最大公約数(ggT)が各々1となる数である(第2条件)。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、スラスト軸受動圧溝9(スリーブ側)、11(カバープレート側)はスラストプレート4、又は、軸受スリーブ2、又は、カバープレート5の表面の少なくとも一部に均等間隔に分布するように配置され、潤滑剤循環用貫通溝7は、スラストプレート4の内周面上、又は、シャフト1の外周面上に、均等間隔に分布するように配置され、潤滑剤循環用貫通孔は、スラストプレート4における、シャフト1の回転軸と略同心の円周上に、均等間隔に分布するように配置される。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、潤滑剤循環用貫通溝7又は潤滑剤循環用貫通孔は、その開口部分に最適の総断面積が、定数hに依存しない独立の一定値であるように予め与えられ、該動圧軸受装置は、電気モータ用であり、ハードディスクドライブのディスクを駆動させるスピンドルモータに使用される。
本実施の形態の動圧軸受装置では、動圧溝の定数gは、潤滑剤循環用貫通溝7(又は潤滑剤循環用貫通孔:以下、単に潤滑剤循環用貫通孔のみを代表させて記載する場合もある)の定数hで割り切ることはできないように設定される。同様に、潤滑剤循環用貫通孔の定数hも、動圧溝の定数gで割り切ることが不可能であるように設定される。言い換えれば、動圧溝の定数gは、潤滑剤循環用貫通孔の定数hの整数倍でなく、潤滑剤循環用貫通孔の定数hは、動圧溝の定数gの整数倍でもないように設定される。
本実施の形態では、動圧溝の定数gと潤滑剤循環用貫通孔の定数hが、「非対称」(つり合いがとれていない:お互いに整数倍の関係ではない)である故、軸受間隙中の圧力差異は殆ど発生しない。それは、このようなモータが回転している間は、スラストプレート4とカバープレート5、又は、スラストプレート4と軸受スリーブ2の間の軸受間隙の大きさ(寸法)に殆ど変化が発生しないことによる。このことから本実施の形態では、f = g* モータの回転数/60s である場合も、耳障りな純音は発生せず、動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができる。
本実施の形態では、動圧溝の定数gと潤滑剤循環用貫通孔の定数hには、1より大きな公約数は存在しないことが好ましい。言い換えると、自然数である定数gと、定数hの最大公約数(ggT)は1である(第1条件)。
本実施の形態の別な例としては、動圧溝の定数gと潤滑剤循環用貫通孔の定数hの対を、その定数を応用した他の数の対(g+1,h)、同様に数の対(g−1,h)、同様に数の対(g,h+1)、及び、数の対(g,h−1)における最大公約数(ggT)が各々1となるよう選択しても良い(第2条件)。
本実施の形態の場合、動圧溝の定数gと潤滑剤循環用貫通孔の定数hは、上記の第1条件、及び/又は、第2条件(すなわち、第1条件と第2条件の少なくとも一方)を満足するように選択される。
例1: 動圧溝の定数g=12で、潤滑剤循環用貫通孔の定数h=5とした場合、第1条件は満足するが、第2条件は満足しない。
例2: 動圧溝の定数g=13で、潤滑剤循環用貫通孔の定数h=5とした場合、第1条件と第2条件の何れをも満足する。
本実施の形態では、上記したスリーブ側のスラスト軸受動圧溝7あるいはカバープレート側のスラスト軸受動圧溝11は、スラストプレート4又は軸受スリーブ2又はカバープレート5の表面上に均等間隔に分布していることが好ましい。それと同様に、上記した潤滑剤循環用貫通溝7も、スラストプレート4の内周側、又は、シャフト1の外周側に均等間隔に分布していることが好ましい。
本実施の形態では、シャフト1又はスラストプレート4に、上記したような潤滑剤循環用貫通溝7を形成しているが、その代わりの潤滑剤循環用貫通孔を、スラストプレート4における上記シャフト1の回転軸と同心である円周上に、均等間隔で配置されるように形成しても良い。
本実施の形態の各動圧軸受装置には、第1に潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7を備えることから、シャフト1の押圧部位とそのシャフト1に圧力バメされるスラストプレート4の押圧部位との間の押圧力が小さくならないようにし、第2に軸受流体が安定して循環できるようし、潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の開口部分に最適の総断面積が与えられる。潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の定数hを変更する場合は、個々の潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の開口部分の断面積が、動圧軸受装置に最適の上記総断面積を変えてしまわないように、潤滑剤循環用貫通孔の定数hを変更しなければならない。
本発明の実施の形態1は、モータ、特に、ハードディスクドライブのディスクを駆動させるスピンドルモータに用いられる動圧軸受装置に関する。本実施の形態の動圧軸受装置は、シャフト1と、軸受スリーブ2と、シャフト1に回転不能に取り付けられたスラストプレート4を含み、且つ、シャフト1とスラストプレート4は軸受スリーブ2と相対的に回転し、スラストプレート、及び/又は、スラストプレート4と対向する軸受スリーブ2、又は、カバープレート5の表面には動圧を発生させるためのスラスト軸受動圧溝パターン部8、10が設けられている。そのスラスト軸受動圧溝パターン部8、10は、軸受スリーブ2の表面又はスラストプレート4の表面又はカバープレート5の表面に分布して設けられる所定の本数のスラスト軸受動圧溝9、11(定数g)を含み、且つ、シャフト1の外周面側端部、及び/又は、スラストプレート4の内周面側端部には、所定の本数の潤滑剤循環用貫通溝7(又は潤滑剤循環用貫通孔:定数h)が設けられる。本実施の形態の場合、スラスト軸受動圧溝9、11の数(定数g)は、潤滑剤循環用貫通溝7(又は潤滑剤循環用貫通孔)の数(定数h)で割り切れず、同様に、潤滑剤循環用貫通溝7(又は潤滑剤循環用貫通孔)の数(定数h)は、スラスト軸受動圧溝9、11の数(定数g)で割り切れない。
本実施の形態の動圧軸受装置は、人間の可聴周波数となる純音の周波数f = g* モータの回転数/60s である場合でも、耳障りな純音は発生しないので、動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2の動圧軸受装置を示す縦断面図である。
図7の動圧軸受装置のシャフト101には、相応の潤滑剤循環用貫通孔111(縦/横孔部分)が設けられている。上記シャフト101は、スラストプレート105と一体に連結されており、軸受スリーブ102に囲まれている。シャフト101の外周表面には、ラジアル軸受領域部を構成する上側のラジアル軸受動圧溝パターン部103及び下側のラジアル軸受動圧溝パターン部104が設けられている。また、本動圧軸受装置のスラストプレート105側は、カバープレート106により覆われている。
一方、軸受スリーブ102の上側端面部には蓋107が被せられている。尚、軸受スリーブ102の上側端面部と蓋107との間には、部分的に潤滑剤が充填される公知の潤滑剤貯留用間隙部108が設けられる。この潤滑剤貯留用間隙部108は、軸受間隙と繋がっているため、必要に応じて潤滑剤を軸受間隙に供給することができる。又、本実施の形態のスラストプレート105には、そのスラストプレート105の上下両面の潤滑剤を循環させるために、実施の形態1の潤滑剤循環用貫通溝7に代わる潤滑剤循環用貫通孔109が直接に形成されている。
本実施の形態では、シャフト101の外周面側及び/又は軸受スリーブ102の内周面側で、上側のラジアル軸受動圧溝パターン部103と下側のラジアル軸受動圧溝パターン部104との間に、軽度の凹部である環状の溝110が設けられている。少なくとも1個の潤滑剤循環用貫通孔111(横孔部分)は、その環状の溝110の位置から始まり、シャフト101の半径方向に回転軸(中心部)に向けて延伸される。その潤滑剤循環用貫通孔111(横孔部分)は、好ましくは、シャフト101の回転軸のところで、スラストプレート105の下面側とカバープレート106の上面側の間に形成されたスラスト軸受領域部に結合される縦方向の潤滑剤循環用貫通孔111(縦孔部分)と繋がっている。
本実施の形態では、この縦方向の潤滑剤循環用貫通孔111(縦孔部分)が存在することにより、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部の間で、確実に軸受流体を循環させることができる。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、シャフト101と、シャフト101を囲む軸受スリーブ102とを備え、シャフト101は、軸受スリーブ102と相対的に回転し、ラジアル方向に動圧を発生させるために、軸受スリーブ102の内周面側、及び/又は、シャフト101の外周面側には、ラジアル軸受動圧溝パターン部103(上側)、104(下側)を含む少なくとも1つの円筒状の領域が設けられ、各ラジアル軸受動圧溝パターン部103(上側)、104(下側)は、軸受スリーブ102の内周面側、及び/又は、シャフト101の外周面側に分布して設けられる定数g’のラジアル軸受動圧溝を含み、シャフト101には、定数h’の潤滑剤循環用貫通孔111(縦/横孔部分)が、シャフト101の回転軸と少なくとも部分的に平行ではなく延伸されて設けられる動圧軸受装置であって、
ラジアル動圧溝の定数g’は、潤滑剤循環用貫通孔111(縦/横孔部分)についての定数2h’で整数に割り切れず、同様に、定数2h’は、定数g’で整数に割り切れない。
本発明の好ましい実施の形態、並びに、更なる有効な特徴について以下に説明する。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、ラジアル軸受動圧溝は、軸受スリーブ102の内周面側に配置され、定数g’と定数2h’は、各々自然数であり、両定数の最大公約数(ggT)が1となる数である(第1条件)か、あるいは、定数g’と定数2h’は、その定数を応用した数の対(g’+1,2h’)、同様に数の対(g’−1,2h’)、同様に数の対(g’,2h’+1)、及び、数の対(g’,2h’−1)で、各対の数の最大公約数(ggT)が各々1となる数である(第2条件)。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、潤滑剤循環用貫通孔111(縦/横孔部分)の開口部は、シャフト101の外周面側(又は、軸受スリーブ102の内周面側)に、均等間隔に分布するように配置され、該動圧軸受装置は、モータ用であり、ハードディスクドライブのディスクを駆動させるスピンドルモータに使用される。
実施の形態1に示した潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の開口部分に最適の総断面積を変えないように潤滑剤循環用貫通孔の定数hを変更する方法は、スラスト軸受領域部に限らず、ラジアル軸受領域部に適用しても良い。例えば、本実施の形態のように、シャフト101(又は軸受スリーブ102)に、下側ラジアル軸受領域部(ラジアル軸受動圧溝パターン部104)とスラスト軸受領域部を結合させる潤滑剤循環用貫通孔111(縦/横孔部分)を形成しても良い。このように構成することで、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部との間で、軸受間隙を介して、軸受流体を、循環させることができるのみでなく、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部の間で、上記した潤滑油循環用貫通孔により、軸受流体を、直接に循環させることができる。
シャフト101に、特定の周波数における純音、更に一般的に、動圧軸受装置の共振を抑制又は完全に除去するために、潤滑剤循環用貫通孔111(縦/横孔部分)を形成する場合には、本発明の次の事項に留意する必要がある。すなわち、動圧溝についての定数g’は潤滑剤循環用貫通孔についての定数2h’で割り切れる数としてはならない。同様にして、潤滑剤循環用貫通孔についての定数2h’も動圧溝についての定数g’で割り切れる数としてはならない。
本実施の形態の動圧軸受装置では、請求項1と同様に動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができることに加え、縦方向の潤滑剤循環用貫通孔111(縦孔部分)が存在することにより、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部の間で、確実に軸受流体を循環させることができる。
実施の形態3.
図8は、例えば、図7の動圧軸受装置を一部変更した、本発明の実施の形態3の動圧軸受装置を示す縦断面図である。
尚、図8において、図7の動圧軸受装置と同一の部材については、それらと同一の符号を付し、実施の形態2と重複する説明については省略した。図8の動圧軸受装置が図7の動圧軸受装置と異なる点は、シャフト101に、複数の部分112(上側横孔部分)、113(下側横孔部分)、114(縦孔部分)から構成される潤滑剤循環用貫通孔が設けられている点である。少なくとも1個の上側の横方向の潤滑剤循環用貫通孔112が、上側のラジアル軸受領域部103から始まり、シャフト101の半径方向に回転軸(中心部)に向けて延伸される。
それと同様に、少なくとも1個の下側の横方向の潤滑剤循環用貫通孔113が、下側のラジアル軸受領域部104から始まり、シャフト101の半径方向に回転軸(中心部)に向けて延伸される。上側の横方向の潤滑剤循環用貫通孔112と下側の横方向の潤滑剤循環用貫通孔113は、縦方向の潤滑剤循環用貫通孔114を介して繋がっているので、軸受流体は、ラジアル軸受領域部103(上側)及び104(下側)の間で、それらの横方向の潤滑剤循環用貫通孔112、113、及び、縦方向の潤滑剤循環用貫通孔114を介して循環することができる。縦方向の潤滑剤循環用貫通孔114の動圧軸受装置における下側、すなわち、スラスト軸受領域部の側をシール部材115で密封することで、動圧軸受装置の縦方向の潤滑剤循環用貫通孔114の下部を閉塞させることができる。
本実施の形態では、このように構成することで、軸受流体を、シャフト101に形成された複数の部分112(上側横孔部分)、113(下側横孔部分)、114(縦孔部分)から構成される潤滑剤循環用貫通孔を介して、ラジアル軸受領域部の上側と下側間のみで循環させることができる。
実施の形態1に示した潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の開口部分に最適の総断面積を変えないように潤滑剤循環用貫通孔の定数hを変更する方法は、スラスト軸受領域部に限らず、ラジアル軸受領域部に適用しても良い。例えば、本実施の形態のように、シャフト101(又は軸受スリーブ102)に、上側/下側の2つのラジアル軸受領域部(103、104)同士、及び/又は、下側ラジアル軸受領域部104とスラスト軸受領域部を繋げる潤滑剤循環用貫通孔112(上側横孔部分)、113(下側横孔部分)、114(縦孔部分)を形成しても良い。このように構成することで、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部との間で、軸受間隙を介して、軸受流体を、循環させることができるのみでなく、上側/下側の2つのラジアル軸受領域部(103、104)同士の間で、上記した潤滑剤循環用貫通孔により、軸受流体を、直接に循環させることができる。
本実施の形態のシャフト101に、特定の周波数における純音、更に一般的に、動圧軸受装置の共振を抑制又は完全に除去するために、潤滑剤循環用貫通孔112(上側横孔部分)、113(下側横孔部分)、114(縦孔部分)を形成する場合には、本発明の次の事項に留意する必要がある。すなわち、動圧溝についての定数g’は潤滑剤循環用貫通孔についての定数2h’で割り切れる数としてはならない。同様にして、潤滑剤循環用貫通孔についての定数2h’も動圧溝についての定数g’で割り切れる数としてはならない。
本実施の形態の動圧軸受装置では、請求項1と同様に動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができることに加え、このように構成することで、軸受流体を、シャフト101に形成された複数の部分112(上側横孔部分)、113(下側横孔部分)、114(縦孔部分)から構成される潤滑剤循環用貫通孔を介して、ラジアル軸受領域部の上側と下側間のみで循環させることができる。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4の動圧軸受装置を示す縦断面図である。
図9の本実施の形態による動圧軸受装置の場合には、上記した図8の潤滑剤循環用貫通孔が軸受スリーブ202の中に設けられる。シャフト201は、内周面側の軸受スリーブ202及び外周面側の軸受スリーブ203に囲まれており、上側のラジアル軸受領域部204及び下側のラジアル軸受領域部205に含まれる。尚、上記した上側のラジアル軸受領域部204及び下側のラジアル軸受領域部205は、そのラジアル軸受領域部に対応するラジアル軸受動圧溝パターンにより特徴付けられる。
一方、スラストプレート206は、シャフト201と一体に形成され、下側端面部は、カバープレート207により覆われる。又、内周面側の軸受スリーブ202及び外周面側の軸受スリーブ203は、蓋208により閉塞され、内周面側の軸受スリーブ202及び外周面側の軸受スリーブ203と蓋208との間には、軸受流体が部分的に充填される潤滑剤貯留用間隙部209が形成される。スラストプレート206には、上面側のスラスト軸受領域部と下面側のスラスト軸受領域部との間で軸受流体を循環させる潤滑剤循環用貫通孔210が設けられる。
更に、内周面側の軸受スリーブ202の内周面側で、上側のラジアル軸受動圧溝パターン部204と下側のラジアル軸受動圧溝パターン部205との間に形成された軽度の凹部である環状の溝211は、軸受流体を溜める小規模の潤滑剤貯留用間隙部として機能する。内周面側の軸受スリーブ202に形成される潤滑剤循環用貫通孔は、上側のラジアル軸受領域部204から始まり半径方向外側に延伸される少なくとも1つの横方向の潤滑剤循環用貫通孔212(上側横孔部分)と、その潤滑剤循環用貫通孔212と結合される縦方向の潤滑油循環用貫通孔214(縦孔部分)と、その縦方向の潤滑油循環用貫通孔214から始まり、半径方向内側に延伸されて下側のラジアル軸受領域部205の軸受間隙に繋がる少なくとも1つの横方向の潤滑油循環用貫通孔213(下側横孔部分)を含んでいる。
本実施の形態では、その潤滑剤循環用貫通孔(上側で横方向の潤滑剤循環用貫通孔212及び縦方向の潤滑剤循環用貫通孔214及び下側で横方向の潤滑剤循環用貫通孔213)により、軸受流体は、上側のラジアル軸受領域部204と下側のラジアル軸受領域部205の間を循環することができる。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、シャフト201と、シャフト201を囲む軸受スリーブ202(内側)、203(外側)とを備え、シャフト201は、軸受スリーブ202(内側)、203(外側)と相対的に回転し、ラジアル方向に動圧を発生させるために、軸受スリーブ202(内側)の内周面側、及び/又は、シャフト201の外周面側には、ラジアル軸受動圧溝パターン部204(上側)、205(下側)を含む少なくとも1つの円筒状の領域が設けられ、各ラジアル軸受動圧溝パターン部204(上側)、205(下側)は、軸受スリーブ202の内周面側、及び/又は、シャフト201の外周面側に分布して設けられる定数g’のラジアル軸受動圧溝を含み、軸受スリーブ202(内側)には、定数h’の潤滑剤循環用貫通孔212(上横孔部分)、213(下横孔部分)、214(縦孔部分)が、シャフト201の回転軸と少なくとも部分的に平行ではなく延伸されて設けられる動圧軸受装置であって、
ラジアル軸受動圧溝の定数g’は、潤滑油循環用貫通孔212(上横孔部分)、213(下横孔部分)、214(縦孔部分)の定数h’で整数に割り切れず、同様に、定数h’は、定数g’で整数に割り切れない。
本発明の好ましい実施の形態、並びに、更なる有効な特徴について以下に説明する。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、ラジアル軸受動圧溝は、シャフト201の外周面側に配置され、定数g’と定数h’は、各々自然数であり、両定数の最大公約数(ggT)が1となる数である(第1条件)か、あるいは、定数g’と定数h’は、その定数を応用した数の対(g’+1,h’)、同様に数の対(g’−1,h’)、同様に数の対(g’,h’+1)、及び、数の対(g’,h’−1)で、各対の数の最大公約数(ggT)が各々1となる数である(第2条件)。
本実施の形態の各動圧軸受装置では、ラジアル軸受動圧溝パターン部204(上側)、205(下側)のラジアル軸受動圧溝は、軸受スリーブ202の内周面側、又は、シャフト201の外周面側の表面の少なくとも一部に均等間隔に分布するように配置され、潤滑剤循環用貫通孔212(上横孔部分)/213(下横孔部分)/214(縦孔部分)の開口部は、前記軸受スリーブ202の内周面側(又は、シャフト201の外周面側)に、均等間隔に分布するように配置され、該動圧軸受装置は、モータ用であり、ハードディスクドライブのディスクを駆動させるスピンドルモータに使用される。
実施の形態1に示した潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の開口部分に最適の総断面積を変えないように潤滑剤循環用貫通孔の定数hを変更する方法は、スラスト軸受領域部に限らず、ラジアル軸受領域部に適用しても良い。例えば、本実施の形態のように、軸受スリーブ202(又はシャフト201)に、上側/下側の2つのラジアル軸受領域部204、205同士、及び/又は、下側ラジアル軸受領域部205とスラスト軸受領域部を結合させる潤滑剤循環用貫通孔212(上側横孔部分)、213(下側横孔部分)、214(縦孔部分)を形成しても良い。このように構成することで、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部との間で、軸受間隙を介して、軸受流体を、循環させることができるのみでなく、上側のラジアル軸受領域部204と下側のラジアル軸受領域部205の間の間で、上記した潤滑剤循環用貫通孔により、軸受流体を、直接に循環させることができる。
本実施の形態の潤滑剤循環用貫通孔212、213、214を軸受スリーブ202に配置させる場合は、本発明の次の事項に留意する必要がある。すなわち、定数g’は、潤滑剤循環用貫通孔数h’で割り切れる数としてはならない。又、同様にして、定数h’も定数g’で割り切れる数としてはならない。
本実施の形態の動圧軸受装置では、請求項1と同様に動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができることに加え、その潤滑剤循環用貫通孔(上側で横方向の潤滑剤循環用貫通孔212及び縦方向の潤滑剤循環用貫通孔214及び下側で横方向の潤滑剤循環用貫通孔213)により、上側のラジアル軸受領域部204と下側のラジアル軸受領域部205の間で軸受流体を循環させることができる。
実施の形態5.
図10は、例えば、図9の動圧軸受装置を一部変更した、本発明の実施の形態5の動圧軸受装置を示す縦断面図である。
尚、図10において、図9の動圧軸受装置と同一の部材については、それらと同一の符号を付して重複する説明を省略した。図10の動圧軸受装置が図9の動圧軸受装置と異なる点は、図10の動圧軸受装置に属する内側の軸受スリーブ202の中に形成された潤滑剤循環用貫通孔は、図9で説明された環状の溝211から始まり半径方向外側に延伸される少なくとも1つの横方向の潤滑剤循環用貫通孔215(横孔部分)と、その潤滑剤循環用貫通孔215と結合される縦方向の潤滑剤循環用貫通孔216(縦孔部分)とを含んで構成される。本実施の形態では、縦方向の潤滑剤循環用貫通孔216の一方の端部は、潤滑剤貯留用間隙部209と結合され、他方の端部は、軸受スリーブ202とスラストプレート206の間に形成される上面側のスラスト軸受領域部と結合される。それらの潤滑剤循環用貫通孔(横方向の潤滑剤循環用貫通孔215及び縦方向の潤滑剤循環用貫通孔216)により、軸受流体は、潤滑剤貯留用間隙部209と、上側のラジアル軸受領域部204と、下側のラジアル軸受領域部205と、上面側のスラスト軸受領域部との間で循環できるようになる。
実施の形態1に示した潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝7の開口部分に最適の総断面積を変えないように潤滑剤循環用貫通孔の定数hを変更する方法は、スラスト軸受領域部に限らず、ラジアル軸受領域部に適用しても良い。例えば、本実施の形態のように、軸受スリーブ202(又はシャフト201)に、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部を結合させる潤滑剤循環用貫通孔215(横孔部分)と216(縦孔部分)を形成しても良い。このように構成することで、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部との間で、軸受間隙を介して、軸受流体を、循環させることができるのみでなく、上記した潤滑剤循環用貫通孔215、216により、軸受流体を、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部との間で、直接に循環させることができる。
潤滑剤循環用貫通孔215、216を軸受スリーブ202に配置させる場合は、本発明の次の事項に留意する必要がある。すなわち、定数g’は潤滑剤循環用貫通孔の定数h’で割り切れる数であってはいけない。又、同様にして、定数h’も定数g’で割り切れる数であってはいけない。
本実施の形態の動圧軸受装置では、請求項1と同様に動圧軸受装置のノイズレベルとそれに伴うモータのノイズレベルを大幅に改善することができることに加え、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部との間で、軸受間隙を介して軸受流体を循環させることができるのみでなく、ラジアル軸受領域部とスラスト軸受領域部の間で、上記した潤滑剤循環用貫通孔により、軸受流体を、直接に循環させることができる。
例えばスピンドルモータに用いられた、本発明の実施の形態1の動圧軸受装置における主たる要素である軸受スリーブ2の斜視図である。 図1Aの軸受スリーブ2の縦断面図である。 図1Aの軸受スリーブ2を、図1BのX方向から見た平面図(下面図)である。 例えば図1Aの軸受スリーブ2が用いられた、動圧軸受装置おけるスラストプレート4の斜視図である。 図2Aのスラストプレート4を上方向から見た平面図(上面図)である。 図2Aのスラストプレート4を備えるシャフト1の斜視図である。 図3Aのスラストプレート4を備えるシャフト1を上方向から見た平面図(上面図)である。 例えば図1Aの軸受スリーブ2が用いられた、動圧軸受装置におけるカバープレート5を上方向から見た平面図(上面図)である。 図4Aのカバープレート5の斜視図である。 従来技術の動圧軸受装置を組み込んだモータのノイズレベル特性を示す図である。 本発明実施の形態1の動圧軸受装置の動圧軸受装置を組み込んだモータのノイズレベル特性を示す図である。 本発明の実施の形態2の動圧軸受装置を示す縦断面図である。 例えば図7の動圧軸受装置を一部変更した、本発明の実施の形態3の動圧軸受装置を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4の動圧軸受装置を示す縦断面図である。 例えば図9の動圧軸受装置を一部変更した、本発明の実施の形態5の動圧軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1 シャフト、
2 軸受スリーブ、
3 (スリーブ側)ラジアル軸受動圧溝パターン部、
4 スラストプレート、
5 カバープレート、
6 (スラストプレート)中心開口部、
7 (スラストプレート)潤滑剤循環用貫通溝、
8 (スリーブ側)スラスト軸受動圧溝パターン部、
9 (スリーブ側)スラスト軸受動圧溝、
10 (カバープレート側)スラスト軸受動圧溝パターン部、
11 (カバープレート側)スラスト軸受動圧溝、
12 振幅値、
13 振幅値、
14 (軸受スリーブ)中心開口部、
15 (スラストプレート用軸受スリーブ)中心開口拡大部、
16 (カバープレート用軸受スリーブ)中心開口拡大部、
101 シャフト、
102 軸受スリーブ、
103 (シャフト上側)ラジアル軸受動圧溝パターン部、
104 (シャフト下側)ラジアル軸受動圧溝パターン部、
105 スラストプレート、
106 カバープレート、
107 蓋、
108 潤滑剤貯留用間隙部、
109 (スラストプレート)潤滑剤循環用貫通孔、
110 環状の溝、
111 (縦と横方向)潤滑剤循環用貫通孔、
112 (横方向上側)潤滑剤循環用貫通孔、
113 (横方向下側)潤滑剤循環用貫通孔、
114 (縦方向)潤滑剤循環用貫通孔、
115 シール部材、
201 シャフト、
202 内周面側の軸受スリーブ、
203 外周面側の軸受スリーブ、
204 (シャフト上側)ラジアル軸受動圧溝パターン部、
205 (シャフト下側)ラジアル軸受動圧溝パターン部、
206 スラストプレート、
207 カバープレート、
208 蓋、
209 潤滑剤貯留用間隙部、
210 (スラストプレート)潤滑剤循環用貫通孔、
211 環状の溝、
212 (横方向上側)潤滑剤循環用貫通孔、
213 (横方向下側)潤滑剤循環用貫通孔、
214 (縦方向)潤滑剤循環用貫通孔、
215 (横方向)潤滑剤循環用貫通孔、
216 (縦方向)潤滑剤循環用貫通孔、
g、g’ 動圧溝の定数、
h、h’ 潤滑剤循環用貫通孔の定数。

Claims (19)

  1. シャフトと、前記シャフトを囲む軸受スリーブと、前記シャフトに回転不能に取り付けられるスラストプレートを備え、
    前記シャフトと前記スラストプレートは、前記軸受スリーブと相対的に回転し、
    スラスト方向に動圧を発生させるために、前記スラストプレートの上下表面、及び/又は、前記軸受スリーブの前記スラストプレートと対向する表面、及び/又は、カバープレートの前記スラストプレートと対向する表面には、スラスト軸受動圧溝パターン部が設けられ、
    各スラスト軸受動圧溝パターン部には、前記スラストプレート及び前記軸受スリーブ又は前記カバープレートの表面上に分布して設けられる定数gのスラスト軸受動圧溝を含み、
    前記スラストプレートの中心開口部の内周面側端部、及び/又は、前記シャフトの外周面側端部に、定数hの潤滑剤循環用貫通溝、及び/又は、潤滑剤循環用貫通孔が設けられる動圧軸受装置であって、
    前記スラスト軸受動圧溝の定数gは、前記潤滑剤循環用貫通孔又は潤滑剤循環用貫通溝の定数hで整数に割り切れず、
    同様に、前記定数hは、前記定数gで整数に割り切れない
    ことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 前記潤滑剤循環用貫通溝又は前記潤滑剤循環用貫通孔と、前記スラスト軸受動圧溝パターン部とは、スラスト軸受の異なる部材に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受装置。
  3. 前記定数gと前記定数hは、各々自然数であり、両定数の最大公約数(ggT)が1となる数である(第1条件)
    ことを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受装置。
  4. 前記定数gと前記定数hは、その定数を応用した数の対(g+1,h)、同様に数の対(g−1,h)、同様に数の対(g,h+1)、及び、数の対(g,h−1)で、各対の数の最大公約数(ggT)が各々1となる数である(第2条件)
    ことを特徴とする請求項1又は3に記載の動圧軸受装置。
  5. 前記スラスト軸受動圧溝は、前記スラストプレート、又は、前記軸受スリーブ、又は、前記カバープレートの表面の少なくとも一部に均等間隔に分布するように配置される
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
  6. 前記潤滑剤循環用貫通溝は、前記スラストプレートの内周面上、又は、前記シャフトの外周面上に、均等間隔に分布するように配置される
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
  7. 前記潤滑剤循環用貫通孔は、前記スラストプレートにおける、前記シャフトの回転軸と略同心の円周上に、均等間隔に分布するように配置される
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
  8. 前記潤滑剤循環用貫通溝又は前記潤滑剤循環用貫通孔は、その開口部分に最適の総断面積が、前記定数hに依存しない独立の一定値であるように予め与えられる
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
  9. シャフトと、前記シャフトを囲む軸受スリーブとを備え、
    前記シャフトは、前記軸受スリーブと相対的に回転し、
    ラジアル方向に動圧を発生させるために、前記軸受スリーブの内周面側、及び/又は、前記シャフトの外周面側には、ラジアル軸受動圧溝パターン部を含む少なくとも1つの円筒状の領域が設けられ、
    各前記ラジアル軸受動圧溝パターン部は、前記軸受スリーブの内周面側、及び/又は、前記シャフトの外周面側に分布して設けられる定数g’のラジアル軸受動圧溝を含み、
    前記シャフトには、定数h’の潤滑剤循環用貫通孔が、前記シャフトの回転軸と少なくとも部分的に平行ではなく延伸されて設けられる動圧軸受装置であって、
    前記ラジアル動圧溝の定数g’は、前記潤滑剤循環用貫通孔についての定数2h’で整数に割り切れず、
    同様に、前記定数2h’は、前記定数g’で整数に割り切れない
    ことを特徴とする動圧軸受装置。
  10. 前記ラジアル軸受動圧溝は、前記軸受スリーブの内周面側に配置される
    ことを特徴とする請求項9に記載の動圧軸受装置。
  11. 前記定数g’と前記定数2h’は、各々自然数であり、両定数の最大公約数(ggT)が1となる数である(第1条件)
    ことを特徴とする請求項9に記載の動圧軸受装置。
  12. 前記定数g’と前記定数2h’は、その定数を応用した数の対(g’+1,2h’)、同様に数の対(g’−1,2h’)、同様に数の対(g’,2h’+1)、及び、数の対(g’,2h’−1)で、各対の数の最大公約数(ggT)が各々1となる数である(第2条件)
    ことを特徴とする請求項9又は11に記載の動圧軸受装置。
  13. シャフトと、前記シャフトを囲む軸受スリーブとを備え、
    前記シャフトは、前記軸受スリーブと相対的に回転し、
    ラジアル方向に動圧を発生させるために、前記軸受スリーブの内周面側、及び/又は、前記シャフトの外周面側には、ラジアル軸受動圧溝パターン部を含む少なくとも1つの円筒状の領域が設けられ、
    各前記ラジアル軸受動圧溝パターン部は、前記軸受スリーブの内周面側、及び/又は、前記シャフトの外周面側に分布して設けられる定数g’のラジアル軸受動圧溝を含み、
    前記軸受スリーブには、定数h’の潤滑剤循環用貫通孔が、前記シャフトの回転軸と少なくとも部分的に平行ではなく延伸されて設けられる動圧軸受装置であって、
    前記ラジアル動圧溝の定数g’は、前記潤滑剤循環用貫通孔についての定数h’で整数に割り切れず、
    同様に、前記定数h’は、前記定数g’で整数に割り切れない
    ことを特徴とする動圧軸受装置。
  14. 前記ラジアル軸受動圧溝は、前記シャフトの外周面側に配置される
    ことを特徴とする請求項13に記載の動圧軸受装置。
  15. 前記定数g’と前記定数h’は、各々自然数であり、両定数の最大公約数(ggT)が1となる数である(第1条件)
    ことを特徴とする請求項13に記載の動圧軸受装置。
  16. 前記定数g’と前記定数h’は、その定数を応用した数の対(g’+1,h’)、同様に数の対(g’−1,h’)、同様に数の対(g’,h’+1)、及び、数の対(g’,h’−1)で、各対の数の最大公約数(ggT)が各々1となる数である(第2条件)
    ことを特徴とする請求項13又は15に記載の動圧軸受装置。
  17. 前記ラジアル軸受動圧溝パターン部の前記ラジアル動圧溝は、前記軸受スリーブの内周面側、又は、前記シャフトの外周面側の表面の少なくとも一部に均等間隔に分布するように配置される
    ことを特徴とする請求項9〜16の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
  18. 前記潤滑剤循環用貫通孔の開口部は、前記シャフトの外周面側、又は、前記軸受スリーブの内周面側に、均等間隔に分布するように配置される
    ことを特徴とする請求項9〜17の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
  19. 前記動圧軸受装置は、モータ用であり、ハードディスクドライブのディスクを駆動させるスピンドルモータに使用される
    ことを特徴とする請求項1〜18の何れか1項に記載の動圧軸受装置。
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