JPH08277835A - 流体動圧軸受 - Google Patents
流体動圧軸受Info
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Abstract
できる流体動圧軸受を提供すること。 【構成】 静止軸2と、静止軸2に対して回転自在に装
着された回転スリーブ4と、静止軸2の両端部と回転ス
リーブ4との間に介在された一対のスラスト流体動圧軸
受手段と、静止軸2の外周面と回転スリーブ4の内周面
との間に介在された一対のラジアル流体動圧軸受手段
と、を具備する流体動圧軸受。静止軸2には一対のスラ
スト流体動圧軸受手段の近傍を連通するための第1の連
通路38、40が設けられており、第1の連通路38、
40は静止軸2の軸線方向に沿って延びており、更に、
第1の連通路38、40と一対のラジアル流体動圧軸受
手段の間とを連通する第2の連通路42が設けられてい
る。
Description
には、オイル動圧を利用して回転支持する流体動圧軸受
に関する。
国特許第4,254,961号及び米国特許第5,06
7,528号明細書に開示されているものが知られてい
る。この従来の流体動圧軸受は、静止軸とこの静止軸に
対して回転自在である回転スリーブとを有している。静
止軸の両端部にはスラストプレートが設けられ、回転ス
リーブの両端面の各々と各スラストプレートの内面との
間にスラスト流体動圧軸受手段が設けられている。ま
た、静止軸の外周面と回転スリーブの内周面との間に
は、軸線方向に間隔を置いて一対のラジアル流体動圧軸
受手段が配設されている。更に、回転スリーブには流体
圧力バランス通路が設けられ、このバランス通路はスラ
スト流体動圧軸受手段とラジアル流体動圧軸受手段を連
通し、両流体動圧軸受手段のオイル圧力の均一化を図
る。
流体動圧軸受においては、流体圧力バランス通路が回転
スリーブに設けられているため、回転スリーブの回転バ
ランスを保つことが難しく、回転スリーブを安定して支
持することが困難である。また、上述したことに関連し
て、その構成、加工及び組付けが複雑であり、製作コス
トが高価となる。
回転スリーブを安定して回転支持することができる流体
動圧軸受を提供することである。
且つ加工、組付けも容易である流体動圧軸受を提供する
ことである。
は、静止軸と、静止軸に対して回転自在に装着された回
転スリーブと、静止軸の両端部と回転スリーブとの間に
介在された一対のスラスト流体動圧軸受手段と、静止軸
の外周面と回転スリーブの内周面との間に介在された一
対のラジアル流体動圧軸受手段と、を具備している。静
止軸には一対のスラスト流体動圧軸受手段の近傍を連通
するための第1の連通路が設けられており、第1の連通
路は静止軸の軸線方向に沿って延びており、更に、第1
の連通路と一対のラジアル流体動圧軸受手段の間とを連
通する第2の連通路が設けられている。
路及び第2の連通路が静止軸に設けられ、回転スリーブ
にこれらの連通路が存在しないので、回転スリーブの回
転バランスがよく、回転スリーブを安定して回転支持す
ることができる。また、第1の連通路は、例えば静止軸
を軸線方向に貫通する貫通孔によって形成することがで
き、第2の連通路は、例えば静止軸を半径方向に第1の
連通路を通って貫通する貫通孔によって形成することが
でき、流体動圧軸受の加工、組付けが従来のものに比し
て簡単且つ容易である。
圧軸受の一実施例を説明する。図1において、図示の流
体動圧軸受は、静止軸2と、この静止軸2に回転自在に
支持された回転スリーブ4を具備している。静止軸2
は、比較的その径が大きい軸本体部と、この軸本体部6
の両端部に設けられた軸端部8、10を有している。軸
端部8、10の径は比較的小さく、軸本体部6の径より
も小さく設定されている。軸本体部6と軸端部8、10
との間にはテーパ軸部12、14が設けられている。テ
ーパ軸部12、14は、その径が軸線方向(図1にて上
下方向)にむけて漸次減少している。
の外側に配設されたスリーブ本体16を具備している。
このスリーブ本体16の両端部には段部が設けられてお
り、かかる段部にカバー部材18、20が装着されてい
る。片方のカバー部材18は静止軸2の一端部(下端
部)に対応して配設され、その内面は軸本体部6の片端
面に対向して位置し、その内周面は静止軸2の片方のテ
ーパ軸部12に対向して位置している。また、他方のカ
バー部材20は静止軸2の他端部(上端部)に対応して
配設され、その内面は軸本体部6の他端面に対向して位
置し、その内周面は静止軸2の他方のテーパ軸部14に
対向して位置している。従って、後に説明する如く、静
止軸2のテーパ軸部12、14の外周面と一対のカバー
部材18、20の内周面とのはオイルの流出を防止する
テーパシール手段(第1のテーパシール手段を構成す
る)として機能する。
端プレート22、24が配設されている。片方の端プレ
ート22は静止軸2の軸端部8に装着され、その内面は
カバー部材18の外面に対向して半径方向外方に延びて
いる。この端プレート22の内面には、軸線方向内側に
カバー部材18に向けて突出する突起26が設けられて
おり、この突起26とカバー部材18によってテーパシ
ール手段の外側にて絞りシール手段を構成する。また、
他方の端プレート24は静止軸2の軸端部10に装着さ
れ、その内面は他方のカバー部材20の外面に対向して
半径方向外方に延びている。この端プレート24の内面
には、軸線方向内側にカバー部材20に向けて突出する
突起28が設けられており、この突起28とカバー部材
20によってテーパシール手段の外側にて絞りシール手
段を構成する。
面と、回転スリーブ4のスリーブ本体16の内周面との
間に、一対のラジアル流体動圧軸受手段が設けられてい
る。詳述すると、軸本体部6の両端部は、その中間部に
比してその径が幾分大きく設定されており、軸本体部6
のこれら両端部外周面にヘリングボーン形状のラジアル
流体動圧溝30、32がそれぞれ形成されている。ラジ
アル流体動圧溝30、32は、実質上同一の形状であ
り、静止軸2の外周面に代えて、回転スリーブ4のスリ
ーブ本体16の内周面に形成することもできる。
対のカバー部材18、20との間には、スラスト流体動
圧軸受手段が介在されている。実施例では、軸本体部6
の両端面にヘリングボーン形状のスラスト流体動圧溝3
4、36が形成されており、これらスラスト流体動圧溝
34、36は、実質上同一の形状に形成されている。か
かるスラスト流体動圧溝34、36は、静止軸2に代え
て、カバー部材18、20の内面に形成するようにして
もよい。
38、40が形成されている。第1の連通路38、40
は、静止軸2の軸本体部6を軸線方向に貫通して形成さ
れており、この軸本体部6を直線状に延びている。実施
例では、第1の連通路38、40は、軸本体部6の周方
向に実質上等間隔(実質上180度の間隔)を置いて設
けられている。第1の連通路38、40は、1個又は周
方向に間隔を置いて3個以上設けるようにしてもよい。
第1の連通路38、40の一端は、片方のスラスト流体
動圧軸受手段(換言すると、スラスト流体動圧溝34)
よりも内側の部位に開口し、それらの他端は、他方のス
ラスト流体動圧軸受手段(換言すると、スラスト流体動
圧溝36)よりも内側の部位に開口し、第1の連通路3
8、40は、一対のスラスト流体動圧軸受手段34、3
6の近傍を連通する。第1の連通路34、36は、スラ
スト流体動圧溝34、36が形成されている部位に形成
すると十分な且つ安定なスラスト流体動圧力を得ること
ができないためにこれら流体動圧溝34、36の近傍に
設けるのが好ましい。
2の連通路42が設けられている。第2の連通路42
は、静止軸2の軸本体部6の軸線方向実質上中央部に設
けられており、半径方向に直線状に第1の連通路38、
40を通って延びている。この第2の連通路42の一端
は軸本体部6の図1において右方に開口し、その他端は
軸本体部6の図1において左方に開口している(第2の
連通路42は、図1に示す通り、軸本体部6における、
ラジアル流体動圧軸受手段が設けられていない部位に開
口している。)。尚、軸本体部6に周方向に間隔をおい
て3個以上の第1の連通路を設けた場合には、これら第
1の連通路の全てを通るようにして第2の連通路を設け
るのが望ましい。
について説明する。静止軸2に対して回転スリーブ4が
所定方向に回転すると、ラジアル流体動圧軸受手段にお
けるオイルの流体圧力が高められ、かかるオイルの流体
圧力によって回転スリーブ4のラジアル力が支持され
る。また、スラスト流体動圧軸受手段におけるオイルの
流体圧力が高められ、かかる流体圧力によって回転スリ
ーブ4のスラスト力が支持される。
ると、スラスト流体動圧軸受手段においてオイルに遠心
力が作用し、オイルは半径方向外方に流動する傾向が生
じる。従って、スラスト流体動圧軸受手段においてオイ
ルは半径方向内側から外側に向けて流れ、第1の連通路
38、40から軸本体部6と回転スリーブ4との間の空
間に向けて矢印に示す方向に流れる。上記オイルの流動
傾向が生じると、このオイルは静止軸2の外周面と回転
スリーブ4の内周面との間の空間、即ちラジアル流体動
圧軸受手段、第2の連通路42及び第1の連通路38、
40を通って矢印で示す通りに環流する。それ故に、オ
イルが部分的に劣化することがなく、流体動圧軸受手段
の寿命が長くなり、長期に渡って安定して使用すること
ができる。実施例では、一対のスラスト流体動圧軸受手
段の動圧溝34、36が実質上同一の形状であるので、
上述したオイルの環流は、静止軸2の下部と上部とで実
質上同様に対称に流動するようになり、オイルの偏流が
防止される。また、第1の連通路38、40、及び第2
の連通路42が静止軸2に設けられているので、これら
連通路38、40、42の加工が容易であるとともに、
連通路によるオイル及び/又は回転スリーブ6等への悪
影響極めて少なく、回転スリーブ6は安定して回転支持
される。
積が増大すると、静止軸2の両端部に設けられたテーパ
シール部12,14によって体積膨張が吸収され、これ
らテーパシール部においてオイル面が軸線方向外方に幾
分移動し、かく移動することによって吸収される。
にテーパシール手段が設けられ、テーパシール手段の外
側に更に絞りシール手段が設けられているので、オイル
の外部への流出が確実に防止される。
ピンドルモータの如きモータのロータを回転自在に支持
する軸受として好都合に用いることができる。
例について説明したが、本発明はかかる実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種
々の変形乃至修正が可能である。
8、20の外側に端プレート22、24を設けている
が、オイルの漏れを防止できる場合には、端プレート2
2、24を省略することができる。
路38、40及び第2の連通路42が静止軸2に設けら
れ、回転スリーブ4にこれらの連通路が存在しないの
で、回転スリーブ4の回転バランスがよく、回転スリー
ブ4を安定して回転支持することができる。また、第1
の連通路38、40は、例えば静止軸2を軸線方向に貫
通する貫通孔によって形成することができ、第2の連通
路42は、例えば静止軸2を半径方向に第1の連通路3
8、40を通って貫通する貫通孔によって形成すること
ができ、流体動圧軸受の加工、組付けが従来のものに比
して簡単且つ容易である。
示す断面図。
Claims (6)
- 【請求項1】 静止軸と、該静止軸に対して回転自在に
装着された回転スリーブと、該静止軸の両端部と該回転
スリーブとの間に介在された一対のスラスト流体動圧軸
受手段と、該静止軸の外周面と該回転スリーブの内周面
との間に介在された一対のラジアル流体動圧軸受手段
と、を具備する流体動圧軸受において、 該静止軸には該一対のスラスト流体動圧軸受手段の近傍
を連通するための第1の連通路が設けられており、該第
1の連通路は該静止軸の軸線方向に沿って延びており、
更に、該第1の連通路と該一対のラジアル流体動圧軸受
手段の間とを連通する第2の連通路が設けられている、
ことを特徴とする流体動圧軸受。 - 【請求項2】 該静止軸は、比較的径が大きい軸本体部
と該軸本体部の両端部に設けられ且つ比較的径が小さい
軸端部とを有しており、該回転スリーブは、該軸本体部
の外側に配設されたスリーブ本体と該スリーブ本体の両
端部に配設された一対のカバー部材を有し、該静止軸の
該軸本体部の両端面と該一対のカバー部材との間に該一
対のスラスト流体動圧軸受手段が介在されている請求項
1記載の流体動圧軸受。 - 【請求項3】 該一対のスラスト流体動圧軸受手段は、
該静止軸の該軸本体部の該両端面及び/又は該一対のカ
バー部材の内面に形成されたヘリングボーン形状の流体
動圧溝から構成され、該一対のスラスト流体動圧軸受手
段の該流体動圧溝は実質上同一形状であり、該一対のス
ラスト流体動圧軸受手段及び該一対のラジアル流体動圧
軸受手段のオイルは、該一対のスラスト流体動圧軸受手
段において発生する遠心力によって、該一対のスラスト
流体動圧軸受手段、該一対のラジアル流体動圧軸受手
段、該第2の連通路及び該第1の連通路を還流する請求
項2記載の流体動圧軸受。 - 【請求項4】 該第1の連通路は該静止軸の周方向に間
隔を置いて複数個設けられており、該第2の連通路は該
第1の連通路の各々に対応して設けられている請求項1
乃至3のいずれかに記載の流体動圧軸受。 - 【請求項5】 該静止軸の該軸本体部と該軸端部の間に
は、軸線方向外方に向けてその径が漸次減少するテーパ
軸部が設けられており、該テーパ軸部は該一対のカバー
部材と協働して第1のテーパシール手段を構成する請求
項1乃至4のいずれかに記載の流体動圧軸受。 - 【請求項6】 該静止軸の該軸端部には端プレートが設
けられており、該端プレートの内面と該カバー部材の外
面との間には絞りシール手段が設けられている請求項1
乃至5のいずれかに記載の流体動圧軸受。
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JP09974395A JP3547844B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 流体動圧軸受 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08277835A true JPH08277835A (ja) | 1996-10-22 |
JP3547844B2 JP3547844B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=14255501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09974395A Expired - Fee Related JP3547844B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 流体動圧軸受 |
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JP (1) | JP3547844B2 (ja) |
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