JP3961971B2 - 色変換関係導出方法、色変換関係導出装置、および色変換関係導出プログラム - Google Patents

色変換関係導出方法、色変換関係導出装置、および色変換関係導出プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出方法、色変換関係導出装置、および色変換関係導出プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、記録された画像を読み取って画像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被写体の画像を結像して読み取ることにより画像データを得るDSC(ディジタルスチルカメラ)等、画像を入力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイスが知られている。これらの入力デバイスでは、画像データは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色についてそれぞれ例えば0〜255等の決まった範囲のデータで表わされ、この範囲は、入力デバイスがハードウェアとして取り扱うことができる色の範囲を表している。しかし、この色の範囲は、人間が認識可能な全色空間には及ばない。このため、元々の画像の色が極めて豊かな表現を持っていたとしても、一旦入力デバイスを用いて画像データに変換すると、その画像データによって表わされる画像は、入力デバイスが取り扱うことができるR、G、B色空間内の立方体や直方体で表される色表現領域内の色に制限されることになる。
【0003】
また、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインクジェット方式などの方式で用紙上に画像を記録するプリンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、画像データに基づいて表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示装置等、様々なタイプの出力デバイスが知られているが、これらの出力デバイスについても上述の入力デバイスと同様、各出力デバイスに応じた色表現領域が存在する。すなわち、出力デバイスは、例えばR、G、B3色を表現する画像データやC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色を表現する画像データに基づいて様々な色を表現することができるが、出力デバイスがハードウェアとして取り扱うことができる色の範囲は、出力デバイス色空間(例えばRGB空間、CMYK空間等)の立方体や直方体で表される色表現領域内(例えばR、G、Bそれぞれについて0〜255の範囲の数値で表わされる色表現領域内等)に制限される。
【0004】
また、例えばある1つの画像データ(例えば(R、G、B)=(50,100,200)を表わす画像データ)であってもその画像データに基づいて得られる画像の色は出力デバイスの種類により異なる。この点は入力デバイスと出力デバイスとの間でも同様であり、ある入力デバイスで得られた(R、G、B)=(50,100,200)の画像データをそのまま用いて、ある出力デバイスで画像を出力しても、入力デバイスで入力される元になった画像の色と出力デバイスで出力された画像の色は一般には一致しない。したがって、ある入力デバイスで画像を読み取って画像データを得、その画像データを基にして、ある出力デバイスで元の画像を再現しようとしたとき、入力デバイスで得られた画像データをそのまま出力デバイスに送るのではなく、その間で画像データを変換する必要がある。ここでは画像の色に着目した変換を行っており、この画像データの変換を色変換と称する。また、この色変換による画像データの相互関係を定義するLUT(ルックアップテーブル)などのことを色変換関係(カラープロファイル)と称する。この色変換関係は、換言すると、色空間座標値の変換関係を定義するものである。
【0005】
また、上述したように、数値上同一の画像データであっても各デバイスにおいて表現される色はそれぞれに異なっているが、近年では、入力デバイスと出力デバイスとが相互に接続された、複数種類の入力デバイスや複数種類の出力デバイスが組み込み可能なデバイス非依存のシステムを構築することが望まれている。そのようなデバイス非依存のシステムでは、デバイス間で色変換を行なうにあたって、デバイスには依存しない共通色空間(Device Independent Dataの空間)、例えばL***色空間等を中間に置き、入力デバイスで得られた入力デバイスに依存した色空間上の画像データを共通色空間上の画像データに変換する色変換と、その共通色空間上の画像データを、出力デバイスに依存した色空間上の画像データに変換する色変換とを経る手法が採用されている。そして、このデバイス非依存のシステムでは、上述した色変換関係(カラープロファイル)として、入力デバイスに依存した色空間から共通色空間への色変換を定義する入力プロファイルと、出力デバイスに依存した色空間から共通色空間への色変換を定義する出力プロファイルが作成される(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)。
【0006】
このような色変換関係を用いる色変換は、演算機能を搭載したデバイス上や、演算機能を持たないデバイスに接続されたコンピュータ上などで演算実行される。色変換関係の中には、ある色空間から他の色空間へ向かう一方向(順方向)の変換関係を表す関数を定義したものがある。逆方向の色変換は、この順方向の変換関係を表す関数を逆参照することによって行われる場合が多いが、逆参照の精度は、高精度であることが望ましい。
【0007】
ところで、色変換を精度よく行うには、色変換関数をなめらかな曲線にすること(スムージング)が必要であり、多項式近似を用いる方法(例えば、特許文献4参照。)や、平滑化空間フィルタをかける方法や、平滑化スプラインを用いる方法等が提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭60−105376号公報
【特許文献2】
特開昭61−288662号公報
【特許文献3】
特開平4−196675号公報
【特許文献4】
特開2001−45318号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多項式近似を用いる方法は、一つの多項式で近似するため、色変換関数が高次の式になりやすく、この関数を色変換に用いると、演算時間が非常に長くなってしまう。また、入力デバイスに依存した色空間(ここでは入力RGB色空間とする)の色再現領域と出力デバイスに依存した色空間(ここでは出力RGB色空間とする)の色再現領域とは一般にズレており、入力RGB色空間→共通色空間(ここではL***色空間とする)→出力RGB色空間といった2段階の色変換を行う場合に、後段の色変換を表す色変換関数が高次の式であると、入力側の色再現領域のうち、出力側の色再現領域をはみ出した部分では後段の色変換の精度が保証されなくなる。平滑化空間フィルタをかける方法は、簡単な方法であるものの、十分になめらかな曲線になるまでフィルタをかけることで、元の値からのズレが大きくなり、色変換の精度がかえって低下してしまうという問題がある。平滑化スプラインを用いる方法は、高精度ではあるものの、演算時間が長くなりやすい。
【0010】
また、色変換の精度は、一方の色空間内に設けられた任意のサンプル点と、そのサンプル点に対応する他方の色空間の点との組を多数用意すればするほど高精度になるものの、その組が多くなればなるほど、演算時間が長くなってしまう。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑み、順逆ともに高速かつ高精度な色変換関係を導出することができる色変換関係導出方法、色変換関係導出装置、色変換関係導出プログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の色変換関係導出方法は、第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出方法において、
上記第1の色空間内を満たす複数領域を形成する領域形成ステップと、
上記領域ごとに、上記第1色空間内に設けられた任意のサンプル点と、そのサンプル点に対応する上記第2の色空間内の点との組を用いて、その領域内での座標と上記第2の色空間の座標との間における色変換を表す部分関数を導出する部分関数導出ステップと、
上記部分関数導出ステップで導出され各領域の部分関数をつなぎ合わせ、上記第1の色空間全体に渡る上記色変換関係を表す全体関数を導出する全体関数導出ステップとを備えたことを特徴とする。
【0013】
ここで、上記サンプル点は、上記第1色空間を格子状に区切る格子点であってもよいし、上記第1色空間内にランダムに設定した点であってもよいし、あるいは上記第1の色空間の座標を上記第2の色空間の座標に変換する順方向色変換を定義した順方向色変換関係を得るときに用いたサンプル点であってもよい。
【0014】
本発明の色変換関係導出方法によれば、上記領域ごとに上記部分関数を導出するため、その部分関数は充分な精度をもった低次な式になる。上記全体関数導出ステップでは、その低次な部分関数をつなぎ合わせるため、全体関数も低次な式になる。色変換を表す関数が低次になればなるほど、色変換を高速に行うことができることから、本発明の色変換関係導出方法は、色変換を高速に行うことができる色変換関係を導出することができる。また、上記全体関数導出ステップにおいて、各領域の部分関数をなめらかにつなぎ合わせることで、高精度なスムージングが行われる。その結果、色変換の精度を色空間全体に渡って高めた色変換関係を導出することができる。さらに、本発明の色変換関係導出方法によって導出された色変換関係を用いて、例えば、入力RGB色空間→L***色空間→出力RGB色空間といった2段階の色変換を行う場合、入力側の色再現領域のうち、出力側の色再現領域からはみ出した部分であっても、上記全体関数が低次な式であることから色変換の精度がある程度保証される。
【0015】
また、本発明の色変換関係導出方法において、上記領域形成ステップが、上記複数領域として、互いに重なり合った複数領域を形成するステップであり、
上記全体関数導出ステップが、上記部分関数をつなぎ合わせるにあたり、上記領域が重なり合う範囲でつなぎあわせるステップである形態が好ましい。
【0016】
こうすることで、上記部分関数をつなぎ合わせるにあたり、互いに重なり合う領域の部分関数どうしが相互補完され、より高精度なスムージングを行うことができ、その結果、色変換の精度をより高めた色変換関係を導出することができる。
【0017】
上記目的を達成する本発明の色変換関係導出装置は、第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出装置において、
上記第1の色空間内を満たす複数領域を形成する領域形成部と、
上記領域ごとに、上記第1色空間内に設けられた任意のサンプル点と、そのサンプル点に対応する上記第2の色空間内の点との組を用いて、その領域内での座標と上記第2の色空間の座標との間における色変換を表す部分関数を導出する部分関数導出部と、
上記部分関数導出部で導出された各領域の部分関数をつなぎ合わせ、上記第1の色空間全体に渡る上記色変換関係を表す全体関数を導出する全体関数導出部とを備えたことを特徴とする。
【0018】
上記目的を達成する本発明の色変換関係導出プログラムは、第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出プログラムにおいて、
上記第1の色空間内を満たす複数領域を形成する領域形成部と、
上記領域ごとに、上記第1色空間内に設けられた任意のサンプル点と、そのサンプル点に対応する上記第2の色空間内の点との組を用いて、その領域内での座標と上記第2の色空間の座標との間における色変換を表す部分関数を導出する部分関数導出部と、
上記部分関数導出部で導出された各領域の部分関数をつなぎ合わせ、上記第1の色空間全体に渡る上記色変換関係を表す全体関数を導出する全体関数導出部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
なお、本発明にいう色変換関係導出装置や色変換関係導出プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう色変換関係導出装置や色変換関係導出プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した色変換関係導出方法の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
【0020】
また、上記本発明の色変換関係導出装置と、上記色変換関係導出プログラムとでは、それらを構成する構成要素名として、領域形成部、部分関数導出部、あるいは全体関数導出部といった互いに同一の名称を付しているが、色変換関係導出プログラムの場合は、そのような作用をなすソフトウェアを指し、色変換関係導出装置の場合は、ハードウェアを含んだものを指している。
【0021】
さらに、本発明の色変換関係導出プログラムを構成する領域形成部などといった構成要素は、1つの構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよく、1つの構成要素の機能が複数のプログラム部品によって担われるものであってもよく、複数の構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよい。また、これらの構成要素は、そのような作用を自分自身で実行するものであってもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行させるものであっても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態が適用された画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図である。
【0024】
ここには、カラースキャナ10が示されており、そのカラースキャナ10では、カラーリバーサルフィルム上に記録された原稿画像11が読み取られてRGB3色の画像データが生成される。このRGBの画像データはパーソナルコンピュータ20に入力される。このパーソナルコンピュータ20では、カラースキャナ10で得られた画像データが、後述するカラープリンタ30に適した画像出力用のRGB3色の画像データに変換される。この変換で得られた画像出力用の画像データは、カラープリンタ30に入力され、そのカラープリンタ30では、入力された画像データに基づくプリント出力が行なわれて、プリント画像31が形成される。
【0025】
ここで、このパーソナルコンピュータ20は、色変換関係導出装置を兼ねており、このパーソナルコンピュータ20では、あらかじめ色変換関係が導出され、カラースキャナ10で得られた画像データをカラープリンタ30用の画像データに変換する際は、その導出された色変換関係が参照される。この色変換関係、およびその導出方法については後述するが、その色変換関係を導出するにあたっては、カラーリバーサルフィルム上に記録された多数の色パッチが配列されたカラーチャート11aがカラースキャナ10により読み取られる。
【0026】
この図1に示すシステムでは画像データに基づく画像を出力する出力デバイスの一例としてカラープリンタ30を示したが、このカラープリンタ30は、電子写真方式のカラープリンタであってもよく、インクジェット方式のカラープリンタであってもよく、変調されたレーザ光で印画紙を露光してその印画紙を現像する方式のプリンタであってもよく、そのプリント方式の如何を問うものではない。また、出力デバイスとしては、プリンタに限定されるものではなく、印刷機であってもよく、あるいは表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置等の画像表示装置であってもよい。
【0027】
この図1に示すシステムにおける、本発明の一実施形態としての特徴は、パーソナルコンピュータ20の内部で色変換関係が導出される際に実行される色変換関係導出処理にあり、以下、このパーソナルコンピュータ20について説明する。
【0028】
図2は、図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピュータ20の外観斜視図、図3は、そのパーソナルコンピュータ20のハードウェア構成図である。
【0029】
このパーソナルコンピュータ20は、外観構成上、本体装置21、その本体装置21からの指示に応じて表示画面22a上に画像を表示する画像表示装置22、本体装置21に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード23、および、表示画面22a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス24を備えている。この本体装置21は、外観上、フレキシブルディスクを装填するためのフレキシブルディスク装填口21a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口21bを有する。
【0030】
本体装置21の内部には、図3に示すように、各種プログラムを実行するCPU211、ハードディスク装置213に格納されたプログラムが読み出されCPU211での実行のために展開される主メモリ212、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置213、フレキシブルディスク100が装填されその装填されたフレキシブルディスク100をアクセスするFDドライブ214、CD−ROM110が装填され、その装填されたCD−ROM110をアクセスするCD−ROMドライブ215、カラースキャナ10(図1参照)と接続され、カラースキャナ10から画像データを受け取る入力インタフェース216、カラープリンタ30(図1参照)と接続され、カラープリンタ30に画像データを送る出力インタフェース217が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図2にも示す画像表示装置22、キーボード23、マウス24は、バス25を介して相互に接続されている。
【0031】
ここで、CD−ROM110には、このパーソナルコンピュータ20を色変換関係導出装置として動作させるための色変換関係導出プログラムが記憶されており、そのCD−ROM110はCD−ROMドライブ215に装填され、そのCD−ROM110に記憶された色変換関係導出プログラムがこのパーソナルコンピュータ20にアップロードされてハードディスク装置213に記憶される。
【0032】
次に、パーソナルコンピュータ20における色変換関係の導出方法について説明するが、ここでは、先ず、従来の一般的な色変換の手法について説明する。
【0033】
図4は、入力プロファイルの概念図である。
【0034】
入力プロファイルがカラースキャナ10のメーカ等から入手できる時は、入力プロファイルを新たに作成することは不要であるが、ここではその入力プロファイルの作成方法の概要について説明する。
【0035】
図1に示す原稿画像11に代えて多数の色パッチからなるカラーパッチ画像11aを用意し、そのカラーパッチ画像11aをカラースキャナ10で読み取って各色パッチごとの、入力RGB空間(本発明にいう第1の色空間の一例)上の色データを得るとともに、そのカラーパッチ画像を測色計で測色して、各色パッチについて、本発明にいう第2の色空間の一例であるL***空間上の座標点を表わす色データを得る。
【0036】
このようにして、入力RGB空間上の座標点とL***色空間上の座標点との対応が定義された入力プロファイル(色変換関係の一例)が得られる。この入力プロファイルは、カラースキャナ10の種類や、さらに一般的には入力デバイスの種類によってそれぞれ異なる、入力デバイスに依存したプロファイルである。
【0037】
図5は、出力プロファイルの概念図である。
【0038】
カラープリンタに対応する出力プロファイルはそのカラープリンタのメーカから提供されることもあり、プリント出力しようとするカラープリンタに対応する出力プロファイルを入手することが出来れば出力プロファイルの作成は不要であるが、ここでは、その出力プロファイルを新たに作成するとした場合の作成方法の概要について説明する。
【0039】
図1に示すパーソナルコンピュータ20から、RGB3色の画像データとして、R,G,Bそれぞれの値を順次変化させた画像データを発生し、そのようにして発生させた画像データに基づくカラーパッチ画像をカラープリンタ30でプリント出力する。図1に示すプリント画像31は、カラーパッチ画像を表わしている画像ではないが、このプリント画像31に代えてカラーパッチ画像をプリント出力したものとし、そのカラーパッチ画像を構成する各カラーパッチを測色計で測定する。こうすることにより、出力RGB空間(本発明にいう第1の色空間の別の一例)上の座標値とL***色空間(本発明にいう第2の色空間の一例)上の座標値との対応関係をあらわす出力プロファイル(色変換関係の一例)が構築される。
【0040】
この出力プロファイルは、出力デバイスに応じてそれぞれ異なる、出力デバイスに依存したプロファイルである。
【0041】
図6は、入力プロファイルと出力プロファイルとの双方からなる色変換アルゴリズムを示す概念図である。
【0042】
図4と図5を参照して説明した入力プロファイルと出力プロファイルを図1に示すパーソナルコンピュータ20に記憶しておき、カラースキャナ10で得られたRGBの画像データを、図6に示すように、入力プロファイルにより一旦L***色空間上の画像データに変換し、そのL***色空間上の画像データを、出力プロファイルによりRGBの画像データに変換してカラープリンタに伝える。こうすることにより、カラープリンタ30では、原稿画像11の色表現を再現したプリント画像31を得ることができる。
【0043】
但し、一般的には、画像データ毎に入力プロファイルと出力プロファイルとを用いて色変換を行うのではなく、予め、入力RGB空間を格子状に区切る各格子点に対応する各画像データについて色変換を行って、入力RGB空間上の座標値と出力RGB空間上の座標値との対応関係をあらわす結合プロファイルを作成しておく。そして、その結合プロファイルを、図1に示すパーソナルコンピュータ20に記憶しておき、この結合プロファイルにより画像データの変換を行う。
【0044】
ところで、このような色変換や、結合プロファイルの作成を、図1に示すパーソナルコンピュータ20などによって実際に実行する際には、出力プロファイルを使ってL***色空間上の画像データを出力RGB空間上の画像データに変換しなければならない。すなわち、図5に示す、RGB空間の座標をL***色空間の座標に変換すること(RGB空間→L***色空間)を順方向色変換と称することにすると、ここでは逆方向色変換(L***色空間→RGB空間)を行わなければならないことになる。本実施形態においては、順方向色変換関係は、図5を用いて説明した出力プロファイルを用い、逆方向色変換関係を導出する。この導出についての説明を行う前に、出力RGB空間上の色再現領域と、L***色空間上の色再現領域について説明する。
【0045】
図7は、出力RGB空間上の色再現領域を示す図である。
【0046】
この出力RGB空間上での色再現領域300は、RGB3色それぞれの色成分について、例えば0から255までといった範囲に及ぶ立方体形状を成している。そして、出力プロファイルを作成したときの各カラーパッチ画像を表す画像データは、色再現領域300の立方体を規則的な格子状に区切る格子点310に対応している。
【0047】
これらの格子点310に対応するL***色空間上の座標値は、上述したようにカラーパッチ画像を測色計で測定したときの測色値として与えられている。また、格子点310で囲まれた格子空間320内の座標点に対応するL***色空間上の座標値は、その格子空間320を囲む各格子点310に対応する各測色値に基づいた補間計算によって算出される。
【0048】
このようにRGB空間上の座標値から、対応するL***色空間上の座標値を算出することは容易である。これに対し、与えられたL***色空間上の座標値に対応するRGB空間上の座標値を算出するのは面倒であることが多い。
【0049】
図8は、L***色空間上の色再現領域を示す図である。
【0050】
RGB空間上の立方体状の色再現領域をL***色空間上に写像した色再現領域400は、略6面体形状を有しており、この図8には、色再現領域400の8頂点K、R、G、B、C、M、Y、Wについて、対応するRGB空間上の座標値が示されている。また、この図8では、色再現領域400の略6面体形状は滑らかな稜線などで構成されていて、RGB空間上の色再現領域に対して高い規則性を持って対応しているように見えるが、実際には非線形性が高く、不規則な対応関係となっている。
【0051】
以下、図7に示す色再現領域を有する出力RGB空間と図8に示す色再現領域を有するL***色空間との間における逆方向色変換関係を導出する色変換関係導出方法について説明する。
【0052】
図9は、本発明の色変換関係導出方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【0053】
この色変換関係導出方法は、領域形成ステップ(ステップS91)と部分関数導出ステップ(ステップS92)と全体関数導出ステップ(ステップS93)を有する。
【0054】
領域形成ステップ(ステップS91)は、図7に示す出力RGB空間上での色再現領域300内を満たす、互いに重なり合った複数領域を形成するステップであり、本発明の色変換関係導出方法における領域形成ステップの一例に相当する。
【0055】
また、部分関数導出ステップ(ステップS92)は、領域形成ステップ(ステップS91)で形成された領域ごとに、図7に示す出力RGB空間内に設けられた任意のサンプル点と、そのサンプル点に対応する図8に示すL***色空間内の点との組を用いて、その領域内での座標とそのL***色空間の座標との逆方向色変換を表す部分関数を導出するステップであり、本発明の色変換関係導出方法における部分関数導出ステップの一例に相当する。
【0056】
さらに、全体関数導出ステップ(ステップS93)は、部分関数導出ステップ(ステップS92)を実行することによりそれぞれ導出した各領域の部分関数をつなぎ合わせ、全体関数を導出するステップであり、本発明の色変換関係導出方法における全体関数導出ステップの一例に相当する。このステップで導出された全体関数が、出力RGB空間とL***色空間との間における逆方向色変換関係になる。
【0057】
これら各ステップの詳細な内容については後述する。
【0058】
図10は、本発明の色変換関係導出プログラムの一実施形態を示す図である。ここでは、この色変換関係導出プログラム500は、記憶媒体105に記憶されている。
【0059】
この図10に示す記憶媒体105は、色変換関係導出プログラム500が記憶された記憶媒体であればその種類を問うものではなく、例えばCD−ROMにこの色変換関係導出プログラム500が格納されているときはそのCD−ROMを指し、その色変換関係導出プログラム500がローディングされてハードディスク装置に記憶されたときはそのハードディスク装置を指し、あるいはその色変換関係導出プログラム500がフレキシブルディスクにダウンロードされたときはそのフレキシブルディスクを指す。
【0060】
この色変換関係導出プログラム500は、図1に示すパーソナルコンピュータ20が色変換関係導出装置として動作する際に実行され、そのパーソナルコンピュータ20を、色変換関係を導出する色変換関係導出装置として動作させるものであり、領域形成部510と部分関数導出部520と全体関数導出部530とを有する。
【0061】
これら領域形成部510、部分関数導出部520、および全体関数導出部530は、それぞれ、図9に示す領域形成ステップ(ステップS91)、部分関数導出ステップ(ステップS92)、および全体関数導出ステップ(ステップS93)を実行する役割を担っている。また、これら領域形成部510、部分関数導出部520、および全体関数導出部530は、それぞれ、本発明の色変換関係導出プログラム500における、領域形成部、部分関数導出部、および全体関数導出部の各一例に相当する。
【0062】
この色変換関係導出プログラム500の各要素の作用については後述する。
【0063】
図11は、本発明の色変換関係導出装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【0064】
この色変換関係導出装置600は、図10の色変換関係導出プログラム500が、図1に示すパーソナルコンピュータ20にインストールされて実行されることにより構成されるものである。
【0065】
この色変換関係導出装置600は領域形成部610と部分関数導出部620と全体関数導出部630とから構成されている。領域形成部610、部分関数導出部620、および全体関数導出部630は、図10に示す色変換関係導出プログラム500を構成する、領域形成部510、部分関数導出部520、および全体関数導出部530にそれぞれ対応するが、図11の各要素は、図1に示すパーソナルコンピュータ20のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図10に示す色変換関係導出プログラムの各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
【0066】
これら領域形成部610、部分関数導出部620、および全体関数導出部630は、それぞれ、本発明の色変換関係導出装置における、領域形成部、部分関数導出部、および全体関数導出部の各一例に相当する。
【0067】
以下、図11に示す色変換関係導出装置600の各要素を説明することによって、図9に示すフローチャートの各ステップと、図10に示す色変換関係導出プログラム500の各要素も合わせて説明する。色空間は3次元であるが、ここでの説明では、簡明化のため、2次元で説明することがある。
【0068】
先ず、図11に示す領域形成部610で実行される処理について説明する。
【0069】
図12は、図7に示す色再現領域の各一辺を4等分し、その色再現領域を64個に分割した例を示す図である。
【0070】
まず、領域形成部610は、色再現領域300を、図7に示す格子点310で区切るよりも粗く分割点340によって分割する。ここでは、分割点340によって分割された各空間を分割空間350と称することにする。領域形成部610は、次に、色再現領域300を満たす、互いに重なり合った複数領域を形成する。各領域は、分割空間350を単位として構成されたものであり、この図12では、ハッチングを施すことにより1つの領域360を示している。このハッチングが施された領域360は、RGB方向それぞれに互いに隣り合う合計8個の分割空間350からなるものである。
【0071】
図13は、図12に示す出力RGB空間のRG面について示した図である。
【0072】
図12でハッチングを施すことにより示した領域360は、図の右上に位置している。領域形成部610は、色再現空間300の端の部分では、図の右下に示すような、7つ分の分割空間(この図13では2次元で示してあるため点線で示す3つ分の分割空間350)に相当する部分が色再現空間300の外に位置し、領域としては1つの分割空間350からなるものや、図の左上に示すような、6つ分の分割空間(この図13では点線で示す2つ分の分割空間350)に相当する部分が色再現空間300の外に位置し、領域としては2つの分割空間350からなるものも形成する。
【0073】
また、この図13には、R方向に、隣り合う領域360どうしが互いに半分ずつ重なり合いながら3つ並んでおり、G方向にも同様に3つ並んでいる。領域形成部610によって形成された、互いに重なり合う領域360には、互いの領域360を構成する1つの分割空間350で重なり合うものと、互いの領域360を構成する2つの分割空間350で重なり合うものと、互いの領域360を構成する3つの分割空間350で重なり合うものとの3種類がある。なお、本発明においては、領域の重なり具合は任意である。
【0074】
次に、図11に示す部分関数導出部620で実行される処理について説明する。
【0075】
図14は、図13にそれぞれ示される1つの領域を示すものである。
【0076】
各領域360は、各領域360を構成する8個の分割空間350が1点で重なった中心点361を有する。部分関数導出部620は、まず、各領域360における中心点361を抽出する。図12に示すいずれの分割点340も、いずれかの領域の中心点361になる。ここで、この図14では図12に示す格子点310を図示省略したが、例えば、図12でハッチングを施すことにより示した領域360には、図12に示すように、格子点310が複数含まれている。複数の格子点310が1つの領域360に含まれることは、ハッチングによって示された領域360に限ったことではなく、いずれの領域360においても同じである。部分関数導出部620は、各領域360ごとに、領域360に含まれる格子点310を抽出する。各格子点310は、本発明にいうサンプル点の一例に相当する。なお、本発明にいうサンプル点は、図12に示す格子点310に限らず、図12に示す色再現空間300内にランダムに設定した点であってもよい。ここで、図12に示す格子点310に対応する図8に示すL***色空間内の点は、上述したようにカラーパッチ画像を測色計で測定したときの測色値として与えられている。部分関数導出部620は、続いて、図12に示す格子点310と、その格子点310に対応する図8に示すL***色空間内の点との組を用いて多項式近似により、各領域360ごとに、領域に含まれる各格子点の、図7(図12)に示す出力RGB色空間上の座標と、その座標に対応する図8に示すL***色空間上の座標との関係を求める。その結果、以下に示す3つの2次式が求められ、これらの式が、本発明にいう部分関数になる。
【0077】
【数1】
Figure 0003961971
【0078】
【数2】
Figure 0003961971
【0079】
【数3】
Figure 0003961971
【0080】
ここで、式1から式3までの各項における係数(aij)は、加重付き最小自乗法によって算出される。ここにいう加重付きとは、各領域360ごとに抽出した格子点310それぞれについて、各中心点361からの距離に応じた重み付けを行うことをいう。
【0081】
図15は、部分関数導出部が行う重み付けを説明するための図である。
【0082】
図15に示すグラフの横軸は中心点361からの距離を表し、‘0’の位置は中心点361の位置になる。また、縦軸は加重量を表す。部分関数導出部620は、この図15に示すグラフに従った重み付けを行う。すなわち、格子点310が中心点361に重なっている場合には、加重量を最大値の‘1.0’にし、格子点310が中心点361から離れるほど加重量を小さくし、隣の領域360の中心点361の位置では、加重量が‘0’に近い値になるようにする。このようにして、部分関数導出部620は、各領域360ごとに、領域360に含まれる格子点310の重み付けを行い、その上で最小自乗法を実行することにより式1から式3までの各項における係数(aij)を算出する。このようにして得られた係数(aij)は、中心点361に対応付けて記憶される。なお、1個の分割空間350からなる領域では、含まれる格子点310の数が不足し最小自乗法が解けない場合がある。この場合には、その1個の分割空間350に隣接する周囲の分割空間350まで領域の範囲を広げ、含まれる格子点310の数を増やして最小自乗法を解けばよい。また、グレー近傍の精度は重要なため、各中心点361からの距離に応じた重み付けに加えて、グレーを表す位置からの距離に応じた重み付け(グレーを表す位置に近いほど加重を大きくする重み付け)を行うことが好ましい。
【0083】
このように、図12に示す色変換関係導出装置600によれば、一つの領域360ごとに部分関数を導出するため、その部分関数は2次式という低次な式で充分な精度を得ることができる。
【0084】
なおここでは、各領域に含まれる各格子点の、出力RGB色空間上の座標と、その座標に対応するL***色空間上の座標との関係を求める際に、多項式近似を用いたが、その他の手法を用いて、上記関係を求めてもよい。
【0085】
次に、図11に示す全体関数導出部630で実行される処理について説明する。
【0086】
図16は、出力RGB色空間上の座標と、その座標に対応するL***色空間上の座標との関係を示す図である。
【0087】
この図16の縦軸(Y軸)は、図8に示すL***色空間の座標を概念的に表しており、横軸(X軸)は、図7(図12)に示す出力RGB空間の座標を概念的に示している。また、この図16に示す曲線Y=f1(X)は、ある一つの領域360における部分関数を示したものであり、曲線Y=f2(X)は、その領域360に重なり合う隣の領域360における部分関数を示したものである。図11に示す色変換関係導出装置600では、各領域ごとに部分関数を独立して導出するため、両領域が重なり合う部分はどうしても曲線が互いにズレてしまう。全体関数導出部630は、両曲線をなめらかにつなぎあわせる。ここでは、出力RGB空間上の任意の点を用いて説明する。
【0088】
図17は、任意の点が含まれている分割空間を示す図である。
【0089】
図17に示す分割空間350は、図16において出力RGB空間の座標を概念的に示したX軸上のR部分に相当する。上述のごとく、各分割点340はいずれかの領域の中心点に相当することから、一つの分割空間350内に位置する任意の点は、その分割空間を領域の一部とする8つの領域それぞれの中心点361によって取り囲まれている。また、上述のごとく、各中心点361には、部分関数導出部620によって算出された係数(aij)が対応付けられている。全体関数導出部630は、各中心点361に対応付けられた係数(aij)を用いて、8点補間、あるいは4点補間を行い、任意の点Aの係数(aij)を求め、上述の式(1)から式(3)によって、任意の点Aの、図7(図12)に示す出力RGB色空間上の座標と、その座標に対応する図8に示すL***色空間上の座標との関係を求める。こうして求められた関係は、互いに重なり合う2つの領域それぞれの部分関数をなめらかにつなぎ合わせた低次の関数となる。全体関数導出部630は、図12に示す色再現空間300全体にわたって、このような処理を行い、最終的に、色再現空間300全体にわたってなめらかにつながった低次の全体関数を導出する。色変換を表す関数が低次になればなるほど、色変換を高速に行うことができるため、図11に示す色変換関係導出装置600によれば、逆方向色変換を高速に行うことができる逆方向色変換関係を導出することができる。また、全体関数導出部630が、各領域360の部分関数をなめらかにつなぎ合わせることで、高精度なスムージングが行われる。その結果、色変換の精度を色空間全体に渡って高めた色変換関係を導出することができる。さらに、本実施形態の色変換関係導出装置600によって導出された逆方向色変換関係を用いて、図6に示すような入力RGB色空間→L***色空間→出力RGB色空間といった2段階の色変換を行う場合、入力側の色再現領域のうち、出力側の色再現領域300からはみ出した部分であっても、全体関数が低次な式であることから色変換の精度がある程度保証される。またさらに、本実施形態の色変換関係導出装置600によって導出された逆方向色変換関係を記録するには、部分関数導出部630が求めた、上述の式1から式3までの各項における係数(aij)と、全体関数導出部630が求めた係数(aij)とをLUT形式で保存しておけばよく、図1に示すパーソナルコンピュータ20は、わずかな容量で逆方向色変換関係を記憶することができる。
【0090】
なお、ここでの説明では逆方向色変換関係を導出したが、この逆方向色変換関係は逆参照の精度が高いことから、逆方向の色変換を行う際に用いる他、順方向の色変換を行う際にも用いることができる。また、本発明は、順方向色変換関係を導出する方法としても適用することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、順逆ともに高速かつ高精度な色変換関係を導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用された画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図である。
【図2】図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピュータの外観斜視図である。
【図3】そのパーソナルコンピュータ20のハードウェア構成図である。
【図4】入力プロファイルの概念図である。
【図5】出力プロファイルの概念図である。
【図6】入力プロファイルと出力プロファイルとの双方からなる色変換アルゴリズムを示す概念図である。
【図7】出力RGB空間上の色再現領域を示す図である。
【図8】L***色空間上の色再現領域を示す図である。
【図9】本発明の色変換関係導出方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図10】本発明の色変換関係導出プログラムの一実施形態を示す図である。
【図11】本発明の色変換関係導出装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【図12】図7に示す色再現領域の各一辺を4等分し、その色再現領域を64個に分割した例を示す図である。
【図13】図12に示す出力RGB空間のRG面について示した図である。
【図14】図13にそれぞれ示される1つの領域を示すものである。
【図15】部分関数導出部が行う重み付けを説明するための図である。
【図16】出力RGB色空間上の座標と、その座標に対応するL***色空間上の座標との関係を示す図である。
【図17】任意の点が含まれている分割空間を示す図である。
【符号の説明】
10 カラースキャナ
11 原稿画像
11a カラーチャート
20 パーソナルコンピュータ
30 カラープリンタ
105 記憶媒体
300 色再現領域
310 格子点
320 格子空間
350 分割空間
360 領域
361 中心点
500 色変換関係導出プログラム
510 領域形成部
520 部分関数導出部
530 全体関数導出部
600 色変換関係導出装置
610 領域形成部
620 部分関数導出部
630 全体関数導出部

Claims (6)

  1. 第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出方法において、
    前記第1の色空間内に、格子状に配置され互いに部分的に重なり合うことで該第1の色空間内を満たす複数領域を形成する領域形成ステップと、
    前記領域ごとに、前記第1色空間に設けられた任意のサンプル点と、該サンプル点に対応する前記第2の色空間内の点との組を用いて、該領域内での座標と前記第2の色空間の座標との間における色変換を表す部分関数の係数を導出する部分関数導出ステップと、
    前記領域が重なり合う範囲では、重なり合う各領域の部分関数の係数で補完された係数を求め、補完された係数で表わす関数を導出することで、前記部分関数をつなぎ合わせ、前記第1の色空間全体に渡る前記色変換関係を表す全体関数を導出する全体関数導出ステップとを備えたことを特徴とする色変換関係導出方法。
  2. 前記部分関数導出ステップが、前記第1の色空間における前記サンプル点の、前記領域の中心からの距離に応じた重み付けを行う加重付き最小自乗法によって、前記領域内での部分関数の係数を導出するものであることを特徴とする請求項1記載の色変換関係導出方法。
  3. 前記部分関数導出ステップが、前記第1の色空間におけるグレーを表わす位置からの前記サンプル点の距離に応じた重み付けを行うことによって、部分関数の係数を導出するものであることを特徴とする請求項1記載の色変換関係導出方法
  4. 前記第1色空間がRGB色空間であり、
    前記全体関数導出ステップが、重なり合う各領域の部分関数の係数で4点補完または8点補完された係数を求めるものであることを特徴とする請求項1記載の色変換関係導出方法。
  5. 第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出装置において、
    前記第1の色空間内に、格子状に配置され互いに部分的に重なり合うことで該第1の色空間内を満たす複数領域を形成する領域形成部と、
    前記領域ごとに、前記第1色空間に設けられた任意のサンプル点と、該サンプル点に対応する前記第2の色空間内の点との組を用いて、該領域内での座標と前記第2の色空間の座標との間における色変換を表す部分関数の係数を導出する部分関数導出部と、
    前記領域が重なり合う範囲では、重なり合う各領域の部分関数の係数で補完された係数を求め、補完された係数で表わす関数を導出することで、前記部分関数をつなぎ合わせ、前記第1の色空間全体に渡る前記色変換関係を表す全体関数を導出する全体関数導出部とを備えたことを特徴とする色変換関係導出装置
  6. コンピュータにより実行され、該コンピュータを、第1の色空間と第2の色空間との間における色変換関係を導出する色変換関係導出装置として動作させる色変換関係導出プログラムにおいて、該コンピュータを、
    前記第1の色空間内に、格子状に配置され互いに部分的に重なり合うことで該第1の色空間内を満たす複数領域を形成する領域形成部と、
    前記領域ごとに、前記第1色空間に設けられた任意のサンプル点と、該サンプル点に対応する前記第2の色空間内の点との組を用いて、該領域内での座標と前記第2の色空間の座標との間における色変換を表す部分関数の係数を導出する部分関数導出部と、
    前記領域が重なり合う範囲では、重なり合う各領域の部分関数の係数で補完された係数を求め、補完された係数で表わす関数を導出することで、前記部分関数をつなぎ合わせ、前記第1の色空間全体に渡る前記色変換関係を表す全体関数を導出する全体関数導出部とを備えた色変換関係導出装置として動作させることを特徴とする色変換関係導出プログラム。
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