JP2006027062A

JP2006027062A - シート状記録媒体の切断装置

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Publication number: JP2006027062A
Application number: JP2004208976A
Authority: JP
Inventors: Masaaki Mike; 正明三毛; Kazuo Einaga; 和夫永長
Original assignee: Noritsu Koki Co Ltd
Current assignee: Noritsu Koki Co Ltd
Priority date: 2004-07-15
Filing date: 2004-07-15
Publication date: 2006-02-02

Abstract

【課題】刃先に多少の磨耗や欠けが生じても、長期間安定して記録媒体を適切に切断可能なシート状記録媒体の切断装置を提供する。
【解決手段】シート状の記録媒体を搬送する搬送処理部１０と、前記搬送処理部１０により搬送される前記記録媒体Ｍに印字処理を施す印字処理部２０を備えた画像形成装置に装着され、前記印字処理部２０により印字された前記記録媒体Ｍをその幅方向に沿って切断処理するシート状記録媒体Ｍの切断装置であって、保持部２６により保持された刃体２５を前記記録媒体Ｍの幅方向に沿って移動させる移動機構と、前記刃体２５を前記記録媒体Ｍを切断する切断位置と前記切断位置から退避する退避位置との間で位置切替する切替機構２７とを備えて構成される。
【選択図】図４

Description

本発明は、シート状の記録媒体を搬送する搬送処理部と、前記搬送処理部により搬送される前記記録媒体に印字処理を施す印字処理部を備えた画像形成装置に装着され、前記印字処理部により印字された前記記録媒体をその幅方向に沿って切断処理するシート状記録媒体の切断装置に関する。

上述のシート状記録媒体の切断装置として、保持部により保持された刃体を前記記録媒体の幅方向に沿って移動させる移動機構と、前記刃体を前記記録媒体を切断する切断位置と前記切断位置から退避する退避位置との間で位置切替する切替機構と、少なくとも前記記録媒体の幅方向中間の所定位置で前記刃体を前記退避位置から前記切断位置に切替えて前記記録媒体の幅方向一端部に移動させる第一切断動作と、前記所定位置で前記刃体を前記退避位置から前記切断位置に切替えて前記記録媒体の幅方向他端部に向けて移動させる第二切断動作を実行させる切断制御部を備えて構成されたものがあった。

つまり、図８（ａ）、図８（ｂ）に示すように、前記切断制御部は、前記記録媒体Ｍの上方でその幅方向中間の所定位置Ｐに前記刃体２５を移動させた後に、前記刃体２５を前記記録媒体Ｍ上方の退避位置から下方の切断位置に切替えることにより刃先を記録媒体Ｍに突刺し、その状態で前記刃体２５を前記記録媒体Ｍの幅方向一端部に移動させる第一切断動作を実行し、その後、前記刃体２５を前記退避位置に切替えて再度前記所定位置に移動させて、前記刃体２５を前記記録媒体Ｍ上方の退避位置から下方の切断位置に切替えることにより刃先を記録媒体Ｍに突刺し、その状態で前記刃体２５を前記記録媒体Ｍの幅方向他端部に移動させる第二切断動作を実行することにより前記記録媒体Ｍを切断するものである。

しかし、上述した従来のシート状記録媒体Ｍの切断装置によれば、第一切断動作と第二切断動作の開始点、即ち、前記刃体２５を前記退避位置から前記切断位置に切替える位置が前記記録媒体Ｍの幅方向の所定位置Ｐに固定されているために、度重なる切断動作により刃先が磨耗し、または刃先が欠けると、図８（ｃ）に示すように、前記刃体２５の切断作動の初期に記録媒体Ｍの切断が適切になされずに残り、切断不良が生じるという問題があった。

そのため、刃体を頻繁に交換しなければならず、メンテナンスが煩雑となり、また交換部品のための経費も掛かることになるという不都合があった。

本発明は、上述の従来欠点に鑑み、刃先に多少の磨耗や欠けが生じても、長期間安定して記録媒体を適切に切断可能なシート状記録媒体の切断装置を提供する点にある。

上述の目的を達成するため、本発明によるシート状記録媒体の切断装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項１に記載した通り、シート状の記録媒を搬送する搬送処理部と、前記搬送処理部により搬送される前記記録媒体に印字処理を施す印字処理部を備えた画像形成装置に装着され、前記印字処理部により印字された前記記録媒体をその幅方向に沿って切断処理するシート状記録媒体の切断装置であって、保持部により保持された刃体を前記記録媒体の幅方向に沿って移動させる移動機構と、前記刃体を前記記録媒体を切断する切断位置と前記切断位置から退避する退避位置との間で位置切替する切替機構と、少なくとも前記記録媒体の幅方向中間の第一位置で前記刃体を前記退避位置から前記切断位置に切替えて前記記録媒体の幅方向一端部に移動させる第一切断動作と、前記記録媒体の幅方向中間の第二位置で前記刃体を前記退避位置から前記切断位置に切替えて前記記録媒体の幅方向他端部に向けて移動させる第二切断動作を実行させる切断制御部を備え、前記第二位置が前記第一位置よりも前記記録媒体の幅方向一端部側に位置するように構成されている点にある。

上述の構成によれば、第二切断動作で刃体が切断位置に切替えられる第二位置が、第一切断動作で刃体が切断位置に切替えられる第一位置よりも前記記録媒体の幅方向一端部側に位置するように構成されているために、第一切断動作による切断領域と第二切断動作による切断領域がオーバーラップする領域が生じることになる。従って、第一切断動作による刃体の作動の初期に記録媒体の切断が適切になされずに残った部分が、第二切断動作による刃体の作動時に確実に切断されるので、刃先に多少の磨耗や欠けがあっても、記録媒体を確実に切断処理することができるようになるのである。

同第二の特徴構成は、同請求項２に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記印字処理部が、前記記録媒体に対してインク滴を吐き出すノズルを備えたプリントヘッドと、前記プリントヘッドを前記記録媒体の幅方向に移動させる走査機構を備えて構成され、前記保持部及び切替機構が前記プリントヘッドに設けられるとともに、前記移動機構が前記走査機構と兼用されている点にある。

上述の構成によれば、プリントヘッドの走査機構と刃体の移動機構が兼用されるので、部品点数の増加を防ぎ、且つ、装置を小型化することができるようになるのである。

同第三の特徴構成は、同請求項３に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記切替機構が、前記刃体の先端が前記記録媒体の上方に位置する退避位置と、前記刃体の先端が前記記録媒体の下方に位置する切断位置との間で、前記刃体を垂直方向上下に移動させる駆動機構で構成されている点にある。

上述の構成によれば、刃先の尖った部位が記録媒体に向けて垂直方向に移動するので、刃先に多少の磨耗があっても確実に記録媒体を突刺すことができるのである。

以上説明した通り、本発明によれば、刃先に多少の磨耗や欠けが生じても、長期間安定して記録媒体を適切に切断可能なシート状記録媒体の切断装置を提供することができるようになった。

以下に本発明によるシート状記録媒体の切断装置が搭載された画像形成装置を説明する。図１に示すように、シート状の記録媒体Ｍにインク滴を吐出して画像を形成する画像形成処理部１Ａと、前記記録媒体Ｍを加熱定着する定着処理部１Ｄと、前記画像形成処理部１Ａと前記定着処理部１Ｄの間に設けられ、前記画像形成処理部１Ａと前記定着処理部１Ｄにおける前記記録媒体Ｍの処理速度差を吸収するべくループ状に蓄積しながら搬送するループ形成ユニット１Ｃを備えて画像形成装置１が構成されている。さらに、前記ループ形成ユニット１Ｃの前段には、前記画像形成処理部１Ａから排出された前記記録媒体Ｍを受入れてインクを乾燥させる乾燥処理部１Ｂが設けられている。

当該画像形成装置１で使用される前記記録媒体Ｍは、図２に示すように、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）等の合成樹脂材料でなる所定の剛性を備えたシート状の基材Ｍ１と、その上面に一体的に設けられたフッ素樹脂等耐候性の高い材料でなる保護層Ｍ２と、保護層Ｍ２の上面に剥離可能に接着剤を介して密着貼付されたインク受容層Ｍ３とで構成される。

前記画像形成処理部１Ａで昇華性染料を含む水性インクにより前記インク受容層Ｍ３の表面に写真画像、イラスト、文字等の画像を印字し、前記乾燥処理部１Ｂで乾燥した後に前記定着処理部１Ｄで加熱処理することにより、昇華性染料Ｉが昇華して前記保護層Ｍ２に浸透することにより定着される。その後前記インク受容層Ｍ３を剥離することにより、非常に光沢感のある鮮やかな画像が記録されたシートが得られるもので、当該記録媒体Ｍは、野外に設置される看板や、電車、バス等の車体に貼付される広告用の画像記録媒体等に好適に使用されるものである。

図１、図３及び図４（ａ）に示すように、前記画像形成処理部１Ａは、シート状の記録媒体Ｍを搬送する搬送処理部１０と、前記搬送処理部１０により搬送される前記記録媒体Ｍにインク滴を吐出して画像を形成する印字処理部２０を備えて構成され、画像処理システム１００と接続された通信制御ラインＬ１を介して入力されたプリントデータに基づいて前記記録媒体Ｍに印字出力される。

前記搬送処理部１０は、ロール状に巻回された長尺状の前記記録媒体Ｍが一対のコロ１１により回転自在に支持された記録媒体収容部１０ａから前記記録媒体Ｍを引き出して、副走査方向に搬送するステッピングモータで駆動される駆動ローラ１２と押さえコロ１３でなる給送部と、前記給送部により搬送される記録媒体Ｍのプラテン１４上での浮き上がりを防止する吸引部１５とから構成される。つまり前記記録媒体Ｍは、前記駆動ローラ１２と前記押さえコロ１３で挟持搬送されるのである。

前記印字処理部２０は、“黒”、“シアン”、“マゼンタ”、“イエロー”、“ライトシアン”、“ライトマゼンタ”の６色の昇華性インクを吐出ノズル２１ａから吐出してカラー画像を形成するインクジェット式のプリントヘッド２１と、前記プリントヘッド２１を前記記録媒体Ｍの幅方向に往復移動可能に支持するガイドロッド２２，２２と、前記プリントヘッド２１を前記ガイドロッド２２に沿って往復駆動するステッピングモータ及びタイミングベルト（図示せず）を備えた走査機構等とを備えて構成され、前記搬送処理部１０によって副走査方向に搬送される前記記録媒体Ｍに対して、前記走査機構により前記プリントヘッド２１を副走査方向と直行する主走査方向に往復移動しながらインク滴を吐出して画像を形成する。

前記プリントヘッド２１には、ピエゾ素子等からなる吐出機構（図示せず）にインクを供給するインクカートリッジ２３が取付けられるとともに、必要に応じて下降して前記記録媒体Ｍを主走査方向に沿って切断する切断装置２４が設けられている。

図４（ｂ），（ｃ）に示すように、前記切断装置２４は、正面視がＶ字状の刃先を備えた刃体２５と、前記刃体２５を保持する保持部２６と、前記保持部２６に保持された刃体２５を、記録媒体Ｍを切断するべく下方に突出する切断位置と前記切断位置から上方に退避する退避位置との間で位置切替する切替機構２７を備えて構成されている。

前記切替機構２７は、前記プリントヘッド２１本体に固定されたシャフト２７ａにリニアブッシュ２７ｂを介して貫通支持されたアクチュエータ２７ｃと、前記アクチュエータ２７ｃを前記シャフト２７ａに沿って上下に移動させるソレノイド２８と、前記アクチュエータ２７ｃを上方に引張付勢するスプリング２９とで構成され、前記ソレノイドのプランジャー２８ａと前記アクチュエータ２７ｃがピン２８ｂにより連結されている。

前記刃体２５を保持する保持部２６が取付けねじ２７ｄを介して前記アクチュエータ２７ｃに着脱自在に取付け固定されており、前記ソレノイド２８のコイルに通電することにより、前記スプリング２９による引張付勢力に抗して前記刃体２５が下方に突出する切断位置に移動し（図４（ｃ）参照）、前記ソレノイド２８のコイルへの通電を停止することにより、前記スプリング２９による引張付勢力により前記刃体２５が上方に退避する退避位置に移動する（図４（ｂ）参照）ように構成されている。

前記刃体２５は、前記刃体２５に形成された取付孔を介して前記保持部２６に着脱自在にビス２６ａで固定され、切断動作時に前記記録媒体Ｍの浮き上がりを防止する押さえ部材２６ｂが同時に前記ビス２６ａにより固定されている。

前記刃体２５の交換作業は、取付けねじ２７ｄを緩めて前記保持部２６を前記アクチュエータ２７ｃから取り外し、保持部２６と前記刃体２５を一体で交換して行われる。

前記プラテン１４のうち前記保持部２６に保持された刃体２５と対向する部位には、切断位置に移動した刃先との接当を回避しながらも前記記録媒体Ｍを確実に突刺すことが可能な凹部１４ａが幅方向に形成され、前記刃体２５を切断位置に移動させて、前記走査機構により前記プリントヘッド２１を副走査方向と直行する主走査方向に移動させることにより、前記記録媒体Ｍが切断される。つまり、前記走査機構が前記刃体２５を記録媒体Ｍの幅方向に沿って移動させる移動機構として兼用される。

尚、図４（ｂ）、（ｃ）に示すように、前記記録媒体Ｍにカラー画像が形成されるときには、前記プラテン１４に幅方向に形成された一対の溝部１４ｂの底部に配列形成された吸引孔１４ｃを介して前記記録媒体Ｍが吸引されることにより平坦性が確保される。

図３に示すように、前記乾燥処理部１Ｂは、前記画像形成処理部１Ａから排出された前記記録媒体Ｍを受入れて乾燥させる乾燥部３０と、前記乾燥部３０で乾燥される前記記録媒体Ｍを搬送する受入れ搬送部４０を備えて構成されている。

前記乾燥部３０は、装置背面下部に配置されたヒータ３１と、前記ヒータ３１による熱気を案内通路３２を介して吸引し前記記録媒体Ｍのインク塗布面に向けて吐出す送風ファン３３とで構成され、前記受入れ搬送部４０は、前記画像形成処理部１Ａの前記駆動ローラ１２で送り出される前記記録媒体Ｍを前記乾燥部３０の下流側で受け入れて搬送する受入れローラ４１で構成されている。

前記ループ形成ユニット１Ｃは、前記乾燥処理部１Ｂからの前記記録媒体Ｍに対して無用のテンションを掛けることなくループ状に収容する第一蓄積部５０と、前記第一蓄積部５０に蓄積された前記記録媒体Ｍを受け入れて後段の前記定着処理部１Ｄに無用のテンションを掛けることなく供給するべく、同じくループ状に蓄積する第二蓄積部７０を備え、前記第一蓄積部５０と前記第二蓄積部７０との間には二つの蓄積部を分離する仕切り板５４が設けられ、前記画像形成処理部１Ａ及び前記乾燥処理部１Ｂと、前記定着処理部１Ｄ間で夫々の処理速度つまり前記記録媒体Ｍの搬送速度の差を吸収するように構成されている。

前記第一蓄積部５０には、前記画像形成処理部１Ａから排出される前記記録媒体Ｍを受入れ搬送する受入れローラ４１と、前記受入れローラ４１により搬送された前記記録媒体Ｍを下流側に搬送する第一中間ローラ５１と、前記受入れローラ４１と前記第一中間ローラ５１の間に配置された受入れガイド板５３が設けられ、前記記録媒体Ｍの先端部が前記第一中間ローラ５１に挟持されると、前記第一中間ローラ５１を停止させ、前記ガイド板５３を右方に揺動開放させることにより、その下部空間に搬入される前記記録媒体Ｍが前記受入れローラ４１と前記第一中間ローラ５１との間でループ状に蓄積される。従って、前記受入れローラ４１は前記受入れ搬送部４０と兼用されている。

前記第二蓄積部７０には、第二中間ローラ５２と、排出ローラ７１と、前記第二中間ローラ５２と前記排出ローラ７１との間で前記記録媒体Ｍを案内する一対の排出ガイド板７２，７３が設けられ、前記記録媒体Ｍの先端が前記排出ローラ７１に挟持されると、前記排出ローラ７１を停止させ、前記ガイド板７３の下端を左方に揺動開放させることにより、前記第二中間ローラ５２により搬送される前記記録媒体Ｍが排出ローラ７１と前記第二中間ローラ５２との間でループ状に蓄積される。

前記第二蓄積部７０で蓄積された前記記録媒体Ｍは、その後所定のタイミングで駆動される前記排出ローラ７１により前記定着処理部１Ｄに搬送される。このように、前記画像形成処理部１Ａから排出される前記記録媒体Ｍは、前記第一蓄積部５０に収容された後に前記第二蓄積部７０に収容されるように搬送され、さらに前記第二蓄積部７０から前記定着処理部１Ｄに搬送される。そして前記第一蓄積部５０から前記第二蓄積部７０に前記記録媒体Ｍが搬送された後に前記画像形成処理部１Ａからの新たな前記記録媒体Ｍが前記第一蓄積部５０に搬送されることにより、前記記録媒体Ｍの印字、乾燥、定着の各処理が連続してなされるように構成されている。

前記定着処理部１Ｄは、図３に示すように、金属製の外部筐体８０と、前記外部筐体８０内に配置された加熱筐体８１とを備え、前記加熱筐体８１は、断熱材（図示せず）によって上下左右前後の全面から実質的に閉鎖され、この前記加熱筐体８１の内部が水平方向に搬送される前記記録媒体Ｍの加熱領域８２として構成されている。

前記加熱領域８２には、前記ループ形成ユニット１Ｃから供給される前記記録媒体Ｍを搬送する加熱搬送機構８３が設けられ、前記加熱搬送機構８３は、前記記録媒体Ｍの搬送方向上流側から順に受入れ搬送ローラ８４、第一搬送ローラ群８５、定着処理部１Ｄの中心付近に配置された第二搬送ローラ群８６、最も下流側に配置された第三搬送ローラ群８７とからなり、図示しないステッピングモータと伝動機構によって何れのローラも互いに同期した周速度で回転駆動される。また、各ローラの周面は摩擦係数が高く且つ耐熱性の高いシリコンゴム等の材料で構成されている。

前記加熱領域８２には、前記記録媒体Ｍの搬送面の上方で加熱領域８２の中央よりも上流寄りに配置された複数の棒状の発熱体８８と、記録媒体Ｍの搬送面の上方で前記加熱領域８２の中央よりも下流寄りに配置された攪拌用ファン８９とからなり、内部の空気を所定の温度（例えば１８０度前後）に加熱する第一加熱機構９１と、前記第一搬送ローラ群８５と前記第二搬送ローラ群８６の間に配置された第一加熱パネル９２と、前記第二搬送ローラ群８６と前記第三搬送ローラ群８７の間に配置された第二加熱パネル９３とからなり、前記記録媒体Ｍの裏面から接触加熱する第二加熱機構９４を備えてあり、これにより加熱された前記記録媒体Ｍは、定着処理が完結されて機外に設けられたポリエチレン製の膜で形成されたスロープ状の排出シュート９５上に排出される。

上述の画像処理システム１００は、図１に示すように、汎用のコンピュータ１０１と、モニタ装置１０２と、キーボード１０３及びマウス１０４と、現像済みの写真フィルムＦの画像情報を光電変換するフィルムスキャナ１０５等を備えて構成され、コンピュータ１０１にはＣＤ−Ｒ、ＭＯ、コンパクトフラッシュカード、フロッピーディスク等の種々の電子データ記録メディアに記録された画像データ等を読み出すメディアドライブユニット１０１ａが内蔵されている。

前記フィルムスキャナ１０５により読み取られた写真画像データや電子データ記録メディアから読み出された画像データ等が当該画像処理システム１００で編集処理され、通信制御ラインＬ１を介してプリントデータとして上述の画像形成装置１に入力されることにより所定の画像形成動作が起動される。

上述の画像形成装置１の制御ブロック構成は、図５に示すように、上述の画像形成処理部１Ａによる印字処理を制御する印字処理制御部２００と、上述の乾燥処理部１Ｂによる記録媒体の乾燥処理を行なう乾燥処理制御部３００と、上述のループ形成ユニット１Ｃによる記録媒体Ｍの搬送蓄積制御を行なうループ制御部４００と、上述の定着処理部１Ｄによる定着処理を制御する定着処理制御部５００とで構成されている。

前記印字処理制御部２００は、マイクロコンピュータ２０１と、ＲＯＭ２０２、ＲＡＭ２０３の各メモリと、前記画像処理システム１００のコンピュータ１０１との通信インターフェース回路２０４と、前記記録媒体Ｍを副走査方向に搬送する前記駆動ローラ１２、前記吸引部１５に設けられた吸引ファン、前記プリントヘッド２１を主走査方向に往復駆動する走査機構、インク滴を吐出させる前記プリントヘッド２１、前記刃体２５を切断位置に移動させるソレノイド２８等に対するドライバ回路２０５と、前記記録媒体Ｍの残量、搬送位置、インクカートリッジ２３の残量等の信号入力バッファ回路２０６等を備えて構成され、前記ＲＯＭ２０２に格納された所定のシーケンスプログラム及び入力信号に基づいて各負荷を駆動制御する。

前記ループ制御部４００は、マイクロコンピュータ４０１と、ＲＯＭ４０２、ＲＡＭ４０３の各メモリと、前記画像処理システム１００のコンピュータ１０１との通信インターフェース回路４０４と、受入れローラ４１、第一中間ローラ５１、第二中間ローラ５２、排出ローラ７１、受入れガイド板５３、排出ガイド板７３等に対するドライバ回路４０５と、記録媒体Ｍの搬送位置を検出する複数の信号入力バッファ回路４０６を備えて構成され、ＲＯＭ４０２に格納された所定のシーケンスプログラム及び入力信号に基づいて各負荷を駆動制御する。

前記乾燥処理制御部３００及び定着処理制御部５００は、ヒータやファンまたは搬送ローラ等に対するドライバ回路３０１，５０１と、温度センサ等の信号入力バッファ回路３０２，５０２を備えて構成され、前記ループ制御部４００に備えたマイクロコンピュータ４０１により駆動制御される。

以下に印字処理制御部２００による前記切断装置の駆動制御を、図６に示すフローチャート及び図７に示す説明図に基づいて説明する。前記印字処理部２０による印字動作が終了し、記録媒体Ｍを切断位置まで搬送すると（Ｓ１）、主走査方向の他端側の待機位置に待機していた前記プリントヘッド２１を走査機構（移動機構）により前記記録媒体Ｍの幅方向中間の第一位置Ｐ１まで移動させて（Ｓ２）、当該第一位置Ｐ１で前記ソレノイド２８を駆動して前記刃体２５を退避位置から切断位置に突出させることにより刃先が前記記録媒体Ｍに突き刺さる（Ｓ３）。刃先を前記記録媒体Ｍに突刺した状態で、前記記録媒体Ｍの幅方向一端部に移動させて前記記録媒体Ｍの一端部側を切断する（第一切断動作）（Ｓ４）。

ここで、前記刃体２５の刃先が度重なる切断動作等により磨耗し或いは刃先が欠けている場合には、刃先が前記記録媒体Ｍを完全に突刺せず、その状態のまま一端部に移動されるため、移動に伴って前記記録媒体Ｍが切断されるまでの間は切断不良が生じる虞がある。そのため、切断不良が生じる虞のある部分を確実に切断するよう第二切断動作が行われる。以下に第二切断動作を詳述する。

第一切断動作の終了後に前記刃体２５を切断位置から退避位置に引退させ（Ｓ５）、前記プリントヘッド２１を走査機構（移動機構）により前記記録媒体Ｍの幅方向中間の第二位置Ｐ２まで移動させる（Ｓ６）。ここで、第二位置Ｐ２は第一位置Ｐ１よりも前記記録媒体Ｍの幅方向一端部側に位置するように設定されている。当該第二位置Ｐ２で前記ソレノイド２８を駆動して前記刃体２５を退避位置から切断位置に突出させることにより刃先が前記記録媒体Ｍから下方に位置する（Ｓ７）。刃先を前記記録媒体Ｍより下方に位置した状態で、前記記録媒体Ｍの幅方向他端部に移動させて前記記録媒体Ｍの他端部側を切断する（第二切断動作）（Ｓ８）。

このような第二切断動作により、第一位置Ｐ１近傍で切断不良が生じた場合であっても、前記記録媒体Ｍを幅方向に確実に切断処理できるようになるのである。第二切断動作の終了後に前記プリントヘッド２１を他端側の待機位置に移動させ（Ｓ９）、前記刃体２５を切断位置から退避位置に引退させて切断動作が終了する（Ｓ１０）。ここで、第二位置Ｐ２は第一位置Ｐ１よりも一端部側に位置しており、その間の距離は第一位置Ｐ１付近に生じる虞のある切断不良部分の距離よりも長くなるように設定される。また、第一位置Ｐ１と第二位置Ｐ２の間の距離は０ｍｍ〜１０ｍｍの範囲で０．１ｍｍ単位で設定入力可能に構成されている。具体的には、前記画像処理システム１００のキーボード等から入力され、前記通信制御ラインＬ１を介して前記印字制御部２００に入力されるように構成することができる。また、前記印字制御部２００に設定入力部を設けて直接設定入力することも可能である。

前記印字処理制御部２００のうち、上述したステップＳ２からステップＳ１０の一連のステップを制御するプログラム及びそのプログラムを実行するハードウェアにより切断制御部が構成される。

上述の構成によれば、第一切断動作による切断領域と第二切断動作による切断領域がオーバーラップする領域が生じることになり、仮に、第一切断動作による前記刃体２５の作動の初期に前記記録媒体Ｍの切断が適切になされずに残った部分があっても、第二切断動作による前記刃体２５の作動時に確実に切断されるので、刃先に多少の磨耗や欠けがあっても、前記記録媒体Ｍを確実に切断処理することができるのである。

上述した実施形態では、シート状記録媒体の切断装置をプリントヘッドに搭載し、刃体の移動機構をプリントヘッドの走査機構と兼用したものを説明したが、プリントヘッドとは独立して切断装置を設けるものであってもよい。

上述した実施形態では、昇華型インクジェットプリンタに適用したものを説明したが、インクジェットプリンタとしては昇華型のインクを使用するものに限定されるものではない。

本発明による切断装置は、上述した樹脂製の記録媒体に使用されるものに限定されるものではなく、紙等の他の可撓性の記録媒体にも適用できることはいうまでもない。

さらに、本発明による切断装置はインクジェットプリンタに使用されるものに限定されるものではなく、シート状の記録媒体を搬送処理し且つ切断処理をする必要のある任意のシート状記録媒体の処理装置に適用できるものである。

さらに、本発明による切断装置の具体的構成は、上述したものに限定されるものではなく、本発明の作用効果が奏される範囲内において適宜変更して構成することが可能である。

本発明による画像形成装置の概略の構成を示す外観斜視図記録媒体の説明図画像形成装置の概略の構成を示す側断面図（ａ）は画像形成処理部の概略の構成を示す側断面図、（ｂ），（ｃ）はその要部断面図画像形成装置の制御ブロック構成図切断装置の動作を説明するフローチャート切断装置の動作説明図従来の切断装置の動作説明図

符号の説明

１：画像形成装置
１Ａ：画像形成処理部
１０：搬送処理部
２０：印字処理部
２１：プリントヘッド
２４：切断装置
２５：刃体
２６：保持部
２７：切替機構
Ｍ：記録媒体

Claims

シート状の記録媒体を搬送する搬送処理部と、前記搬送処理部により搬送される前記記録媒体に印字処理を施す印字処理部を備えた画像形成装置に装着され、前記印字処理部により印字された前記記録媒体をその幅方向に沿って切断処理するシート状記録媒体の切断装置であって、
保持部により保持された刃体を前記記録媒体の幅方向に沿って移動させる移動機構と、前記刃体を前記記録媒体を切断する切断位置と前記切断位置から退避する退避位置との間で位置切替する切替機構と、少なくとも前記記録媒体の幅方向中間の第一位置で前記刃体を前記退避位置から前記切断位置に切替えて前記記録媒体の幅方向一端部に移動させる第一切断動作と、前記記録媒体の幅方向中間の第二位置で前記刃体を前記退避位置から前記切断位置に切替えて前記記録媒体の幅方向他端部に向けて移動させる第二切断動作を実行させる切断制御部を備え、前記第二位置が前記第一位置よりも前記記録媒体の幅方向一端部側に位置するように構成されているシート状記録媒体の切断装置。
前記印字処理部が、前記記録媒体に対してインク滴を吐き出すノズルを備えたプリントヘッドと、前記プリントヘッドを前記記録媒体の幅方向に移動させる走査機構を備えて構成され、前記保持部及び切替機構が前記プリントヘッドに設けられるとともに、前記移動機構が前記走査機構と兼用されている請求項１記載のシート状記録媒体の切断装置。
前記切替機構が、前記刃体の先端が前記記録媒体の上方に位置する退避位置と、前記刃体の先端が前記記録媒体の下方に位置する切断位置との間で、前記刃体を垂直方向上下に移動させる駆動機構で構成されている請求項１または２記載のシート状記録媒体の切断装置。