JPH07264796A - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JPH07264796A
JPH07264796A JP6078160A JP7816094A JPH07264796A JP H07264796 A JPH07264796 A JP H07264796A JP 6078160 A JP6078160 A JP 6078160A JP 7816094 A JP7816094 A JP 7816094A JP H07264796 A JPH07264796 A JP H07264796A
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outer peripheral
fluid lubricant
sleeve member
spindle motor
peripheral portion
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Shigeji Sumi
茂治 角
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Nidec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動圧軸受部に介在される流体潤滑剤の漏出
を、簡単な構成により防止するとができる、信頼性とモ
ータの小型化が図れるスピンドルモータを提供するこ
と。 【構成】 円筒面形状外周部を有する固定支柱と、この
固定支柱の一端部から実質上垂直に外方へ延びて形成さ
れた環状の鍔部と、略円筒状に形成され前記固定支柱に
外嵌されると共に、その一端部が前記鍔部により受け止
められるスリーブ部材と、このスリーブ部材に固定され
回転負荷が装着されるロータハブとを有している。スリ
ーブ部材と固定支柱との間、及びスリーブ部材の一端部
と鍔部との間には、流体潤滑剤による動圧軸受が設けら
れている。スリーブ部材の一端部と鍔部には、同軸状に
形成された環状溝がそれぞれ対向して設けられ、この環
状溝には流体潤滑剤を撥油する撥油剤が塗布されてい
る。この撥油塗布により、スリーブ部材の一端部と鍔部
とが対向する外周端縁から、流体潤滑剤の漏出が防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば記録ディスク又
は回転多面鏡等を回転駆動するスピンドルモータであっ
て、特に軸受支持として高速回転に好適な、流体潤滑剤
による動圧軸受構造を備えたスピンドルモータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクやポリゴンミラー等の回転
駆動用のモータとして、従来からブラシレス型の多相直
流モータが用いられている。基本構成として、励磁状態
において電流磁界を発生するステータコイルを備えたス
テータと、このステータコイルの電流磁界との電磁相互
作用により回転力を得るロータマグネットを備えたロー
タとを有している。
【0003】このような構造のスピンドルモータにおい
ては、近時、高容量化や高精度化の要求により、高回転
数による回転駆動を必要とし、これに伴い動圧軸受構造
を採用したスピンドルモータが種々提案されている。こ
の動圧軸受は、例えば特開平3ー60349号公報等に
その一例が開示されているように、ロータとステータと
の周方向の摺接面に、ヘリングボーン状の溝を刻設し、
ロータが回転することにより、溝部分に充填された潤滑
剤の圧力を高めてラジアル動圧軸受として機能させる。
またスラスト方向の動圧軸受としては、ロータの回転軸
の端面側にスパイラル状の溝を設け、回転軸の回転に伴
うポンピング作用により、この部分の圧力を高めて軸を
浮上させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のスピンドルモータにおいては、動圧軸受に介在され
る流体潤滑剤が、モータ外部へ漏出しやすく、一度モー
タ外部へ漏出すると、磁気ディスクやポリゴンミラー等
を汚染して重大な支障を与える。このため、流体潤滑剤
の漏出防止を行なうためにOリング等のシール手段を用
いたりしているものの、その組み立て及び構成上、複雑
になり煩雑であった。また、一方において近時における
装置の小型、軽量化の傾向に伴い、スピンドルモータに
対しても小型化、薄型化の要求が高まりつつある。この
ような状態においては、潤滑剤の漏出防止を図る一方
で、モータの小型化を図ることは、そのスペース上、増
々困難となる。
【0005】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その課題とすると
ころは、動圧軸受部に介在される流体潤滑剤の漏出を、
簡単な構成により防止できる、信頼性の向上とモータの
小型化が図れるスピンドルモータを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明に係る第一のスピンドルモータは、円筒面形
状外周部を有する固定支柱と、この固定支柱の一端部か
ら実質上垂直に外方へ延びて形成された環状の鍔部と、
略円筒状に形成され前記固定支柱に外嵌されると共に、
その一端部が前記鍔部により受け止められるスリーブ部
材と、このスリーブ部材に固定され回転負荷が装着され
るロータハブと、を有し、前記スリーブ部材と前記固定
支柱との間には、流体潤滑剤によるラジアル動圧軸受が
設けられ、前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部との間
には、流体潤滑剤によるスラスト動圧軸受が設けられた
スピンドルモータにおいて;前記スリーブ部材の一端部
と前記鍔部には、同軸状に形成された環状溝がそれぞれ
対向して設けられ、前記環状溝には流体潤滑剤を撥油す
る撥油剤が塗布され、かかる塗布により前記スリーブ部
材の一端部と前記鍔部とが対向する外周端縁から、流体
潤滑剤の漏出が防止される流体潤滑剤漏出防止部が設け
られてなるものである。
【0007】本発明に係る第二のスピンドルモータは、
円筒面形状外周部を有する固定支柱と、この固定支柱の
一端部から実質上垂直に外方へ延びて形成された環状の
鍔部と、略円筒状に形成され前記固定支柱に外嵌される
と共に、その一端部が前記鍔部により受け止められるス
リーブ部材と、このスリーブ部材に固定され回転負荷が
装着されるロータハブと、を有し、前記スリーブ部材と
前記固定支柱との間には、流体潤滑材剤によるラジアル
動圧軸受が設けられ、前記スリーブ部材の一端部と前記
鍔部との間には、流体潤滑剤によるスラスト動圧軸受が
設けられたスピンドルモータにおいて;前記スリーブ部
材の一端部と前記鍔部には、同軸状に形成された環状溝
がそれぞれ対向して設けられ、前記環状溝はモータの回
転停止時に流体潤滑剤が貯溜される流体潤滑剤貯溜部と
してなるものである。
【0008】前記第二のスピンドルモータにおいては、
環状溝のそれぞれ外周端縁側には、流体潤滑剤の漏出を
防止する撥油剤を塗布することが望ましい。
【0009】さらに、スリーブ部材の一端部と前記鍔部
とが対向する外周端縁側に、所定間隙をもって全周にわ
たり包囲する環状壁を設けることが望ましい。
【0010】またさらに前記環状壁の上端部は、この環
状壁の内周部とこれに対向する前記スリーブ部材の外周
部とを近接して設けたラビリンスシール構造とすること
が望ましい。
【0011】本発明に係る第三のスピンドルモータは、
円筒面形状外周部を有する固定支柱と、この固定支柱の
一端部から実質上垂直に外方へ延びて形成された環状の
鍔部と、略円筒状に形成され前記固定支柱に外嵌される
と共に、その一端部が前記鍔部により受け止められるス
リーブ部材と、このスリーブ部材に固定され回転負荷が
装着されるロータハブと、を有し、前記スリーブ部材と
前記固定支柱との間には、流体潤滑剤によるラジアル動
圧軸受が設けられ、前記スリーブ部材の一端部と前記鍔
部との間には、流体潤滑剤によるスラスト動圧軸受が設
けられたスピンドルモータにおいて;前記スリーブ部材
の一端部と前記鍔部とが対向する外周端縁側には、所定
間隙をもって全周にわたり包囲する環状壁が設けられ、
かかる環状壁は、前記外周端縁から流出した流体潤滑剤
を貯溜する流体潤滑剤貯溜部としてなるものである。
【0012】前記第三のスピンドルモータにおいては、
環状壁の内周部及び/またはこれと対向するスリーブ部
材の外周部に、流体潤滑剤を撥油する撥油剤を塗布する
ことが望ましい。
【0013】さらに、前記環状壁の上端部は、この環状
壁の内周部とこれに対向するスリーブ部材の外周部とが
近接して設けられたラビリンスシール構造とすることが
望ましい。
【0014】
【作用】本発明に係るスピンドルモータのうち、上記第
一のスピンドルモータによれば、スリーブ部材の一端部
と鍔部には、同軸状に形成された環状溝がそれぞれ対向
して設けられ、しかもこれら環状溝には流体潤滑剤を撥
油する撥油剤が塗布されている。これにより、環状溝は
流体潤滑剤漏出防止部が形成され、スリーブ部材の一端
部と鍔部とが対向する外周端縁から外部へは、流体潤滑
剤の漏出が防止される。すなわちスリーブ部材の一端部
とこれに対向する鍔部との間に介在される流体潤滑剤
が、モータ外方側(外周端縁側)へ移動しようとして
も、二つの環状溝で形成される空間により、しかもこれ
らの表面に塗布された撥油剤により、表面張力の作用を
受けて移動することが阻止される。
【0015】また本発明に係る上記第二のスピンドルモ
ータによれば、スリーブ部材の一端部と鍔部には、同軸
状に形成された環状溝がそれぞれ対向して設けられ、こ
れら環状溝により構成される環状間隙は、モータの回転
停止時に流体潤滑剤が貯溜される流体潤滑剤貯溜部とさ
れる。これにより、モータ回転中に動圧軸受に保持され
ていた流体潤滑剤が、モータ停止により、モータ外部へ
移動しようとしても、この流体潤滑剤貯溜部に保持さ
れ、モータ外部へ漏出することが防止される。
【0016】さらに、環状溝のそれぞれ外周端縁側に
は、流体潤滑剤の漏出を防止する撥油剤が塗布されてい
る。このため、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が、よ
り効果的に防止される。
【0017】さらに、スリーブ部材の一端部と鍔部とが
対向する外周端縁側には、所定間隙をもって全周にわた
り包囲する環状壁が設けられ、かかる環状壁は、外周端
縁から漏出された流体潤滑剤を捕捉する流体潤滑剤漏出
防止部としているため、流体潤滑剤の漏出がより防止さ
れる。
【0018】またさらに、前記環状壁の上端部は、この
環状壁の内周部とこれに対向するスリーブ部材の外周部
とが近接して設けられたラビリンスシール構造としてい
るため、流体潤滑剤はこのラビリンスシール構造により
漏出することがさらに防止される。
【0019】本発明に係る第三のスピンドルモータによ
れば、スリーブ部材の一端部と鍔部とが対向する外周端
縁側には、所定間隙をもって全周にわたり包囲する環状
壁が設けられ、かかる環状壁は、外周端縁から流出した
流体潤滑剤を貯溜する流体潤滑剤貯溜部としている。従
ってこれにより、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が防
止されると共に、多くの流体潤滑剤をこの貯溜部にて貯
溜することができるので、耐久性の向上も図れる。
【0020】さらに前記環状壁の内周部及び/またはこ
れと対向するスリーブ部材の外周部には、流体潤滑剤を
撥油する撥油剤が塗布されているので、流体潤滑剤の漏
出がより防止される。
【0021】またさらに前記環状壁の上端部には、この
環状壁の内周部とこれに対向するスリーブ部材の外周部
とが近接して設けられたラビリンスシール構造としてい
るため、より流体潤滑剤の漏出が防止される。
【0022】
【実施例】以下に、本発明に従うスピンドルモータの実
施例について、添付の図面を参照しながら説明する。図
1及び図2は、第一の実施例のスピンドルモータを示
し、例えば光磁気ディスクを回転駆動するために用いら
れる。なお、図1はスピンドルモータの全体を示す断面
図、図2は図1の要部拡大断面図である。これらの図に
おいて、部材1は浅皿状をなすブラケットであり、例え
ばスレンレス鋼により形成されている。ブラケット1に
は、外周方向へ張り出して形成された張出部21が設け
られ、この張出部21は図示省略のディスク駆動装置に
取り付けて固定される。なおブラケット1は、それ自体
がディスク駆動装置のベース部材であっても差し支えな
い。
【0023】ブラケット1の中央部には、厚肉で形成さ
れた基部13が設けられており、その中心部には上下方
向に貫通する孔部12が設けられている。そしてこの孔
部12に、シャフト2が嵌合固定される。シャフト2
は、ロータ3に対する固定支柱であり、略円柱状をな
し、円筒面形状外周部(以下外周部という)28を有し
ている。またその下端部30は縮径されて形成されてお
り、この部分がブラケット1の孔部12に嵌合固定され
ることにより、シャフト2は位置決めされ、従って実質
上垂直にブラケット1上に立設される。シャフト2は、
ブラケット1と同様、例えばステンレス鋼により形成さ
れる。
【0024】ブラケット1における、基部13の上端面
22は、シャフト2の外周部28に対して、実質上垂直
な平面を規定するように形成されており、この上端面2
2上にてスリーブ6を受け止める。上端面22は、スリ
ーブ6をスラスト(図の上下)方向に受け止めるため、
以後、スラスト受け面と呼ぶ。なおスラスト受け面22
は、シャフト2の外周部28から外周方向へ張り出した
状態で位置付けられるため、従ってシャフト2から見て
鍔部をなす。なお、図例ではシャフト2とブラケット1
とは別部材であるが、これらが一体に形成されていても
よい。
【0025】スラスト受け面22には、図示を省略する
が周方向へ一定間隔をもってヘリングボーン状の動圧グ
ルーブ(溝)が刻設されている。なお、この動圧グルー
ブは後述する部位(環状溝)18よりも内周側に設けら
れていることが前提となる。また、シャフト2の略中央
部には、その外周部28において、周方向へ一定間隔を
もってヘリングボーン状の動圧グルーブ(溝)19が刻
設されている。
【0026】ブラケット1の上面(モータ内部側)にお
ける、基部13と張り出し部21との中間部には、プリ
ント回路基板26が貼り付けて固定されている。そして
プリント回路基板26の上面には、ステータ4が実装さ
れている。ステータ4は、9個の空心状コイル(ステー
タコイル)10が、周方向へ等間隔に配置されて構成さ
れる。空心状コイル10は、ブラケット1に固定された
磁性ピン9が、それぞれの空心部40に挿入され、これ
により各空心状コイル10が所定の部位に位置決めされ
て固定される。なお、磁性ピン9はロータマグネット5
と共に、磁気回路を構成する一部となっている。このよ
うに実装されたプリント回路基板26は、図の左方向へ
導出される。
【0027】回転支持されるロータ3は、逆カップ状を
なすハブ7と、略円筒状をなすスリーブ6と、ロータマ
グネット5とから構成される。ハブ7は、例えば強磁性
体のマルテンサイト系ステンレス鋼が用いられ、中心部
は中空状の孔部42が形成されている。ハブ7の中心部
は、図の下方へ垂下して形成された環状壁14を有して
いる。ハブ7の外周壁23の外周部16には、図示省略
の記録ディスクが外嵌されると共に、張り出し部8で受
け止められ、所要枚数が図の上方向に積層して装着され
る。また外周壁23の内周側には、周方向に所要の着磁
が施されたロータマグネット5が環状に配設される。
【0028】ロータマグネット5は、ハブ7の上壁部1
5により高さ(図の上下)方向に位置決めされて固定さ
れている。即ちロータマグネット5は、ステータ4に対
して、軸方向(図の上下方向)に所定の間隙をおいて対
向配置される。そして、ロータマグネット5は、ハブ7
の外周壁23と環状壁14とにより、半径方向に位置決
めされ、これによりステータ4に対応させている。
【0029】ハブ7と同軸状に一体固定されるスリーブ
6は、(ハブ7の)環状壁14の内部側に、(スリーブ
6の)外周部41が外嵌固定される。図に示すように、
スリーブ6の下側は、その外周方向へ幾分張り出した段
部32が形成され、この段部32の上端にて、環状壁1
4の高さ位置決めがなされる。スリーブ6の内周部29
は、円筒面形状(内周部)をなし、シャフト2の外周部
28の円筒面形状(外周部)に対応して嵌め合わせられ
る。そしてスリーブ6の一端部をなす下側の下端面20
が、(ブラケット1の基部13)スラスト受け面22に
て受け止められて保持される。なお、スリーブ6は、例
えばリン青銅から形成されている。シャフト2の上端部
31側には、カバープレート11が、シャフト2をまた
がるようにこれと僅かな間隙をおいて、スリーブ6の上
端面24に固定されている。これによりハブ5の上部が
施蓋され、中空状の孔部42が閉塞される。
【0030】シャフト2の外周部28と、これに外嵌さ
れるスリーブ6の内周部29との間には、オイル等の流
体潤滑剤が介在して設けられており、シャフト2とスリ
ーブ6との相対回転に伴い、ラジアル動圧軸受が構成さ
れる。また、スリーブ6の下端面20と(ブラケット1
の基部13の)スラスト受け面22(鍔部)との間に
も、同様のオイルが介在して設けられており、これらの
相対回転によりスリーブ6を図の上方向へ浮上させるス
ラスト動圧軸受が構成される。これら動圧軸受により、
ハブ7は、シャフト2に対して回転自在に支持される。
【0031】なお、上記動圧軸受では、動圧グルーブが
シャフト2側並びにブラケット1側、即ちモータの静止
側に設けられているが、これとは逆に、回転側であるス
リーブ7の内周部29側(ラジアル動圧軸受)並びにス
リーブ6の下端面20側(スラスト動圧軸受)に上記動
圧グルーブを刻設しても構わない。またこれら相互の組
み合わせを採用しても差し支えない。
【0032】次に図2を併せ参照して更に説明する。図
2は図1におけるスラスト動圧軸受の部位を拡大して示
した半断面図である。スリーブ6の下端面20とスラス
ト受け面22とには、それぞれ同軸状に形成れた環状溝
17、18が軸方向(図の上下方向)に対向して設けら
れている。これら環状溝17、18は断面が円弧状に形
成されており、全周にわたり均等の深さで設けられてい
る。環状溝17、18は、本実施例では、それぞれ最大
深さが、0.1mm、また半径方向にみた溝幅は約0.
2mmである。
【0033】環状溝17及び18には、それぞれ流体潤
滑剤を撥油する撥油剤が塗布されている。これにより、
図2に示すように、(スリーブ6の)下端面20と(ブ
ラケット1の基部13の)スラスト受け面22との間に
介在して設けられた流体潤滑剤39は、モータ外部側
(図の右方向の、スリーブ6と基部13との外周端縁1
9側)へ漏出することが防止される。即ち環状溝17、
18により構成される環状の空隙43により、流体潤滑
剤にとってモータ外部側は急激に開口した状態となって
いる。しかも、それぞれの環状溝17、18には、撥油
剤が塗布されている。従って表面張力の作用により、流
体潤滑剤は容易にモータ外部側へ漏出することがない。
【0034】このように、第一の実施例のスピンドルモ
ータでは、環状溝17、18により、流体潤滑剤がモー
タ外部へ漏出する流体潤滑剤漏出防止部が形成されるた
め、動圧軸受に充填して介在された流体潤滑剤は枯渇す
ることなく、耐久性に優れ、しかもモータ外部へ漏出す
ることがないから、ディスクやその他の部品を汚染する
ことがない。しかも、環状溝17、18を設ける簡単な
構成で上記が実現でき、モータの小型化を図る上で容易
となる。なお、環状溝17、18の断面形状は、図例の
円弧状の他、方形状や多角形状等、種々採用することが
できる。
【0035】撥油剤の塗布は、上記の他に、環状溝17
の外周側にあたるスリーブ下端面34、及び環状溝18
の外周側にあたるスラスト受け面33に塗布することに
より漏出防止の効果を高めることができる。更にモータ
の外側である、スリーブ6と基部13との外周端縁部1
9、即ちスリーブ外周部36及び基部外周部35にも、
それぞれ撥油剤を塗布することも望ましい。
【0036】ところで、モータの回転と停止との動作に
伴い、特にスラスト動圧軸受で回転支持されるスリーブ
6は、微小に軸方向(図の上下方向)に移動する。これ
に伴い、スリーブ6の下端面20とスラスト受け面22
との間の間隙寸法が変化する。従って、これらの間に介
在される流体潤滑剤39は、半径方向(図の左右方向)
に作用力を受けやすい。このため、上記環状溝17、1
8による流体潤滑剤漏出防止の他、図3に示すような構
成を設けることにより、上記作用の軽減を図ることがで
きる。
【0037】すなわち図3に示すのは、図1におけるシ
ャフト2の上端部31付近を示した拡大断面図である。
図3において、シャフト2の上端には、上方に開口する
孔部37が穿設されており、この孔部37に金属球38
が嵌め込まれている。金属球38の上端はカバープレー
ト11の下端面25に当接しおり、従ってロータ3は金
属球38によりスラスト支持される。これにより、モー
タの回転、停止に伴う軸方向変化が無くなり、スリーブ
6とスラスト受け面22との間の間隙寸法変化が軽減ま
たは無くなる。
【0038】なお、金属球38は例えば、高炭素クロム
軸受鋼等の硬度が高く耐摩耗性の良好な部材を用いるこ
とが望ましい。しかも導電性のものを採用することによ
り、ロータ3に帯電した静電気をブラケット1側へ導出
させることも容易となる。特に光磁気ディスク等を回転
負荷とする場合には、こうした除電手段が有効である。
【0039】その他、図1及び図3に示すように、スリ
ーブ6の上端面24には、断面が円弧状の溝27が全周
にわたり設けられている。この環状溝27は、次の役目
を果たす。シャフト2の外周部28とスリーブ6の内周
部29との間や、カバープレート11とシャフト2の上
端部31との間に、それぞれ介在して設けられた流体潤
滑剤が、スリーブ6とカバープレート11との接合部4
4からモータ外部へにじみ出ようとする。しかしながら
環状溝27により、漏出が防止されるものである。な
お、環状溝27やこの周囲に撥油剤を塗布することによ
り、より効果を高めることができる。
【0040】次に示す図4及び図5は、第二の実施例の
スピンドルモータを示し、図4はその全体断面図であ
り、図5は図4の要部拡大断面図である。さらに、図5
において(a)はモータが停止している状態を示し、
(b)はモータが回転している状態を示す。なお、この
実施例では第1の実施例と基本的構成は同様であり、異
なる部位、構成についてのみ説明し、重複する内容につ
いては省略する。また以下に説明する第三の実施例のス
ピンドルモータについても同様の扱いとする。
【0041】図4及び図5において、部材50は固定支
柱であり、(円筒面形状)外周部68を有するシャフト
52とその下部において外周方向へ張り出して設けられ
た鍔部53とから構成される。これらはステンレス鋼が
用いられ、同軸状に一体に形成されている。鍔部53の
上端は、シャフト52に対して実質上垂直に規定される
平面が設けられ、スリーブ56を受け止めるスラスト受
け面62が形成されている。一方、ブラケット51に
は、その中心部に凹部89が設けられ、この凹部89に
固定支柱50が嵌め込まれて固定される。凹部89は、
ブラケット51上において環状に立設された環状壁54
によって規定される。
【0042】固定支柱50に嵌合されるスリーブ56
は、第一の実施例のスピンドルモータと実質上同様の形
状をなし、(円筒面形状)内周部69を有している。ま
たスリーブ56の下部は、ハブが取り付けられるため
に、僅かに拡径され、外周方向へ張り出して形成されて
いる。そして図示省略するが、シャフト52の外周部6
8とスリーブ56の内周部69とにより、流体潤滑剤に
よるラジアル動圧軸受が構成され、さらにスリーブ56
の下端面60とスラスト受け面62とにより、流体潤滑
剤によるスラスト動圧軸受が構成される。
【0043】第二の実施例においても、第一の実施例と
同様に、スリーブ56の下端面60並びに鍔部53のス
ラスト受け面62には、環状溝57、58が設けられて
いる。環状溝57、58は、それぞれの部材に対して同
軸状に設けられ、いずれもその断面形状が円弧状に形成
されている。そして環状溝57、58は対向して配置さ
れている。第二の実施例における、第一の実施例と異な
る点は、これら環状溝57、58で構成される環状の間
隙67が、流体潤滑剤64を貯溜して保持する流体潤滑
剤貯溜部であることである。
【0044】図5(b)に示すように、モータが回転駆
動している際は、次のようになる。環状溝57、58の
内部側(図の左方向側)においてスラスト動圧軸受が設
けられているため、流体潤滑剤64はその動圧発生部に
おいて保持される。スリーブ56はスラスト動圧によ
り、スラスト受け面62から僅かに浮上して保持され
る。その際環状溝57、58で構成される間隙67に
は、流体潤滑剤64が流れ込まず、あるいは僅かに流れ
込んで保持される。そして、ひとたび回転停止すると、
図5(a)に示すように、スラスト動圧が作用しなくな
り、スリーブ56はその自重によりスラスト受け面62
に当接し、スラスト受け面62とスリーブ56の下端面
60との隙間が狭められる。
【0045】すると、スラスト動圧発生部において保持
されていた流体潤滑剤64は、スラスト動圧発生部が保
持しきれなかった分と、そしてスリーブ56の自重によ
るスラスト受け面62との間隙が狭まり、この間隙で保
持しきれなかった分とが流れ出す。この流体潤滑剤64
は間隙62により保持され、貯溜される。すなわち環状
溝57、58で構成される間隙62は、予め貯溜できる
量に対応してその間隙の容積が決定されている。これに
より、流体潤滑剤64は、スリーブ56と鍔部53との
外周端縁部59側に流れ出ることがなく、漏出が防止さ
れる。
【0046】さらに流体潤滑剤の漏出防止を行なうた
め、外周端縁部59側には、撥油剤が塗布してある。撥
油剤はスリーブ56の外周部65と鍔部53の外周部6
6とに塗布されている。これにより外周端縁59から漏
出しようとする流体潤滑剤64は、外周端縁59が開口
していることに加え、撥油剤の塗布による表面張力の作
用により、漏出が阻止される。
【0047】さらに本実施例では、流体潤滑剤64の漏
出を防止するため、環状壁54が設けられている。環状
壁54は、固定支柱50を位置決めして固定することに
加え、次のような流体潤滑剤漏出防止効果を得る。即ち
環状壁54の内周側には、凹部55が全周にわたり設け
られている。この凹部55と(鍔部53の)外周部66
とにより、環状に設けられた溝70が構成される。万
一、流体潤滑剤64が外周端縁59から漏出しても、溝
70によりこれを捕捉することができる。
【0048】またさらに、環状壁54の上端部には、突
状部61が設けられ、突状部61の内周側がスリーブ5
6の外周部と近接して対向配置されている。これにより
生成される間隙63には、モータの回転に伴うスリーブ
56と静止側の突状部61との相対回転作用により、空
気層が形成される、いわゆる、ラビリンスシール構造が
構成される。このラビリンスシール構造により、溝70
で捕捉された流体潤滑剤64は、モータ外部側へさらに
漏出することが防止される。本実施例では、間隙63
は、間隙幅が約0.05mmであり、軸方向の間隙長さ
は0.3mmに設定されている。特に間隙幅は、機械精
度の許す範囲でなるべく狭く設定することが望ましい。
これにより、モータ静止時においても、流体潤滑剤の漏
出、特ににじみ出しも防止される。
【0049】このように第二の実施例では、環状溝5
7、58で形成される間隙67が、流体潤滑剤64の貯
溜部となり、これにより流体潤滑剤64の回転停止等の
変動などがあってもモータ外部への漏出を防止すること
ができる。このため流体潤滑剤64は枯渇することなく
耐久性に優れる。特にスラスト動圧軸受により、スリー
ブ56のスラスト変移量が大きい場合や、充填される流
体潤滑剤が多いスピンドルモータに使用する場合にはよ
り効果的となる。そして環状溝57、58の形状や大き
さにより、貯溜量を自由に設定することができ、これら
は簡単な構成で実現できるから、モータの小型化を図る
ことが容易となる。なお環状溝57、58の断面形状
は、図例の他、方形状や多角形状等自由に設定すること
ができる。
【0050】また、第二の実施例では、スリーブ56並
びに鍔部53との外周端縁59部において、外周部6
5、66に撥油剤が塗布されている。また環状壁54の
内周部92や突状部61の内周部93にも撥油剤を塗布
することができる。これらの塗布はいずれか一方または
両方に塗布することができる。これにより流体潤滑剤6
4の漏出が効果的に防止される。さらに、この外周端縁
59側に設けられた環状壁54により、万一漏出された
流体潤滑剤64を捕捉する漏出防止部が構成される。そ
してこの環状壁54の上端部に設けられたラビリンスシ
ール構造により、より確実な漏出が防止される。環状壁
54は、固定支柱50を位置決めして固定するための固
定部材を兼ねており、部品点数の増加やそれに伴う工数
を必要としない。従って、上記モータの耐久性の向上に
加え、モータの小型化を図る上でも支障を来さすことが
ない。
【0051】次に示す図6及び図7は、第三の実施例の
スピンドルモータを示し、図6はその全体断面図であ
り、図7は図6の要部拡大断面図である。さらに、図7
において(a)はモータが停止している状態を示し、
(b)はモータが回転している状態を示している。図6
及び図7において、(円筒面形状)外周部78を有する
シャフト72の下部には、このシャフト72に対して実
質上垂直に規定される鍔部73が一体に形成されてい
る。そしてこの鍔部73の上端面にスラスト受け面82
が設けられている。シャフト72の下端部はブラケット
71の孔部84に嵌合して固定される。
【0052】ブラケット71には環状壁74が設けら
れ、この環状壁74の全周にわたり包囲されるように、
スリーブ76の段部77が対向して位置付けられる。す
なわち、スリーブ76と鍔部73とが対向する外周端縁
94側に、所定間隙をもって環状壁74が位置付けられ
る。なお、この第三の実施例の場合も、第一、第二の実
施例と同様に、流体潤滑剤88を介して、ラジアル、ス
ラスト両動圧軸受が同様の部位に設けられている。
【0053】環状壁74の内周側において、全周にわた
り設けられた凹部75と、スリーブ76の(段部77
の)外周部86とにより、環状の溝87が形成される。
この溝87が流体潤滑剤88を貯溜する貯溜部となす。
従って、第三の実施例では、第二の実施例と異なり、ス
リーブ76の下端面80並びに鍔部73のスラスト受け
面82には、環状溝が設けられておらず、溝87におい
て貯溜する。このため、スラスト動圧発生のための動圧
グルーブを、スリーブ76及び鍔部73の全域にわたり
設けることができ、より大きな動圧発生力を得ることが
できる。
【0054】図7に示すように、モータの回転と停止時
において、溝87は、多量の流体潤滑剤88を貯溜する
ことができる。すなわち回転及び停止に関係なく、予め
所要量の流体潤滑剤を貯溜させることもできる。このた
め、第二の実施例に比べてより耐久性の高い動圧軸受を
実現できる。また、環状壁74の上端部に設けられた突
状部81により、スリーブ76の外周部86とにより間
隙83が形成され、これにより構成されるラビリンスシ
ール構造にて、流体潤滑剤88のモータ外部漏出が防止
される。
【0055】スリーブ76の(段部77の)外周部86
に設けられた凹部85は、スリーブ76を全周にわたり
設けられている。凹部85は、外周部86に撥油剤を塗
布する際に、注入のためのディスペンサが容易に当接し
やすいように設けられているものである。この凹部85
にディスペンサの先端をあてがって注入することによ
り、撥油剤を所定部位に確実に塗布することができる。
なお撥油剤は、突状部81の内周部91に塗布すること
も望ましい。また撥油剤の塗布は、スリーブ76の外周
部86との両方またはいずれかの組み合わせにより、自
由に選択することができる。
【0056】このように第三の実施例では、環状壁74
を流体潤滑剤88の貯溜部としており、撥油剤の塗布に
よる漏出防止に加え、さらにラビリンスシール構造を備
えているため、流体潤滑剤88を多量に貯溜でき、しか
も漏出による枯渇の心配がないので、耐久性と信頼性の
向上が図れる。しかも簡単な構成で行なえるため、モー
タの小型化を容易に図ることができる。
【0057】以上、本発明に従うスピンドルモータの実
施例について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範
囲で設計変更乃至修正等自由である。本実施例では、い
ずれも回転駆動手段として、ロータマグネットとステー
タとが軸方向に対向する、いわゆるアキシャルギャップ
型を用いたが、回転軸に対して半径方向にこれらが対向
する、いわゆるラジアルギャップ型を採用することもで
きる。
【0058】
【発明の効果】本発明のスピンドルモータは、上述の構
成を有しているので、次の効果を奏する。即ち、本発明
に係る第一のスピンドルモータによれば、スリーブ6の
下端面20とこれに対応する鍔部13には、環状溝1
7、18が設けられており、これら環状溝17、18に
は流体潤滑剤39を撥油する撥油剤が塗布されている。
従って、環状溝は流体潤滑剤防止部が形成され、モータ
外部への流体潤滑剤の漏出が防止される。これにより、
簡単な構成により流体潤滑剤の漏出が防止され、動圧軸
受部の耐久性が向上されると共に、モータの小型化を図
ることができる。
【0059】本発明に係る第二のスピンドルモータによ
れば、スリーブ56の下端面60と鍔部53には、環状
溝57、58が設けられており、これら環状溝57、5
8により構成される環状の間隙67を、モータが停止し
ている場合における流体潤滑剤の貯溜部としている。こ
のため、流体潤滑剤64のモータ外部への漏出が防止さ
れて耐久性の向上が図れ、しかも構成が簡単であるた
め、モータの小型化を容易に図ることができる。
【0060】さらに、第二のスピンドルモータによれ
ば、撥油剤の塗布により流体潤滑剤64のモータ外部へ
の漏出がさらに防止され、また環状壁54により漏出防
止部が構成され、さらにはこの環状壁54に設けられた
ラビリンスシール構造により、流体潤滑剤のより一層の
漏出が防止される。
【0061】本発明に係る第三のスピンドルモータによ
れば、スリーブ76の下端面80と鍔部73とが対向す
る外周端縁94側には、所定間隙をもってこれらを全周
にわたり包囲する環状壁74が設けられ、この環状壁7
4を流体潤滑剤88の貯溜部としている。貯溜部は、流
体潤滑剤88を多量に貯溜することができるので、モー
タの回転、停止動作に関係なく、貯溜でき、動圧軸受の
耐久性をより向上させることができる。またそのための
構成が複雑とならないため、モータの小型化を容易に図
ることができる。
【0062】また第三のスピンドルモータによれば、環
状壁74側及びスリーブ76側の両方またはいずれかに
撥油剤が塗布されており、また環状壁74に設けられた
ラビリンスシール構造により、流体潤滑剤88のモータ
外部への漏出が、より防止されることになる。
【0063】このように、本発明のスピンドルモータに
よれば、動圧軸受部に介在される流体潤滑剤の漏出を、
簡単な構成により確実に防止することができ、信頼性と
モータの小型化が図れるスピンドルモータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係るスピンドルモータ
の全体を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】別の実施例を示す要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第二の実施例に係るスピンドルモータ
の全体を示す断面図である。
【図5】図4の要部拡大断面図であり、うち(a)はモ
ータの停止状態を示し、(b)はモータの回転状態を示
す断面図である。
【図6】本発明の第三の実施例に係るスピンドルモータ
の全体を示す断面図である。
【図7】図6の要部拡大断面図であり、うち(a)はモ
ータの停止状態を示し、(b)はモータの回転状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1,51,71 ブラケット 2,52,72 シャフト 3 ロータ 4 ステータ 5 ロータマグネット 6,56,76 スリーブ 7 ハブ 11 カバープレート 17,18,57,58 環状溝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒面形状外周部を有する固定支柱と、 この固定支柱の一端部から、実質上垂直に外方へ延びて
    形成された環状の鍔部と、 略円筒状に形成され、前記固定支柱に外嵌されると共
    に、その一端部が前記鍔部により受け止められるスリー
    ブ部材と、 このスリーブ部材に固定され、回転負荷が装着されるロ
    ータハブと、を有し、 前記スリーブ部材と前記固定支柱との間には、流体潤滑
    剤によるラジアル動圧軸受が設けられ、 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部との間には、流体
    潤滑剤によるスラスト動圧軸受が設けられたスピンドル
    モータにおいて、 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部には、同軸状に形
    成された環状溝がそれぞれ対向して設けられ、 前記環状溝には流体潤滑剤を撥油する撥油剤が塗布さ
    れ、 かかる塗布により、前記スリーブ部材の一端部と前記鍔
    部とが対向する外周端縁から、流体潤滑剤の漏出が防止
    される、流体潤滑剤漏出防止部が設けられた、ことを特
    徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 円筒面形状外周部を有する固定支柱と、 この固定支柱の一端部から、実質上垂直に外方へ延びて
    形成された環状の鍔部と、 略円筒状に形成され、前記固定支柱に外嵌されると共
    に、その一端部が前記鍔部により受け止められるスリー
    ブ部材と、 このスリーブ部材に固定され、回転負荷が装着されるロ
    ータハブと、を有し、 前記スリーブ部材と前記固定支柱との間には、流体潤滑
    剤によるラジアル動圧軸受が設けられ、 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部との間には、流体
    潤滑剤によるスラスト動圧軸受が設けられたスピンドル
    モータにおいて、 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部には、同軸状に形
    成された環状溝がそれぞれ対向して設けられ、 前記環状溝は、モータの回転停止時に流体潤滑剤が貯溜
    される流体潤滑剤貯溜部とした、ことを特徴とするスピ
    ンドルモータ。
  3. 【請求項3】 さらに、前記環状溝のそれぞれ外周端縁
    側には、流体潤滑剤の漏出を防止する撥油剤が塗布され
    た請求項2記載のスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部と
    が対向する外周端縁側には、所定間隙をもって全周にわ
    たり包囲する環状壁が設けられ、 かかる環状壁は、前記外周端縁から漏出された流体潤滑
    剤を捕捉する流体潤滑剤漏出防止部とした請求項2記載
    のスピンドルモータ。
  5. 【請求項5】 前記環状壁の上端部は、この環状壁の内
    周部とこれに対向する前記スリーブ部材の外周部とが近
    接して設けられたラビリンスシール構造とした請求項4
    記載のスピンドルモータ。
  6. 【請求項6】 円筒面形状外周部を有する固定支柱と、 この固定支柱の一端部から、実質上垂直に外方へ延びて
    形成された環状の鍔部と、 略円筒状に形成され、前記固定支柱に外嵌されると共
    に、その一端部が前記鍔部により受け止められるスリー
    ブ部材と、 このスリーブ部材に固定され、回転負荷が装着されるロ
    ータハブと、を有し、 前記スリーブ部材と前記固定支柱との間には、流体潤滑
    剤によるラジアル動圧軸受が設けられ、 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部との間には、流体
    潤滑剤によるスラスト動圧軸受が設けられたスピンドル
    モータにおいて、 前記スリーブ部材の一端部と前記鍔部とが対向する外周
    端縁側には、所定間隙をもって全周にわたり包囲する環
    状壁が設けられ、 かかる環状壁は、前記外周端縁から流出した流体潤滑剤
    を貯溜する流体潤滑剤貯溜部とした、ことを特徴とする
    スピンドルモータ。
  7. 【請求項7】 さらに、前記環状壁の内周部及び/また
    はこれと対向する前記スリーブ部材の外周部には、流体
    潤滑剤を撥油する撥油剤が塗布された請求項6記載のス
    ピンドルモータ。
  8. 【請求項8】 前記環状壁の上端部は、この環状壁の内
    周部とこれに対向する前記スリーブ部材の外周部とが近
    接して設けられたラビリンスシール構造とした請求項7
    記載のスピンドルモータ。
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