JP2006015635A - 表皮付き発泡樹脂部材及びその製造方法 - Google Patents

表皮付き発泡樹脂部材及びその製造方法 Download PDF

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昌樹 木村
Masato Nomura
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Abstract

【課題】予め成形した樹脂基材を配置しつつ型閉めされた型内で樹脂表皮を成形した後、減圧発泡により発泡樹脂芯体を樹脂表皮と一体に成形するべく微小型開きする際に、樹脂表皮が樹脂基材から剥がれてしまうことを抑える。
【解決手段】樹脂基材1を基材用型面51に配置しつつ型閉めされた固定型40及び可動型50内に発泡樹脂材料を射出、充填する。このとき、樹脂基材1の厚肉端縁部11の熱収縮により、樹脂基材1の端縁部外側面1a等とこれに対向する基材用型面51との間に隙間が形成され、この隙間に発泡樹脂材料が侵入する。そして型面で冷却固化された樹脂表皮3の端縁部31内面と樹脂基材1の端縁部外側面1a等とが固着される。樹脂表皮3の端縁部31等が厚肉端縁部11等に固着、係止されるため、その後の微小型開きで発泡樹脂材料を減圧発泡させる際に、樹脂表皮3が樹脂基材1から剥がれることを抑制できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は表皮付き発泡樹脂部材及びその製造方法に関し、より詳しくは、例えばインストルメントパネル等の車両用内装部品に適用可能な表皮付き発泡樹脂部材及びその製造方法に関する。
自動車のインストルメントパネルなどの内装部品は、強度と軟質な触感とを併せ持つ必要があるため、一般に、硬質の樹脂基材と、この基材表面に積層された軟質の樹脂表皮とから構成されている。樹脂表皮としては、軟質なPVCあるいはTPOなどから形成されたものが主流であり、さらに軟質な触感を与えるために、樹脂表皮と同種材料又はウレタン等の異種材料よりなる発泡樹脂芯体を樹脂表皮と樹脂基材との間に介在させたものが多い。
このような同種材料よりなる発泡樹脂芯体及び樹脂表皮と、樹脂基材とを備えた表皮付き発泡樹脂部材を製造するには、先ず型閉めされた金型内で樹脂表皮を射出成形によって形成する。その後、型を僅かに開いて微小型開きし、樹脂表皮に発泡樹脂芯体を一体に成形する。次いで、この樹脂表皮と発泡樹脂芯体との一体物を金型内に配置した状態で樹脂基材を射出成形する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
詳しくは、化学発泡剤が添加されたTPO等よりなる発泡樹脂材料を型閉めされた金型内に射出、充填し、型面に接触する発泡樹脂材料を該型面で冷却固化させて樹脂表皮を成形する。その後、樹脂表皮を型面に付着させた状態で、金型を僅かに開いて微小型開きし、未だ溶融状態にある内部の発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、樹脂表皮と発泡樹脂芯体とを一体に成形する。そして、この樹脂表皮と発泡樹脂芯体との一体物を金型内に配置した状態で、この型内に溶融樹脂を射出、充填し、冷却固化させることで、樹脂基材を一体化させて上記表皮付き発泡樹脂部材を製造する。
特開2001−239544号公報
ところで、上記従来の表皮付き発泡樹脂部材を製造するにあたって、まず樹脂基材を射出成形により予め成形し、これを型内の所定位置に配置した状態で型閉めし、この型閉めされた型内に発泡樹脂材料を射出、充填する方法も考えられる。この場合、型面に接触する発泡樹脂材料を該型面で冷却固化させることにより樹脂表皮を成形するとともに、この樹脂表皮の端部を樹脂基材の一面上であってその端縁部に固着させる。その後、樹脂表皮を型面に付着させた状態で、金型を僅かに開いて微小型開きし、未だ溶融状態にある樹脂表皮内部の発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、樹脂表皮と発泡樹脂芯体とを一体に成形するとともに、この発泡樹脂芯体の底面を樹脂基材の一面上(樹脂表皮が固着された前記端縁部以外の中央部)に固着させる。
しかしながら、このような表皮付き発泡樹脂部材の製造方法においては、以下に示すような不都合がある。
すなわち、減圧発泡させるべく微小型開きする際、前工程で成形された樹脂表皮は基本的には型面に付着している。この型面に付着している樹脂表皮が微小型開きの際に型開きの移動量と同じだけ伸びれば問題ないが、樹脂表皮の伸び量が型開きの移動量よりも少なくて樹脂表皮の伸びが型開きに追従しきれないと、樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことがある。この樹脂基材からの樹脂表皮の剥がれは、見栄えが悪くなるとともに、意匠面形状にも悪影響を及ぼすことがあり、成形品質に問題が生じる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、予め成形した樹脂基材を配置しつつ型閉めされた型内で樹脂表皮を成形した後、減圧発泡により発泡樹脂芯体を樹脂表皮と一体に成形するべく微小型開きする際に、樹脂表皮が樹脂基材から剥がれてしまうことにより成形品質が低下してしまうような不都合を解消することを解決すべき技術課題とするものである。
(1)請求項1記載の表皮付き発泡樹脂部材は、樹脂基材と、該樹脂基材の一面上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体と、該発泡樹脂芯体の頂面及び側面を連続して囲むように該発泡樹脂芯体の表面に一体に設けられるとともに自己の端部内面が該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着された樹脂表皮とを備え、前記樹脂基材が所定位置に配置されつつ型閉めされた固定型及び可動型の型内に充填され型面に接触する発泡樹脂材料を該型面で冷却して固化させることにより前記樹脂表皮を成形するとともに該樹脂表皮の端部内面を該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着した後、該固定型に対して該可動型を離間する方向に所定量移動させて微小型開きされた該固定型及び該可動型の型内で該発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより該樹脂表皮に前記発泡樹脂芯体を一体に成形するとともに該発泡樹脂芯体の底面を該樹脂基材の一面上に固着させてなることを特徴とするものである。
この表皮付き発泡樹脂部材は、樹脂基材が所定位置に配置されつつ型閉めされた固定型及び可動型の型内に充填され型面に接触する発泡樹脂材料を該型面で冷却して固化させることにより樹脂表皮を成形するとともにこの樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着した後、固定型に対して可動型を離間する方向に所定量移動させて微小型開きされた該固定型及び該可動型の型内で発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより樹脂表皮に発泡樹脂芯体を一体に成形するとともにこの発泡樹脂芯体の底面を樹脂基材の一面上に固着させてなるものである。
ここに、減圧発泡させるべく微小型開きする際、前工程で成形された樹脂表皮は基本的には前記型面に付着している。この型面に付着している樹脂表皮が微小型開きの際に型開きに追従して型開き量と同じだけ伸びれば問題ないが、樹脂表皮の伸び量が型開き量よりも少なくて樹脂表皮の伸びが型開きに追従しきれないと、樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことがある。この樹脂基材からの樹脂表皮の剥がれは、見栄えが悪くなるとともに、意匠面形状にも悪影響を及ぼすことがあり、成形品質に問題が生じる。
この点、この表皮付き発泡樹脂部材は、樹脂表皮の端部内面が樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着されている。このため、発泡樹脂芯体の底面が固着される樹脂基材の一面上であってその端縁部に樹脂表皮の端面が固着される場合と比較して、樹脂表皮と樹脂基材との接着面積を増大させる上で有利となる。すなわち、樹脂表皮の端面を樹脂基材の一面上に固着させる場合は、両者の接着面積が樹脂表皮の厚さに依存するのに対して、樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の端縁部外側面に固着させる場合は、両者の接着面積が樹脂基材の厚さに依存するところ、樹脂表皮よりも樹脂基材の方が容易に板厚を厚くすることができるため、両者の接着面積を増大させる上では後者の方が有利となる。
したがって、この表皮付き発泡樹脂部材では、樹脂表皮の端部内面が樹脂基材の端縁部外側面に比較的強固に固着させることができるため、前記微小型開きの際に樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。よって、成形品質を良好に確保することができる。
(2)請求項2記載の表皮付き発泡樹脂部材は、請求項1記載の表皮付き発泡樹脂部材において、前記樹脂基材の端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされていることを特徴とするものである。
この表皮付き発泡樹脂部材では、樹脂基材の端縁部が厚肉端縁部とされており、この厚肉端縁部の外側面に樹脂表皮の端部内面が固着されている。このため、樹脂基材の端縁部が厚肉とされた分だけ、樹脂表皮と樹脂基材との接着面積を増大させることができる。したがって、前記微小型開きの際に樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことを効果的に抑えることが可能となる。
(3)請求項3記載の表皮付き発泡樹脂部材は、請求項1又は2記載の表皮付き発泡樹脂部材において、前記樹脂表皮の端部には、前記端縁部外側面から前記樹脂基材の他面側へ回りこむように屈曲して該他面に係止、固着された屈曲係止部が設けられていることを特徴とするものである。
この表皮付き樹脂部材では、樹脂基材の端縁部外側面から樹脂基材の他面(発泡樹脂芯体の底面が固着される一面と反対側の面。以下、同様。)側へ回り込むように屈曲して該他面に係止、固着された屈曲係止部が、樹脂表皮の端部に設けられている。このため、端縁部外側面から樹脂基材の他面側へ回り込むように屈曲する屈曲係止部が該他面に固着された分だけ、樹脂表皮と樹脂基材との接着面積を増大させることができる。また、この屈曲係止部と樹脂基材の他面との係止により機械的結合力も発生する。したがって、前記微小型開きの際に樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことをより効果的に抑えることが可能となる。
(4)請求項4記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法は、樹脂基材と、該樹脂基材の一面上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体と、該発泡樹脂芯体の頂面及び側面を連続して囲むように該発泡樹脂芯体の表面に一体に設けられるとともに自己の端部内面が該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着された樹脂表皮とを備えた表皮付き発泡樹脂部材の製造方法であって、固定型及び該固定型に対して近接又は離間する方向に移動することにより型閉め又は所定量の型開きが可能とされた可動型であって、該固定型及び該可動型のうちの一方が前記樹脂表皮を所定の外形状に成形するための表皮成形用型面を有する一方、該固定型及び該可動型のうちの他方が前記樹脂基材の外形状に対応する形状をもつ基材用型面を有するものを用い、前記樹脂基材を前記基材用型面に配置しつつ型閉めされた前記固定型及び前記可動型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料を射出、充填する射出工程と、前記第1キャビティ内で前記表皮成形用型面に接触する前記発泡樹脂材料を該型面で冷却して固化させることにより、前記樹脂表皮を成形するとともに、該樹脂表皮の端部内面を前記樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着させる表皮成形工程と、前記固定型に対して前記可動型を離間する方向に所定量移動させることにより微小型開きし、微小型開きされた該固定型及び該可動型内に形成された第2キャビティ内で、前記発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、前記樹脂表皮に前記発泡樹脂芯体を一体に成形するとともに、該発泡樹脂芯体の底面を前記樹脂基材の一面上に積層状態で固着させて前記表皮付き発泡樹脂部材を成形する発泡成形工程とを備え、前記表皮成形工程で前記樹脂表皮を成形する際には、前記樹脂基材の少なくとも端縁部外側面と少なくとも該端縁部外側面に対向する前記基材用型面との間に隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入していることを特徴とするものである。
この表皮付き発泡樹脂部材の製造方法では、固定型及びこの固定型に対して近接又は離間する方向に移動することにより型閉め又は所定量の型開きが可能とされた可動型であって、該固定型及び該可動型のうちの一方が樹脂表皮を所定の外形状に成形するための表皮成形用型面を有する一方、該固定型及び該可動型のうちの他方が樹脂基材の外形状に対応する形状をもつ基材用型面を有するものを用いて、樹脂基材と、この樹脂基材の一面上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体と、この発泡樹脂芯体の頂面及び側面を連続して囲むように該発泡樹脂芯体の表面に一体に設けられるとともに自己の端部内面が該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着された樹脂表皮とを備えた表皮付き発泡樹脂部材を製造する。
すなわち、この製造方法では、樹脂基材を前記基材用型面に配置しつつ型閉めされた前記固定型及び前記可動型の型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料を射出、充填する(射出工程)。そして、前記第1キャビティ内で前記表皮成形用型面に接触する発泡樹脂材料を該型面で冷却して固化させることにより、樹脂表皮を該表皮成形用型面に沿った形状に成形するとともに、該樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着させる(表皮成形工程)。その後、固定型に対して可動型を離間する方向に所定量移動させることにより微小型開きし、微小型開きされた該固定型及び該可動型の型内に形成された第2キャビティ内で、前記発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、樹脂表皮に発泡樹脂芯体を一体に成形するとともに、該発泡樹脂芯体の底面を樹脂基材の一面上に積層状態で固着させて表皮付き発泡樹脂部材を成形する(発泡成形工程)。
ここに、発泡成形工程で、減圧発泡させるべく微小型開きする際、表皮成形工程で成形された樹脂表皮は基本的には表皮成形用型面に付着している。この表皮成形用型面に付着している樹脂表皮が微小型開きの際に型開きに追従して型開き量と同じだけ伸びれば問題ないが、樹脂表皮の伸び量が型開き量よりも少なくて樹脂表皮の伸びが型開きに追従しきれないと、樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことがある。この樹脂基材からの樹脂表皮の剥がれは、見栄えが悪くなるとともに、意匠面形状にも悪影響を及ぼすことがあり、成形品質に問題が生じる。
この点、この製造方法は、樹脂表皮の端部内面が樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着された表皮付き発泡樹脂部材を製造する方法であって、前記表皮成形工程で樹脂表皮を成形する際には、樹脂基材の少なくとも端縁部外側面と少なくとも該端縁部外側面に対向する基材用型面との間に隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入している。このため、この表皮成形工程では、この隙間に侵入した発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、樹脂表皮の端部内面と樹脂基材の少なくとも端縁部外側面とを固着させることができ、発泡樹脂芯体の底面が固着される樹脂基材の一面上であってその端縁部に樹脂表皮の端面が固着される場合と比較して、樹脂表皮と樹脂基材との接着面積を増大させる上で有利となる。すなわち、樹脂表皮の端面を樹脂基材の一面上に固着させる場合は、両者の接着面積が樹脂表皮の厚さに依存するのに対して、樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の端縁部外側面に固着させる場合は、両者の接着面積が樹脂基材の厚さに依存するところ、樹脂表皮よりも樹脂基材の方が容易に厚くすることができるため、両者の接着面積を増大させる上では後者の方が有利となる。
したがって、この表皮付き発泡樹脂部材の製造方法では、表皮成形工程で、樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の端縁部外側面に比較的強固に固着させることができるため、発泡成形工程で微小型開きする際に樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。よって、成形品質を良好に確保することができる。
(5)請求項5記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法は、請求項4記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法において、前記表皮付き発泡樹脂部材は、前記樹脂基材の端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされるとともに、前記樹脂表皮の端部に、前記端縁部外側面から前記樹脂基材の他面側へ回りこむように屈曲して該他面に係止、固着された屈曲係止部が設けられており、前記射出工程では、端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされた樹脂基材を前記基材用型面に配置しつつ前記固定型及び前記可動型が型閉めされ、前記表皮成形工程では、前記樹脂基材の前記端縁部外側面及び前記他面と該端縁部外側面及び該他面に対向する前記基材用型面との間に前記隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入しており、該隙間に侵入した該発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、前記樹脂表皮の端部内面が該端縁部外側面に固着されるとともに、該他面に係止、固着された前記屈曲係止部が該樹脂表皮の端部に形成されることを特徴とするものである。
この表皮付き発泡樹脂部材の製造方法では、樹脂基材の端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされるとともに、樹脂表皮の端部に、前記端縁部外側面から樹脂基材の他面側へ回りこむように屈曲して該他面に係止、固着された屈曲係止部が設けられた表皮付き樹脂部材を製造する。
すなわち、この製造方法では、端縁部が厚肉端縁部とされた樹脂基材を基材用型面に配置しつつ型閉めされた固定型及び可動型の型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料を射出、充填する(射出工程)。そして、前記表皮成形工程では、樹脂基材の前記端縁部外側面及び前記他面と該端縁部外側面及び該他面に対向する基材用型面との間に前記隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入している。このため、この隙間に侵入した該発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、前記樹脂表皮の端部内面が該端縁部外側面に固着されるとともに、該他面に係止、固着された前記屈曲係止部が該樹脂表皮の端部に形成される。
したがって、樹脂基材の端縁部が厚肉端縁部とされた分及び端縁部外側面から樹脂基材の他面側へ回り込むように屈曲する屈曲係止部が該他面に固着された分だけ、樹脂表皮と樹脂基材との接着面積を増大させることができる。また、この屈曲係止部と樹脂基材の他面との係止により機械的結合力も発生する。
よって、この表皮付き発泡樹脂部材の製造方法では、表皮成形工程で、樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の端縁部外側面及び他面に強固に固着させることができるため、発泡成形工程で微小型開きする際に、樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことをより効果的に抑えることが可能となる。
(6)請求項6記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法は、請求項4記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法において、前記射出工程で前記樹脂基材を前記基材用型面に配置した段階で、該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面と少なくとも該端縁部外側面に対向する前記基材用型面との間に前記隙間が形成されているように、該基材用型面よりも寸法の小さい樹脂基材を予め射出成形する基材成形工程を、該射出工程の前に実施することを特徴とするものである。
この表皮付き発泡樹脂部材の製造方法では、射出工程で樹脂基材を基材用型面に配置した段階で該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面とこれに対向する基材用型面との間に所定の隙間が形成されているように、射出工程の前に実施する基材成形工程で、該基材用型面よりも寸法の小さい樹脂基材を予め射出成形で成形する。このため、この樹脂基材を基材用型面に配置しつつ型閉めされた固定型及び可動型の型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料を射出、充填する射出工程では、前記隙間に発泡樹脂材料を確実に侵入させることができる。そして、表皮成形工程で、前記隙間に侵入した発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、樹脂表皮の端部内面と樹脂基材の少なくとも端縁部外側面とを固着させることができる。
したがって、この表皮付き発泡樹脂部材の製造方法では、表皮成形工程で、樹脂表皮の端部内面を樹脂基材の端縁部外側面に比較的強固に固着させることができるため、発泡成形工程で微小型開きする際に樹脂基材から樹脂表皮が剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、自動車のインストルメントパネル(以下、インパネという)に本発明を適用したものであり、請求項1、2、3、4又は5に記載の発明を具現化したものである。
図1に本実施形態に係る表皮付き発泡樹脂部材としてのインパネ10の要部断面図を示す。
このインパネ10は、PP(ポリプロピレン)製の樹脂基材1と、この樹脂基材1の一面(図1〜図4に示される樹脂基材1の上面。以下、同様。)上に自己の底面が積層状態で固着されたTPO(熱可塑性オレフィン)製の発泡樹脂芯体2と、この発泡樹脂芯体2の頂面2a及び側面2bを連続して囲むように発泡樹脂芯体2の表面に一体に設けられるとともに自己の端部31の内面が樹脂基材1の端縁部に固着された、発泡樹脂芯体2と同種材料よりなるTPO製の樹脂表皮3とから構成されている。
上記樹脂基材1の端縁部は、中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部11とされている。また、この樹脂基材1の厚肉端縁部11の他面(図1〜図4に示される樹脂基材1の下面。以下、同様。)側には、角部が傾斜して欠切された傾斜欠切部12が設けられている。
ここに、上記厚肉端縁部11の厚さをT、厚肉端縁部11以外の中央の一般部の厚さをtとしたとき、Tはtの1.3倍(T=1.3t)とされている。なお、厚肉端縁部11の厚さTは一般部の厚さtの1.2〜1.5倍(1.2t≦T≦1.5t)程度とすることが好ましい。
上記樹脂表皮3の端部31には、その先端に、樹脂基材1の端縁部外側面1aから樹脂基材1の他面側へ回りこむように屈曲し、傾斜欠切部12の傾斜面に対応するように先端に向かうに連れて厚さが薄くされた屈曲係止部32が設けられている。そして、樹脂表皮3の端部31の内面(屈曲係止部32以外の端部31の内面)が樹脂基材1の端縁部外側面1aに固着されるとともに、この端部31の先端に設けられた屈曲係止部32の内面が傾斜欠切部12に係止、固着されている。
なお、このインパネ10は、発泡樹脂芯体2の頂面2aに対応する部分の樹脂表皮3の表面を意匠面10aとしている。そして、インパネ10の意匠面10aと、発泡樹脂芯体2の側面2bに対応する部分の樹脂表皮3の表面たるインパネ10の側面10bとの境界部(意匠面10aの端縁部)に角部10cを有しており、この角部10cが、インパネ10が車両に組み付けられるときに隣接する相手材との意匠面部品合わせ部となる。また、意匠面10aと反対側のインパネ10の裏面においては、樹脂基材1の他面と、傾斜欠切部12に係止、固着された屈曲係止部32の他面(固着面と反対側の面)とが面一状態とされている。
上記構成を有するインパネ10は、以下のようにして製造した。
<基材成形工程>
まず、図示しない基材用金型を用いて射出成形することにより、前記厚肉端縁部11を有する所定形状の樹脂基材1を得た。
一方、射出発泡成形金型を準備した。この射出発泡成形金型は、固定型40と、固定型40に対して近接又は離間する方向に移動することにより型閉め又は所定量の型開きが可能とされた可動型50とから構成されている。固定型40は、樹脂表皮3を所定の外形状に成形するための表皮成形用型面41を有している。そして、この表皮成形用型面41は、図2に示されるように、インパネ10の意匠面10a部分の樹脂表皮3を成形するための意匠面成形型面41aと、インパネ10の側面10b部分の樹脂表皮3を成形するための側面成形型面41bとを有している。また、可動型50は、樹脂基材1の外形状に対応する形状をもつ基材用型面51を有している。
<射出工程>
前記樹脂基材1を可動型50の基材用型面51に配置した状態で(図2参照)、固定型40に対して可動型50を近接する方向に移動させることにより、固定型40及び可動型50を型閉めした。なお、樹脂基材1は基材用型面51と略同等の寸法となるように予め成形されており、基材用型面51に配置された樹脂基材1の端縁部外側面1aと該基材用型面51との間には、この段階ではほとんど隙間が形成されていない。
そして、この型閉めされた固定型40及び可動型50の型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料(化学発泡剤としてのCO2 が添加されたTPO)を射出、充填した(図2参照)。
こうして第1キャビティ内に発泡樹脂材料を射出、充填することにより、発泡樹脂材料の熱で樹脂基材1が熱収縮した。このとき、中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部11で大きく熱収縮した。このため、樹脂基材1の端縁部外側面1aこれに対向する基材用型面51との間、及び樹脂基材1の前記他面の端縁部とこれに対向する基材用型面51との間に隙間が形成され、該他面の端縁部に前記傾斜欠切部12が形成された。そして、発泡樹脂材料がこれらの隙間に侵入した。
<表皮成形工程>
そして、前記第1キャビティ内で表皮成形用型面21に接触する発泡樹脂材料を該型面21で冷却して固化させることにより、樹脂表皮3を該表皮成形用型面21に沿った形状に成形した(図3の状態)。このとき、樹脂表皮3の端部31の内面が樹脂基材1の端縁部外側面1aに固着されるとともに、この端部31の先端に前記屈曲係止部32が形成され、かつ、この屈曲係止部32の内面が樹脂基材1の前記傾斜欠切部12に係止、固着された。
なお、この表皮成形工程後の樹脂表皮3は、厳密にいえば未だ完全には固化していない半固化状態にあり、基本的には表皮成形用型面21に付着している。
<発泡成形工程>
その後、固定型40に対して可動型50を離間する方向に所定量移動させることにより固定型40及び可動型50を微小型開きした。これにより、微小型開きされた固定型40及び可動型50の型内に形成された第2キャビティ内で、樹脂表皮3内で溶融状態にある発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、樹脂表皮3に発泡樹脂芯体2を一体に成形した(図4の状態)。このとき、発泡樹脂芯体2の底面が樹脂基材1の上に積層された状態で固着された。
なお、この発泡成形工程で微小型開きする際の型開き量は4〜6mm程度である。
<脱型工程>
その後、固定型40に対して可動型50を離間する方向にさらに移動させることにより固定型40及び可動型50をさらに型開きし、成形品を脱型した。
こうして、樹脂基材1と、この樹脂基材1上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体2と、この発泡樹脂芯体2の頂面2a及び側面2bを連続して囲むように発泡樹脂芯体2の表面に一体に設けられるとともに自己の端部31が樹脂基材1の端縁部に固着された樹脂表皮3とからなる、樹脂基材1を備えた表皮付き発泡樹脂部材としてのインパネ10を成形した。
ここに、発泡成形工程で減圧発泡させるべく微小型開きする際、表皮成形工程で成形された樹脂表皮3の伸び量が型開き量よりも少なくて樹脂表皮3の伸びが型開きに追従しきれないと、樹脂基材1の端縁部から樹脂表皮3の端部31が剥がれてしまうことがある。この樹脂基材1からの樹脂表皮3の剥がれは、見栄えが悪くなるとともに、意匠面10a形状にも悪影響を及ぼすことがあり、成形品質に問題が生じる。
この点、本実施形態では、前記表皮成形工程で樹脂表皮3を成形する際には、樹脂基材1の端縁部外側面1a及び前記他面の傾斜欠切部12とこれらに対向する基材用型面51との間に隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入している。このため、この表皮成形工程では、この隙間に侵入した発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、樹脂表皮3の端部31内面と樹脂基材1の端縁部外側面1aとを固着させることができるとともに、端部31の先端に屈曲係止部32を形成してこの屈曲係止部32の内面を樹脂基材1の傾斜欠切部12に係止、固着させることができる。したがって、樹脂表皮3の端部31の端縁部外側面1aに固着されるとともにこの端部31の屈曲係止部32が傾斜欠切部12に固着される分、及び樹脂基材1の端縁部が厚肉端縁部11とされた分だけ、樹脂基材1と樹脂表皮3Tの固着面積を増大させることができる。また、屈曲係止部32と傾斜欠切部12との係止により機械的結合力も発生する。
よって、表皮成形工程で、樹脂表皮3の端部31を樹脂基材1の端縁部に強固に固着させることができるため、発泡成形工程で微小型開きする際に樹脂基材1から樹脂表皮3が剥がれてしまうことを効果的に抑えることが可能となる。したがって、インパネ10の成形品質を良好に確保することができ、意匠面部品合わせ部における成形品質も良好に確保することが可能となる。
また、インパネ10の側面10b全体が樹脂表皮3の表面により構成されており、この側面10bには樹脂表皮3と樹脂基材1との接合境界線が表出していないため、インパネ10の側面10bにおける見栄えが向上する。
(実施形態2)
本実施形態は、実施形態1と同様に自動車のインパネに本発明を適用したものであり、請求項1、4又は6に記載の発明を具現化したものである。
図5に本実施形態に係る射出発泡成形方法により成形された表皮付き発泡樹脂部材としてのインパネ10の要部断面図を示す。
このインパネ10における樹脂基材1は、均一の板厚を有するもので、前記厚肉端縁部11及び傾斜欠切部12が設けられていない。また、このインパネ10における樹脂表皮3は、端部31の先端に前記屈曲係止部32が設けられておらず、端部31の内面が樹脂基材1の端縁部外側面1aに固着されている。その他の構成は、前記実施形態1と同様である。
上記構成を有するインパネ10は、以下のようにして成形した。
<基材成形工程>
まず、図示しない基材用金型を用いて射出成形することにより、後述する射出工程で樹脂基材1を前記基材用型面51に配置した段階で、樹脂基材1の端縁部外側面1aとこれ対向する基材用型面51との間に所定の隙間が形成されているように、基材用型面51よりも寸法が小さく、均一の板厚を有する樹脂基材1を得た。
一方、前記実施形態1と同様の射出発泡成形金型を準備した。
<射出工程>
前記樹脂基材1を可動型50の基材用型面51に配置した状態で(図6参照)、固定型40に対して可動型50を近接する方向に移動させることにより、固定型40及び可動型50を型閉めした。なお、基材用型面51に配置された樹脂基材1の端縁部外側面1aと基材用型面51との間には所定の隙間が形成されている。
そして、この型閉めされた固定型40及び可動型50の型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料(化学発泡剤としてのCO2 が添加されたTPO)を射出、充填した(図6参照)。
こうして第1キャビティ内に発泡樹脂材料を射出、充填することにより、樹脂基材1の端縁部外側面1aと基材用型面51との間の隙間に発泡樹脂材料が侵入した。
なお、発泡樹脂材料の熱で樹脂基材1が若干熱収縮したが、樹脂基材1の前記他面とこれに対向する基材用型面51との間には隙間がほとんど形成されなかった。
<表皮成形工程>
そして、前記第1キャビティ内で表皮成形用型面21に接触する発泡樹脂材料を該型面21で冷却して固化させることにより、樹脂表皮3を該表皮成形用型面21に沿った形状に成形した(図7の状態)。このとき、樹脂表皮3の端部31の内面が樹脂基材1の端縁部外側面1aに固着された。
なお、この表皮成形工程後の樹脂表皮3は、厳密にいえば未だ完全には固化していない半固化状態にあり、基本的には表皮成形用型面21に付着している。
<発泡成形工程>
その後、固定型40に対して可動型50を離間する方向に所定量移動させることにより固定型40及び可動型50を微小型開きした。これにより、微小型開きされた固定型40及び可動型50の型内に形成された第2キャビティ内で、樹脂表皮3内で溶融状態にある発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、樹脂表皮3に発泡樹脂芯体2を一体に成形した(図8の状態)。このとき、発泡樹脂芯体2の底面が樹脂基材1の上に積層された状態で固着された。
なお、この発泡成形工程で微小型開きする際の型開き量は4〜6mm程度である。
<脱型工程>
その後、固定型40に対して可動型50を離間する方向にさらに移動させることにより固定型40及び可動型50をさらに型開きし、成形品を脱型した。
こうして、樹脂基材1と、この樹脂基材1上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体2と、この発泡樹脂芯体2の頂面2a及び側面2bを連続して囲むように発泡樹脂芯体2の表面に一体に設けられるとともに自己の端部31内面が樹脂基材1の端縁部外側面1aに固着された樹脂表皮3とからなる、樹脂基材1を備えた表皮付き発泡樹脂部材としてのインパネ10を成形した。
ここに、発泡成形工程で減圧発泡させるべく微小型開きする際、表皮成形工程で成形された樹脂表皮3の伸び量が型開き量よりも少なくて樹脂表皮3の伸びが型開きに追従しきれないと、樹脂基材1の端縁部から樹脂表皮3の端部31が剥がれてしまうことがある。この樹脂基材1からの樹脂表皮3の剥がれは、見栄えが悪くなるとともに、意匠面10a形状にも悪影響を及ぼすことがあり、成形品質に問題が生じる。
この点、本実施形態では、前記表皮成形工程で樹脂表皮3を成形する際には、樹脂基材1の端縁部外側面1aとこれに対向する基材用型面51との間に隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入している。このため、この表皮成形工程では、この隙間に侵入した発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、樹脂表皮3の端部31内面と樹脂基材1の端縁部外側面1aとを固着させることができ、樹脂基材1の一面上に樹脂表皮3の端面が固着される場合と比較して、樹脂表皮3と樹脂基材1との固着面積を増大させる上で有利となる。
したがって、本実施形態では、表皮成形工程で、樹脂表皮3の端部31内面を樹脂基材1の端縁部外側面1aに比較的強固に固着させることができるため、発泡成形工程で微小型開きする際に樹脂基材1から樹脂表皮3が剥がれてしまうことを抑えることが可能となる。よって、インパネ10の成形品質を良好に確保することができ、意匠面部品合わせ部における成形品質も良好に確保することが可能となる。
また、インパネ10の側面10b全体が樹脂表皮3の表面により構成されており、この側面10bには樹脂表皮3と樹脂基材1との接合境界線が表出していないため、インパネ10の側面10bにおける見栄えが向上する。
(その他の実施形態)
前述の実施形態1及び実施形態2では、前記固定型40及び前記可動型50とは別の基材用金型を用いて樹脂基材1を予め形成し、この樹脂基材1を可動型50の基材用型面51にセットする例について説明したが、前記可動型50を基材用金型の一部(基材用金型を構成する固定型及び可動型のうちの可動型)に併用することもできる。すなわち、基材用固定型と前記可動型50とを用いて樹脂基材1を射出成形するとともに、成形した樹脂基材1を保持したままの前記可動型50を前記固定型40側に移動し、前記固定型40及び前記可動型50を型閉めして前記射出工程を実施してもよい。
また、樹脂基材1を構成する樹脂材料は特に限定されるものではなく、前述のPPの他にPE等のオレフィン材等を採用することができる。同様に、同種材料よりなる発泡樹脂芯体2及び樹脂表皮3を構成する樹脂材料は特に限定されるものではなく、前述のTPOの他にオレフィン材等を採用することができる。
本発明の実施形態1に係り、表皮付き発泡樹脂部材としてのインストルメントパネルの要部断面図である。 本発明の実施形態1に係り、射出工程の様子を示す要部断面図である。 本発明の実施形態1に係り、表皮成形工程の様子を示す要部断面図である。 本発明の実施形態1に係り、発泡成形工程の様子を示す要部断面図である。 本発明の実施形態2に係り、表皮付き発泡樹脂部材としてのインストルメントパネルの要部断面図である。 本発明の実施形態2に係り、射出工程の様子を示す要部断面図である。 本発明の実施形態2に係り、表皮成形工程の様子を示す要部断面図である。 本発明の実施形態2に係り、発泡成形工程の様子を示す要部断面図である。
符号の説明
1…樹脂基材 1a…端縁部外側面
2…発泡樹脂芯体 2a…頂面
2b…側面 3…樹脂表皮
11…厚肉端縁部 12…傾斜欠切部
31…端部 32…屈曲係止部
40…固定型 41…表皮成形用型面
41a…意匠面成形型面 41b…側面成形型面
50…可動型 51…基材用型面

Claims (6)

  1. 樹脂基材と、該樹脂基材の一面上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体と、該発泡樹脂芯体の頂面及び側面を連続して囲むように該発泡樹脂芯体の表面に一体に設けられるとともに自己の端部内面が該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着された樹脂表皮とを備え、
    前記樹脂基材が所定位置に配置されつつ型閉めされた固定型及び可動型の型内に充填され型面に接触する発泡樹脂材料を該型面で冷却して固化させることにより前記樹脂表皮を成形するとともに該樹脂表皮の端部内面を該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着した後、該固定型に対して該可動型を離間する方向に所定量移動させて微小型開きされた該固定型及び該可動型の型内で該発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより該樹脂表皮に前記発泡樹脂芯体を一体に成形するとともに該発泡樹脂芯体の底面を該樹脂基材の一面上に固着させてなることを特徴とする表皮付き発泡樹脂部材。
  2. 前記樹脂基材の端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされていることを特徴とする請求項1記載の表皮付き発泡樹脂部材。
  3. 前記樹脂表皮の端部には、前記端縁部外側面から前記樹脂基材の他面側へ回りこむように屈曲して該他面に係止、固着された屈曲係止部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の表皮付き発泡樹脂部材。
  4. 樹脂基材と、該樹脂基材の一面上に自己の底面が積層状態で固着された発泡樹脂芯体と、該発泡樹脂芯体の頂面及び側面を連続して囲むように該発泡樹脂芯体の表面に一体に設けられるとともに自己の端部内面が該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着された樹脂表皮とを備えた表皮付き発泡樹脂部材の製造方法であって、
    固定型及び該固定型に対して近接又は離間する方向に移動することにより型閉め又は所定量の型開きが可能とされた可動型であって、該固定型及び該可動型のうちの一方が前記樹脂表皮を所定の外形状に成形するための表皮成形用型面を有する一方、該固定型及び該可動型のうちの他方が前記樹脂基材の外形状に対応する形状をもつ基材用型面を有するものを用い、
    前記樹脂基材を前記基材用型面に配置しつつ型閉めされた前記固定型及び前記可動型内に形成された第1キャビティ内に、発泡樹脂材料を射出、充填する射出工程と、
    前記第1キャビティ内で前記表皮成形用型面に接触する前記発泡樹脂材料を該型面で冷却して固化させることにより、前記樹脂表皮を成形するとともに、該樹脂表皮の端部内面を前記樹脂基材の少なくとも端縁部外側面に固着させる表皮成形工程と、
    前記固定型に対して前記可動型を離間する方向に所定量移動させることにより微小型開きし、微小型開きされた該固定型及び該可動型内に形成された第2キャビティ内で、前記発泡樹脂材料を減圧発泡させるとともに冷却固化させることにより、前記樹脂表皮に前記発泡樹脂芯体を一体に成形するとともに、該発泡樹脂芯体の底面を前記樹脂基材の一面上に積層状態で固着させて前記表皮付き発泡樹脂部材を成形する発泡成形工程とを備え、
    前記表皮成形工程で前記樹脂表皮を成形する際には、前記樹脂基材の少なくとも端縁部外側面と少なくとも該端縁部外側面に対向する前記基材用型面との間に隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入していることを特徴とする表皮付き発泡樹脂部材の製造方法。
  5. 前記表皮付き発泡樹脂部材は、前記樹脂基材の端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされるとともに、前記樹脂表皮の端部に、前記端縁部外側面から前記樹脂基材の他面側へ回りこむように屈曲して該他面に係止、固着された屈曲係止部が設けられており、
    前記射出工程では、端縁部が中央の一般部よりも厚さの厚い厚肉端縁部とされた樹脂基材を前記基材用型面に配置しつつ前記固定型及び前記可動型が型閉めされ、
    前記表皮成形工程では、前記樹脂基材の前記端縁部外側面及び前記他面と該端縁部外側面及び該他面に対向する前記基材用型面との間に前記隙間が形成されているとともに、前記射出工程で前記第1キャビティ内に射出された前記発泡樹脂材料が該隙間に侵入しており、該隙間に侵入した該発泡樹脂材料を冷却固化させることにより、前記樹脂表皮の端部内面が該端縁部外側面に固着されるとともに、該他面に係止、固着された前記屈曲係止部が該樹脂表皮の端部に形成されることを特徴とする請求項4記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法。
  6. 前記射出工程で前記樹脂基材を前記基材用型面に配置した段階で、該樹脂基材の少なくとも端縁部外側面と少なくとも該端縁部外側面に対向する前記基材用型面との間に前記隙間が形成されているように、該基材用型面よりも寸法の小さい樹脂基材を予め射出成形する基材成形工程を、該射出工程の前に実施することを特徴とする請求項4記載の表皮付き発泡樹脂部材の製造方法。
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