JP2006057649A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP2006057649A
JP2006057649A JP2004237313A JP2004237313A JP2006057649A JP 2006057649 A JP2006057649 A JP 2006057649A JP 2004237313 A JP2004237313 A JP 2004237313A JP 2004237313 A JP2004237313 A JP 2004237313A JP 2006057649 A JP2006057649 A JP 2006057649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
piston
cylinder part
cylinder
side disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004237313A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4605495B2 (ja
Inventor
Hiroshi Ishikawa
宏史 石川
Eiji Inoue
英司 井上
Yasunori Oishi
保徳 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2004237313A priority Critical patent/JP4605495B2/ja
Publication of JP2006057649A publication Critical patent/JP2006057649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4605495B2 publication Critical patent/JP4605495B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

【課題】 推力の過度の変化を引き起こすことなく、弾性部材によって所定の予圧を適正に与えることができる油圧式の押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機。
【解決手段】 押圧装置30は、入力軸1と一体的な第1のシリンダ部41と、入力側ディスク2と一体的な第2のシリンダ部59と、第1のシリンダ部と第2のシリンダ部との間に軸方向に移動可能に配設された第1および第2のピストン部61、60とを備え、第1の油圧室70内への油の導入に伴って、第1のピストン部と第1のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するとともに、第1のピストン部が第2のシリンダ部と当接し、第2の油圧室67内への油の導入に伴って、第2のピストン部と第2のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するものであり、第1のピストンと第2のシリンダ部との間には、予圧を与えるための弾性部材100が介挿されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
図3には、自動車用変速機として利用可能な従来のトロイダル型無段変速機の一例が示されている。このトロイダル型無段変速機は、いわゆるダブルキャビティ式の高トルク用トロイダル型無段変速機であり、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが、入力軸1の外周に取り付けられて成る。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン係合によって連結されている。
なお、入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、エンジン側の駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してハウジング14内に支持されており、これにより、軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、入力側ディスク2,2は、入力軸1と共に回転するように、その入力軸1の両端部にボールスプライン6,6を介して支持されている。また、図4にも示すように、入力側ディスク2,2の内面(凹面)2a,2aと出力ディスク3,3の内面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11が回転自在に挟持されている。
図3中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間には第1の皿板ばね8が設けられ、図3中右側に位置する入力側ディスク2とローディングナット9との間には第2の皿ばね10が設けられている。これらの皿板ばね8,10は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面(トラクション面)11a,11a(図4参照)との当接部に押圧力を付与する。
したがって、上記構成の無段変速機では、駆動軸22から押圧装置12を介して左側に位置する入力側ディスク2に回転力が入力されると、入力軸1を介して右側に位置する入力側ディスク2にも回転力が伝わり、その回転がパワーローラ11,11によって出力側ディスク3,3に一定の変速比で伝達される。また、出力側ディスク3,3の回転は、出力歯車4から伝達歯車15および伝達軸16などを介して、出力軸17に伝達される。
ところで、このようなトロイダル型無段変速機において、動力は、入出力側ディスク2,3とパワーローラ11との間での油のせん断力によって伝達される。そのため、入出力側ディスク2,3とパワーローラ11との接触点に大きな荷重を与える必要がある。
前記荷重を与える方法としては、入力トルクに比例した荷重を機械的に発生させる前述したローディングカム式の押圧装置12を用いる場合と、油圧式の押圧装置を用いる場合とがある(例えば、特許文献1参照)。ローディングカム式の押圧装置12のみを用いた場合、入力トルクだけに比例した推力(入力側ディスクの押し付け力)が発生することになるため、変速比によっては、ディスクとローラとの接触部に過剰な押し付け力が作用し、伝達効率の低下や耐久性の低下に繋がる虞がある。これに対し、油圧式の押圧装置を用いると、変速、オイル温度、回転数などに応じて最適な押し付け力を与えることができるため、ローディングカム式の押圧装置よりも変速機の高効率化が可能となる。
また、トロイダル型無段変速機においては、一定の予圧も必要である。そのため、ローディングカム式の押圧装置では、所定の押し付け力を発生させるために、皿ばねを設ける場合が多い。一方、油圧式の押圧装置では、油圧の最低油圧を決めることにより、最低押し付け力を与えることができるが、エンジンの立ち上がり時などでは、油圧が追いついていかないことも考えられるため、一般に、弾性部材により初期予圧を与えるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−12573号公報 特開2003−21211号公報
前述したように、油圧式の押圧装置において、弾性部材により初期予圧を与える場合には、押圧装置により発生する推力と弾性部材により発生する推力との間の関係に着目する必要がある。これらの関係が並列の関係を成していると、すなわち、押圧装置への供給圧が大きくなるにつれて弾性部材が伸張するように推力関係が設定されていると、弾性部材による荷重の変化が大きくなってしまう。そのため、その荷重を見越して油圧力を決定しないと、過大荷重による効率低下や過小荷重による滑りが発生することになる。また、弾性部材の撓みの振幅量が大きいため、ばねの疲労破壊も問題となる。更に、弾性部材が伸張しすぎると、弾性部材が取り付け位置から脱落してしまう場合もあり、そうした場合には、押圧装置の推力を減少させた時に、所要の推力設定値を発生させることができなくなってしまう虞がある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、推力の過度の変化を引き起こすことなく、弾性部材によって所定の予圧を適正に与えることができる油圧式の押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、エンジンからの回転力が入力される入力軸と、入力軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、入力側ディスクとの間に設けられたパワーローラを介して入力側ディスクの回転力を所定の変速比で受ける出力側ディスクと、前記入力側ディスクの背面に配置され且つ前記入力側ディスクを軸方向へ押圧する油圧式の押圧装置とを備え、前記押圧装置は、前記入力軸と一体的に設けられた第1のシリンダ部と、前記入力側ディスクと一体的に設けられた第2のシリンダ部と、第1のシリンダ部と第2のシリンダ部との間に軸方向に移動可能に配設された第1および第2のピストン部とを備え、第1のピストン部は、第1のシリンダ部との間に第1の油圧室を形成し、第2のピストン部は、第1のピストン部との間に空気室を形成するとともに第2のシリンダ部との間に第2の油圧室を形成し、第1の油圧室内への油の導入に伴って、第1のピストン部と第1のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するとともに、第1のピストン部が第2のシリンダ部と当接し、第2の油圧室内への油の導入に伴って、第2のピストン部と第2のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するトロイダル型無段変速機であって、前記第1のピストンと前記第2のシリンダ部との間には、予圧を与えるための弾性部材が介挿されていることを特徴とする。
この請求項1に記載のトロイダル型無段変速機においては、弾性部材の推力が予圧となるが、第1の油圧室内および第2の油圧室内に油を供給して押圧力を増大した場合でも、第1のピストン部と第2のシリンダ部とが当接することにより、弾性部材の圧縮量が制限される(弾性部材の縮み過ぎが防止される)ため、推力変化を小さく抑えることができる。すなわち、押し付け力の変化を抑えることができ、押圧装置からの推力が過大になったり、あるいは、過小になったりすることを防止できる。その結果、トロイダル型無段変速機の効率低下や耐久性低下を防止することができる。また、弾性部材の振幅が小さくなるため、弾性部材の疲労を抑えることも可能になる。
また、請求項2に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、前記弾性部材は、前記入力側ディスクに常時接触した状態で配置されていることを特徴とする。
この請求項2に記載のトロイダル型無段変速機においては、弾性部材が入力側ディスクに対して常時接触した状態で配置されているため、押圧装置の軸方向寸法を小さく抑えることができ、押圧装置の小型化を図る(押圧装置の大型化を防止する)ことができる。
また、請求項3に記載のトロイダル型無段変速機は、エンジンからの回転力が入力される入力軸と、入力軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、入力側ディスクとの間に設けられたパワーローラを介して入力側ディスクの回転力を所定の変速比で受ける出力側ディスクと、前記入力側ディスクの背面に配置され且つ前記入力側ディスクを軸方向へ押圧する油圧式の押圧装置とを備え、前記押圧装置は、前記入力軸と一体的に設けられた第1のシリンダ部と、前記入力側ディスクと一体的に設けられた第2のシリンダ部と、第1のシリンダ部と第2のシリンダ部との間に軸方向に移動可能に配設された第1および第2のピストン部とを備え、第1のピストン部は、第1のシリンダ部との間に第1の油圧室を形成し、第2のピストン部は、第1のピストン部との間に空気室を形成するとともに第2のシリンダ部との間に第2の油圧室を形成し、第1の油圧室内への油の導入に伴って、第1のピストン部と第1のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するとともに、第1のピストン部が第2のシリンダ部と当接し、第2の油圧室内への油の導入に伴って、第2のピストン部と第2のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するトロイダル型無段変速機であって、前記空気室において前記入力軸と前記第1のピストンとの間には、予圧を与えるための弾性部材が介挿されていることを特徴とする。
この請求項3に記載のトロイダル型無段変速機においては、弾性部材の推力が予圧となるが、第1の油圧室内および第2の油圧室内に油を供給して押圧力を増大した場合でも、第1のピストン部と第2のシリンダ部とが当接することにより、弾性部材の圧縮量が制限される(弾性部材の縮み過ぎが防止される)ため、推力変化を小さく抑えることができる。すなわち、押し付け力の変化を抑えることができ、押圧装置からの推力が過大になったり、あるいは、過小になったりすることを防止できる。その結果、トロイダル型無段変速機の効率低下や耐久性低下を防止することができる。また、弾性部材の振幅が小さくなるため、弾性部材の疲労を抑えることも可能になる。
本発明のトロイダル型無段変速機の押圧装置では、押圧力を増大した場合でも、第1のピストン部と第2のシリンダ部とが当接することにより、予圧用の弾性部材の圧縮量が制限される。そのため、推力の過度の変化を引き起こすことなく、弾性部材によって所定の予圧を適正に与えることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、油圧式の押圧装置における予圧付与構成にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図3および図4と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は、本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部(押圧装置周辺部)の断面図を示している。本実施形態に係るトロイダル型無段変速機は、いわゆるダブルキャビティ式の高トルク用トロイダル型無段変速機であり、2つの入力側ディスク2と2つの出力側ディスク(図3参照)とが、入力軸1の外周に取り付けられて成る(図1には、エンジン(原動機)から動力が入力される入力側の入力側ディスク2のみが示されている)。入力側ディスク2と前記出力側ディスクとの間には、入力側ディスク2の回転力を所定の変速比で前記出力側ディスクに伝達するパワーローラが挟持されている。また、入力軸1の中間部の外周には、図3に示された従来の構成と同様に、出力歯車が回転自在に支持されている。前記出力歯車の中心部に設けられた円筒状のフランジ部には、前記出力側ディスクがスプライン係合によって連結されている。なお、動力出力側の構成は、図3の構成と同様であるため、その説明を省略する。
入力軸1と図示しないエンジン側の駆動軸22(図3参照)との間には、結合部としての動力伝達部52が設けられている。また、入力軸1の入力側に位置する入力側ディスク2(図1に示す入力側ディスク2)の背面2bには、入力側ディスク2を軸方向へ押圧する油圧式の押圧装置30が設けられている。この押圧装置30は、入力軸1の入力端部1aと一体の第1のシリンダ部41と、入力側ディスク2と一体の第2のシリンダ部59と、第1の環状体(第1のピストン部)61と、第2の環状体(第2のピストン部)60とを備えている。
第1のシリンダ部41は、第2のシリンダ部59の外周に係合しており、入力側ディスク2の背面2bと対向した状態で配されている。また、第2のシリンダ部59は、筒状に形成されており、入力側ディスク2の外周縁から第1のシリンダ部41に向けて延びている。
第2の環状体60は、その内周面が入力軸1の外周面に嵌合されるとともに、その外周面が第2シリンダ部59の内周面に嵌合されており、入力側ディスク2の背面2bに対向した状態で配されている。また、第1の環状体61は、その内周面が入力軸1の外周面に嵌合されるとともに、その外周面が第1シリンダ部41の内周面に嵌合されており、第2の環状体60と第1のシリンダ部41との間に配されている。
第1のシリンダ部41の内面と、第1の環状体61と、入力軸1の外周面の一部とによって囲まれた空間は、第1の油圧室(油室)70を構成している。この第1の油圧室70は、第1の環状体61の外周部および内周部に装着されたシール部材71、72によって、流体密(液密および気密)に保たれている。また、第2のシリンダ部59の内周面と、第2の環状体60と、入力側ディスク2の背面2bと、入力軸1の外周面の一部とによって囲まれた空間は、第2の油圧室(油室)67を構成している。この第2の油圧室67は、第2の環状体60の外周部に装着されたシール部材68によって、流体密に保たれている。また、第2のシリンダ部59の内周側において、第2の環状体60と第1の環状体61との間に位置する空間75は空気室となっている。空気室75は、複数のシール部材68,72によって流体密に保たれている。また、第2のシリンダ59は、空気室75を外部に連通させる連通溝としても機能する隙間Sを第1の環状体61との間に有しており、この隙間Sを介して第1の環状体61と当接可能となっている。そして、第1の環状体61と第2のシリンダ部59との間には、予圧を付与するための皿バネ100が介挿されている。この場合、皿バネ100は、予圧調整用のプレート102により、第2のシリンダ部59と常時接触された状態で配置されている。
各油圧室67,70に油を供給するため、エンジン側の前記駆動軸22には油路が形成されている。具体的には、入力軸1の入力端部1aには、軸線Oと同軸な内孔1bが長手方向に沿って形成されており、この内孔1bには入力軸1に結合される駆動軸22の延出部が嵌挿されるようになっている。また、前記延出部には、その長手方向に沿って延びる油路と、この油路と直交するように径方向に延びる油孔とが形成されている。また、入力軸1には、前記油孔と各油圧室67,70とをそれぞれ繋ぐ油孔82,80が形成されている。
第1の油圧室70に通じる第1の油孔80は、入力軸1の軸線Oと直交するように径方向に延びており、また、第2の油圧室67に通じる第2の油孔82は、入力軸1の軸線Oに対して斜めに延びている。
このような構成では、第2の油圧室67内に圧油が供給されると、この圧油は、第2の環状体60と入力側ディスク2の背面2bとが互いに離れる方向に入力側ディスク2aを移動させる。これにより、入力側ディスク2が出力側ディスクに向かって押圧される。一方、第1の油圧室70内に圧油が供給されると、この圧油は、第1の円環状61と第1のシリンダ部41とが離れる方向に第1のシリンダ部41を移動させる。これにより、第1のシリンダ部41と一体を成す入力軸1がエンジン側へと移動し、ローディングナット9(図3参照)を介して、エンジンから遠くに位置する反対側の入力側ディスク2が出力側ディスクに向かって押圧される。こうして、それぞれのパワーローラのトラクション部が入出力側ディスク2,3の双方に転接し、入力側ディスク2の回転駆動力を所望の減速比で出力側ディスク3に伝達する。
また、このような押圧作動時(第1の油圧室70内および第2の油圧室67内に圧油が供給された際)、第1の環状体61は、隙間Sを埋めるように第2のシリンダ部59と当接し、第2のシリンダ部59との間に介挿された皿バネ100を圧縮させるが、第1の環状体61と第2のシリンダ部59とが当接するため、皿バネ100の圧縮量は隙間S分の長さだけに留まる。
以上説明したように、本実施形態では、第1の環状体61と第2のシリンダ部59との間に予圧を付与する弾性部材としての皿バネ100が介挿されているが、第1の油圧室70内および第2の油圧室67内に油を供給して押圧力を増大した場合でも、第1の環状体61と第2のシリンダ部59とが当接することにより、皿バネ100の圧縮量が制限される(皿バネ100の縮み過ぎが防止される)ため、推力変化を小さく抑えることができる。すなわち、押し付け力の変化を抑えることができ、押圧装置からの推力が過大になったり、あるいは、過小になったりすることを防止できる。その結果、トロイダル型無段変速機の効率低下や耐久性低下を防止することができる。また、皿バネ100の振幅が小さくなるため、皿バネ100の疲労を抑えることも可能になる。
また、本実施形態では、皿バネ100が入力側ディスク2(第2のシリンダ部59)に対して常時接触した状態で配置されているため、押圧装置の軸方向寸法を小さく抑えることができ、押圧装置の小型化を図る(押圧装置の大型化を防止する)ことができる。
図2は、本発明の他の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部(押圧装置周辺部)の断面図を示している。
前述の図1の実施の形態においては、第1の環状体61と第2のシリンダ部59との間に、予圧を付与するための皿バネ100と予圧調整用のプレート102とが介挿されていたが、本実施の形態では、これに代えて、空気室75において、入力軸1の段部と第2の環状体60との間に、予圧を付与するための皿バネ100と予圧調整用のプレート102とが介挿されている。本実施の形態のその他の構成は、図1の実施の形態の構成と同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態では、押圧作動時(第1の油圧室70内および第2の油圧室67内に圧油が供給された際)、入力軸1と第2の環状体60との間に介挿された皿バネ100を圧縮させるが、第1の環状体61と第2のシリンダ部59とが当接するため、皿バネ100の圧縮量はこれらの第1の環状体61と第2のシリンダ59との間の隙間S分の長さだけに留まる。
このように本実施の形態では、入力軸1と第2の環状体60との間に予圧を付与する弾性部材としての皿バネ100が介挿されているが、第1の油圧室70内および第2の油圧室67内に油を供給して押圧力を増大した場合でも、第1の環状体61と第2のシリンダ部59とが当接することにより、皿バネ100の圧縮量が制限される(皿バネ100の縮み過ぎが防止される)ため、推力変化を小さく抑えることができるという効果を奏する。また、本実施の形態では、皿バネ100の設計の自由度が高くなる。
本発明は、ダブルキャビティ型などのハーフトロイダル型無段変速機の他、トラニオンを有さないフルトロイダル型無段変速機にも適用することができる。
本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部拡大断面図である。 従来のダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機の断面図である。 入力側ディスクと出力側ディスクとの間にパワーローラが設けられた状態を拡大して明確に示した図2のトロイダル型無段変速機の拡大断面図である。
符号の説明
1 入力軸
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
30 押圧装置
41 第1のシリンダ部
59 第2のシリンダ部
60 第2の環状体(第2のピストン部)
61 第1の環状体(第1のピストン部)
67 第2の油圧室
70 第1の油圧室
100 皿バネ(弾性部材)

Claims (3)

  1. エンジンからの回転力が入力される入力軸と、入力軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、入力側ディスクとの間に設けられたパワーローラを介して入力側ディスクの回転力を所定の変速比で受ける出力側ディスクと、前記入力側ディスクの背面に配置され且つ前記入力側ディスクを軸方向へ押圧する油圧式の押圧装置とを備え、前記押圧装置は、前記入力軸と一体的に設けられた第1のシリンダ部と、前記入力側ディスクと一体的に設けられた第2のシリンダ部と、第1のシリンダ部と第2のシリンダ部との間に軸方向に移動可能に配設された第1および第2のピストン部とを備え、第1のピストン部は、第1のシリンダ部との間に第1の油圧室を形成し、第2のピストン部は、第1のピストン部との間に空気室を形成するとともに第2のシリンダ部との間に第2の油圧室を形成し、第1の油圧室内への油の導入に伴って、第1のピストン部と第1のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するとともに、第1のピストン部が第2のシリンダ部と当接し、第2の油圧室内への油の導入に伴って、第2のピストン部と第2のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するトロイダル型無段変速機であって、前記第1のピストンと前記第2のシリンダ部との間には、予圧を与えるための弾性部材が介挿されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記弾性部材は、前記入力側ディスクに常時接触した状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. エンジンからの回転力が入力される入力軸と、入力軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、入力側ディスクとの間に設けられたパワーローラを介して入力側ディスクの回転力を所定の変速比で受ける出力側ディスクと、前記入力側ディスクの背面に配置され且つ前記入力側ディスクを軸方向へ押圧する油圧式の押圧装置とを備え、前記押圧装置は、前記入力軸と一体的に設けられた第1のシリンダ部と、前記入力側ディスクと一体的に設けられた第2のシリンダ部と、第1のシリンダ部と第2のシリンダ部との間に軸方向に移動可能に配設された第1および第2のピストン部とを備え、第1のピストン部は、第1のシリンダ部との間に第1の油圧室を形成し、第2のピストン部は、第1のピストン部との間に空気室を形成するとともに第2のシリンダ部との間に第2の油圧室を形成し、第1の油圧室内への油の導入に伴って、第1のピストン部と第1のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するとともに、第1のピストン部が第2のシリンダ部と当接し、第2の油圧室内への油の導入に伴って、第2のピストン部と第2のシリンダ部とが互いに離間するように軸方向に移動するトロイダル型無段変速機であって、前記空気室において前記入力軸と前記第1のピストンとの間には、予圧を与えるための弾性部材が介挿されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
JP2004237313A 2004-08-17 2004-08-17 トロイダル型無段変速機 Expired - Fee Related JP4605495B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004237313A JP4605495B2 (ja) 2004-08-17 2004-08-17 トロイダル型無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004237313A JP4605495B2 (ja) 2004-08-17 2004-08-17 トロイダル型無段変速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006057649A true JP2006057649A (ja) 2006-03-02
JP4605495B2 JP4605495B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=36105308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004237313A Expired - Fee Related JP4605495B2 (ja) 2004-08-17 2004-08-17 トロイダル型無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4605495B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168198A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
WO2014203921A1 (ja) * 2013-06-21 2014-12-24 本田技研工業株式会社 トロイダル型無段変速機
US8939866B2 (en) 2012-03-15 2015-01-27 Hamilton Sundstrand Corporation Toroidal traction drive
JP2015145699A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機
JP2016003746A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001165263A (ja) * 1999-12-06 2001-06-19 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2002227953A (ja) * 1996-04-19 2002-08-14 Torotrak (Development) Ltd バリエータ制御システム
JP2004162851A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機のローディング油圧制御方法
JP2004169719A (ja) * 2002-11-15 2004-06-17 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機及び無段変速装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227953A (ja) * 1996-04-19 2002-08-14 Torotrak (Development) Ltd バリエータ制御システム
JP2001165263A (ja) * 1999-12-06 2001-06-19 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2004162851A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機のローディング油圧制御方法
JP2004169719A (ja) * 2002-11-15 2004-06-17 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機及び無段変速装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168198A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
US8939866B2 (en) 2012-03-15 2015-01-27 Hamilton Sundstrand Corporation Toroidal traction drive
WO2014203921A1 (ja) * 2013-06-21 2014-12-24 本田技研工業株式会社 トロイダル型無段変速機
JPWO2014203921A1 (ja) * 2013-06-21 2017-02-23 本田技研工業株式会社 トロイダル型無段変速機
JP2015145699A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機
JP2016003746A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機

Also Published As

Publication number Publication date
JP4605495B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3714226B2 (ja) トロイダル型無段変速機
US7066312B2 (en) Fluid transmitting system with lock-up clutch
CN102782363A (zh) 用于无级变速器的驱动机构
JP2002243001A (ja) 無段変速機の正逆転装置
JP6117991B2 (ja) トロイダル無段変速機
JP4605495B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4079691B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6427899B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4196486B2 (ja) トロイダル形無段変速装置
JP2001295904A (ja) トロイダル型無段変速機のディスク押付け装置
JP4696537B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4106797B2 (ja) トロイダル形無段変速装置
JP4809526B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP2015215065A (ja) 車両用無段変速機
JP5051438B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6528358B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6427886B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2004162851A (ja) トロイダル型無段変速機のローディング油圧制御方法
JP2005127490A (ja) トロイダル型無段変速機
JP5120134B2 (ja) 摩擦車式無段変速機
JP6492906B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3767471B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2003035351A (ja) シングルキャビティ式トロイダル型無段変速機
JP2009041628A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2008121709A (ja) 流体伝動装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100910

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100923

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4605495

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees