JP2007324862A - チャートデータ作成装置、チャートデータ作成プログラム、およびチャートデータ作成方法 - Google Patents

チャートデータ作成装置、チャートデータ作成プログラム、およびチャートデータ作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】望ましいカラーチャートデータを容易に作成することができるチャートデータ作成装置と、チャートデータ作成プログラムと、チャートデータ作成方法とを提供する。
【解決手段】予め用意された複数の色データに基づいて印刷された複数のカラーパッチに対する測色で得られた複数の測色値を取得する色知得部610と、上記の複数の色データのうちの一部である色データ群に対応する測色値群を使って色を推定する推定部620と、測色値が表わす正解の色と推定色との色差を算出する相違算出部630と、色差が大きい推定色に対応する色データを上記色データ群に追加するデータ追加部640と、これらの処理を所定条件が満たされるまで反復させる反復部650と、上記所定条件が満たされた場合における色データ群でカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成部660とを備えた。
【選択図】 図8

Description

本発明は、カラーチャートを表すカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成装置と、コンピュータをそのようなチャートデータ作成装置として動作させるチャートデータ作成プログラムと、そのようなカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成方法に関する。
例えば、記録された画像を読み取って画像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被写体の画像を結像して読み取ることにより画像データを得るDSC(デジタルスチルカメラ)等、何らかの原稿を入力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイスが知られている。これらの入力デバイスは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色の成分値を有する色データと色とを媒介するデバイスであり、入力デバイスでは、画像の各画素の色がそのような色データで表現されてなる画像データが得られる。このとき、色データにおける各成分値に対応する座標軸を有する色空間(例えば、RGB色空間)は、その色データと色とを媒介する入力デバイスに依存したものとなる。また、入力デバイスで得られる画像データを構成する色データは、その入力デバイスに依存した色空間(入力色空間)上の点を表わしている。
また、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインクジェット方式等の方式で用紙上に画像を記録するプリンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、画像データに基づいて表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示装置等、様々なタイプの出力デバイスが知られている。これらの出力デバイスは、例えばRGB3色の成分値の組合せや、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色の成分値を有する色データと色とを媒介するデバイスであり、出力デバイスでは、画像の各画素の色がそのような色データで表現されてなる画像データに基づいて、画像が色を含めて出力される。このとき、上記の各成分値に対応する座標軸を有する色空間(例えば、RGB色空間やCMYK色空間)は、色データと色とを媒介する出力デバイスに依存したものとなる。また、出力デバイスで扱われる画像データを構成する色データは、その出力デバイスに依存した色空間(出力色空間)上の点を表わしている。
一般に、入力デバイスと出力デバイスとでは、取り扱われる画像データに対応する色空間が相互に異なっている。このため、例えば、入力デバイスと出力デバイスとの双方が、RGB3色の成分値を有する色データからなる画像データを扱う装置であったとしても、入力デバイスで得られた画像データをそのまま用いて出力デバイスで画像を出力したときに、入力デバイスに入力された原稿の色と出力デバイスで出力された画像の色とは一般には一致しない。従って、入力デバイスで原稿を読み取って画像データを得、その画像データを基にして出力デバイスで原稿を再現する場合には、入力デバイスで得られた画像データをそのまま出力デバイスに送るのではなく、その間で画像データを変換する必要がある。ここでは、画像の色に着目した色データの変換が行われ、この変換を色変換と称する。また、色変換前後の色データの相互関係を定義するLUT(ルックアップテーブル)等のことを色変換定義と称する。
ところで、通常、上記の色変換は、概念的には、例えばLab色空間やXYZ色空間等といったデバイスに非依存の共通色空間を介して行われる。そのため、上記の色変換定義は、概念的には、入力色空間上の点を表わす入力側の色データと、共通色空間上の点を表わす共通の色データとの相互関係を定義するいわゆる入力プロファイルと、出力色空間上の点を表わす出力側の色データと、共通色空間上の点を表わす共通の色データとの相互関係を定義するいわゆる出力プロファイルとが結合されたものとなる。
このような色変換定義の作成について、出力プロファイルを例に挙げて説明する。この出力プロファイルは、具体的には、出力色空間上に規則的に並ぶ複数の格子点それぞれを表す出力側の色データと、共通色空間上で、各格子点に色変換を介して一対一に対応する複数の対応点それぞれを表す共通の色データとの組が、テーブル形式で記述されたものとなる。また、共通の色データは、出力デバイスが、ある色データに従って出力した出力色を測色計等で測色して得られるXYZ値やLab値といった測色データに相当する。
ここで、出力プロファイルは、出力デバイスで対応可能な色データについて満遍なく網羅しておく必要があるため、一般的に、出力プロファイルを構成するのに必要な色データの組の数、即ち、上記の出力色空間内の格子点の数は膨大なものとなる。そのため、それらの格子点の全てについて、共通の色データを測色で求めることは現実的ではない。そこで、実際には、複数の格子点のうち現実的な数の代表点についてのみ、共通の色データを測色で求め、その他の格子点については、測色で得たそれら既知の色データを使って共通の色データを推定するという手法が採られることが多い(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
このような手法では、上記の代表点についての共通の色データは、代表点を表わす色データで各カラーパッチが表現されたカラーチャートを出力デバイスに出力させ、各カラーパッチを測色することで得られる。ここで、作成される出力プロファイルの精度は、上記の格子点のうちのどのような点を代表点に選んだか、即ち、その出力プロファイルの作成にどのようなカラーパッチを有するカラーチャートを用いたかに左右される。しかし、通常、所望の精度の出力プロファイルを得るためにどのようなカラーパッチを有するカラーチャートを出力デバイスに出力させれば良いかを予測することは困難である。
そこで、例えば、デフォルトのカラーパッチを有する初期カラーチャートを使って所望の精度の出力プロファイルを得る次のような技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。まず、出力デバイスに初期カラーチャートを出力させて初期プロファイルが作成される。次に、その初期プロファイルに対する精度解析によって、出力プロファイルの精度を向上させる新たなカラーパッチが決定される。そして、その新たなカラーパッチを有する追加のカラーチャートが出力され、その追加のカラーチャートと初期カラーチャートとの両方が使われて出力プロファイルが作り直される。このような処理が、所望の精度の出力プロファイルが得られるまで繰り返される。
特開2003−289446号公報 特開2006−24971号公報 特開2004−201036号公報
ここで、特許文献3に示す技術は、ある出力デバイスについて所望の精度の出力プロファイルを得るための技術であるが、この技術で最終的に出力プロファイルの作成に使われた全カラーパッチを有するカラーチャートを表すカラーチャートデータを作成すれば、同じ機種の他の出力デバイスについて所望の精度の出力プロファイルが得られる望ましいカラーチャートデータを得ることができる。この方法では、ある機種の出力デバイスについて望ましいカラーチャートデータを得るために、1つの出力デバイスを代表として、その代表の出力デバイスで上記のようにカラーチャートを複数回に亘って出力する必要がある。しかしながら、例えば出力デバイスの一例である印刷システムでは印刷作業が手間とコストを要する大掛かりなものとなるので、カラーチャートを複数回印刷するときの作業者の負担やコストは無視できないものとなる。とは言うものの、このような手間とコストを抑えて、例えば上記のような代表の出力デバイスでカラーチャートを1回出力するだけで望ましいカラーチャートデータを容易に作成する等といった技術は未だ提案されていないのが現状である。
また、ここまで色変換定義の一例である出力プロファイルについて、望ましいカラーチャートデータを容易に作成する技術が望まれているという状況について説明したが、色変換定義の別例である入力プロファイルについても、そのような技術が望まれているという状況は同様である。
本発明は、上記事情に鑑み、望ましいカラーチャートデータを容易に作成することができるチャートデータ作成装置と、コンピュータをそのようなチャートデータ作成装置として動作させるチャートデータ作成プログラムと、望ましいカラーチャートデータを容易に作成することができるチャートデータ作成方法とを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のチャートデータ作成装置は、色データと色とを媒介するデバイスの複数の色データについて、そのデバイスによる媒介で各色データに対応する各色を知得する色知得部と、
上記複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、その色データ群を構成する各色データについて上記色知得部で知得された各色とに基づいて、その複数の色データのうちの、その色データ群を構成する色データ以外の色データを少なくとも含んだ複数の色データに対して上記デバイスによる媒介で対応する各色を推定する推定部と、
上記推定部で推定された色と、上記知得部で知得された色との相違を算出する相違算出部と、
上記推定部で推定された色のうちで相対的に上記相違が大きい色に対応する色データを上記色データ群に追加するデータ追加部と、
上記データ追加部による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、上記推定部による色推定と、その色推定に基づいた、上記相違算出部による相違算出とを、所定条件が満たされるまで反復させる反復部と、
カラーチャートを構成するカラーパッチ群を、上記所定条件が満たされた場合における色データ群で表現したカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成部とを備えたことを特徴とする。
ここで、本発明のチャートデータ作成装置において、「上記デバイスが、色データの入力を受けて色を出力することで色データと色とを媒介するものであり、
上記色知得部が、上記デバイスによって出力された色が測定されて得られた測色値を取得することで、その出力された色を知得するものである」という形態は典型的な形態である。
本発明のチャートデータ作成装置によれば、上記反復時に、上記複数の色データの中から色データをピックアップして上記色データ群に追加していくことで、カラーチャートデータが作成される。この色データの追加は、上記推定部で推定された色と、上記知得部で知得された実際の色との相違が大きい色データについて行われる。ここで、一般に、カラーチャートデータに基づく色変換定義の作成時には、上記推定部による色推定と同様な色推定が実行されるので、上記の色の相違はこの色変換定義の精度に相当することとなり、本発明のチャートデータ作成装置では、このような色変換定義の精度が向上するように上記の色データの追加が行われることとなる。従って、例えば、色変換定義についての所望の精度が得られるまでの色データの追加を十分に賄える多数の色データについて上記知得部で色を知得しておく等といった運用によれば、所望の精度の色変換定義が得られる望ましいカラーチャートデータが、色の新たな知得抜きで上記の反復のみによって作成されることとなる。ここで、上記知得部で知得される色が、デバイスによって媒介される色であるとすると、本発明のチャートデータ作成装置によれば、そのようなデバイスによる媒介が1回で済む。つまり、本発明のチャートデータ作成装置によれば、上記のような望ましいカラーチャートデータを、デバイスによる1回の媒介で容易に作成することができる。
また、本発明のチャートデータ作成装置において、「上記色データが、色空間上の点を表したものであり、
上記知得部が、上記色空間上に規則的に並んだ格子点のうちから選択された複数の格子点それぞれを表した複数の色データについて色を知得するものである」という形態は好ましい形態である。
一般的に、入力デバイスについての入力プロファイルや、出力デバイスについての出力プロファイル等といった色変換定義は、色空間上に規則的に並ぶ複数の格子点それぞれを表す出力側の色データと、共通色空間上で、各格子点に色変換を介して一対一に対応する複数の対応点それぞれを表す共通の色データとの組が、テーブル形式で記述されたものとなる。上記の好ましい形態のチャートデータ作成装置によれば、このような色変換定義の精度の算出に好適な、規則的な格子点のうちから選択された格子点について上記の正解の色を得て、カラーチャートデータを容易に作成することができる。
また、本発明のチャートデータ作成装置において、「上記相違算出部が、上記推定部で推定された色と、上記知得部で知得された色との色差を上記相違として算出するものである」という形態も好ましい形態である。
この好ましい形態のチャートデータ作成装置によれば、上記相違として人間が知覚しやすい色差を使って、カラーチャートデータが作成されるので、人間の知覚に直結した高精度の色変換定義の作成に適したカラーチャートデータが作成される。
また、本発明のチャートデータ作成装置において、「上記反復部は、上記推定部で推定された各色の総合的な相違が所定の相違に収まるまで上記追加と上記色推定と上記相違算出とを反復させるものである」という形態や、あるいは、
「上記反復部は、上記色データ群を構成する色データの数が所定数に達するまで上記追加と上記色推定と上記相違算出とを反復させるものである」という形態も好ましい。
前者の形態によれば、カラーチャートデータの作成が、そのカラーチャートデータに基いて作成される色変換定義の精度に重点を置いて行われ、後者の形態によれば、色変換定義の精度に注目しつつもそのカラーチャートデータが表わすカラーチャートにおけるカラーパッチの数に重点を置いて行われる。
また、本発明のチャートデータ作成装置において、「上記色データが、互いに補色関係にある2色それぞれに対応した2つの座標軸を有する色空間上の点を表したものであり、
上記知得部が、上記色空間上に規則的に並んだ格子点のうち、上記2つの座標軸の少なくとも一方について0の座標成分を有する格子点については、それら2つの座標軸の双方について0でない座標成分を有する格子点よりも、多い数の複数の格子点それぞれを表した複数の色データについて色を知得するものである」という形態も好ましい形態である。
近年、印刷の分野では、CMYK4色のプロセス色だけでは表現しきれない色を表現するために、プロセス色に加えてプロセス色以外の特色を用いるということが行われるようになってきている。このような特色を用いる印刷機等に対応する色空間は、互いに補色関係にある2色それぞれに対応した2つの座標軸を有することが多い。このとき、印刷においては、補色関係にある2色の双方が用いられることは、一方の色のみが用いられることに比べて遥かに少ない。上記の好ましい形態のチャートデータ作成装置によれば、このような2色の双方が用いられる稀な色データについては少なめに取得することで色を効率的に知得することができる。
また、本発明のチャートデータ作成装置において、「上記チャートデータ作成部が、上記所定条件が満たされた場合における色データ群に、上記複数の色データのうちで上記デバイスによる媒介でグレー色に対応する色データと肌色に対応する色データとの少なくとも一方の色データを追加し、その追加された色データ群で上記カラーパッチ群を表現したカラーチャートデータを作成するものである」という形態や、
「上記推定部が、上記色データ群として、上記複数の色データのうちで上記デバイスによる媒介でグレー色に対応する色データと肌色に対応する色データとの少なくとも一方の色データを含む複数の色データからなる色データ群を、色推定の反復の当初から用いるものである」という形態も好ましい形態である。
これらの好ましい形態によれば、人間が特に色の相違を知覚しやすいグレー色や肌色に対応する色データが、カラーチャートデータに含まれることとなるので、より高精度の色変換定義が得られるカラーチャートデータを作成することができる。
また、上記目的を達成する本発明のチャートデータ作成プログラムは、コンピュータに組み込まれ、そのコンピュータ上に、
色データと色とを媒介するデバイスの複数の色データについて、そのデバイスによる媒介で各色データに対応する各色を知得する色知得部と、
上記複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、その色データ群を構成する各色データについて上記色知得部で知得された各色とに基づいて、その複数の色データのうちの、その色データ群を構成する色データ以外の色データを少なくとも含んだ複数の色データに対して上記デバイスによる媒介で対応する各色を推定する推定部と、
上記推定部で推定された色と、上記知得部で知得された色との相違を算出する相違算出部と、
上記推定部で推定された色のうちで相対的に上記相違が大きい色に対応する色データを上記色データ群に追加するデータ追加部と、
上記データ追加部による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、上記推定部による色推定と、その色推定に基づいた、上記相違算出部による相違算出とを、所定条件が満たされるまで反復させる反復部と、
カラーチャートを構成するカラーパッチ群を、上記所定条件が満たされた場合における色データ群で表現したカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成部とを構築することを特徴とする。
この本発明のチャートデータ作成プログラムによれば、高精度の色変換定義が容易に得られる望ましいカラーチャートを表わすカラーチャートデータを作成することができる上述のチャートデータ作成装置を容易に実現することができる。
さらに、本発明のチャートデータ作成プログラムがコンピュータ上に構築する知得部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されてもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されてもよい。
また、上記目的を達成する本発明のチャートデータ作成方法は、色データと色とを媒介するデバイスの複数の色データについて、そのデバイスによる媒介で各色データに対応する各色を知得する色知得過程と、
上記複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、その色データ群を構成する各色データについて上記色知得過程で知得された各色とに基づいて、その複数の色データのうちの、その色データ群を構成する色データ以外の色データを少なくとも含んだ複数の色データに対して上記デバイスによる媒介で対応する各色を推定する推定過程と、
上記推定過程で推定された色と、上記知得過程で知得された色との相違を算出する相違算出過程と、
上記推定過程で推定された色のうちで相対的に上記相違が大きい色に対応する色データを上記色データ群に追加するデータ追加過程と、
上記データ追加過程による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、上記推定過程による色推定と、その色推定に基づいた、上記相違算出過程による相違算出とを、所定条件が満たされるまで反復させる反復過程と、
カラーチャートを構成するカラーパッチ群を、上記所定条件が満たされた場合における色データ群で表現したカラーチャートデータを作成するカラーチャートデータ作成過程とを備えたことを特徴とする。
この本発明のチャートデータ作成方法によれば、上述のチャートデータ作成装置と同様に、高精度の色変換定義が容易に得られる望ましいカラーチャートを表わすカラーチャートデータを作成することができる。
なお、本発明にいうチャートデータ作成プログラムおよびチャートデータ作成方法については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいうチャートデータ作成プログラムやチャートデータ作成方法には、上記の基本形態のみではなく、前述したチャートデータ作成装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
以上、説明したように、本発明によれば、望ましいカラーチャートデータを容易に作成することができる
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態によって作成されたカラーチャートデータを使って印刷を行なう印刷システムの全体構成図である。
この図1に示す印刷システム1は、CMYK4色のプロセス色のインク、およびプロセス色以外のR色とG色との2色の特色のインクが使用できる印刷機40を備えており、原稿画像11を元に編集された印刷用の画像を印刷機40で用紙上に印刷して印刷物41を作成するものである。
ここで、この印刷システム1では、印刷機40における特色のインクについては、ワークステーション20に対するユーザ操作によって選択的に使用できるようになっている。尚、以下では、説明を簡単なものとするために、印刷機40において特色を使用することを前提として説明する。
カラースキャナ10では、原稿画像11が読み取られて、その読み取られた原稿画像11を表わす色分解画像データが生成される。この色分解画像データは、ワークステーション20に入力される。ワークステーション20では、入力された色分解画像データに基づく電子的な集版がユーザによって行なわれて印刷用の元画像が編集される。ここで、ワークステーション20での編集は、RGB3色で色を表示するカラーモニタ上で行われ、その編集によって、RGB3色で色が表現された印刷用の元画像を表わす画像データ(以下、RGB画像データと呼ぶ)が生成される。
ここで、このワークステーション20は、上記のRGB画像データを、そのRGB画像データが表わす画像の色をCMYKRG6色で表現した画像データ(以下、CMYKRG画像データと呼ぶ)に変換する色変換装置として動作する機能を有している。ワークステーション20におけるこの機能により、元画像を表わすRGB画像データはCMYKRG画像データに変換される。
さらに、このワークステーション20は、いわゆるRIP(Raster Image Processor)として動作する機能も備えており、この機能により、CMYKRG画像データが、網点で画像を構成した網点画像を表した網点画像データに変換される。この網点画像データへの変換は、CMYKRG6色それぞれについて行なわれ、これら各色の版の網点画像データが作成される。
これらの網点画像データはフィルムプリンタ30に入力され、そのフィルムプリンタ30では、入力された網点画像データに対応した各版の印刷用フィルム原版が作成される。この印刷用フィルム原版からは各版の刷版が作成され、それらの刷版が印刷機40に装着される。そして、各版の刷版に、その版に対応した色のインクが塗布され、その塗布されたインクが印刷用の用紙上に転移される。その転移が、各版について行なわれて印刷物41が形成される。
ここで、上記のRGB画像データからCMYKRG画像データへの色変換では、RGB3色それぞれの座標軸を有するRGB色空間と、CMYKRG6色それぞれの座標軸を有するCMYKRG色空間との間の色変換を定義した色変換定義が用いられる。ワークステーション20は、このような色変換定義を作成する色変換定義作成装置として動作する機能も有している。この色変換定義作成装置で作成された色変換定義が、上記の色変換装置において使用されて色変換が実行される。
また、その色変換定義の作成の際には、その作成に先立って、ワークステーション20は、予め作成されたカラーチャートデータをフィルムプリンタ30に出力する。そして、そのカラーチャートデータに従って、複数のカラーパッチが配列されたカラーチャート42が印刷され、そのカラーチャート42を構成するカラーパッチの色が分光測色計50によって測色される。分光測色計50による測色結果は、ワークステーション20に入力され色変換定義の作成に用いられる。
図2は、色変換装置と色変換定義作成装置との関係を示すブロック図である。
この図2には、RGB画像データからCMYKRG画像データへの色変換を実行する色変換装置200と、予め作成されたカラーチャートデータを使って色変換定義250を作成する色変換定義作成装置300とが模式的に示されている。
ここで、上記のRGB色空間は、図1のカラースキャナ10に依存しており、またCMYKRG色空間は、フィルムプリンタ30および印刷機40の双方に依存している。このため、色変換装置200では、カラースキャナ10、フィルムプリンタ30、および印刷機40に依存しない共通色空間の一例であるLab色空間を介した色変換が行われる。この色変換では、RGB画像データは、概念的には、一旦、Lab色空間で色が表現されたLab画像データに変換され、その後に、CMYKRG画像データに変換される。このため、色変換装置200で色変換に使われる色変換定義250も、概念的には、図2に示すように、入力デバイスであるカラースキャナ10に依存したRGB色空間とLab色空間との間の色変換を定義した入力プロファイル251と、出力デバイスであるフィルムプリンタ30および印刷機40に依存したCMYKRG色空間とLab色空間との間の色変換を定義した出力プロファイル252との両方を使った色変換を行うものとなっている。
ここで、入力プロファイル251については、カラースキャナ10の製造メーカ等から提供されるスキャナプロファイルが使われ、色変換定義作成装置300では、出力プロファイル252の作成が、予め作成されたカラーチャートデータを使って行われる。このカラーチャートデータは、本発明の一実施形態によって作成されたものであり、図1に示す印刷システム1のように、CMYKRG6色の色材を使って色を出力する出力システムに対応した出力プロファイルの作成用に作られたものである。また、このカラーチャートデータは、このような出力システムの他にも、例えばCMYKRG6色のトナーを使って色を出力するカラープリンタ等のように、CMYKRG6色の色材を使って色を出力する出力デバイスについての出力プロファイルの作成に一般的に適用することができる。
以下、このようなカラーチャートデータを作成する本発明の一実施形態について説明する。
図3は、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態が適用された、カラーチャートデータの作成を行うチャートデータ作成システムを示す図である。
この図3に示すチャートデータ作成システム2は、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態として動作するパーソナルコンピュータ100と、図1に示すフィルムプリンタ30と同機種のフィルムプリンタ60と、図1に示す印刷機40と同機種の印刷機70と、図1に示す分光測色計50と同機種の分光測色計80とを備えている。
このチャートデータ作成システム2では、上記の出力プロファイル252を最終的に構成する、CMYKRG色空間上に規則的に並ぶ複数の格子点のうちから、出力プロファイル252の作成に最低限必要な複数の代表点が選ばれ、それら複数の代表点それぞれを表わす色データ群で表現されたカラーパッチ群で構成された代表カラーチャート71が使われる。本実施形態では、この代表カラーチャート71を表わす代表カラーチャートデータが予め用意される。そして、その代表カラーチャートデータが、パーソナルコンピュータ100からフィルムプリンタ60に渡され、フィルムプリンタ60と印刷機70とを介して代表カラーチャート71が印刷される。印刷された代表カラーチャート71を構成する複数のカラーパッチの色が分光測色計80で測色され、測色結果がパーソナルコンピュータ100に入力される。パーソナルコンピュータ100では、この測色結果に基づいて、上記の出力プロファイルを作成するためのチャートデータが作成される。
図4は、パーソナルコンピュータ100および分光測色計80の外観斜視図、図5は、パーソナルコンピュータ100のハードウェア構成図である。
この図4に示す分光測色計80には、オペレータによって代表カラーチャート71が乗せられる。この代表カラーチャート71は複数のカラーパッチが配列されたものであり、これらのカラーパッチそれぞれについて測色値が分光測色計80によってXYZ値で得られる。この分光測色計80での測色で得られた各カラーパッチのXYZ値は、ケーブル81を経由してパーソナルコンピュータ100に入力される。
この代表カラーチャート71は、図3に示すチャートデータ作成システム2で印刷されたものであり、パーソナルコンピュータ100では、その代表カラーチャート71の各カラーパッチについて得られたXYZ値に基いてカラーチャートデータが作成される。このカラーチャートデータの作成に関する詳細説明は後に譲り、次に、パーソナルコンピュータ100のハードウェア構成について説明する。
このパーソナルコンピュータ100は、外観構成上、本体装置110、その本体装置110からの指示に応じて表示画面120a上に画像を表示する画像表示装置120、本体装置110に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード130、および、表示画面120a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコンなどに応じた指示を入力するマウス140を備えている。この本体装置110は、外観上、フレキシブルディスク(以下、FDと省略する)を装填するためのFD装填口110a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口110bを有する。
本体装置110の内部には、図5に示すように、各種プログラムを実行するCPU111、ハードディスク装置113に格納されたプログラムが読み出されCPU111での実行のために展開される主メモリ112、各種プログラムやデータなどが保存されたハードディスク装置113、FD91をアクセスするFDドライブ114、CD−ROM92が装填され、その装填されたCD−ROM92をアクセスするCD−ROMドライブ115、図3のフィルムプリンタ60や分光測色計80に接続されこれらの機器とデータのやり取りを行なうI/Oインタフェース116が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図4にも示す画像表示装置120、キーボード130、マウス140は、バス150を介して相互に接続されている。
本実施形態では、図5に示すCD−ROM92に、このパーソナルコンピュータ100を、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態として動作させる、本発明のチャートデータ作成プログラムの一実施形態が記憶される。そして、そのCD−ROM92がCD−ROMドライブ115に装填されると、そのCD−ROM92に記憶されたプログラムがこのパーソナルコンピュータ100にアップロードされてハードディスク装置113に書き込まれる。これにより、パーソナルコンピュータ100がチャートデータ作成装置として動作して、本発明のチャートデータ作成方法の一実施形態が実行される。
図6は、本発明のチャートデータ作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。
このチャートデータ作成方法は、色知得過程(ステップS101)と、推定過程(ステップS102)と、相違算出過程(ステップS103)と、データ追加過程(ステップS104)と、反復過程(ステップS105)と、チャートデータ作成過程(ステップS106)とを有する。
色知得過程(ステップS101)は、図3に示す代表カラーチャート71を構成する複数のカラーパッチについての測色で得られた測色値(XYZ値)を取得することで、それら複数のカラーパッチそれぞれの色が知得する過程であり、本発明のチャートデータ作成方法における色知得過程の一例に相当する。ここで、代表カラーチャート71の詳細については後述する。
次の推定過程(ステップS102)では、上記の代表カラーチャート71を表わす、予め用意された代表カラーチャートデータをなす複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、その色データ群を構成する各色データについて色知得過程(ステップS101)で取得された測色値とが使われる。これらの色データ群と測色値とに基づいて、代表カラーチャートデータをなす複数の色データのうち、上記の色データ群を構成する色データ以外の色データが表わすカラーパッチの色がXYZ値で推定される。この推定過程(ステップS102)は、本発明のチャートデータ作成方法における推定過程の一例に相当する。
相違算出過程(ステップS103)は、推定過程(ステップS102)で推定で得られたXYZ値があらわす色と、色知得過程(ステップS101)で測色値として得られたXYZ値が表わす正解の色との色差を算出する過程であり、本発明のチャートデータ作成方法における相違算出過程の一例に相当する。
データ追加過程(ステップS104)は、推定過程(ステップS102)で推定で得られたXYZ値が表わす色のうちで、相違算出過程(ステップS103)で算出された色差が大きい色のカラーパッチを表わす色データを上記の色データ群に追加する過程であり、本発明のチャートデータ作成方法におけるデータ追加過程の一例に相当する。
次の反復過程(ステップS105)は、データ追加過程(ステップS104)による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、上記の推定過程(ステップS102)による色推定と、その色推定に基づいた、上記の相違算出過程(ステップS103)による相違算出とを、後述の反復停止条件が満たされるまで反復させる過程であり、本発明のチャートデータ作成方法における反復過程の一例に相当する。
最後に、チャートデータ作成過程(ステップS105)において、上記の反復停止条件が満たされた場合における色データ群でカラーパッチ群が表現されたカラーチャートデータが、出力プロファイル作成用のカラーチャートデータとして作成される。このチャートデータ作成過程(ステップS105)は、本発明のチャートデータ作成方法におけるチャートデータ作成過程の一例に相当する。
これら各ステップの詳細な内容については後述する。
次に、このようなチャートデータ作成方法をパーソナルコンピュータ100に実行させる、本発明のチャートデータ作成プログラムの一実施形態について説明する。
図7は、本発明のチャートデータ作成プログラムの一実施形態であるチャートデータ作成プログラムを示す模式図である。
この図7には、本発明のチャートデータ作成プログラムの一実施形態であるチャートデータ作成プログラム500が記憶されたCD−ROM92が模式的に示されている。
このチャートデータ作成プログラム500は、コンピュータ100を本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態として動作させるものであり、色知得部510と、推定部520と、相違算出部530と、データ追加部540と、反復部550と、データ作成部560とを有する。
このチャートデータ作成プログラム500の色知得部510、推定部520、相違算出部530、データ追加部540、反復部550、およびデータ作成部560は、それぞれ図6に示す色知得過程(ステップS101)、推定過程(ステップS102)、相違算出過程(ステップS103)、データ追加過程(ステップS104)、反復過程(ステップS105)、およびデータ作成過程(ステップS106)をパーソナルコンピュータ100上で実行させる役割を担っている。
このチャートデータ作成プログラム500の各要素の詳細については後述する。
図8は、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態を示すブロック図である。
この図8に示す、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態であるチャートデータ作成装置600は、図7のチャートデータ作成プログラム500が図1のパーソナルコンピュータ100にインストールされて実行されることによって構成されるものであり、色知得部610と、推定部620と、相違算出部630と、データ追加部640と、反復部650と、データ作成部660とを備えている。
図7のチャートデータ作成プログラム500が、図1のコンピュータ100にインストールされると、そのチャートデータ作成プログラム500の色知得部510、推定部520、相違算出部530、データ追加部540、反復部550、およびデータ作成部560は、それぞれ図8に示すチャートデータ作成装置600の色知得部610、推定部620、相違算出部630、データ追加部640、反復部650、およびデータ作成部660を構築する。ここで、これらチャートデータ作成装置600の各要素は、コンピュータのハードウェアとそのコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図7のチャートデータ作成プログラム500の各要素は、アプリケーションプログラムのみによって構成されている。
また、このチャートデータ作成装置600における色知得部610、推定部620、相違算出部630、データ追加部640、反復部650、およびデータ作成部660は、それぞれ本発明のチャートデータ作成装置における色知得部、推定部、相違算出部、データ追加部、反復部、およびデータ作成部の各一例に相当する。
以下、この図8に示すチャートデータ作成装置600の各要素を説明することによって、図6に示すフローチャートの各ステップの詳細と、図7に示すチャートデータ作成プログラム500の各要素の詳細も併せて説明する。
ここで、このチャートデータ作成装置600で作成されるカラーチャートデータについて補足する。
このカラーチャートデータは、上述したように、CMYKRG6色の色材を使って色を出力する出力デバイスについての出力プロファイルの作成に一般的に適用される。この出力プロファイルは、6次元のデバイス色空間であるCMYKRG色空間内で規則的に並ぶ複数の格子点それぞれを表す色データと、共通色空間であるLab色空間上で、上記の出力デバイスによる媒介で各格子点に一対一に対応する複数の対応点それぞれを表す色データとの組がテーブル形式で記述されたものとなる。
ここで、出力プロファイルを構成する上記の複数の格子点とは、CMYKRG色空間内の次のような座標点である。即ち、C軸上の6種類の座標成分(C値:網パーセント=0%,20%,40%,60%,80%,100%)、M軸上の6種類の座標成分(M値=0%,20%,40%,60%,80%,100%)、Y軸上の6種類の座標成分(Y値=0%,20%,40%,60%,80%,100%)、K軸上の6種類の座標成分(K値=0%,20%,40%,60%,80%,100%)、R軸上の6種類の座標成分(R値=0%,20%,40%,60%,80%,100%)、G軸上の6種類の座標成分(G値=0%,20%,40%,60%,80%,100%)の組合せの座標で表される6=46656個の座標点である。即ち、このチャートデータ作成装置600で作成されるカラーチャートデータは、これら46656個の格子点それぞれと、各格子点に対応する46656個の対応点それぞれとの組からなる出力プロファイルの作成に使われるものである。
本実施形態では、このカラーチャートデータの作成に先立ち、図3に示す代表カラーチャート71を構成する複数のカラーパッチについての測色が行われる。
この代表カラーチャート71は、上記の46656個の格子点のうちの以下のような4384個の代表格子点それぞれを表わす色データでカラーパッチを表現するものである。また、その代表格子点とは、上記の46656個の格子点のうち、互いに補色関係にある2色(C色とR色の2色、および、M色とG色の2色)それぞれに対応した2つの座標軸の座標成分の少なくとも一方が「0%」である格子点と、両方の座標成分が「100%」である格子点とを合わせた4384個の格子点である。
本実施形態では、このような4384個の代表格子点それぞれを表わす色データでカラーパッチが表現された代表カラーチャートデータが予め用意され、この代表カラーチャートデータに基づいて図3の印刷機71で代表カラーチャート71が印刷される。そして、分光測色計80で、代表カラーチャート71を構成する4384個のカラーパッチの色が測色されて、4384個の測色値(XYZ値)が得られる。
図8に示す色知得部610では、これら4384個の測色値(XYZ値)が取得される。
推定部620は、上記の代表カラーチャートデータをなす、4384個のカラーパッチを表わす4384個の色データのうち、後述のように色データが適宜に追加される複数の色データからなる色データ群と、その色データ群を構成する各色データについて色知得部で取得された測色値とに基づいて、上記の4384個の色データのうち、上記の色データ群を構成する色データ以外の色データが表わすカラーパッチの色をXYZ値で推定する。ここで、この推定部620は、このような色推定を後述のように反復する。また、色の推定が一回実行される毎に、上記の色データ群には後述のように色データが追加され、推定部620は、その色データが追加された新たな色データ群に基づいた色推定を行う。
ここで、本実施形態では、初回の色推定では、以下に説明する88個の色データからなる初期データ群が使われる。
この初期データ群には、まず、CMYKRG色空間上で、上記の4384個の代表格子点の配列が形成する6次元の立方体の角に相当する端点を表わす色データ(端点データ)が含まれる。
ここで、推定部620で行われる色推定は、CMYKRG色空間上の格子点間における、XYZ色空間上でそれらの格子点に対応する対応点の相互関係を統一的に規定したラプラス方程式を解いて、色推定対象の色データが表わす格子点に対応する対応点(XYZ値)を求めることで行われる。このラプラス方程式の解法については公知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。ここで、このラプラス方程式を解くには、幾つかの格子点についての対応点(XYZ値)が境界条件として使われる。このとき、上記の端点についての対応点は必ず境界条件として必要となる。そこで、本実施形態では、この端点についての対応点が測色によって得られるように、上記の初期データ群に、この端点を表わす端点色データが含まれることとなっている。
図9は、初期データ群に含まれる、端点データのリストである。
この図9のリストL1に示すように、端点データは、CMYKRG6値についての、「0%」と「100%」との2値の組合せで表される2=64個の色データである。
また、上記の初期データ群には、初回の色推定がある程度の精度で行われるように、CMYKRG各軸上の次のような格子点に対応した、CMYKRG各単色についての色データ(単色データ)も含まれる。
図10は、初期データ群に含まれる、単色データのリストである。
この図10のリストL2に示すように、単色データは、CMYKRG各軸上の「20%」、「40%」、「60%」、および「80%」の点である24個の格子点それぞれを表わす24個の色データである。
本実施形態では、図8の推定部620では、以上のような端点データと単色データとからなる初期データ群に基づいて初回の色推定が行われる。ここで、この色推定の際に、ラプラス方程式を解くと、CMYKRG色空間上の46656個の格子点の全てについて、XYZ色空間上で各格子点に対応する対応点のXYZ値が得られる。上記の推定部620では、全対応点のXYZ値のうち、上記の代表カラーチャートデータをなす4384個の色データが表わす格子点に対応する対応点であって、境界条件に使われた対応点を除く対応点のXYZ値が、相違算出部630による後述の相違の算出対象としてピックアップされる。
このとき、上記の出力プロファイルにおいて共通色空間として扱われるLab色空間上の座標は、XYZ色空間上の座標に一対一に換算されるので、上記の46656個の全格子点と、ラプラス方程式を解いて得られる全対応点を一対一に並記してテーブル形式にまとめたものは出力プロファイルと同等なものとなる。また、色推定に使われる初期データ群等の色データ群は、上記の代表カラーチャートをなす4384個のカラーパッチのうちの一部を表現したものであり、カラーチャートデータの一種であると捉えることができる。つまり、推定部620における色推定は、仮のカラーチャートデータに基づいた、出力プロファイルの仮作成であると捉えることができる。初回の色推定は、仮のカラーチャートデータをなす色データ群が、上記の88個の色データからなるデータ数の少ない初期データ群であるので粗い仮作成となる。
初回の色推定が終了すると、相違算出部630が、その色推定で得られたXYZ値が表す色推定対象のカラーパッチの推定色と、色知得部610で得られた、それらのカラーパッチについての測色値(XYZ値)が表わす正解の色との色差を算出する。
この相違算出部630で算出される色差は、上記の色推定を出力プロファイルの仮作成と捉えると、仮作成された出力プロファイルにおける46656個の格子点のうち、色知得部610で正解の色が知得されている各格子点についての精度となる。
初回の色推定では、出力プロファイルの仮作成が粗いので、これらの各格子点についての精度は低い。
データ追加部640は、初期データ群以外の色データのうち、相違算出部630で算出された色差が大きい色のカラーパッチを表わす色データを、色差が大きい順に50個だけ初期データ群に追加して新たな色データ群を作る。
反復部650は、上記の相違算出部630が相違算出を行ったタイミングで、その相違算出の対象である全推定色についての平均色差が「1」以下となるか、色データ群を構成する色データの数が「1200個」に達するという反復停止条件が満たされるか否かを判定する。そして、いずれの条件も満たされていないと判定された場合に、データ追加部630に色データの追加を指示し、推定部620に、その色データが追加された色データ群に基づいた色推定を指示し、さらに、その色推定に基づいた相違算出を相違算出部630に指示する。この反復部650は、これらの指示を、上記の反復停止条件が満たされるまで続ける。
この反復部650による各部への指示によって実行される反復では、出力プロファイルの仮作成が1回実行される度に、評価精度が低い格子点を表わす色データが、次回の仮作成で使われる仮のカラーチャートデータに追加される。そして、このようなカラーチャートデータを使った次回の仮作成では、前回評価精度が低かった格子点に対応する対応点については正解の対応点が境界条件として与えられ、その対応点の周辺の対応点については前回よりも高い精度で算出されることとなる。つまり、本実施形態では、仮のカラーチャートデータを使った出力プロファイルの仮作成が、仮作成の精度を向上させるべく仮のカラーチャートデータを補強しながら繰り返されることとなる。
また、上記の平均色差は、仮作成された出力プロファイルの全体的な精度と捉えることができる。つまり、本実施形態では、出力プロファイルの仮作成が、精度が所望の精度となるか、カラーチャートデータが表わすカラーチャートにおけるパッチ数が「1200個」という現実的な上限数に達するまで繰り返されることとなる。
図11は、パッチ数の増加に対する平均色差の推移の一例を示すグラフである。
この図11のグラフG1には、上記の88個の色データからなる初期データ群に基づく色推定ではおよそ「5」弱であった平均色差が、色推定に用いる色データの数、即ち、仮のカラーチャートデータが表わすカラーチャートにおけるパッチ数が増加するに従って低下し、そのパッチ数が「1200個」に達する前には「1」以下になる様子が示されている。
この例では、上記の反復は、パッチ数が「1200個」に達する前の、平均色差が「1」以下となった時点で停止される。
ここで、出力プロファイルの精度としては、上記の平均色差の他に、例えば、全推定色における最大色差や、全推定色中で色差が所定値以下となる推定色が占める割合等が挙げられる。つまり、本発明にいう反復部の別例として、上記の最大色差や上記の割合を反復停止条件として持ちいるものが考えられる。
図12は、パッチ数の増加に対する最大色差の推移の一例を示すグラフであり、図13は、パッチ数の増加に対する、色差が「2」以下となる推定色が占める割合の推移の一例を示すグラフである。
図12のグラフG2には、上記の88個の色データからなる初期データ群に基づく色推定ではおよそ「30」強であった最大色差が、パッチ数の増加に従って低下し、パッチ数のが「1200個」に達する前には「2」以下になる様子が示されている。また、図13のグラフG3には、上記の88個の色データからなる初期データ群に基づく色推定ではおよそ「25%」程度であった、色差が「2」以下となる推定色が占める割合が、パッチ数の増加に従って上昇し、パッチ数が「1200個」に達する前には「95%」以上になる様子が示されている。
次に、図8に戻って、本実施形態についての説明を続ける。
本実施形態では、上述した色データ群における平均色差が「1」以下となるか、パッチ数が「1200個」に達するという反復停止条件が満たされると、チャートデータ作成部660において、その場合における色データ群に、色知得部610で測色値が取得された上記の4384個のカラーパッチのうちの肌色近傍の色のカラーパッチを表わす色データ(肌色データ)と、グレー色近傍の色のカラーパッチを表わす色データ(グレー色データ)とが追加される。
図14は、肌色データのリストであり、図15は、グレー色データのリストである。
図14のリストL3には、人間の目に肌色として敏感に知覚されやすい色を表わす56個の色データが示されており、図15のリストL4には、人間の目にグレー色として敏感に知覚されやすい色を表わす88個の色データが示されている。
本実施形態では、上記の色推定と相違算出と色データの追加との反復によって得られた色データ群に、人間の目に特に敏感に知覚される色を表わす上記のような色データが追加され、その追加済みの最終的な色データ群で、カラーチャートを構成するカラーパッチ群を表現したカラーチャートデータが、出力プロファイル作成用のカラーチャートデータとして作成される。
以上に説明した本実施形態のチャートデータ作成装置600が作成したカラーチャートデータによれば、上記の反復によって得られた色データによって全体的な精度の高さが保証され、最後に追加された色データによって、人間の目に特に敏感に知覚される色についての精度の高さが保証された高精度の出力プロファイルを得ることができる。そして、本実施形態のチャートデータ作成装置600によれば、そのような高精度の出力プロファイルが得られる望ましいカラーチャートデータを、図3の印刷機71で上記の4384個のカラーパッチで構成された代表カラーチャート71を1回出力するだけで容易に作成することができる。
尚、上記では、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態として、上記の初期データ群として、図9に示す端点データと図10に示す単色データとの88個の色データを用いるチャートデータ作成装置600を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明のチャートデータ作成装置は、例えば、端点データおよび単色データに、図14に示す肌色データと図15に示すグレー色データとを加えた232個の色データを初期データ群の色データとして用いるものであっても良い。
このような別形態のチャートデータ作成装置で得られるカラーチャートデータでも、上述した実施形態のチャートデータ作成装置600と同様に高精度の出力プロファイルを得ることができる。
以下、この別形態のチャートデータ作成装置で得られるカラーチャートデータに基づいて作成される出力プロファイルの高精度性を、出力プロファイルの精度である平均色差、その精度の別例である最大色差、および、色差が「2」以下となる推定色が占める割合を使って説明する。
図16は、別形態のチャートデータ作成装置におけるカラーチャートデータ作成時の、パッチ数の増加に対する平均色差の推移の一例を示すグラフであり、図17は、パッチ数の増加に対する最大色差の推移の一例を示すグラフであり、図18は、パッチ数の増加に対する、色差が「2」以下となる推定色が占める割合の推移の一例を示すグラフである。
これら3種類の精度についての3つのグラフG4,G5,G6から、上記に説明した図8のチャートデータ作成装置600と同様に、出力プロファイルの仮作成を繰り返すと所望の精度が得られることが分かる。ただし、この別形態のチャートデータ作成装置では、初期データ群には、上記の実施形態における初期データ群よりもデータ数が多い232個の色データが含まれている。そのため、初回時のパッチ数が232個となり、所望の精度が得られるパッチ数も、図8のチャートデータ作成装置600の時よりも多くなる。しかし、図8のチャートデータ作成装置600でも最後にデータの追加を行っているので、最終的に得られるカラーチャートデータにおける色データの数、即ち、そのカラーチャートデータが表わすカラーチャートにおけるパッチ数は、互いにほぼ同数となる。また、これら2種類のチャートデータ作成装置それぞれで作成されたカラーチャートデータに基づく出力プロファイルにおける肌色やグレー色についての精度は互いにほぼ同等なものとなる。
例えば、図8のチャートデータ作成装置600で作成されたカラーチャートデータに基づく出力プロファイルにおける肌色やグレー色についての精度の一例は次のようになる。即ち、肌色の近傍色についての平均色差は0.863、最大色差は1.432となり、グレー色の近傍色についての平均色差は0.798、最大色差は1.852となる。一方、上記の別形態のチャートデータ作成装置で作成されたカラーチャートデータに基づく出力プロファイルにおける肌色やグレー色についての精度の一例は次のようになる。即ち、肌色の近傍色についての平均色差は0.863、最大色差は1.432となり、グレー色の近傍色についての平均色差は0.803、最大色差は1.849となる。このように、グレー色の近傍色について若干の差異が見られるものの両者の精度はほぼ一致する。
尚、上記では、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態として、2色の特色を用いた印刷を行なう印刷機40に対応した出力プロファイルのためのカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成装置600を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明のチャートデータ作成装置は、CMY3色やCMYK4色等といったプロセス色のみを用いた印刷や特色を1色だけ用いた印刷や3色以上の特色を用いた印刷等を行なう印刷機に対応した出力プロファイルのためのカラーチャートデータを作成するものであっても良く、あるいは、カラープリントを行うプリンタやカラー画像を表示するカラーモニタ等といった印刷機以外の出力デバイスに対応した出力プロファイルのためのカラーチャートデータを作成するものであっても良く、あるいは、原稿を読み取って画像データを得るスキャナや被写体を撮影して画像データを得るDSC(デジタルスチルカメラ)等といった入力デバイスに対応した入力プロファイルのためのカラーチャートデータを作成するものであっても良い。
また、上記では、本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態として、反復で得られたカラーチャートデータに追加する色データとして、肌色やグレー色のカラーパッチを表現した色データを採用したチャートデータ作成装置600や、初期データ群に特別に含まれる色データとして、肌色やグレー色のカラーパッチを表現した色データを採用したチャートデータ作成装置を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明のチャートデータ作成装置は、例えばオレンジ色等といった肌色やグレー色以外の色のカラーパッチを表現した色データを、最後に追加する色データや、初期データ群に特別に含まれる色データとして採用するチャートデータ作成装置であっても良く、そのような追加の色データや特別に含ませる色データを全く用いないチャートデータ作成装置であっても良い。
また、上記では、本発明にいう反復部の一例として、上記の色推定等の処理の反復を、上記の平均色差や最大色差や色差が「2」以下となる推定色が占める割合等といった精度についての条件と、カラーチャートにおけるパッチ数についての条件とのいずれか一方が満足されるまで続けさせる反復部を例示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の反復部は、例えば、精度についての条件のみが満足されるまで反復を続けさせるものであっても良く、あるいは、パッチ数についての条件のみが満足されるまで反復を続けさせるものであっても良く、あるいは、精度についての条件とパッチ数についての条件との双方が満足されるまで反復を続けさせるものであっても良い。
本発明の一実施形態によって作成されたカラーチャートデータを使って印刷を行なう印刷システムの全体構成図である。 色変換装置と色変換定義作成装置との関係を示すブロック図である。 本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態が適用された、カラーチャートデータの作成を行うチャートデータ作成システムを示す図である。 パーソナルコンピュータ100および分光測色計80の外観斜視図である。 パーソナルコンピュータ100のハードウェア構成図である。 本発明のチャートデータ作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明のチャートデータ作成プログラムの一実施形態であるチャートデータ作成プログラムを示す模式図である。 本発明のチャートデータ作成装置の一実施形態を示すブロック図である。 初期データ群に含まれる、端点データのリストである。 初期データ群に含まれる、単色データのリストである。 パッチ数の増加に対する平均色差の推移の一例を示すグラフである。 パッチ数の増加に対する最大色差の推移の一例を示すグラフである。 パッチ数の増加に対する、色差が「2」以下となる推定色が占める割合の推移の一例を示すグラフである。 肌色データのリストである。 グレー色データのリストである。 別形態のチャートデータ作成装置におけるカラーチャートデータ作成時の、パッチ数の増加に対する平均色差の推移の一例を示すグラフである。 別形態のチャートデータ作成装置におけるカラーチャートデータ作成時の、パッチ数の増加に対する最大色差の推移の一例を示すグラフである。 別形態のチャートデータ作成装置におけるカラーチャートデータ作成時の、パッチ数の増加に対する、色差が「2」以下となる推定色が占める割合の推移の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 印刷システム
2 チャートデータ作成システム
11 原稿画像
10 カラースキャナ
20 ワークステーション
30,60 フィルムプリンタ
40,70 印刷機
41 印刷物
42,71 カラーチャート
50,80 分光測色計
81 ケーブル
91 FD
92 CD−ROM
100 パーソナルコンピュータ
110 本体装置
110a FD装填口
110b CD−ROM装填口
111 CPU
112 主メモリ
113 ハードディスク装置
114 FDドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 I/Oインタフェース
120 画像表示装置
120a 表示画面
130 キーボード
140 マウス
150 バス
200 色変換装置
250 色変換定義
251 入力プロファイル
252 出力プロファイル
300 色変換定義作成装置
500 チャートデータ作成プログラム
510 色知得部
520 推定部
530 相違算出部
540 データ追加部
550 反復部
560 データ作成部
600 チャートデータ作成装置
610 色知得部
620 推定部
630 相違算出部
640 データ追加部
650 反復部
660 データ作成部

Claims (11)

  1. 色データと色とを媒介するデバイスの複数の色データについて、そのデバイスによる媒介で各色データに対応する各色を知得する色知得部と、
    前記複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、該色データ群を構成する各色データについて前記色知得部で知得された各色とに基づいて、該複数の色データのうちの、該色データ群を構成する色データ以外の色データを少なくとも含んだ複数の色データに対して前記デバイスによる媒介で対応する各色を推定する推定部と、
    前記推定部で推定された色と、前記知得部で知得された色との相違を算出する相違算出部と、
    前記推定部で推定された色のうちで相対的に前記相違が大きい色に対応する色データを前記色データ群に追加するデータ追加部と、
    前記データ追加部による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、前記推定部による色推定と、その色推定に基づいた、前記相違算出部による相違算出とを、所定条件が満たされるまで反復させる反復部と、
    カラーチャートを構成するカラーパッチ群を、前記所定条件が満たされた場合における色データ群で表現したカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成部とを備えたことを特徴とするチャートデータ作成装置。
  2. 前記デバイスが、色データの入力を受けて色を出力することで色データと色とを媒介するものであり、
    前記色知得部が、前記デバイスによって出力された色が測定されて得られた測色値を取得することで、その出力された色を知得するものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  3. 前記色データが、色空間上の点を表したものであり、
    前記知得部が、前記色空間上に規則的に並んだ格子点のうちから選択された複数の格子点それぞれを表した複数の色データについて色を知得するものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  4. 前記相違算出部が、前記推定部で推定された色と、前記知得部で知得された色との色差を前記相違として算出するものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  5. 前記反復部は、前記推定部で推定された各色の総合的な相違が所定の相違に収まるまで前記追加と前記色推定と前記相違算出とを反復させるものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  6. 前記反復部は、前記色データ群を構成する色データの数が所定数に達するまで前記追加と前記色推定と前記相違算出とを反復させるものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  7. 前記色データが、互いに補色関係にある2色それぞれに対応した2つの座標軸を有する色空間上の点を表したものであり、
    前記知得部が、前記色空間上に規則的に並んだ格子点のうち、前記2つの座標軸の少なくとも一方について0の座標成分を有する格子点については、それら2つの座標軸の双方について0でない座標成分を有する格子点よりも、多い数の複数の格子点それぞれを表した複数の色データについて色を知得するものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  8. 前記チャートデータ作成部が、前記所定条件が満たされた場合における色データ群に、前記複数の色データのうちで前記デバイスによる媒介でグレー色に対応する色データと肌色に対応する色データとの少なくとも一方の色データを追加し、その追加された色データ群で前記カラーパッチ群を表現したカラーチャートデータを作成するものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  9. 前記推定部が、前記色データ群として、前記複数の色データのうちで前記デバイスによる媒介でグレー色に対応する色データと肌色に対応する色データとの少なくとも一方の色データを含む複数の色データからなる色データ群を、色推定の反復の当初から用いるものであることを特徴とする請求項1記載のチャートデータ作成装置。
  10. コンピュータに組み込まれ、該コンピュータ上に、
    色データと色とを媒介するデバイスの複数の色データについて、そのデバイスによる媒介で各色データに対応する各色を知得する色知得部と、
    前記複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、該色データ群を構成する各色データについて前記色知得部で知得された各色とに基づいて、該複数の色データのうちの、該色データ群を構成する色データ以外の色データを少なくとも含んだ複数の色データに対して前記デバイスによる媒介で対応する各色を推定する推定部と、
    前記推定部で推定された色と、前記知得部で知得された色との相違を算出する相違算出部と、
    前記推定部で推定された色のうちで相対的に前記相違が大きい色に対応する色データを前記色データ群に追加するデータ追加部と、
    前記データ追加部による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、前記推定部による色推定と、その色推定に基づいた、前記相違算出部による相違算出とを、所定条件が満たされるまで反復させる反復部と、
    カラーチャートを構成するカラーパッチ群を、前記所定条件が満たされた場合における色データ群で表現したカラーチャートデータを作成するチャートデータ作成部とを構築することを特徴とするチャートデータ作成プログラム。
  11. 色データと色とを媒介するデバイスの複数の色データについて、そのデバイスによる媒介で各色データに対応する各色を知得する色知得過程と、
    前記複数の色データのうちの一部の色データからなる色データ群と、該色データ群を構成する各色データについて前記色知得過程で知得された各色とに基づいて、該複数の色データのうちの、該色データ群を構成する色データ以外の色データを少なくとも含んだ複数の色データに対して前記デバイスによる媒介で対応する各色を推定する推定過程と、
    前記推定過程で推定された色と、前記知得過程で知得された色との相違を算出する相違算出過程と、
    前記推定過程で推定された色のうちで相対的に前記相違が大きい色に対応する色データを前記色データ群に追加するデータ追加過程と、
    前記データ追加過程による色データの追加と、その色データが追加された色データ群に基づいた、前記推定過程による色推定と、その色推定に基づいた、前記相違算出過程による相違算出とを、所定条件が満たされるまで反復させる反復過程と、
    カラーチャートを構成するカラーパッチ群を、前記所定条件が満たされた場合における色データ群で表現したカラーチャートデータを作成するカラーチャートデータ作成過程とを備えたことを特徴とするチャートデータ作成方法。
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