JP2006015065A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチスライス方式のX線検出データ収集において、スライス間のX線データ収集時刻のずれを有効利用することが可能なX線CT装置である。
【解決手段】X線CT装置1は、被検体にX線を照射するX線発生手段3と、2次元状に配置された複数の検出素子を具備し、前記被検体を透過したX線を検出する放射線検出器4と、前記放射線検出器4により検出されたX線検出信号からディジタル信号のX線検出データを生成するデータ収集装置7と、前記被検体をセットする寝台2bと、前記寝台2bを駆動制御する寝台駆動制御装置6bと、前記寝台駆動制御装置6bに制御信号を与えることにより、前記X線発生手段3および前記放射線検出器4の回転位置を制御する手段と、前記X線発生手段3および前記放射線検出器4の回転位置に応じて所要のサンプリング密度でデータが収集されるようにスライス間における検出素子によるデータ収集時刻のずれの大きさを制御する手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線を検出するための複数の検出素子を2次元状に備えた放射線検出器を用いて被検体のマルチスライスCT画像を撮影するX線CT装置に関する。
従来、被検体である患者にX線を照射して、その透過X線を検出して被検体内部の構造を可視化して断層画像を生成する装置としてX線CT装置がある(例えば特許文献1参照)。
医療用のX線CT装置では、X線管から被検体に様々な方向からX線を照射し、被検体を挟んでこれに対向する位置に置かれた放射線検出器によって透過してきたX線を吸収し、最終的には電気信号化する。この信号は、透過X線の強度を反映する信号であり、このデータをもとに被検体の断層画像を再構成処理し、表示装置に表示する。
このようなX線CT装置として、被検体の複数のスライスにおける画像をより短時間で撮影できるようにするために、複数の検出素子をスライス方向(列方向)およびチャンネル方向に2次元状に備えた放射線検出器を用いたマルチスライスX線CT装置がある。
このマルチスライスX線CT装置では、X線管と放射線検出器とが被検体の体軸とほぼ垂直な平面内を回転運動し、X線管から被検体に照射されて透過したX線が2次元状に配置された各検出素子により検出され、さらに検出されたX線検出信号がデータ収集装置に与えられてディジタル化されることによりX線検出データが収集される。そして、1周期(180゜程度、あるいは、360゜程度)の回転で、回転平面内の断層画像を1枚再構成して表示する。
放射線検出器は、基板上に複数の検出素子を放射線検出器の回転方向である行方向(チャンネル方向)および体軸方向である列方向(スライス方向)に配置して構成される。各検出素子はシンチレータとフォトダイオード(PD:photo diode)とで構成される。通常、シンチレータとフォトダイオードの素子数は等しく、シンチレータに入射したX線が可視光に変換され、フォトダイオードで電気信号に変換される。そして、検出素子からの電気信号は、体軸方向であるスライス方向から取り出されてデータ収集装置に導かれる。
ここで、データ収集装置と各検出素子とを一対一で接続すると、検出素子の増加とともにデータ収集装置の規模が大きくなり、配線が複雑化することから装置のコスト増加に繋がるという問題がある。そこで、従来のマルチスライスX線CT装置では、チャンネル方向の各検出素子からは並行してフォトダイオードから電気信号が読み出す一方、スライス方向の各検出素子からはスイッチの切り換えにより、順番に電気信号が読み出すような構成とされる。
すなわち、各検出素子は、それぞれ信号線により複数の積分器と接続される。さらに各積分器は、ワイヤボンディング等の接続手段によりMUX(Multiplexer)等の共通のスイッチと接続され、スイッチは基板上のFPC(Flexible printed circuit board)等の回路基板と接続される。
そして、各フォトダイオードからの電気信号は各積分器に一旦蓄積され、電気信号は各積分器からスイッチによりスライス方向に時分割されて順次FPC等の回路基板に出力される。さらに、回路基板により電気信号はデータ収集装置に導かれてディジタル化され、画像生成用のデータとして用いられる。
特開平8−140962号公報
従来のマルチスライスX線CT装置では、検出素子からの電気信号を読み出すタイミングがチャンネル方向には同時となるもののスライス方向にはずれが生じ、異なるスライスの検出素子では、X線の検出時刻に差が生じることとなる。すなわち、X線の検出時刻の差により、スライス間でX線管の管球と検出素子との相対的な位置関係に位置ずれが生じることとなる。このため、各検出素子により得られてデータ収集装置においてディジタル化されたX線検出データにもスライス方向に位置ずれの発生が伴う。
このような、位置ずれを伴ったX線検出データに対して画像再構成処理を施すと、得られる画像データの画質が劣化したり、あるいはアーチファクトが発生するという問題がある。このため、従来は、マルチスライスX線CT装置により収集されたX線検出データに生じるスライス間の位置ずれは欠点であるとされ、検出素子によるデータ収集時刻がスライス間で同時となるような種々の技術が検討される。
しかし、スライス間のX線データ収集時刻のずれを、より低減させるという検討のみならず、逆にX線データ収集時刻のずれの利用可能性についての検討も重要である。仮に、X線データ収集時刻のずれをX線CT装置の性能や機能向上に利用できれば、有利な効果を期待できるためである。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、マルチスライス方式のX線検出データ収集において、スライス間のX線データ収集時刻のずれを有効利用することが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線CT装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、被検体にX線を照射するX線発生手段と、2次元状に配置された複数の検出素子を具備し、前記被検体を透過したX線を検出する放射線検出器と、前記放射線検出器により検出されたX線検出信号からディジタル信号のX線検出データを生成するデータ収集装置と、前記被検体をセットする寝台と、前記寝台を駆動制御する寝台駆動制御装置と、前記寝台駆動制御装置に制御信号を与えることにより、前記X線発生手段および前記放射線検出器の回転位置を制御する手段と、前記X線発生手段および前記放射線検出器の回転位置に応じて所要のサンプリング密度でデータが収集されるようにスライス間における検出素子によるデータ収集時刻のずれの大きさを制御する手段とを有することを特徴とするものである。
本発明に係るX線CT装置においては、マルチスライス方式のX線検出データ収集において、スライス間のX線データ収集時刻のずれを有効利用することにより、サンプリング密度を増加させて空間分解能を向上させることができる。
本発明に係るX線CT装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
本発明に係る放射線検出器およびX線CT装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るX線CT装置の実施の形態における一構成例を示すブロック図である。
X線CT装置1は、架台2aにX線発生手段としてのX線管3と放射線検出器4とを寝台2bを挟んで対向配置して設けて構成される。X線管3と放射線検出器4との間は撮影領域とされ、寝台2bには図示しない被検体がセットされる。
X線管3は、X線制御・高電圧発生装置5と接続される。X線制御・高電圧発生装置5はX線管3に所要の電力を印加することによりX線管3を制御する機能を有する。
架台・寝台2は架台・寝台駆動制御装置6と接続される。架台・寝台駆動制御装置6は架台・寝台2に制御信号を与えることにより、架台・寝台2の位置を制御する機能を有する。すなわち、架台駆動制御装置6aは架台2aを、架台駆動制御装置6bは寝台2bをそれぞれ制御する機能を有する。そして、架台駆動制御装置6bにより寝台2bを被検体の体軸方向に所定のピッチで移動させ、寝台2bの各位置において架台駆動制御装置6aによりX線管3および放射線検出器4をおおよそ被検体の体軸と平行な方向を軸として被検体の周りを所要の回転速度で回転できるように構成される。
放射線検出器4はデータ収集装置7と接続され、データ収集装置7にはデータ記憶装置8が接続される。さらに、データ収集装置7およびデータ記憶装置8は画像再構成装置9と接続される。
放射線検出器4は複数の検出素子を備え、各検出素子から読み出される電気信号を切り換えるためのスイッチ回路4aと、このスイッチ回路4aを制御するためのスイッチ制御回路4bを有する。そして、放射線検出器23はX線管22から照射され、被検体を透過したX線を各検出素子により検出して電気信号としてデータ収集装置7に与える機能を有する。
スイッチ回路4aは、スイッチ制御回路4bからのスイッチ制御信号により駆動し、各検出素子からX線を検出して生成された電気信号をデータ収集装置7に出力するタイミングを決定する機能を有する。そして、スイッチ制御回路4bにより生成されるスイッチ制御信号により、各検出素子からデータ収集装置7に出力される電気信号のタイミング、すなわちX線の検出位置を制御することができるように構成される。
データ収集装置7は、放射線検出器4から受けたX線検出信号をディジタル信号に変換するとともに、必要な各種処理を施すことによりX線検出データを生成する機能、生成したX線検出データをデータ記憶装置8に書き込む機能、X線検出データを画像再構成装置9に与える機能を有する。
画像再構成装置9は、データ収集装置7から受けたX線検出データあるいはデータ記憶装置8から読み込んだX線検出データに画像再構成処理を施すことにより被検体の画像データを生成する機能を有する。また、画像再構成装置9には、データ位置補正回路9aが設けられる。データ位置補正回路9aは、X線検出データの画像再構成処理に先立って、スライス間におけるX線検出データの位置ずれを補正する機能を有する。
さらに、データ収集装置7、データ記憶装置8、画像再構成装置9、架台・寝台駆動制御装置6、X線制御・高電圧発生装置5は、CPU(Central Processing Unit)10と接続される。また、CPU10には、操作部11、画像処理装置12、画像記憶装置13、画像表示部14が接続される。
CPU10には、予め各種プログラムが読み込まれ、操作部11から操作情報を受けて架台・寝台駆動制御装置6およびX線制御・高電圧発生装置5に制御信号を与えて制御する手段、データ収集装置7、データ記憶装置8、画像再構成装置9から画像データやX線検出データを入力して、各種データ処理を行った後、データ記憶装置8、画像記憶装置13に記録したり画像処理装置12や画像表示部14に与える手段として機能する。
特に、CPU10には、プログラムを実行することにより、所要の制御信号を寝台駆動制御装置6bに与えることにより、寝台2bの移動ピッチ(ヘリカルピッチ)を制御することによりX線管3および放射線検出器4の回転位置を設定する機能、所要の制御信号を架台駆動制御装置6aに与えることにより、X線管3および放射線検出器4の回転速度を制御する機能、所要の制御信号を放射線検出器4のスイッチ制御回路4bに与えることにより、スイッチ回路4aの駆動タイミングとともに各検出素子によるX線の検出タイミング、すなわち各検出素子によるX線の検出位置(データ収集位置)を制御する機能が備えられる。
画像処理装置12は、CPU10から画像データを受けて各種画像処理を施した後、画像記憶装置13に記録する機能、あるいは画像表示部14に与えて表示させる機能を有する。
図2は、図1に示すX線CT装置1のX線管3および放射線検出器4の模式図、図3は、図2に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロックの詳細構成を示す斜視図、図4は図3に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロックの上面図である。
X線管3と放射線検出器4とは、被検体の体軸方向(スライス方向A)とほぼ垂直な平面内であるチャンネル方向Cに回転運動できるような位置に対向配置される。放射線検出器4は2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20を回転方向に円弧状に多数、密に配置して構成される。そして、各2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20は、図1に示すデータ収集装置7と接続される。
2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20は、プリント配線板(PCB:printed circuit board)等の基板21上に複数の検出素子22をチャンネル方向Cおよびスライス方向Aに配置して構成される。このため、2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20では、各検出素子22により2次元でX線を検出することができる。図3および図4は、スライス方向Aに16列の検出素子22を有する2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20の例であり、チャンネル方向Cの検出素子22の数は簡単のため4つとして示した。
各検出素子22は、シンチレータ23とフォトダイオード24とで構成され、X線を検出して電気信号に変換する機能を有する。通常、シンチレータ23とフォトダイオード24の素子数は等しい。シンチレータ23は、検出素子22に入射したX線を光に変換してフォトダイオード24に与える機能を有し、フォトダイオード24は、シンチレータ23から受けた光を電気信号に変換する機能を有する。
また、各フォトダイオード24は、ワイヤボンディング25等の接続手段により基板21上の読出回路と接続され、電気信号は読出回路を介して出力されるように構成される。
さらに、各2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20には、各検出素子22からX線の検出により得られた電気信号のデータ収集装置7への出力を切り換えるためのスイッチ回路4aと、スイッチ回路4aにスイッチ制御信号を与えて制御するためのスイッチ制御回路4bとが設けられる。
図5は、図2に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20に設けられるスイッチ回路およびスイッチ制御回路の回路構成の一例を示す図である。
尚、図5では、シンチレータ23の図示を省略してある。
2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20は、基板21上に複数の検出素子22をチャンネル方向Cとスライス方向Aとに整列配置して構成され、各検出素子22はシンチレータ23とフォトダイオード24とで構成される。
一方、スイッチ回路4aは、例えば2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20のスライス方向端部に設けられ、積分器30とMUX(Multiplexer)等のスイッチ31とを備える。
各検出素子22のフォトダイオード24は、それぞれワイヤボンディング25により複数の積分器30と接続される。積分器30は、フォトダイオード24から受けた電気信号を蓄積する機能を有する。各積分器30は、ワイヤボンディング6等の接続手段により共通のスイッチ31と接続され、スイッチ31は基板上のFPC(Flexible printed circuit board)等の回路基板32と接続される。
すなわち、すべての検出素子22をデータ収集装置と1対1に接続すると、検出素子22のアクティブエリアS1が減少する一方、配線領域S2が増加して基板21の実装上あるいは配線上困難となる。つまり、ワイヤボンディング25の数が制限される。そこで、各フォトダイオード24からの電気信号は各積分器30に蓄積されてスイッチ31によりスライス方向Aに時分割されて順次FPC等の回路基板32に出力される。そして、回路基板32により電気信号は図1に示すデータ収集装置7に導かれる。
スイッチ31は、スイッチ制御回路4bからのスイッチ制御信号により駆動制御されるため、各フォトダイオード24からスライス方向Aに時分割されて回路基板32に出力される電気信号のタイミング、すなわち、検出素子22によるデータ検出位置を制御することができる。
さらに、検出素子22が増えると配線領域S2の制約により、検出素子22自体のスペースの確保が困難になるため、スイッチ回路6aの配線パターンを改良した2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20が提案される。
図6は、図2に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20に設けられるスイッチ回路およびスイッチ制御回路の回路構成の別の一例を示す図である。尚、図6では、シンチレータ23の図示を省略してある。
図6示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20Aでは、基板21上に2次元のマトリックス状に複数の検出素子22を配置して構成されるが、各検出素子22のフォトダイオード24の出力側には、スイッチ回路6aとしてそれぞれ個別にトランジスタスイッチ40が設けられる。そして、同じチャンネルCに属するフォトダイオード24は、トランジスタスイッチ40を介して共通の信号線41と接続される一方、同じスライスAに属するフォトダイオード24のトランジスタスイッチ40は、共通の制御線42と接続される。
各制御線42は、スイッチ制御回路4bと接続され、トランジスタスイッチ40は、スイッチ制御回路4bからのスイッチ制御信号により所要のタイミングで駆動せしめられる。
そして、この2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20Aでは、検出素子22のシンチレータ23にX線が入射して光に変換され、フォトダイオード24により光が電気信号に変換される。さらに電気信号は、一旦フォトダイオード24に電荷として蓄積される。
さらに、スイッチ制御回路4bから順次スイッチ制御信号が所要のタイミングで各制御線42を介して同じスライスAの各トランジスタスイッチ40に与えられてアクティブにされる。すなわち、同じスライスAに属するフォトダイオード24からはパラレルに、同じチャンネルCに属するフォトダイオード24からは順次スライス方向Aに時分割された電気信号がトランジスタスイッチ40を介して信号線41に出力される。つまり、スイッチ制御回路4bからの各トランジスタスイッチ40の制御により各検出素子22によるデータ検出位置を調整することができる。
次にX線CT装置の作用について説明する。
まず予め図示しない被検体が寝台2bにセットされる。そして、操作部11に入力された操作情報がCPU10に与えられ、CPU10に予め読み込まれた各種プログラムが実行されて制御信号が架台・寝台駆動制御装置6およびX線制御・高電圧発生装置5に与えられる。
すなわち、CPU10からの制御信号により架台・寝台駆動制御装置6およびX線制御・高電圧発生装置5が制御され、操作部11において指定された位置に寝台2bが駆動せしめられる。そして、指定されたスキャン条件でX線管3とともに放射線検出器4が被検体の体軸周りを回転し、X線がX線管3から被検体に照射される。
被検体に照射されたX線は、被検体を透過して図2に示すような放射線検出器4の各2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20に入射する。すなわち、例えば図3または図4に示すような各2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック20の基板21上にスライス方向Aおよびチャンネル方向Cに2次元状に配置された複数の検出素子22のシンチレータ23に被検体を透過したX線が入射する。
各シンチレータ23は、入射したX線を光に変換してフォトダイオード24に与え、フォトダイオード24は、シンチレータ23から受けた光を電気信号に変換する。変換された電気信号は読出回路を介してデータ収集装置7に出力される。このため、X線管3とともに放射線検出器4を1回転させて得られた2次元のX線検出データがデータ収集装置7に収集される。
ここで、放射線検出器4の各スライスAにおける検出素子22のデータ収集位置は、寝台2bのヘリカルピッチに応じて空間分解能が向上するように制御される。各検出素子22のスライスAごとのデータ収集位置、すなわちデータ収集時刻のずれの大きさは、例えばスイッチ制御回路4bからスイッチ回路4aに与えられるスイッチ制御信号によりトランジスタスイッチ40やMUX等のスイッチ31の駆動タイミングを調整することにより制御することができる。
また、CPU10から架台駆動制御装置6aに与える制御信号により架台6aに設けられたX線管3および放射線検出器4の回転速度を調整することによっても、各検出素子22のスライスAごとのデータ収集位置を制御することができる。
次に、CPU10から制御信号が架台・寝台駆動制御装置6およびX線制御・高電圧発生装置5に与えられ、寝台2bが所要のヘリカルピッチで移動せしめられる。そして、移動後の寝台2bの位置において再びX線管3とともに放射線検出器4が回転し、同様にX線管3とともに放射線検出器4を1回転させて得られた2次元のX線検出データがデータ収集装置7に収集される。
さらに、寝台2bの移動とともに同様なX線検出データの収集が行われ、被検体の各スライスからのX線検出データが得られる。
次に、各検出素子22のスライスAごとのデータ収集位置(データ収集タイミング)の設定方法について説明する。
図7は、図1に示すX線CT装置1のデータ収集装置7により収集されたX線検出データの一例を示す模式図である。
図7において、縦方向はスライス方向を示し、横方向はチャンネル方向を示す。また、図7には、x回転目において収集されるX線検出データとx+1回転目において収集されるX線検出データの双方を示す。実線は、x回転目において収集されるX線検出データを示し、点線はx+1回転目において収集されるX線検出データを示す。
x回転目、x+1回転目のX線検出データには、検出素子22からの電気信号の読出しタイミングがスライス間で異なることから、スライスが異なる検出素子22により収集されたX線検出データにはチャンネル方向Cにずれが生じる。
すなわち、放射線検出器4がn列の検出素子22を有する場合には、例えば1列目の検出素子22により検出されたX線検出データよりも2列目の検出素子22により検出されたX線検出データの方が検出時刻が遅いため、X線検出データがチャンネル方向Cにシフトすることとなる。
この隣接するスライス間(列間)のX線検出データのチャンネル方向Cへのシフト量をΔDとすると、シフト量ΔDは各検出素子22のスライスAごとのデータ収集タイミングで定まる値である。従って、シフト量ΔDは、検出素子22に設けられるトランジスタスイッチ40やMUX等のスイッチ31の駆動タイミングやX線管3および放射線検出器4の回転速度を制御することにより変化させることができる。
ここで、1viewの収集時間に対応するX線検出データのチャンネル方向Cのデータ幅をDc、寝台2bの移動ピッチ(ヘリカルピッチ)をPとすると、ΔD=Dc/(2P)とすれば、x+1回転目のスライス1からスライスn/2おけるX線検出データのチャンネル方向Cの位置は、x回転目のスライスn/2からスライスnにおけるX線検出データの中間の位置となる。
つまりx+1回転目の各スライスにおけるX線検出データのチャンネル方向Cの位置は、x回転目の各スライスにおけるX線検出データの位置に対して1viewの収集時間に対応するX線検出データのデータ幅Dcの半分だけ(Dc/2だけ)シフトした位置となる。
例えば、16列の検出素子22を有する放射線検出器4において、ヘリカルピッチがP=8の場合、ΔD=Dc/(16)とすれば、x+1回転目の各スライスにおけるX線検出データの位置は、x回転目の各スライスにおけるX線検出データの中間の位置となり、x+2回転目の各スライスにおけるX線検出データの位置は、x+1回転目の各スライスにおけるX線検出データの中間の位置となる。
すなわち、単一のスライスにおいて、検出素子22がチャンネル方向Cにデータ幅Dcの半分だけシフトした状態で実施的に2回転することとなる。この結果、放射線検出器4の各回転により得られるX線検出データのチャンネル方向Cのサンプリング密度、すなわち空間分解能が実質的に2倍となり、放射線検出器4のチャンネル数(検出素子22のチャンネル方向の数)が2倍になった場合と等価とすることができる。
図8は、図1に示すX線CT装置1のデータ収集装置7により収集されたX線検出データの別の一例を示す模式図である。
図8において、縦方向はスライス方向を示し、横方向はチャンネル方向を示す。また、図8には、x回転目において収集されるX線検出データとx+1回転目において収集されるX線検出データの双方を示す。実線は、x回転目において収集されるX線検出データを示し、点線はx+1回転目において収集されるX線検出データを示す。
図7と同様にx回転目、x+1回転目のX線検出データには、スライスごとにずれが生じ、X線検出データがチャンネル方向にシフトする。ここで、図8に示すように、例えば16列の検出素子22を有する放射線検出器4において、寝台2bの移動ピッチがP=1のとき、ΔD=Dc/8とすれば、x+1回転目の各スライスにおけるX線検出データの位置は、重ならない位置となるスライスを除けば、x回転目の各スライスにおけるX線検出データの位置に対して1viewの収集時間に対応するX線検出データのデータ幅Dcの1/8だけシフトした位置となる。
すなわち、単一のスライスにおいて、検出素子22がチャンネル方向Cにデータ幅Dcの1/8だけシフトした状態で実施的に8回転することとなる。この結果、放射線検出器4の各回転により得られるX線検出データのチャンネル方向Cのサンプリング密度、すなわち空間分解能が実質的に8倍となり、放射線検出器4のチャンネル数(検出素子22のチャンネル方向の数)が8倍になった場合と等価とすることができる。
このため、n列の検出素子22を有する放射線検出器4において、ヘリカルピッチをP=1、ΔD=Dc/nとすれば、X線検出データのサンプリング密度を実質的にn倍として、放射線検出器4のチャンネル数(検出素子22のチャンネル方向の数)がn倍になった場合と等価とすることができる。
さらに、ヘリカルピッチPを目的に応じた値として、X線検出データのチャンネル方向Cへのシフト量ΔDを整数に限らず任意の値とすれば、任意の分解能によるスキャンを実行することができる。すなわち、スキャンの目的に応じてヘリカルピッチPを大きく、シフト量ΔDを小さくして分解能を向上させたり、逆にシフト量ΔDを大きくして分解能を低く抑えるとともに寝台2bのヘリカルピッチPを大きく設定することによりデータ収集時間を低減させるといったように、空間分解能とデータ収集時間とのトレードオフ関係を適切にバランスさせることができる。
そして、このようにしてデータ収集装置7に収集されたX線検出データからX線検出データのスライスごとのシフト量ΔDを考慮して画像データが生成される。すなわち、X線検出データがデータ収集装置7から画像再構成装置9のデータ位置補正回路9aに与えられてシフト量ΔDに応じてチャンネル方向Cにシフトされ、スライス間におけるチャンネル方向Cのデータシフトが補正される。そして、スライス間でチャンネル方向CにずれのないX線検出データが画像再構成用の中間データとして生成される。
さらに、画像再構成装置9において、この中間データに画像再構成処理が施されて被検体の画像データが再構成される。
但し、チャンネル方向Cのデータシフトの補正は、再構成後の画像データに対して行なってもよい。
再構成された画像データは、CPU10に与えられて各種データ処理が施されて画像記憶装置13に記録される。また、必要に応じて画像処理装置12において、画像データには各種画像処理が施される。
そして最終的に生成された被検体の断層画像を示す画像データは、画像表示部14に与えられて表示される。
尚、画像データの再構成に用いられるX線検出データは、チャンネル方向Cのデータシフトが補正されるため、画像データの画質低下やアーチファクトの生成が抑制される。さらに、放射線検出器4の隣接するチャンネル間のシフト量ΔDが調整されてX線検出データのサンプリング密度が大きくなるように設定されたため、解像度を向上した画像データとなる。
以上のようなマルチスライス方式のX線CT装置1によれば、寝台2bのヘリカルピッチPに応じてX線検出データの検出タイミングをコントロールすることにより、スライス間のX線データ収集時刻のずれを積極的に利用してサンプリング密度を増加させて空間分解能を向上させることができる。
また、X線管3および放射線検出器4のヘリカルピッチPや検出素子22によるデータ収集タイミングを制御することにより1台のX線CT装置1で高速なスキャンと分解能を向上させたスキャンとを使い分けることができる。
本発明に係るX線CT装置の実施の形態における一構成例を示すブロック図。 図1に示すX線CT装置のX線管および放射線検出器の模式図。 図2に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロックの詳細構成を示す斜視図。 図3に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロックの上面図。 図2に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロックに設けられるスイッチ回路およびスイッチ制御回路の回路構成の一例を示す図。 図2に示す2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロックに設けられるスイッチ回路およびスイッチ制御回路の回路構成の別の一例を示す図。 図1に示すX線CT装置のデータ収集装置により収集されたX線検出データの一例を示す模式図。 図1に示すX線CT装置のデータ収集装置により収集されたX線検出データの別の一例を示す模式図。
符号の説明
1 X線CT装置
2 架台・寝台
2a 架台
2b 寝台
3 X線管
4 放射線検出器
4a スイッチ回路
4b スイッチ制御回路
5 X線制御・高電圧発生装置
6 架台・寝台駆動制御装置
6a 架台駆動制御装置
6b 寝台駆動制御装置
7 データ収集装置
8 データ記憶装置
9 画像再構成装置
9a データ位置補正回路
10 CPU
11 操作部
12 画像処理装置
13 画像記憶装置
14 画像表示部
20 2次元フォトダイオードアレイ検出器ブロック
21 基板
22 検出素子
23 シンチレータ
24 フォトダイオード
25 ワイヤボンディング
30 積分器
31 スイッチ
32 回路基板
40 トランジスタスイッチ
41 信号線
42 制御線

Claims (3)

  1. 被検体にX線を照射するX線発生手段と、2次元状に配置された複数の検出素子を具備し、前記被検体を透過したX線を検出する放射線検出器と、前記放射線検出器により検出されたX線検出信号からディジタル信号のX線検出データを生成するデータ収集装置と、前記被検体をセットする寝台と、前記寝台を駆動制御する寝台駆動制御装置と、前記寝台駆動制御装置に制御信号を与えることにより、前記X線発生手段および前記放射線検出器の回転位置を制御する手段と、前記X線発生手段および前記放射線検出器の回転位置に応じて所要のサンプリング密度でデータが収集されるようにスライス間における検出素子によるデータ収集時刻のずれの大きさを制御する手段とを有することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記検出素子に設けられたスイッチ回路の駆動タイミングを調整することにより前記データ収集時刻のずれの大きさを制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記X線発生手段および前記放射線検出器の回転速度を調整することにより前記データ収集時刻のずれの大きさを制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
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