JP2006047542A - 感光性セラミックス組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、感光特性を維持しつつ、焼成工程での割れ、剥がれおよび反りを防止した感光性セラミックス組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】
無機粉末と感光性有機成分を必須成分とする感光性セラミックス組成物において、不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマを含有することことを特徴とする感光性セラミックス組成物により課題を解決するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感光性セラミックス組成物に関する。本発明の感光性セラミックス組成物は、高周波無線用セラミックス多層基板などの回路材料などに用いられる。
携帯電話をはじめとする無線通信技術の普及が著しい。従来の携帯電話は800MHz〜1.5GHzの準マイクロ波帯を用いたものであったが、情報量の増大に伴い、搬送周波数をより高周波であるマイクロ波帯からミリ波帯とした無線技術が提案され、実現される状況にある。こうした高周波無線回路は、移動体通信やネットワーク機器としての応用が期待されており、中でもブルートゥース(Bluetooth)やITS(Intelligent TransportSystem,高度交通情報システム)での利用によってますます重要な技術となりつつある。
これらの高周波回路を実現するためには、そこで使用される基板材料も、使用波長帯、すなわち、1〜100GHzで優れた高周波伝送特性をもつ必要がある。優れた高周波伝送特性を実現するためには、低誘電率でかつ誘電損失が低いこと、加工精度が高いこと、寸法安定性がよいといった要件が必要であり、なかでもセラミックス基板が有望視されてきた。
しかしながら、これまでのセラミックス基板材料は、寸法安定性に優れているものの、微細加工度が低かったため、特に高周波領域において十分な特性を得ることができなかった。このような微細加工精度の問題を改良する方法として、感光性セラミックス組成物から形成したグリーンシートを用いた、フォトリソグラフィー技術によるビアホール形成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法では焼成工程において応力によるシートの割れ、剥がれ、反りなどの問題が発生した。特に有機成分が熱分解する焼成工程における反りの低減が求められていた。そこでこれらの問題を解決する方法として、有機成分の熱分解を促進させるための焼成助剤を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この方法では焼成助剤により感光特性が阻害されるために添加量に限界があった。また、焼成工程におけるシートの割れ、剥がれ、反りに対しては、シートの骨格となる反応性ポリマの影響が大きく、添加剤による改質は不十分であった。
特開平6−202323号公報 特開2002−311583号公報
本発明は、感光特性を維持しつつ、焼成工程での割れ、剥がれおよび反りを防止した感光性セラミックス組成物を提供することを課題とする。
すなわち本発明は、無機粉末と感光性有機成分を必須成分とする感光性セラミックス組成物において、不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマを含有することを特徴とする感光性セラミックス組成物により課題を解決するものである。
本発明の感光性セラミックス組成物により、シートの感光特性を保持しつつ、焼成工程での割れ、剥がれ、反りを防止することができる。
本発明の感光性セラミックス組成物は、無機粉末と感光性有機成分を必須成分とするものであり、不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマを含有することを特徴とする。
本発明で用いられる無機粉末として有用な成分には4つの態様が挙げられる。
前記の第1の態様は、一般式RO−Al−SiO(Rはアルカリ金属(x=2)あるいはアルカリ土類金属(x=1)を示す)で表されるアルミノケイ酸塩系化合物である。特に限定されるものではないが、アノーサイト(CaO−Al−2SiO)、セルジアン(BaO−Al−2SiO)などであり、低温焼結セラミックス材料として用いられる無機粉末である。
前記の第2の態様の無機粉末としては、ほう珪酸ガラス粉末50〜90重量%と、石英粉末および/またはアモルファスシリカ粉末10〜50重量%からなるものである。この時石英粉末および/またはアモルファスシリカ粉末(高純度シリカ)は、ほう珪酸ガラスと溶解しないことが好ましい。また、球状シリカである方が、スラリーの充填性が上がり好ましい。
前記の第3の態様は、ホウ珪酸ガラス粉末30〜60重量%、石英粉末および/またはアモルファスシリカ粉末20〜50重量%およびコーディエライト、スピネル、フォルステライト、アノーサイトおよびセルジアンの群から選ばれた少なくとも1種類のセラミックス粉末20〜50重量%との混合物である。
前記の第4の態様は、酸化物換算表記でSiO:30〜70重量%、Al:5〜40重量%、CaO:3〜25重量%、B:3〜50重量%の組成範囲で、総量が85重量%以上となるガラス粉末を30〜60重量%と、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コーディエライト、スピネル、フォルステライト、アノーサイト、セルジアン、シリカおよび窒化アルミの群から選ばれた少なくとも1種類のセラミックス粉末40〜70重量%との混合物である。無機粉末はフィラー成分を含むことが可能である。フィラー成分として前記の通りセラミックス粉末が用いられることが多く、基板の機械的強度の向上や熱膨張係数を制御するのに有効である。特に、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コーディエライト、アノーサイトはその効果が優れている。これらのセラミックス粉末の混合により、焼成温度を800〜900℃とし、強度、誘電率、熱膨張係数、焼結密度、体積固有抵抗、収縮率を所望の特性とすることができる。
上記4つの態様において、ガラス粉末のSiO、Al、CaOおよびBなどの成分は、ガラス粉末中で総量85重量%以上であることが好ましい。残りの15重量%以下はNaO、KO、BaO、PbO、Fe、Mn酸化物、Cr酸化物、NiO、Co酸化物などを含有することができる。ガラス粉末30〜60重量%と組み合わされるセラミックス粉末40〜70重量%はフィラー成分となる。ガラス粉末中のSiOは30〜70重量%の範囲であることが好ましい。30重量%以上とすることでガラス層の強度を保持することができる。また、70重量%以下とすることで誘電率や熱膨張係数を所望の範囲にすることができ、低温焼成が可能となる。Alは5〜40重量%の範囲で配合することが好ましい。5重量%以上とすることでガラス層の強度を保持することができ、40重量%以下とすることで耐薬品性に優れた焼結体を得ることができる。CaOは3〜25重量%の範囲で配合するのが好ましい。この範囲とすることで、誘電率や熱膨張係数などを所望の範囲にすることができる。Bはガラスフリットを1300〜1450℃付近の温度で溶解するため、およびAlが多い場合でも誘電率、強度、熱膨張係数、焼結温度などを電気、機械および熱的特性を損なうことのないように焼成温度を800〜900℃の範囲に制御するために配合することが望ましく、配合量として3〜50重量%の範囲が好ましい。
感光性セラミックス組成物においてパターン形成性を高いレベルに保持するためには、平均粒子径500nm以下のアルミナ粉末を含有することが好ましい。アルミナ粉末の平均粒子径は300nm以下がより好ましく、150nm以下がさらに好ましい。このような大きさのアルミナ粉末を用いることによって、露光時の光散乱を小さくして高い光透過率を実現でき、高精細なパターン加工が可能になると同時に、低温焼成を可能にし、焼結性を高めて緻密で機械的強度の高い焼結体を得ることができる。平均粒子径500nm以下のアルミナ粉末の含有量は、用途に応じて異なるが、感光性セラミックス組成物に対して5〜90重量%が好ましく、20〜80重量%がより好ましい。5重量%以上とすることで焼成後の誘電率特性を好ましいものとすることができる。一方、90重量%以下とすることでシートの光透過率を保持することができる。
本発明の感光性セラミックス組成物には、配線導体としてCu、Ag、Auなどの単体または化合物および混合物を添加することもできる。
本発明の感光性セラミックス組成物に含有される感光性有機成分は、不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマ、反応性モノマ、および必要に応じてバインダーポリマ、光開始剤、光酸発生剤、光塩基発生剤、増感剤、増感助剤、紫外線吸収剤、有機染料、分散剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸、塩基、沈降防止剤、酸化防止剤などの添加剤成分を加えて構成される。ここで、反応性ポリマ、反応性モノマにおける反応性とは、感光性セラミックス組成物が活性光線の照射を受けた場合に、反応性ポリマ、反応性モノマが感光性セラミックス組成物中の他の構成成分の助けを借りることなく、または助けを借りたり協奏的に作用して、光架橋、光重合、光解重合、光変性などの反応を通して化学構造が変化することを意味する。感光性有機成分は光硬化するネガタイプを主体としているが、光可溶性のポジタイプでも良い。例えば不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマが、光開始剤によって発生したラジカルによって架橋反応を起こし、さらに同ポリマに水酸基やカルボキシル基を有することによって、水やアルカリ水溶液によるシートの現像が可能となる。本発明において、不飽和度とは反応性ポリマ中のエチレン性不飽和基含有量を意味し、反応性ポリマ1kg当たりのエチレン性不飽和基のモル数で表す。不飽和度の測定は、一定量の反応性ポリマをエタノールに溶解した溶液に0.1規定のヨウ素水溶液を滴下し、着色した終点でのヨウ素水溶液量から不飽和基のモル濃度を算出することにより行う。
本発明の感光性セラミックス組成物は、不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマを含有することを特徴とするものであるが、好ましくは0.2〜0.8mol/kg、さらに好ましくは0.2〜0.5mol/kgである。不飽和度が0.1mol/kg未満では露光部の膜べりが激しく、現像性が著しく悪くなる。一方0.9mol/kgを越える範囲では焼成工程で割れ、剥がれ、反りが発生する。また、感光性セラミックス組成物中の同ポリマの含有量は3〜40重量%が好ましい。より好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。この範囲とすることで、パターン加工性と、焼成時の収縮などの特性とを両立させることができる。また、同ポリマのTg(ガラス転移温度)は、−60〜30℃が好ましい。より好ましくは−40〜30℃で、さらに好ましくは−20〜30℃である。Tgを−60℃以上とすることでシートの粘着性を低減することができ、Tgを30℃以下とすることでシートの柔軟性を保持することができる。
本発明で言う反応性ポリマとしてはエチレン性不飽和基を有するポリマ、側鎖にカルボキシ基とエチレン性不飽和基を有するポリマ等があり、アクリル系共重合ポリマが一般的である。または上記各種樹脂をブレンドすることによって無機粉末の分散特性を最適化することも可能である。アクリル系共重合ポリマの共重合成分は、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマ、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシキメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を加えることによって、感光後の現像性を向上させることができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などのモノマを選択し、光開始剤を用いて重合させることにより得られる。また側鎖にカルボキシル基を有する重合体を含有することは、アルカリ現像を可能にするために好ましく、そのためには重合体の酸価は50〜140(mgKOH/g)であることが好ましい。酸価を140以下とすることで、現像許容幅を広くすることができ、酸価を50以上とすることで、未露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が保持され、高精細なパターンを得ることができる。また側鎖にエチレン性不飽和基を有することでさらに現像許容幅が広くなり、より高精細なパターンを得ることができる。
反応性モノマの例として、1個以上の光重合可能な不飽和基、例えば(メタ)アクリレート基またはアリル基等を有するモノマなどが挙げられる。これらの具体例としては、アルコール類(例えばエタノール、プロパノール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘキサノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど)とアクリル酸(またはメタクリル酸)とのエステル、カルボン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸など)とアクリル酸グリシジル(あるいは、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジル、またはテトラグリシジルメタキシリレンジアミン)との反応生成物、アミド誘導体(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドなど)、エポキシ化合物とアクリル酸(またはメタクリル酸)との反応物などを挙げることができる。また、反応性モノマは、多官能モノマであっても良く、その場合において、不飽和基は、アクリル、メタクリル、ビニル、アリル基が混合して存在してもよい。これらは単独で用いてもよく、また組み合わせて用いてもよい。反応性モノマ含有量は、感光性セラミックス組成物に対して、2〜40重量%が好ましく、より好ましくは5〜20重量%である。2重量%以上とすることで精細なパターン加工が可能となり、40重量%以下とすることで光硬化後のシートの柔軟性を保持することができる。
光開始剤は1種類または複数種を混合して使用使用することができる。光開始剤の例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4、4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげられる。光開始剤の添加量は、反応性ポリマ、反応性モノマ等の反応性成分に対し、0.05〜10重量%の範囲で添加することが好ましい。より好ましくは、0.1〜5重量%である。0.01重量%以上とすることでパターン加工性が良好となり、10重量%以下とすることで所望の焼成特性を得ることができる。
添加剤として、有機染料からなる紫外線吸収剤を添加することも有効である。紫外線吸収効果の高いものを添加することによって高アスペクト比、高精細、高解像度のパターン加工が可能となる。紫外線吸収剤としては有機系染料からなるものが用いられ、中でも300〜450nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく用いられる。具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は紫外線吸収剤として添加した場合にも、焼成後の絶縁膜中に残存しないで紫外線吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。紫外線吸収剤の添加量は、感光性セラミックス組成物に対し0.01〜5重量%が好ましい。より好ましくは0.05〜2重量%である。0.01重量%以上とすることで、露光時の光散乱を防止し、高アスペクト比で高精細なパターン加工が可能となる。一方、5重量%以下とすることで感光性セラミックス組成物の透過率を保持することができる。有機染料からなる紫外線吸収剤の添加方法の一例を挙げると、有機染料を予め有機溶媒に溶解した溶液を作製し、該溶液中に無機粉末を混合後、乾燥することによってできる。この方法によって無機粉末の個々の粉末表面に有機の膜をコートしたいわゆるカプセル状の粉末が作製できる。
本発明の感光性セラミックス組成物において、無機粉末にPb、Fe、Cd、Mn、Co、Mgなどの金属およびその酸化物が含まれる場合、有機成分中に含有する反応性成分と反応するために、無機粉末と有機成分の混合物(シートスラリー)が短時間でゲル化し、シート成形できなくなる場合がある。このような反応を防止するために安定化剤を添加してゲル化を防止することが好ましい。安定化剤としては、トリアゾール化合物が好ましく用いられ、特にベンゾトリアゾールが有効に作用する。本発明において好ましく使用されるベンゾトリアゾールによる無機粉末の表面処理の一例を挙げると、無機粉末に対して所定の量のベンゾトリアゾールを酢酸メチル、酢酸エチル、エチルアルコール、メチルアルコールなどの有機溶媒に溶解した後、これら粉末を十分に浸すことができるように溶液中に1〜24時間浸漬する。浸漬後、好ましくは20〜30℃で自然乾燥して溶媒を蒸発させてトリアゾール処理を行った粉末を調製する。使用される安定化剤の割合は無機粉末に対して0.05〜5重量%が好ましい。
感度を向上させるために増感剤を添加することができる。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオ−テトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオ−テトラゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。なお、増感剤の中には光開始剤としても使用できるものがある。増感剤を本発明の感光性セラミックス組成物に添加する場合、その添加量は反応性成分に対して通常0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜2重量%である。0.05重量%以上とすることで感度の向上効果が得られ、5重量%以下とすることで焼成特性を所望の範囲に保持することができる。
保存時の熱安定性を向上させるために重合禁止剤を添加することができる。重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤を添加する場合、その添加量は、感光性セラミックス組成物中に、通常、0.001〜1重量%である。
保存時におけるアクリル系共重合体の酸化を防ぐために酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤の具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコ−ルエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニルホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添加する場合、その添加量は通常、感光性セラミックス組成物中に0.001〜1重量%である。
本発明の感光性セラミックス組成物には、シートスラリーの粘度を調整したい場合、溶媒を加えてもよい。このとき使用される有機溶媒としては、メチルセルソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸、メチルメトキシブタノールなどやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
本発明の感光性セラミックス組成物は次のようにして調製およびシート化することができる。まず感光性有機成分である不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマ、反応性モノマおよび光開始剤に、必要に応じて溶媒や各種添加剤を混合した後、濾過し、有機ビヒクルを調製する。これに、必要に応じて前処理された無機粉末を添加し、ボールミルなどの混練機で均質に混合・分散して感光性セラミックス組成物のスラリーまたはペーストを作製する。このスラリーまたはペーストの粘度は無機粉末と有機成分の配合比、溶媒の量、その他添加剤の添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は1〜5Pa・sが好ましい。得られたペーストをドクターブレード法、押し出し成形法などの一般的な方法でポリエステルなどのフィルム上に厚さ0.05〜0.5mmに連続的に成形し、溶媒を乾燥除去することにより、感光性セラミックス組成物からなるグリーンシートが得られる。ビアホールは、この感光性セラミックス組成物であるグリーンシートに対して、ビアホール形成用パターンを有するフォトマスクを通したパターン露光を行い、アルカリ水溶液または水で現像することによって形成される。露光に用いる光源は超高圧水銀灯が最も好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。露光条件はグリーンシートの厚みによって異なり、5〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて5秒〜30分間露光を行う。なおビアホール形成と同じ手法でシート積層時のアライメント用ガイド孔を形成しておくことができる。アルカリ水溶液とは、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの有機アルカリ水溶液などをあげることができる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。この範囲とすることで、精細なパターンを効率よく現像することができる。現像液の温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。現像方法としては、一般的な浸漬法、スプレー法が用いられる。また、超音波を併用して現像時間の短縮や現像ムラの減少化を図る方法もある。
複数のグリーンシートからなる多層シートを作製する場合は、必要な枚数のパターン形成したシートをガイド孔を用いて積み重ね、80〜150℃の温度で5〜25MPaの圧力で接着する。積層シートを焼成する場合は、グリーンシート積層体の両面に難焼結性のセラミックスシートを積層して焼成してもよい。
難焼結性のセラミックスシートとは、基板焼結温度では焼結しないセラミックス粉末で、アモルファスシリカ、石英、アルミナ、マグネシア、ヘマタイト、チタン酸バリウムおよび窒化硼素などからなるシートのことで、ダミー用グリーンシートまたは拘束シートなどと称せられる。このシートには、しばしば酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化マンガン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウムなどの酸化剤やガラス・セラミックスグリーンシートとの密着性改良材となる酸化物粉末が1〜5重量%添加されることが好ましい。このような難焼結性のセラミックスシートの例としては、アルミナ粉末にポリビニルブチラール、ジオクチルフタレート、適当な酸化物、溶媒などを加えて、ドクターブレード法によってシート状に形成したものをあげることができる。
グリーンシートの上下の面に拘束シートを配置した状態での焼成工程によりX−Y平面方向の収縮は制限されるが、組成物の成分や配合組成、焼成時の諸条件により不可避の収縮が存在する。収縮率を1%以下に抑制できるならば、ほぼ無収縮を達成したものと考えることができるが、より好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下に抑制することが好ましい。
焼成雰囲気や温度は感光性セラミックス組成物中の無機粉末や有機成分の種類によって異なるが、空気中、窒素雰囲気中、または水素還元雰囲気中で焼成する。本発明の感光性セラミックス組成物の焼成は600〜950℃の温度で行う。このようにして得られたセラミックス多層基板は高周波回路用基板として用いられる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、濃度(%)は特に断らない限り重量%である。実施例に用いた無機粉末および感光性有機成分は次の通りである。
A.無機粉末
無機粉末I:
アルミナ粉末50%+ガラス粉末50%の複合セラミックス
アルミナ:平均粒子径40nm
ガラス粉末の組成:Al(10.8%)、SiO(51.5%)、PbO(15.6%)、CaO(7.1%)、MgO(2.86%)、NaO(3%)、KO(2%)、B(5.3%)
ガラス粉末の特性:ガラス転移点565℃、熱膨張係数60.5×10−7/K、誘電率8.0(1MHZ)、平均粒子径2μm
無機粉末II:NKX−592J(日本フェロー株式会社製)
アルミナ粉末50%+ガラス粉末50%との複合セラミックス
アルミナ:平均粒子径2.5μm
ガラス粉末:平均粒子径4.8μm
ガラス粉末の組成:Al−B−SiO−CaO系ガラス
B.感光性有機成分
反応性ポリマI:
1000mlの4つ口フラスコにメトキシメチルブタノールを100g仕込み、これをオイルバス中で80℃に保ち窒素シール、攪拌を行いながらメチルメタクリレート30gとスチレン40g、メタクリル酸30gにN.N−アゾビスイソブチロニトリル2gを混合してこれを滴下ロートで30分かけて滴下した。そして、4時間反応を続けた後、ハイドロキノンモノメチルエーテルを1g添加してから常温に戻し重合を完了した。この様にして得られたものをポリマAとした。つぎにこのポリマAにメトキシメチルブタノールを100gを添加した後、これを75℃に保ちながらグリシジルメタクリレート40gとトリエチルベンジルアンモニウムクロライド3gを添加し3時間反応させた。同ポリマの不飽和度はヨウ素滴定法により、消費されたヨウ素のモル数をポリマ1kg相当に換算した量として測定した。不飽和度0.46mol/kg、重量平均分子量23,000、Tg85℃
反応性ポリマII:
2−エチルヘキシルアクリレート40%、ブチルメタクリレート40%、アクリル酸20%からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.2当量のグリシジルメタクリレートを付加反応したもの。重合は反応性ポリマIと同様に行った。不飽和度0.56mol/kg、重量平均分子量36,000、Tg15℃
反応性ポリマIII
反応性ポリマIIのグリシジルメタクリレートの付加量を0.3当量としたもの。不飽和度0.8mol/kg、重量平均分子量39,000、Tg15℃
反応性ポリマIV
反応性ポリマIIのグリシジルメタクリレートの付加量を0.07当量としたもの。不飽和度0.2mol/kg、重量平均分子量42,000、Tg15℃
反応性ポリマV
2−エチルヘキシルアクリレート40%、ブチルメタクリレート40%、アクリル酸20%からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.8当量のグリシジルメタクリレートを付加反応したもの。重合は反応性ポリマIと同様に行った。不飽和度1.5mol/kg、重量平均分子量41,000、Tg15℃
反応性ポリマVI
2−エチルヘキシルアクリレート40%、ブチルメタクリレート40%、アクリル酸20%からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.03当量のグリシジルメタクリレートを付加反応したもの。重合は反応性ポリマIと同様に行った。不飽和度0.03mol/kg、重量平均分子量31,000、Tg15℃
モノマ:トリメチロールプロパントリアクリレート
光開始剤:2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モノフォリノフェニル)−ブタノン−1
紫外線吸収剤:スダンIV(東京化成株式会社)
有機溶剤:3−メトキシー3−メチルー1−ブタノール(呉羽化学製“ソルフィット”)
C.感光性有機成分の調製
有機溶剤および反応性ポリマを混合し、撹拌しながらすべての反応性ポリマを溶解させた。続いて反応性モノマ、光開始剤、紫外線吸収剤を加えて溶解させ、感光性有機成分を調製した。
D.ペースト調製
上記の感光性有機成分に無機粉末を混合し、三本ロールで5回通しでペーストとした。感光性有機成分30重量部に対して無機粉末の量は70重量部とした。
E.グリーンシートの作製
紫外線を遮断した室内でポリエステルのキャリアフィルムとブレードとの間隔を0.1〜0.8mmとし、成形速度0.2m/でドクターブレード法によってグリーンシートを成形した。シートの厚みは100μmであった。成形したグリーンシートを120℃20分で乾燥した。
F.ビアホ−ルの形成
グリーンシートを100mm角に切断した後、80℃で1時間乾燥した。ビア径30〜100μm、ビアホールピッチ500μmのクロムマスクを用いて、シートの上面から15〜25mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いてシートとマスクの間を密着条件下で、20秒間パターン露光した。次に、25℃の0.5重量%モノエタノールアミン水溶液により現像し、その後、スプレーを用いてビアホールを水洗浄した。
G.焼成時に用いる拘束シートの作製
アルミナ粉末にポリビニルブチラール、ジオクチルフタレート、有機溶媒など加えて、ドクターブレード法によってシートに作製したものを用いた。
H.多層基板の作製
本発明の感光性セラミックス組成物からなるグリーンシートを5〜6枚積層し、上下に無収縮焼成のための拘束シートを配置し、80℃でプレス圧力15MPaにて熱圧着した。得られた多層体を空気中で、900℃の温度で30分間焼成して、多層基板を作製した。
I.割れ、剥がれ、反り評価
多層基板で割れ、剥がれ、反りについて目視評価した。シートとセラミックス台の隙間がなく、割れ、剥がれ、反りがなく平坦な状態を良好と評価し、わずかな反りが発生した場合、または、明らかに確認される割れ、剥がれ、反りがある場合は不良とした。
実施例1
無機粉末として無機粉末I(70%)を、感光性有機成分として反応性ポリマI(15%)、モノマ(10%)(“アロニックスM245”東亞合成製)および光開始剤(0.5%)(“IC819”チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ製)、分散剤(0.3%)(“ノプコスパース”、サンノプコ株式会社製)、溶剤(4%)(“ソルフィット”クラレ製)、p−メトキシフェノール(0.2%)を用い、厚み100μmのグリーンシートを得た。フォトリソ法でビアホールを形成したところ、100μmのビアホールが形成できた。90℃、30分間乾燥した後、アルミナ拘束シートとともに積層プレスを行い、電気炉にて900℃、30分間焼成した。得られた多層基板は割れ、剥がれ、反りもなく加工性は良好であった。
実施例2
実施例1の反応性ポリマIを反応性ポリマIIとする以外は同様の組成、試作操作を繰り返して積層基板を作成した。その結果、焼成後の多層基板は割れ、剥がれ、反りもなく加工性は良好であった。
実施例3
実施例1の反応性ポリマIを反応性ポリマIIIとする以外は同様の組成、試作操作を繰り返して積層基板を作成した。その結果、焼成後の多層基板は割れ、剥がれ、反りもなく加工性は良好であった。
実施例4
実施例1の反応性ポリマIを反応性ポリマIVとする以外は同様の組成、試作操作を繰り返して積層基板を作成した。その結果、焼成後の多層基板は割れ、剥がれ、反りもなく加工性は良好であった。
実施例5
無機粉末Iの代わりに無機粉末IIを使用する以外は実施例1と同様の組成、試作操作を繰り返して積層基板を作成した。その結果、焼成後の多層基板は割れ、剥がれ、反りもなく加工性は良好であった。
比較例1
実施例1の反応性ポリマIを反応性ポリマVとする以外は同様の組成、試作操作を繰り返して積層基板を作成した。その結果、焼成後の多層基板は割れ、剥がれが激しく、反りが発生した。
比較例2
実施例1の反応性ポリマIを反応性ポリマVIとする以外は同様の組成、試作操作を繰り返して積層基板を作成した。その結果、膜べりが激しく現像性が悪いために膜厚が不均一な積層基板となり、焼成後も剥がれや反りが発生し、加工不良であった。

Claims (5)

  1. 無機粉末と感光性有機成分を必須成分とする感光性セラミックス組成物において、不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマを含有することを特徴とする感光性セラミックス組成物。
  2. 不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマを3〜40重量%含有することを特徴とする請求項1記載の感光性セラミックス組成物。
  3. 平均粒子径500nm以下のアルミナ粉末を5〜90重量%含有することを特徴とする請求項1記載の感光性セラミックス組成物。
  4. 不飽和度が0.1〜0.9mol/kg、かつTgが−60〜30℃である反応性ポリマを含有することを特徴とする請求項1記載の感光性セラミックス組成物。
  5. 不飽和度が0.1〜0.9mol/kgの反応性ポリマが側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有することを特徴とする請求項1記載の感光性セラミックス組成物。
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