JP2006051688A - 陶磁器の加飾方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
意図した多様な色模様を容易に形成でき、模様形成の再現性に優れており、低コストで大量生産に適した陶磁器の加飾方法を提供する。
【解決手段】
成形した陶磁器素体の表面に少なくとも一層の着色材料層を設け、上記着色材料層の一部を切削し、露出させた面に色模様を表出させる方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は陶磁器を加飾する方法に関する。
従来陶磁器を加飾する方法としては、高温焼成の前に素地に下絵を描き、施釉する方法、複数色の粘土を一緒に練りこんだり、組合せたりして模様を形成する練りこみと呼ばれる方法等がある。しかし意図した模様が形成されるように下絵を描いたり、粘土を練りこんだりする工程は手作業によらなければならない。特に立体感のある模様や斑点模様を形成する場合、陶磁器製品の表面に釉薬を重ね塗りしていたので、製造コストが高いという問題があった。
容易に凹凸、斑点模様等を形成できる陶磁器の加飾方法として、特開平03-261684号は、粒状フリット及び/又は粒状釉と泥漿状釉薬を混合し、陶磁器製品の表面に施釉する方法を記載している。しかしこの方法では、斑点模様を容易に形成できるものの、それ以外の意図した模様を形成するのは困難であり、模様の再現性も不十分であった。
特開2000-7468号は、本焼成した陶磁器の施釉面に加飾用の転写紙を設け、略1,000℃〜略1,200℃以上の温度で高温焼成し、本焼成の施釉面に釉薬転写層を膨出形成する方法を記載している。この方法によれば凹凸模様等の加飾を効率的に行えるが、高価なスクリーン印刷機を導入しなければならず、さらに加飾の工程が煩雑であるという問題があった。
特開平6-262615号(特許文献1)は、成形した陶磁器素地を乾燥させた後、素地に吸着する液体を模様となるように陶磁器素地の表面に塗布し、それが乾燥する前に表面にブラストを施し、液体を塗布していない部位だけを剥落させ、液体の塗布部を立体模様として現す陶磁器素地の立体模様現出方法を記載している。特許文献1では、液体の塗布部には着色できるものの、ブラスト部位は陶磁器素地であるので、そこに着色層を形成するにはさらに着色層を設ける工程を要する。そのため特許文献1では、色模様を多様化する場合の工程が煩雑であった。
特開平6-262615号公報
従って、本発明の目的は、意図した多様な色模様を容易に形成でき、模様形成の再現性に優れており、低コストで大量生産に適した陶磁器の加飾方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、成形した陶磁器素体の表面に少なくとも一層の着色材料層を設け、前記着色材料層の一部を切削し、露出させた面に色模様を表出させると、意図した多様な色模様を容易に、再現性良く、低コストで陶磁器に形成できることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の陶磁器の加飾方法は、成形した陶磁器素体の表面に少なくとも一層の着色材料層を設け、前記着色材料層の一部を切削し、露出させた面に色模様を表出させることを特徴とする。前記着色材料層は各々色相の異なる二層以上からなるのが好ましい。
前記陶磁器素体の平滑な部位では、前記着色材料層にテーパ状の切削部位を形成するのが好ましい。
前記陶磁器素体は表面に凸部を有するのが好ましい。前記陶磁器素体の凸部を有する部位では、少なくとも前記凸部の上及びその付近周囲に前記着色材料層を設け、前記凸部が露出する深さまで、前記凸部の部位及びその付近周囲の前記着色材料層を切削し、前記凸部の露出面及びその周囲に表出した着色材料層による色模様を形成するのが好ましい。
前記陶磁器素体は表面に凹部を有するのが好ましい。前記陶磁器素体の凹部を有する部位では、少なくとも前記凹部の上及びその付近周囲に前記着色材料層を設け、前記凹部周囲の陶磁器素地に達する深さまで、前記凹部の部位及びその付近周囲の前記着色材料層を切削し、前記凹部内に露出した着色材料層による色模様を形成するのが好ましい。
本発明によれば、意図した多様な色模様を容易に、再現性良く、低コストで陶磁器に形成できる。また本発明によれば、色模様に立体感を付与することも容易である。このため本発明は、加飾陶磁器の大量生産に適している。本発明の加飾方法は、食器、花器、タイル、レンガ等の多種の陶磁器の加飾に適用できる。
本発明の陶磁器の加飾方法は、(1) 陶磁器素体を成形する工程、(2) 着色材料層を形成する工程、(3) 着色材料層を切削する工程、及び(4) 焼成する工程を含む。
[1] 成形工程
陶磁器素体を成形する材料に特に制限はなく、公知の陶土又は磁土を主成分とし、これらに長石や石英を添加したものが使用できる。陶磁器素体の形状に特に制限はなく、例えば食器、花器、タイル、レンガ等が挙げられる。
陶磁器素体を成形する方法としては、所望の形状に応じて、排泥鋳込み成形法(鋳込み成形法)、圧力鋳込み成形法(二重鋳込み成形法)、機械ロクロ成形法、ローラーマシン成形法、プレス成形法、押し出し成形法等の公知の方法が挙げられる。食器等の比較的複雑な形状のものを成形する場合、それぞれ石膏型を使用する鋳込み成形法、二重鋳込み成形法、機械ロクロ成形法及びローラーマシン成形法が好ましい。これらの成形法を用いる場合、石膏型に限らず、必要に応じて金型を用いてもよい。
加飾のために陶磁器表面に凹凸を形成する場合、凹凸の彫刻模様を付けた石膏型を使用し、その模様を生地に写すのが好ましい。必要に応じて、脱型した陶磁器素体表面を切削したり、型押ししたりして凹凸を形成してもよい。
陶磁器素体表面を切削して凹凸を形成する方法について図面を用いて説明する。図1は容器状の陶磁器素体を切削する装置の例を示す概略図であり、図2は図1に示す装置の概略平面図である。この装置は、陶磁器素体1の底部を両面から把持するグリップ4a及び4b、並びに陶磁器素体1の側面を切削する手段5を有する。グリップ4aはシリンダ40により回転自在に支持されているとともに、ベルト伝動機構41を介したモータ42により回転駆動可能である。グリップ4bは、グリップ4aとともにモータ42により回転駆動可能であってもよいし、単にシリンダ等により回転自在に支持されていてもよい。陶磁器素体1の把持手段として、グリップ4a及び4bを用いることに限定する趣旨ではなく、例えば陶磁器素体1の上下部のそれぞれを把持可能なチャックを用いてもよい。
切削手段5は、陶磁器素体1の中心軸に平行な第1軸(z軸)方向に対して垂直な第2軸(y軸)方向に延在する外筒50に収容された直動アクチュエーター6aに取り付けられており、直動アクチュエーター6aに連動してy軸方向に移動可能である。外筒50は、z軸方向に延在する外筒51に収容された直動アクチュエーター6bに取り付けられており、直動アクチュエーター6bに連動してz軸方向に移動可能である。外筒51は、z軸方向及びy軸方向に垂直な第3軸(x軸)方向に延在する外筒52に収容された直動アクチュエーター6cに取り付けられており、直動アクチュエーター6cに連動してx軸方向に移動可能である。よって切削手段5は三次元移動が可能である。
切削手段5としては、刃物、ルータ、グラインダー、ロールグラインダー等が挙げられる。直動アクチュエーター6a,6b,6cとしては、例えば油圧シリンダ、空気シリンダ等が挙げられる。油圧シリンダ又は空気シリンダを用いる場合、これらをモータ駆動させればよい。
x,y,zの各方向の直動機構は直動アクチュエーター6a,6b,6cを用いる機構に限定する趣旨ではなく、その他に例えばラックと歯車からなる機構を用いてもよい。また直動アクチュエーター6a,6b,6cを用いる機構の代わりに、切削手段5をロボットアームにより動かしてもよい。
直動アクチュエーター6a,6b,6cを駆動する各モータ、及びグリップ4aを回動駆動するモータ42は、予め記憶させたプログラムに従って信号処理を行う電子制御装置により制御するのが好ましい。上記ロボットアームを用いる場合も、予め記憶させたプログラムに従って信号処理を行う電子制御装置により制御するのが好ましい。以上に述べた構成の装置を用いることにより、陶磁器素体1に対する切削手段5の位置や切削深さを自在に制御できるので、所望の凹凸形状を精度良く短時間で形成することが可能となる。
図3は皿状の陶磁器素体を切削する装置の例を示す。なお図3において図1に示す例と同じ部材又は部分には同じ参照番号を付してある。この例では、陶磁器素体1を把持する手段として、吸引孔70を有する台座7を用いている。台座7はスピンドルユニット71により回転自在に支持されているとともに、ベルト伝動機構41を介したモータ42により回転駆動可能である。陶磁器素体1を、その背面が台座7に当接するように載置し、真空ポンプ72の作動により台座7に吸着させる。台座7はシリコンゴム等からなるのが好ましい。切削手段5の種類、切削手段5の三次元移動制御及びモータ42の制御については上記と同じでよい。皿状陶磁器素体1の背面を切削する場合、皿状陶磁器素体1の上面に沿った形状の台座7を使用すればよい。
[2] 着色材料層形成工程、及び切削工程
以下着色材料層を形成する工程、及び着色材料層を切削する工程について図面を用いて説明する。図4及び図5は、陶磁器素体の平滑面に着色材料層を設け、その一部を切削する例を示す。図4に示す例では、陶磁器素体1の表面に各々色相の異なる第一の層20及び第二の層21の二層からなる着色材料層2を設けている。着色材料2としては、絵の具、粘土、色化粧土等が挙げられる。絵の具としては、陶磁器の絵付けに使用される公知の絵の具が使用でき、例えば洋絵の具、和絵の具等が挙げられる。
絵の具の塗布手段としては、エアブラシ法、浸漬法、スピンコート法等が挙げられるが、エアブラシ法が好ましい。エアブラシ法では、絵の具を効率的に塗布できるだけでなく、膜厚制御も容易である。例えば陶磁器の側面や上面全体に塗布する場合、陶磁器を回転自在の台座に載置し、モータ等の駆動手段により回転させながらエアブラシで一様に塗布する。エアブラシは移動不能でもよいが、移動可能であるのが好ましい。エアブラシを移動可能とする場合、上記切削手段の三次元移動制御機構と同様の機構を用いればよく、エアブラシの移動を制御するモータと、陶磁器を回転させるモータとを、予め記憶させたプログラムに従って信号処理を行う電子制御装置により制御するのが好ましい。
着色材料2として粘土又は色化粧土を使用する場合、粘土又は色化粧土を水等の溶媒で希釈したペースト状物質とし、陶磁器の形状に応じて浸漬法、スピンコート法等の方法により表面に塗布するのが好ましい。言うまでもないが、着色材料層2は必ずしも陶磁器の全面に設ける必要はなく、色模様を形成したい部位にのみ設ければよい。また着色材料層2は少なくとも一層設ければよく、所望の色模様に応じて何層設けてもよい。
着色材料層2を構成する第一の層20及び第二の層21の各々の厚さは、所望の色模様に応じて適宜設定すればよいが、通常0.05〜1mmとする(以下同じ)。各着色材料層20,21の色相は、所望の色模様に応じて適宜設定すればよい。
着色材料層2を設けた陶磁器は、着色材料層2の切削が可能な状態になるまで乾燥する。乾燥は、温度及び湿度を一定に保持した雰囲気で行なうのが好ましい。陶磁器素体1の強度が、後段の切削に耐えられるほど高くない場合、着色材料層2を設けた陶磁器を仮焼きしてもよい。仮焼きは、着色材料層2を設けた陶磁器を窯に入れて、約700〜1000℃の温度に達するまで加熱すればよい。必ずしも全体を仮焼きする必要はなく、切削時に把持手段と接触する部分のみを仮焼きしてもよい。部分的に仮焼きする方法として、温度分布を設けることができる電気炉中で陶磁器素体1を加熱する方法、陶磁器素体1に歪みが生じない程度に部分的に熱風を吹き付ける方法等がある。
図4に示す例では、図4(a)に示す着色材料層2を乾燥後、第一の層20に達する深さまですり鉢状に切削し、図4(b)及び(c)に示すように、露出面3に第一の層20による円形の色模様を形成している。
着色材料層2を切削する際に使用する各手段(陶磁器把持手段、切削手段、切削手段の三次元移動手段、及び陶磁器を回転させる手段)並びにそれらの制御は、上記の陶磁器素地を切削して凹凸を設ける場合と同じでよいので、説明を省略する。ただし図4に示すようなすり鉢状の切削部を形成する場合、切削手段としてはルータが好ましい。すり鉢状の切削部を形成する場合、切削する部分だけが露出するようにマスクをした上、サンドブラスト法を用いてもよい。
図5は、陶磁器素体1の表面に各々色相の異なる第一の層20、第二の層21及び第三の層22の三層からなる着色材料層2を設け、その一部を切削した例を示す。三層の着色材料層20〜22を設けた場合、第一の層20に達する深さまですり鉢状に切削すると、図5(b)及び(c)に示すように、露出面3に第一の層20及び第二の層21による二重円の色模様を形成できる。
なお図5に示すような三層からなる着色材料層2を設けた場合、第二の層21に達する深さまで切削する部位と、第一の層20に達する深さまで切削する部位とを設けると、多種の色模様を形成できる。
図4及び図5に示すような平滑面に設けた着色材料層2を切削する場合、色模様を表出させるためには、上記のようなテーパ面を形成すればよく、切削部の形状や着色材料層2に対する切削角を適宜変更すれば、露出面3に現れる色模様を様々に変更することができる。また陶磁器素地に至る深さまで切削してもよく、これにより陶磁器素地の色相を含めた色彩構成が可能となる。切削部はテーパ面を有する限り形状に限定はなく、すり鉢状以外に円錐状、角錐状、半球状等の幾何学形状;文字を模した溝;不規則な溝;具体的事物(例えば草花、動物、木目等)を模した溝等が挙げられる。
図6〜図8は、陶磁器素体の円柱状凸部を設けた面に着色材料層を設け、切削する例を示す。図6に示す例では、凸部10の高さより薄い第一の層20を設け、その上に第二の層21を設けている。図6(b)及び(c)に示すように、凸部10の部位及びその近傍を、凸部10の上端に達する深さまで陶磁器面に沿って一様に切削すると、露出した面3に凸部10の露出面及び第一の層20による二重円の色模様を形成できる。陶磁器面に沿って一様に切削するには、切削手段として刃物又はロールグラインダーを用いるのが好ましいが、必要に応じてサンドブラスト法を用いてもよい。
図7に示す例では、第一の層20及び第二の層21を、それらの合計厚が凸部10の高さより少なくなるように設け、その上に第三の層22を設けている。図7(b)及び(c)に示すように、凸部10及びその近傍を、陶磁器素地の凸部10上端に達する深さまで陶磁器面に沿って一様に切削すると、露出した面3に凸部10の露出面、第一の層20及び第二の層21による三重円の色模様を形成できる。
図8に示す例では、着色材料層20〜22を、それらの合計厚が凸部10の高さより少なくなるように設けている。図8に示すように、凸部10及びその近傍を、陶磁器素地の凸部10上端に達する深さまで陶磁器面に沿って一様に切削すると、露出した面3に凸部10の露出面、第一の層20及び第二の層21による三重円の色模様を形成でき、かつ三重円模様をその周囲より浮き出させることができ、立体的効果も得られる。
図7及び図8に示す3層の着色材料層20,21,22を有する陶磁器は、凸部10を複数有していても、必ずしも全ての凸部10について上端に達する深さまで切削する必要はなく、第一の層20や第二の層21まで切削する部位を設けてもよく、これにより多様な色模様を形成できる。
以上のように、予め陶磁器素地に凸部を設けておけば、着色材料層2を形成した後、凸部10の部位及びその近傍を所定深さまで陶磁器面に沿って一様に切削するだけで色模様を形成できる。凸部10の形状や着色材料層2に対する切削角を適宜変更すれば、現れる色模様を様々に変更することができる。凸部10の形状に特に制限はなく、円柱状以外に角柱状等の幾何学形状;文字を模した形状;不規則な形状;具体的事物(例えば草花、動物、木目等)を模した形状等が挙げられる。
図9〜図11は、陶磁器素体の円柱状凹部を設けた面に着色材料層を設け、切削する例を示す。図9に示す例では、凹部11の深さより厚い着色材料層2を設けている。図9(b)及び(c)に示すように、凹部11の部位及びその近傍を、陶磁器素地に達する深さまで、陶磁器面に沿って一様に切削すると、凹部11内に充填した着色材料層2による円形の色模様を露出面3に形成できる。
図10に示す例では、凹部11の深さより薄い第一の層20を設け、その上に第二の層21を設けている。図10(b)及び(c)に示すように、凹部11の部位及びその近傍を、陶磁器素地に達する深さまで、陶磁器面に沿って一様に切削すると、凹部11内に充填した着色材料層20,21による二重円の色模様を露出面3に形成できる。
図11に示す例では、第一の層20及び第二の層21を、それらの合計厚が凹部11の深さより少なくなるように設け、その上に第三の層22を設けている。図11に示すように、凹部11の部位及びその近傍を、陶磁器素地に達する深さまで陶磁器面に沿って一様に切削すると、凹部11内に充填した着色材料層20〜22による三重円の色模様を露出面3に形成できる。
図11に示す3層の着色材料層20,21,22を有する陶磁器は、凹部11を複数有していても、必ずしも全ての凹部11についてその周囲の陶磁器素地に達する深さまで切削する必要はなく、第一の層20や第二の層21に達する深さまで切削する部位を設けてもよく、これにより多様な色模様を形成できる。
以上のように、予め陶磁器素地に凹部11を設けておけば、着色材料層2を形成した後、凹部11の部位及びその近傍を所定深さまで、陶磁器面に沿って一様に切削するだけで、色模様を形成できる。凹部11の形状や着色材料層2に対する切削角を適宜変更すれば、現れる色模様を様々に変更することができる。凹部11の形状に限定はなく、円柱状以外に角柱状、円錐状、角錐状、半球状、すり鉢状等の幾何学形状;文字を模した溝;不規則な溝;具体的事物(例えば草花、動物、木目等)を模した溝等が挙げられる。
また上記の平滑部位において形成する色模様、凸部10の部位において形成する色模様、及び凹部11の部位において形成する色模様をそれぞれ組合せれば、陶磁器に多様な模様が形成できる。
なお着色材料層2の切削は本焼成前に行なうのが好ましいが、このことに限定する趣旨ではなく、必要に応じて本焼成後に行ってもよい。
[3] 焼成
上記のように陶磁器素体に色模様を形成した後、本焼成する。本焼成は、約1,100〜1,400℃の温度で、24時間程度とするのが好ましい。本焼成の前に釉薬を塗布するのが好ましいが、必ずしも釉薬を塗布することに限定する趣旨ではない。釉薬は、浸漬法、スプレー法等により塗布するのが好ましい。
陶磁器素体を切削する装置の例を示す概略図である。 図1の装置の概略平面図である。 陶磁器素体を切削する装置の別の例を示す概略図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体の別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体のさらに別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体のさらに別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体のさらに別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体のさらに別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体のさらに別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は着色材料層を設けた陶磁器素体のさらに別の例を示す部分拡大断面図であり、(b)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大断面図であり、(c)は(a)の着色材料層を切削した状態を示す部分拡大平面図である。
符号の説明
1・・・陶磁器素体
10・・・凸部
11・・・凹部
2・・・着色材料層
20・・・第一の着色材料層
21・・・第二の着色材料層
22・・・第三の着色材料層
3・・・露出面
4a,4b・・・グリップ
40・・・シリンダ
41・・・ベルト伝動機構
42・・・モータ
5・・・切削手段
50,51,52・・・外筒
6a,6b,6c・・・直動アクチュエーター
7・・・台座
70・・・吸引孔
71・・・スピンドルユニット
72・・・真空ポンプ

Claims (5)

  1. 成形した陶磁器素体の表面に少なくとも一層の着色材料層を設け、前記着色材料層の一部を切削し、露出させた面に色模様を表出させることを特徴とする陶磁器の加飾方法。
  2. 請求項1に記載の陶磁器の加飾方法において、前記陶磁器素体は表面に平滑な部位を有し、前記平滑部位に着色材料層を設け、前記着色材料層にテーパ状の切削部位を形成することを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は2に記載の陶磁器の加飾方法において、前記陶磁器素体は表面に凸部を有し、少なくとも前記凸部の上及びその付近周囲に前記着色材料層を設け、前記凸部が露出する深さまで、前記凸部の部位及びその付近周囲の前記着色材料層を切削し、前記凸部の露出面及びその周囲に表出した着色材料層による色模様を形成することを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の陶磁器の加飾方法において、前記陶磁器素体は表面に凹部を有し、少なくとも前記凹部の上及びその付近周囲に前記着色材料層を設け、前記凹部周囲の陶磁器素地に達する深さまで、前記凹部の部位及びその付近周囲の前記着色材料層を切削し、前記凹部内に露出した着色材料層による色模様を形成することを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の陶磁器の加飾方法において、前記着色材料層は各々色相の異なる二層以上からなることを特徴とする方法。
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