JP2006021232A - 酸硬化性耐火性粒状材料組成物 - Google Patents

酸硬化性耐火性粒状材料組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 鋳型強度を向上させることと、鋳型の硬化速度を低下させずにスルホン酸の含有量を低減させることの両方を満足できる酸硬化性耐火性粒状材料組成物を提供する。
【解決手段】 耐火性粒状材料(A)、酸硬化性樹脂(B)、無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)、特定のアルコール類(D1)、特定のエーテルアルコール類(D2)及び特定のエステル類(D3)からなる群より選ばれた少なくとも1種の溶剤(D)、並びに、オキシカルボン酸(E)を含有する酸硬化性耐火性粒状材料組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特に自硬性鋳型の製造に好適に使用できる酸硬化性耐火性粒状材料組成物に関する。
従来から自硬性鋳型の製造方法の一つとして、フラン樹脂と、スルホン酸を主成分とする硬化剤組成物とを、珪砂等の耐火性粒状骨材に配合、混練して、室温で鋳型を製造する方法が行われている。この方法は自由度の高い造型作業が可能であり、また鋳型の熱的性質に優れるため高品質の鋳物が生産でき、鋳型の崩壊性や砂の再生性が良好であるといった利点を有し、非常に広く普及している。
上記のようにフラン樹脂を用いた酸硬化性鋳型は多くの利点を有するが、鋳型強度を更に向上させることが望まれる。鋳型強度の改善技術として、特許文献1には、有機カルボン酸、有機スルホン酸、有機自硬性樹脂及び珪砂からなる有機自硬性鋳型用組成物が開示されており、特許文献2には、耐火性粒状材料、酸硬化性樹脂を含有する結合剤、酸を含有する硬化剤及び特定の溶剤を含有する酸硬化性鋳型成型用耐火性粒状材料組成物が開示されている。
また、酸硬化性樹脂を用いた鋳型は、硬化剤組成物中に含まれるスルホン酸が鋳込み時に熱分解し、亜硫酸ガスなどの硫黄含有ガスが発生し、作業環境を悪化させるという問題がある。こうした問題を解決するための一法として、硬化剤組成物中のスルホン酸の含有量を低減させることが考えられるが、それによって鋳型の硬化速度が低下することのないようにしなければならない。特許文献3では、硬化剤組成物中に、1分子中に3個以上のカルボキシル基を持つオキシカルボン酸を含有させることにより、スルホン酸に起因する硫黄含有ガスの発生量を低減でき、また鋳型の硬化速度を低下できることを開示している。
特開昭55−86642号公報 特許第3203257号公報 特許第3130495号公報
しかしながら、上記特許文献の技術は、鋳型強度を向上させることと、鋳型の硬化速度を低下させずにスルホン酸の含有量を低減させることの両方を満足できるものではなく、本発明の課題は、これら2つの効果を達成できる酸硬化性耐火性粒状材料組成物を提供することである。
本発明は、耐火性粒状材料(A)、酸硬化性樹脂(B)、無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)、下記一般式(1)で表されるアルコール類(D1)、下記一般式(2)で表されるエーテルアルコール類(D2)及び下記一般式(3)で表されるエステル類(D3)からなる群より選ばれた少なくとも1種の溶剤(D)、並びに、オキシカルボン酸(E)を含有する酸硬化性耐火性粒状材料組成物に関する。
1−OH (1)
2−O−(R3−O)n−H (2)
4−COO−R5 (3)
〔式中、
1:炭素数4〜8の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基、又はベンジル基
2:炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基、又はフェニル基若しくはベンジル基
3:エチレン基又はプロピレン基
n:平均付加モル数であり、1〜12の数
4:フェニル基又はメチル基
5:炭素数2〜6の脂肪族炭化水素基又は−(R3−O)n−R2
を表す。〕
また、本発明は、耐火性粒状材料(A)、酸硬化性樹脂(B)および無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)を混合し、酸硬化性樹脂(B)を硬化させて鋳物用鋳型を製造する際に、上記本発明の酸硬化性耐火性粒状材料組成物に係る溶剤(D)の1種以上及びオキシカルボン酸(E)の存在下で酸硬化性樹脂(B)を硬化させることにより自硬性鋳型を製造する方法に関する。
また、本発明は、耐火性粒状材料(A)と、酸硬化性樹脂(B)と、硬化剤組成物とを混合し、酸硬化性樹脂(B)を硬化させて鋳物用鋳型を製造する際に用いられる硬化剤組成物であって、無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)、上記一般式(1)で表されるアルコール類(D1)、上記一般式(2)で表されるエーテルアルコール類(D2)及び上記一般式(3)で表されるエステル類(D3)からなる群より選ばれた少なくとも1種の溶剤(D)、並びに、オキシカルボン酸(E)を含有する鋳型成型用硬化剤組成物に関する。
本発明によれば、鋳型強度が向上し、また、鋳型の硬化速度を低下させずにスルホン酸の含有量を低減させることのできる酸硬化性耐火性粒状材料組成物が得られる。本発明の酸硬化性耐火性粒状材料組成物により、鋳型の強度向上を図ることができる。
本発明により提供される酸硬化性耐火性粒状材料組成物は、耐火性粒状材料(A)と、酸硬化性樹脂(B)と、硫酸、リン酸などの無機酸や芳香族系スルホン酸などの有機スルホン酸から選ばれる酸(C)〔以下、酸(C)という〕とを混合してなり、更に特定の溶剤(D)とオキシカルボン酸(E)を含有し、酸硬化性樹脂(B)を硬化させて鋳物用鋳型を製造する際に用いられる。
耐火性粒状材料(A)としては、石英質を主成分とする珪砂の他、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、アルミナサンドや人工ムライトサンド等の新砂若しくは再生砂が使用される。再生砂としては通常機械的摩耗式或は焙焼式で得られるものが使用されるが、摩耗式で再生されたものが収率も高く、経済的に優れ、一般的であり好ましい。
酸硬化性耐火性粒状材料組成物中の耐火性粒状材料(A)の含有量は90重量%以上が好ましく、95重量%以上がより好ましい。
酸硬化性樹脂(B)の例としては、フルフリルアルコール(硬化時に硬化剤の作用により重縮合して樹脂となる)、フルフリルアルコール−アルデヒド類−尿素重縮合物、フルフリルアルコール−アルデヒド類重縮合物、フルフリルアルコール−アルデヒド類−メラミン重縮合物、フルフリルアルコールポリマーなどの所謂フラン樹脂や、フェノール類−アルデヒド類重縮合物などの所謂フェノール樹脂が挙げられる。また、フルフリルアルコール−フェノール類−アルデヒド類重縮合物やフルフリルアルコール−フェノール類−尿素−アルデヒド類重縮合物などの、所謂フェノール変性フラン樹脂も用いられる。これらの酸硬化性樹脂は、1種以上を使用できる。本発明によれば、これらの酸硬化性樹脂のうち、フラン樹脂、フェノール変性フラン樹脂が特に高い効果が得られるため好ましい。酸硬化性樹脂(B)は酸硬化性耐火性粒状材料組成物中において、樹脂の固形分換算で、耐火性粒状材料(A)100重量部に対して0.6〜5重量部、更に0.6〜4重量部となる量で用いられるのが好ましい。
本発明において酸硬化性樹脂の製造に用いられるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、3,5−キシレノール等のアルキルフェノール、レゾルシノール、カテコール等の多価フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールC、ビスフェノールE等のビスフェノール類等がある。またアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、グリオキザール、フルフラールなどの従来公知のアルデヒド化合物を使用することができる。
また、本発明の酸硬化性樹脂(B)中には、上記主成分以外に、鋳型成型時に発生するホルムアルデヒドを低減させる目的で、尿素及び尿素化合物や、メラミンなどのアミンやアミド類、レゾルシンやビスフェノールAなどのフェノール類を含有させることもできる。特に、レゾルシンを酸硬化性樹脂100重量部に対し2〜30重量部(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.012〜1.5重量部)含有させるのが好ましい。
また、本発明の酸硬化性樹脂(B)中には、硬化促進剤として2,5−ビスヒドロキシメチルフラン等を酸硬化性樹脂(B)100重量部に対し、0.5〜30重量部(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.003〜1.5重量部)含有させることも、本発明の効果が顕著となり好ましい。
さらにまた、鋳型強度をより向上させる目的でN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤を加えることもできる。
本発明において用いられる酸(C)としては、硫酸、リン酸などの無機酸や、有機スルホン酸が挙げられる。これらの酸(C)は一種でも良いが、複数を使用した方が好ましい。硫酸は、有機スルホン酸を合成する際の未反応物として含有される場合や、硬化剤組成物の形態で配合される場合があるが酸(C)の合計中の比率は2〜50重量%(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.004〜1.5重量部)が好ましい。本発明の溶剤(D)の効果からみて、2〜35重量%(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.004〜1.05重量部)がより好ましく、最も好ましくは2〜20重量%(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.004〜0.6重量部)である。
またリン酸は、例えば鋳込み時に鋳型から発生する亜硫酸ガスの発生量を低減させ、作業環境を改善するために含有される。酸(C)の合計中のリン酸の比率は、5〜85重量%(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.01〜2.55重量部)が好ましい。
有機スルホン酸としては、例えばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、m−キシレン−4−スルホン酸等のキシレンスルホン酸、フェノールスルホン酸等が挙げられる。これらの有機スルホン酸を硬化剤として用いると比較的高い鋳型強度が得られるが、作業環境の点より酸(C)の合計中の比率は5〜95重量%(耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.01〜2.4重量部)が好ましい。
酸(C)は、耐火性粒状材料(A)100重量部に対して0.1〜3重量部用いられるのが好ましい。また酸(C)を使用するに際しては、例えば硬化を促進するための添加剤等の従来公知の添加剤の使用は一向に差し支えない。こうした他の添加剤としては、例えば(E)以外のカルボン酸や界面活性剤が挙げられる。なお、酸(C)を含有する硬化剤組成物として用いる場合、酸(C)は当該硬化剤組成物中に10〜90重量%、更に20〜80重量%、特に30〜70重量%含有されることが好ましい。
本発明の酸硬化性耐火性粒状材料組成物は、上述した式(1)のアルコール類、式(2)のエーテルアルコール類、式(3)のエステル類からなる群より選ばれた溶剤(D)を1種以上含有する。
鋳型強度の向上を図る観点から、アルコール類(D1)としては式(1)中のR1が炭素数4〜8の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又はベンジル基がであり、炭素数4〜6の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又はベンジル基が好ましい。またエーテルアルコール類(D2)としては式(2)中のR2が炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又はフェニル基が好ましく、炭素数4の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又はフェニル基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。エーテルアルコール類(D2)及びエステル類(D3)の、nとしては1〜5のものが好ましく、1〜2のものがより好ましい。これらの中でも、式(1)のアルコール類(D1)、式(2)のエーテルアルコール類(D2)が更には式(2)のエーテルアルコール類(D2)が本発明の効果が優れ好ましい。
具体的な例としては、アルコール類(D1)としてはプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ベンジルアルコールなどが挙げられ、エーテルアルコール類(D2)としてはエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルなどが挙げられ、エステル類(D3)としては、酢酸ブチル、安息香酸ブチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートなどが挙げられ、コスト・臭気の点から、好ましい具体例は1−ヘキサノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、特に好ましくは、エチレングリコールモノフェニルエーテルである。
本発明において使用される溶剤(D)の比率は、耐火性粒状材料(A)100重量部に対して0.01〜0.3重量部が好ましい。鋳型強度の点からより好ましくは0.015〜0.2重量部であり、最も好ましくは0.02〜0.15重量部である。また、溶剤(D)は、酸(C)を含有する硬化剤組成物中に配合することもでき、その場合、硬化剤組成物中に1〜40重量%、更に5〜35重量%、特に15〜30重量%含有することが好ましい。
オキシカルボン酸(E)としては、リンゴ酸、乳酸や、クエン酸、イソクエン酸、1,2,3−トリカルボキシ−1,3−ジヒドロキシプロパンなどの1分子中に3個以上のカルボキシル基を持つものが好ましい例として挙げられる。これらのうち、鋳型強度向上効果が高く、コストが最も低いという観点からは、クエン酸、イソクエン酸、1,2,3−トリカルボキシ−1,3−ジヒドロキシプロパンなどの1分子中に3個以上のカルボキシル基を持つものがより好ましく、クエン酸が更に好ましい。
オキシカルボン酸(E)は、耐火性粒状材料(A)100重量部に対して0.002〜0.9重量部、更に0.004〜0.6重量部、特に0.01〜0.45重量部の比率で用いることが好ましい。また、オキシカルボン酸(E)は、酸(C)を含有する硬化剤組成物中に配合することもでき、その場合、硬化剤組成物中1〜40重量%、更に2〜30重量%、特に5〜20重量%含有させることが好ましい。これらの範囲では、スルホン酸の含有量低減による硫黄含有ガスの低減に対する効果が十分に得られ、且つ鋳型強度の向上効果にも優れる。
本発明による酸硬化性耐火性粒状材料組成物を使用して鋳型を製造するには、例えば従来の常法に従って、まず耐火性粒状材料(A)100重量部に対し、酸(C)0.1〜3重量部を混合し、次いで酸硬化性樹脂(B)0.6〜5重量部を混合して、溶剤(D)及びオキシカルボン酸(E)の存在下で、成型することができる。溶剤(D)は、好ましくは酸(C)を含む硬化剤組成物中又は酸硬化性樹脂(B)中に耐火性粒状材料(A)100重量部に対し0.01〜0.3重量部となるように含有させて添加されるが、鋳型の製造時に耐火性粒状材料(砂)(A)に添加して使用しても良いし、耐火性粒状材料(A)、酸硬化性樹脂(B)、酸(C)と共に混合しても良い。また、オキシカルボン酸(E)の添加量は耐火性粒状材料(A)100重量部に対しては0.002〜0.9重量部が好ましい。オキシカルボン酸(E)は、好ましくは酸(C)を含む硬化剤組成物中に添加されるが、その場合、硬化剤組成物中に1〜40重量%添加されることが好ましい。また、オキシカルボン酸(E)は、鋳型の製造時に耐火性粒状材料(砂)(A)に添加して使用しても良いし、耐火性粒状材料(A)、酸(C)と共に混合しても良い。これら各成分の混合、成型、硬化に際しては、特に加熱、冷却の必要はなく、雰囲気温度により使用して差し支えない。
酸硬化性樹脂の合成例を以下の合成例1〜2に示す。特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を示す。
合成例1:フルフリルアルコール−フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物(フェノール変性フラン樹脂)の合成
フェノール975部(10.4モル)と48.5%水酸化カリウム水溶液18部(0.16モル)を温度計、冷却器及び撹拌器を備えた4つ口フラスコ中に入れ、80℃に保ちながら、92%パラホルムアルデヒド507部(15.5モル)を約1時間かけて添加した。その後80℃を保ちながら6時間経過した後、直ちに冷却を開始し、50%硫酸でpH5.0になるまで中和した。中和後、遠心分離により中和塩を分離した。得られた樹脂にフルフリルアルコールを1500部加え、更にN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン0.3部を添加して、フェノール変性フラン樹脂を得た。
合成例2:フルフリルアルコール−尿素−アルデヒド重縮合物(尿素変性フラン樹脂)の合成
フルフリルアルコール682.4部(6.96モル)、尿素85.7部(1.43モル)、37%ホルムアルデヒド231.9部(2.86モル)、及び25%水酸化ナトリウム水溶液0.08部を温度計、冷却器及び撹拌器を備えた4つ口フラスコ中に入れ、100℃で1時間反応させた。その後、10%塩酸0.2部を添加し、100℃でさらに3時間反応を行った。得られた樹脂にN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン3.0部を添加し、尿素変性フラン樹脂を得た。
上記のようにして得られた酸硬化性樹脂を用いて、本発明に従い酸硬化性耐火性粒状材料組成物を調製し、鋳型を成型した。その際、酸(C)を含有する下記組成の硬化剤組成物を用い、該組成物に表1、2の溶剤(D)、オキシカルボン酸(E)を添加して使用した。表1、2中の酸硬化性樹脂(B)の重量部は、樹脂のみの固形分換算量である。また、表1、2の酸(C)の重量部は純分としての量である。
<硬化剤組成物>
・m−キシレン−4−スルホン酸(東京化成工業(株)製試薬)
・硫酸(工業用97%硫酸)
・水(残部)
・溶剤(D)(表1、2)
・オキシカルボン酸(E)(表1、2)
実施例1
25℃、50%RHの条件下で、フリーマントル珪砂の新砂100部に対し、上記の硬化剤組成物0.54部と、尿素変性フラン樹脂0.8部を添加混合して得られた混合物をテストピース枠に充填し、直径50mm、高さ50mmの円柱形のテストピースを作成して、JIS Z 2604−1976に記載された方法で、30分後及び24時間後テストピース本体の圧縮強度(MPa)を測定したところ、表1に示すとおりであった。
実施例2〜11及び比較例1〜7
酸硬化性樹脂の種類と重量部、及び硬化剤組成物中の酸、溶剤、オキシカルボン酸の種類と重量部が表1〜表2に示した通りであった他は、実施例1と同様にしてテストピース本体の圧縮強度(MPa)を測定した。
Figure 2006021232
Figure 2006021232
表2中の2,5−ビスヒドロキシメチルフラン、レゾルシンの重量%は、対酸硬化性樹脂の重量%である。

Claims (5)

  1. 耐火性粒状材料(A)、酸硬化性樹脂(B)、無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)、下記一般式(1)で表されるアルコール類(D1)、下記一般式(2)で表されるエーテルアルコール類(D2)及び下記一般式(3)で表されるエステル類(D3)からなる群より選ばれた少なくとも1種の溶剤(D)、並びに、オキシカルボン酸(E)を含有する酸硬化性耐火性粒状材料組成物。
    1−OH (1)
    2−O−(R3−O)n−H (2)
    4−COO−R5 (3)
    〔式中、
    1:炭素数4〜8の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基、又はベンジル基
    2:炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基、又はフェニル基若しくはベンジル基
    3:エチレン基又はプロピレン基
    n:平均付加モル数であり、1〜12の数
    4:フェニル基又はメチル基
    5:炭素数2〜6の脂肪族炭化水素基又は−(R3−O)n−R2
    を表す。〕
  2. オキシカルボン酸(E)が1分子中に3個以上のカルボキシル基を持つ請求項1記載の酸硬化性耐火性粒状材料組成物。
  3. 溶剤(D)の含有量が耐火性粒状材料(A)100重量部に対して、0.01〜0.3重量部である請求項1又は2に記載の酸硬化性耐火性粒状材料組成物。
  4. 耐火性粒状材料(A)、酸硬化性樹脂(B)および無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)を混合し、酸硬化性樹脂(B)を硬化させて鋳物用鋳型を製造する際に、請求項1に記載した溶剤(D)の1種以上及びオキシカルボン酸(E)の存在下で酸硬化性樹脂(B)を硬化させることにより自硬性鋳型を製造する方法。
  5. 耐火性粒状材料(A)と、酸硬化性樹脂(B)と、硬化剤組成物とを混合し、酸硬化性樹脂(B)を硬化させて鋳物用鋳型を製造する際に用いられる硬化剤組成物であって、無機酸及び有機スルホン酸から選ばれる酸(C)、下記一般式(1)で表されるアルコール類(D1)、下記一般式(2)で表されるエーテルアルコール類(D2)及び下記一般式(3)で表されるエステル類(D3)からなる群より選ばれた少なくとも1種の溶剤(D)、並びに、オキシカルボン酸(E)を含有する鋳型成型用硬化剤組成物。
    1−OH (1)
    2−O−(R3−O)n−H (2)
    4−COO−R5 (3)
    〔式中、
    1:炭素数4〜8の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基、又はベンジル基
    2:炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基、又はフェニル基若しくはベンジル基
    3:エチレン基又はプロピレン基
    n:平均付加モル数であり、1〜12の数
    4:フェニル基又はメチル基
    5:炭素数2〜6の脂肪族炭化水素基又は−(R3−O)n−R2
    を表す。〕
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