JP3181480B2 - 鋳型用粘結剤組成物、鋳型組成物および鋳型の製造方法 - Google Patents
鋳型用粘結剤組成物、鋳型組成物および鋳型の製造方法Info
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Description
する粘結剤組成物に関するものである。又、この粘結剤
組成物を配合した鋳型組成物、およびこの粘結剤組成物
を使用して、鋳型を製造する方法に関するものである。
鋳型を製造する造型法として、自硬性鋳型法、コールド
ボックス鋳型法、クローニング法(シェル法)は公知で
ある。特に有機自硬性鋳型造型法は機械鋳物分野を中心
に生産性、鋳物品質、安全衛生上の観点から無機系に代
わって既に汎用的な造型法となっている。
はフェノール樹脂を粒状耐火物に被覆した、いわゆるコ
ーテッドサンドを加熱硬化して鋳型を製造するクローニ
ング法が幅広く使用されている。
生産速度、更に鋳型、鋳物の品質を改善するために、ガ
ス状又はエロゾル状物質で常温硬化させるコールドボッ
クス鋳型法がクローニング法を代替する鋳型の製造法と
して鋳物業界で真剣に導入が試みられてきている。
及びガス硬化性鋳型造型法に用いられる粘結剤組成物と
して、水溶性フェノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液
を粘結剤とし、これを有機エステルで硬化せしめる鋳物
砂用粘結剤組成物が、特開昭50-130627 号公報、特開昭
58-154433号公報や特開昭58-154434 号公報により公知
である。また、ビスフェノールとホルムアルデヒドとを
縮重合させたフェノール系樹脂を粘結剤として使用する
こと (特開昭62-40948号公報、特開昭63-40636号公報)
や、カリウムアルカリ性ビスフェノール・フェノール共
重合型レゾール樹脂を粘結剤として使用すること (特開
平5-123818号公報) も公知である。
て二酸化炭素を用いるプロセスが提案されている(特公
平1-224263号公報)。これは、有機エステルのガスに比
べ人体への悪影響が少ない二酸化炭素のガスを使用する
ため、安全衛生上の観点から特に注目されている。
剤中に硫黄原子を含まないため酸硬化性樹脂を用いた鋳
型造型法に比較して浸硫の傾向が小さい等の長所を有す
るが、反面酸硬化性鋳型造型法に比較して、鋳型強度が
低い、可使時間が短い、砂再生性が劣るなどの欠点を有
しており、更にその改良が望まれている。
脂及び脂肪族化合物を必須成分とする鋳物用砂型の製造
方法が開示されているが、得られる鋳型の強度が低いと
いう問題点があった。
を解決すべく鋭意研究の結果、フェノール・アルデヒド
変性樹脂を粘結剤とし、これを有機エステル及び/又は
炭酸ガスで硬化せしめる鋳型用粘結剤組成物において、
フェノール・アルデヒド変性樹脂に特定の脂肪族化合物
を使用することにより、砂流動性が大幅に向上すること
を見出し本発明を完成するに至った。特に、一旦鋳造し
た後再使用を目的とする回収砂や複数回繰り返して使用
した再生砂で混練砂の流動性が低下するが、本発明によ
り、砂流動性が大幅に向上することを見出した。
変性樹脂と、脂肪酸類、脂肪族アルコール類、脂肪族ア
ミン類、脂肪族アミド類及び脂肪族アルカノールアミド
類の中から選ばれる1種以上とを必須成分とすることを
特徴とする鋳型用粘結剤組成物に関する。
対して、前記の鋳型用粘結剤組成物0.1〜15重量部から
なる混合物を混練して得られることを特徴とする鋳型組
成物に関する。
物を用い、かつ硬化剤として有機エステル及び/又は炭
酸ガスを用いることを特徴とする鋳型の製造方法に関す
る。
は、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、およびリ
ノレン酸のような飽和ならびに不飽和脂肪酸が挙げられ
る。また、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸
の混合物である市販のレッドオイル(red oil) のような
酸の混合物も好ましい。
ル類としてはステアリンアルコールのように飽和炭化水
素基か、またはオレイルアルコールのように不飽和炭化
水素基を含むものが挙げられる。種々の炭化水素基の混
合物を含む市販アルコール類も使用することができる。
また、アルコール類と1〜5モルのエチレンオキサイド
またはプロピレンオキサイドとの反応によって生成した
アルコール類の誘導体も好ましい。
和脂肪族アミン類であり、かつ該アミン類は第一級、第
二級または第三級アミン類であるものが挙げられる。こ
れらの中でも、第二級および第三級アミン類としては10
〜20個の炭素原子を有する1つの長鎖炭化水素基を含
み、一方窒素に結合するその他の炭化水素基は1〜3の
炭素原子を含んでいるものが好ましい。アミン類とエチ
レンオキサイドまたはプロピレンオキサイドとの反応に
よって生成する第一級もしくは第二級アミン類のアルカ
ノール誘導体も挙げられる。
ド類としては、10〜20個の炭素原子を有する長鎖炭化水
素基を1つ以上含むものが好ましい。
により、混練砂の流動性が大幅に改善されるのは、脂肪
族化合物の有する長鎖炭化水素基が耐火性粒状材料の表
面に配向し、耐火性粒状材料間の潤滑性を向上させてい
るためであり、その結果、充填性が向上し、鋳型強度向
上に結びつくものと推察される。
は、フェノール・アルデヒド変性樹脂に対し、本発明に
係る上記の脂肪族化合物をフェノール・アルデヒド変性
樹脂の固形分に対し通常 0.1〜50重量%、好ましくは
0.5〜40重量%使用する。脂肪族化合物が 0.1重量%未
満では砂流動性向上効果が殆どなく、逆に50重量%を超
えると鋳型強度が低下する。
如き脂肪族化合物を併用する形態としては、フェノール
・アルデヒド変性樹脂又は水溶液中に含有させてもよい
し、有機エステル中に混合せしめてもよいし、或いはそ
れらと別途に耐火性粒状材料に添加してもよい。またこ
の際、周知の溶媒に希釈して混練性を高めて添加するこ
ともできる。
を自硬性鋳型造型法によって製造するには、耐火性粒状
材料 100重量部に、硬化剤である有機エステル0.05〜9
重量部、好ましくは 0.1〜5重量部、本発明の鋳型用粘
結剤組成物をアルカリ水溶液の形態で固形分として 0.1
〜15重量部、好ましくは 0.3〜5重量部を周知の方法で
混練し、従来の自硬性鋳型製造プロセスをそのまま利用
して鋳型を製造することができる。
鋳型造型法によって製造するには、まず耐火性粒状材料
100重量部に、本発明の鋳型用粘結剤組成物をアルカリ
水溶液の形態で固形分として 0.1〜15重量部、好ましく
は 0.3〜5重量部を加えた混練砂を手込め、もしくは加
圧空気でのブローイングにより模型中に充填し、次いで
ガス状もしくはエロゾル状の有機エステル0.05〜9重量
部を吹き込んでフェノール・アルデヒド変性樹脂混合物
を硬化させることにより、鋳型を製造する。
は、ラクトン類或いは炭素数1〜10の一価又は多価アル
コールと炭素数1〜10の有機カルボン酸より誘導される
有機エステルの単独もしくは混合物が用いられるが、自
硬性鋳型造型法ではγ−ブチロラクトン、プロピオンラ
クトン、ε−カプロラクトン、ギ酸エチル、エチレング
リコールジアセテート、エチレングリコールモノアセテ
ート、トリアセチン等を用いるのが好ましく、ガス硬化
性鋳型造型法ではギ酸メチルを用いるのが好ましい。更
に、ガス状等の有機エステルに代えて、炭酸ガスを使用
して鋳型用粘結剤組成物を硬化させる場合には、粘結剤
組成物中に適正量の硼酸、硼酸塩、アルミン酸塩等のオ
キシアニオンを有する化合物を添加し、このオキシアニ
オンを有する化合物と炭酸ガスの共働作用によって、フ
ェノール・アルデヒド変性樹脂を硬化させることができ
る (特開平1-224263号公報) 。本発明の鋳型用粘結剤組
成物については自硬性鋳型造型法でもガス硬化性鋳型造
型法でも、特に制限されるものではない。
ランカップリング剤を加えても差し支えない。好ましい
シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルト
リエトキシシランやγ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ド変性樹脂は、下記の一般式(1) で表されるビスフェノ
ール類から選ばれる1種以上の化合物と、アルデヒド化
合物とを共縮合して得られるもの、もしくは、フェノー
ル類から選ばれる1種以上の化合物及び上記の一般式
(1) で表されるビスフェノール類から選ばれる1種以上
の化合物と、アルデヒド化合物とを共縮合して得られる
ものである。
具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノ
ールZ、ビスフェノールS、ビスフェノールAF、ビス
フェノールAP、ジ− sec−ブチル−ビスフェノール
A、ジ−イソプロピル−ビスフェノールA、 1,1−エチ
リデン−ビスフェノール、メチル−エチル−メチレン−
ビスフェノールA、メチルイソブチル−メチレン−ビス
フェノール、メチル−ヘキシル−メチレン−ビスフェノ
ール、メチル−フェニル−メチレン−ビスフェノール、
4,4'−チオジフェノール等が挙げられ、それらが単独で
又は混合して使用される。
〜(4) で表される化合物の中から選ばれる1種以上が使
用される。
2以下の炭化水素基を表わす。)
数2以下の炭化水素基を表わす。)
水素基又は芳香族炭化水素基を表わす。) 。
る化合物の具体例としては、フェノール、クレゾール、
3,5−キシレノール等が挙げられる。一般式(3) で表さ
れる化合物は多価フェノールであって、具体例として
は、レゾルシノールやカテコール等が挙げられる。ま
た、一般式(4) で表される化合物は、主としてパラ位に
炭素数3以上のアルキル基やフェニル基が結合したもの
であり、具体例としては、ノニルフェノール、p−tert
−ブチルフェノール、イソプロペニルフェノール、フェ
ニルフェノール等が挙げられる。また、カシューナッツ
殻液のような各種のフェノール類の混合物等も使用でき
る。特に、フェノール類としては、フェノールとクレゾ
ールの混合物が好ましい。
アルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、グ
リオキザール等が、単独で又は混合して使用される。
及びビスフェノール類と、アルデヒド化合物とを共縮合
する際、各化合物のモル比は、以下の通りであるのが好
ましい。即ち、ビスフェノール類のモル数、もしくはフ
ェノール類のモル数とビスフェノール類のモル数との合
計モル数に対する、アルデヒド化合物のモル数の比が1.
0〜5.0 〔 (ビスフェノール類のモル数、もしくはフェ
ノール類のモル数+ビスフェノール類のモル数) :アル
デヒド化合物のモル数=1: 1.0〜5.0 〕であるのが好
ましい。特に、アルデヒド化合物のモル数の比が 1.5〜
3.0 であるのが、より好ましい。アルデヒド化合物のモ
ル数の比が 1.0未満になると、得られたフェノール・ア
ルデヒド変性樹脂を使用して造型しても、鋳型の強度が
充分に向上しない傾向が生じる。逆に、アルデヒド化合
物のモル数の比が 5.0を超えると、得られたフェノール
・アルデヒド変性樹脂のアルデヒド臭が強く、作業環境
が悪くなる恐れがある。また、フェノール類とビスフェ
ノール類を併用する場合、フェノール類のモル数に対す
る、ビスフェノール類のモル数の比は、 0.001〜1000程
度 (フェノール類のモル数:ビスフェノール類のモル数
=1: 0.001〜1000) が好ましい。特に、ビスフェノー
ル類のモル数の比が0.01〜90であるのがより好ましい。
ビスフェノール類のモル数が 0.001未満であったり、或
いは1000を超えると、得られる鋳型の強度が充分に向上
しない傾向が生じる。
及びビスフェノール類と、アルデヒド化合物との共縮重
合は、一般的に水溶液中で行われ、フェノール・アルデ
ヒド変性樹脂が得られる。例えば、所定量のビスフェノ
ール類もしくはフェノール類及びビスフェノール類を溶
解させた水溶液中に、所定量のアルデヒド化合物を徐々
に添加しながら、共縮重合させて得るのが好ましい。こ
の際、反応触媒としては、水酸化カリウム(KOH) 、水酸
化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)等のアルカ
リ触媒が使用されるが、特に、水酸化カリウムを使用す
るのが好ましい。本発明におけるフェノール・アルデヒ
ド変性樹脂は、アルカリ性水溶液に調整されるため、共
縮重合の際に所定量の水酸化カリウムを使用しても良い
し、また反応触媒として最小限の水酸化カリウムを使用
し、共縮重合を終えた後、所定量の水酸化カリウムを添
加してもよい。また、共縮重合を終えた後において、水
酸化カリウムと共に水酸化ナトリウムや水酸化リチウム
を併用して、所定のアルカリ性になるようにしてもよ
い。更に、酸触媒を使用して共縮重合させた後、次いで
水酸化カリウム等のアルカリ触媒を使用して共縮重合を
進行させてもよい。フェノール・アルデヒド変性樹脂の
アルカリ水溶液において、ビスフェノール類の水酸基の
モル数、もしくはフェノール類の水酸基のモル数とビス
フェノール類の水酸基のモル数との合計モル数に対す
る、全アルカリのモル数の比は、 0.2〜1.2 であるのが
好ましい。また、アルカリ水溶液中における、フェノー
ル・アルデヒド変性樹脂の濃度は、30〜75重量%である
のが好ましい。
は、更にアルコール類を共縮合することにより、耐火性
粒状材料と混練した場合における、混練砂の流動性及び
模型への充填性に優れるものとなる。アルコール類とし
ては、炭素数2〜10の1価アルコールが好ましく、例え
ば、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、 sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘ
キシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアル
コール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシ
ルアルコール等が挙げられる。特に、1価アルコールと
して、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコール、イソブチルアルコール、 sec−ブチ
ルアルコール又はtert−ブチルアルコールを使用するの
が最も好ましい。配合割合としては、ビスフェノール類
のモル数、もしくはフェノール類のモル数とビスフェノ
ール類のモル数との合計モル数に対して0.0001〜0.5 倍
モルが好ましい。特に、アルコール類が0.01〜0.2 倍モ
ルであるのがより好ましい。アルコール類のモル数が0.
0001倍モル未満になると、アルコール類を添加する効果
がなく、逆に、 0.5倍モルを超えると鋳型の強度が充分
に向上しない傾向が生じる。
とする珪砂の他、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン
砂、アルミナサンド等の無機耐火性粒状材料が使用され
るが、特に限定されるものではない。
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
%水酸化カリウム水溶液に、表1に示したモル比で定め
られる量のフェノール類とビスフェノール類とアルコー
ル類とを加え、攪拌し溶解させた。この溶液を80℃に保
持しながら、表1に示したモル比で定められる量のアル
デヒド化合物を徐々に加えた。そして、反応溶液中にお
けるフェノール・アルデヒド変性樹脂の重量平均分子量
が2500に達する時点まで80℃で反応を続けた。重量平均
分子量が2500に達する時点の判定は、反応溶液の粘度を
測定することによって行った。反応終了後、室温まで冷
却した後、フェノール類の水酸基のモル数とビスフェノ
ール類の水酸基のモル数の合計モル数に対する、水酸化
カリウムのモル数の比が0.85となるように、50%水酸化
カリウム水溶液を加えた。以上のようにして、フェノー
ル・アルデヒド変性樹脂のアルカリ水溶液を得た。そし
て、表1に示した各種の脂肪族化合物をフェノール・ア
ルデヒド変性樹脂 100重量部に対して、10重量部水溶液
中に添加した。以上のようにして、鋳型用粘結剤組成物
水溶液1を調整した。なお、粘結剤組成物水溶液中の粘
結剤組成物(フェノール・アルデヒド変性樹脂、脂肪族
化合物)の含有量は50重量%であった。フェノール・ア
ルデヒド変性樹脂水溶液の固形分量は、空気循環式炉内
で秤量した試料(2.0±0.1g)を3時間 100℃に加熱する
ことによって測定した。
類のモル数、ビスフェノール類のモル数、もしくはフェ
ノール類のモル数とビスフェノール類のモル数との合計
モル数に対する、アルデヒド化合物のモル数の比であ
る。即ち、〔アルデヒド化合物のモル数/ (フェノール
類のモル数+ビスフェノール類のモル数) 〕である。ま
た、Bなる項目は、フェノール類とビスフェノール類を
併用した場合、フェノール類のモル数に対する、ビスフ
ェノール類のモル数の比である。即ち、〔ビスフェノー
ル類のモル数/フェノール類のモル数〕である。さら
に、Cなる項目は、フェノール類のモル数、ビスフェノ
ール類のモル数、もしくはフェノール類のモル数とビス
フェノール類のモル数との合計のモル数に対する、アル
コール類のモル数の比である。即ち、〔アルコール類の
モル数/ (フェノール類のモル数+ビスフェノール類の
モル数) 〕である。
応溶液中におけるフェノール・アルデヒド変性樹脂の重
量平均分子量が1800に達する時点まで反応を続けた以外
は、鋳型用粘結剤組成物水溶液1と同一の方法で、鋳型
用粘結剤組成物2を調整した。表2に反応モル比及び添
加した化合物の種類を示す。添加した化合物の量はフェ
ノール・アルデヒド変性樹脂水溶液の固形分に対して10
重量%である。
型用粘結剤組成物水溶液2の調整の際に、反応終了後に
得られたフェノール・アルデヒド変成樹脂の水溶液90重
量部と、四硼酸ナトリウム・10水和物5重量部と、95%
水酸化カリウム5重量部とを混合して、鋳型用粘結剤組
成物水溶液3を調整した。表3に反応モル比及び添加し
た化合物の種類を示す。添加した化合物の量はフェノー
ル・アルデヒド変性樹脂水溶液の固形分に対して10重量
%である。
の新砂 100重量部に対し、硬化剤であるトリアセチン
0.3重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 0.
5重量%(対フェノール・アルデヒド変性樹脂)を含有
するフェノール・アルデヒド変性樹脂(固形分49%、重
量平均分子量2300)を 1.5重量部添加混練した混合物よ
り造型した鋳型を用い、FC−25(S/M=3.5)を鋳造し、回
収した砂をクラッシャーにかけ、日本鋳造製M型ロータ
リークレーマーを用いて再生(A再生、2パス)した。
以上の工程を5回繰り返して得られた再生砂を以下の鋳
型強度試験用の調製に用いた。
再生砂 100重量部に対して、トリアセチンを 0.3重量
部、鋳型用粘結剤組成物水溶液1を 1.5重量部添加混練
してなる混合物を、50mmφ×50mmhのテストピース用模
型に充填し、混練から24時間後の圧縮強度(kg/cm2)を測
定した。また、同時に混練砂の流動性・充填性を測定し
た。即ち、内径50mm、内部有効長 100mmの試験筒の底部
に受台を取り付け、3mm 目の篩を通して、試験筒に混練
砂を充填する。表1の比較例に示した粘結剤組成物を使
用して混練した砂の充填重量を 100として、各実施例の
充填重量を比較例1との比較で求めた。数値が大きいほ
ど流動性及び充填性が良いことを示している。結果を表
1に示す。
ち、再生砂 100重量部に対し、鋳型用粘結剤組成物水溶
液2を 2.0重量部添加混練してなる混合物を、50mmφ×
50mmhのガス硬化用テストピース用模型に充填した。こ
の模型中に 1.5重量部のガス状のギ酸メチルを注入し、
注入後から24時間後の圧縮強度(kg/cm2)及び充填性(比
較例5を 100とする)を測定した。結果を表2に示す。
粘結剤組成物水溶液3を 3.5重量部添加混練した混合物
を50mmφ×50mmhのガス用テストピース枠に充填し、炭
酸ガスを10リットル/分の流速で2分間通気させ、ガス
硬化性鋳型製造法で鋳型を造型した。この鋳型の24時間
経過後の圧縮強度(kg/cm2)及び充填性(比較例9を 100
とする)を測定した。その結果を表3に示す。
製造方法によれば、従来の製造方法にに比べて、砂流動
性を大幅に向上することができる。特に、再生砂におい
て、その効果が顕著である。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記の一般式(1) で表されるビスフェノ
ール類から選ばれる1種以上の化合物と、アルデヒド化
合物とを共縮合して得られたフェノール・アルデヒド変
性樹脂(A) と、脂肪酸類、脂肪族アルコール類、脂肪族
アミン類、脂肪族アミド類及び脂肪族アルカノールアミ
ド類の中から選ばれる1種以上(B) とを必須成分とする
ことを特徴とする鋳型用粘結剤組成物。 【化1】 - 【請求項2】 フェノール類から選ばれる1種以上の化
合物及び下記の一般式(1) で表されるビスフェノール類
から選ばれる1種以上の化合物と、アルデヒド化合物と
を共縮合して得られたフェノール・アルデヒド変性樹脂
(a) と、脂肪酸類、脂肪族アルコール類、脂肪族アミン
類、脂肪族アミド類及び脂肪族アルカノールアミド類の
中から選ばれる1種以上(b) とを必須成分とすることを
特徴とする鋳型用粘結剤組成物。 【化2】 - 【請求項3】 ビスフェノール類としてビスフェノール
A又はビスフェノールFを使用する請求項1又は2記載
の鋳型用粘結剤組成物。 - 【請求項4】 フェノール類としてフェノールとクレゾ
ールとの混合物を使用する請求項2又は3記載の鋳型用
粘結剤組成物。 - 【請求項5】 フェノール・アルデヒド変性樹脂が、さ
らにアルコール類を共縮合して得られたものである請求
項1〜4の何れか1項に記載の鋳型用粘結剤組成物。 - 【請求項6】 耐火性骨材 100重量部に対して、請求項
1〜5の何れか1項に記載の鋳型用粘結剤組成物 0.1〜
15重量部からなる混合物を混練して得られることを特徴
とする鋳型組成物。 - 【請求項7】 耐火性骨材 100重量部に対して、有機エ
ステル硬化剤0.05〜9重量部、請求項1〜5の何れか1
項に記載の鋳型用粘結剤組成物 0.1〜15重量部からなる
混合物を混練して得られることを特徴とする鋳型組成
物。 - 【請求項8】 請求項1〜5の何れか1項に記載の鋳型
用粘結剤組成物を用い、かつ硬化剤として有機エステル
及び/又は炭酸ガスを用いることを特徴とする鋳型の製
造方法。
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JP32463894A JP3181480B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 鋳型用粘結剤組成物、鋳型組成物および鋳型の製造方法 |
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