JP2006014629A - 粉末油脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、粉末スープやプレミックス等の食品分野に使用される、保存安定性が高く、水に対する溶解性の良好な粉末油脂組成物を提供する。本発明の粉末油脂組成物は、カゼインナトリウム、レシチン、乳ペプチド、大豆蛋白質、モノグリセリン脂肪酸エステルなどの乳化剤を使用しなくても製造できるので、アレルギー疾患の患者向け等の食品等に使用できる。

【解決手段】 食用油脂100重量部に対して、ヘミセルロース6.6〜10重量部および高度分岐環状デキストリン34〜60重量部を含有する粉末油脂組成物。ヘミセルロースがとうもろこし由来である粉末油脂組成物。これらの粉末油脂組成物を含む食品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粉末スープやプレミックス等の食品分野に使用される粉末油脂組成物に関する。さらに詳細には、保存安定性が高く、水に対する溶解性の良好な粉末油脂組成物に関する。本発明の粉末油脂組成物は、カゼインナトリウム、レシチン、乳ペプチド、大豆蛋白質、モノグリセリン脂肪酸エステルなどの乳化剤を使用しなくても製造できるので、アレルギー疾患の患者向け等の食品等に使用できる。
近年、国民の食生活を取り巻く環境が著しく変化しており、食品の安全性に対する意識が高まっている。アレルゲン物質、乳化剤などの食品添加物の無添加志向が進んでおり、これらを原材料として使用しない食品製造技術が重要となっている。
政府は、国民の健康危害の発生を防止する観点から、2001年にアレルギー物質、遺伝子組換え食品等の表示義務化を決定し、さらに過去に重篤な健康危害が見られた症例から、アレルギー物質を含む「特定原材料」として5品目(小麦、そば、卵、乳、落花生)、また、「特定原材料に準ずるもの」として19品目を指定している。アレルギー疾患の患者において、これらの原材料に由来しない食品素材を使用することが望まれている。
粉末油脂組成物は、作業性、水溶解性、保存安定性、混合性などの面から一般油脂とは異なる機能を持ち、粉末調味食品、粉末スープ、プレミックスパウダー、健康食品原料、化粧品原料等に使用されている。
粉末油脂組成物は一般には油脂、乳化剤、賦形剤から構成されており、油脂を乳化剤及び、コーンシロップ、オリゴ糖、トレハロース、乳糖、デキストリン、高度分岐環状デキストリン等の賦形剤の存在下に水中に分散し、これを乾燥して製造される(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
ここで、乳化剤としては、カゼインナトリウム、レシチン、乳ペプチド、大豆蛋白質が主に利用されるが、これらの乳化剤は卵、乳などを原料とするのでアレルゲンとなるおそれがある。また、乳ペプチド、大豆蛋白質などの利用はタンパク質の摂取を制限された腎臓病患者には使用が制限されてしまう。
そこで、これらの乳化剤を使用しなくてもよい粉末油脂組成物の開発がなされており、例えば、文献4には、ラクトースやグルコースに油脂を吸着させた粉末油脂組成物が開示されている。また、文献5には、澱粉に生澱粉分解能を有する酵素を作用させて得られた多孔性澱粉粒の孔部に液状油脂成分を担持した粉末油脂組成物が開示されている。
特開昭50−110403号公報 特開昭57−159896号公報 特開2003−49189号公報 特開昭56−104998号公報 特開平8−277230号公報
文献4、文献5に開示された粉末油脂組成物は、いずれも製品中の油脂が表面に露出しており、酸化されやすく、また吸着油脂量にも限界がある。また、水に溶解した際には水と油に分離することから、食品原料には適していない。
本発明は、粉末スープやプレミックス等の食品分野に使用される、保存安定性が高く、水に対する分散性の良好な粉末油脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の第1の発明は、食用油脂100重量部に対して、ヘミセルロース6.6〜10重量部および高度分岐環状デキストリン34〜60重量部を含有する粉末油脂組成物である。
本発明の第2の発明はヘミセルロースがとうもろこし由来である第1の発明の粉末油脂組成物である。
本発明の第3の発明は第1の発明または第2の発明の粉末油脂組成物を含む食品である。
本発明の第1の発明によれば、油脂の浸み出しがなく、保存安定性の高い粉末油脂組成物が提供される。製造時の油脂の酸化も少なく、食味の良い粉末油脂が得られる。さらに、水に対する分散性も良好な粉末油脂組成物が得られる。
本発明の第2の発明によれば、より保存安定性の高い粉末油脂組成物が提供される。さらに、トウモロコシ由来のへミセルロースにはアレルゲン成分が含まれていないことから、安全性が高い。
本発明の第3の発明によれば、油脂の酸化臭の少ない、風味の良好な食品が提供できる。さらに、本発明の粉末油脂が乳化剤等の食品添加物を使用しなくても製造できること、また、アレルゲン成分を含まない粉末油脂組成物であることから、安全な食品を提供することができる。
本発明は、食用油脂、ヘミセルロースおよび高度分岐環状デキストリンを必須成分として含む粉末油脂用組成物である。
本発明においては、食用油脂の含有量は、粉末組成物全量に基づき5〜85重量%の範囲が好ましい。この量が5重量%未満では油脂成分を提供する食品加工素材として目的が達成できない。85重量%を超えると乳化分散性や被膜性が低下するなど、粉末油脂組成物の粉体性状が悪化する傾向が見られる。食品加工素材としての目的および粉体性状などを考慮すると、この食用油脂のより好ましい含有量は30〜80重量%の範囲である。
本発明に用いられる食用油脂としては特に制限は無く、従来食用油脂として慣用されているものの中から適宜選択して用いることができる。この食用油脂の例としては、菜種油、大豆油、ヤシ油、オリーブ油、しそ油、コーン油などの植物油、牛脂、ラード、魚油などの動物油およびこれら天然から得られる油脂の硬化油、分別油、エステル交換油などを挙げることができ、食用油脂は1種類用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
食用油脂は、必要に応じて当業者に公知の方法を用いて加工された食用油脂であってもよい。食用油脂の加工方法としては、例えば、エステル交換、水素付加、分別が挙げられる。食用油脂は、室温において固形、半固形および液体のいずれの形態であってもよい。ここで、室温とは、約20〜25℃をいう。
なお、不飽和度の高い魚油、しそ油、サフラワー油、菜種油、大豆油は酸化を受け易いが、本発明の粉末油組成物は、多量に油を含むことができ、油の酸化を防止できることから、不飽和度の高い食用油脂の粉末油脂組成物として適している。
本発明の粉末油脂組成物は、ヘミセルロースを含むことを特徴とする。へミセルロースは、植物の細胞壁多糖成分のなかで、セルロースとペクチン質を除いた成分の総称であり、すべての高等植物に含まれている。
ヘミセルロースは、食品に使用されており、その代表例として、トウモロコシ由来のコーンファイバー、大豆由来の大豆ファイバー、小麦由来の小麦ファイバー、米由来の米ファイバー等を挙げることができる。
コーンファイバーはトウモロコシの種皮から抽出され、主として5炭糖であるキシロースとアラビノースからなる多糖類であるアラビノキシランを主成分としている。主鎖はβ-1,4結合であり、重量分子量が10万〜20万の水溶性高分子多糖類である。例えば、コーンファイバーは、湿式処理工程から洗浄分離されたトウモロコシの種皮を原料とし、希アルカリで抽出・分離した抽出液を、酵素処理、脱色、脱塩、濃縮したのち、乾燥し製造される。
他の植物由来のヘミセルロースも同様にして製造できる。
本発明においては、コーンファイバーが水に対して溶解しやすく、安定な乳化液を製造することができるので、ヘミセルロースとして適している。これを使用した粉末油脂組成物を製造した時は、油脂の浸み出しの少ない安定な粉末油脂組成物が得られる。
さらに安全性の観点から見れても、とうもろこしはアレルゲンとして認定されていないことから、コーンファイバーの使用が適している。
また、ヘミセルロースは遺伝子組換えによる品種改良をされた植物に由来するものもあるが、天然由来の植物からの抽出物が安全性の観点から好ましく使用できる。
本発明においては、ヘミセルロースの含有量は、食用油脂100重量部に対し6.6〜10重量部の範囲が好ましく、より好ましくは8.5〜10.0重量部の範囲である。ヘミセルロースの量が6.6重量部未満では食用油脂量が相対的に多くなり、粉末油脂組成物を製造した際の粉体状態や食味性が低下するおそれがある。ヘミセルロースの量が10重量部を超えると乳化液の粘度が高くなり、噴霧乾燥工程などの乾燥工程に支障をきたすおそれがある。
本発明の粉末油脂組成物は、高度分岐環状デキストリンを含むことを特徴とする。
高度分岐環状デキストリンは内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する重合度が50以上であるグルカンをいう。ここで、グルカンとはD−グルコースから構成される多糖であり、グルカンの誘導体も含む。内分岐環状構造部分とはα-1,4グルコシド結合とα-1,6グルコシド結合とで形成される環状構造部分をいう。外分岐構造部分とは、上記内分岐環状構造に結合した非環状構造部分をいう。高度分岐環状デキストリンの製造方法は、例えば、特許3107358号に記載されている。具体的には、α−1,4−グルコシド結合および少なくとも1個のα−1,6−グルコシド結合を有する糖類と、この糖類に作用して環状構造を形成し得る酵素とを反応させることによって製造される。
本発明の粉末油脂組成物に含まれる高分岐環状デキストリンは、分子全体として少なくとも1つの分岐を有すればよい。本発明の粉末油脂組成物に含まれる高分岐環状デキストリンは、重合度が50以上であれば、任意の重合度のものを用いることができるが、好ましくは、重合度は、約50〜約10,000、より好ましくは約50〜約5,000である。高分岐環状デキストリンに存在する、内分岐環状構造における重合度は、好ましくは、約10〜約500、より好ましくは、約10〜約100である。高分岐環状デキストリンに存在する、外分岐環状構造における重合度は、好ましくは約40以上であり、より好ましくは約500以上である。内分岐環状構造部分のα−1,6−グルコシド結合は少なくとも1個あればよく、通常1個〜約200、好ましくは、約1〜約50個である。
高分岐環状デキストリンは、1種類の重合度のものを単独で用いてもよいし、種々の重合度のものの混合物として用いてもよい。好ましくは、高分岐環状デキストリンの重合度は、最大の重合度のものと最小の重合度のものとの重合度の比が約100以下、より好ましくは約50以下、さらにより好ましくは約10以下である。
高分岐環状デキストリンは、製造することもできるが、市販されてもいる。市販された高分岐環状デキストリンとしては、例えば、クラスターデキストリン(商品名:江崎グリコ株式会社製)が挙げられる。
本発明の粉末油脂組成物においては、高度分岐環状デキストリンの含有量は、食用油脂100重量部に対し、高度分岐環状デキストリンが34〜60重量部が好ましく、より好ましくは34〜57重量部の範囲である。高度分岐環状デキストリンの含有量が34重量部未満では製造される粉末油脂組成物の粉体流動性が不十分となりケーキングするおそれがある。60重量部を超えると乳化液の粘度が高くなり、例えば噴霧乾燥などの乾燥工程後の粉末油脂組成物がブロッキングしやすい。
本発明の粉末油脂用組成物は、食用油脂、ヘミセルロースおよび高度分岐環状デキストリンを必須成分として含むが、他に、トレハロースを含むことができる。
トレハロースを添加することにより油の酸化をより抑制することができる。トレハロースの使用量は油脂100重量部に対して5〜10重量部が好ましい。5重量部未満の場合はトレハロースの添加した効果が認められ難い。10重量部を超える場合は、油脂が浸み出し易く保存安定性が悪くなるおそれがある。また、さらに本発明の効果を損ねない範囲で、他の乳化剤、賦形剤などの成分を含有してもよい。
本発明の粉末油脂組成物の製造方法としては特に制限は無く、従来粉末油脂の製造において慣用されている方法を用いることができる。
まずヘミセルロースおよび高度分岐環状デキストリンを水相部へ添加し、次にこの水相部に食用油脂を添加して十分攪拌を行って乳化させ、均質な水中油滴型乳化液を調整する。この乳化方法については特に制限は無く、通常食品分野で慣用されている均質乳化方法を適用できる。例えば水相部と油相部とをかき混ぜながら混合して予備乳化液を行う。次に、ホモジナイザー、コロイドミル、ホモミキサーなどを用いて乳化処理する方法などにより、均質な水中油滴型乳化液を調整する。
このようにして調整された水中油型乳化液を乾燥させて乾燥物を得る。この際、乾燥方法としては、例えば熱風による噴霧乾燥法、真空凍結乾燥法、ベルト式連続真空乾燥法、ドラム式連続真空乾燥法などの真空乾燥法などを用いることができる。
具体的には、攪拌機付き水槽に、水100重量部に対して、所定量のヘミセルロースや高度分岐環状デキストリンを合計量で20〜40重量部となるように添加し、60〜70℃で加熱して溶解する。
次に、水相部に所定量の油を添加した後、これを高速攪拌機を用いて予備乳化する。さらに、高圧式ホモジナイザーで均質化を行い、油滴平均粒径が0.6〜1.0μmの乳化液を作製する。平均粒径を0.6μm未満とすることは機械的に難しく、1.0μmを超えると、乾燥し粉末化した際のハンドリングの低下や、水への溶解性が悪くなるためである。また、この時の乳化液の粘度は25℃の粘度に換算して、300cP以下が好ましい。300cPを超えると、後の乾燥工程に支障をきたす。
本発明において、乳化液の乾燥には、廉価に大量に処理できることから、噴霧乾燥法(スプレードライ法ともいう。)が適している。
本発明の粉末油脂組成物は食品に添加することによって一般調理食品、製菓、製パン、冷食、たれ、ソース、デザート等の各種加工食品用素材として用いることができる。
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例1−1〜1−9、比較例1−1〜1−5において、乳化液、及び粉末油脂組成物を下記の方法で評価した。
(1)乳化液の評価方法
(a)保存安定性
乳化液を製造後、室温で24時間放置し、相分離等を外観観察した。
(b)油滴径
製造時の油滴の粒子径を遠心式粒度分布測定装置(堀場製作所株式会社製:CAPA−700)で測定した。
(c)粘度
製造時の25℃における乳化液の粘度をB型粘度計(BROOK FIELD社製)で測定した。
(2)噴霧乾燥後の粉末油脂の評価
(a)保存安定性
製造された粉末油脂組成物を40℃、湿度75%の条件で5日間保存後に油の浸み出しケーキング等の有無を外観観察した。
(b)POV
噴霧乾燥直後の粉末油脂10gに対して、ジエチルエーテルを100ml程度注ぎ、超音波処理した後にこれをろ過した。次にろ液からジエチルエーテルを取り除き油脂のみを得た。この油脂のPOVを基準油脂分析試験法(2.5.2.1(1996年))に記載された手順を用いて測定を行った。
(c)食味
さじにて粉末油脂組成物を舌先に載せて味を調べた。
評価:◎:非常に良好、○:良好
(d)水に対する溶解性
300mlビーカーに粉末油脂を10g量りとり、水を100ml注いだ。次に攪拌を行ったのち、溶解するかどうかを観察した。
実施例1−1
攪拌機付きの5リットル溶解槽に50〜60℃の温水1,000gを入れ、これに40g(対油6.7重量部)のコーンファイバー(商品名:ニッショクセルエース、日本食品化工株式会社製)および360g(対油60重量部)の高度分岐環状デキストリン(商品名:クラスターデキストリン、江崎グリコ株式会社製)を溶解させて水相部を調整した。次にこの水相部に600gのパーム油を少しずつ添加し、70〜75℃まで徐々に昇温した後、予備乳化処理を約20分間、行った。次いで、高圧式ホモジナイザー(三和機械(株)製)を用いて、圧力200kg/cmで均質化処理した後、スプレードライヤー(大河原化工機株式会社製 L−8型)を使用して、195℃の熱風にて噴霧乾燥を行い粉末油脂組成物を得た。なお、高圧式ホモジナイザーで均質化後の乳化液中の油滴径は0.6〜1.0μmの範囲にあった。平均油滴径は0.6μmで、粘度は140cPであり、相分離が認められず良好な乳化液であった。このようにして得られる乳化液は室温で24時間保存後にも安定であった。また、粉末油脂組成物の評価に関しては、製造された粉末油脂組成物からの抽出油のPOVは1.7と低く、保存安定性も良好であった。
実施例1−2〜1−9
実施例1と同様にして第1表に示す原料を使用して乳化液の作製および粉末油脂の作製を行った。このようにして得られた乳化液および粉末油脂組成物の評価結果を第1表に示した。
比較例1−1〜1−5
実施例1と同様にして第2表に示す原料を使用して乳化液の作製および粉末油脂の作製を行った。このようにして得られた乳化液および粉末油脂組成物の評価結果を第2表に示した。
(注)
ヘミセルロース:コーンファイバー、商品名:ニッショクセルエース、日本食品加工株式会社製、重量分子量10万〜20万
高度分岐環状デキストリン:商品名:クラスターデキストリン、江崎グリコ株式会社製、重合度2000〜3000
トレハロース:商品名:トレハ、株式会社林原製
(注)
比較例1−2、1−5において、安定な乳化液を製造できなかったことから、粉末油脂組成部は製造できなかった。
比較例1−3、1−4において、乳化液の粘度が高く、噴霧乾燥工程を行うことができなかった。
ヘミセルロース:コーンファイバー、商品名:ニッショクセルエース、日本食品加工株式会社製、重量分子量10万〜20万、
高度分岐環状デキストリン:商品名:クラスターデキストリン、江崎グリコ株式会社製、重合度2000〜3000、
カゼインナトリウム:商品名:インスタンラックS、レプリノフーズ社製、
デキストリン:商品名:パインデックス#2、松谷化学工業株式会社製、平均重量分子量1700
トレハロース:商品名:トレハ、株式会社林原製
本発明の実施例と比較例1−1とを比較すると、本発明の粉末油脂組成物は従来のカゼインNaを使用した粉末油脂組成物とほぼ同じ性能を有していることがわかった。さらに、カゼイン臭が臭わない点で本発明の粉末油脂組成物が優れていることがわかった。
本発明の実施例と比較例の1−2〜1−5とを比較すると、へミセルロースと高度分岐環状デキストリンの組成量が本発明の所定量に含まれない場合、安定な乳化液を製造できず、粉末油脂組成物を製造することができないことがわかった。
本発明の実施例1−3と1−7を比較すると、粉末油脂組成物にトレハロースを含ませることにより、油の酸化をより抑制することができることがわかった。
実施例2
実施例1−2で作製した粉末油脂組成物10gを、スイートコーンパウダー32g、砂糖20g、乳糖15g、脱脂粉乳15g、食塩5g、調味料3gとともに粉体混合し、この粉末20gに90℃のお湯を120ml注いだ結果、容易に溶解して優れた分散性を示した。また、お湯に溶解した粉末スープを食した結果、風味は良好であった。

Claims (3)

  1. 食用油脂100重量部に対して、ヘミセルロース6.6〜10重量部および高度分岐環状デキストリン34〜60重量部を含有する粉末油脂組成物。
  2. ヘミセルロースがとうもろこし由来である請求項1記載の粉末油脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の粉末油脂組成物を含む食品。
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