JP2006046300A - エンジンブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価なセンサを使用せずに、エンジンブレーキ力を調整するための制御を行なわせることができるエンジンブレーキ制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンの吸気圧を検出する吸気圧検出手段201と、エンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段202と、吸気圧検出手段により検出されたエンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するエンジンブレーキ発生状態検出手段204と、エンジンブレーキ発生状態検出手段によりエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときに少なくともエンジンの回転速度を制御条件としてエンジンブレーキ力の大きさを調整するべくエンジンの吸入空気量を制御する吸入空気量制御手段205とを設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、各気筒毎に吸気系が設けられている独立吸気の単気筒または多気筒4サイクルエンジンのエンジンブレーキを制御するエンジンブレーキ制御装置に関するものである。
車両を駆動するエンジンにおいては、運転時にスロットルバルブを閉じたときにエンジンのポンピングロスにより生じるエンジンブレーキ力を車両の制動に利用している。4サイクルエンジンにおいては、スロットルバルブを閉じた際にエンジンのポンピングロスにより生じるエンジンブレーキ力が、2サイクルエンジンに比べて大きいため、2サイクルエンジンにより駆動される車両に乗り慣れた運転者が4サイクルエンジンにより駆動される車両を運転すると、エンジンブレーキが効き過ぎると感じることがある。特に、車両重量が軽い二輪車の場合には、車体に働く慣性力が弱いため、4サイクルエンジンが用いられていると、エンジンブレーキが強すぎると感じることがある。またエンジンブレーキが強すぎると、惰性で運転できる距離が短くなるため、燃費が悪くなる傾向がある。従って、4サイクルエンジンにおいては、スロットルバルブを閉じた際に発生するエンジンブレーキ力を適宜に調整し得るようにしておくのが好ましい。
4サイクルエンジンのエンジンブレーキ力を制御する装置として、特許文献1に示された吸入空気量制御装置が知られている。特許文献1に示された制御装置は、アクセルの操作量に応じてスロットルバルブの開度を制御する電子制御スロットルと、エンジンブレーキ力の大きさをを検出するエンジンブレーキ力検出手段と、アクセルが踏まれていないことが検出されたとき(減速中であることが検出されたとき)に検出されたエンジンブレーキ力に応じてスロットルバルブを制御する制御手段とを備えていて、エンジンブレーキが働いたことが検出されたときにエンジンブレーキ力が大きい場合ほどスロットル開度を大きくするように制御することによりポンピングロスを減らして、エンジンブレーキ力を緩和するように構成されている。エンジンブレーキの大きさは、車速と、変速機のギアポジションとから検出される。
特開平2−173333号公報
特許文献1に記載された発明では、エンジンブレーキが働いたことを検出したときにアクセルの操作量に応じてスロットルバルブの開度を制御してエンジンブレーキ力を調節するようにしていたため、アクセルの位置を検出するアクセルセンサまたはスロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサを必要とする。またエンジンブレーキ力を検出するためにギアポジションセンサと車速センサとを必要とする。そのため、アクセルセンサまたはスロットルセンサや、ギアポジションセンサを備えていない車両には適用できないという問題があった。
本発明の目的は、アクセルセンサ、スロットルセンサ、ギアポジションセンサ及び車速センサのような高価なセンサを使用せずに、エンジンブレーキ力を調整するための制御を行なわせることができるエンジンブレーキ制御装置を提供することにある。
本発明は、各気筒毎に吸気管が設けられた単気筒若しくは多気筒4サイクルエンジンのエンジンブレーキを制御するエンジンブレーキ制御装置に係わるもので、本発明においては、エンジンの少なくとも一つの気筒の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、エンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、吸気圧検出手段により検出されたエンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値または最小値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するエンジンブレーキ発生状態検出手段と、エンジンブレーキ発生状態検出手段によりエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときに少なくともエンジンの回転速度を制御条件としてエンジンブレーキ力の大きさを調整するべく前記エンジンの吸入空気量を制御する吸入空気量制御手段とが設けられる。
上記のように、エンジンの1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値または最小値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生していることを検出して、エンジンブレーキ力が発生していることが検出されたときに吸入空気量を制御するようにすると、車両にアクセルセンサ、スロットルポジションセンサ、或いはギアポジションセンサが設けられていない場合でも、エンジンブレーキの制御を行なうことができる。
本発明に係わるエンジンブレーキ制御装置の好ましい態様においては、エンジンの少なくとも一つの気筒の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、エンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、吸気圧検出手段により検出されたエンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値または最小値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するエンジンブレーキ発生状態検出手段と、エンジンの各気筒の吸入空気量を調節する吸入空気量調節用バルブと、エンジンブレーキ発生状態検出手段によりエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときにエンジンが発生するエンジンブレーキ力を所望の大きさにするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を回転速度検出手段により検出された回転速度に対して演算するバルブ開度率演算手段と、吸入空気量調節用バルブの開度率をバルブ開度率演算手段により演算された開度率に一致させるように吸入空気量調節用バルブを制御するバルブ制御手段とが設けられる。
上記エンジンブレーキ発生状態検出手段は、エンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値がエンジンの各回転速度に対して予め設定された判定吸気圧以下になったときにエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するように構成することができる。
本発明の好ましい態様では、エンジンが発生するエンジンブレーキ力を所望の大きさにするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率とエンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段が設けられる。この場合、バルブ開度率演算手段は、回転速度検出手段により検出された回転速度に対してマップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成される。
本発明の他の好ましい態様では、エンジンの1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値または最小値を前記エンジンの各回転速度に対して設定した値に等しくするために必要な前記吸入空気量調節用バルブの開度率と前記エンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段が設けられる。この場合も、バルブ開度率演算手段は、回転速度検出手段により検出された回転速度に対してマップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成される。
本発明の更に他の好ましい態様では、エンジンの回転速度とエンジンのポンピングロスとの積を一定とするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率とエンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段が設けられ、バルブ開度率演算手段は、回転速度検出手段により検出された回転速度に対してマップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成される。
上記のように構成すると、エンジンブレーキ力が発生したことが検出されたときに、エンジンの回転速度とエンジンのポンピングロスとの積が一定になるように吸入空気量が制御される。このような制御を行わせると、変速機のギアポジションの如何に関わりなくほぼ一定の減速感を得ることができ、またエンジンブレーキの効き方を緩和することができる。エンジンブレーキの効き方を緩和すると、特に二輪車においてエンジンブレーキが強く効き過ぎるのを防止して、車両の操作性及び運転フィーリングを向上させることができる。またスロットルバルブを絞った際に惰性で走行できる距離を長くすることができるため、燃費の節約を図ることができる。
上記バルブ開度率演算手段は、吸気圧検出手段により検出された吸気圧の1燃焼サイクル中における最大値または最小値とエンジンの各回転速度に対して予め設定された目標値との偏差に制御演算を施して、吸気圧の最大値または最小値を目標値に等しくするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成してもよい。このように構成すると、フィードバック制御によりエンジンブレーキの制御を行なうことができるため、制御系を構成する部品の特性のばらつきにより減速感にばらつきが生じるのを防ぐことができる。
吸入空気量調節用バルブとしては、エンジンのスロットルバルブをバイパスするバイパス通路を開閉するように設けられたバイパス通路開閉用バルブを用いるのが好ましい。バイパス通路開閉用バルブとしては、エンジンのアイドリング速度を制御するためにバイパス通路に設けられるISCバルブを用いることができる。
吸入空気量調節用バルブとしてはまた、エンジンの吸気管内を流れる空気の量を調節するために設けられるスロットルバルブを用いることもできる。
以上のように、本発明によれば、エンジンの1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値または最小値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生していることを検出して、エンジンブレーキ力が発生していることが検出されたときに吸入空気量を制御するようにしたので、車両にアクセルセンサ、スロットルポジションセンサ、或いはギアポジションセンサが設けられない場合にも、エンジンブレーキの制御を行なうことができる。
本発明において、エンジンブレーキ力が発生したことが検出されたときに、エンジンの回転速度とエンジンのポンピングロスとの積が一定になるように吸入空気量を制御するようにした場合には、変速機のギアポジションの如何に関わりなくほぼ一定の減速感を得ることができる上に、エンジンブレーキの効き方を緩和することができるため、エンジンブレーキが強く効き過ぎるのを防止して、車両の運転フィーリング及び操作性を向上することができる。またスロットルバルブを絞った際に惰性で走行できる距離を長くすることができるため、燃費の節約を図ることができる。
図1は本発明の実施形態で用いるハードウェアの構成例を概略的に示したもので、同図において1は二輪車等の車両を駆動する4サイクルエンジンである。この例では、説明を簡単にするため、エンジン1の気筒数が1であるとしている。エンジン1は、シリンダ101と該シリンダ内に設けられたピストン102と、シリンダ101に設けられた吸気ポート及び排気ポートにそれぞれ接続された吸気管103及び排気管104と、吸気管103に接続されたスロットルボディ104と、スロットルボディ104内に設けられたスロットルバルブ105と、吸気ポート及び排気ポートをそれぞれ開閉する吸気バルブ及び排気バルブ(図示せず。)とを備えている。スロットルボディ104にはスロットルバルブ105をバイパスするバイパス通路106が設けられ、バイパス通路106には、該バイパス通路を開閉するISC(Idle Speed Control)バルブ107が取付けられている。ISCバルブには、駆動電流のオンデューティ比を制御することにより該バルブの開度を調整することができるソレノイド式のアクチュエータが取り付けられている。スロットルボディ104にはまた、吸気圧を検出する圧力センサ108が取り付けられている。シリンダ101のヘッドには点火プラグ109が取り付けられ、吸気管103には、インジェクタ(電磁式燃料噴射弁)110が取り付けられている。インジェクタ110には、図示しない燃料タンクから燃料ポンプを介して燃料が供給されている。本実施形態では、エンジンブレーキの制御を行う際に吸入空気量を制御するバルブとして、上記ISCバルブ107を用いる。
エンジンのクランク軸111にはカップ状に形成された鉄製のフライホイール112が取付けられ、このフライホイール112の外周に円弧状の突起からなるリラクタ113が設けられている。フライホイール112の近傍には、リラクタ113の回転方向の前端側エッジe1及び後端側エッジe2をそれぞれ検出して極性が異なるパルス信号をクランク角信号として発生するクランク角センサ114が設けられている。
クランク角センサ114が出力するクランク角信号の波形の一例を図3(A)に示した。図3(A)においてS1はクランク角センサ114がリラクタの前端側エッジe1を検出したときに発生する第1のパルス信号で、この例ではこの第1のパルス信号S1が負極性のパルスからなっている。またS2はクランク角センサ114がリラクタの後端側エッジe2を検出したときに発生する第2のパルス信号で、この第2のパルス信号は正極性のパルスからなっている。
2はマイクロプロセッサを備えた電子式制御ユニット(ECU)で、このECU2は、エンジンを点火する点火装置やインジェクタ110を駆動するインジェクタ駆動回路等を構成するハードウェア回路を備えるほか、マイクロプロセッサに所定のプログラムを実行させることにより、エンジンの点火時期を制御する点火時期制御手段や、燃料噴射時間を制御する噴射制御手段など、エンジンを運転するために必須の各種の制御手段を構成する。ECUのマイクロプロセッサにエンジンの回転情報を与えるため、クランク角センサ114が出力するクランク角信号Scが所定のインターフェース回路を通してECUのマイクロプロセッサに入力され、エンジンの吸気圧の情報をマイクロプロセッサに与えるため、圧力センサ108が出力する吸気圧検出信号SiがA/D変換器を通してECUのマイクロプロセッサに入力されている。
ECU2は、点火用高電圧Vh及びインジェクタ駆動信号Vjをそれぞれ出力する出力端子を有していて、エンジンの点火時期にECUから出力される点火用高電圧Vhが点火プラグ109に印加され、燃料噴射開始時期にECUから出力されるインジェクタ駆動信号Vjがインジェクタ110に印加されている。点火プラグ109は点火用高電圧Vhが与えられたときに火花放電を生じさせてエンジンを点火する。インジェクタ110はインジェクタ駆動信号Vjが与えられている間その弁を開いて吸気管103内に燃料を噴射する。
本実施形態では、エンジンを点火する点火装置が、周知のコンデンサ放電式の装置からなっている。コンデンサ放電式の点火装置は、点火コイルと、点火コイルの一次側に設けられて点火用電源の出力で一方の極性に充電される点火用コンデンサと、エンジンの点火時期に点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させる放電用スイッチとを備えていて、点火用コンデンサの電荷が点火コイルの一次コイルを通して放電した際に点火コイルの二次コイルに点火用高電圧Vhを誘起させる。この点火装置の動作を示すため、点火用コンデンサの両端の電圧Vcの時間的な変化の一例を図3(B)に示した。図3(B)において電圧Vcが零レベルに立ち下がるタイミングが点火時期である。
図3(C)はECUのインジェクタ駆動回路からインジェクタ110に与えられるインジェクタ駆動信号Vjを示したものである。インジェクタ駆動信号Vjは無効噴射時間と有効噴射時間との和に等しい信号幅を有する矩形波信号で、このインジェクタ駆動信号Vjの信号幅のうちの有効噴射時間の間インジェクタ110がその弁を開いて燃料を噴射する。燃料ポンプからインジェクタ110に与えられる燃料の圧力はレギュレータにより一定の保持されているため、インジェクタから噴射される燃料の量は有効噴射時間により管理される。
ECU2はまたISCバルブ107の開度を制御するバルブ制御信号Vbを出力する出力端子を有していて、このバルブ制御信号VbがISCバルブ107のアクチュエータに供給されている。バルブ制御信号VbはISCバルブの開度に相応したオンデューティ比で断続するようにPWM変調された電圧信号からなっていて、ISCバルブ107の開度がバルブ制御信号Vbのオンデューティ比により決まる開度に調整されるようになっている。
本発明では、エンジンがエンジンブレーキ力を発生する状態にあるときに、吸入空気量調節バルブ(本実施形態ではISCバルブ107)の開度を調節することによりエンジンブレーキの効き方を調整するエンジンブレーキ制御をECUに行わせる。
ここで、吸入空気量調節バルブ107の開度によりエンジンブレーキ力を調節できる理由について説明する。図5は、エンジンの減速時の指圧線図を示し、図6は定常運転時の指圧線図を示している。図5及び図6において、A点からB点までの区間、B点からC点までの区間、C点からD点までの区間及びD点からA点までの区間はそれぞれ圧縮行程、膨張行程、排気行程及び吸気行程を示している。
減速時にスロットルバルブが閉じられると、エンジンの燃焼室内には混合気が僅かしか吸入されないため、燃焼による正の仕事は僅かにしか発生しなくなる。このときスロットルバルブにより絞られた吸気を減圧しながら吸気する際の仕事がポンピングロスとして負の方向に働く。減速時には吸気圧が大きく低下するため、ポンピングロスが大きく働き、エンジンブレーキ力が発生する。
ポンピングロスは吸気圧と密接な関係を有するため、吸気圧を制御することでポンピングロスを制御することが可能であり、ポンピングロスを制御することでエンジンブレーキ力を制御することが可能である。
エンジンブレーキは、エンジンが外力(車輪からの動力)により回されている状態でエンジンに対して行われる仕事であると考えることができる。このときエンジンを回すトルク(減速トルク)はポンピングロスに比例すると考えることができ、エンジンに対して行われる単位時間当たりの仕事(減速仕事)は、ポンピングロスとエンジンの回転速度との積に比例すると考えることができる。即ち、減速トルクとポンピングロスとの間、及び減速仕事とポンピングロス及びエンジンの回転速度との間には下記の関係がある。
減速トルク ∝ ポンピングロス …(1)
減速仕事 ∝ ポンピングロス×エンジンの回転速度 …(2)
本発明においては、エンジンの減速時にエンジンの回転速度と吸気圧とをパラメータとして、エンジンの吸入空気量を制御することにより、減速時のエンジンブレーキの効き具合を制御する。
ECU2のマイクロプロセッサは、所定のプログラムを実行することにより、エンジンブレーキを制御するために必要な手段を構成する。図2は、本実施形態においてエンジンブレーキを制御するために設けられる各種の手段を示したもので、同図において201は吸気圧検出手段、202は回転速度検出手段、203は吸気圧最大値検出手段、204はエンジンブレーキ発生状態検出手段、205は吸入空気量制御手段である。
吸気圧検出手段201は、圧力センサ108の出力信号からエンジンの吸気圧(吸気管内の圧力)を検出する吸気圧検出手段である。
回転速度検出手段202は、クランク角センサ114が出力するクランク角信号Scからエンジンの回転速度の情報を取得する手段で、この回転速度検出手段は、クランク角信号の発生間隔(クランク軸が1回転するのに要した時間)を回転速度検出用データとして計測して、このデータをエンジンの回転速度情報を含むデータとしてメモリに記憶するか、または該回転速度検出用データから演算した回転速度の値をメモリに記憶する。
吸気圧最大値検出手段203は、エンジンの1燃焼サイクルの間に検出された吸気圧の最大値(以下単に吸気圧の最大値ともいう。)を検出する手段で、この検出手段は、クランク角信号Scからエンジンの1燃焼サイクルの期間を検出して、その1燃焼サイクルの期間に圧力センサ108が検出した吸気圧の最大値を検出するように構成される。
エンジンブレーキ発生状態検出手段204は、エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出する手段で、このエンジンブレーキ発生状態検出手段は、吸気圧最大値検出手段203により検出されたエンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出する。
エンジンブレーキを掛けるためにスロットルバルブを急に閉じたときに圧力センサ108が出力する検出信号Siの波形を図3(D)に示し、スロットルバルブ105の開度を検出するために取り付けたスロットルセンサの検出信号Sthを図3(E)に示した。
図4は、エンジンの1燃焼サイクルが行われる間の吸気圧の変化をクランク角に対して概略的に示したものである。図4の0°のクランク角位置でエンジンの吸気行程が開始されるとエンジンの吸気圧が低下していき、180°のクランク角位置で吸気行程が終了すると吸気圧が最小になる。吸気圧は、吸気行程が終了した後、大気圧とスロットルバルブ開度と、経過時間tとの関数により決まる割合で上昇していく。
図3(D)に示したように、エンジンの回転速度が高いときにスロットルバルブが閉じられると、吸気圧が大気圧に近づく前に次の吸気行程が到来するため、吸気圧の最大値が顕著に低下する。エンジンブレーキの働きによりエンジンの回転速度が次第に低下していくと、各吸気行程が終了した後次の吸気行程が到来するまでの時間が長くなるため、吸気圧の最大値は大気圧に向けて上昇していく。
従って、1燃焼サイクル中に生じる吸気圧の最大値が顕著に低下したことを検出することにより、エンジンがエンジンブレーキ力を発生する状態になったことを検出することができる。具体的には、1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値を、予めエンジンの所定の運転状態(例えばエンジンの回転速度)に対して設定しておいた判定吸気圧と比較して,吸気圧の最大値が判定吸気圧以下になっているときにエンジンがエンジンブレーキ力を発生する状態にあることを検出するようにすることができる。
本実施形態では、エンジンの各回転速度N[rpm]に対して制御開始判定吸気圧Sr1と制御終了判定吸気圧Sr2とを予め設定しておいて、吸気圧の最大値Simaxが制御開始判定吸気圧Sr1以下になったときにエンジンブレーキ力が発生する状態になったとして、エンジンブレーキ制御を開始させ、エンジンブレーキ制御を行うことにより吸気圧の最大値Simaxが制御終了判定吸気圧Sr2(>Sr1)以上になったときにエンジンブレーキ制御を終了する。この場合、エンジンブレーキ発生状態検出手段204は、吸気圧の最大値Simaxが制御開始判定吸気圧Sr1以下になってから吸気圧の最大値Simaxが制御終了判定吸気圧Sr2(>Sr1)以上になるまでの間エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出する。
吸入空気量制御手段205は、エンジンブレーキ発生状態検出手段204によりエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときに、少なくともエンジンの回転速度を制御条件としてエンジンブレーキ力の大きさを調整するべくエンジンの吸入空気量を制御する手段である。本実施形態では、この吸入空気量制御手段205が、バルブ開度率演算手段206と、バルブ制御手段207とにより構成されていて、エンジンブレーキ発生状態検出手段204により、エンジンブレーキ力が発生する状態になったことが検出されたときに、エンジンの吸入空気量を適度に増大させてエンジンブレーキ力を低減させるように、吸入空気量調節バルブの開度を制御する。
バルブ開度率演算手段206は、エンジンブレーキ発生状態検出手段204によりエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときにエンジンが発生するエンジンブレーキ力を所望の大きさにする(本実施形態では、エンジンブレーキ力を適度に低減させる)ために必要な吸入空気量調節用バルブ(本実施形態ではISCバルブ107)の開度率を、回転速度検出手段202により検出された回転速度に対して演算する手段である。
本実施形態では、エンジンブレーキ力を所望の大きさに調整するために必要な吸入空気量調節用バルブ107の開度率とエンジンの回転速度との間の関係を与える開度率演算用マップを記憶したマップ記憶手段が設けられ、回転速度検出手段202により検出された回転速度に対してこのマップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより各回転速度における吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するようにバルブ開度率演算手段206が構成されている。
本実施形態では、運転者がスロットルバルブを全閉状態にして、エンジンを減速する操作を行ったときに、エンジンの各回転速度が設定速度(エンジンブレーキ制御終了速度)Nsまで低下するまでの間、吸気圧の最大値が制御終了判定吸気圧Si2以上にならないように吸入空気量調節バルブの開度を制限しながらエンジンブレーキ力を低減させ、エンジンの回転速度が設定速度Nsまで低下したときに、吸気圧の最大値を制御終了判定吸気圧以上にするように、各回転速度に対するバルブ開度率を演算すべく、上記開度率演算用マップを作成しておく。制御終了速度Nsは、アイドル回転速度付近の適当な速度に設定しておく。上記開度率演算用マップは、減速時に運転者に違和感を与えない適度のエンジンブレーキ特性が得られるように、実験結果に基づいて作成する。
上記開度率演算用マップを作成する際に用いるバルブ開度率α対回転速度N特性の一例と、予め設定される制御開始判定吸気圧Si1及び制御終了判定吸気圧Si2とエンジンの回転速度Nとの関係の一例とを、図12に示した。図12に示した開度率α対回転速度N特性は、エンジンのポンピングロスと回転速度との積をほぼ一定に保つように、即ち、(2)式で与えられる減速仕事(エンジンブレーキ力)をほぼ一定に保ってエンジンブレーキの効き具合をほぼ一定にするように、バルブ開度率を回転速度Nに対して変化させる場合のマップの構造を与える特性である。
バルブ制御手段207は、吸入空気量調節用バルブ107の開度率をバルブ開度率演算手段206により演算された開度率に一致させるようにバルブ制御信号Vbを発生させて吸入空気量調節用バルブを制御する手段である。
図13は、本実施形態において、エンジンのポンピングロスと回転速度との積をほぼ一定に保つように吸入空気量調節用バルブの開度を制御してエンジンブレーキ制御を行う場合の、吸気圧最大値(吸気圧検出信号の最大値)Simaxの時間的変化と、エンジンの回転速度Nの時間的変化と、吸入空気量調節用バルブ(ISCバルブ)の開度θiscの時間的変化と、制御開始判定吸気圧Sr1及び制御終了判定吸気圧Sr2の時間的変化とを示したタイムチャートである。この例では、時刻t1においてエンジンを減速するためにスロットルバルブが閉じられている。スロットルバルブが閉じられると、吸気圧の最大値Simaxが低下していく。時刻t2において吸気圧力の最大値が制御開始判定吸気圧Sr1以下になると、エンジンブレーキ制御が開始され、吸入空気量調節用バルブ107の開度θiscが増加させられている。これによりエンジンブレーキが緩和され、回転速度Nは徐々に低下していく。時刻t3で回転速度Nが設定速度Nsまで低下すると、吸気圧の最大値Simaxが制御終了判定吸気圧Sr2以上になり、エンジンブレーキ制御が停止される。
本実施形態において、図2に示した各手段を構成するために、ECUのマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートを図7ないし図9に示した。図7はクランク角センサが第1のパルス信号S1を発生したときに実行される割込み処理を示したもので、この処理が開始されると、先ずステップA0で前回の割込み時のタイマの計数値と今回の割込み時のタイマの計数値との差からエンジンが1回転するのに要した時間を読み込み、この時間を回転速度に換算する演算を行って回転速度を検出する。
図7の割込み処理のステップA1では、今回の第1のパルス信号が発生したタイミングが吸気圧の最大値を更新するタイミングであるか否かを判定する。吸気圧の最大値は、クランク角センサが第1のパルス信号S1を発生したときに更新されるが、吸気圧の最大値の更新は、1燃焼サイクル当たり(クランク軸が2回転する間に)1回だけ更新されるため、各第1のパルス信号S1が発生したタイミングが吸気圧の最大値を更新するタイミングであるか否かを判定することが必要である。
ステップA1での判定の結果、今回の第1のパルス信号が発生したタイミングが吸気圧の最大値を更新するタイミングでないと判定されたときには、以後何もしないでこの割込み処理を終了し、今回の第1のパルス信号が発生したタイミングが吸気圧の最大値を更新するタイミングであると判定されたときには、ステップA2に進んで吸気圧の最大値を更新する。
後記するように、吸気圧は2msec毎に圧力センサ108の出力をサンプリングすることにより検出される。新たに検出された吸気圧は、これまでに検出された吸気圧の最大値を格納している吸気圧最大値サーチ用RAMの内容と比較され、比較された吸気圧のうちの大きい方の値が吸気圧最大値サーチ用RAMに格納されている。ステップA2では、吸気圧最大値サーチ用RAMに記憶されている吸気圧の最大値を新たな吸気圧の最大値として吸気圧最大値格納用のRAMに記憶させる。ステップA2で吸気圧の最大値を更新した後、次の燃焼サイクルでの吸気圧の最大値の検出のために、ステップA3で吸気圧最大値サーチ用RAMをクリアしてこの割込み処理を終了する。
図8は一定時間毎(例えば10msec毎)に行われるタスク処理のアルゴリズムを示したもので、このアルゴリズムによる場合には、先ずステップB0で吸気圧の最大値が制御終了判定吸気圧以上であるか否かを判定する。その結果、吸気圧の最大値が制御終了判定吸気圧以上でないと判定されたときには、ステップB1に進んで吸気圧の最大値が制御開始判定吸気圧以下であるか否かを判定する。ステップB1で吸気圧の最大値が制御開始判定吸気圧以下であると判定されたときにはステップB2に進んでエンジンブレーキ制御が行なわれていることを示すエンジンブレーキ制御中フラグをセットし、次いでステップB3で回転速度に対して、吸入空気量調節用バルブの開度率を演算する。その後ステップB4に進み、吸入空気量調節用バルブの開度率をステップB3で演算された開度率に等しくするように、バルブ制御信号を発生させてこの処理を終了する。ステップB1で吸気圧の最大値が制御開始判定吸気圧以下でないと判定されたときには、ステップB5に進んでエンジンブレーキ制御が行なわれているか(エンジンブレーキ制御フラグがセットされているか)否かを判定する。この判定の結果、エンジンブレーキ制御が行なわれていると判定されたときには、ステップB3に移行して回転速度に対して開度率の演算を行なった後、ステップB4に移行して、吸入空気量調節用バルブの開度率をステップB3で演算された開度率に等しくするように、バルブ制御信号を発生させてこの処理を終了する。ステップB5でエンジンブレーキ制御が行なわれていないと判定されたときには、ステップB6に移行して吸入空気量調節用バルブの開度率を0にクリアし、次いでステップB4に移行して、吸入空気量調節用バルブの開度率をステップB6で決定された開度率に等しくするように、バルブ制御信号を発生させた後この割り込み処理を終了する。ステップB0で吸気圧の最大値が制御終了判定吸気圧以上になっていると判定されたときには、ステップB7に移行してエンジンブレーキ制御中フラグをクリアし、次いでステップB6に移行して吸入空気量調節用バルブの開口率を0にする。その後ステップB4に移行して吸入空気量調節用バルブの開度率をステップB6で決定された開度率に等しくするように、バルブ制御信号を発生させた後この処理を終了する。
図9は吸気圧の最大値をサーチするために2msec毎に実行される吸気圧検出処理のアルゴリズムを示したもので、この処理ではステップC0で圧力センサの出力を読み込んで吸気圧を検出する。次いでステップC1に進んで今回検出された吸気圧が吸気圧最大値サーチ用RAMに格納された吸気圧を超えているか否かを判定し、検出された吸気圧が吸気圧最大値サーチ用RAMに格納された吸気圧を超えている場合には、ステップC2に進んで吸気圧最大値サーチ用RAMの記憶内容を更新する。ステップC1で今回検出された吸気圧が吸気圧最大値サーチ用RAMに格納された吸気圧を超えていないと判定されたときには、以後何もしないでこの処理を終了する。この図9に示した吸気圧検出処理により、図2の吸気圧最大値検出手段203が構成される。
本実施形態では、図7のステップA0により図2の回転速度検出手段202が構成され、図9のステップC0により吸気圧検出手段201が構成される。また図7のステップA1ないしA3と、図9の吸気圧検出処理とにより吸気圧最大値検出手段203が構成され、図8のタスク処理のステップB0ないしB2とステップB7とにより、エンジンブレーキ発生状態検出手段204が構成される。更に図8の処理のステップB3によりバルブ開度率演算手段206が構成され、ステップB4によりバルブ制御手段207が構成される。
図12に示した例では、エンジンのポンピングロスと回転速度との積をほぼ一定に保つように吸入空気量調節用バルブの開度率を演算することにより、変速機のギアポジションの如何に関わりなく、一定の減速感が得られるようにしたが、ポンピングロスを常に一定にして減速度を一定にするように、回転速度と吸入空気量調節用バルブの開度率との間の関係を定めた開度率演算用マップを用いて、各回転速度に対する吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するようにしてもよい。
ポンピングロスが常に一定になるように定めた回転速度と吸入空気量調節用バルブの開度率αとの間の関係を図14に示した。またエンジンのポンピングロスを一定に保つように吸入空気量調節用バルブの開度を制御してエンジンブレーキ制御を行う場合の、吸気圧最大値(吸気圧検出信号の最大値)Simaxの時間的変化と、エンジンの回転速度Nの時間的変化と、吸入空気量調節用バルブの開度θiscの時間的変化と、制御開始判定吸気圧Sr1及び制御終了判定吸気圧Sr2の時間的変化とを示したタイムチャートを図15に示した。
図15に示した例では、時刻t1においてエンジンを減速するためにスロットルバルブが閉じられている。スロットルバルブが閉じられると、吸気圧の最大値Simaxが低下していく。時刻t2において吸気圧力の最大値が制御開始判定吸気圧Sr1以下になると、エンジンブレーキ制御が開始され、吸入空気量調節用バルブ(ISCバルブ)107の開度θiscが増加させられる。これによりエンジンブレーキが緩和され、回転速度Nは徐々に低下していく。時刻t3で回転速度Nが設定速度Nsまで低下すると、吸気圧の最大値Simaxが制御終了判定吸気圧以上になり、エンジンブレーキ制御が停止される。
本発明においてはまた、1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値をエンジンの各回転速度に対して設定した値に等しくするように吸入空気量調節用バルブの開度率を演算して、吸入空気量調節用バルブの開度率を演算した開度率に等しくするように制御することによりエンジンブレーキ制御を行なわせるようにしてもよい。即ち、エンジンの1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値をエンジンの各回転速度に対して設定した値に等しくするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率とエンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段を設けて、回転速度検出手段により検出された回転速度に対してこのマップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように、開度率演算手段を構成するようにしてもよい。
上記の実施形態では、機関の回転速度に対して開度率演算用マップを検索することにより吸入空気量調節用バルブの開度率を求めるようにしたが、吸気圧検出手段により検出された吸気圧の1燃焼サイクル中における最大値とエンジンの各回転速度に対して予め設定された目標値との偏差に制御演算(PID演算)を施して、吸気圧の最大値を目標値に等しくするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するようにバルブ開度率演算手段を構成してもよい。このようにして吸入空気量調節用バルブの開度率を求める場合のバルブ開度率演算手段206の構成を示すブロック図を図11に示した。
即ち、吸入空気量調節用バルブの開度率をフィードバック演算により求める場合には、図11に示したように、減算手段30により目標吸気圧最大値から吸気圧の最大値を減算して目標吸気圧最大値と吸気圧の最大値との偏差を求め、減算手段31により、今回演算された偏差からホールド手段32によりホールドされている前回の偏差の演算値を減算することにより偏差の変化分を演算する。また減算手段31により演算された偏差の変化分を乗算手段33に与えて偏差の変化分に微分ゲインを乗算し、減算手段30により演算された偏差を乗算手段34に与えて偏差に比例ゲインを乗算する。また減算手段30により演算された偏差を乗算手段35に与えて、偏差に積分ゲインを乗じた値を加算手段36に与えて、この加算手段36により前回演算された値と乗算手段35により演算された値との和を演算する。そして乗算手段33により演算された値と、乗算手段34により演算された値と、加算手段36により演算された値とを加算手段38に与えて加算することにより、吸気圧の最大値を目標吸気圧最大値に一致させるために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を演算する。
上記のように、吸入空気量調節用バルブの開度率をフィードバック演算により求める場合にマイクロプロセッサに一定時間毎に実行させるタスク処理(図8のタスク処理に相当する処理)のアルゴリズムを示すフローチャートを図10に示した。図10に示したフローチャートは、ステップB3において、吸気圧最大値と目標吸気圧最大値との偏差によるフィードバック演算により、吸気圧の最大値を目標吸気圧最大値に一致させるために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を求める点を除き図8に示したものと同様である。
吸入空気量調節用バルブの開度率をマップ演算により求めるようにした前述の実施形態におけるエンジンブレーキ制御はオープンループ制御であるため、制御系を構成する部品の特性のばらつきにより減速感にばらつきが生じるおそれがあるが、上記のように、吸気圧最大値と目標吸気圧最大値との偏差に比例、積分及び微分演算を施すことにより、吸気圧の最大値を目標吸気圧最大値に一致させるために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を演算して、吸入空気量調節用バルブの開度率を演算された開度率に等しくするように制御するようにすると、エンジンブレーキの制御をフィードバック制御により行なうことができるため、部品の特性のばらつきの影響をなくして、減速感にばらつきが生じるのを防ぐことができ、常に希望する減速感を得ることができる。
上記の各実施形態では、ISCバルブを吸入空気量調節用バルブとして用いたが、エンジンの吸気管内を流れる空気の量を調節するスロットルバルブ105を操作するアクチュエータが設けられていて、該アクチュエータを制御することによりスロットルバルブの開度を電気的に制御することができるようになっている場合(いわゆる電子制御スロットルが設けられている場合)には、ISCバルブの代りにスロットルバルブを上記吸入空気量調節用バルブとして用いて、エンジンブレーキの制御を行なわせるようにしてもよい。
上記の各実施形態では、エンジンの回転速度と1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値とをパラメータとして、エンジンブレーキ発生状態の検出を行なったり、吸入空気量調節用バルブの開度率の演算を行なったりしたが、図3(D)から明らかなように、減速時には、1燃焼サイクル中の吸気圧の最小値が最大値と同様な変化の傾向を示すので、エンジンの回転速度と1燃焼サイクル中における吸気圧の最小値とをパラメータとして、エンジンブレーキ発生状態の検出を行なったり、吸入空気量調節用バルブの開度率の演算を行なったりしてもよい。
上記の各実施形態において、「吸気圧の最大値」を「吸気圧の最小値」と置き換えることにより、全く同様のエンジンブレーキ制御を行なわせることができる。
上記の実施形態では、エンジンが単気筒4サイクルエンジンであるとしたが、本発明は、各気筒毎に吸気管が設けられた多気筒4サイクルエンジンのエンジンブレーキを制御する場合にも適用することができる。多気筒4サイクルエンジンのエンジンブレーキを制御する場合には、エンジンの少なくとも一つの気筒の吸気圧を検出するように吸気圧検出手段を構成して、この吸気圧検出手段により検出されたエンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値または最小値からエンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するようにエンジンブレーキ発生状態検出手段を構成する。
本発明の実施形態で用いるハードウェアの構成を概略的に示した構成図である。 本実施形態においてエンジンブレーキを制御するために設けられる各種の手段を示したブロック図である。 本実施形態においてクランク角センサが出力するクランク角信号の実測波形と、内燃機関用点火装置に設けられている点火用コンデンサの両端の電圧波形と、燃料噴射装置のインジェクタに与えられるインジェクタ駆動信号の波形と、エンジンの吸気圧の検出信号波形と、スロットルバルブ開度の検出波形とを時間に対して示した波形図である。 吸気圧の変化とクランク角との関係を示したグラフである。 エンジンの減速時の指圧線図である。 エンジンの定常運転時の指圧線図である。 本実施形態においてクランク角センサが第1のパルス信号を発生したときにマイクロプロセッサが実行する割込み処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本実施形態において、マイクロプロセッサが一定時間毎に実行するタスク処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本実施形態において、マイクロプロセッサが吸気圧の最大値をサーチするために一定時間毎に実行する吸気圧検出処理のアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明において吸入空気量調節用バルブの開度率をフィードバック演算により求める場合にマイクロプロセッサに一定時間毎に実行させるタスク処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 吸気圧の最大値とエンジンの各回転速度に対して予め設定された目標値との偏差に制御演算を施して、吸気圧の最大値を目標値に等しくするために必要な吸入空気量調節用バルブの開度率を演算する場合のバルブ開度率演算手段の構成を示すブロック図である。 開度率演算用マップを作成する際に用いるバルブ開度率対回転速度特性の一例と、予め設定される制御開始判定吸気圧及び制御終了判定吸気圧とエンジンの回転速度との間の関係の一例とを示したグラフである。 エンジンのポンピングロスと回転速度との積をほぼ一定に保つように吸入空気量調節用バルブの開度を制御してエンジンブレーキ制御を行う場合の、吸気圧最大値の時間的変化と、エンジンの回転速度の時間的変化と、吸入空気量調節用バルブの開度の時間的変化と、制御開始判定吸気圧及び制御終了判定吸気圧の時間的変化とを示したタイムチャートである。 エンジンのポンピングロスを常に一定にするように定めた回転速度と吸入空気量調節用バルブの開度率との間の関係を示したグラフである。 エンジンのポンピングロスを一定に保つように吸入空気量調節用バルブの開度を制御してエンジンブレーキ制御を行う場合の、吸気圧最大値の時間的変化と、エンジンの回転速度の時間的変化と、吸入空気量調節用バルブの開度の時間的変化と、制御開始判定吸気圧及び制御終了判定吸気圧の時間的変化とを示したタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
105 スロットルバルブ
107 ISCバルブ(吸入空気量調節用バルブ)
108 圧力センサ
114 クランク角センサ
2 ECU
201 吸気圧検出手段
202 回転速度検出手段
203 吸気圧最大値検出手段
204 エンジンブレーキ発生状態検出手段
205 吸入空気量制御手段
206 バルブ開度率演算手段
207 バルブ制御手段

Claims (9)

  1. 各気筒毎に吸気管が設けられた単気筒若しくは多気筒4サイクルエンジンのエンジンブレーキを制御するエンジンブレーキ制御装置であって、
    前記エンジンの少なくとも一つの気筒の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、
    前記エンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記吸気圧検出手段により検出された前記エンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値または最小値から前記エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するエンジンブレーキ発生状態検出手段と、
    前記エンジンブレーキ発生状態検出手段により前記エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときに少なくとも前記エンジンの回転速度を制御条件として前記エンジンブレーキ力の大きさを調整するべく前記エンジンの吸入空気量を制御する吸入空気量制御手段と、
    を具備してなるエンジンブレーキ制御装置。
  2. 各気筒毎に吸気管が設けられた単気筒若しくは多気筒4サイクルエンジンのエンジンブレーキを制御するエンジンブレーキ制御装置であって、
    前記エンジンの少なくとも一つの気筒の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、
    前記エンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記吸気圧検出手段により検出された前記エンジンの1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値または最小値から前記エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するエンジンブレーキ発生状態検出手段と、
    前記エンジンの各気筒の吸入空気量を調節する吸入空気量調節用バルブと、
    前記エンジンブレーキ発生状態検出手段により前記エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることが検出されたときに前記エンジンが発生するエンジンブレーキ力を所望の大きさにするために必要な前記吸入空気量調節用バルブの開度率を前記回転速度検出手段により検出された回転速度に対して演算するバルブ開度率演算手段と、
    前記吸入空気量調節用バルブの開度率を前記バルブ開度率演算手段により演算された開度率に一致させるように前記吸入空気量調節用バルブを制御するバルブ制御手段と、
    を具備してなるエンジンブレーキ制御装置。
  3. 前記エンジンブレーキ発生状態検出手段は、前記1燃焼サイクル中の吸気圧の最大値が前記エンジンの各回転速度に対して予め設定された判定吸気圧以下になったときに前記エンジンがエンジンブレーキ力を発生している状態にあることを検出するように構成されている請求項2に記載のエンジンブレーキ制御装置。
  4. 前記エンジンブレーキ力を所望の大きさにするために必要な前記吸入空気量調節用バルブの開度率と前記エンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段が設けられ、
    前記バルブ開度率演算手段は、前記回転速度検出手段により検出された回転速度に対して前記マップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより前記吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成されている請求項2または3に記載のエンジンブレーキ制御装置。
  5. 前記エンジンの1燃焼サイクル中における吸気圧の最大値または最小値を前記エンジンの各回転速度に対して設定した値に等しくするために必要な前記吸入空気量調節用バルブの開度率と前記エンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段が設けられ、
    前記バルブ開度率演算手段は、前記回転速度検出手段により検出された回転速度に対して前記マップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより前記吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成されている請求項2または3に記載のエンジンブレーキ制御装置。
  6. 前記エンジンの回転速度と前記エンジンのポンピングロスとの積を一定とするために必要な前記吸入空気量調節用バルブの開度率と前記エンジンの回転速度との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段が設けられ、
    前記バルブ開度率演算手段は、前記回転速度検出手段により検出された回転速度に対して前記マップ記憶手段に記憶されたマップを検索することにより前記吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成されている請求項2または3に記載のエンジンブレーキ制御装置。
  7. 前記バルブ開度率演算手段は、前記吸気圧検出手段により検出された吸気圧の1燃焼サイクル中における最大値または最小値と前記エンジンの各回転速度に対して予め設定された目標値との偏差に制御演算を施して、前記吸気圧の最大値または最小値を目標値に等しくするために必要な前記吸入空気量調節用バルブの開度率を演算するように構成されている請求項2または3に記載のエンジンブレーキ制御装置。
  8. 前記吸入空気量調節用バルブは、前記エンジンのスロットルバルブをバイパスするバイパス通路を開閉するように設けられたバイパス通路開閉用バルブである請求項2ないし7のいずれか1つに記載のエンジンブレーキ制御装置。
  9. 前記エンジンの吸気管内を流れる空気の量を調節するスロットルバルブが前記吸入空気量調節用バルブとして用いられる請求項2ないし7のいずれか1つに記載のエンジンブレーキ制御装置。
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