JPH06210393A - 鋳型用粘結剤組成物及び鋳型の製造方法 - Google Patents

鋳型用粘結剤組成物及び鋳型の製造方法

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JPH06210393A
JPH06210393A JP2064593A JP2064593A JPH06210393A JP H06210393 A JPH06210393 A JP H06210393A JP 2064593 A JP2064593 A JP 2064593A JP 2064593 A JP2064593 A JP 2064593A JP H06210393 A JPH06210393 A JP H06210393A
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JP
Japan
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binder composition
mold
phenol
phenols
aqueous solution
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JP2064593A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Funada
等 船田
Akira Yoshida
昭 吉田
Wataru Mizuno
渉 水野
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧縮強度の鋳型を得ることができる鋳型
用粘結剤組成物を提供する。 【構成】 この鋳型用粘結剤組成物は、フェノール−ア
ルデヒド変性樹脂を主体して含有する。フェノール−ア
ルデヒド変性樹脂は、フェノール類と多価フェノール類
とアルデヒド類とを三元共縮重合して得られるものであ
る。フェノール類としては、フェノール,クレゾール,
3,5-キシレノールが、単独で又は混合して使用される。
多価フェノール類としては、レゾルシノール,カテコー
ル,ハイドロキノン,フロログリシンが、単独で又は混
合して使用される。アルデヒド化合物としては、ホルム
アルデヒド,パラホルムアルデヒド,フルフラール,グ
リオキザールが、単独で又は混合して使用される。この
鋳型用粘結剤組成物と耐火性粒状材料とを混練し、所望
の方法で鋳型を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳型を製造する際に使
用する粘結剤組成物に関し、得られる鋳型の強度を向上
させることのできる粘結剤組成物に関するものである。
また、この粘結剤組成物を使用して、鋳型を製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋳型は、耐火性粒状材料と粘
結剤組成物とを混練した混練砂を、模型に充填し、その
後粘結剤組成物中の粘結剤を硬化させることにより製造
されている。粘結剤としては、フラン系樹脂,水溶性フ
ェノール樹脂,ウレタン系樹脂等の各種の硬化性樹脂が
使用されている。この中でも、水溶性フェノール樹脂
は、有機エステル又は炭酸ガスで硬化するため、自硬性
若しくはガス硬化性鋳型製造時の作業環境の悪化を防止
しうるものとして知られている(特開昭50-130627号公
報,特公昭61-43132号公報,特公昭61-37022号公報)。
ここで言う水溶性フェノール樹脂は、アルカリ性フェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂であって、フェノールとホ
ルムアルデヒドとを、アルカリの存在下で縮重合させた
もの、又は縮重合させた後アルカリを添加したものであ
る。
【0003】しかしながら、このアルカリ性フェノール
−ホルムアルデヒド樹脂を含有する粘結剤組成物と耐火
性粒状材料とを混練して、鋳型を製造する場合、フラン
系樹脂を含有する粘結剤組成物を使用した場合に比べ
て、得られる鋳型の強度が低いという憾みがあった。こ
のため、フェノールに代えてビスフェノールを使用し、
ビスフェノールとホルムアルデヒドとを縮重合させたフ
ェノール系樹脂を粘結剤として使用することが提案され
ている(特開昭62-40948号公報,特開昭63-40636号公
報)。また、フェノールに代えて多価フェノールを使用
し、多価フェノールとホルムアルデヒドとを縮重合させ
たフェノール系樹脂を粘結剤として使用することも提案
されている(特開平1-166853号公報)。しかし、これら
の提案された技術を使用しても、得られる鋳型の強度
を、未だ十分に向上させることはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、得られる鋳型の強度を十分に向上させることのでき
る粘結剤組成物を得るべく、種々研究を行なった。その
結果、単にフェノール類とホルムアルデヒドとの二元縮
重合によって得られる粘結剤ではなく、ある特定のフェ
ノール類とある特定の多価フェノール類とアルデヒド化
合物との三元共縮重合によって得られるフェノール系樹
脂を粘結剤として用いれば、得られる鋳型の強度を十分
に向上させ得ることを見出し、本発明に到達したのであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、フェノ
ール−アルデヒド変性樹脂を主体として含有する鋳型用
粘結剤組成物において、該フェノール−アルデヒド変性
樹脂が、下記一般式(1)で表わされるフェノール類と、
下記一般式(2)で表わされる多価フェノール類と、アル
デヒド化合物とを共縮重合して得られたものであること
を特徴とする鋳型用粘結剤組成物に関するものである。
また、この鋳型用粘結剤組成物を使用した鋳型の製造方
法に関するものである。
【化3】 (式中、R1及びR2は、水素原子又は炭素数2以下の炭
化水素基を表わす。)
【化4】 (式中、R3は、水素原子,水酸基又は炭素数2以下の炭
化水素基を表わす。)
【0006】本発明に係る鋳型用粘結剤組成物中には、
フェノール−アルデヒド変性樹脂が主体として含有され
ている。フェノール−アルデヒド変性樹脂は、フェノー
ル類と、多価フェノール類と、アルデヒド化合物とを共
縮重合して得られるものである。フェノール類として
は、上記した一般式(1)で表わされる化合物が、単独で
又は混合して使用される。一般式(1)で表わされる化合
物の具体例としては、フェノール,クレゾール,3,5-キ
シレノール等が挙げられる。また、多価フェノール類と
しては、上記した一般式(2)で表わされる化合物が、単
独で又は混合して使用される。一般式(2)で表わされる
化合物の具体例としては、レゾルシノール,カテコー
ル,ハイドロキノン,フロログリシン等が挙げられる。
また、アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド,
パラホルムアルデヒド,フルフラール,グリオキザール
等が、単独で又は混合して使用される。
【0007】フェノール類と、多価フェノール類と、ア
ルデヒド化合物とを共縮重合する際、各化合物のモル比
は、以下のとおりであるのが好ましい。即ち、フェノー
ル類のモル数に対する、多価フェノール類のモル数の比
が0.001〜1000(フェノール類のモル数:多価フェノー
ル類のモル数=1:0.001〜1000)であるのが好ましい。
特に、多価フェノール類のモル数の比が0.01〜90である
のが、より好ましい。多価フェノール類のモル数の比が
0.001未満になったり、或いは1000を超えると、得られ
るフェノール−アルデヒド変性樹脂を使用しても、鋳型
の強度が十分に向上しない傾向が生じる。
【0008】また、フェノール類のモル数と多価フェノ
ール類のモル数との合計モル数に対する、アルデヒド化
合物のモル数の比が1.0〜3.0[(フェノール類のモル数
+多価フェノール類のモル数):アルデヒド化合物のモ
ル数=1:1.0〜3.0]であるのが好ましい。特に、アル
デヒド化合物のモル数の比が1.5〜2.0であるのが、より
好ましい。アルデヒド化合物のモル数の比が1.0未満に
なると、得られたフェノール−アルデヒド変性樹脂を使
用して造型しても、鋳型の強度が十分に向上しない傾向
が生じる。逆に、アルデヒド化合物のモル数の比が3.0
を超えると、得られたフェノール−アルデヒド変性樹脂
のアルデヒド臭が強く、作業環境が悪くなる恐れがあ
る。
【0009】フェノール類と、多価フェノール類と、ア
ルデヒド化合物との共縮重合は、一般的に水溶液中で行
なわれ、フェノール−アルデヒド変性樹脂が得られるの
である。この際、反応触媒としては、水酸化カリウム
(KOH)を使用するのが好ましい。本発明におけるフ
ェノール−アルデヒド変性樹脂は、アルカリ性水溶液に
調整されるため、共縮重合の際に所定量の水酸化カリウ
ムを使用しても良いし、また反応触媒として最小限の水
酸化カリウムを使用し、共縮重合を終えたあと、所定量
の水酸化カリウムを添加してもよい。また、共縮重合を
終えたあとにおいては、水酸化カリウムと共に水酸化ナ
トリウム(NaOH)や水酸化リチウム(LiOH)を
併用して、所定のアルカリ性になるようにしてもよい。
更に、酸触媒を使用して共縮重合させた後、次いで水酸
化カリウム等のアルカリ触媒を使用して共縮重合を進行
させてもよい。フェノール−アルデヒド変性樹脂のアル
カリ水溶液において、フェノール類のモル数と多価フェ
ノール類のモル数との合計モル数に対する、全アルカリ
のモル数の比は、0.2〜1.2であるのが好ましい。また、
アルカリ水溶液中における、フェノール−アルデヒド変
性樹脂の濃度は、30〜75重量%であるのが好ましい。
【0010】本発明に係る鋳型用粘結剤組成物は、フェ
ノール−アルデヒド変性樹脂を主体として含有するもの
であるが、その他の物質として、以下の如きものが含有
されていてもよい。例えば、得られる鋳型強度の更なる
向上を図るために、シランカップリング剤が含有されて
いるのが好ましい。シランカップリング剤としては、従
来公知の各種のものを使用することができる。特に、γ
-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ-アミノ
プロピルトリエトキシシラン,γ-(2-アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン,N-グリシジル-N,N-
ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アミン等を使用
することができる。
【0011】また、本発明に係る鋳型用粘結剤組成物中
に、ノニオン界面活性剤,カチオン界面活性剤,アニオ
ン界面活性剤,両性界面活性剤等の各種界面活性剤、或
いは尿素,尿素化合物,アミド化合物等の有機窒素化合
物を含有させておくことにより、耐火性粒状材料と混練
した混練砂の流動性や模型への充填性を向上させること
ができる。更に、耐火性粒状材料として再生砂を使用す
る場合には、鋳型用粘結剤組成物中に塩化カルシウムや
酸化アルミニウム等の各種多価金属塩を含有させておく
ことにより、得られる鋳型の強度を更に向上させること
ができる。
【0012】本発明に係る鋳型用粘結剤組成物を使用し
て、鋳型を製造するには、一般的に自硬性鋳型造型法又
はガス硬化性鋳型造型法が採用される。自硬性鋳型造型
法の具体例としては、耐火性粒状材料100重量部に対し
て、有機エステル0.1〜5重量部を添加混練する。続け
て、本発明に係る鋳型用粘結剤組成物をアルカリ水溶液
の形態で0.4〜15重量部となるように加え、再び混練す
る。このようにして得られた混練砂を模型に充填し、放
置して硬化させれば、自硬性鋳型を得ることができる。
また、ガス硬化性鋳型造型法の具体例としては、耐火性
粒状材料100重量部に対して、本発明に係る鋳型用粘結
剤組成物をアルカリ水溶液の形態で0.4〜15重量部とな
るように添加して混練する。得られた混練砂を、ガス硬
化用模型に加圧空気でブローイングにより充填する。次
いで、ガス状又はエアロゾル状の有機エステル0.05〜10
重量部を吹き込んで、硬化させれば、ガス硬化性鋳型を
得ることができる。使用する有機エステルとしては、ア
ルキル基の炭素数が1〜3である蟻酸アルキル、好ましく
は蟻酸メチルを用いることができる。また、ガス状等の
有機エステルに代えて、炭酸ガスを使用して鋳型用粘結
剤組成物を硬化させる場合には、粘結剤組成物中に適正
量の硼酸,硼酸塩,アルミン酸塩等のオキシアニオンを
有する化合物を添加し、このオキシアニオンを有する化
合物と炭酸ガスの共働作用によって、フェノール−アル
デヒド変性樹脂を硬化させることができる(特開平1-22
4263号公報)。
【0013】鋳型を製造する際に使用する耐火性粒状材
料としては、従来公知の各種のものを使用することがで
き、例えば、石英質を主成分とする珪砂,クロマイト
砂,ジルコン砂,オリビン砂,アルミナ砂,ムライト
砂,合成ムライト砂等を使用することができる。また、
耐火性粒状材料として、これらの再生砂や回収砂を主体
とするものも使用することができるのは、言うまでもな
い。
【0014】
【実施例】
[鋳型用粘結剤組成物水溶液1の調整]50%水酸化カリ
ウム水溶液に、表1に示したモル比で定められる量のフ
ェノール類と多価フェノール類を加え、攪拌し溶解させ
た。この溶液を70℃に保持しながら、表1に示したモル
比で定められる量のアルデヒド化合物を徐々に加えた。
そして、反応溶液中におけるフェノール−アルデヒド変
性樹脂の重量平均分子量が2500に達する時点まで70℃で
反応を続けた。重量平均分子量が2500に達する時点の判
定は、反応溶液の粘度を測定することによって行なっ
た。反応終了後、室温まで冷却したあと、フェノール類
のモル数と多価フェノール類のモル数の合計モル数に対
する、水酸化カリウムのモル数の比が0.85になるよう
に、50%水酸化カリウム水溶液を加えた。以上のように
して、フェノール−アルデヒド変性樹脂のアルカリ水溶
液を得た。そして、γ-グリシドキシプロピルトリメト
キシシランを、水溶液100重量部に対して、0.5重量部水
溶液中に添加した。以上のようにして、6種の鋳型用粘
結剤組成物水溶液を調整した。なお、粘結剤組成物水溶
液中の粘結剤組成物(フェノール−アルデヒド変性樹脂
及びシランカップリング剤)の含有量は、50重量%であ
った。
【0015】
【表1】 なお、表1中のAなる項目は、フェノール類のモル数と
多価フェノール類のモル数との合計モル数に対する、ア
ルデヒド化合物のモル数の比である。即ち、[アルデヒ
ド化合物のモル数/(フェノール類のモル数+多価フェ
ノール類のモル数)]である。また、Bなる項目は、フ
ェノール類のモル数に対する、多価フェノール類のモル
数の比である。即ち、[多価フェノール類のモル数/フ
ェノール類のモル数]である。以下、表中のA及びB
は、これと同様である。
【0016】[鋳型用粘結剤組成物水溶液2の調整]反
応溶液中におけるフェノール−アルデヒド変性樹脂の重
量平均分子量が1800に達する時点まで反応を続けた以外
は、鋳型用粘結剤組成物水溶液1と同一の方法で、6種
の鋳型用粘結剤組成物水溶液2を調整した。
【0017】[鋳型用粘結剤組成物水溶液3の調整]鋳
型用粘結剤組成物水溶液2の調整の際に、反応終了後に
得られたフェノール−アルデヒド変性樹脂の水溶液25重
量部と、四硼酸ナトリウム・10水和物5重量部と、50%
水酸化カリウム5重量部とを混合して、6種の鋳型用粘
結剤組成物水溶液3を得た。
【0018】[鋳型用粘結剤組成物水溶液4の調整]50
%水酸化カリウム水溶液に、フェノールを加え、攪拌し
溶解させた。この溶液を70℃に保持しながら、フェノー
ルのモル数に対して、1.5のモル数の比となるようにホ
ルムアルデヒドを徐々に加えた。そして、反応溶液中に
おけるフェノール−ホルムアルデヒド樹脂の重量平均分
子量が2500に達する時点まで70℃で反応を続けた。重量
平均分子量が2500に達する時点の判定は、反応溶液の粘
度を測定することによって行なった。反応終了後、室温
まで冷却したあと、フェノールのモル数に対する、水酸
化カリウムのモル数の比が0.85になるように、50%水酸
化カリウム水溶液を加えた。以上のようにして、フェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂のアルカリ水溶液を得た。
そして、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
を、水溶液100重量部に対して、0.5重量部水溶液中に添
加した。以上のようにして、1種の鋳型用粘結剤組成物
水溶液を調整した。なお、粘結剤組成物水溶液中の粘結
剤組成物(フェノール−アルデヒド樹脂及びシランカッ
プリング剤)の含有量は、50重量%であった。
【0019】[鋳型用粘結剤組成物水溶液5の調整]50
%水酸化カリウム水溶液に、レゾルシノールを加え、攪
拌し溶解させた。この溶液を60℃に保持しながら、レゾ
ルシノールのモル数に対して、1.5のモル数の比となる
ようにホルムアルデヒドを徐々に加えた。そして、反応
溶液中におけるレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂
の重量平均分子量が2500に達する時点まで60℃で反応を
続けた。重量平均分子量が2500に達する時点の判定は、
反応溶液の粘度を測定することによって行なった。反応
終了後、室温まで冷却したあと、レゾルシノールのモル
数に対する、水酸化カリウムのモル数の比が0.85になる
ように、50%水酸化カリウム水溶液を加えた。以上のよ
うにして、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂のア
ルカリ水溶液を得た。そして、γ-グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランを、水溶液100重量部に対して、
0.5重量部水溶液中に添加した。以上のようにして、1
種の鋳型用粘結剤組成物水溶液を調整した。なお、粘結
剤組成物水溶液中の粘結剤組成物(レゾルシノール−ア
ルデヒド樹脂及びシランカップリング剤)の含有量は、
50重量%であった。
【0020】[鋳型用粘結剤組成物水溶液6の調整]反
応溶液中におけるフェノール−アルデヒド樹脂の重量平
均分子量が1800に達する時点まで反応を続けた以外は、
鋳型用粘結剤組成物水溶液4と同一の方法で、1種の鋳
型用粘結剤組成物水溶液6を調整した。
【0021】[鋳型用粘結剤組成物水溶液7の調整]反
応溶液中におけるレゾルシノール−アルデヒド樹脂の重
量平均分子量が1800に達する時点まで反応を続けた以外
は、鋳型用粘結剤組成物水溶液5と同一の方法で、1種
の鋳型用粘結剤組成物水溶液7を調整した。
【0022】[鋳型用粘結剤組成物水溶液8の調整]鋳
型用粘結剤組成物水溶液6の調整の際に、反応終了後に
得られたフェノール−ホルムアルデヒド樹脂の水溶液25
重量部と、四硼酸ナトリウム・10水和物5重量部と、50
%水酸化カリウム5重量部とを混合して、1種の鋳型用
粘結剤組成物水溶液8を得た。
【0023】[鋳型用粘結剤組成物水溶液9の調整]鋳
型用粘結剤組成物水溶液7の調整の際に、反応終了後に
得られたレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂の水溶
液25重量部と、四硼酸ナトリウム・10水和物5重量部
と、50%水酸化カリウム5重量部とを混合して、1種の
鋳型用粘結剤組成物水溶液9を得た。
【0024】実施例1〜6 耐火性粒状材料である珪砂100重量部に対し、硬化剤で
あるトリアセチン0.3重量部を添加し混練した。続け
て、予め準備した6種の鋳型用粘結剤組成物水溶液1が
各々1.5重量部となるように添加し混練して、6種の混
練砂を得た。各混練砂を、50mmφ×50mmhのテストピー
ス枠に充填し、自硬性鋳型製造法で鋳型を造型した。そ
して、この鋳型を0.5時間放置した際(表1中では0.5h
後と略記)の圧縮強度(kg/cm2)、及び24時間放置し
た際(表1中では24hと略記)の圧縮強度(kg/cm2)を
測定した。その結果を表1に示した。
【0025】比較例1〜4 鋳型用粘結剤組成物水溶液1に代えて、鋳型用粘結剤組
成物水溶液4(比較例1)、鋳型用粘結剤組成物水溶液
5(比較例2)、及び鋳型用粘結剤組成物水溶液4と5
の混合水溶液(比較例3及び4)を用いる以外は、実施
例1と同様にして鋳型を得た。そして、この鋳型を使用
し、得られた鋳型の圧縮強度(kg/cm2)を、実施例1
と同様にして測定した。その結果も表1に示した。
【0026】実施例7〜12 耐火性粒状材料である珪砂100重量部に対し、予め準備
した6種の鋳型用粘結剤組成物水溶液2が各々2.0重量
部となるように添加し混練して、6種の混練砂を得た。
各混練砂を、50mmφ×50mmhのガス用テストピース枠に
充填し、珪砂100重量部に対して0.8重量部の蟻酸メチル
を注入し、ガス硬化性鋳型製造法で鋳型を造型した。そ
して、この鋳型を1分間放置した際(表2中では1min後
と略記)の圧縮強度(kg/cm2)、及び24時間放置した
際(表2中では24hと略記)の圧縮強度(kg/cm2)を測
定した。その結果を表2に示した。なお、表2中には、
フェノール類の種類等を表1と同様に記載しておいた。
【0027】比較例5〜8 鋳型用粘結剤組成物水溶液2に代えて、鋳型用粘結剤組
成物水溶液6(比較例5)、鋳型用粘結剤組成物水溶液
7(比較例6)、及び鋳型用粘結剤組成物水溶液6と7
の混合水溶液(比較例7及び8)を用いる以外は、実施
例7と同様にして鋳型を得た。そして、この鋳型を使用
し、得られた鋳型の圧縮強度(kg/cm2)を、実施例1
と同様にして測定した。その結果も表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】実施例13〜18 耐火性粒状材料である珪砂100重量部に対し、予め準備
した6種の鋳型用粘結剤組成物水溶液3が各々3.0重量
部となるように添加し混練して、6種の混練砂を得た。
各混練砂を、50mmφ×50mmhのガス用テストピース枠に
充填し、炭酸ガスを10リットル/分の流速で2分間通気
させ、ガス硬化性鋳型製造法で鋳型を造型した。そし
て、実施例7と同様にして鋳型の圧縮強度(kg/cm2
を測定した。その結果を表3に示した。なお、表3中に
は、フェノール類の種類等を表1と同様に記載しておい
た。
【0030】比較例9〜12 鋳型用粘結剤組成物水溶液3に代えて、鋳型用粘結剤組
成物水溶液8(比較例9)、鋳型用粘結剤組成物水溶液
9(比較例10)、及び鋳型用粘結剤組成物水溶液8と9
の混合水溶液(比較例11及び12)を用いる以外は、実施
例13と同様にして鋳型を得た。そして、この鋳型を使用
し、得られた鋳型の圧縮強度(kg/cm2)を、実施例1
と同様にして測定した。その結果も表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】表1〜3の結果から明らかなように、フェ
ノール類と多価フェノール類とアルデヒド化合物との三
種の化合物を三元共縮重合させたフェノール−アルデヒ
ド変性樹脂を粘結剤組成物の主体として使用して鋳型を
製造すれば、フェノールとホルムアルデヒドとを二元縮
重合させたフェノール−ホルムアルデヒド樹脂,多価フ
ェノールとホルムアルデヒドとを二元縮重合させた多価
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂,或いはこの二種の
樹脂の混合物を粘結剤組成物の主体として使用した場合
に比較して、得られた鋳型の圧縮強度が向上しているこ
とが分かる。従って、実施例1〜18に係る方法で得られ
た鋳型は、比較例1〜12に係る方法で得られた鋳型に比
べて、その初期圧縮強度の値が高く、且つ一定時間経過
後における圧縮強度の値も高いことが分かる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、ある特定のフェノ
ール−アルデヒド変性樹脂を主体として含有する、本発
明に係る鋳型用粘結剤組成物を使用し、耐火性粒状材料
と混練して鋳型を得れば、従来のフェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂等のフェノール系樹脂を使用した場合に比
べて、その鋳型の初期圧縮強度はもとより一定時間経過
後における圧縮強度も向上する。従って、本発明に係る
鋳型用粘結剤組成物を使用して得られた鋳型を用いて鋳
造すれば、注湯時に鋳型の表面が浸蝕されにくく、優れ
た品質の鋳物を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る鋳型用粘結剤組成物を使用すれば、
その粘結剤量を少なくしても、高圧縮強度の鋳型を得る
ことができる。従って、鋳型中における粘結剤量を低減
することができるので、粘結剤の存在によって生じる、
注湯時のガス発生量を少なくすることができ、ガス欠陥
の少ない鋳物を得ることができるという効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール−アルデヒド変性樹脂を主体
    として含有する鋳型用粘結剤組成物において、該フェノ
    ール−アルデヒド変性樹脂が、下記一般式(1)で表わさ
    れるフェノール類と、下記一般式(2)で表わされる多価
    フェノール類と、アルデヒド化合物とを共縮重合して得
    られたものであることを特徴とする鋳型用粘結剤組成
    物。 【化1】 (式中、R1及びR2は、水素原子又は炭素数2以下の炭
    化水素基を表わす。) 【化2】 (式中、R3は、水素原子,水酸基又は炭素数2以下の炭
    化水素基を表わす。)
  2. 【請求項2】 フェノール類のモル数と多価フェノール
    類のモル数との合計モル数に対する、アルデヒド化合物
    のモル数の比が1.0〜3.0である請求項1記載の鋳型用粘
    結剤組成物。
  3. 【請求項3】 フェノール類のモル数に対する、多価フ
    ェノール類のモル数の比が0.001〜1000である請求項1
    又は2記載の鋳型用粘結剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の鋳型用粘結剤
    組成物を用い、且つ硬化剤として有機エステル及び/又
    は炭酸ガスを用いることを特徴とする鋳型の製造方法。
JP2064593A 1993-01-05 1993-01-12 鋳型用粘結剤組成物及び鋳型の製造方法 Pending JPH06210393A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015077636A (ja) * 2010-10-14 2015-04-23 リグナイト株式会社 フェノール樹脂粘結剤組成物、粘結剤コーテッド耐火物及びその製造方法、鋳型及びその製造方法

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