JP2006032047A - チップレス形の電球ヒータ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発光効率が良好でありまぶしさを防止し、しかも光漏れがない電球ヒータ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 放射透過性バルブ11と、この放射透過性バルブ11の両端に各々有する封止部18a,18bと、前記放射透過性バルブの内部に保持されたフィラメント12と、前記放射透過性バルブの前記封止部を除く外面に形成された積層膜とを備え、前記積層膜は、SiO2を主成分とする低屈折率層と、Fe2O3を主成分とする高屈折率層を交互に積層してなる膜であることを特徴とするチップレス形の電球ヒータ。
【選択図】図1
【解決手段】 放射透過性バルブ11と、この放射透過性バルブ11の両端に各々有する封止部18a,18bと、前記放射透過性バルブの内部に保持されたフィラメント12と、前記放射透過性バルブの前記封止部を除く外面に形成された積層膜とを備え、前記積層膜は、SiO2を主成分とする低屈折率層と、Fe2O3を主成分とする高屈折率層を交互に積層してなる膜であることを特徴とするチップレス形の電球ヒータ。
【選択図】図1
Description
本発明は、放射透過性バルブ外面に積層膜を備えたチップレス形の電球ヒータに関する。
従来、フィラメントから放射される赤外線を内部に反射して発光効率を上げるために、周囲に低屈折率層と高屈折率層を交互に積層した多層干渉膜を有する構造の電球ヒータがある。この多層干渉膜の低屈折率層しては二酸化ケイ素(SiO2)、高屈折率としては酸化チタン(TiO2)を用いたものが知られている(特許文献1参照)。
また、上記高屈折率層としてFe2O3を主成分とした多層干渉膜を有する電球ヒータを、本出願人は先に出願した(特願平2003−185099号)。
特開平3−230470号公報、第2図
ところで、電球ヒータには、排気及びハロゲンの注入のために管の中央付近から行うためにチップが残るチップ形と、管の端部から排気などを行うチップレス形がある。前者のチップ形では、管中央部にチップが残り、この部分を封止するとき外側の石英表面が焼かれてシリカが付着する。これが原因で上記の多層干渉膜を設けるチップ部分が剥がれて光漏れが生ずる可能性がある。
本発明は上記のような電球ヒータの問題点を解決するためになされたもので、発光効率が良好でありまぶしさを防止し、しかも光漏れがない電球ヒータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1によれば、放射透過性バルブと、この放射透過性バルブの両端に各々有する封止部と、前記放射透過性バルブの内部に保持されたフィラメントと、前記放射透過性バルブの前記封止部を除く外面に形成された積層膜とを備え、前記積層膜は、SiO2を主成分とする低屈折率層と、Fe2O3を主成分とする高屈折率層を交互に積層してなる膜であることを特徴とするチップレス形の電球ヒータを提供する。
本発明の請求項3によれば、管状のバルブ内にフィラメントを保持し、両端の第1、第2の封止部の一方から排気しハロゲンを封入後に封止した電球ヒータを、SiO2を主成分とする低屈折率の溶液に、前記第1の封止部の、断面円状から平面状に変わる肩部から所定距離以上入らないように浸し、その後焼成し前記バルブの外面に低屈折率層を形成する第1の工程と、この工程により低屈折率層を前記バルブ外面に形成した後、前記電球ヒータを、Fe2O3を主成分とする高屈折率の溶液に第2の封止部の、肩部から所定距離以上入らないように浸し、その後焼成し前記バルブの外面に高屈折率層を形成する第2の工程と、を備え、前記第1の工程及び前記第2の工程を繰り返すことにより、前記バルブの外面に低屈折居率層と高屈折率層を交互に積層した積層膜を形成した、チップレス形の電球ヒータの製造方法を提供する。
本発明によれば、光漏れがなく、発光効率が良好でしかも防眩効果のあるチップレス形の電球ヒータ及びその製造方法が得られる効果がある。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1に本発明一実施形態の電球ヒータの構成例を示す。このチップレス形の電球ヒータ10は、両端部がつぶされた管状の放射透過性バルブ11と、この放射透過性バルブ11の中心に維持されるフィラメント12と、このフィラメント12に両端部で接続される金属箔13a,13bと、この金属箔に接続される外部リード14a,14bと、上記放射透過性バルブ11の外表面に高屈折率層と低屈折率層が積層された積層膜15と、上記バルブ11内に封入されるハロゲン16とから成る。
上記積層膜15は、後述するように、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする低屈折率層と、三酸化鉄(Fe2O3)を主成分とする高屈折率層とが交互に積層されて構成される。フィラメント12はタングステン製の複数のコイルにより構成されている。
電球ヒータ10はチップレス形であり、一方の端部(封止部18a)をつぶし、他方の端部から空気を抜いた後、ハロゲンを封入して閉じて封止部18bを形成する。その後、管部17の外表面に積層膜15が形成される。電球ヒータ10は両端の封止部18a,18bが平板形状をしており、それ以外の部分は管状をしている。管状部と封止部の間は断面が円形から平板になだらかに変わる。平板状になる部分を肩部19a,19bとする。
図2(a)(b)を用いて上記積層膜15の形成方法を以下に説明する。図2(a)に示すように、液槽21aに低屈折率の溶液、例えば二酸化ケイ素SiO2を主成分とする溶液22aが入れられている。上記のように製造された、積層膜が形成されている電球ヒータを、一方からこの液槽21aに浸す。このとき一方の封止部18bから溶液に浸し(ディッピング)、封止部18aの肩部19aから所定距離d以上入らないようにする。
このように、一方の封止部18aを全部、液槽に浸さない理由は次の通りである。すべて液槽21aに浸すと、液垂れを起こし、作成する層のムラが生ずるためである。
上記のように液槽に浸した後、電球ヒータ10を焼成する。
このようにして、低屈折率層を形成した後、次にこの電球ヒータ10を図2(b)に示すように液槽21bに浸す。この場合には封止部18aを先に浸し、封止部18bの肩部19bから所定距離d以上、入らないようにする。このように所定距離以上入らないようにする理由は上記の場合と同じである。この場合にも電球ヒータ10を焼成する。
液槽21bには、三酸化鉄(Fe2O3)を主成分とする高屈折率の溶液22bが入れられている。Fe2O3は一方で着色成分であり、可視光波長領域に吸収特性を有する。他方、この高屈折率の溶液は、上記主成分に加えて、Y,Al,Or,Nd,La,Mg,Znのグループから選択された少なくとも1つの金属酸化物を添加している。
これらの添加物の主成分に対する添加割合は5〜30質量%である。添加割合が5%未満であると添加の効果は少ない。一方、添加割合が30%を超えると、波長500nm以下の光吸収が低下し、透過光が緑色を帯び、外観性が低下する。なお更に上記添加物に加えて他の第2の添加物を加えることも可能である。
図2(b)に示す工程で高屈折率層を形成した後、再び図2(a)に示すように、封止部18bから液槽21aに入れる。このように低屈折率層と高屈折率層を交互に積層する。この積層膜は全体として、光学膜厚が30〜150nmの範囲内にあることが、発光効率やまぶしさを防ぐ防眩効果の点から望ましい。
このようにして本発明による、積層膜を有する電球ヒータを製造することができる。
なお、上記実施形態では、複数のコイルから成るフィラメントを有する電球ヒータについて述べたが、一様に捲回したコイルから成る電球ヒータにも本発明は適用できる。一般に本発明の電球ヒータでは、耐火性金属から成る白熱フィラメントであれば用いることが可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、例えば電球ヒータの焼成は3回以上行ってもよい。焼成する工程を増やせば防眩効果を更に向上させることができる利点がある。
10・・・電球ヒータ、
11・・・放射透過性バルブ、
12・・・フィラメント、
13a,13b・・・金属箔、
14a,14b・・・外部リード、
15・・・積層膜、
16・・・ハロゲン、
17・・・管部、
18a,18b・・・封止部、
19a,19b・・・肩部、
21a,21b・・・液槽、
22a,22b・・・溶液。
11・・・放射透過性バルブ、
12・・・フィラメント、
13a,13b・・・金属箔、
14a,14b・・・外部リード、
15・・・積層膜、
16・・・ハロゲン、
17・・・管部、
18a,18b・・・封止部、
19a,19b・・・肩部、
21a,21b・・・液槽、
22a,22b・・・溶液。
Claims (3)
- 放射透過性バルブと、
この放射透過性バルブの両端に各々有する封止部と、
前記放射透過性バルブの内部に保持されたフィラメントと、
前記放射透過性バルブの前記封止部を除く外面に形成された積層膜とを備え、
前記積層膜は、SiO2を主成分とする低屈折率層と、Fe2O3を主成分とする高屈折率層を交互に積層してなる膜であることを特徴とするチップレス形の電球ヒータ。 - 前記高屈折率層は、Fe2O3を主成分とし、Y,AL,Pr,Nd,La,Mg及びZnのうちの少なくとも1種類の酸化物を添加して成る層であることを特徴とする請求項1記載のチップレス形の電球ヒータ。
- 管状のバルブ内にフィラメントを保持し、両端の第1、第2の封止部の一方から排気しハロゲンを封入後に封止した電球ヒータを、SiO2を主成分とする低屈折率の溶液に、前記第1の封止部の、断面円状から平面状に変わる肩部から所定距離以上入らないように浸し、その後焼成し前記バルブの外面に低屈折率層を形成する第1の工程と、
この工程により低屈折率層を前記バルブ外面に形成した後、前記電球ヒータを、Fe2O3を主成分とする高屈折率の溶液に第2の封止部の、肩部から所定距離以上入らないように浸し、その後焼成し前記バルブの外面に高屈折率層を形成する第2の工程と、を備え
前記第1の工程及び前記第2の工程を繰り返すことにより、前記バルブの外面に低屈折居率層と高屈折率層を交互に積層した積層膜を形成した、チップレス形の電球ヒータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004207057A JP2006032047A (ja) | 2004-07-14 | 2004-07-14 | チップレス形の電球ヒータ及びその製造方法 |
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JP2004207057A JP2006032047A (ja) | 2004-07-14 | 2004-07-14 | チップレス形の電球ヒータ及びその製造方法 |
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JP2006032047A true JP2006032047A (ja) | 2006-02-02 |
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JP2004207057A Pending JP2006032047A (ja) | 2004-07-14 | 2004-07-14 | チップレス形の電球ヒータ及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2006032047A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019057456A (ja) * | 2017-09-22 | 2019-04-11 | 東芝ライテック株式会社 | ヒータおよびヒータの製造方法 |
-
2004
- 2004-07-14 JP JP2004207057A patent/JP2006032047A/ja active Pending
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