JP2006045013A - 気泡コンクリート用起泡剤及び気泡コンクリート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
一般式
【化1】
(式中,Rは炭素数8〜20の脂肪族炭化水素基,Yは水素原子又はメチル基、mは1〜10の整数、Xはアルカリ金属カチオン、アンモニウム又はアミンカチオンである。)で示される化合物(A)と、
一般式
【化2】
(式中,R及びXは一般式(1)と同じ)で示される化合物(B)と、
炭素数8〜20の脂肪族アルコール(C)とからなり、
化合物(A)及び化合物(B)の含有重量比(A/B)が40/60〜65/35であり、脂肪族アルコール(C)の含有量が(A)及び(B)の合計重量に基づいて5〜45重量%であることを特徴とする気泡コンクリート製造用起泡剤を用いる。
【選択図】 なし
Description
炭素数8〜20の脂肪族炭化水素基としては、アルキル及びアルケニルが含まれ、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、オレイル、リノレイル及びリノレニル等が挙げられる。これらのアルキル及びアルケニルは直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよいが、直鎖状が好ましい。
これらのうち、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、オレイル、リノレイル及びリノレニルが好ましく、さらに好ましくはウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル及びヘキサデシル、特に好ましくはドデシル、トリデシル及びテトラデシルである。
化合物(A)は、m、R、Y及び/又はXが異なる化合物の混合物でもよい。
化合物(B)は、R及び/又はXが異なる化合物の混合物でもよい。
これらの脂肪族アルコール(C)は直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよいが、直鎖状が好ましい。
好ましい脂肪族アルコール(C)としては、例えば表1(数値は重量%)に示した混合物等が例示できる。
炭素数8〜14の脂肪酸(塩)(D)としては、カプリル酸(塩)、ペラルゴン酸(塩)、カプリン酸(塩)、シトロネル酸(塩)、ウンデシル酸(塩)、ウンデシレン酸(塩)、ラウリン酸(塩)、リンデル酸(塩)、トリデシル酸(塩)、ミリスチン酸(塩)及び抹香酸(塩)等が挙げられる。
これらのうち、カプリル酸(塩)、ペラルゴン酸(塩)、カプリン酸(塩)、シトロネル酸(塩)、ウンデシル酸(塩)、ウンデシレン酸(塩)、ラウリン酸(塩)及びミリスチン酸(塩)が好ましく、さらに好ましくはカプリル酸(塩)、カプリン酸(塩)、ラウリン酸(塩)及びミリスチン酸(塩)、特に好ましくはカプリン酸(塩)及びラウリン酸(塩)である。
これらの(D)のうち、脂肪酸塩が好ましく、さらに好ましくはアンモニウム塩及びアミン塩、特に好ましくはアンモニウム塩及びアルカノールアミン塩、最も好ましくはアンモニウム塩及びエタノールアミン塩である。
水溶性有機溶剤としては、起泡性を阻害しないものであって水に溶解しやすい有機溶剤であれば制限なく使用でき、例えばセロソルブ溶剤(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−プロピルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ及びフェニルセロソルブ等)、カルビトール溶剤(エチルカルビトール及びブチルカルビトール等)、エチレンオキシドの付加モル数が3〜10のポリオキシエチレン低級アルキルモノエーテル(ポリオキシエチレン(3モル)モノメチルエーテル等)、分子量が500以下のジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール及びポリエチレングリコール等)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち、セロソルブ溶剤及びポリオキシエチレン低級アルキルエーテルが好ましく、さらに好ましくはブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ及びポリオキシエチレン(3モル)モノメチルエーテルである。
なお、硫酸化方法としては、例えば、(i)クロロスルホン酸を用いる方法、(ii)サルファンを用いる方法、(iii)スルファミン酸を用いる方法、(iv)硫酸を用いる方法が挙げられる。(ii)のサルファンについては、乾燥窒素等で希釈して用いる。
反応温度は、(i)、(ii)の場合は、通常0〜70℃、好ましくは10〜50℃である。(iii)、(iv)の場合は、通常50〜150℃、好ましくは60〜130℃である。
混合する際に、一括で投入し混合しても、任意の順番で投入しならがら混合してもよい。また、化合物(A)、化合物(B)及び必要により含有する脂肪酸(塩)(D)は、酸の形態で混合してから、中和により塩としてもよい。
セメントとしては、通常の水硬性セメントが用いられ、普通ポルトランドセメント、特殊ポルトランドセメント(早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント)及び/又は混合セメント(高炉セメント、フライアッシュセメント)等が使用できる。
骨材としては、細骨材と粗骨材とがある。細骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディ−ミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂、陸砂、山砂、海砂及び砕砂等が挙げられる。粗骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディーミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂利、陸砂利、山砂利及び砕石等が挙げられる。
水としては、海水、河川水、湖沼水、水道水、工業用水及び脱イオン水等が挙げられる。
膨張材としては、カルシウムサルフォアルミネート及び生石灰(例えば、デンカCSA、電気化学工業社製;アサノジプカル、太平洋マテリアル製)等が挙げられる。
消泡剤としては、エステル系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤及び粉末消泡剤(例えば、新・界面活性剤入門、三洋化成工業(株)、1981年発行に記載されたものやSNディフォーマー14HP、SNディフォーマー11−P:サンノプコ社製)等が挙げられる。
硬化促進剤としては、多価アルコール(ペンタエリスリトール等)の分子内縮合物、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びその他の公知の硬化促進剤、塩化カルシウム等が挙げられる。
硬化遅延剤としては、糖類及びオキシカルボン酸塩等が挙げられる。
防錆剤としては、亜硝酸塩等が挙げられる。
収縮低減剤としては低級アルコール(炭素数1〜8)アルキレンオキサイド付加物、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。
増粘剤としては、ポリアクリルアミド及びセルロースエーテル等が挙げられる。
ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用ポリマーディスパージヨンとしては、スチレンブタジエンゴムラテックス、エチレン酢酸ビニル及びポリアクリル酸エステルエマルション等が挙げられる。
その他の混和剤としては、公知のモルタル又はコンクリート用混和剤{例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行}等が使用できる。
セメント、骨材及び水の含有量は、通常の含有量でよい。また、混和材{フライアッシュ、高炉スラグ及びシリカフューム等}及びセメント組成物用混和剤等を含む場合、これらの含有量は、通常の含有量でよい。
プレフォーム法で気泡コンクリートスラリーを製造する場合、泡の比重は0.1〜0.01が好ましい。また、起泡剤を溶解する水の量(重量%)は、化合物(A)と化合物(B)の合計重量に基づいて、1000〜50000が好ましく、さらに好ましくは2000〜30000、特に好ましくは3000〜20000、最も好ましくは5000〜10000である。この範囲であると、セメントスラリーに混合したときの泡の安定性がさらによくなる。また、混合する気の量(容積%)は、目標とする気泡コンクリートの比重により適宜決定されるが、セメントスラリ−の容積に基づいて、10〜400が好ましく、さらに好ましくは20〜200、特に好ましくは50〜100である。
一方、ミックスフォーム法で気泡コンクリートを製造する場合、本発明の起泡剤は、その他の材料とモルタルミキサー等で一度に混練してもよいし、予めセメントスラリーの配合水に溶解させておいたものをその他の材料と合わせモルタルミキサー等で混練してもよい。また、この場合、本発明の起泡剤の添加量(重量%)は、目的とする気泡コンクリートの比重により適宜決定されるが、セメントの重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5である。この範囲であると、添加量に応じて比重を容易にコントロールすることができる。
<実施例1>
ステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル部)、過塩素酸マグネシウム0.27部及び水酸化マグネシウム0.03部を投入してから100℃にて均一混合し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでエチレンオキサイド(EO)44部(1モル部)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように導入して、反応物を得た。この反応物をGPCによって測定した結果、ラウリルアルコールが15%、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルエーテルが85%(m=1:68%、m=2:11%、m=3:4%、m=4:1.5%、m=5:0.5%)含有していた。
この反応物にクロルスルホン酸120部(1.03モル部)を20℃に保ちながら徐々に滴下した後、同温度で2時間脱塩酸(窒素を液層からバブリング)を行って、硫酸化物を得た。この硫酸化物に、トリエタノールアミン153.7部(1.03モル部)及び水1045部からなる水溶液を添加し硫酸化物を中和して、ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)及びポリオキシエチレンラウリルサルフェートトリエタノールアミン(m=1〜5)塩(a1)の混合物を得た。なお、(a1)の含有量は25.3%、(b1)の含有量は5.1%であった{(a1)/(b1)=83/17:硫酸化前のGPC測定結果からの計算値、以下同様}。
この混合物にラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(日光ケミカルズ株式会社製TEALS)305.2部を加えて、ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)及びポリオキシエチレンラウリルサルフェートトリエタノールアミン(m=1〜5)塩(a1)の混合物を得た。なお、(a1)の含有量は21%、(b1)の含有量は21%であった{(a1)/(b1)=50/50}。
得られた(b1)及び(a1)の混合物と、オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール(10部/50部/40部)(c1)191部及びブチルセロソルブ382部からなる溶液とを均一混合して、本発明の起泡剤(1)を得た。
ラウリルアルコール186部(1モル部)をテトラデシルアルコール212部(1モル部)に変更し、トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1150部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。
この混合物にテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)357.3 部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a2)/(b2)は50/50であった。
得られた(a2)及び(b2)の混合物と、トリデシルアルコール/ミリスチルアルコール(50部/50部)(c2)211部及びブチルセロソルブ422部からなる溶液とを均一混合して、本発明の起泡剤(2)を得た。
トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1160部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a1)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)の混合物を得た。
この混合物にラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)390.1部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a1)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a1)/(b1)は45/55であった。
得られた(a1)及び(b1)の混合物と、オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール(10部/50部/40部)(c1)212部及びブチルセロソルブ424部からなる溶液とを均一混合して、本発明の起泡剤(3)を得た。
ラウリルアルコール186部(1モル部)をテトラデシルアルコール212部(1モル部)に変更し、トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1025部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。
この混合物にテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)280部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a2)/(b2)は55/45であった。
得られた(a2)及び(b2)の混合物と、オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール(10部/50部/40部)(c1)230部及びブチルセロソルブ460部からなる溶液とを均一混合して、本発明の起泡剤(4)を得た。
トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1000部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a1)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)の混合物を得た。
この混合物にラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)305.2部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a1)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a1)/(b1)は50/50であった。
得られた(a1)及び(b1)の混合物と、トリデシルアルコール/ミリスチルアルコール(50部/50部)(c2)153部及びブチルセロソルブ306部からなる溶液と、カプリン酸トリエタノールアミン塩(d1)230部とを均一混合して、本発明の起泡剤(5)を得た。
ラウリルアルコール186部(1モル部)をテトラデシルアルコール212部(1モル部)に変更し、トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1200部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。
この混合物にテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)290部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a2)/(b2)は54/46であった。
得られた(a2)及び(b2)の混合物と、オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール(10部/50部/40部)(c1)194部及びブチルセロソルブ388部からなる溶液と、カプリン酸トリエタノールアミン塩(d1)540部とを均一混合して、本発明の起泡剤(6)を得た。
トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水648部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a1)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a1)/(b2)は83/17であった。
得られた(a1)及び(b1)の混合物と、オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール(10部/50部/40部)(c1)69部及びブチルセロソルブ138部からなる溶液とを均一混合して、比較用の起泡剤(7)を得た。
ラウリルアルコール186部(1モル部)をテトラデシルアルコール212部(1モル部)に変更し、トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水3000部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。
この混合物にテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)1620部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a2)/(b2)は20/80であった。
得られた(a2)及び(b2)の混合物と、トリデシルアルコール/ミリスチルアルコール(50部/50部)(c2)316部及びブチルセロソルブ632部からなる溶液とを均一混合して、比較用の起泡剤(8)を得た。
トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1140部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a1)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)の混合物を得た。
この混合物にラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b1)305.2部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。この混合物をこのまま比較用の起泡剤(9)とした。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a2)/(b2)は50/50であった。
ラウリルアルコール186部(1モル部)をテトラデシルアルコール212部(1モル部)に変更し、トリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水1045部からなる水溶液をトリエタノールアミン153.7部(1.03モル)及び水840部からなる水溶液に変更した以外、実施例1と同様にして、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。
この混合物にテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)357.3 部を加えて、ポリオキシエチレン(m=1〜5)テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(a2)及びテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩(b2)の混合物を得た。なお、実施例1と同様にして求めた含有重量比(a2)/(b2)50/50であった。
得られた(a2)及び(b2)の混合物と、オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール(10部/50部/40部)(c1)843部及びブチルセロソルブ1686部からなる溶液とを均一混合して、比較例の起泡剤(10)を得た。
a1:ポリオキシエチレンラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩
(m=1〜5の混合物)
a2:ポリオキシエチレンテトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩
(m=1〜5の混合物)
B:一般式(2)で示される化合物
b1:ラウリルサルフェートトリエタノールアミン塩
b2:テトラデシルサルフェートトリエタノールアミン塩
C:脂肪族アルコール
c1:オクチルアルコール/ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール
(10部/50部/40部)
c2:トリデシルアルコール/ミリスチルアルコール
(50部/50部)
D:脂肪酸(塩)
d1:カプリン酸トリエタノールアミン塩
<GPCの測定条件>
カラム:TSK gel SuperH4000、TSK gel SuperH3000及びTSK gel SuperH2000 (いずれも東ソー株式会社製)を直列につないだカラム
カラム温度:40℃
検出器:RI
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6ml/分
試料濃度:0.25%
注入量:10μl
基準物質:ポリオキシエチレングリコール(東ソー株式会社製;TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE)
データ処理装置:SC−8020(東ソー株式会社製)
水5000部に、起泡剤(測定試料)100部を加えて起泡剤水溶液を調製した後、0.5MPaの圧縮空気と起泡剤水溶液を圧縮空気/起泡剤水溶液(体積比)=30/1で、直径4mmのガラスビーズで満たした発泡筒(内径4cm、長さ40cm:図1)の流入口に送り込み、流出口から溢れ出た泡の一部を直径約15cmで内容量が既知の3Lポリビーカに充填し、泡の重量を計量することにより、得られた泡の比重を測定した。
ついで、得られた泡26.3gを、ポルトラントセメント608.6gと水391.4gとからなるセメントペーストに投入し、その後モルタルミキサー(株式会社マルイ製MIC−362−1型)で30秒間混合することにより気泡モルタルを得た。
得られた気泡モルタルをさらにモルタルミキサーで混合し、混合前(0分)、混合3分後、及び混合6分後の空気量を測定した。
また、モルタル中での気泡安定性として、気泡破泡率[={(空気量0分値)−(空気量3分値又は6分値)}×100/(空気量0分値)]を算出した。
なお、空気量は、JIS A5308:2003の付属書3モルタルの圧縮強度による砂の試験方法に規定されたモルタルの空気量測定法に準拠した。
泡の比重は、値が小さい程、起泡剤が高起泡性であることを意味し、空気量は、値が小さいほど起泡剤が高起泡性であり、更に形成された泡がモルタル中で高安定的であることを意味し、気泡破泡率は値が小さい程、気泡安定性に優れていることを意味する。
特に、従来の起泡剤と比較して気泡安定性が著しく高いことから、所望の比重を維持したまま長距離をポンプ圧送する必要がある場合(トンネル外部で作った気泡コンクリートスラリーをトンネル内部に打設する場合等)等に用いるのに好適である。
2 ガラスビーズ
3 起泡剤水溶液流入口
4 圧縮空気流入口
5 気泡流出口
6 金網
Claims (5)
- 脂肪族アルコール(C)が(C)の重量に基づいて、炭素数8〜10の脂肪族アルコール(C1)を0〜20重量%、炭素数11〜13の脂肪族アルコール(C2)を30〜80重量%、炭素数14〜20の脂肪族アルコール(C3)を10〜70重量%含有してなる請求項1に記載の起泡剤。
- さらに炭素数8〜14の脂肪酸(塩)(D)を含有し、この含有量が化合物(A)及び化合物(B)の合計重量に基づいて20〜100重量%である請求項1又は2に記載の起泡剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の起泡剤、セメント、骨材及び水を必須成分として含有してなることを特徴とする気泡コンクリートスラリー。
- 請求項4に記載の気泡コンクリートスラリーを硬化させてなる気泡コンクリート。
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