JP2006051339A - 便器周りの可動床装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 便器の使用者の介助、又は使用者の体形に応じた最適な使い勝手を実現でき、しかも、これを極めて簡単な施工にて実現できる便器周りの可動床装置を提供する。
【解決手段】 踏板4の上に使用者Pが立つ状態で、踏板4を床材2の下方まで下降させる。使用者Pの尻Hの直下に洋式便器1の便座Sが軽く接触又は接近したところで、踏板4の下降を停止させる。この状態で、使用者Pは、腰や背中を無理に折り曲げることなく便座Sに尻Hを僅かに降ろすだけで、洋式便器1に容易に着座できる。また、踏板4を回転できるようにしても良い。
【選択図】 図10
【解決手段】 踏板4の上に使用者Pが立つ状態で、踏板4を床材2の下方まで下降させる。使用者Pの尻Hの直下に洋式便器1の便座Sが軽く接触又は接近したところで、踏板4の下降を停止させる。この状態で、使用者Pは、腰や背中を無理に折り曲げることなく便座Sに尻Hを僅かに降ろすだけで、洋式便器1に容易に着座できる。また、踏板4を回転できるようにしても良い。
【選択図】 図10
Description
本発明は、家庭や病院等の便房に簡単に設置できる便器周りの可動床装置に関する。
下記の特許文献1には、便器を使用する者(以下で「使用者」と記す。)の利便を考慮して、便器を便房の床面に対して昇降させる技術が開示されている。また、下記の特許文献2には、便器の周りの清掃を念入りに行えるように、清掃時に床板の一部を浮き上がらせる技術が開示されている。
特開2000−27270号公報
特開平6−26694号公報
しかしながら、特許文献1のように便器を昇降させるには、便器を昇降可能に便房に取付けなければならないので、施工が大掛かりになる上、施工費が高騰するという問題がある。また、特許文献2では、床面を所望の高さに停止させることはできず、単に床板を所定の範囲で動作させるに過ぎない。
本発明の目的は、便器の使用者の介助、又は使用者の体形に応じた最適な使い勝手を実現でき、しかも、これを極めて簡単な施工にて実現できる便器周りの可動床装置を提供することにある。
本発明に係る便器周りの可動床装置は、便器を上面に設置し該便器の近傍に開口を形成した床材と、前記開口に嵌め込まれる踏板と、該踏板を前記床材の上面の高さから前記床材の下方に至る範囲で昇降させる昇降駆動装置とを備えることを特徴とする。
更に、本発明に係る便器周りの可動床装置は、前記昇降駆動装置が、前記踏板を前記床材の上面の高さから前記床材の上方に至る範囲で昇降させることを特徴とする。更に、当該可動床装置は、前記踏板を水平面に沿わせて回転させる回転駆動装置を備えることが望ましい。
更に、本発明に係る便器周りの可動床装置は、前記昇降駆動装置が、ナットを直立する送りねじに螺合し、前記ナット又は前記送りねじの一方に踏板を接続し、前記送りねじと前記ナットとを相対的に回転させることにより、前記踏板を前記ナット又は前記送りねじの一方に伴わせて昇降させることを特徴とする。
更に、本発明に係る便器周りの可動床装置は、前記ナット又は前記送りねじの一方が遠隔操作に従って起動又は停止する電動機により回転することを特徴とする。
更に、本発明に係る便器周りの可動床装置は、前記床材が、便房の床面に立ち上げた束材により前記床面の上方に支持される床パネルであることを特徴とする。
本発明に係る便器周りの可動床装置によれば、便器の近傍に形成した床材の開口に嵌め込まれる踏板を、昇降駆動装置によって床材の上面の高さから同床材の下方に至る範囲にて昇降させ、これにより便器の使用者の介助、又は使用者の体形に応じた最適な使い勝手を実現することができる。
即ち、便器に使用者が座るには、通常、使用者が便器に接近するだけでは足らず、腰や背中を折り曲げながら便器の便座まで尻を降ろさなければならない。そこで、先ず踏板を床材の上面の高さで待機させ、この踏板の上に使用者が乗る。更に、昇降駆動装置によって踏板を床材の上面の高さから同床材の下方まで下降させ、使用者の尻の直下に便器の便座が軽く接触又は接近したところで、踏板の下降を停止させる。
この状態で、使用者は、腰や背中を無理に折り曲げることなく便座に尻を僅かに降ろすだけで、便器に容易に着座することができる。この後、踏板を床材の上面の高さまで再び上昇させる。
また、使用者が便座に尻を下ろした後、自力で尻を便座の内方へ滑らせることが困難なこともある。このような場合、踏板を僅かに上昇させれば、使用者の脚が踏板によって押し上げられるので、使用者が便座の上で尻を浮かせる動作を助成することができる。
次に、使用者が便器から離れるには、踏板を床材の下方まで下降させる。この状態で、使用者は踏板の上に略立ち上がる体勢となり、その尻が便器の便座に軽く接触する。この体勢から、使用者は無理な筋力に頼ることなく尻を僅かに便座から浮かすだけで、便器から容易に立ち上がることができる。更に、踏板を床材の上面の高さまで上昇させれば、踏板と床材との段差が解消されるので、使用者は自ら歩行する等して、便器から離れることができる。
また、使用者の体形には個人差があるので、膝から踵又は足先までの長さが必ずしも便器の便座から床材の上面までの距離に一致するとは限らない。例えば、幼児等が便器に着座するとその踵又は足先が床材から浮き上がり、幼児等が自ら便器に着座、又は同便器から立ち上がることが難しく、保護者等の手助けが不可欠な場合が多い。このような場合に、昇降駆動装置が踏板を床材の上面の高さから床材の上方に至る範囲で昇降させるよう構成すれば、便器の便座から踏板までの距離(高さ)を、便器の便座から床材の上面までの距離よりも短くできるので、幼児等が便器に着座してもその踵又は足先が床材から浮き上がることがない。従って、幼児等が自ら便器に着座、又は同便器から立ち上がることができ、保護者等の手間を省くことができる。
しかも、本発明に係る便器周りの可動床装置によれば、以上に述べた効果を極めて簡単な施工によって実現することができる。即ち、便器を昇降させなくて済むので、例えば便房に既存の便器が在る場合、この近傍に開口を形成すれば、当該可動床装置を設置することができる。従って、便器を昇降させるような構成に比較して、便房に殆ど改造を施す必要が無く、また便器の取替えに伴う施工費を大幅に削減することができる。
更に、回転駆動装置が踏板を水平面に沿わせて適時回転せるよう構成した場合、上記の効果に加えて以下のような使用方法が可能となる。即ち、車椅子に乗った使用者が便器を利用するに際して、使用者が、便器の前方から車椅子と共に踏板へ向って接近し、その腕力に頼って踏板上に乗り移れるならば、この状態で踏板を約180度回転させるだけで、使用者の尻は便器に向けられることになる。反対に、使用者がその腕力に頼って便器から踏板上に乗り移れるならば、この状態で踏板を約180度回転させると、使用者の尻は車椅子に向けられることになる。
更に、本発明に係る便器周りの可動床装置に適用する昇降駆動装置が、ナットを直立する送りねじに螺合する構成であれば、送りねじとナットとを相対的に回転させることにより、踏板をナット又はねじ棒の一方に伴わせて昇降させ、ナットとねじ棒の相対的な回転を止めた時点で直ちに踏板の昇降を停止させ、その停止した高さで踏板を位置決めすることができる。このため、油圧シリンダ等の伸縮、又はギアを噛み合わせて駆動力を伝達する構造とは異なり、踏板に乗った使用者の荷重に抗して踏板を所定の高さに支持するためのブレーキ装置等を省略し、製造コストを抑えることができる。しかも、ナット又は送りねじが回転しない限り、踏板は昇降しないので、踏板が急激に降下するといった恐れがない。
更に、ナット又はねじ棒の一方が遠隔操作に従って起動又は停止する電動機により回転するよう構成した場合、使用者は踏板の高さをその手元で変化させることができる。従って、使用者が便器の近傍に起立するとき、着座するとき、又は起立する使用者が着座しようとして、その体勢が様々に変化しても、使用者は適切に踏板の高さを設定することができる。
更に、本発明に係る便器周りの可動床装置に適用する床材が、便房の床面に立ち上げた束材により床面の上方に支持される床パネルである場合、便房の基礎や床スラブ等を加工することなく、当該可動床装置を簡便に設置することができる。従って、例えば高層住宅の床スラブのように、開口を形成するといった施工が構造上許されない場合でも、当該可動床装置を設置できるという利点がある。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る便器周りの可動床装置は、洋式便器1が設置される床材2に開口3を形成し、図中にドットを付したように、開口3に嵌め込まれる踏板4を、同図に仮想線で表した高さとなるように、矢印Yで指した上下方向に昇降させるものである。床材2に開口3が形成される位置は、洋式便器1の近傍であれば何処でも良いが、以下の実施例では、洋式便器1の両側又は片側に、支え棒や手摺等が設置されることを考慮し、矢印Fで指した洋式便器1の前方に定める。
図2及び図3に示すように、便器周りの可動床装置10は、洋式便器1を上面に固定した床材2と、床材2の開口3に嵌め込まれる踏板4と、踏板4を床材2の上面の高さ、言い換えると踏板4が床材2に対して面一になる高さから床材2の下方にある床下に至る範囲、又は床材2の上面の高さから床材2の上方に至る範囲で昇降させる昇降駆動装置5とを備える。ここで「範囲」とは、踏板4が昇降できる行程を意味する。
可動床装置10を既存の便房20に設置する場合は、床スラブ等から成る床材2に、開口3を形成することに加え、開口3の下方に、踏板4を25〜50cm程度の深さまで没入でき、且つ昇降駆動装置5を収納できる床下スペース31を確保する。床下スペース31が屋外に通じる場合には、昇降駆動装置5の周囲に断熱材32を設けても良い。
昇降駆動装置5は、床下スペース31に直立姿勢で固定されるガイドレール6と、ガイドレール6に滑動自在に係合し踏板4に接続したスライダ7と、図4に示すように、床下スペース31に直立姿勢で設けられた送りねじ8と、送りねじ8に螺合し踏板4に支持体41を介して取付けられたナット9とを備える。
ガイドレール6の上端は床材2の下面に固定され、ガイドレール6の下端は、床下スペース31の底面を形成する布基礎33に固定されている。ガイドレール6とスライダ7としては、予め組み合わされた直動案内軸受を適用できる。送りねじ8とナット9としては、予め組み合わされたボールねじ機構を適用できる。また、送りねじ8が、ナット9を介して踏板4と踏板4に乗る使用者の体重とを合算した荷重を安定して支持するのに十分な剛性を有する場合は、ガイドレール6とスライダ7とを省略しても良い。
送りねじ8は、その上端を図に表れていない軸受等を介して床材2の下面に回転自在に支持されている。送りねじ8の下端は、布基礎33に固定した減速機付きモータ等から成る電動機Mに接続されている。電動機Mが後述の遠隔操作に従って起動し、送りねじ8が回転すると、踏板4はナット9に伴って昇降する。電動機Mが後述の遠隔操作に従って停止し、送りねじ8の回転が止まると、踏板4の昇降が直ちに停止する。このような遠隔操作を実現するために、昇降駆動装置5は、更に図5に示すよう構成されている。
即ち、昇降駆動装置5は、スイッチボックス11から送出される指令信号に基づき、家庭用の交流電源12を用いて電動機Mを起動又は停止させる制御装置13を備える。スイッチボックス11は、上昇指令用のプッシュスイッチ111と、下降昇指令用のプッシュスイッチ112を有し、これらのプッシュスイッチ111又は112が使用者の指で押さえられると、電動機Mが正転又は逆転する方向に回転し、使用者の指がプッシュスイッチ111又は112から離されると、電動機Mは直ちに停止する。プッシュスイッチ111,112は、使用者が足踏みできるペダルであっても良い。この場合、スイッチボックス11を踏板4の上面に配置しても良い。
更に、制御装置13に、音声モジュールに従って音声案内を出力するスピーカ15を接続しても良い。この場合、制御装置13は、上昇指令用のプッシュスイッチ111を使用者が押したことに基づき、「踏板が上がります」等のメッセージを、スピーカ15に発声させても良い。或いは、下降指令用のプッシュスイッチ112を使用者が押したことに基づき、「踏板が下がります」等のメッセージを、スピーカ15に発声させても良い。これにより、使用者の足下が突然動いて使用者自身が驚くことを予防できる。
また、スイッチボックス11は、便房20内を自在に移動できるように、制御装置13に可撓ケーブルを介して接続しても良いが、上記の指令信号を無線信号として送信できる送信機をスイッチボックス11に設けると共に、制御装置13にその受信機を設けても良い。また、使用者がスイッチボックス11を操作する度に手や足を伸ばす雑作を少しでも軽減するために、スイッチボックス11を2個以上に増設し、個々のスイッチボックス11をできるだけ使用者の手元又は足下に近づけて配置することが望ましい。
更に、制御装置13には、踏板4が昇降駆動装置5によって上昇する上限を検出するリミットスイッチLS1と、踏板4が昇降駆動装置5によって下降する下限を検出するリミットスイッチLS2を各々接続し、これらリミットスイッチLS1又はLS2から送出される検出信号に基づき、スイッチボックス11の操作に関わらず、電動機Mの強制停止が行えるようにしても良い。
或いは、図6に示すように、昇降駆動装置5として、踏板4に支持体41を介して作動ロッド51を接続した電動式シリンダ52を適用しても良い。電動式シリンダ52は、周知の技術なので詳しい図示を省略するが、回転自在なナットと同ナットに螺合したねじ棒とを内装しており、電動機Mによってナットがねじ棒に対して回転すると、ねじ棒が上下方向に変位し、これに従って作動ロッド51が踏板4を伴って上下方向に進退動する。この他、電動式シリンダ52に代えて、油圧シリンダ、又は空気圧シリンダ等を適用しても良い。
尚、上記の支持体41は、スライダ7と踏板4との間の距離、又は作動ロッド51と踏板4との間の距離を稼ぐことで、図3に示すように踏板4が床材2の上方に突出した状態で、ガイドレール6、スライダ7、送りねじ8、又はナット9が床材2の上側に露出するのを防止するために設けられている。従って、支持体41を省略しても昇降駆動装置5の機能には関係ない。
次に、図7及び図8に示すように、床材2として、既存の便房20の床面21に立ち上げた束材14により床面21の上方に支持される床パネルを適用した形態を説明する。以下で、実施例1において既に述べた構成要素には同符号を付し、その詳細な図示又は説明は省略する。
例えば、高層住宅の床スラブのように、これに開口3を形成するといった施工が構造上許されない場合、便房20内を底上げすることで、便房20の基礎や床スラブ等を加工することなく、可動床装置10を簡便に設置することができる。この場合、初めに便房20の床面21に固定されていた洋式便器1は、床面21から一旦取り外して、床材2の上面に付け替えるだけで良い。また、便房20内を底上げした分、洋式便器1が床面21から高く位置することになるが、エクステンション管22を用いて洋式便器1と床面21との間を補完することによって排水路を確保できる。
以上の実施例1,2で述べた可動床装置10によれば、踏板4を昇降駆動装置5によって適宜に昇降させることにより、使用者の介助を行い、或いは使用者の体形に応じた最適な使い勝手を実現することができる。詳しくは以下の通りである。
即ち、図9に示すように、洋式便器1に使用者Pが座るには、先ず踏板4を床材2の上面の高さで待機させ、この踏板4の上に使用者Pが立って乗る。このとき使用者Pが手で握れるような支え棒42を踏板4に取付けても良い。更に、上記のスイッチボックス11を操作して、電動機Mを起動させることにより、踏板4を床材2の上面の高さから床材2の下方まで下降させる。以下で、踏板4の昇降又は停止に係る動作は、特に断らない限り、使用者P又はその介護者がスイッチボックス11を操作して行うものとする。
続いて、図10に示すように、使用者Pの尻Hの直下に洋式便器1の便座Sが軽く接触又は接近したところで、踏板4の下降を停止させる。この状態で、使用者Pは、腰や背中を無理に折り曲げることなく便座Sに尻Hを僅かに降ろすだけで、洋式便器1に容易に着座することができる。この後、踏板4を床材2の上面の高さまで上昇させても良いが、例えば、使用者Pが膝Nを曲げないで洋式便器1に座り続けたいのであれば、踏板4を床材2の下方に位置させておいても良い。
また、使用者Pが便座Sに尻Hを下ろした後、自力で尻Hを矢印Iで指した便座Sの内方へ滑らせることが困難なこともある。このような場合、踏板4を僅かに上昇させれば、使用者Pの脚Lが踏板4によって押し上げられるので、使用者Pが便座Sの上で尻Hを僅かに浮かせる動作を助成することができる。
次に、使用者Pが洋式便器1から離れるには、踏板4を床材2の下方まで下降させる。この状態で、使用者Pは、再び図10に示すように、踏板4の上に略立ち上がる体勢となり、尻Hが洋式便器1の便座Sに軽く接触することになる。この体勢から、使用者Pは無理な筋力に頼ることなく尻Hを僅かに便座Sから浮かすだけで、洋式便器1から容易に立ち上がることができる。更に図9に示すように、踏板4を床材2の上面の高さまで上昇させれば、踏板4と床材2ととが面一になって段差が解消されるので、使用者Pは自ら歩行する等して、洋式便器1から離れることができる。
また、使用者Pの体形には個人差があるので、膝Nから踵又は足先Tまでの長さが必ずしも洋式便器1の便座Sから床材2の上面までの距離に一致するとは限らない。例えば、幼児等が洋式便器1に着座するとその踵又は足先Tが床材2から浮き上がり、幼児等が自ら洋式便器1に着座、又は同便器から立ち上がることが難しく、保護者等の手助けが不可欠な場合が多い。
このような場合に、図11に示すように、昇降駆動装置5が踏板4を床材2の上面の高さから床材2の上方に至る範囲で昇降させれば、洋式便器1の便座Sから踏板4までの距離(高さ)を、洋式便器1の便座Sから床材2の上面までの距離よりも短くできる。このため、幼児等が洋式便器1に着座してもその踵又は足先Tが浮き上がることがない。
或いは、図12(a),(b)に示すように、洋式便器1を幼児等が使用する場合、大人用の便座Sのサイズは幼児等に大き過ぎるので、開口部17の狭い幼児等用便座16を、便座S上に重ねることがある。この場合、幼児等用便座16から床材2までの距離が、幼児等の膝Nから踵又は足先Tまでの長さを大きく超えてしまう。そこで、踏板4を床材2の上面の高さから床材2の上方に至る範囲で昇降させれば、幼児等用便座16に着座した幼児等の踵又は足先Tが浮き上がることがない。従って、幼児等が自ら洋式便器1に着座、又は洋式便器1から立ち上がることができ、保護者等の手間を省くことができる。
次に、図13及び図14に示すように、実施例1,2で述べた可動床装置10に、踏板4を水平面に沿わせて回転させる回転駆動装置18を付加した形態を説明する。以下で、実施例1,2において既に述べた構成要素には同符号を付し、その詳細な図示又は説明は省略する。
上記の回転駆動装置18としては、鉛直軸周りに回転自在なターンテーブル181を、減速機付きモータ182によって適時回転させるよう構成した周知の技術を適用できる。また、ターンテーブル181に踏板4を取付けても良いが、ターンテーブル181自体の上面を踏板4として利用しても良い。
車椅子に乗った使用者Pが洋式便器1を利用するには、先ず使用者Pは、矢印Fで指した洋式便器1の前方から、図に表れていない車椅子と共に踏板4へ向って接近する。そして、図15に示すように、一対の手摺43を両手で握り、その両腕Aの腕力に頼りながら踏板4上に乗り移る。同図は、両腕Aがそれぞれ一対の手摺43によって支えられた使用者Pの姿を表している。この状態で、減速機付きモータ182を起動させることにより、踏板4を約180度回転させると、図16に示すように、使用者Pは尻Hを洋式便器1に向けることができる。
続いて、使用者Pは自力で洋式便器1に着座しても良いが、既述の通り電動機Mを起動させて、踏板4を床材2の上面の高さから床材2の下方まで下降させても良い。この場合、使用者Pの尻Hの直下に洋式便器1の便座Sが軽く接触又は接近したところで、踏板4の下降を停止させれば、使用者Pは、腰や背中を無理に折り曲げることなく便座Sに尻Hを僅かに降ろすだけで、洋式便器1に容易に着座することができる。但し、上記の車椅子を、一対の手摺43の間(踏板4の上)まで乗り入れても良いが、使用者Pが尻Hを洋式便器1に向けた時点で、車椅子が洋式便器1に着座するのを邪魔しないように、踏板4を約180度回転させる前に、介護者等によって車椅子を一対の手摺43の間から引出す必要がある。
以上に述べた踏板4の回転、昇降又は停止に係る動作は、介護者が図5に表したスイッチボックス11を操作する等して行っても良いが、手摺43に踏板4の回転、昇降又は停止を指令するスイッチを設け、これを使用者P自身が操作できるようにしても良い。更に望ましくは、両腕Aで自身を手摺43上に支える使用者Pがその指を動かし辛いことを考慮し、制御装置13が使用者Pの音声による指令を感知して、電動機M又は減速機付きモータ182を所望の向きに回転、又は停止できるように構成しても良い。また、踏板4を回転させる角度は、上記の180度に限られるものではない。例えば、車椅子に乗った使用者Pが踏板4に対して、その真横から接近する場合には、踏板4を約90度回転させれば良い。
次に、使用者Pが洋式便器1から離れるには、使用者Pは洋式便器1に着座したまま手摺43を握り、その両腕Aの腕力に頼りながら踏板4上に乗り移る。この状態で、再び踏板4を約180度回転させると、図15に示すように、使用者Pは尻Hを上記の車椅子に向けることができる。このまま、使用者Pは自力で車椅子に着座しても良いが、踏板4を床材2の上面の高さから床材2の下方まで下降させれば、使用者Pの尻Hの直下に車椅子を近づけられるので、使用者Pは、腰や背中を無理に折り曲げることなく車椅子に尻Hを降ろすだけで、車椅子に容易に着座することができる。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できる。例えば、踏板4にフロアヒータ等の暖房器具を設けても良い。また、踏板4に接触センサを設けて、使用者Pが踏板4に乗っていないときには、制御装置13の判断に基づき、踏板4が床材2の上面の高さに復帰されるようにしても良い。また、送りねじ8に手回しハンドルを接続する等して、手動で踏板4を昇降できるようにしても良い。
本発明は、既成の便器の近傍に簡単に設置できるので、その施工費が安価なことに加え工期も短縮することができる。また、本発明に係る可動床装置を介護施設等に設置すれば、高齢者、身体障害者、又は幼児等の日常生活の自律を促すと共に、その介護者等の負担を軽減するのにも有益である。
1:洋式便器
2:床材(床パネル)
3:開口
4:踏板
5:昇降駆動装置
8:送りねじ
9:ナット
10:可動床装置
14:束材
18:回転駆動装置
20:便房
21:床面
2:床材(床パネル)
3:開口
4:踏板
5:昇降駆動装置
8:送りねじ
9:ナット
10:可動床装置
14:束材
18:回転駆動装置
20:便房
21:床面
Claims (6)
- 便器を上面に設置し該便器の近傍に開口を形成した床材と、前記開口に嵌め込まれる踏板と、該踏板を前記床材の上面の高さから前記床材の下方に至る範囲で昇降させる昇降駆動装置とを備えることを特徴とする便器周りの可動床装置。
- 前記昇降駆動装置は、前記踏板を前記床材の上面の高さから前記床材の上方に至る範囲で昇降させることを特徴とする請求項1に記載の便器周りの可動床装置。
- 前記踏板を水平面に沿わせて回転させる回転駆動装置を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器周りの可動床装置。
- 前記昇降駆動装置は、ナットを直立する送りねじに螺合し、前記ナット又は前記送りねじの一方に前記踏板を接続し、前記送りねじと前記ナットとを相対的に回転させることにより、前記踏板を前記ナット又は前記送りねじの一方に伴わせて昇降させることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の便器周りの可動床装置。
- 前記ナット又は前記送りねじの一方が遠隔操作に従って起動又は停止する電動機により回転することを特徴とする請求項4に記載の可動床装置。
- 前記床材は、便房の床面に立ち上げた束材により前記床面の上方に支持される床パネルであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の可動床装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005198243A JP2006051339A (ja) | 2004-07-14 | 2005-07-07 | 便器周りの可動床装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004207397 | 2004-07-14 | ||
JP2005198243A JP2006051339A (ja) | 2004-07-14 | 2005-07-07 | 便器周りの可動床装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114343463A (zh) * | 2022-01-13 | 2022-04-15 | 中山东菱威力电器有限公司 | 一种基于物联网数据分析智能马桶盖 |
-
2005
- 2005-07-07 JP JP2005198243A patent/JP2006051339A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114343463A (zh) * | 2022-01-13 | 2022-04-15 | 中山东菱威力电器有限公司 | 一种基于物联网数据分析智能马桶盖 |
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