JP2007143605A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元エリアX線検出器を持ったX線CT装置の画質改善を実現する。
【解決手段】多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元エリアX線検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンのデータ収集時に偶数列と奇数列のデータ収集タイミングをずらす、またはn列おきにデータ収集タイミングを合わせて1列おきに1/nずつデータ収集タイミングをずらして、または各列のデータ収集タイミングをずらしてデータ収集を行うことで、格子状のX線検出器構造のデータ収集をずらし、データの加重加算重み付け距離を小さくし、断層像の画質の改善を実現できる。
【選択図】図16

Description

本発明は、医療用X線CT装置、または産業用X線CT装置において、X線CT(Computed Tomography)撮影方法、およびX線CT装置に関し、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンの画質改善に関する。
従来は多列X線検出器X線CT装置またはフラットパネルに代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器によるX線CT装置においては、図15のように、2次元X線エリア検出器または多列X線検出器の各列は同じ時刻にデータ収集が行われるようになっており(特許文献1参照)、2次元X線エリア検出器は格子状になっており、重み付き加重加算の各X線検出器データまでの平均距離はチャネル方向にdc/2,列方向にdr/2の
Figure 2007143605
であり、より精度のよい加重加算を行うという観点からは問題であった。
しかし、多列X線検出器X線CT装置またはフラットパネルに代表される2次元X線エリア検出器によるX線CT装置において、X線検出器のz方向の幅が広がるとともにz方向のX線検出器幅つまりX線検出器列方向の幅も小さくなり、x,y,z方向の検出器分解能の等方性(Isotropic)が実現されつつある。また、今後もX線検出器の分解能は向上して行く方向にある。このため、X線検出器の構造が製作上困難にならず、最終的な断層像の分解能が向上するようなデータ収集方法などが望まれている。
特開2004-313657号公報
そこで、本発明の目的は、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元エリアX線検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンのX線データ収集手段において、2次元X線エリア検出器の各列のデータ収集タイミングをずらして、その時間を制御することで、高分解能な断層像を得られるX線CT装置を提供することにある。
本発明は、現状の多列X線検出器または2次元X線エリア検出器の構造を変えることなく、多列X線検出器または2次元X線エリア検出器における各列方向のデータ収集タイミングを最適に変えるだけで、最終的に得られる断層像の分解能を向上させることを特徴とするX線CT装置、またはX線CT撮影方法を提供することで上記課題を解決する。
単純な正方の格子状のX線検出器チャネル配列の多列X線検出器または2次元X線エリア検出器において、X線検出器データをサンプリングするタイミングの位相を、多列X線検出器または2次元X線エリア検出器の各列で異なるようにすることによって、千鳥格子状等のX線検出器チャネル配列と等価的なX線検出器データが得られるため、これにより高分解能な断層像が得られる。
例えば、偶数列と奇数列でのサンプリングの位相をサンプリング周期Tsの1/2だけずらせば、偶数列と奇数列が空間的に1/2ピッチずれた2次元X線エリア検出器と同等となる。
また、列ごとに任意の位相でサンプリングをずらせば、それに応じた2次元X線エリア検出器の空間的な並びと同等なX線検出器データが得られる。
第1の観点では、本発明は、X線発生装置と、相対してX線を検出する多列X線検出器またはフラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器とを、その間にある回転中心のまわりに回転運動をさせながら、その間にある被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集手段、そのX線データ収集手段から収集された投影データを画像再構成する画像再構成手段、画像再構成された断層像を表示する画像表示手段、断層像撮影の各種撮影条件を設定する撮影条件設定手段、とからなるX線CT装置において、データ収集時にX線検出器列ごとにデータ収集タイミングがずれているX線データ収集手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第1の観点におけるX線CT装置では、データ収集時にX線検出器列ごとにデータ収集タイミングをずらすことができ、データ収集のタイミングをずらさない正方格子状の2次元X線エリア検出器の場合に比べ、加重加算で求めるデータ位置と実際のX線検出器データ位置の平均距離が短くなり、投影データのボケを防ぐことができ、分解能の良い断層像が得られる。
第2の観点では、本発明は、第1の観点のX線CT装置において、データ収集時にX線検出器列のN列おきにデータ収集タイミングが同じであるX線データ収集手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第2の観点におけるX線CT装置では、データ収集時に偶数列と奇数列のX線検出器列ごとにデータ収集タイミングをずらすことができ、データ収集タイミングをずらさない正方格子状の2次元X線エリア検出器の場合に比べ、千鳥格子状にデータ収集が行え、加重加算で求めるデータ位置と実際のX線検出器データ位置の平均距離が短くなり、投影データのボケを防ぐことができ、分解能の良い断層像が得られる。
第3の観点では、本発明は、第1または第2のいずれかの観点のX線CT装置において、データ収集時にX線検出器列の偶数列と奇数列のデータ収集タイミングがずれているX線データ収集手段、を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第3の観点におけるX線CT装置では、データ収集時に偶数列と奇数列のX線検出器列ごとにデータ収集タイミングをずらすことができ、データ収集タイミングをずらさない正方格子状の2次元X線エリア検出器の場合に比べ、階段状にデータ収集が行え、加重加算で求めるデータ位置と実際のX線検出器データ位置の平均距離が短くなり、投影データのボケを防ぐことができ、分解能の良い断層像が得られる。
第4の観点では、本発明は、第1から第3までのいずれかの観点のX線CT装置において、前記データ収集タイミングによるコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)を行うX線データ収集手段、前記データ収集タイミングにより収集されたコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の投影データを画像再構成する画像再構成手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第4の観点におけるX線CT装置では、第1から第3までのいずれかの観点におけるX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)を行うことができる。特に複数列を用いて厚いスライス厚の断層像を画像再構成する場合は、z方向位置に応じて各X線検出器チャネルのxy平面の位置がずれるため、分解能の良い断層像が得られる。
第5の観点では、本発明は、第1から第3までのいずれかの観点のX線CT装置において、前記データ収集タイミングによるシネスキャンを行うX線データ収集手段、前記データ収集タイミングにより収集されたシネスキャンの投影データを画像再構成する画像再構成手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第5の観点におけるX線CT装置では、第1から第3までのいずれかの観点におけるX線データ収集を行うシネスキャンを行うことができる。特に複数列を用いて厚いスライス厚の断層像を画像再構成する場合は、z方向位置に応じて各X線検出器チャネルのxy平面の位置がずれるため、分解能の良い断層像が得られる。
第6の観点では、本発明は、第1から第3までのいずれかの観点のX線CT装置において、前記データ収集タイミングによるヘリカルスキャンを行うX線データ収集手段、前記データ収集タイミングにより収集されたヘリカルスキャンの投影データを画像再構成する画像再構成手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第6の観点におけるX線CT装置では、第1から第3までのいずれかの観点におけるX線データ収集を行うヘリカルスキャンを行うことができる。特に複数列を用いて厚いスライス厚の断層像を画像再構成する場合は、z方向位置に応じて各X線検出器チャネルのxy平面の位置がずれるため、分解能の良い断層像が得られる。
第7の観点では、本発明は、第1から第3までのいずれかの観点のX線CT装置において、前記データ収集タイミングによる可変ピッチヘリカルスキャンを行うX線データ収集手段、前記データ収集タイミングにより収集された可変ピッチヘリカルスキャンの投影データを画像再構成する画像再構成手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第7の観点におけるX線CT装置では、第1から第3のいずれかの観点におけるX線データ収集を行う可変ピッチヘリカルスキャンを行うことができる。特に複数列を用いて厚いスライス厚の断層像を画像再構成する場合は、z方向位置に応じて各X線検出器チャネルのxy平面の位置がずれるため、分解能の良い断層像が得られる。
第8の観点では、本発明は、第1から第3までのいずれかの観点のX線CT装置において、3点加重加算処理または3点補間処理を用いた画像再構成手段を持つことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第8の観点におけるX線CT装置では、3点加重加算処理または3点補間処理を用いて、X線投影データから断層像のある画素に3次元逆投影または2次元逆投影するデータを抽出するため、従来の4点加重加算処理または4点補間処理に比べてX線投影データがボケずに3次元逆投影または2次元逆投影が行え、断層像の空間分解能が劣化せずに断層像を得られる。
本発明のX線CT装置によれば、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元エリアX線検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンのX線データ収集手段において、2次元X線エリア検出器の各列のデータ収集タイミングをずらして、そのずれ時間を制御することで、高分解能な断層像を得られるX線CT装置を実現できる効果がある。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置の構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付ける入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データを収集するデータ収集バッファ5と、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。
撮影条件の入力はこの入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶される。図14に撮影条件入力画面の例を示す。
撮影テーブル10は、被検体を乗せて走査ガントリ20の開口部に入れ出しするクレードル12を具備している。クレードル12は撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降およびテーブル直線移動される。
走査ガントリ20は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、ビーム形成X線フィルタ28と、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24(以下、多列X線検出器24で説明する)と、DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りに回転しているX線管21などを制御する回転部コントローラ26と、制御信号などを前記操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。ビーム形成X線フィルタ28は撮影中心である回転中心に向かうX線の方向にはフィルタの厚さが最も薄く、周辺部に行くに従いフィルタの厚さが増し、X線をより吸収できるようになっているX線フィルタである。このため、円形または楕円形に近い断面形状の被検体の体表面の被曝を少なくできるようになっている。また、走査ガントリ傾斜コントローラ27により、走査ガントリ20はz方向の前方および後方に±約30度ほど傾斜できる。
X線管21と多列X線検出器24は、回転中心ICの回りを回転する。鉛直方向をy方向とし、水平方向をx方向とし、これらに垂直なテーブルおよびクレードル進行方向をz方向とするとき、X線管21および多列X線検出器24の回転平面は、xy平面である。また、クレードル12の移動方向は、z方向である。
図2および図3は、X線管21と多列X線検出器24の幾何学的配置をxy平面またはyz平面から見た説明図である。
X線管21は、コーンビームCBと呼ばれるX線ビームを発生する。コーンビームCBの中心軸方向がy方向に平行なときを、ビュー角度0度とする。
多列X線検出器24は、z方向に例えば256列のX線検出器列を有する。また、各X線検出器列はチャネル方向に例えば1024チャネルのX線検出器チャネルを有する。
図2では、X線管21のX線焦点を出たX線ビームがビーム形成X線フィルタ28により、再構成領域Pの中心ではより多くのX線が、再構成領域Pの周辺部ではより少ないX線が照射されるようにX線線量を空間的に制御した後に、再構成領域Pの内部に存在する被検体にX線が吸収され、透過したX線が多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
図3では、X線管21のX線焦点を出たX線ビームはX線コリメータ23により断層像のスライス厚方向に制御されて、つまり、回転中心軸ICにおいてX線ビーム幅がDとなるように制御されて、回転中心軸IC近辺に存在する被検体にX線が吸収され、透過したX線は多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。なお、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24において、各列のデータ収集タイミングは後述するように各データ収集モードに応じて最適化される。
X線が照射されて、収集された投影データは、多列X線検出器24からDAS25でA/D変換され、スリップリング30を経由してデータ収集バッファ5に入力される。データ収集バッファ5に入力されたデータは、記憶装置7のプログラムにより中央処理装置3で処理され、断層像に画像再構成されてモニタ6に表示される。
図4は本実施例のX線CT装置の動作の概要を示すフロー図である。
ステップP1では、被検体をクレードル12に乗せ、位置合わせを行う。クレードル12の上に乗せられた被検体は各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせる。
ステップP2では、スカウト像収集を行う。スカウト像は通常0度,90度で撮影するが部位によっては例えば頭部のように、90度スカウト像のみの場合もある。スカウト像撮影の詳細については後述する。
ステップP3では、撮影条件設定を行う。通常撮影条件はスカウト像上に撮影する断層像の位置、大きさを表示しながら撮影を行う。この場合に、ヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンまたはコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャン1回分の全体としてのX線線量情報の表示とともに、図16(a),図16(b)のように、スカウト像上で関心領域を設定し、その関心領域のX線線量情報を表示する。また、シネスキャンにおいては、回転数または時間を入れるとその関心領域における入力された回転数分、または入力された時間分のX線線量情報が表示される。
ステップP4では、断層像撮影を行う。断層像撮影の詳細については後述する。
図5は、本発明のX線CT装置100の断層像撮影およびスカウト像撮影の動作の概略を示すフロー図である。
ステップS1では、ヘリカルスキャンでは、X線管21と多列X線検出器24とを被検体の回りに回転させ、かつ撮影テーブル10上のクレードル12をテーブルを直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行ない、ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わされるX線検出器データD0(view,j,i)にテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)を付加させて、X線検出器データを収集する。また、可変ピッチヘリカルスキャンにおいては、ヘリカルスキャンにおいて一定速度の範囲のデータ収集のみならず、加速時、減速時においてもデータ収集を行うものとする。
また、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンでは撮影テーブル10上のクレードル12をあるz方向位置に固定させたまま、データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。必要に応じて、次のz方向位置に移動した後に、再度データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。なお、本実施例では、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24のX線検出器において偶数列と奇数列のデータ収集タイミングを変えたり、各列のデータ収集タイミングをずらしたりするが、そのデータ収集タイミングについては後述する。
また、スカウト像撮影では、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行うものとする。
ステップS2では、X線検出器データD0(view,j,i)に対して前処理を行い、投影データに変換する。前処理は図6のようにステップS21オフセット補正,ステップS22対数変換,ステップS23X線線量補正,ステップS24感度補正からなる。
スカウト像撮影の場合は、前処理されたX線検出器データをチャネル方向の画素サイズおよびクレードル直線移動方向であるz方向の画素サイズをモニタ6の表示画素サイズに合わせて表示すればスカウト像として完成である。
ステップS3では、前処理された投影データD1 (view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行なう。ビームハードニング補正S3では前処理S2の感度補正S24が行なわれた投影データをD1(view,j,i)とし、ビームハードニング補正S3の後のデータをD11(view,j,i)とすると、ビームハードニング補正S3は以下のように、例えば多項式形式で表わされる。
Figure 2007143605
この時、検出器の各j列ごとに独立したビームハードニング補正を行なえるため、撮影条件で各データ収集系の管電圧が異なっていれば、各列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。
ステップS4では、ビームハードニング補正された投影データD11(view,j,i)に対して、z方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行なう。
すなわち、各ビュー角度、各データ収集系における前処理後、ビームハードニング補正された多列X線検出器D11(view,j,i) (i=1〜CH, j=1〜ROW)の投影データに対し、列方向に例えば下記のような列方向フィルタサイズが5列のフィルタをかける。
Figure 2007143605
補正された検出器データD12(view,j,i)は以下のようになる。
Figure 2007143605
となる。なお、チャネルの最大値はCH, 列の最大値はROWとすると、
Figure 2007143605
とする。
また、列方向フィルタ係数を各チャネルごとに変化させると画像再構成中心からの距離に応じてスライス厚を制御できる。一般的に断層像では再構成中心に比べ周辺部の方がスライス厚が厚くなるので、列方向フィルタ係数を中心部と周辺部で変化させて、列方向フィルタ係数を中心部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅を広く変化させると、周辺部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅をせまく変化させると、スライス厚は周辺部でも画像再構成中心部でも一様に近くすることもできる。
このように、多列X線検出器24の中心部チャネルと周辺部チャネルの列方向フィルタ係数を制御してやることにより、スライス厚も中心部と周辺部で制御できる。列方向フィルタでスライス厚を弱干厚くすると、アーチファクト、ノイズともに大幅に改善される。これによりアーチファクト改善具合、ノイズ改善具合も制御できる。つまり、3次元画像再構成された断層像つまり、xy平面内の画質が制御できる。また、その他の実施例として列方向(z方向)フィルタ係数を逆重畳(デコンボリューション)フィルタにすることにより、薄いスライス厚の断層像を実現することもできる。
ステップS5では、再構成関数重畳処理を行う。すなわち、フーリエ変換し、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。再構成関数重畳処理S5では、zフィルタ重畳処理後のデータをD12とし、再構成関数重畳処理後のデータをD13、重畳する再構成関数をKernel(j)とすると、再構成関数重畳処理は以下のように表わされる。
Figure 2007143605
つまり、再構成関数kernel(j)は検出器の各j列ごとに独立した再構成関数重畳処理を行なえるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
ステップS6では、再構成関数重畳処理した投影データD13(view,j,i)に対して、3次元逆投影処理を行い、逆投影データD3(x,y,z)を求める。画像再構成される画像はz軸に垂直な面、xy平面に3次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。この3次元逆投影処理については、図8を参照して後述する。
ステップS7では、逆投影データD3(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像D31(x,y)を得る。
後処理の画像フィルタ重畳処理では、3次元逆投影後の断層像をD31(x,y,z)とし、画像フィルタ重畳後のデータをD32(x,y,z)、画像フィルタをFilter(z)とすると、
Figure 2007143605
つまり、検出器の各j列ごとに独立した画像フィルタ重畳処理を行なえるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
得られた断層像はモニタ6に表示される。
図7は、3次元逆投影処理(図6のステップS6)の詳細を示すフロー図である。
本実施例では、画像再構成される画像はz軸に垂直な面、xy平面に3次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。
ステップS61では、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)中の一つのビューに着目し、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDrを抽出する。
図8(a),(b)に示すように、xy平面に平行な512×512画素の正方形の領域を再構成領域Pとし、y=0のx軸に平行な画素列L0,y=63の画素列L63,y=127の画素列L127,y=191の画素列L191,y=255の画素列L255,y=319の画素列L319,y=383の画素列L383,y=447の画素列L447,y=511の画素列L511を列にとると、これらの画素列L0〜L511をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影した図9に示す如きラインT0〜T511上の投影データを抽出すれば、それらが画素列L0〜L511の投影データDr(view,x,y)となる。ただし、x,yは断層像の各画素(x,y)に対応する。
なお、本実施例では、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24のX線検出器において偶数列と奇数列のデータ収集タイミングを変えたり、各列のデータ収集タイミングをずらしたりするが、そのデータ収集タイミングによる各X線検出器データの位置の違いによる逆投影処理上の考慮については後述する。
X線透過方向は、X線管21のX線焦点と各画素と多列X線検出器24との幾何学的位置によって決まるが、X線検出器データD0(view,j,i)のz座標z(view)がテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)としてX線検出器データに添付されて判っているため、加速・減速中のX線検出器データD0(view,j,i)でもX線焦点、多列X線検出器のデータ収集幾何学系の中において、X線透過方向を正確に求めることができる。
なお、例えば画素列L0をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影したラインT0のように、ラインの一部が多列X線検出器24のチャネル方向の外に出た場合は、対応する投影データDr(view,x,y)を「0」にする。また、z方向の外に出た場合は投影データDr(view,x,y)を補外して求める。
このように、図10に示すように、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDr(view,x,y)を抽出できる。
図7に戻り、ステップS62では、投影データDr(view,x,y)にコーンビーム再構成加重係数を乗算し、図11に示す如き投影データD2(view,x,y)を作成する。
ここで、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)は以下の通りである。ファンビーム画像再構成の場合は、一般に、view=βaでX線管21の焦点と再構成領域P上(xy平面上)の画素g(x,y)とを結ぶ直線がX線ビームの中心軸Bcに対してなす角度をγとし、その対向ビューをview=βbとするとき、
Figure 2007143605
である。
再構成領域P上の画素g(x,y)を通るX線ビームとその対向X線ビームが再構成平面Pとなす角度を、αa,αbとすると、これらに依存したコーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算し、逆投影画素データD2(0,x,y)を求める。
Figure 2007143605
なお、コーンビーム再構成加重係数の対向ビーム同士の和は、
Figure 2007143605
である。
コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算することにより、コーン角アーチファクトを低減することができる。
例えば、コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbは、次式により求めたものを用いることができる。なお、gaはビューβaの加重係数、gbはビューβbの加重係数である。
ファンビーム角の1/2をγmaxとするとき、
Figure 2007143605
例えば、ga,gbの1例として、max[ ]を値の大きい方を採る関数とすると、
Figure 2007143605
また、ファンビーム画像再構成の場合は、更に距離係数を再構成領域P上の各画素に乗算する。距離係数はX線管21の焦点から投影データDrに対応する多列X線検出器24の検出器列j,チャネルiまでの距離をr0とし、X線管21の焦点から投影データDrに対応する再構成領域P上の画素までの距離をr1とするとき、(r1/r0)2である。
また、平行ビーム画像再構成の場合は、再構成領域P上の各画素にコーンビーム再構成加重係数w(i,j)のみを乗算すればよい。
ステップS63では、図12に示すように、予めクリアしておいた逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
ステップS64では、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)について、ステップS61〜S63を繰り返し、図12に示すように、逆投影データD3(x,y)を得る。
なお、図13(a),(b)に示すように、再構成領域Pを512×512画素の正方形の領域とせずに、直径512画素の円形の領域としてもよい。
上記には、本実施例のX線データ収集、前処理、逆投影処理などの全体の流れを示した。以下には、本実施例におけるX線データ収集および画像再構成処理の逆投影処理について更に詳細を説明する。
まず、実施例1においては、偶数列と奇数列でX線データ収集タイミングをずらした場合について説明する。
また、実施例2においては、各列のX線データ収集タイミングをずらした場合について説明する。
実施例1においては、偶数列と奇数列でX線データ収集タイミングをずらした場合について説明する。
従来の多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24のデータ収集タイミングは図15のように、各列のX線データ収集タイミングはX線データ収集タイミング周期Tsおきで、各ビューのX線データ収集は全列同時に開始され、全列同じ周期で繰り返して行われた。この場合、図15に示すような格子状のX線検出器チャネルからなる多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24からは、やはり格子状のX線検出器データが得られていた。
本実施例においては、図16に示すように、多列X線検出器24における奇数列目である、1,3,5……(2k−1)列目と偶数列目、2,4,6……2k列目の間でデータ収集タイミングをΔTsだけずらしてX線データ収集を行う。
図18には、偶数列目のデータ収集と奇数列目のデータ収集が、ビュー角度Δvだけずれた場合を示している。この場合、走査ガントリ20の回転部15の回転角速度をωとすると以下のようになる。
Figure 2007143605
またこの場合に、図18に示すように、走査ガントリ20の回転部15の回転中心ISOから半径rだけ離れた所のビュー角度ΔvによるズレΔsは以下のようになる。
Figure 2007143605
例えば、最大撮影視野半径Rまたは最もよく使用される撮影視野R1の全画素の平均半径r1などにおいて、偶数列と奇数列がどれだけずれるのがよいかを考える。ちなみにr1は以下のようになる。
Figure 2007143605
図17に示すように、奇数列と偶数列におけるX線データ収集位置がチャネル方向にX線検出器チャネル方向間隔dcの半分、つまり、dc/2だけずれると良い。
この場合、例えば以下のようにすることが考えられる。
Figure 2007143605
または
Figure 2007143605
このようにすると、最大撮影視野半径Rまたは最もよく使用される撮影視野の平均半径r1において、奇数列と偶数列におけるX線データ収集の位置が図17のようにdc/2だけずれて、あたかも図19のように千鳥格子状のX線検出器でX線データ収集したかのようなX線検出器データが収集できる。
また、回転中心ISOに近づくにつれ、奇数列と偶数列におけるX線データ収集位置のズレは小さくなり、回転中心ISOにおいては奇数列と偶数列におけるX線データ収集位置のズレはなくなる。つまり、格子状のX線検出器でX線データ収集したかのようになる。
この場合の前処理、再構成関数重畳処理は前述した通り、図5のステップS2の前処理、ステップS3のビームハードニング補正、ステップS4のZフィルタ重畳処理、ステップS5の再構成関数重畳処理、ステップS7の後処理については同様に処理を行えば良い。
また、ステップS6の3次元逆投影処理の画像再構成においては、図19に示すように偶数列目と奇数列目がチャネル方向にX線検出器チャネル方向間隔dcの半分、つまり、dc/2だけずれた千鳥格子構造になった投影データから3次元逆投影を行うことになる。
この場合に、図20に示すような千鳥格子4点加重加算を行うと実際の投影データまでの距離が長くなってしまい、加重加算により投影データがボケてしまう。
通常、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24が正方格子の構造でX線検出器の全列を同じタイミングでX線投影データ収集を行うと、図21のように、“x”で示される位置の加重加算で求められるデータは近傍の4点、つまり、“●”で示される位置の投影データの実データの4点から加重加算して求められる。多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24の正方格子構造の1つの格子のチャネル方向、列方向の長さを“1”とすると、この場合の加重加算によるボケる距離はチャネル方向にも列方向にも“1”となる。
この考えの延長線上で千鳥格子の並びのX線投影データより加重加算処理でデータを求めると、図20のように、チャネル方向に延びた平行四辺形の頂点4点を加重加算処理してデータを求めることになる。この場合は、チャネル方向にX線投影データがボケて最終的に得られる断層像もボケて空間分解能が悪くなってしまう。この場合の加重加算によるボケる距離はチャネル方向には“1.5”、列方向には“1”となる。
このため、図22のように、平行四辺形の頂点のうち近い3点を選んで3点加重加算処理を行うと、4点加重加算処理の場合に比べX線投影データがボケずに加重加算処理が行える。この場合の加重加算によるボケる距離はチャネル方向には“0.5”、列方向には“1”となる。
また、この3点加重加算を図23のように、正方格子構造のX線投影データに用いても同様の効果が得られる。この場合も加重加算によるボケる距離はチャネル方向に“0.5”、列方向には“1”となる。
また、3点加重加算処理の方が投影データをボケさせない別の説明としては図26を参照するとよい。
3点加重加算を行った場合の実データまでの距離はL3=s1+s2+s5
4点加重加算を行った場合の実データまでの距離はL4=s1+s2+s3+s4
s5は明らかにs3,s4のいずれよりも小さいので、明らかに以下が言える。
L4>L3
よって、3点加重加算の方が投影データのボケは少ないと言える。
なお、上記の3点加重加算の考え方は補間処理にも同様に応用できる。
図22の千鳥格子構造のX線検出器の3点加重加算の説明に戻ると、図22のように加重加算で求めるデータの位置、g(i+Δi,j+Δj)(ただし、0≦Δi≦1,0≦Δj≦1とする)の近傍4点のX線投影データの実データを
Figure 2007143605
とする。この4点より近い3点を選ぶ
Figure 2007143605
このようにして選んだ3点に加重係数をかけて以下のように加重加算処理を行う。
Figure 2007143605
加重係数wa,wb,wcの決め方は様々な方法があるが、その1例に線型な加重係(1次の加重係数)の例を次に示す。
図25に線型加重加算による3点加重加算処理を用いたデータ抽出方法を示す。
Figure 2007143605
が相似であることより、以下の関係が得られる。
Figure 2007143605
これよりxを求めると以下のようになる。
Figure 2007143605
ところでd(i+Δi+x,j)は以下のようにd(i,j),d(i+1,j)に対して加重加算処理して求められる。
Figure 2007143605
この(式5)において、(1−Δi+x),(i−x)は、(式2)より以下のように求められる。
Figure 2007143605
(式5),(式3),(式4)より、d(i+Δi,j+Δj)は以下のように求められる。
Figure 2007143605
このようにして、線型加重加算による3点加重加算処理を用いたデータ抽出が行える。
本実施例1における3点加重加算処理または3点補間処理の3点の選び方は、基本的には「最も近い3点を選択する」ことになるが具体的に図29に示してみた。
本実施例1の多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24の各X線検出器チャネルの配置は、実質的には図29のようになる。
“●”は各X線検出器チャネルの中心位置(重心位置)を示す。
例えば、“■”の点のデータを加重加算処理により求めようとした場合は、“■”の点はΔACDの中に存在しているため、点A,点C,点Dの3点のデータの加重加算処理により求められる。または同様に、3点のデータの補間処理によっても同様に求められる。
また、“▲”の点のデータを同様に加重加算処理により求めようとした場合は、“▲”の点はΔABDの中に存在しているため、点A,点B,点Dの3点のデータの加重加算処理により求められる。または、3点のデータの補間処理によっても同様に求められる。
図29においてはすべての点が、いずれかの3角形の内部または辺の上に存在するため、その属する3角形の頂点の3点が選択され、その3点のデータの加重加算処理または、補間処理により、すべての点の位置のデータを求めることができる。
このデータ抽出方法を前述した図5のステップS6における3次元逆投影処理に用いることで、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24の偶数列と奇数列でX線データ収集タイミングをずらして、千鳥格子配列のX線投影データからデータ抽出をする際に、チャネル方向にデータをボケさせずに加重加算処理を行ってデータ抽出を行え、3次元逆投影処理から得られる断層像においても画素データをボケさせずに高分解能な断層像が得られる。
本実施例2においては、各列のX線データ収集タイミングをずらした場合について説明する。
図27において、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24のデータ収集タイミングは各列ごとにΔTsだけずらしてX線データ収集を行うとする。
図27に示すように、各列のデータ収集がΔvだけずれたとし、走査ガントリ20の回転部15の回転角速度をωとすると以下のようになる。
Figure 2007143605
また、図28の通り、走査ガントリ20の回転部15の回転中心ISOから半径rだけ離れた所のビュー角度ΔvによるズレΔsは以下のようになる。
Figure 2007143605
例えば最大撮影視野半径Rまたは最もよく用いられる撮影視野半径R2の全画素平均半径r2でのデータ収集タイミングのズレを考える。ただし、この時のr2は以下のようになる。
Figure 2007143605
図27に示すように、各列のX線検出器データ収集位置がチャネル方向にdc/nずれる場合は以下のように設定することが考えられる。
Figure 2007143605
または
Figure 2007143605
このようにすると、最大撮影視野半径Rまたは最もよく使用される撮影視野の平均半径r2において、各列のX線検出器データ収集が図27のようにdc/nだけずれて、あたかも元々、多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24の構造が図27のように各列がdc/nだけずれた構造になったかのようにX線検出器データ収集が行われる。
このように、配置されたX線投影データより図5のステップS6の3次元逆投影処理において、断層像の各画素の位置に対応するX線投影データを加重加算処理により求めて、3次元逆投影を行う。
本実施例2においても、3点加重加算処理を用いることにより、X線投影データからの加重加算処理によるボケを最小限にすることができる。
本実施例2における3点加重加算処理の3点の選び方も基本的には、「最も近い3点を選択する」ことになる。具体的にそれを図26に示す。本実施例2の多列X線検出器24または2次元X線エリア検出器24の各X線検出器チャネルの配置は、実質的には図30のようになる。
“●”は各X線検出器チャネルの中心位置(重心位置)を示す。
例えば、“■”の点のデータを加重加算処理により求めようとした場合は、“■”の点はΔACDの中に存在しているため、点A,点C,点Dの3点のデータの加重加算処理により求められる。または同様に、3点のデータの補間処理によっても同様に求められる。
また、“▲”の点のデータを同様に加重加算処理により求めようとした場合は、“▲”の点はΔABDの中に存在しているため、点A,点B,点Dの3点のデータの加重加算処理により求められる。または、3点のデータの補間処理によっても同様に求められる。
図30においてはすべての点が、いずれかの3角形の内部または辺の上に存在するため、その属する3角形の頂点の3点が選択され、その3点のデータの加重加算処理または、補間処理により、すべての点の位置のデータを求めることができる。
この場合の前処理、再構成関数重畳処理などは前述した通りの図5のステップS2の前処理、ステップS3のビームハードニング補正、ステップS4のzフィルタ重畳処理、ステップS5の再構成関数重畳処理、ステップS7の後処理は同様に処理を行う。
また、ステップS6の3次元逆投影処理においては、実施例1の3点加重加算処理を同様に用いることにより、投影データをボケさせずにデータ抽出を行い、3次元逆投影処理から得られる断層像の空間分解能を劣化させずに画像再構成が行なる。
以上のX線CT装置100において、本発明のX線CT装置、またはX線CT撮影方法によれば、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元エリアX線検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンの開始時と終了時に存在していたz方向に広がるX線コーンビームにおいて、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンの被曝低減を実現する効果がある。
なお、本実施例における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による3次元画像再構成法でもよい。さらに、他の3次元画像再構成方法でもよい。または2次元画像再構成でも良い。
また、本実施例では、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元エリアX線検出器を持ったX線CT装置について書かれているが、1列のX線検出器のX線CT装置においても同様の効果を出せる。
また、本実施例では、各列ごとに係数の異なった列方向(z方向)フィルタを重畳することにより、画質のばらつきを調整し、各列において均一なスライス厚、アーチファクト、ノイズの画質を実現しているが、これには様々なz方向フィルタ係数が考えられるが、いずれも同様の効果を出すことができる。
本実施例では、医用X線CT装置を元に書かれているが、産業用X線CT装置または他の装置と組合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などで利用できる。
本実施例においては、3点加重加算処理において、線型の加重係数を用いた例を紹介したが、線型である必要はなく、2次、多次の加重係数でも同様の効果を出すことができる。
本発明の一実施形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をxy平面で見た説明図である。 X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をyz平面で見た説明図である。 被検体撮影の流れを示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るX線CT装置の概略動作を示すフロー図である。 前処理の詳細を示すフロー図である。 3次元画像再構成処理の詳細を示すフロー図である。 再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 検出器面に投影したラインを示す概念図である。 投影データDr(view,x,y)を再構成領域上に投影した状態を示す概念図である。 再構成領域上の各画素の逆投影画素データD2を示す概念図である。 逆投影画素データD2を画素対応に全ビュー加算して逆投影データD3を得る状態を示す説明図である。 円形の再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 X線CT装置の撮影条件入力画面を示す図である。 従来の多列X線検出器または2次元X線エリア検出器の各ビューのデータ収集タイミングを示す図である。 2次元X線エリア検出器または多列X線検出器の奇数列と偶数列のデータ収集タイミングをずらした場合のデータ収集制御を示す図である。 偶数列と奇数列のX線データ収集タイミングをずらした場合を示す図である。 偶数列目のデータ収集と奇数列目のデータ収集がビュー角度Δvだけずれた場合を示す図である。 千鳥格子に並んだ投影データを示す図である。 千鳥格子4点加重加算を示す図である。 正方格子4点加重加算を示す図である。 千鳥格子3点加重加算を示す図である。 正方格子3点加重加算を示す図である。 4点を用いた加重加算によるデータ抽出方法を示す図である。 3点を用いた加重加算によるデータ抽出方法を示す図である。 3点を用いた加重加算によるデータ抽出方法と4点を用いた加重加算による データ抽出方法との比較を示す図である。 各列のX線データ収集タイミングをずらした場合を示す図である。 i列目とi+1列目のデータ収集がΔvだけずれた場合を示す図である。 実施例1における3点加重加算処理または3点補間処理における3点の選択 方法を示す図である。 実施例2における3点加重加算処理または3点補間処理における3点の選択 方法を示す図である。
符号の説明
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
15 回転部
20 走査ガントリ
21 X線管
22 X線コントローラ
23 コリメータ
24 多列X線検出器または2次元X線エリア検出器
25 DAS(データ収集装置)
26 回転部コントローラ
27 走査ガントリ傾斜コントローラ
28 ビーム形成X線フィルタ
29 制御コントローラ
30 スリップリング
dP X線検出器面
P 再構成領域
PP 投影面
IC 回転中心(ISO)
CB X線ビーム
BC ビーム中心軸
D 回転中心軸上での多列X線検出器幅

Claims (8)

  1. X線発生装置と、相対してX線を検出する多列X線検出器またはフラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器とを、その間にある回転中心のまわりに回転運動をさせながら、その間にある被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集手段、
    そのX線データ収集手段から収集された投影データを画像再構成する画像再構成手段、
    画像再構成された断層像を表示する画像表示手段、
    断層像撮影の各種撮影条件を設定する撮影条件設定手段、
    とからなるX線CT装置において、
    データ収集時にX線検出器列ごとにデータ収集タイミングがずれているX線データ収集手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1のX線CT装置において、
    データ収集時にX線検出器列のN列おきにデータ収集タイミングが同じであるX線データ収集手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかのX線CT装置において、
    データ収集時にX線検出器列の偶数列と奇数列のデータ収集タイミングがずれているX線データ収集手段、
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかのX線CT装置において、
    前記データ収集タイミングによるコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)を行うX線データ収集手段、
    前記データ収集タイミングにより収集されたコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の投影データを画像再構成する画像再構成手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれかのX線CT装置において、
    前記データ収集タイミングによるシネスキャンを行うX線データ収集手段、
    前記データ収集タイミングにより収集されたシネスキャンの投影データを画像再構成する画像再構成手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項1から請求項3までのいずれかのX線CT装置において、
    前記データ収集タイミングによるヘリカルスキャンを行うX線データ収集手段、
    前記データ収集タイミングにより収集されたヘリカルスキャンの投影データを画像再構成する画像再構成手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項1から請求項3までのいずれかのX線CT装置において、
    前記データ収集タイミングによる可変ピッチヘリカルスキャンを行うX線データ収集手段、
    前記データ収集タイミングにより収集された可変ピッチヘリカルスキャンの投影データを画像再構成する画像再構成手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかのX線CT装置において、
    3点加重加算処理または3点補間処理を用いた画像再構成手段
    を持つことを特徴とするX線CT装置。
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