JP2006020423A - 電動機を搭載した車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電動機の上限回転数を電動機の温度に応じて設定することにより、電動機の稼働範囲を拡大して、車両の動力性能および燃費性能を向上することのできる電動機を搭載した車両の制御装置を提供する。
【解決手段】 発電機能を有する電動機が係合機構を介して車輪に連結され、車輪から入力されるトルクによって前記電動機を駆動して回生をおこなう電動機を搭載した車両の制御装置において、前記電動機の温度を判定する温度判定手段(ステップS1,S11〜S13)と、前記温度判定手段により判定される前記電動機の温度に基づいて前記電動機の上限回転数を設定する上限回転数設定手段(ステップS2)と、前記係合機構が係合されると前記電動機の回転数が前記上限回転数設定手段により設定される前記上限回転数以上となる場合に、前記係合機構を解放させる解放指示手段(ステップS4,S6)とを備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電動機を搭載した車両の制御装置に関し、特に電動機と車輪との間に、その間の動力伝達経路を接続・遮断するクラッチを備えた車両の制御装置に関するものである。
排ガスの低減および燃費の向上を主目的として、内燃機関に代えてモータなどの電動機を動力源とした電気自動車や、内燃機関に加えてモータ・ジェネレータを動力源として備えたハイブリッド車が開発され、また実用化されている。
そのようなモータやモータ・ジェネレータなどの電動機が運転される場合、内部損失により熱が発生して電動機の温度が上昇する。このとき、電動機の温度が上昇しすぎると、電動機を構成している絶縁物を焼損したり、あるいはその劣化を早めたり、あるいは軸受を損傷したりするなどの異常が発生する可能性がある。そこで一般に電動機には、電動機各部の許容最高温度などにより、電動機の上限温度が定められている。そしてその上限温度などを基に、電動機を異常なく運転できることを保証する回転速度である定格回転速度、あるいは許容最高回転数が設定されている。したがって、電動機は、通常、定格回転速度(許容最高回転数)以下、すなわち上限温度まで電動機の温度が上昇する回転速度以下で運転されるように制御されている。
その一例を挙げると、特許文献1には、主駆動力源(エンジン)と電動モータとを併用する四輪駆動の電気自動車の動力伝達装置であって、電動モータと車輪との間に、その間のトルク伝達を接続・遮断するクラッチが設けられている電気自動車の動力伝達装置が記載されている。この特許文献1に記載されている装置では、例えばエンジンのみによる2輪駆動走行時や惰性走行時、あるいは悪路走行中に車輪が空転してしまうような場合などの、車両の走行状態に応じて前記クラッチの係合・解放が制御される。そのため、車輪の回転を受けて電動モータが回転するいわゆる電動モータの連れ回りを防止し、過回転による電動モータのコイルに対する負担、電動モータの温度上昇、あるいは軸受に対する負担を軽減することができる、とされている。
また、特許文献2には、モータ温度が高くなるほど、モータのみを駆動するモータ駆動モードから、エンジンを駆動するとともにモータも駆動するエンジン・モータ駆動モード、あるいはエンジンのみを駆動するエンジン駆動モードへの切換アクセル踏込量および切換車速の値が小さく設定されるように構成されたハイブリッド型車両が記載されている。この特許文献2に記載されているハイブリッド型車両によると、モータ温度が高い場合は、モータ駆動モードでの走行領域が縮小され、エンジン・モータ駆動モードあるいはエンジン駆動モードでの走行領域が拡大される。そのため、モータ温度が上昇すると、エンジン駆動モードあるいはエンジン・モータ駆動モードの走行領域が低速側に拡大されるので、モータ温度が上昇した場合でもモータの発熱が抑制され、コイルなどの焼損を防止できる、とされている。
さらに、特許文献3には、車速および走行必要負荷およびモータ温度に基づいて、エンジンと発電機モータおよび電気モータ(すなわちモータ・ジェネレータ)とが選択的に駆動されるように構成されたハイブリッド型車両が記載されている。この特許文献3に記載されているハイブリッド型車両によると、モータ温度が上昇するほど電気モータの駆動力が小さくされる。そのため、モータ温度の上昇が抑制され、電気モータの効率が低くなったり、過熱により故障したりすることを回避できる、とされている。
特開2001−287550号公報 特開平6−80048号公報 特開平10−54263号公報
上記の特許文献1に記載されている装置では、電動機に車輪からの駆動力が伝達されることにより電動機が過回転の状態となって電動機回転数がその許容最高回転数を超えることのないように、すなわち電動機の温度がその上限温度をこえないように、車両の走行状態に基づいて電動機と車輪との間に設けられたクラッチの係合・解放状態が制御される。また、上記の特許文献2および3に記載されている装置では、モータ温度センサなどにより検出される電動機の温度に基づいて、その電動機の温度が上限温度を超えないように、電動機が駆動される走行領域の設定状態、あるいは電動機の駆動力が制御される。
ところで、一般に電動機の温度上昇と許容最高回転数との関係は一定ではない。すなわち、上述したように電動機の温度上昇は、内部損失による発熱に起因しているため、電動機の温度が低い場合は、電動機の内部損失が少なく電動機の効率が良いので、電動機の温度が高い場合と比較して許容最高回転数を高く設定できる。したがって、電動機の温度が上限温度以下である場合は、その上限温度に基づいて定められた電動機の許容最高回転数以上の回転速度で電動機を回転させることが可能である。
しかしながら、上記の特許文献1ないし3に記載されている装置のように、電動機の上限温度を基に、その時点の電動機の温度を考慮せずに一律に設定された許容最高回転数(例えば、図3の直線(点線)Mで示される電動機の温度を考慮していない許容最高回転数)に基づいて電動機が制御されると、本来はその一律に設定された許容最高回転数以上で電動機を回転させることが可能な低温時においても、その一律に設定された最高許容回転数で電動機の回転速度の上限が制限されてしまう。すなわち、従来の電気自動車の動力伝達装置あるいはハイブリッド車では、低温時に電動機の許容最高回転数を上昇させて車両の動力性能、あるいは燃費性能の向上を図ることについては考慮されておらず、この点に関して未だ改良の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、電動機の上限回転数を電動機の温度に応じて設定することにより、電動機の稼働範囲を拡大し、もしくは適正化して、車両の動力性能および燃費性能を向上することのできる電動機を搭載した車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、発電機能を有する電動機が係合機構を介して車輪に連結され、車輪から入力されるトルクによって前記電動機を駆動して回生をおこなう電動機を搭載した車両の制御装置において、前記電動機の温度を判定する温度判定手段と、前記温度判定手段により判定される前記電動機の温度に基づいて前記電動機の上限回転数を設定する上限回転数設定手段と、前記係合機構が係合されると前記電動機の回転数が前記上限回転数設定手段により設定される前記上限回転数以上となる場合に、前記係合機構を解放させる解放指示手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記温度判定手段は、前記電動機の放熱量と発生熱量とに基づいて前記電動機の温度を推定する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
そして、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記温度判定手段は、前記発生熱量を前記電動機の仕事量の積分値に基づいて求める手段を含むことを特徴とする制御装置である。
したがって請求項1の発明によれば、例えば電動機の温度検出値を基に電動機の温度が判定され、その判定された電動機の温度に基づいて電動機の上限回転数すなわち許容最高回転数が設定される。そして電動機の回転数が前記上限回転数以上になると判断されると、電動機と車輪との間に設けられた係合機構が解放されて電動機が無負荷状態となるように制御される。そのため、電動機の温度状態に応じて設定される上限回転数に基づいて電動機を制御することができ、電動機の過回転を防止するとともに、電動機の稼働範囲を拡大し、もしくは適正化して、車両の動力性能および燃費性能の向上を図ることができる。
また、請求項2の発明によれば、電動機の放熱量と発熱量とに基づいて電動機の温度が推定され、その電動機の温度推定値を基に電動機の温度が判定される。そのため、特に電動機の温度を検出するための装置・手段を設けることなく、電動機の温度状態に応じて設定される上限回転数に基づいて電動機を制御することができ、装置のコストダウン、あるいは小型・軽量化を図ることができるとともに、電動機の過回転を防止し、また電動機の稼働範囲を拡大し、もしくは適正化して、車両の動力性能および燃費性能の向上を図ることができる。
そして、請求項3の発明によれば、電動機の発熱量が、電動機の仕事量の積分値に基づいて求められ、その電動機の発熱量と放熱量とに基づいて電動機の温度が推定され、その電動機の温度推定値を基に電動機の温度が判定される。そのため、特に電動機の温度を検出するための装置・手段を設けることなく、容易に電動機の温度を判定することができる。そして、その電動機の温度状態に応じて設定される上限回転数に基づいて電動機を制御することができ、装置のコストダウン、あるいは小型・軽量化を図ることができるとともに、電動機の過回転を防止し、また電動機の稼働範囲を拡大し、もしくは適正化して、車両の動力性能および燃費性能の向上を図ることができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。図5は、この発明の車両の制御装置を、例えば、内燃機関とモータ・ジェネレータとを備えたハイブリッド車に適用した例を模式的に示す図である。そして、ここでのハイブリッド車は、前輪を内燃機関により駆動し、後輪をモータ・ジェネレータにより駆動する四輪駆動のハイブリッド車である。すなわち、図5はそのハイブリッド車の後輪駆動部を示す図であって、その後輪駆動部は、モータ・ジェネレータ1から出力されるトルクが、係合機構(クラッチ)2と歯車機構3とデファレンシャル4とを介して車輪5に伝達されるように構成されている。
これらの構成について具体的に説明すると、先ず、モータ・ジェネレータ1は、トルクや回転数を電気的に制御可能であって、かつ発電機としての機能と電動機としての機能とを兼ね備えた電動機であり、例えば永久磁石式の同期電動機などが使用される。このモータ・ジェネレータ1は、車両に固定されるケーシング(図示せず)に収容されていて、そのケーシングの内部には、コイル(図示せず)を備えたステータ1aと、その内周側にマグネット(図示せず)を備えたロータ1bが回転自在に配置されている。また、このモータ・ジェネレータ1は、インバータ(図示せず)を介してバッテリなどの蓄電装置(図示せず)に接続されていて、そのインバータを制御することにより、モータ・ジェネレータ1の出力トルクあるいは回生トルクを適宜に設定するようになっている。
モータ・ジェネレータ1と歯車機構3との間に、その間の動力伝達経路を接続・遮断するクラッチ2が設けられている。このクラッチ2は、クラッチ2に対してモータ・ジェネレータ1側にある入力側駆動軸6aに連結されている入力側部材2aと、車輪5側にある車輪側駆動軸6bに連結されている車輪側部材2bとを備えている。なお、この入力側駆動軸6aは、モータ・ジェネレータ1のロータ軸(図示せず)に連結されている。したがってモータ・ジェネレータ1と入力側部材2aとが一体となって回転する。
このクラッチ2は、入力側部材2aと車輪側部材2bとが連結されて、入力側駆動軸6aと車輪側駆動軸6bとの間の動力伝達経路が完全に接続される「完全係合状態」と、入力側部材2aと車輪側部材2bとの連結が解除されて、入力側駆動軸6aと車輪側駆動軸6bとの間の動力伝達経路が完全に遮断される「完全解放状態」とに選択的に設定することができるように構成されている。このクラッチ2としては各種の形式のクラッチを採用することができ、特にその形式は問わないが、例えば乾式の摩擦クラッチや電磁クラッチを採用することによって、上記の「完全係合状態」と、「完全解放状態」と、入力側部材2aと車輪側部材2bとが互いに滑りながら、入力側駆動軸6aと車輪側駆動軸6bとの間の動力伝達経路が接続される「滑り係合状態」(いわゆる半クラッチ状態)と、に選択的に設定することができるように構成することもできる。
なお、前述のモータ・ジェネレータ1には、その温度を検出するモータ温度センサ7が設けられていて、このモータ温度センサ7により検出されたモータ・ジェネレータ1の温度に関する情報信号が、後述する電子制御装置(ECU)13に入力され、その電子制御装置(ECU)13で演算されて出力される指示信号に基づいて、上記のクラッチ2の各係合状態がそれぞれ選択的に設定されるように制御される。
また、クラッチ2の車輪側部材2bと車輪5とが、歯車機構3およびデファレンシャル4の出力軸8を介して連結されている。この歯車機構3は、互いに一体となって回転する大径ギヤ9と小径ギヤ10とを備え、これらのギヤ9,10が、車輪側部材2bおよび出力軸8の中心軸線と平行な軸線を中心にして回転するように保持されている。そして、車輪側部材2bおよび車輪側駆動軸6bと一体回転するギヤ11が大径ギヤ9に噛合し、デファレンシャル4のリングギヤ12が小径ギヤ10に噛合している。すなわちこの歯車機構3は、モータ・ジェネレータ1の出力トルクを増大して出力軸8に伝達する減速歯車機構として構成されている。
そして、このようなモータ・ジェネレータ1の回転やクラッチ2の係合・解放などを制御するために電子制御装置(ECU)13が設けられている。このECU13は、例えばマイクロコンピュータなどを主体として構成されていて、例えば、回転数センサ(図示せず)やトルクセンサ(図示せず)などによって検出されたモータ・ジェネレータ1あるいは出力軸8の回転数やトルク、また車速やアクセル開度などの各種のデータが入力され、それらの入力データに基づいて演算をおこない各種の指示信号を出力するように構成されている。
前述したように、モータ・ジェネレータ1は、そのモータ・ジェネレータ1の温度によって許容される最高回転数すなわち上限回転数が変化する。すなわち、モータ・ジェネレータ1の温度が低い場合は、温度が高い場合と比較して許容最高回転数(上限回転数)を高く設定することが可能である。そこで、この発明に係る制御装置は、モータ・ジェネレータ1の温度に応じて許容最高回転数(上限回転数)を設定し、その許容最高回転数(上限回転数)に基づいてクラッチ2の係合・解放状態を制御することによって、モータ・ジェネレータ1の過回転を防止するとともに、モータ・ジェネレータ1を効率良く制御できるように構成されている。その制御の具体例を以下に説明する。
図1、図2はその実施例を示すフローチャートであり、これらのフローチャートで示すルーチンは、所定の短い時間毎に繰り返し実行される。初めに、図1は、この発明の制御装置による第1の実施例を示していて、この図1において、先ず、モータ温度センサ7によって検出される現時点のモータ・ジェネレータ1のモータ温度Tmが読み込まれる(ステップS1)。
また、その現時点のモータ温度Tmに基づいて、現時点のモータ・ジェネレータ1の許容最高回転数Nmlが設定される(ステップS2)。この許容最高回転数Nmlの設定方法としては、例えば、図3(線(実線)L)に示す予め定められたマップに基づいて、現時点のモータ温度Tmに対応する許容最高回転数Nmlが求められる。なお、この図3に示すマップでは、モータ温度Tmと許容最高回転数Nmlとの関係を示す線(実線)Lが一次関数的な直線で表された例を示しているが、この図3のマップに示されるモータ温度Tmと許容最高回転数Nmlとの関係は、理論上、あるいは経験的・実験的に求められる関係式をマップ上に線(実線)Lとして示したものであって、その線(実線)Lは必ずしも一次関数的な直線だけには限られない。例えば、二次関数あるいは指数関数的な曲線であってもよい。
そして、現時点の車速Vにより、クラッチ2が係合された場合、すなわちモータ・ジェネレータ1と車輪5とがいわゆる直結状態に制御された場合のモータ・ジェネレータ1の回転数Nmcが算出される(ステップS3)。
続いて、その直結状態における回転数Nmcが、許容最高回転数Nmlよりも小さいか否かが判断される(ステップS4)。すなわち、クラッチ2が係合されてモータ・ジェネレータ1と車輪5とが直結状態になった場合に、その直結状態における回転数Nmcが許容最高回転数Nmlまで達することなく、モータ・ジェネレータ1を稼働して力行もしくは回生制御をおこなうことができるか否かが判断される。
直結状態における回転数Nmcが、許容最高回転数Nmlよりも低いことによって、このステップS4で肯定的に判断された場合、すなわちモータ・ジェネレータ1を稼働することができると判断された場合は、ステップS5へ進み、クラッチ2が「係合状態」に、すなわちモータ・ジェネレータ1と車輪5とが直結状態に制御される。そしてその後、このルーチンを一旦終了する。
一方、直結状態における回転数Nmcが許容最高回転数Nml以上であることによって、ステップS4で否定的に判断された場合、すなわちモータ・ジェネレータ1を稼働することができないと判断された場合には、ステップS6へ進み、クラッチ2が「解放状態」に、すなわちモータ・ジェネレータ1が無負荷の状態(いわゆるモータフリーの状態)に制御される。そしてその後、このルーチンを一旦終了する。
上記の図1に示すこの発明の第1の実施例によれば、現時点のモータ・ジェネレータ1のモータ温度Tmがモータ温度センサ7で検出されることにより判定され、その判定されたモータ温度Tmに対応して、モータ・ジェネレータ1の許容最高回転数Nmlが可及的に高い回転数となるように設定される。そしてその許容最高回転数Nmlと現時点の車速Vとに基づいて、モータ・ジェネレータ1と車輪5との間の動力伝達経路を接続・遮断するクラッチ2の係合・解放状態が制御される。
そのため、従来のように電動機の上限温度を基に一律に設定される許容最高回転数で電動機の稼働範囲が制限される場合と比較して、特にモータ・ジェネレータ1の温度が上限温度以下の低温である場合に、許容最高回転数Nmlを引き上げることができ、モータ・ジェネレータ1の稼働範囲を拡大することができる。例えば、車両が始動された直後などのモータ温度Tmの低温時において、モータ・ジェネレータ1の許容最高回転数Nmlが高温時よりも引き上げられることによって、モータ・ジェネレータ1の稼働範囲が拡大され、モータ・ジェネレータ1からより大きなトルクを出力することができ、あるいはより多くの回生エネルギを発生させることができる。その結果、車両の動力性能を向上させ、あるいは車両の燃費を向上させることができる。
つぎに、図2は、この発明の制御装置による第2の実施例を示している。上記の図1に示す第1の実施例におけるステップS1で実行される制御、すなわちモータ温度Tmがモータ温度センサ7で検出されることによって判定される制御であるのに対して、この図2に示すルーチンは、モータ温度センサ7を用いずに、例えば車両に搭載されているエアコンの外気温センサなどの既存のセンサ値を利用して、モータ温度Tmが推定されることによって判定される制御である。
なお、この第2の実施例による制御が実施される場合における四輪駆動のハイブリッド車の後輪駆動部に適用した一例を、図6の模式図に示している。すなわち、前述の第1の実施例による制御が実施される場合は、モータ温度Tmが、モータ・ジェネレータ1に設けられたモータ温度センサ7により検出されるのに対して、この第2の実施例が実施される場合は、既設の車両用エアコン14に備えられている外気温センサ(もしくは室温センサ)15により検出された温度に基づいて、モータ温度Tmが推定されるように構成されている。
この図2において、先ず、既設の車両用エアコン14の外気温センサ(室温センサ)15により検出される外気温もしくは車両始動時の室温が、モータ・ジェネレータ1のモータ初期温度Tbaseとして読み込まれる(ステップS11)。
続いて、現時点の時間Trealから所定時間Tcalc遡った期間におけるモータ・ジェネレータ1の総仕事量Wmotが、その仕事量の絶対値を積分することによって算出される(ステップS12)。具体的には、図4のタイムチャートに示すように、モータ・ジェネレータ1の仕事量の絶対値が、時間Trealと時間「Treal−Tcalc」とで区切られる所定期間Tcalcの範囲において積分され、モータ・ジェネレータ1の総仕事量Wmotが求められる。すなわち、図4のタイムチャートにおいて斜線を付けた部分の面積が、この総仕事量Wmotに相当する。
そして、モータ初期温度Tbaseと総仕事量Wmotとに基づいて、モータ・ジェネレータ1のモータ温度の推定値T'mが算出される。その推定値T'mの算出方法としては、モータ・ジェネレータ1の発生熱量による温度上昇が、モータ・ジェネレータ1の仕事量の積分値である総仕事量Wmotに比例すると考えてモータ温度の推定値T'mを算出することができる。すなわち、モータ・ジェネレータ1の温度は、モータ・ジェネレータ1が運転される際の内部損失による発生熱量と、モータ・ジェネレータ1から外部へ放出される放熱量とに基づいて推定することができる。そのため、モータ・ジェネレータ1の発生熱量が、上記のようにモータ・ジェネレータ1の仕事量の積分値である総仕事量Wmotに基づいて求められると、例えば、モータ・ジェネレータ1の発生熱量、放熱量、モータ・ジェネレータ1各部の比熱、放熱面積などの関係を考慮して定められる所定の定数をkとすると、モータ・ジェネレータ1のモータ温度の推定値T'mは、つぎに示す式で算出することができる。
T'm=Tbase+k・Wmot
なお、上記に示す例では、モータ・ジェネレータ1の温度上昇がモータ・ジェネレータ1の総仕事量Wmotに比例すると仮定して、モータ温度の推定値T'mを算出しているが、これ以外に、モータ・ジェネレータ1の温度上昇が、例えば各時点のモータ・ジェネレータ1の内部損失の積分値に比例すると仮定して、モータ温度の推定値T'mを算出することもできる。
このようにして算出されたモータ温度の推定値T'mが、モータ・ジェネレータ1の温度として判定され、図1に示すルーチンにおけるステップS2へ進み、前述のモータ温度Tmの代わりに、このモータ温度の推定値T'mに基づいてその時点のモータ・ジェネレータ1の許容最高回転数Nmlが設定される。そして、そのステップS2以降の制御が同様に実行される。
上記の図2に示すこの発明の第2の実施例によれば、前述したこの発明の第1の実施例において、モータ温度センサ7で検出されることによって判定される現時点のモータ・ジェネレータ1のモータ温度Tmの代わりに、例えば既設の車両用エアコン14に備えられている外気温センサ(室温センサ)15により検出された温度に基づいて推定されるモータ温度の推定値T'mが算出される。そして、そのモータ温度の推定値T'mに対応して、モータ・ジェネレータ1の許容最高回転数Nmlが可及的に高い回転数となるように設定され、前述の第1の実施例による制御と同様、許容最高回転数Nmlと現時点の車速Vとに基づいて、クラッチ2の係合・解放状態が制御される。
そのため、前述の第1の実施例による制御と同様に、モータ・ジェネレータ1の稼働範囲が拡大されることによって、車両の動力性能を向上させ、あるいは車両の燃費を向上させることができる。また、外気温センサ(室温センサ)15などの既存のセンサを共用することによって、モータ温度センサ7を新たに設けなくともよいので、装置のコストダウン、あるいは小型・軽量化を図ることができる。
ここで上述した各具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述したステップS1、およびステップS11ないしS13の機能的手段が、この発明における「温度判定手段」に相当する。そして、ステップS2の機能的手段がこの発明における「上限回転数設定手段」に相当し、ステップS4およびS6の機能的手段が、この発明における「解放指示手段」に相当する。
なお、上記の具体例ではこの発明に係る車両の制御装置を、前輪を内燃機関により駆動して後輪をモータ・ジェネレータにより駆動する、四輪駆動のハイブリッド車における後輪駆動部に適用した例を示したが、この発明は、上述した具体例に限定されないのであって、モータにより駆動される電気自動車の駆動部に適用してもよい。要は、この発明に係る車両の制御装置は、ハイブリッド車あるいは電気自動車などにおける、モータ・ジェネレータもしくはモータなどの電動機による駆動部に適用することができる。
この発明の制御装置による第1の実施例を説明するためのフローチャートである。 この発明の制御装置による第2の実施例を説明するためのフローチャートである。 この発明の制御装置によるモータ・ジェネレータのモータ温度と許容最高回転数との関係を示すマップである。 図2に示す第2の実施例における、モータ・ジェネレータの総仕事量の算出方法を説明するためのモータ・ジェネレータの出力状態を示すタイムチャートである。 この発明の制御装置による第1の実施例で対象とする車両の制御装置を、内燃機関とモータ・ジェネレータとを備えた四輪駆動のハイブリッド車の後輪駆動部に適用した一例を示す模式図である。 この発明の制御装置による第2の実施例で対象とする車両の制御装置を、内燃機関とモータ・ジェネレータとを備えた四輪駆動のハイブリッド車の後輪駆動部に適用した一例を示す模式図である。
符号の説明
1…モータ・ジェネレータ、 2…係合機構(クラッチ)、 2a…入力側部材、 2b…車輪側部材、 3…歯車機構、 4…デファレンシャル、 5…車輪、 7…モータ温度センサ、 13…電子制御装置(ECU)。

Claims (3)

  1. 発電機能を有する電動機が係合機構を介して車輪に連結され、車輪から入力されるトルクによって前記電動機を駆動して回生をおこなう電動機を搭載した車両の制御装置において、
    前記電動機の温度を判定する温度判定手段と、
    前記温度判定手段により判定される前記電動機の温度に基づいて前記電動機の上限回転数を設定する上限回転数設定手段と、
    前記係合機構が係合されると前記電動機の回転数が前記上限回転数設定手段により設定される前記上限回転数以上となる場合に、前記係合機構を解放させる解放指示手段と
    を備えていることを特徴とする電動機を搭載した車両の制御装置。
  2. 前記温度判定手段は、前記電動機の放熱量と発生熱量とに基づいて前記電動機の温度を推定する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の電動機を搭載した車両の制御装置。
  3. 前記温度判定手段は、前記発生熱量を前記電動機の仕事量の積分値に基づいて求める手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の電動機を搭載した車両の制御装置。
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