JP2006036625A - 無アルカリガラス基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 TFT液晶ディスプレイを作製する場合、TFT素子の破損を防止しながら、TFT基板とCF基板の貼り合わせ時間を短縮することが可能な無アルカリガラス基板を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の無アルカリガラス基板は、300nmにおける紫外線透過率が、厚み0.5mmで50〜85%となるように、SnO2とCr23を含有してなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等のフラットパネルディスプレイやセンサー等の基板、固体撮像素子のカバーガラスに用いられる無アルカリガラス基板に関するものである。
従来、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイやセンサー等の基板、固体撮像素子のカバーガラスとして、矩形状の無アルカリガラス基板が広く使用されている。
例えば液晶ディスプレイの一種であるTFT(薄膜トランジスタ)ディスプレイに用いられるガラス基板としては、無アルカリアルミノホウケイ酸ガラスが使用されている。TFT液晶ディスプレイは、技術の進歩が急速であり、ガラス基板に対する要求特性も日増しに厳しくなってきている。このような背景から、各ガラスメーカーにおいてガラス材質の改良が加えられており、これまでに様々な組成を有するガラス基板が提案されている。(例えば特許文献1〜4)
特許第2990379号公報 特許第3465238号公報 特開2002−29775号公報 特表2003−503301号公報
TFT液晶ディスプレイは、TFT素子側のガラス基板(以下、TFT基板という)と、カラーフィルター側のガラス基板(以下、CF基板という)の2枚のガラス基板を使用して作製される。TFT液晶ディスプレイパネルの製造工程では、TFT基板上に適量の液晶を滴下した後、TFT基板とCF基板の周囲が貼り合わされる。このTFT基板とCF基板の貼り合わせには、紫外線硬化樹脂が使用され、基板を通して紫外線を照射し、樹脂を硬化させることによって2枚の基板を貼り合わせている。
近年、TFT液晶ディスプレイは、低コスト化を図るため、生産性を向上することが要求されており、TFT基板とCF基板の貼り合わせ時間を短縮することが望まれている。そのためには、ガラス基板の紫外線透過率を高め、ガラス基板を透過する紫外線の量を多くすることによって、紫外線硬化樹脂に充分な紫外線を照射できるようにすることが必要である。
しかしながらTFT素子は、紫外線によって破損しやすいため、ガラス基板の紫外線透過率を極端に高くすると、ガラス基板を通して紫外線硬化樹脂に紫外線を照射した時、TFT素子が破損する虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、TFT液晶ディスプレイを作製する場合、TFT素子の破損を防止しながら、TFT基板とCF基板の貼り合わせ時間を短縮することが可能な無アルカリガラス基板を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明の無アルカリガラス基板は、300nmにおける紫外線透過率が、厚み0.5mmで50〜85%となるように、SnO2とCr23を含有してなることを特徴とする。
また本発明の無アルカリガラスは、モル%で、SiO2 50〜80%、Al23 5〜15%、B23 5〜15%、MgO 0〜10%、CaO 0〜15%、SrO 0〜10%、BaO 0〜10%、SnO2 0.01〜2%、As23 0〜2%、Cr23 0.00003〜0.02%を含有し、SnO2/(As23+SnO2)のモル比
が0.2以上であることを特徴とする。
本発明の無アルカリガラス基板は、300nmにおける紫外線透過率が、厚み0.5mmで50〜85%となるように、SnO2とCr23を含有してなるため、これをTFT液晶ディスプレイのTFT基板やCF基板として使用した場合、TFT素子の破損を防止しながら、TFT基板とCF基板の貼り合わせ時間を短縮することが可能である。
本発明の無アルカリガラス基板は、300nmにおける紫外線透過率が、厚み0.5mmで50〜85%となるように、SnO2とCr23を含有してなる。TFT液晶ディスプレイのTFT基板とCF基板の貼り合わせに用いられる紫外線は、主として300nmを中心とした波長の紫外線である。TFT基板やCF基板の波長300nmにおける紫外線透過率が低いと、紫外線硬化樹脂によって2枚のガラス基板を貼り合わせるのに長時間を要する。すなわち紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射しても、ガラス基板に吸収されやすいため、樹脂を硬化させるのに時間がかかる。そのためガラス基板の波長300nmにおける紫外線透過率は、50%以上(好ましくは55%以上、より好ましくは58%以上、さらに好ましくは60%以上、最も好ましくは65%以上)に規制すべきである。ただし、紫外線透過率が高くなりすぎると、紫外線を照射した際に、TFT素子が破損する虞がある。そのため紫外線透過率は、85%以下(好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下、さらに好ましくは70%以下)に規制すべきである。
本発明では、SnO2を含有するため、ガラス中のFeの価数が3価(Fe3+)から2価(Fe2+)へ変化し、ガラスの紫外線透過率が上昇する。またSnO2は、清澄剤として作用するため、ガラス中の泡数を低減し、泡の少ないガラス基板を得ることが可能となる。
一般に、安価に大量生産されるガラスには、ガラス原料や製造工程から多量のFe23が混入する。Fe23は、ガラス中でFe3+又はFe2+の状態で存在し、特にFe3+は、300nm付近に吸収ピークを持ち、紫外線や短波長側の可視域における透過率を低下させる。そのためガラス原料や製造工程から混入するFe23の量をできるだけ少なく抑えると、ガラスの紫外線透過率を向上することができるが、高純度原料や不純物が混入しないように整備された溶融環境を採用することは生産コストの上昇に繋がる。しかしガラス中のFe23の量を極端に低減させなくても、SnO2を含有させると、Sn2++2Fe3+→Sn4++2Fe2+の反応が起こり、Feの価数が変化して、Fe2+が増加し、Fe3+が減少すると考えられ、紫外域の透過率が上昇する。ただしSnO2の含有量が多すぎると、ガラス中にSnO2の結晶が析出しやすくなるため好ましくない。
また、従来より清澄剤として広く使用されているAs23は、Feイオンを酸化し、Fe3+イオンを増加させる作用を有しており、多量に含有すると、紫外線透過率が低下するため好ましくない。またAs23は、SnO2によるFe2+への価数変化を阻害する働きもある。このためAs23の含有量は、0〜2モル%、好ましくは0〜1モル%、より好ましくは0〜0.5モル%、さらに好ましくは0〜0.3モル%に規制すべきであり、できれば使用を避けるべきである。
特にSnO2/(As23+SnO2)のモル比を0.2以上(好ましくは0.4以上、より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは0.8以上)に規制すると、ガラスの紫外線透過率が上昇するが、上記したようにガラスの紫外線透過率が85%を超えると、紫外線を照射した時にTFT素子が破損しやすくなる。そのため本発明では、SnO2とCr23を共存させることによって、所望の紫外線透過率を達成している。Cr23は、紫外線透過率を下げる作用を有しており、Cr23を添加することによって、紫外線透過率が50〜85%のガラスを容易に得ることが可能となる。尚、Cr23は、原料として添加しても良いし、他の原料や製造工程から混入させるようにしても良い。Cr23の他にも0〜0.02モル%(好ましくは0〜0.01モル%)の範囲でTiO2、CeO2を含有させてもよい。
本発明のような300nmにおける紫外線透過率が、厚み0.5mmで、50〜85%の無アルカリガラス基板を得るために必要なSnO2とCr23の量は、ガラスの基本組成によって多少変動するが、SnO2は、0.01〜2モル%(好ましい範囲は0.01〜1モル%、より好ましくは0.03〜1モル%、さらに好ましくは0.1〜0.5モル%)が適している。またCr23は、0.00003モル%以上(好ましくは0.00005モル%以上、0.0001モル%以上、0.00015モル%以上、0.00025モル%以上、0.00035モル%以上、0.0005モル%以上、0.00055モル%以上、0.0007モル%以上)含有させることによって、上記効果を得ることができるが、多くなりすぎると、可視光透過率が低下し、ディスプレイ基板として不適となるため、0.02モル%以下(好ましくは0.01モル%、0.007モル%以下、0.005モル%以下、0.004モル%以下、0.0025モル%以下、0.0015モル%以下)が適している。
尚、無アルカリガラスの場合、清澄剤として用いられるAs23の含有量を減らすと、泡のないガラスを得ることが困難になるが、SnO2と共に、Sb23やClを適宜組み合わせることで泡のないガラスを製造することができる。但し、Sb23も、As23と同様に、Feイオンを酸化させ、紫外線透過率を低下させる作用を有するため、その含有量は1モル%以下(好ましくは0.7モル%以下、より好ましくは0.5モル%以下、さらに好ましくは0.3モル%以下、最も好ましくは0.1モル%以下)に抑えるべきである。
また液晶ディスプレイに用いられるガラス基板には、以下のような特性も要求される。
(1)ガラス基板上に回路やパターンを形成するためのフォトリソグラフィーエッチング(フォトエッチング)工程において使用される種々の酸、アルカリ等の薬品によって劣化しないような耐薬品性を有すること。
(2)成膜等のTFT素子製造工程でガラス基板が熱処理してパターンずれを起こさないように、高い耐熱性、具体的には640℃以上の歪点を有すること。例えば多結晶シリコンTFT−LCDの場合、その工程温度が600℃以上であるため、このような用途のガラス基板には、歪点が640℃以上であることが要求される。
(3)ガラス中に基板として好ましくない溶融欠陥や失透物が発生しないように、溶融性、成形性に優れていること。
(4)耐熱衝撃性を向上させて、熱処理工程での破損を低減するため、熱膨張係数が低いこと。
以上の要求特性に鑑み、本発明の無アルカリガラスは、モル%で、SiO2 50〜8
0%、Al23 5〜15%、B23 5〜15%、MgO 0〜10%、CaO 0〜15%、SrO 0〜10%、BaO 0〜10%の基本組成を含有してなることが好ましい。
本発明の無アルカリガラスの基本組成を上記のように限定した理由は、次のとおりである。
SiO2は、ガラスのネットワークフォーマーであり、ガラスの耐酸性を向上させたり、歪点を高くしてガラス基板の熱収縮を小さくする効果がある。SiO2の含有量が、50〜80%であれば、耐酸性が高く、熱収縮の小さいガラス基板を得ることができる。好ましい範囲は55〜75%、より好ましい範囲は60〜70%である。尚、SiO2の含有量が多くなると、ガラスの高温粘性が高くなり、溶融性が悪化すると共に、クリストバライトの失透ブツが析出しやすくなる傾向にある。一方、含有量が少なくなると、ガラスの耐酸性や歪点が低下する傾向にある。
Al23は、ガラスの歪点を上昇させたり、クリストバライトの失透ブツの析出を抑える成分である。Al23の含有量が5〜15%であれば、液相温度の低いガラスを得ることができる。好ましい範囲は、7〜13%、より好ましい範囲は、9〜12%である。尚、Al23の含有量が多くなると、ガラスの耐バッファードフッ酸性が悪化したり、液相温度が上昇して成形しにくくなる傾向にある。また含有量が少なくなると、ガラスの歪点が低下する傾向にある。
23は、融剤として作用し、ガラスの粘性を下げ、溶融性を改善する成分である。B23の含有量が5〜15%であれば、上記効果を得ることができる。好ましい範囲は、6〜13%、より好ましい範囲は7〜11%である。尚、B23の含有量が多くなると、ガラスの歪点が低下したり、耐酸性が低下する傾向にある。
MgOは、ガラスの歪点を低下させずに高温粘性のみを低下させて、ガラスの溶融性を改善する成分である。MgOの含有量は、0〜10%、好ましい範囲は0〜7%、より好ましい範囲は0〜5%、さらに好ましくは0〜0.5%、最も好ましくは0〜0.1%である。尚、MgOの含有量が多くなると、エンスタタイトの失透ブツが析出しやすくなる。また耐バッファードフッ酸性が低下し、フォトエッチング工程において、ガラス基板の表面が侵食されて、反応生成物がガラス基板表面に付着し、ガラス基板が白濁しやすくなる。このような観点から、MgOは、実質的に含有しないことが望ましい。
CaOは、ガラスの歪点を低下させずに高温粘性のみを低下させて、ガラスの溶融性を著しく改善する成分である。CaOの含有量は、0〜15%、好ましくは0〜12%、より好ましくは3〜10%である。尚、CaOの含有量が多くなると、耐バッファードフッ酸性が悪化すると共に、密度や熱膨張係数が上昇する傾向にある。
SrOは、ガラスの耐薬品性と耐失透性を向上させる成分である。SrOの含有量は、0〜10%。好ましくは0〜5%、より好ましくは0〜3%である。尚、SrOの含有量が多くなると、ガラスの密度や熱膨張係数が大きくなる傾向にある。
BaOは、SrOと同様にガラスの耐薬品性と耐失透性を向上させる成分である。BaOの含有量は、0〜10%、好ましくは0〜5%、より好ましくは0〜3%である。尚、BaOの含有量が多くなると、ガラスの密度や熱膨張係数が大きくなる傾向にある。
MgO、CaO、SrO、BaOのアルカリ土類金属酸化物は、混合して含有させることで、ガラスの溶融性と耐失透性を向上させることができるが、これらの成分が多くなると、ガラスの密度が上昇する傾向にあり、ガラス基板の軽量化が困難となるため、合量で0〜15%、好ましくは0〜12%、より好ましくは0〜10%、さらに好ましくは0〜8%にすることが望ましい。
また本発明では、上記成分以外にも、必要に応じて他の成分を合量で10%まで含有させることができる。
例えばZnOは、ガラスの耐バッファードフッ酸性や溶融性を改善する成分であり、0〜10%(好ましくは0〜5%、より好ましくは0〜3%)含有させることができる。尚、ZnOの含有量が多くなると、ガラスの耐失透性や歪点が低下する傾向にある。
またZrO2は、ガラスの耐酸性を改善する成分であり、0〜2%(好ましくは0〜1%)含有させることができる。尚、ZrO2の含有量が多くなると、ジルコンの失透ブツが析出する傾向にある。
また上記したようにClは、ガラスの清澄剤として働く成分であり、0〜1%(好ましくは0〜0.5%)含有させることができる。尚、Clの含有量が多くなると、ガラス融液からの揮発が多くなり、脈理が発生しやすくなる。
またTiO2やCeO2は、各々0.0001%以上含有させることによって、紫外線透過率を低下させる効果があるが、多量に含有すると、ガラスを着色させるため、各々0.01%以下に抑えるべきである。
尚、本発明において、無アルカリガラスとは、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しないガラス、つまりガラス原料としてアルカリ金属酸化物を添加しないガラスのことである。液晶ディスプレイの場合、使用するガラス基板中にアルカリ金属酸化物(Na2O、K2O、Li2O)が存在すると、ガラス中のアルカリ成分が、ガラス基板上に形成された各種の膜やTFT素子の特性を劣化させる虞がある。
次に本発明の無アルカリガラス基板の製造方法を説明する。
まず所望の組成を有するガラスとなるようにガラス原料調合物を準備する。次いで調合したガラス原料を連続溶融炉で、1520〜1680℃で溶融する。溶融槽は、アルミナ耐火物(例えばアルミナ質電鋳レンガ)、ジルコン耐火物、石英耐火物(例えばシリカブロック)などが侵食しにくく、ガラスへの溶出が少ないため好ましい。その後、均質化された溶融ガラスを、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウンドロー法、フロート法、ロールアウト法等の方法で板状に成形し、徐冷することによってガラス基板を得る。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
表1、2は、本発明の無アルカリガラスの実施例(試料No.1〜8)と比較例(試料No.9)を示すものである。
Figure 2006036625
Figure 2006036625
表1、2のガラス試料は、以下のようにして作製した。まず表中の組成となるように調製したガラス原料を白金坩堝に入れ、電気溶融炉中で1590℃、23.5時間の条件で溶融した。次いで溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、750℃に保持したアニーラーに入れ、室温まで放冷した。
表から明らかなように、実施例の試料No.1〜8のガラスは、いずれも波長300nmにおける透過率(紫外線透過率)が50〜85%の範囲にあった。また密度、熱膨張係数、歪点、液相温度、耐酸性、耐BHF性(耐バッファードフッ酸性)についても、液晶ディスプレイ用ガラス基板に要求される条件を満足するものであった。
一方、比較例の試料No.9のガラスは、紫外線透過率が85%超であるため、液晶ディスプレイのTFT基板とCF基板を紫外線硬化樹脂で貼り合わせる際、紫外線によってTFT素子が破損される可能性がある。
尚、表中の透過率の測定は、以下の方法で行った。
まずガラス試料を25×30mmの大きさに切りだし、厚み(t)が0.5mmとなるように両面をラップ研磨、鏡面研磨することによって、透過率測定用試料を作製した。その後、分光光度計を使用し、波長300nmにおける透過率を、次の条件で測定した。
測定装置:UV3100PC(SIMADZU製)
スリット幅:2.0nm
密度は、周知のアルキメデス法によって測定した。
熱膨張係数は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した。
歪点は、ASTM C336−71の方法に基づいて測定した。この値が高いほど、ガラスの熱収縮は小さくなる。
液相温度の測定は、以下の方法で行った。
まず各ガラス試料をそれぞれ300〜500μmの大きさに粉砕、洗浄し、これを白金製ボートに入れて、1000〜1200℃の温度勾配炉に移して24時間保持し、温度勾配炉から白金製ボートを取り出した。その後、白金製ボートからガラス成形体を取り出した。こうして得られたガラス成形体を偏光顕微鏡で観察し、結晶の析出点を測定し、これを液相温度とした。
耐酸性は、各ガラス試料を80℃に保持された10質量%塩酸水溶液に3時間浸漬した後、それらの表面状態を目視で観察することによって評価した。また耐BHF性は、各ガラス試料を20℃に保持された30質量%弗化アンモニウム、6質量%フッ酸からなるバッファードフッ酸に30分間浸漬した後、それらの表面状態を目視で観察することによって評価した。ガラス表面に全く変化のないものを○で示した。
本発明の無アルカリガラス基板は、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに用いられる無アルカリガラス基板として好適である。

Claims (5)

  1. 300nmにおける紫外線透過率が、厚み0.5mmで50〜85%となるように、SnO2とCr23を含有してなることを特徴とする無アルカリガラス基板。
  2. モル%で、SnO2 0.01〜2%、As23 0〜2%を含有し、SnO2/(As23+SnO2)のモル比が0.2以上であることを特徴とする請求項1記載の無アルカリガラス基板。
  3. Cr23を0.00003〜0.02モル%含有することを特徴とする請求項1記載の無アルカリガラス基板。
  4. モル%で、SiO2 50〜80%、Al23 5〜15%、B23 5〜15%、MgO 0〜10%、CaO 0〜15%、SrO 0〜10%、BaO 0〜10%の基本組成を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無アルカリガラス基板。
  5. モル%で、SiO2 50〜80%、Al23 5〜15%、B23 5〜15%、MgO 0〜10%、CaO 0〜15%、SrO 0〜10%、BaO 0〜10%、SnO2 0.01〜2%、As23 0〜2%、Cr23 0.00003〜0.02%を含有し、SnO2/(As23+SnO2)のモル比が0.2以上であることを特徴とする無アルカリガラス基板。
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