JP2006024971A - 色変換定義作成方法、色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラム - Google Patents

色変換定義作成方法、色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義の作成において、既知点対の自由度が高くて汎用性も高い方式で高精度な色変換定義を作成する。
【解決手段】
第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する上記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、その相互関係が確定されている点のデータを境界条件とし、任意に設定される非線形性を加味した上で解くことによって第1色空間の各座標に対応する第2色空間の各座標を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成する色変換定義作成方法、そのような色変換定義を作成する色変換定義作成装置、およびコンピュータをそのような色変換定義作成装置とに動作させる色変換定義作成プログラムに関する。
例えば、記録された画像を読み取って画像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被写体の画像を結像して読み取ることにより画像データを得るDSC(ディジタルスチールカメラ)等、画像を入力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイスが知られている。これらの入力デバイスでは、画像データは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色についてそれぞれ例えば0〜255等の決まった範囲のデータで表わされるが、R、G、B3色についてそれぞれ決まった範囲内の数値で表現することのできる色には自ずと限界があり、元々の画像の色が極めて豊かな表現を持っていたとしても、一旦入力デバイスを用いて画像データに変換すると、その画像データによって表わされる画像は、そのR、G、B色空間内の立方体や直方体で表される色表現領域内の色に制限されることになる。
また、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインクジェット方式などの方式で用紙上に画像を記録するプリンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、画像データに基づいて表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示装置等、様々なタイプの出力デバイスが知られているが、これらの出力デバイスについても上述の入力デバイスと同様、各出力デバイスに応じた色表現領域が存在する。すなわち、出力デバイスは、例えばR、G、B3色を表現する画像データやC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色を表現する画像データに基づいて様々な色を表現することができるが、その表現できる色は、出力デバイス色空間(例えばRGB空間、CMYK空間等)の立方体や直方体で表される色表現領域内(例えばR、G、Bそれぞれについて0〜255の範囲の数値で表わされる色表現領域内等)に制限される。
また、例えばある1つの画像データ(例えば(R、G、B)=(50,100,200)を表わす画像データ)であってもその画像データに基づいて得られる画像の色は出力デバイスの種類により異なる。この点は入力デバイスと出力デバイスとの間でも同様であり、ある入力デバイスで得られた(R、G、B)=(50,100,200)の画像データをそのまま用いて、ある出力デバイスで画像を出力しても、入力デバイスで入力される元になった画像の色と出力デバイスで出力された画像の色は一般には一致しない。したがって、ある入力デバイスで画像を読み取って画像データを得、その画像データを基にして、ある出力デバイスで元の画像を再現しようとしたとき、入力デバイスで得られた画像データをそのまま出力デバイスに送るのではなく、その間で画像データを変換する必要がある。ここでは画像の色に着目した変換を行っており、この画像データの変換を色変換と称する。また、この色変換前後の画像データの相互関係を定義するLUT(ルックアップテーブル)などのことを色変換定義(カラープロファイル)と称し、その色変換定義(カラープロファイル)を作成することをプロファイリングと称する。
また、上述したように、色表現領域は各デバイスによって異なるとともに、数値上同一の画像データであっても各デバイスにおいて表現される色はそれぞれに異なっているが、近年は、入力デバイスと出力デバイスとを相互に接続した、入力デバイスや出力デバイスが取り換え自在なデバイス非依存のシステムを構築することが望まれている。そのようなデバイス非依存のシステムでは、デバイス間で色変換を行なうにあたって、デバイスには依存しない共通色空間(Device Independent Dataの空間)、例えばL***色空間等を中間に置き、入力デバイスで得られた入力デバイスに依存した色空間上の画像データを共通色空間上の画像データに変換する色変換と、その共通色空間上の画像データを、出力デバイスに依存した色空間上の画像データに変換する色変換とを経る手法が採用されている。そして、このデバイス非依存のシステムでは、入力デバイスに依存した色空間と共通色空間との間での色変換を定義するカラープロファイルと、出力デバイスに依存した色空間と共通色空間との間での色変換を定義するカラープロファイルが作成される。
ところで、色変換定義(カラープロファイル)は、一般に、2つの色空間のうちの一方の色空間の点と他方の色空間の点との組からなる点対の集合として作成される。以下の表1には、点対の集合として作成された色変換定義の一例が表されている。
Figure 2006024971
この表1に表されている色変換定義は、RGB色空間とL***色空間との間での色変換を定義するものであり、表1の左欄にはRGB色空間の点が座標値で示されており、右欄にはL***色空間の点が座標値で示されている。左欄と右欄の同一の段に示されている点は相互に対応している。表1の左欄に示す点は、RGB色空間内で相互に直交する格子直線相互の各交点であり、このような交点のことを格子点と称する。一方、表1の右欄に示す点は、RGB色空間の格子点に対応した、L***色空間内に不規則に分布した点であり、格子対応点と称する。
実用的な色変換定義は、表1に示すように、色変換がその間で定義される2つの色空間のうちの一方の色空間内での格子点と、他方の色空間内での格子対応点との組からなる格子点対の集合として作成されていることが必要である。このように作成された色変換定義に従って色変換が行われる様子を以下説明する。
図1は、色変換定義に従う色変換を説明する概念図である。
この概念図には、RGB色空間の格子点1と、L***色空間の格子対応点2が示されており、RGB色空間内の格子直線3と、その格子直線に対応する、L***色空間内の曲線4も示されている。格子点1と格子対応点2との対応関係や、格子直線3と曲線4との対応関係は色変換定義から導き出すことができる。
色変換の対象となる画像データが格子点1を表す画像データである場合には、格子点1に対応する格子対応点2を表す画像データに変換され、色変換の対象となる画像データが格子対応点2を表す画像データである場合には、格子対応点2に対応する格子点1を表す画像データに変換されることは当然である。
色変換の対象となる画像データが、RGB色空間の、格子点1とは異なる点5を表す画像データである場合には、その点5周辺の格子点1aと、それらの格子点1aそれぞれに対応する格子対応点2aとに基づいて体積補間演算や三角錐補間演算や多項式近似計算などが行われて、RGB色空間の点5に対応するL***色空間の点6が算出され、点5を表す画像データが、点6を表す画像データに変換される。
逆に、色変換の対象となる画像データが、L***色空間の点6を表す画像データである場合には、Newton法による収束演算やその他の収束演算などが用いられて、上述した体積補間演算などの算出結果が点6になるようなRGB色空間の点5が算出され、点6を表す画像データが、点5を表す画像データに変換される。但し、実際には、個々の画像データに対する色変換に先立って、L***色空間内の格子点が用意され、RGB色空間内の格子対応点がNewton法による収束演算などで算出されることにより、L***色空間からRGB色空間への色変換を定義する逆変換定義が予め作成されており、その逆変換定義に基づいた体積補間演算などにより色変換が行われることが多い。
上記のような色変換定義(カラープロファイル)を作成するプロファイリングとしては、次のような各種のプロファイリングが提案されている。一般的なプロファイリングでは、カラーチャートの画像を入力デバイスで読み取ったり、出力デバイスで出力したり、測色器で測色したりすることによって、第1の色空間(例えばRGB色空間)における既知点と、その既知点に対応する、第2の色空間(例えばL***色空間)における既知対応点との組からなる既知点対を表すデータが用意され、そのデータに基づいて色変換定義が作成される。但し、以下の説明では、既知点対を表すデータと既知点対とを区別せずに用いる場合がある。また、説明の便宜上、以下ではRGB色空間とL***色空間との間の色変換を定義する色変換定義が作成されるものとして説明する。
第1のプロファイリングでは、既知点対として、上述した表1に示すような格子点対そのものを得、得た格子点対の集合として色変換定義を作成する。つまり、測定等によって格子点対そのものが得られるように作成されたカラーチャートが用意されている必要がある。
この第1のプロファイリングの改良として、必要な格子点対の一部が得られるようなカラーチャートが用意されて、カラーチャートからは得られない格子点対については、カラーチャートから得られる格子点対に基づいた補間等によって算出する方法も提案されている(特許文献1参照)。
第2のプロファイリングでは、例えば、以下の表2に示すような既知点対の集合に基づいて色変換定義が作成される。
Figure 2006024971
表2の左欄にはRGB色空間の既知点の座標が示されており、右欄には、既知点に対応する、L***色空間の既知対応点の座標が示されている。そして、この表2に示す既知点および既知対応点の双方とも、点の分布は、上述した格子点のような規則性がない不規則な分布である。
第2のプロファイリングでは、表2に示すような既知点対の集合に基づいて色変換定義が作成されるとはいうものの、この第2のプロファイリングは、表2に示すような既知点対が、RGB色空間やL***色空間とは異なる何らかの第3の色空間内の格子点に対応していることを必要とする。そして、その第3の色空間を仲介して、上述した体積補間演算などが行われ、RGB色空間とL***色空間との間の色変換を定義する格子点対の集合が算出されて、色変換定義が作成される。
第3のプロファイリングでは、RGB色空間の空間座標と、L***色空間の空間座標との対応関係が、以下に示す多項式で近似される。
Figure 2006024971
そして、この式の係数行列の要素a11,a12,…,a33,a34が、表2に示すような既知点対の集合に基づいて算出されることによって、RGB色空間の空間座標と、L***色空間の空間座標との対応関係が算出される。その後、要素a11,a12,…,a33,a34が算出された係数行列に従って格子点対が算出されて色変換定義が作成される。
第4のプロファイリングでは、CRTの発光輝度とRGB色空間の空間座標との物理的な関係を表す以下の式に代表されるような物理的なモデルが成り立つことが前提とされる。
Figure 2006024971
そして、このようなモデルから導かれる以下に示すような式と、上述した表2に示すような既知点対の集合が用いられて、RGB色空間の空間座標と、L***色空間の空間座標との対応関係が算出される。
Figure 2006024971
この式の係数行列の要素a11,a12,…,a32,a33が算出されることによって、RGB色空間の空間座標と、L***色空間の空間座標との対応関係が算出される。その後、要素a11,a12,…,a32,a33が算出された係数行列に従って格子点対が算出されて色変換定義が作成される。
特開2003−289446号公報
このように、従来から、各種のプロファイリングが提案されているが、このような従来のプロファイリングには、以下のようにどれも一長一短がある。
プロファイルを作成するための既知点対を用意するに当たり、カラーチャートの入出力や測色が行われるが、このカラーチャートとしては、例えば、IT8チャートやマクベスチャートといったような、パッチのルールが予め決められている既存のチャートや、重要な色のパッチを重点的に配したチャートなどが利用できることが望ましい。しかし、上述した第1のプロファイリングや第2のプロファイリングでは、既存のチャートなどは利用不可能である場合が多い。
また、カラーチャートの入出力や測色によって得られた既知点対はRGB色空間の空間座標とL***色空間の空間座標との最も正確な対応関係を表しているので、この対応関係を再現する色変換定義が作成されることが望ましい。しかし、上述した第3のプロファイリングでは、近似によって色変換定義が作成されるため、作成された色変換定義は、既知点対が表す正確な対応関係を再現しないおそれが強い。
更に、プロファイリングは、種々のデバイスに対する汎用性が高いことが望ましいが、上述した第4のプロファイリングは、物理的なモデルが成り立つデバイスにのみ応用可能なプロファイリングであって、種々のデバイスに対する汎用性がほとんどない。
本発明は、上記事情に鑑み、色変換定義作成の前提となる既知点対の自由度が高く、種々のデバイスに対する汎用性も高い色変換定義作成方法であって、さらに、高精度な色変換定義を作成することができる色変換定義作成方法、そのような色変換定義作成装置、およびコンピュータをそのように動作させる色変換定義作成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の色変換定義作成方法は、
第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成する色変換定義作成方法であって、
上記第1色空間の座標と上記第2色空間の座標との座標対の群を取得する取得過程と、
上記第1色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係における非線形性を設定する設定過程と、
上記第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する上記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、取得過程で取得された座標対の群を境界条件とし、設定過程で設定された非線形性を加味して解くことによって、第1色空間の各座標に対応する第2色空間の各座標を算出する算出過程とを有することを特徴とする。
本発明の色変換定義作成方法によれば、取得過程で取得された座標対の群が境界条件として用いられるので、カラーチャートの入出力や測色によって得られた既知点対が表す正確な対応関係をそのまま再現した高精度な色変換定義を作成することができる。また、座標の相互関係を統一的に規定した式を用いるので、境界条件としての既知点対を選択する際の自由度は高い。更に、そのような式そのものの選択性も自由度が高くて特定のモデルなどは不要であるので汎用性も高い。
本発明の色変換定義作成方法は、
「 上記第1色空間が、画像データと画像とを媒介するデバイスに依存したデバイス色空間であり、
上記第2色空間が、CIEXYZ表色系のXYZ色空間であって、
上記算出過程が、上記式としてラプラス方程式を採用する過程である」
という形態が好ましい。
物理量の場における平衡条件を表したラプラス方程式が採用されることにより、デバイス色空間の座標変化に対してXYZ色空間の座標が滑らかに変化することとなり、色変換における階調の不連続などが回避された色変換定義が得られる。
上記目的を達成する本発明の色変換定義作成装置は、
第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成する色変換定義作成装置であって、
上記第1色空間の座標と上記第2色空間の座標との座標対の群を取得する取得部と、
上記第1色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係における非線形性が設定される設定部と、
上記第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する上記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、取得部で取得された座標対の群を境界条件とし、設定部で設定された非線形性を加味して解くことによって、第1色空間の各座標に対応する第2色空間の各座標を算出する算出部とを備えたことを特徴とする。
本発明の色変換定義作成装置によれば、上記の本発明の色変換定義作成方法と同様に、既知点対の自由度が高くて汎用性も高い方式で高精度な色変換定義を作成することができる。
上記目的を達成する本発明の色変換定義作成プログラムは、
コンピュータに組み込まれて実行され、そのコンピュータに、第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成させる色変換定義作成プログラムであって、
コンピュータ上に、
上記第1色空間の座標と上記第2色空間の座標との座標対の群を取得する取得部と、
上記第1色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係における非線形性が設定される設定部と、
上記第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する上記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、取得部で取得された座標対の群を境界条件とし、設定部で設定された非線形性を加味して解くことによって、第1色空間の各座標に対応する第2色空間の各座標を算出する算出部とを構成することを特徴とする。
本発明の色変換定義作成プログラムによれば、本発明の色変換定義作成装置の構成要素を容易に構築することができる。
なお、本発明にいう色変換定義作成プログラムおよび色変換定義作成装置については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう色変換定義作成プログラムおよび色変換定義作成装置には、上記の基本形態のみではなく、前述した色変換定義作成方法の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、本発明の色変換定義作成プログラムがコンピュータ上に構成する取得部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されてもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されても良い。
以上説明したように、本発明によれば、既知点対の自由度が高くて汎用性も高い方式で高精度な色変換定義を作成することができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明が適用される画像出力システムの全体構成図である。
この画像出力システムは、パーソナルコンピュータ20とカラープリンタ30とで構成されており、この画像出力システムには、原稿画像11を読み取って画像データを生成するカラースキャナ10が接続されている。パーソナルコンピュータ20は、カラースキャナ10から画像データを受け取って、カラープリンタ30に適した画像出力用の画像データに変換して出力し、カラープリンタ30はその画像データに従って画像31を出力する。
パーソナルコンピュータ20には、上述したプロファイル(色変換定義)を作成する機能や、画像データを変換する際にそのプロファイルに従った色変換を施す機能も組み込まれており、プロファイルを作成する際には、複数のパッチが配列されたチャート32を表したチャートデータをカラープリンタ30に出力する。
カラープリンタ30は、そのチャートデータに従ってチャート32を出力し、そのチャート32を構成するパッチの色が分光測色計40によって測定される。分光測色計40による測定結果はパーソナルコンピュータ20に入力され、後述するようにプロファイルの作成に用いられる。
この図2に示す画像出力システムには、画像に応じた画像データを生成する入力デバイスの一例としてカラースキャナ10が接続され、画像データに応じた画像を出力する出力デバイスの一例としてのカラープリンタ30が備えられている。このカラースキャナ10は、透過型のカラースキャナであってもよく、反射型のカラースキャナであってもよく、その読込方式の如何を問うものではない。また、カラープリンタ30は、電子写真方式のカラープリンタであってもよく、インクジェット方式のカラープリンタであってもよく、そのプリント方式の如何を問うものではない。
さらに、入力デバイスはスキャナに限定されるものではなく、デジタルスチルカメラなどであってもよいし、出力デバイスはプリンタに限定されるものではなく、印刷機などであってもよい。更にまた、画像出力システムには、入力デバイス以外の、例えばコンピュータグラフィックス作成装置などが接続されてもよい。ただし、ここでは、入力デバイスの一例としてカラースキャナ10が接続され、出力デバイスの一例としてカラープリンタ30を備えた画像出力システムを前提として説明する。
ここで、この図2に示す画像出力システムに本発明の一実施形態が適用されるに際しては、パーソナルコンピュータ20に適用されるので、以下、このパーソナルコンピュータ20について説明する。
図3は、分光測色計40およびパーソナルコンピュータ20の外観斜視図であり、図4は、そのパーソナルコンピュータ20のハードウェア構成図である。
この図3に示す分光測色計40には、オペレータによってチャート32が乗せられる。このチャート32は複数のパッチが配列されたものであり、これらのパッチそれぞれについて測色値が分光測色計40によって測定される。この分光測色計40での測定により得られた各パッチの測定値は、ケーブル41を経由してパーソナルコンピュータ20に入力される。
このチャート32は、図2に示すカラープリンタ30でのプリント出力により作成されたものであり、パーソナルコンピュータ20では、そのチャート32の各パッチの測定値に基づいてプロファイルが作成される。プロファイルの作成に関する詳細説明は後に譲り、ここでは、次に、パーソナルコンピュータ20のハードウェア構成について説明する。
このパーソナルコンピュータ20は、外観構成上、本体装置21、その本体装置21からの指示に応じて表示画面22a上に画像を表示する画像表示装置22、本体装置21に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード23、および、表示画面22a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス24を備えている。この本体装置21は、外観上、フレキシブルディスク(FD)を装填するためのFD装填口21a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口21bを有する。
本体装置21の内部には、図3に示すように、各種プログラムを実行するCPU211、ハードディスク装置213に格納されたプログラムが読み出されCPU211での実行のために展開される主メモリ212、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置213、フレキシブルディスク50が装填されその装填されたフレキシブルディスク50をアクセスするFDドライブ214、CD−ROM51が装填され、その装填されたCD−ROM51をアクセスするCD−ROMドライブ215、分光測色計40(図2,図3参照)から測色データを受け取り、カラープリンタ30(図2参照)に画像データを送る入出力インタフェース216が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに、図3にも示す画像表示装置22、キーボード23、マウス24は、バス25を介して相互に接続されている。
ここで、CD−ROM51には、本発明にいう色変換定義作成プログラムの一例が記憶されており、そのCD−ROM51はCD−ROMドライブ215に装填され、そのCD−ROM51に記憶された色変換定義作成プログラムがこのパーソナルコンピュータ20にアップロードされてハードディスク装置213に記憶される。そして、この色変換定義作成プログラムが起動されて実行されることにより、図2〜図4に示すパーソナルコンピュータ20が本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作するとともに、パーソナルコンピュータ20によって本発明の色変換定義作成方法の一実施形態が実行される。
一方、画像データに色変換を施す機能についてはパーソナルコンピュータ20に組み込み済みであるものとして説明する。
次に、プロファイルの概念、およびプロファイルの基本的な作成方法について説明する。但し、ここで説明する基本的な作成方法は、上記「背景技術」の欄で説明した第1のプロファイリングに相当する作成方法である。
まず、スキャナプロファイルについて説明する。
図5は、スキャナプロファイルの概念図である。
このスキャナプロファイルTには、CMY色空間の座標(CMY値;本発明にいう第1色空間の座標の一例)で定義された画像データのCMY値が入力され、そのCMY値が、XYZ色空間の座標(XYZ値;本発明にいう第2色空間の座標の一例)で定義された画像データにおけるXYZ値に変換される。
ここでは、スキャナプロファイルはそのスキャナのメーカで既に作成されてスキャナとともに納品されているものとし、したがってここでは、スキャナプロファイルをあらためて作成する必要はないが、以下では、そのスキャナプロファイルを新たに作成するとした場合の基本的な作成方法について説明する。
図2に示すスキャナ10で、順次に濃度が変化する一連のカラーパッチを含んだ所定のカラーチャートを読み込んで、各カラーパッチに対応するCMY値を得る。図2に示す原稿画像11はカラーチャートを表わしている画像ではないが、この原稿画像11に替えてカラーチャートを読み込んだものとする。そして、そのカラーチャートを構成する各カラーパッチを分光測色計40で測色してXYZ値を得る。このように得られたCMY値とXYZ値とを対応づけることにより、CMY色空間とXYZ色空間との間での色変換をあらわすスキャナプロファイルTが構築される。
次に、プリンタプロファイルについて説明する。
図6は、プリンタプロファイルの概念図である。
プリンタプロファイル内には、CMY値で定義された画像データのCMY値が入力され、そのCMY値を、上述したXYZ値に変換する順変換プロファイルPと、その逆変換、すなわちXYZ値をCMY値に変換する逆変換プロファイルP-1が含まれている。
ここで、順変換プロファイルPの基本的な作成方法を以下説明すると、まず、CMY色空間内で等間隔に並ぶ一連の座標点に相当するCMY値を、図2に示すパーソナルコンピュータ20で生成し、そのようなCMY値をカラープリンタ30に送り、カラープリンタ30ではそのCMY値に基づくカラーチャート32をプリント出力する。
次に、このように出力されたカラーチャート32を構成する各カラーパッチを分光測色計40で測色してXYZ値を得る。こうして得られたXYZ値を上記CMY値と対応づけることにより、カラープリンタ30について、CMY色空間とXYZ色空間との間での色変換を表す順変換プロファイルPが構築される。
一方、逆変換プロファイルP-1は、順変換プロファイルPに基づいて、XYZ色空間内で等間隔に並ぶ一連の座標点に相当するXYZ値に対応するCMY値を順変換プロファイルPに基づいて求めることによって構築される。
尚、ここではカラープリンタ30はCMY値に基づく画像を出力するプリンタであるとして説明しているが、例えばCMYKの網%データに基づいて画像を出力するプリンタに関しても、パーソナルコンピュータ20でCMYK空間で定義されたデータを発生させて、カラーチャートを出力することにより、同様にしてそのプリンタに適合したプリンタプロファイルを作成することができる。但しここでは、CMY値に基づいて画像を出力するカラープリンタ30を使用するものとして説明する。
このように作成されたプロファイルが用いられて色変換が行われる場合には、スキャナプロファイルTとプリンタプロファイルが組み合わされて色変換が実行される。
図7は、スキャナプロファイルとプリンタプロファイルを組み合わせて用いる色変換の概念を表す図である。
この図6には、図2に示す画像出力システムで必要な、パーソナルコンピュータ20で実行される色変換が示されている。この色変換では、スキャナ10用の画像データを定義するCMY値がスキャナプロファイルTによってXYZ値に変換され、次いでそのXYZ値が逆変換プロファイルP-1によって、プリンタ用の画像データを定義するCMY値に変換される。このようにして変換されたCMY値によって定義されるプリンタ用の画像データに基づいてカラープリンタ30によって画像31が出力されることにより、スキャナ10で読みとられた原稿画像11の色と同じ色の画像31が得られることとなる。
なお、ここで説明したように途中でXYZ値を経る2段階の変換では計算速度が遅いので、図2に示すパーソナルコンピュータ20では、スキャナプロファイルTと逆変換プロファイルP-1との結合からなる結合プロファイルを予め作成しておいて、この結合プロファイルに従って色変換を行う。
以上説明した基本的な作成方法は、基本ではあるものの、上記「背景技術」の欄で説明したような問題を有する作成方法である。そこで、以下では、本発明の実施形態の具体的な内容について説明する。また、以下では、上述したプリンタプロファイルの作成を例として説明する。
図8は、本発明の色変換定義作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。
この色変換定義作成方法は、取得過程(ステップS01)と設定過程(ステップS02)と算出過程(ステップS03)とを有する。
取得過程は、図2及び図3に示すチャート32の出力と測定によって得られるCMY値とXYZ値との対を取得する過程であり、本発明の色変換定義作成方法における取得過程の一例に相当する。
また、設定過程は、CMY色空間とXYZ色空間との間における、後述するような非線形性を設定する過程であり、本発明の色変換定義作成方法における設定過程の一例に相当する。
また、算出過程は、CMY色空間における各格子点についてXYZ色空間の格子対応点を算出する過程であり、取得過程で得られたCMY値とXYZ値との対を境界条件とし、設定過程で設定された非線形性の下で、後述する方程式を解くことによって格子対応点を算出する。この算出過程は本発明の色変換定義作成方法における算出過程の一例に相当する。
これら各ステップの詳細な内容については後述する。
図9は、本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態を示す図である。ここでは、この色変換定義作成プログラム60は、記憶媒体52に記憶されている。
この図9に示す記憶媒体52は、色変換定義作成プログラム60が記憶された記憶媒体であればその種類を問うものではなく、例えばCD−ROMにこの色変換定義作成プログラム60が格納されているときはそのCD−ROMを指し、その色変換定義作成プログラム60がローディングされてハードディスク装置に記憶されたときはそのハードディスク装置を指し、あるいはその色変換定義作成プログラム60がフレキシブルディスクにダウンロードされたときはそのフレキシブルディスクを指す。このほか、記憶媒体は、MOディスクやDVDであってもよく、あるいはカード型やテープ型の記憶媒体であってもよい。
この色変換定義作成プログラム60は、図2に示すパーソナルコンピュータ20内で実行され、そのパーソナルコンピュータ20を、色変換定義(プロファイル)を作成する色変換定義作成装置として動作させるものであり、取得部61と設定部62と算出部63とを有する。
これら取得部61、設定部62、および算出部63は、それぞれ、図8に示す取得過程(ステップS01)、設定過程(ステップS02)、および算出過程(ステップS03)をパーソナルコンピュータ20上で実行させる役割を担っている。
この色変換定義作成プログラム60の各要素の詳細については後述する。
図10は、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態の機能ブロック図である。
この色変換定義作成装置70は、図9の色変換定義作成プログラム60が、図2に示すパーソナルコンピュータ20にインストールされて実行されることにより構成されるものである。
この色変換定義作成装置70は取得部71と設定部72と算出部73とから構成されており、これら取得部71、設定部72、および算出部73は、図8に示す色変換定義作成プログラム60を構成する、取得部61、設定部62、および算出部63それぞれによってパーソナルコンピュータ20上に構築されている。このように、図10に示す色変換定義作成装置70の各要素は、図9に示す色変換定義作成プログラム60の各要素にそれぞれ対応するが、図10の各要素は、図2に示すパーソナルコンピュータ20のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図9に示す各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
これら取得部71、設定部72、および算出部73は、それぞれ、本発明の色変換定義作成装置における、取得部、設定部、および算出部の各一例に相当する。
以下、図10に示す色変換定義作成装置70の各要素を説明することによって、図7に示すフローチャートの各ステップと、図8に示す色変換定義作成プログラム60の各要素も合わせて説明する。
図10の色変換定義作成装置70を構成する取得部71では、図1に示すカラープリンタ30に対してCMY値が出力され、分光測色計40から図2に示すケーブル41や図3に示す入出力インタフェース216を介してXYZ値が取得される。そして、この取得部71で、同一のカラーパッチについてそれらCMY値とXYZ値が組みあわされることによって、CMY色空間とXYZ色空間との座標対の群が取得されることとなる。ここで、カラープリンタ30に出力されるCMY値としては、C、M、Yのそれぞれが、0,10,20,40,70,100%のうちのいずれかの値をとるようなC、M、Yの組み合わせが用いられるものとする。一方で、プロファイルとしては、C、M、Yのそれぞれについて0%から100%まで10%刻みの全格子点に対して各XYZ値(格子対応点)を定義したものが作成されるものとする。
このように、全格子点のうちの一部の格子点のみについて得られる格子対応点のデータから、プロファイルの作成に必要な全格子対応点を算出する手法として、ここでは、格子点の相互間における格子対応点の相互関係を統一的に規定した式を用意し、その式を、得られた格子対応点のデータを境界条件として解くことで各格子対応点を算出するという手法が採用されている。そして、本実施形態では、そのような統一的な式として、物理量の場における平衡条件を表したラプラス方程式が採用されており、X、Y、ZのそれぞれがCMY値に対する連続関数であるという条件式となっている。このような算出手法においては、境界条件として必要なデータは、本来、格子点に対応したデータである必要さえなく、境界条件の設定箇所は極めて高い自由度で変更可能である。
CMY色空間における格子点の格子分割数をNとし、各格子点(c,m,y)(c,m,y=0,…,N−1)におけるXYZ値をU(c,m,y)(U=X,Y,Z)として、ラプラス方程式を差分形式で表現すると、
U(c,m,y)={U(c−1,m,y)+U(c+1,m,y)
U(c,m−1,y)+U(c,m+1,y)
U(c,m,y−1)+U(c,m,y+1)}/6 …(1)
となる。この式(1)を全格子点について連立で解くと必要な全てのXYZ値が得られるが、方程式の数が多すぎるので、ガウス・ザイデル法などといった反復法による解法が現実的である。但し、CMY立法格子の稜線部分については、取得された格子対応点から補間で格子対応点が求められ、CMY立法格子の表面部分については、稜線部分と取得された格子対応点とを境界条件として2次元のラプラス方程式が解かれることで格子対応点が算出される。
図11は、式(1)の解を示すグラフである。
この図11のグラフにはXYZ値の解がLab値に換算されて示されており、グラフの横軸はb値、縦軸はL値を示している。
また、このグラフには、M=40%におけるCY格子に対応する解が網状に示されており、グラフの上方の角は(C,Y)=(0,0)における解で、グラフの左方に向かうに連れてY値が増え、グラフの右下に向かうに連れてC値が増える。
上述したように、(C,Y)=(40,20)や(C,Y)=(70,40)などに対するXYZ値(このグラフではLab値)は境界条件で固定値となっているが、その固定値の周辺で解が歪んでいる様子が分かる。このような歪みは、色変換の際にトーンジャンプなどを生じる原因となるので、この図11に示す解は、色変換定義の作成には不適切な解であるといえる。
このように、単に条件式を設定して境界条件を与えただけでは、解として得られるXYZ値が不適切なものとなる場合がある。そこで、本実施形態では、CMY色空間とXYZ色空間との対応関係における非線形性が、図10に示す設定部72で、図3に示すキーボード23やマウス24の操作によってGUI(Graphical User Interface)などを介して設定され、算出部73ではその非線形性がラプラス方程式に加味されて適切な解が算出される。
図12〜図14は、設定部で設定される非線形性の例を表すグラフである。
図12の横軸はC値を表し、図13の横軸はM値を表し、図14の横軸はY値を表している。各図の縦軸は、いずれもXYZ値を表している。図12には、C単色の網%が変化するときのX、Y、Zそれぞれの変化を表す3本の曲線81x、81y、81zが示されている。また、図13及び図14には、それぞれ、M、Yの各単色の網%が変化するときのX、Y、Zそれぞれの変化を表す各3本の曲線82x、82y、82z;83x、83y、83zが示されている。
これらの曲線は下に凸の形状を有しており、CMY値とXYZ値との非線形性を示している。CMY値とXYZ値との対応関係には、これらの曲線が示す非線形性と同じ非線形性が実際に存在して、このような非線形性は、プリンタに出力されるCMY値の網%よりも、ドットゲインなどが反映された実質的な網%の方がXYZ値に対して線形に近い対応関係を有しているからと考えられる。
図10に示す設定部72では、このような実際に存在する非線形性に基づいた非線形性などが設定される。そして算出部73では、その非線形性が、格子間隔の不均等性に置き換えられてラプラス方程式に加味される。ここで、不均等な格子間隔をHc、Hm、Hyなどと表現すると、上記の式(1)は下記の式(2)ように変形される。但し、U(c−1,m,y)などがUc-1などと略記されている。
cmy=[1/{1/(Hc-1・Hc)+1/(Hm-1・Hm)+1/(Hy-1・Hy)}]×
[ {1/(Hc-1+Hc)}・{(Uc-1/Hc-1)+(Uc+1/Hc)}
+{1/(Hm-1+Hm)}・{(Um-1/Hm-1)+(Um+1/Hm)}
+{1/(Hy-1+Hy)}・{(Uy-1/Hy-1)+(Uy+1/Hy)}]
…(2)
この式(2)が算出部73で式(1)同様に反復法で解かれることによって、XYZ値の適切な解が得られる。
図15は、式(2)の解を示すグラフである。
この図15のグラフにも、図11のグラフと同様に、XYZ値の解がLab値に換算されて示されており、グラフの横軸はb値、縦軸はL値を示している。また、このグラフにも、M=40%におけるCY格子に対応する解が網状に示されており、グラフの上方の角は(C,Y)=(0,0)における解で、グラフの左方に向かうに連れてY値が増え、グラフの右下に向かうに連れてC値が増える。
この図15に示す解は、図11に示す解が得られたときの境界条件と全く同じ境界条件の下で得られた解であるが、図11に示す解と比較すると明らかに解の歪みが改善されている。この結果、この図15に示す解から得られるプロファイルによる色変換も良好な色変換となることが期待される。
なお、上記説明では、本発明にいう第1色空間の一例としてCMYのデバイス色空間が示され、本発明にいう第2色空間の一例としてXYZの色空間が示されているが、本発明にいう第1色空間や第2色空間は、CMYK色空間やRGB色空間であってもよく、あるいはLab色空間やLuv色空間やsRGB色空間であってもよく、さらには、第1色空間と第2色空間の双方がデバイス色空間であっても良い。
また、上記説明では、本発明にいう設定部の一例として、実際に存在する非線形性に基づいた非線形性が設定されるものが示されているが、本発明にいう設定部は、非実在の非線形性が設定されるものであってもよい。
また、上記説明では、設定された非線形性が格子間隔に反映される例が示されているが、本発明では、非線形性が伝達速度に反映されても良い。
色変換定義に従う色変換を説明する概念図である。 本発明が適用される画像出力システムの全体構成図である。 分光測色計およびパーソナルコンピュータの外観斜視図である。 パーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。 スキャナプロファイルの概念図である。 プリンタプロファイルの概念図である。 スキャナプロファイルとプリンタプロファイルを組み合わせて用いる色変換の概念を表す図である。 本発明の色変換定義作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態を示す図である。 本発明の色変換定義作成装置の一実施形態の機能ブロック図である。 式(1)の解を示すグラフである。 設定部で設定される非線形性の例を表す第1のグラフである。 設定部で設定される非線形性の例を表す第2のグラフである。 設定部で設定される非線形性の例を表す第3のグラフである。 式(2)の解を示すグラフである。
符号の説明
1,1a 格子点
2,2a 格子対応点
3 格子直線
4 L***色空間内の曲線
5 RGB色空間の点
6 L***色空間の点
10 カラースキャナ
11 原稿画像
20 パーソナルコンピュータ
30 カラープリンタ
31 画像
32 チャート
40 分光測色計
41 ケーブル
50 フレキシブルディスク(FD)
51 CD−ROM
52 記憶媒体
60 色変換定義作成プログラム
61 取得部
62 設定部
63 算出部
70 色変換定義作成装置
71 取得部
72 設定部
73 算出部
T スキャナプロファイル
P プリンタプロファイルの順変換プロファイル
-1 プリンタプロファイルの逆変換プロファイル

Claims (4)

  1. 第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成する色変換定義作成方法であって、
    前記第1色空間の座標と前記第2色空間の座標との座標対の群を取得する取得過程と、
    前記第1色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係における非線形性を設定する設定過程と、
    前記第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する前記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、前記取得過程で取得された座標対の群を境界条件とし、前記設定過程で設定された非線形性を加味して解くことによって、該第1色空間の各座標に対応する該第2色空間の各座標を算出する算出過程とを有することを特徴とする色変換定義作成方法。
  2. 前記第1色空間が、画像データと画像とを媒介するデバイスに依存したデバイス色空間であり、
    前記第2色空間が、CIEXYZ表色系のXYZ色空間であって、
    前記算出過程が、前記式としてラプラス方程式を採用する過程であることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成方法。
  3. 第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成する色変換定義作成装置であって、
    前記第1色空間の座標と前記第2色空間の座標との座標対の群を取得する取得部と、
    前記第1色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係における非線形性が設定される設定部と、
    前記第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する前記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、前記取得部で取得された座標対の群を境界条件とし、前記設定部で設定された非線形性を加味して解くことによって、該第1色空間の各座標に対応する該第2色空間の各座標を算出する算出部とを備えたことを特徴とする色変換定義作成装置。
  4. コンピュータに組み込まれて実行され、該コンピュータに、第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係を定義した色変換定義を作成させる色変換定義作成プログラムであって、
    該コンピュータ上に、
    前記第1色空間の座標と前記第2色空間の座標との座標対の群を取得する取得部と、
    前記第1色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係における非線形性が設定される設定部と、
    前記第1色空間上の任意の座標点間における、それらの座標点に対応する前記第2色空間上の各座標の相互関係を統一的に規定した式を、前記取得部で取得された座標対の群を境界条件とし、前記設定部で設定された非線形性を加味して解くことによって、該第1色空間の各座標に対応する該第2色空間の各座標を算出する算出部とを構成することを特徴とする色変換定義作成プログラム。
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