JP2006047263A - 競技用計測システムおよびタイム計測方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ループコイル12は、略8の字形状に形成されたコイルであり、走路上に適宜配置される。磁場発生装置11から正弦波が供給されると、ループコイル12は、コイル上に交流電磁場を生成する。なお、8の字の中心に沿って、電磁場の強度は、磁力の打ち消しにより、極めて小さくなっている。無線タグ20は、電磁場を検出した検出信号に従って、ループコイル12における変極点を検出する。そして、無線タグ20は、変極点を検出すると、自己が記憶する固有のID情報を、ID情報受信装置13に向けて送信する。ID情報受信装置13は、ID情報を受信すると、自己が計時している時刻を時刻情報として取得し、ID情報と時刻情報とを対応付けて記憶する。
【選択図】 図1
Description
それでも従来の計測システムでは、ゴール後に所定時間かけてバーコードの読み取りを行うため、そもそも実測よりも遅れたゴールタイムが計測されていた。特に、大勢の競技者が同時期にゴールした場合等では、バーコードの読み取り待ちが生じてしまい、実測よりもかなり遅れたゴールタイムが計測されてしまうという問題があった。
また、ゴールタイムだけでなく、各中継地点における通過タイムを含めた競技タイムも計測したいという要望が高まっているが、従来の計測システムでは、これに対応できなかった。
例えば、競技者にタグ送信機を保持させ、このタグ送信機から送られる情報により、競技タイム等を計測する、というものである。
この他にも、タグ送信機がUHF帯の微弱無線電波等にてIDを送出することにより、タグ送信機の通信距離の拡大を図る技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
これは、方形のループコイルによりトリガ信号が送信されるため、計測エリア内における正確なトリガポイント(例えば、ゴールライン等のような計時ライン)をタグ送信機にて検出することが極めて困難なことに起因している。そのため、タグ送信機は、計時エリアへの進入に伴いトリガ信号を検出すると、直ちにIDの送信を開始し、計時エリアからの離脱に伴いトリガ信号の検出を終えるまで、IDを送信し続けている。
一方、ID受信ユニットは、タグ送信機から送られる最初のIDの受信すると、その時刻を開始時刻として特定し、また、最後のIDの受信を終えると、その時刻を終了時刻として特定する。そして、開始時刻から終了時刻までの時間を求め、その時間をIDに対応する競技者の競技タイムとして計測していた。
このため、ID受信ユニットにて、開始時刻や終了時刻の特定が正しく行えず、不正確な競技タイムを計測してしまったり、IDの受信が殆ど行えずに計測すべき競技タイムをロストしてしまうという問題があった。
なお、特許文献2に開示されている技術では、コリジョンの発生を抑えるべく、タグ送信機側がランダムな間隔にてIDを送信している。それでも現実には、計時エリア内で各タグ送信機がそれぞれにIDの送信を繰り返すうちに、コリジョンが発生してしまっていた。
競技者に携帯される送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含む競技用計測システムであって、
前記磁場発生機器は、
走路上に配置された所定形状のループコイルと、
前記ループコイルに所定周波数の発振信号を供給する発振手段と、を備え、前記ループコイルと前記発振手段とにより、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成し、
前記送信機器は、
前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出手段と、
前記磁場検出手段が検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出手段と、
前記変極点検出手段が前記変極点を検出したタイミングに同期して、自己を識別するための識別情報を前記受信機器に向けて送信する識別情報送信手段と、を備え、
前記受信機器は、
前記識別情報送信手段から送信された前記識別情報を受信する受信手段と、
計測タイムを計時する計時手段と、
前記受信手段が前記識別情報を受信した時点における前記計時手段が計時した計測タイムを特定する特定手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このように、送信機器は、マラソン競技におけるチェックポイントや中間地点やゴール地点、駅伝競技における中継地点やゴール地点(以下、単に「計測地点」という。)の正確な検出が可能となる。そして、受信機器は、送信機器から送信された識別情報に応答して、正確なタイム計時が可能となる。また、送信機器は、識別情報を1回だけ送信すればよいため、複数の競技者がほぼ同時に計時ラインを通過したとしても、電波の混信を軽減することが可能となる。
この結果、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含む競技用計測システムであって、
前記磁場発生機器は、
走路上に配置された所定形状のループコイルと、
前記ループコイルに所定周波数の発振信号を供給する発振手段と、を備え、前記ループコイルと前記発振手段とにより、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成し、
前記送信機器は、
前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出手段と、
前記磁場検出手段が検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出手段と、
計測タイムを計時する計時手段と、
前記変極点検出手段が前記変極点を検出した時点における前記計時手段が計時した計測タイムを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記計測タイムを前記受信機器に向けて送信するタイム送信手段と、を備え、
前記受信機器は、
前記送信機器に前記計測タイムの送信を要求する要求手段と、
前記タイム送信手段から送信された前記計測タイムを受信する受信手段と、を備える、
ことを特徴とする。
この結果、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含む競技用計測システムであって、
前記磁場発生機器は、
走路上に配置された所定形状のループコイルと、
前記ループコイルに所定周波数の発振信号を供給する発振手段と、を備え、前記ループコイルと前記発振手段とにより、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成し、
前記送信機器は、
前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出手段と、
前記磁場検出手段が検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出手段と、
計測タイムを計時する計時手段と、
前記変極点検出手段が前記変極点を検出した時点における前記計時手段が計時した計測タイムを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記計測タイムを、自己を識別するための識別情報と共に前記受信機器に向けて送信するタイム送信手段と、を備え、
前記受信機器は、
前記タイム送信手段から送信された前記計測タイム及び前記識別情報を受信する受信手段を備える、
ことを特徴とする。
この結果、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
前記発振手段は、所定周波数の正弦波を前記ループコイルに供給することにより、前記コイル部のうち、一方のコイル部上に前記第1の電磁場を生成するとともに、他方のコイル部上に前記第2の電磁場を生成してもよい。
競技者に携帯される送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含むシステムにおけるタイム計測方法であって、
前記磁場発生機器において、走路上に配置されたループコイルに所定周波数の正弦波を供給し、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成する磁場発生ステップと、
前記送信機器が、前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出ステップと、
前記磁場検出ステップにて検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出ステップと、
前記変極点検出ステップにて前記変極点を検出したタイミングに同期して、自己を識別するための識別情報を前記受信機器に向けて送信する識別情報送信ステップと、
前記受信機器が、前記識別情報送信ステップにて送信された前記識別情報を受信する受信ステップと、
前記受信機器において、計測タイムを計時する計時ステップと、
前記受信ステップにて前記受信機器が前記識別情報を受信した時点における前記計時ステップにて計時した計測タイムを特定する特定ステップと、
を備えることを特徴とする。
このように、送信機器は、計測地点の正確な検出が可能となる。そして、受信機器は、送信機器から送信された識別情報に応答して、正確なタイム計時が可能となる。また、送信機器は、識別情報を1回だけ送信すればよいため、複数の競技者がほぼ同時に計時ラインを通過したとしても、電波の混信を軽減することが可能となる。
この結果、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含むシステムにおけるタイム計測方法であって、
前記磁場発生機器において、走路上に配置されたループコイルに所定周波数の正弦波を供給し、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成する磁場発生ステップと、
前記送信機器が、前記ループコイル上に生成された電磁場を検出する磁場検出ステップと、
前記磁場検出ステップにて検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出ステップと、
前記送信機器において、計測タイムを計時する計時ステップと、
前記変極点検出ステップにて前記変極点を検出した時点における前記計時ステップにて計時した計測タイムを特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定した前記計測タイムを前記受信機器に向けて送信するタイム送信ステップと、
前記受信機器から、前記送信機器に前記計測タイムの送信を要求する要求ステップと、
前記受信機器において、前記タイム送信ステップにて送信された前記計測タイムを受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とする。
この結果、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含むシステムにおけるタイム計測方法であって、
前記磁場発生機器において、走路上に配置されたループコイルに所定周波数の正弦波を供給し、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成する磁場発生ステップと、
前記送信機器が、前記ループコイル上に生成された電磁場を検出する磁場検出ステップと、
前記磁場検出ステップにて検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出ステップと、
前記送信機器において、計測タイムを計時する計時ステップと、
前記変極点検出ステップにて前記変極点を検出した時点における前記計時ステップにて計時した計測タイムを特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定した前記計測タイムを、前記送信機器を識別するための識別情報と共に前記受信機器に向けて送信するタイム送信ステップと、
前記受信機器において、前記タイム送信ステップにて送信された前記計測タイム及び前記識別情報を受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とする。
この結果、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に適用される競技用計測システム1の構成の一例を示す模式図である。この競技用計測システム1は、例えば、マラソン競技における競技タイムの計測(計時)に使用される。
電力増幅回路11bは、正弦波発生回路11aから供給された正弦波を増幅して、ループコイル12に供給する。具体的には、ループコイル12を十分に駆動できるレベルまで、正弦波を電力増幅する。
ループコイル12は、一例として、図2(a)に示すように、矩形(方形)のコイル部を競技者RNの走行方向(図2(a)矢印A方向)に2つ連ねたような8の字に形成されている。より詳細には、ループコイル12は8の字順方向巻きとなっており、8の字の中心(中点)、すなわち交差部に給電点sを有するように形成され、この給電点sを通って競技者RNの走行方向に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、略平行に所定距離だけ隔てた直線a,bに沿って、8の字の上下部が形成されている。なお、ループコイル12は、この直線bが計測ポイントとなる計時ラインL上に重なるように配置される。
このため、競技者RNがループコイル12上を、矢印B方向に沿って通過した場合に、無線タグ20(後述する検出回路23)は、計時ラインL上(直線b上)を、第1の電磁場120aと第2の電磁場120bとの間の電磁場の変極点(後述するトリガポイント)として検出することができる。
受信機13bは、無線タグ20から送られる識別情報としてのID情報(タグID)を、アンテナ13aを介して受信する。
記憶部13eは、RAM等のメモリからなり、処理制御部13cに制御され、ID情報と時刻情報とを関連付けて記憶する。
なお、磁場検出コイル21は、コイル面が走路面と平行(コイル面と直角な方向が走路に対して鉛直方向)となるように設置されている。例えば、無線タグ20がゼッケン等に固定され、競技者RNに携帯される際に、磁場検出コイル21のコイル面が走路面と略平行となるように設定される。
このため、無線タグ20が上述の図2(b)に示す矢印B方向に移動した場合に、磁場検出コイル21は、走路に対して鉛直方向の磁束をコイル面にて捉え、上述の図2(c)に示すような電磁界強度分布を検出する。
より詳細に説明すると、検出回路23は、一例として、図3(a)に示すような抵抗R1〜R3、コンデンサC、及び、オペアンプOPから構成される。この検出回路23は、図3(b)に示すように、入力される検出信号の電圧が増加時に所定電圧の信号を出力し、また、入力される検出信号の電圧が減少時には信号を出力しない。
すなわち、検出回路23は、ループコイル12上に生成された電磁場の電磁界強度の増加を検出し、2回目の電磁界強度の増加時に電磁場の変極点を特定する。つまり、図3(b)に示す2回目の立ち上がりを、ループコイル12上に生成された電磁場の変極点、すなわち第1の電磁場120aと第2の電磁場120bとの間の電磁場の変極点として特定する。
送信機25は、制御部24から供給されたID情報を、アンテナ26を介してID情報受信装置13に向けて送信する。
アンテナ26は、ID情報等を電波として送信する。
無線タグ20は、電磁場の変極点が検出されていないと判別すると、上述のステップS11に処理を戻す。すなわち、競技者RNがループコイル12上に達し、そして、計時ラインLに到達するまで待機する。
すなわち、無線タグ20は、競技者RNが計時ラインLに到達したことを、電磁場の変極点の検出から判別し、直ちにID情報を送信する。
また、無線タグ20は、ID情報を1回だけ送信すればよいため、複数の競技者RNがほぼ同時に計時ラインLを通過したとしても、電波の混信を軽減することが可能となる。
例えば、図5に示すように、2つの独立した矩形(方形)のループコイル12a,12bを競技者RNの走行方向(矢印A方向)に連接し、上述した8の字形状のループコイル12と同様の電磁場を生成してもよい。ここで、ループコイル12a,12bは、それぞれ矢印方向に電流が流れるようになっている。つまり、ループコイル12a,12bが連接する線では、同一方向に電流が流れるようになっている。
このような電磁場中を、図2(b)と同様に、検出コイル面が走路面と平行(検出コイル面と直角な方向が走路に対して鉛直方向)に配置された磁場検出コイル21が矢印B方向に移動すると、図2(c)に示すような電磁界強度分布が得られる。
このため、競技者RNがループコイル12a,12b上を、図2の矢印B方向に沿って通過した場合に、無線タグ20(検出回路23)は、計時ラインL上(直線b上)を、第1の電磁場120aと第2の電磁場120bとの間の電磁場の変極点として検出することができる。
図6は、この発明の第2の実施形態に適用される競技用計測システム3の構成の一例を示す模式図である。なお、以下では計測タイムの計時を行うチェックポイントや中間地点やゴール地点を、便宜的にまとめて計時地点として説明する。つまり、計時地点は、チェックポイントや中間地点やゴール地点をそれぞれ示すものとする。また、ゴール地点がスタート地点と異なる場合について説明する。
スタートピストルSPは、スタータの操作に応答して、スタート信号をスタート地点のタイマコンソール31に供給する。また、グリップスイッチGSは、計時役員等の操作に応答して、グリップ信号を計時地点のタイマコンソール31に供給する。
タイマコンソール31は、競技のスタート前までに時刻同期の処理を実行し、GPS受信機32が受信した標準時刻に同期した現在時刻の計時を始める。
一方、計時地点のタイマコンソール31は、スタート地点の無線通信端末33から送られたスタート時刻を無線通信端末33にて受信すると、そのスタート時刻を無線通信端末33から取得して自己のメモリに保持する。
タイマコンソール31は、このようにしてスタート時刻を自己のメモリに保持した後に、自己のタイマが計時する現在時刻と保持しているスタート時刻との差に基づいて、ランニングタイムを順次生成し、タイム情報として時刻表示装置34に供給する。
また、計時地点のタイマコンソール31は、グリップスイッチGPからグリップ信号が入力されると、その時刻をグリップ時刻(時刻情報)として映像記録装置40等に供給する。
そして、スタート地点の無線通信端末33は、スタート地点のタイマコンソール31から供給されたスタート時刻を含む通信データを、計時地点の無線通信端末33に送信する。
一方、計時地点の無線通信端末33は、スタート地点の無線通信端末33から送られた通信データを受信し、通信データに含まれるスタート時刻を計時地点のタイマコンソール31に供給する。
具体的にスタート地点のランニングタイム送信機35は、スタート直後に全ての無線タグ50に向けて、ブロードキャストにて一斉にランニングタイム、関門ID及び、しきい値nを含む情報を送信する。この関門IDとは、ランニングタイム送信機35(スタート地点や計時地点)に固有の識別情報であり、また、しきい値nとは、送信されたランニングタイムの正確さを無線タグ50にて判別するために使用される値である。
なお、スタート地点のランニングタイム送信機35は、無線タグ50に最初に時刻を設定させるため、連続して複数回(例えば、1秒間隔で3回以上)に渡り、ランニングタイム等を送信する。
一方、計時地点のランニングタイム送信機35は、走行する競技者RNからみて計時ラインLよりも手前に配置されており、近傍に位置する競技者RNの無線タグ50に向けて、ランニングタイム及び、関門IDを含む情報を送信する。
なお、計時地点のタグID受信機36も、ランニングタイム送信機35と同様に、走行する競技者RNからみて計時ラインLよりも手前に配置されており、競技者RNがループコイル12に到達する前に、無線タグ50から返信されるタグIDを受信する。
なお、スタート地点のタグコンソール37は、タグID受信機36から供給されるタグIDだけを管理し、また、計時地点のタグコンソール37は、タグID受信機36から供給されるタグID及び、計測タイム受信機38から供給される計測タイム(競技タイム)を管理する。
具体的にスタート地点のタグコンソール37は、スタート後に取得した各タグIDから、各競技者RNの競技スタートを確認する。
具体的に計時地点のタグコンソール37は、タグID受信機36からタグIDを取得すると、図7に示すポーリングリストにそのタグIDを登録する。
このように生成したポーリングリストに従って、計時地点のタグコンソール37は、計測タイム受信機38を制御し、無線タグ50から送られたタグID、計測タイム、関門ID、及び、補正値αを含む情報を取得する。この補正値αは、無線タグ50にてランニングタイムを受信する度に補正した時刻(時差)を累積した累積時差βから求められた値である。
なお、関門IDがその計時地点におけるランニングタイム送信機35の関門IDと異なっている場合(以前に通過した計時地点やスタート地点のランニングタイム送信機35の関門IDである場合)に、タグコンソール37は、計測タイムと共に取得した補正値αを使用して、計測タイムを適宜補正する。例えば、タグコンソール37は、以下の数式1に示すように、計測タイムを補正する。
Ta = T+α・T
Ta:補正した計測タイム
T:計測タイム
α:補正値
また、計時地点に設置されるループコイル12も上述した図2(a)等に示すループコイル12と同様の構成となっている。
具体的に計測タイム受信機38は、タグコンソール37のポーリングリストの順番に従って、各無線タグ50に計測タイムの送信を要求し、応答して無線タグ50から送信される計測タイム等(タグID、計測タイム、関門ID、及び、補正値α)を受信する。
具体的に撮影装置39は、走行する競技者RNからみてループコイル12よりも遠方(前方)に配置され、競技者RNのゼッケンや顔等が分かるように、競技者RNの正面(前面)の映像を撮影する。そして、撮影した映像(映像信号)を映像記録装置40に供給する。
また、データサーバ41は、所定の操作部から、競技者RNの選手情報や使用される無線タグ50のタグID等が入力されると、これらの情報を関連付けて記憶し、タイマコンソール31やタグコンソール37に適宜供給する。また、判定した公式タイム等もタイマコンソール31に供給する。
具体的に無線タグ50は、図8に示すように、アンテナ51と、受信ユニット52と、タイム補正ユニット53と、計時ユニット54と、磁場検出コイル21と、増幅回路22と、検出回路23と、タイム特定ユニット55と、記憶部56と、送信ユニット57と、から構成される。
受信ユニット52は、アンテナ51を介して、ランニングタイム送信機35から送信されるランニングタイム等を受信する。
具体的に受信ユニット52は、スタート直後にスタート地点のランニングタイム送信機35から送信されるランニングタイム、関門ID及び、しきい値nを含む情報を受信する。なおこの際、ランニングタイム送信機35からは、連続して複数回(例えば、1秒間隔で3回以上)に渡って送信されるランニングタイム等を受信する。
また、受信ユニット52は、計時地点のランニングタイム送信機35から送信されるランニングタイム及び、関門IDを含む情報を受信する。
そして、受信ユニット52は、受信したランニングタイムをタイム補正ユニット53に供給する。
この他にも受信ユニット52は、計時地点の計測タイム受信機38から計測タイムの送信要求(ポーリング)を受信する。そして、受信した送信要求を送信ユニット57に供給する。
なお、競技スタート時点では、それまで計時ユニット54にランニングタイムが未設定であったため、タイム補正ユニット53は、スタート地点にてランニングタイム送信機35から送られるランニングタイムを、受信ユニット52が例えば、1秒間隔で3回以上受信した後に、正当なランニングタイムを計時ユニット54に設定する。つまり、経時的に変化するはずの複数のランニングタイムを参酌して、正当なランニングタイムを計時ユニット54に設定する。またその際、スタート地点のランニングタイム送信機35からランニングタイムと共に送られたしきい値nを記憶部56に記憶する。
計時ユニット54は、高安定水晶発振器を備えており、ランニングタイムの計時を安定して維持することが可能となっている。
また、増幅回路22は、上述した図1に示す無線タグ20の増幅回路22と同様の構成である。
そして、検出回路23も、上述した図3に示す検出回路23と同様の構成である。
また、記憶部56は、無線タグ50毎(競技者RN毎)に異なる固有のID情報(タグID)を予め記憶している。
また、送信ユニット57は、受信ユニット52が計測タイムの送信要求(ポーリング)を受信した際に、記憶部56からタグID、計測タイム、関門ID、及び、補正値αを読み出して、計測タイム受信機38に送信する。
そして、無線タグ50は、求めた時差がしきい値nより大きいと判別すると、後述するステップS32に処理をすすめる。つまり、不正確と思われるランニングタイムをそのまま破棄し、関門IDの更新も行わない。
すなわち、上述した図2(b)に示すような電磁場が生成されたループコイル12上を、コイル面が走路面と平行に配置された磁場検出コイル21が、図中の矢印B方向に移動すると、図2(c)に示すような電磁界強度分布が得られる。このため、検出回路23が、図3(b)に示す2回目の立ち上がりを、ループコイル12上における電磁場の変極点として検出でき、そして、タイム特定ユニット55が、その時の時刻を計測タイムとして特定できる。
しかしながら、現実には、ループコイル12上において、図2(c)に示すような電磁界強度分布が得られない場合もある。
例えば、無線タグ50の配置(磁場検出コイル21の向き)がずれてしまったり、競技者RNの倒れ込み(転倒)や走行停止(ループコイル12上での滞留)等が生じてしまうと、異なる電磁界強度分布が得られ、電磁場の変極点を検出するのが困難な状況となってしまう。以下、各状況について具体的に説明する。
図10(a)に示すように、磁場検出コイル21のコイル面が走路面と鉛直方向(コイル面と直角な方向が走路に対して平行方向)にずれてしまったとする。この場合、ループコイル12上に第1の電磁場120aと第2の電磁場120bとが生成された状態であっても、磁場検出コイル21が矢印B方向に移動すると、図10(b)に示すような電磁界強度分布が得られることになる。
つまり、磁場検出コイル21は、この場合、走路に対して垂直方向の磁束をコイル面にて捉えることになるため、図10(b)に示すような1山の電磁界強度分布を検出する。
図10(b)に示すような電磁界強度分布には、上述の図2(c)と異なり、電磁場の変極点が存在しない。そのため、検出回路23が電磁場の変極点を検出できず、これにより、タイム特定ユニット55が計測タイムを特定できないことになる。
具体的には、基準値以上の電磁界強度を最初に検出した時点の時刻を進入時刻Tiとして記憶し、また、基準値以上の電磁界強度を最後に検出した時点の時刻を退去時刻Toとして記憶する。そして、以下の数式2に示すような演算式により、計測タイムを特定する。なお、LaとLbとが等しい場合には、計測タイムTは、進入時刻Tiと退去時刻Toとの中間の時刻となる。
T = Ti+(To−Ti)×La/(La+Lb)
T:計測タイム
Ti:進入時刻
To:退去時刻
La:第1の磁場に対応するアンテナ部の長さ(競技者RNの走行方向の長さ)
Lb:第2の磁場に対応するアンテナ部の長さ(競技者RNの走行方向の長さ)
ループコイル12上において、競技者RNが倒れ込んでしまい、図11(a)に示すように、磁場検出コイル21が矢印Cに示すように移動したとする。なお、磁場検出コイル21は、通常通り、コイル面が走路面と平行(コイル面と直角な方向が走路に対して鉛直方向)に設置されているものとする。
この場合には、図11(b)に示すような電磁界強度分布が得られることになる。つまり、倒れ込みにより、無線タグ50(磁場検出コイル21)がループコイル12に接近するため、本来ならば、電磁界強度が落ちる(小さくなる)はずの箇所で、基準値より大きく維持されてしまう。
図11(b)に示すような電磁界強度分布では、2回目の立ち上がり部分が存在するものの、1回目の立ち上がり時の最大値と2回目の立ち上がり起点での値との差が所定範囲(電磁場の変極点として特定する範囲)外となっている。このため、検出回路23が電磁場の変極点を検出できず、これにより、タイム特定ユニット55が計測タイムを特定できないことになる。
具体的には、最初に電磁場を検出した時点の進入時刻Tiを記憶すると共に、タイムアウト時間の計時を開始する。そして、タイムアウト時間の計時を終えるまでに、電磁場の変極点が検出できないと、記憶した進入時刻Tiに、補正値(タイムアウト時間の半分の時間)を加えて、計測タイムを求める。
なお、かろうじて競技者RNが転倒せずに手をついた程度では、直ちに体勢を立て直し、走行を続けることがある。このような場合では、電磁場の変極点を検出できないものの、タイムアウト時間内に、電磁場の検出を終える(ループコイル12上を通過する)ため、結果的には、上述の図10(b)に示すような1山に近い電磁界強度分布が得られることになる。
このような場合には、上述の無線タグ50の配置(磁場検出コイル21の向き)がずれてしまった場合と同様に、数式2を用いて計測タイムを特定してもよい。
競技者RNがループコイル12上に進入したものの、途中で走行を止めてしまった場合には、図12(a)に示すように、磁場検出コイル21が矢印Dのように移動したまま停留することになる。なお、磁場検出コイル21は、通常通り、コイル面が走路面と平行に設置されているものとする。
この場合には、図12(b)に示すような電磁界強度分布が得られることになる。つまり、競技者RNの走行停止により、磁場検出コイル21が同じ場所で磁束を捉え続けるため、電磁界強度が落ちる(小さくなる)ことなる、一定に維持されてしまう。
図12(b)に示すような電磁界強度分布には、電磁場の変極点が存在しないため、同様に、検出回路23が電磁場の変極点を検出できず、これにより、タイム特定ユニット55が計測タイムを特定できないことになる。
具体的には、上述の倒れ込みの場合と同様に、最初に電磁場を検出した時点の時刻を記憶すると共に、タイムアウト時間の計時を開始する。そして、タイムアウト時間の計時を終えるまでに電磁場の変極点が検出できないと、記憶した時刻に、補正値を加えて、計測タイムとする。
なお、競技者RNが、現実に計時ラインL上を通過していない場合には、競技役員によって、失格が判定される。そのため、競技役員の失格判定を入力可能とし、この判定を優先させて、特定した計測タイムを破棄するようにしてもよい。
つまり、無線タグ50が適切に配置された状態で、競技者RNが通常通りループコイル12上を走り抜けたことから、図3(b)に示すような2山の電磁界強度分布から、電磁場の変極点を正常に検出できたことになる。このため、電磁場の変極点が検出された時点の時刻を計測タイムとして特定する。
一方、電磁場の検出を終えたと判別した場合に、無線タグ50は、計測タイムを算出する(ステップS47)。すなわち、タイム特定ユニット55は、検出回路23が電磁場の検出を終えると、その時点で計時ユニット54が計時した時刻を退出時刻Toとして特定し、記憶部56に記憶させる。そして、記憶している進入時刻Ti及び退出時刻Toを上述の数式2に代入して、計測タイムを算出する。
つまり、上述したように、無線タグ50の配置(磁場検出コイル21の向き)がずれてしまった等により、図10(b)に示すような1山の電磁界強度分布を検出したと考えられる。このため、無線タグ50は、進入時刻Tiと退出時刻Toとをループコイル12の構成比で案分して、計測タイムを算出する。
つまり、上述したように、ループコイル12上で競技者RNの倒れ込みや走行停止が生じてしまった等により、図11(b)や図12(b)に示すような電磁界強度分布を検出したと考えられる。このため、無線タグ50は、進入時刻Tiに補正値を加えて、計測タイムを求める。
しかしながら、ランニングタイム送信機35から送信するのは、ランニングタイムに限られず、他の時刻情報を送信してもよい。例えば、タイマコンソール31にて計時されている現在時刻をランニングタイム送信機35から無線タグ50に向けて送信し、無線タグ50(計時ユニット54)にてこの現在時刻に同期した時刻を計時させるようにしてもよい。
一方、無線タグ50は、経時的に変化するはずの複数の現在時刻を参酌して、正当な現在時刻を計時ユニット54に設定する。そして、現在時刻と共に送られたしきい値n及び、初回設定時刻を記憶部56に記憶する。
なお、この場合も、計時地点で受信した現在時刻と計時ユニット54にて計時した時刻との時差が、記憶部56に記憶したしきい値nよりも大きい場合に、タイム補正ユニット53は、時刻の補正を行わない。
例えば、駅伝、競歩、身障者車椅子ロードレース、自転車ロードレース、トライアスロン、及び、ランニングやオリエンテーション等の山岳競技等にも適宜適用可能である。
なお、駅伝の場合、競技者RNが区間に応じて交代するため、競技者RNの交代が行われる計時地点では、適宜スタート地点の役割も果たすことになる。つまり、交代前の競技者RN(無線タグ50)からは、計測タイムを取得し、また、交代後の競技者RN(無線タグ50)に対しては、ランニングタイムの設定を行う。
この場合も、競技者個々のタイムを適切に計測することができる。
11 磁場発生装置
12 ループコイル
13 ID情報受信装置
20,50 無線タグ
31 タイマコンソール
32 GPS受信機
33 無線通信端末
34 時刻表示装置
35 ランニングタイム送信機
36 タグID受信機
37 タグコンソール
38 計測タイム受信機
39 撮影装置
40 映像記録装置
41 データサーバ
Claims (10)
- 競技者に携帯される送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含む競技用計測システムであって、
前記磁場発生機器は、
走路上に配置された所定形状のループコイルと、
前記ループコイルに所定周波数の発振信号を供給する発振手段と、を備え、前記ループコイルと前記発振手段とにより、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成し、
前記送信機器は、
前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出手段と、
前記磁場検出手段が検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出手段と、
前記変極点検出手段が前記変極点を検出したタイミングに同期して、自己を識別するための識別情報を前記受信機器に向けて送信する識別情報送信手段と、を備え、
前記受信機器は、
前記識別情報送信手段から送信された前記識別情報を受信する受信手段と、
計測タイムを計時する計時手段と、
前記受信手段が前記識別情報を受信した時点における前記計時手段が計時した計測タイムを特定する特定手段と、を備える、
ことを特徴とする競技用計測システム。 - 競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含む競技用計測システムであって、
前記磁場発生機器は、
走路上に配置された所定形状のループコイルと、
前記ループコイルに所定周波数の発振信号を供給する発振手段と、を備え、前記ループコイルと前記発振手段とにより、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成し、
前記送信機器は、
前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出手段と、
前記磁場検出手段が検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出手段と、
計測タイムを計時する計時手段と、
前記変極点検出手段が前記変極点を検出した時点における前記計時手段が計時した計測タイムを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記計測タイムを前記受信機器に向けて送信するタイム送信手段と、を備え、
前記受信機器は、
前記送信機器に前記計測タイムの送信を要求する要求手段と、
前記タイム送信手段から送信された前記計測タイムを受信する受信手段と、を備える、
ことを特徴とする競技用計測システム。 - 競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含む競技用計測システムであって、
前記磁場発生機器は、
走路上に配置された所定形状のループコイルと、
前記ループコイルに所定周波数の発振信号を供給する発振手段と、を備え、前記ループコイルと前記発振手段とにより、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成し、
前記送信機器は、
前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出手段と、
前記磁場検出手段が検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出手段と、
計測タイムを計時する計時手段と、
前記変極点検出手段が前記変極点を検出した時点における前記計時手段が計時した計測タイムを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記計測タイムを、自己を識別するための識別情報と共に前記受信機器に向けて送信するタイム送信手段と、を備え、
前記受信機器は、
前記タイム送信手段から送信された前記計測タイム及び前記識別情報を受信する受信手段を備える、
ことを特徴とする競技用計測システム。 - 前記特定手段は、前記変極点検出手段が前記変極点を検出できない場合に、前記磁場検出手段が最初に前記電磁場を検出した時点での時刻に基づいて、前記計測タイムを特定する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の競技用計測システム。 - 前記特定手段は、前記変極点検出手段が前記変極点を検出できない場合に、前記磁場検出手段が最初に前記電磁場を検出した時点での時刻と、前記磁場検出手段が前記電磁場の検出を終えた時点での時刻とに基づいて、前記計測タイムを特定する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の競技用計測システム。 - 前記ループコイルは、2つの矩形のコイル部を競技者の走行方向に並設するように略8の字形状に形成され、
前記発振手段は、所定周波数の正弦波を前記ループコイルに供給することにより、前記コイル部のうち、一方のコイル部上に前記第1の電磁場を生成するとともに、他方のコイル部上に前記第2の電磁場を生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の競技用計測システム。 - 前記ループコイルは、前記コイル部間のラインが計時ラインに沿って配置される、
ことを特徴とする請求項6に記載の競技用計測システム。 - 競技者に携帯される送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含むシステムにおけるタイム計測方法であって、
前記磁場発生機器において、走路上に配置されたループコイルに所定周波数の正弦波を供給し、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成する磁場発生ステップと、
前記送信機器が、前記ループコイル上に生成された前記電磁場を検出する磁場検出ステップと、
前記磁場検出ステップにて検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出ステップと、
前記変極点検出ステップにて前記変極点を検出したタイミングに同期して、自己を識別するための識別情報を前記受信機器に向けて送信する識別情報送信ステップと、
前記受信機器が、前記識別情報送信ステップにて送信された前記識別情報を受信する受信ステップと、
前記受信機器において、計測タイムを計時する計時ステップと、
前記受信ステップにて前記受信機器が前記識別情報を受信した時点における前記計時ステップにて計時した計測タイムを特定する特定ステップと、
を備えることを特徴とするタイム計測方法。 - 競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含むシステムにおけるタイム計測方法であって、
前記磁場発生機器において、走路上に配置されたループコイルに所定周波数の正弦波を供給し、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成する磁場発生ステップと、
前記送信機器が、前記ループコイル上に生成された電磁場を検出する磁場検出ステップと、
前記磁場検出ステップにて検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出ステップと、
前記送信機器において、計測タイムを計時する計時ステップと、
前記変極点検出ステップにて前記変極点を検出した時点における前記計時ステップにて計時した計測タイムを特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定した前記計測タイムを前記受信機器に向けて送信するタイム送信ステップと、
前記受信機器から、前記送信機器に前記計測タイムの送信を要求する要求ステップと、
前記受信機器において、前記タイム送信ステップにて送信された前記計測タイムを受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とするタイム計測方法。 - 競技者に携帯されるとともに計時機能を有する送信機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、前記送信機器から送られる情報を受信する受信機器と、を含むシステムにおけるタイム計測方法であって、
前記磁場発生機器において、走路上に配置されたループコイルに所定周波数の正弦波を供給し、前記ループコイル上に、第1の電磁場と、当該第1の電磁場に対して競技者の走行方向に隣接し且つ前記第1の電磁場と磁力を打ち消しあう第2の電磁場とを生成する磁場発生ステップと、
前記送信機器が、前記ループコイル上に生成された電磁場を検出する磁場検出ステップと、
前記磁場検出ステップにて検出した前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、前記第1の電磁場と前記第2の電磁場との間の前記電磁場の変極点を検出する変極点検出ステップと、
前記送信機器において、計測タイムを計時する計時ステップと、
前記変極点検出ステップにて前記変極点を検出した時点における前記計時ステップにて計時した計測タイムを特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定した前記計測タイムを、前記送信機器を識別するための識別情報と共に前記受信機器に向けて送信するタイム送信ステップと、
前記受信機器において、前記タイム送信ステップにて送信された前記計測タイム及び前記識別情報を受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とするタイム計測方法。
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