JP5995344B2 - 乳化用組成物の製造方法及び乳化物の製造方法並びに乳化用組成物及び乳化物 - Google Patents

乳化用組成物の製造方法及び乳化物の製造方法並びに乳化用組成物及び乳化物 Download PDF

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Description

本発明は、新規な乳化用組成物の製造方法及び乳化物の製造方法並びに乳化用組成物及び乳化物に関する。
食品や化粧品、医薬品などの乳化は、通常、水と油脂の混合物に乳化剤を添加して撹拌することで行われる。一般に、乳化で使用される乳化剤としては、脂肪酸や、天然のレシチンやサポニンなどの天然物や、合成された疎水基にナトリウムなどの塩類やリン酸基などの親水基を結合させて製造した合成物などが使用されている。
しかしながら、天然物は、油脂部分の酸化によって安定性が低下したり、乳化力が不十分であったりする問題がある。また、合成物は、乳化力では天然物よりも優れるものの、生体への作用が問題視される場合がある。さらに、天然物、合成物とも、低pH域や高pH域での乳化力や、高温又は低温環境下に長時間おかれたときの耐熱性や耐冷凍性に劣るなどの欠点がある。
このような欠点を解消するため、乳化剤を使用しない代用技術が検討されている。このような技術として、従来、鶏卵などの卵類を使用せずに、こんにゃく精粉で乳化効果を代用したマヨネーズ風食品が知られている(例えば、特許文献1参照)。このように、こんにゃく精粉を用いることで、低カロリーの食品を提供することが可能となる。
特開2002−335906号公報(請求項1、実施例2)
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、こんにゃく精粉で乳化作用を代用しているが、乳化力が十分ではなく、また得られる乳化物の耐熱性、pH安定性、耐冷凍性も十分ではないという不都合があった。
そこで、本発明は、乳化力が高く、かつ耐熱性、pH安定性、耐冷凍性に優れた乳化物を製造するための乳化用組成物及びそれにより乳化された乳化物を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、乳化用組成物として改質こんにゃく粉とゼラチンとを併用することで、従来のこんにゃく精粉を使用した場合と比較して乳化力が高く、かつ耐熱性、pH安定性、耐冷凍性に優れた乳化物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、こんにゃく粒を膨潤が抑制された状態で、アルカリ溶液とともに加熱処理することにより、水及び油脂に分散して分散液とした後に撹拌処理するとゲル化するように改質された改質こんにゃく粉と、ゼラチンと、を含有することを特徴とする乳化用組成物である。また、本発明は、こんにゃく粒を膨潤が抑制された状態で、アルカリ溶液とともに加熱処理することにより改質され、水及び油脂に分散して分散液とした後に撹拌処理するとゲル化する改質こんにゃく粉と、ゼラチンと、を混合することを特徴とする乳化用組成物の製造方法である。さらに、本発明は、アセチル基を有するグルコマンナンを主成分とする改質こんにゃくと、アミノ基を有するゼラチンと、を含有することを特徴とする乳化用組成物である。
さらに、本発明は、上記乳化用組成物により乳化されることを特徴とする乳化物である。さらにまた、本発明は、上記乳化用組成物により乳化されることを特徴とする乳化物の製造方法である。あるいは、本発明は、アセチル基を有するグルコマンナンを主成分とする改質こんにゃくと、アミノ基を有するゼラチンとが反応した複合体に油脂が包み込まれたミセルを有することを特徴とする乳化物である。
以上のように、本発明によれば、乳化力が高く、かつ耐熱性、pH安定性、耐冷凍性に優れた乳化物を製造するための乳化用組成物及びそれにより乳化された乳化物を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下に説明する部材や材料、配置等によって限定されず、これらの部材等は本発明の趣旨に沿って適宜改変することができる。
(乳化剤組成物)
本発明の乳化剤組成物は、改質こんにゃく粉と、ゼラチンと、を含有する組成物であり、油脂と水を乳化させてゲル化する。以下、乳化剤組成物に含有される各成分について説明する。
(改質こんにゃく粉)
本発明の改質こんにゃく粉は、こんにゃく粒の膨潤を抑制した状態で、こんにゃく粉をアルカリ溶液とともに加熱処理することにより改質することで得ることができる。こんにゃく粉は、グルコマンナンを主成分とする粉状物を用いることができる。こんにゃく粒の膨潤を抑制した状態で加熱処理するには、例えば、アルカリ溶液をこんにゃく粉に噴霧したり、こんにゃく粉の良溶媒と貧溶媒の混合溶媒にこんにゃく粉を分散させた状態にしたりすることで得ることができる。特に、この状態で少なくとも一部のこんにゃく粉の粒が目視可能であることが好ましい。
アルカリ溶液をこんにゃく粉に噴霧する場合は、こんにゃく粉100重量部に対して、アルカリ溶液を1〜1000重量部とすることが好ましく、1〜100重量部とすることがさらに好ましい。良溶媒としては、例えば、水が挙げられる。貧溶媒としては、例えば、アルコールが挙げられる。アルコールは、具体的には、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール、及びブチレングリコールが挙げられ、エタノールが好ましい。良溶媒と貧溶媒との重量比は、1:0.01〜1:1000であることが好ましく、1:0.1〜1:100であることがさらに好ましい。さらに膨潤を抑制するために、これら溶媒に、DE=10以下のデキストリンを添加してもよい。
アルカリ溶液に用いるアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸2ナトリウム、リン酸3ナトリウム、クエン酸3ナトリウム、リン酸2カリウム、リン酸3カリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸水素ナトリウムが挙げられ、このうち特に水酸化ナトリウムが好ましい。アルカリ溶液のpHは、アルカリ溶液が添加されたこんにゃく粉を含む溶液のpHが規定値になれば特に限定されないが、13.00〜13.55であることが好ましく、13.30〜13.50がさらに好ましい。こんにゃく粉の良溶媒と貧溶媒の混合溶媒にこんにゃく粉を分散させた状態で加熱処理する場合において、アルカリ溶液が添加されたこんにゃく粉を含む溶液のpHは、7.0〜11.0が好ましく、7.1〜10.7がさらに好ましい。pHが低すぎると、こんにゃく粉のアセチル基の遊離が不十分となり、加熱処理又は撹拌処理してもゲル化せずに溶液のままになりやすい。pHが高すぎると、加熱処理又は撹拌処理した際に不溶化したこんにゃく粉同士が結着せずゲル化しない。
加熱処理の加熱温度は、40〜150℃であることが好ましく、60〜150℃であることがさらに好ましい。加熱時間は、5分〜24時間であることが好ましく、5分〜12時間であることがさらに好ましい。加熱温度や時間がこれらの範囲外であると、改質こんにゃく粉の着色、分解、及び不溶化が生じることがあり、好ましくない。加熱処理後、乾燥を行ってもよい。これにより、粉体状の改質こんにゃく粉を得ることができる。
本発明に用いられる改質こんにゃく粉は、水に分散して分散液とした後に撹拌処理されるとゲル化するよう調整されている。分散液を加熱処理又は撹拌処理されるとゲル化するようにこんにゃく粉を改質するには、こんにゃく粉に添加するアルカリ溶液の量やpH、アルカリ溶液が添加されたこんにゃく粉含有溶液のpH、及び加熱処理の際の加熱温度や加熱時間などを適宜調整すればよい。
分散液のpHは、7.1〜10.0であることが好ましく、7.2〜9.5であることがさらに好ましい。本発明の改質こんにゃく粉は、前述のように改質されているので、このような低いpHであってもゲル化する。一般的なこんにゃくの製造方法では、こんにゃく粉を水に分散させ、膨潤させた後にアルカリを添加し、さらにその後、加熱処理を行うが、このような方法では、低いpHではこんにゃく粉膨潤体の脱アセチル化がおきないためゲル化しにくく、このため乳化が困難となる。しかし、本発明の改質こんにゃく粉の場合、分散液のpHが7.1より低いと、改質こんにゃく粉がゲル化しないでゾル状態となることがあるが乳化に関しては優れた効果を有している。一方で分散液のpHが10.0より高いと改質こんにゃく粉が膨潤しないで粒子状態となりやすく、分散液に均一に分散しにくくなるため好ましくない。
撹拌処理は、通常の撹拌に使用される器具を用いた手撹拌による方法や、撹拌機を用いて機械的に撹拌する方法などにより行うことができる。撹拌処理に用いる撹拌機としては、高速撹拌機(TKホモミキサー、バーミックス、及びアイコーミキサーなど)が挙げられる。撹拌速度は、50〜20000rpmであることが好ましく、200〜10000rpmであることがさらに好ましい。撹拌処理は、熱劣化しやすい風味を有する場合やテーブルサイドで用時調整したい場合など、加熱処理ができない場合において特に有効である。
分散液が撹拌処理されて得られるゲル化物のpHは、10以下であることが好ましく、8.5以下であることがさらに好ましく、8.0以下であることが特に好ましい。一般的なこんにゃくの製造方法においては、高いpHにしないとゲル化しないので、pH10以下のゲル化物を得るのは困難である。
(ゼラチン)
ゼラチンは、動物の骨や皮などに含まれるコラーゲンを分解、精製して得られる動物性タンパク質である。本発明のゼラチンとしては、食品や化粧品、医薬品などの分野で通常使用されているゼラチンであればよく、その原料には、牛や豚、魚の骨や皮などを使用することができる。ゼラチンは、上記の原料を加熱抽出することで得ることができる。また、ゼラチンとしては、アルカリ処理されたものでも酸処理されたものでもよく、水への溶解性を向上させた水溶性ゼラチンでもよい。
改質コンニャク粉とゼラチンの割合は、重量比で1:0.05〜1:10であることが好ましく、1:0.2〜1:5であることがさらに好ましく、1:0.5〜1:3であることが特に好ましい。ゼラチンの量が少ないと十分な乳化性能が得られにくくなり、逆にゼラチンの量が多すぎると耐熱性に劣りやすい。
なお、改質こんにゃく粉の代わりに特許文献1のような未処理のこんにゃく粉を使用しても、本発明のような高い乳化力は得られにくい。また、ゼラチンにも乳化作用があることは知られているが、その乳化力は弱く、本発明のような高い乳化性能は得られない。つまり、本発明は、改質こんにゃく粉とゼラチンの混合物が特異的に相乗作用を示し、優れた乳化性能を示すことを見出してなされたのである。なお、ゼラチンの他にも乳化作用を示す成分はいくつか知られており、例えばキサンタンガムやカラギナンなどの多糖類は乳化作用を示し、ドレッシングやソースなどに使用されている。しかし、これらの成分には改質こんにゃく粉との相乗作用がないため、本発明のような高い乳化性能は得られにくい。
改質こんにゃく粉とゼラチンが特異的に相乗作用を示す理由については、ゼラチンがアミノ基を有し、かつ、改質こんにゃくの主成分であるグルコマンナンがアセチル基を有するためと推測される。すなわち、乳化の際には、アルカリ処理された改質こんにゃく粉とゼラチンを含む乳化用組成物を水と油脂の混合物に添加して撹拌処理することで、アセチル基を脱アセチル化させて耐熱性ゲルを形成させる。この際、改質こんにゃく粉の未反応部分のアセチル基がゼラチンのアミノ基と反応し、改質こんにゃくとゼラチンの複合体を作り、この複合体が油脂を包み込む形で安定したミセルを作るためであると考えられる。
(サイクロデキストリン)
上記の改質こんにゃく粉とゼラチンに加えて、サイクロデキストリンを併用することにより乳化性能を更に向上させることができる。サイクロデキストリンは、D−グルコースがα−1,4グルコシド結合によって結合した環状オリゴ糖である。サイクロデキストリンのグルコースの結合数としては、通常、5個以上10個以下であり、好ましくは、6個(αタイプ)、7個(βタイプ)、8個(γタイプ)を挙げることができる。このうち、溶解度の高さの観点から、αタイプが特に好ましい。
なお、サイクロデキストリンにも乳化作用があることが知られているが、耐熱性、耐酸性、耐冷凍性に劣るという問題がある。しかしながら、改質こんにゃく粉とゼラチンの混合物とサイクロデキストリンとの相乗効果によりこれらの欠点がなくなり乳化力が高まる。これは、サイクロデキストリンの疎水部の穴に油脂の疎水基が入り込み乳化するが、さらにゼラチンを構成する疎水性アミノ酸が有する疎水性部分も同時にサイクロデキストリンの疎水部の穴に入り込むことにより、改質こんにゃく粉、ゼラチン、α−サイクロデキストリンの3成分が関与した乳化構造をとるためである。
改質こんにゃく粉とゼラチンの混合物にサイクロデキストリンを配合する場合、本発明の効果を阻害しない範囲内で適当な量を選択して添加する必要がある。具体的には、サイクロデキストリンの濃度は、最終の乳化物に対して0.2重量%〜5重量%であることが好ましく、0.5重量%〜3重量%であることがさらに好ましい。サイクロデキストリンの濃度が0.5重量%より少ないと改質こんにゃく粉とゼラチンの混合物との相乗作用が得られにくく、また10重量%より多いと保形性が高くなりすぎ、更にはサイクロデキストリンとそれ以外の成分との分離が生じやすくなる。
(他の成分)
本発明の乳化用組成物には、改質こんにゃく粉とゼラチンと、そして必要に応じてサイクロデキストリンとの混合物のほかに、本発明の効果を妨げない範囲で他の成分を添加することができる。このような他の成分としては、例えば、多糖類、糖、塩類、機能性成分などが挙げられる。多糖類としては、冷水可溶性、冷水不溶性のいずれも使用することができる。冷水可溶性の多糖類としては、フェヌグリークガム、グアガム、タラガム、水溶性ローカストビーンガム、水溶性タマリンドガム、ナトリウムタイプκカラギナン、イオタカラギナン、λカラギナン、アラビアガム、キサンタンガム、α化デンプン、大豆多糖類、ペクチン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールなどが挙げられる。冷水不溶性の多糖類としては、寒天、κカラギナン、ジェランガム、ネーティブ型ジェランガム、タマリンドガム、デンプン、ローカストビーンガムなどがある。水可溶性の多糖類は、改質こんにゃく粉とゼラチンを水に溶解するときに粉体で添加すればよく、冷水不溶性の多糖類は、事前にお湯に溶解した後で改質こんにゃく粉とゼラチンとの混合物に添加すればよい。また、糖類としては、デキストリン、オリゴ糖、2糖類、単糖類、還元糖、などがある。機能性成分としては、酸化防止剤、アガロオリゴ糖、ポリフェノール、ビタミンなどが挙げられる。
(乳化用組成物の製造方法)
本発明の乳化用組成物は、上述した改質こんにゃく粉と、ゼラチンと、必要に応じてサイクロデキストリンや他の成分を混合することで作製することができる。乳化用組成物の形態としては、溶液状又は粉末状を挙げることができる。乳化用組成物が溶液状の場合、水などの溶媒に上述した改質こんにゃく粉やゼラチンなどの粉末を分散させることで作製することができる。この場合、溶媒の温度は、4〜70℃であることが好ましく、10〜50℃であることがさらに好ましい。分散後の乳化用組成物のpHは、3.0〜10.0の範囲内であることが好ましく、4.0〜9.1の範囲内であることがさらに好ましい。また、乳化対象である水と油脂との混合物に溶液状の改質こんにゃくとゼラチンとをそれぞれ混合することで、乳化対象中において乳化用組成物としてもよい。
乳化用組成物が粉末状の場合、上述した改質こんにゃく粉とゼラチン粉末を混合することで作製することができる。また、乳化対象である水と油脂との混合物に改質こんにゃく粉とゼラチン粉末とをそれぞれ混合することで、乳化対象中において乳化用組成物としてもよい。
(乳化物の製造方法)
本発明の乳化用組成物は、上述した改質こんにゃくとゼラチンとを含有する組成物であり、水と油脂に混合することで両者を乳化させるとともにゲル化する。乳化用組成物を用いて乳化物を製造するには、水と油脂の混合物に本発明の乳化用組成物を分散して分散液とした後に、撹拌処理する。
乳化用組成物の使用量は、最終の乳化物に対して0.05重量%〜10重量%であることが好ましく、0.2重量%〜3重量%であることがさらに好ましい。乳化用組成物の使用量が0.05重量%より少ないと十分な乳化性能と耐熱性が得られにくく、また、10重量%より多いと保形性が高すぎて乳化が困難となりやすい。なお、ここでいう乳化用組成物の使用量とは、最終の乳化物に対する改質こんにゃく粉とゼラチンの乾燥重量の合計で換算したものである。
上記の乳化用組成物を用いた乳化は、乳用組成物を水と油脂に混合して撹拌処理する方法で行うことができる。乳化用組成物が溶液状である場合、乳化対象である水と油脂との混合物に溶液状の乳化用組成物を添加して撹拌処理する方法で乳化を行うことができる。この場合、溶液状の改質こんにゃくとゼラチンを個別に乳化対象に添加してもよい。また、乳化用組成物が粉末状である場合、乳化対象である水と油脂の混合物に粉末状の乳化用組成物を直接添加し、撹拌処理する方法で乳化を行うことができる。この場合、乳化用組成物として予め改質こんにゃく粉とゼラチン粉末とを混合したものを乳化対象に添加してもよく、改質こんにゃく粉とゼラチン粉末をそれぞれ個別に乳化対象に添加してもよい。
撹拌処理は、通常の撹拌に使用される器具を用いた手撹拌による方法や、撹拌機を用いて機械的に撹拌する方法などにより行うことができる。撹拌処理に用いる撹拌機としては、高速撹拌機(TKホモミキサー、バーミックス、及びアイコーミキサーなど)が挙げられる。撹拌速度は、50〜20000rpmであることが好ましく、200〜10000rpmであることがさらに好ましい。
乳化時の水と油脂の割合は、乳化の際に使用する撹拌器具や撹拌機の種類に応じて適宜設定することが可能であり、最終的に乳化できれば特に限定はない。例えば高速撹拌機を使用する場合、水と油脂の割合は、重量比で20:80〜99:1であることが好ましく、30:70〜90:10であることがさらに好ましい。水が少ない場合、こんにゃく粉とゼラチンを溶解した際に保形性が高すぎて高速撹拌機では乳化しにくいという問題がある。ただし、この場合でも、撹拌後において更にゴーリン式のホモジナイザーなどを使用すれば、水が少なくても乳化は可能である。
(乳化物)
本発明の乳化用組成物は、乳化物を製造する目的で使用することができる。本発明の乳化用組成物により製造される乳化物としては、例えば、食品、化粧品、医薬品などを挙げることができる。食品としては、例えば、蒲鉾、はんぺん、及びさつま揚げなどの魚肉製品、ゼリー状食品、ゼリー状調味料、ドレッシング、マヨネーズ風調味料、飲料、洋菓子のスポンジ生地、レトルト対応のあんかけ、咀嚼・嚥下食品、ゼリー状経腸栄養剤、ハンバーグ、ミートボール、餃子、カレーパン等の具材(フィリング)、肉まんなどの具材、ナタデココ状食品、パン、麺類、焼き菓子、生菓子、及びたれなどが挙げられる。また、化粧品としては、石けん、ファンデーション、ハンドクリーム、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、ヘアワックス、ヘアトニック、歯磨き粉などを挙げることができる。また、医薬品としては、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、乳剤、ローション剤などを挙げることができる。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ない限り重量基準である。
(1)改質こんにゃく粉の作製
(製造例1〜6)
まず、こんにゃく精粉(イナゲル「マンナン100A」;伊那食品工業(株)製)100部に対して、水酸化ナトリウム0.4部、エタノール15部、及びイオン交換水15部からなるアルカリ溶液を添加した。アルカリ溶液の添加後、85℃で3時間、加熱処理して、製造例1に係る改質こんにゃく粉1(製造例1)を得た。添加したアルカリ溶液のpH(以下、pHαという)を表1に示す。また、製造例1において、水酸化ナトリウム0.4部の代わりに、それぞれ1.0部、1.2部、1.5部、2.0部、及び2.4部とした以外は同様にして、改質こんにゃく粉2〜6(製造例2〜6)を得た。添加したアルカリ溶液のpH(以下、pHαという。)を表1に示す。
Figure 0005995344
(2)ゲル化の確認
(実験例1〜6)
表2に示した3部の改質こんにゃく粉1〜6をイオン交換水100部に分散させ、分散液のpHを確認した(pHγ)。この分散液を袋に充填し、1時間沸騰水中に入れて実験例1〜6のゲル化物を得た。製造したゲル化物のpHを確認した(pHδ)。
ゲル化の評価(*1)は、次の基準で目視により行った。結果を表2に示した。
◎:ゲル化した。
○:概ねゲル化した。
△:一部ゲル化しなかった。
×:ゲル化しなかった。
Figure 0005995344
実験例1〜6の結果より、水に分散させた分散液を加熱処理することにより、改質こんにゃく粉1〜6をゲル化させることができることがわかった。このことと表1から、改質時におけるアルカリ溶液のpHが13.04〜13.54の範囲内では、いずれの改質こんにゃく粉もゲル化させることができることがわかる。特に、改質こんにゃく2〜5(pHα=13.30〜13.50)では、いずれの改質こんにゃく粉も完全かあるいはおおむねゲル化しており、このpH範囲内では特に好適に改質こんにゃく粉をゲル化させることができることがわかった。
(3)乳化物の作製
(実施例1〜6、比較例1)
表3に示した配合により乳化物を作製した。具体的には、上記の改質こんにゃく粉1〜6と水溶性ゼラチン(イナゲルA−83,伊那食品工業社製)を水に分散させた。これに油脂(植物油,キャノーラ油,日清オイリオグループ社製)を加えた後、高速撹拌機(TKホモミキサー マークII fモデル,特殊機械工業社製,10000rpm)にて90秒間乳化させた。得られた乳化物を実施例1〜6とした。また、改質こんにゃく粉に代えて改質されていない通常のこんにゃく粉(マンナン100,伊那食品工業社製)を使用した以外は実施例と同様に乳化物を作製し、比較例1とした。
Figure 0005995344
(4)物性試験
作製した乳化物について物性試験を行った。物性試験は以下の方法により行い、耐熱性、耐冷凍性、耐酸性を評価した。さらに、乳化時にクエン酸(結晶クエン酸,磐田化学社製)を3g添加して作製した乳化物もそれぞれ用意した。その結果を表4に示した。
(a)耐熱性:乳化物200gをガラス瓶に入れ85℃で30分間放置した後冷却し、乳化破壊により生じる水層と油層の分離を確認した。
(b)耐冷凍性:乳化物200gをプラスティック容器に入れ、−20℃にて冷凍後、室温にて解凍し、乳化破壊により生じる水層と油層の分離を確認した。
(c)耐酸性:クエン酸を添加して作製した乳化物(pH3.8)について耐熱性、耐冷凍性を確認した。
Figure 0005995344
以上のように、実施例1〜6の乳化物は、いずれも耐熱性、耐冷凍性、耐酸性(pH安定性)に優れていたのに対し、通常のこんにゃく粉を使用した比較例1は、耐熱性、耐冷凍性、耐酸性(pH安定性)において劣る結果であった。
(5)改質こんにゃく粉とゼラチンの割合
(実施例7〜12)
改質こんにゃく3を用いて表5に示した配合により乳化物を作製した。具体的には、上記の改質こんにゃく粉3とゼラチン(イナゲルAP−81P,伊那食品工業社製)を40℃の水に分散させた。これに油脂(植物油,キャノーラ油,日清オイリオグループ社製)を加えた後、高速撹拌機(TKホモミキサー マークII fモデル,特殊機械工業社製,10000rpm)にて90秒間乳化させた。
Figure 0005995344
得られた乳化物の物性を実施例1〜6と同様に評価した。なお、乳化物の分離の判定は以下のようにした。その結果を表6に示した。
A:乳化が完全に行われている。
B:ごくわずかであるが分離が確認された。
Figure 0005995344
以上のように、改質コンニャク粉とゼラチンの割合は、重量比で1:0.05〜1:10であることが好ましく、1:0.2〜1:5であることがさらに好ましく、1:0.5〜1:3であることが特に好ましい。ゼラチンの量が少ないと十分な乳化性能が得られにくく、逆にゼラチンの量が多すぎると耐熱性に劣りやすいという結果であった。
(実施例13〜16)
改質こんにゃく粉4を用いて表7に示した配合により乳化物を作製した。具体的には、上記の改質こんにゃく粉4とゼラチン(イナゲルN−150,伊那食品工業社製)を40℃の水に分散させた。これに油脂(植物油,キャノーラ油,日清オイリオグループ社製)を加えた後、高速撹拌機(TKホモミキサー マークII fモデル,特殊機械工業社製,10000rpm)にて90秒間乳化させた。
Figure 0005995344
得られた乳化物の物性を実施例7〜12と同様に評価した。乳化物の分離の判定も実施例7〜12と同様に行った。その結果を表8に示した。
Figure 0005995344
以上のように、改質こんにゃく粉とゼラチンの混合物の使用量は最終の乳化物に対して0.05重量%〜5重量%が良く、0.2重量%〜3重量%がさらに好ましかった。ただし、実施例16は保形性が若干高かった。
(6)サイクロデキストリンの併用
(実施例17〜20)
改質こんにゃく3を用いて表9に示した配合により乳化物を作製した。具体的には、上記の改質こんにゃく粉3とゼラチン(イナゲルA−81P,伊那食品工業社製)、α−サイクロデキストリン(シクロケム社製)を40℃の水に分散させた。これに油脂(植物油,キャノーラ油,日清オイリオグループ社製)を加えた後、高速撹拌機(TKホモミキサー マークII fモデル,特殊機械工業社製,10000rpm)にて90秒間乳化させた。なお、α−サイクロデキストリンを添加しない実施例7も参考例として表中に掲載した。
Figure 0005995344
得られた乳化物の物性を実施例7〜12と同様に評価した。乳化物の分離の判定も実施例7〜12と同様に行った。その結果を表10に示した。
Figure 0005995344
以上のように、α−サイクロデキストリンを添加した実施例17〜20では、添加しなかった実施例7と比べて、いずれも乳化状態、耐熱性、耐冷凍性、耐酸性において優れていることがわかった。また、α−サイクロデキストリンの使用濃度は、最終の乳化物に対して0.2重量%〜5重量%であることが好ましく、0.5重量%〜3重量%であることがさらに好ましいことがわかった。ただし実施例20の乳化物は保形性が高く乳化しにくかった。
(7)油脂の濃度の影響
(実施例21〜24)
改質こんにゃく粉5を用いて表11に示した配合により乳化物を作製した。具体的には、改質こんにゃく粉5とゼラチン(イナゲルN−150,伊那食品工業社製)を40℃の水に分散させた。これに油脂(植物油,キャノーラ油,日清オイリオグループ社製)を加えた後、高速撹拌機(TKホモミキサー マークII fモデル,特殊機械工業社製,10000rpm)にて90秒間乳化させた。ただし実施例24は、高速撹拌機で乳化後さらにゴーリン式ホモジナイザー(NS1001L2K, Niro Soavi社製)にて乳化を行った。
Figure 0005995344
得られた乳化物の物性を実施例7〜12と同様に評価した。乳化物の分離の判定も実施例7〜12と同様に行った。その結果を表12に示した。
Figure 0005995344
以上のように、本発明の改質こんにゃく粉とゼラチンの混合物は油脂の量が多くても乳化物を形成することがわかった。また、実施例24のように油脂の量が多い場合は、高速撹拌機による乳化後において更にゴーリン式ホモジナイザーなどで乳化を行うことで、問題なく乳化させることができることもわかった。
(8)マヨネーズ用食品の作製
(実施例25)
改質こんにゃく粉3を用いて表13に示す配合にてマヨネーズ様食品を作製した。具体的には、水に改質こんにゃく粉3、水溶性ゼラチン、α−サイクロデキストリン、α化デンプン、ιカラギナン、砂糖、ビタミンEを表13の配合で溶解した。これに食酢とキャノーラ油を加え、高速撹拌機(TKホモミキサー マークII fモデル,特殊機械工業社製,10000rpm)にて90秒間乳化させた。乳化物につき実施例1〜6と同様に耐熱性、耐冷凍性を調べたところ、分離はなく良好な乳化物であった。また、食感も良好でマヨネーズに近いものであった。
Figure 0005995344

Claims (6)

  1. こんにゃく粒を膨潤が抑制された状態で、アルカリ溶液とともに加熱処理することにより改質され、水及び油脂に分散して分散液とした後に撹拌処理するとゲル化する改質こんにゃく粉と、ゼラチンと、を混合することを特徴とする乳化用組成物の製造方法。
  2. 前記こんにゃく粒の膨潤を抑制した状態が、アルカリ溶液をこんにゃく粉に噴霧するか、又はこんにゃく粉の良溶媒及び貧溶媒の混合溶媒にこんにゃく粉を分散させることで得られることを特徴とする請求項1に記載の乳化用組成物の製造方法。
  3. サイクロデキストリンを更に含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の乳化用組成物の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の方法により製造された乳化用組成物により乳化されたことを特徴とする乳化物の製造方法。
  5. アセチル基を有するグルコマンナンを主成分とし、水及び油脂に分散して分散液とした後に撹拌処理するとゲル化する改質こんにゃくと、アミノ基を有するゼラチンと、を含有し、前記改質こんにゃく粉の前記アセチル基と前記ゼラチンの前記アミノ基とが反応して前記改質こんにゃく粉と前記ゼラチンとの複合体を形成可能であることを特徴とする乳化用組成物。
  6. アセチル基を有するグルコマンナンを主成分とし、水及び油脂に分散して分散液とした後に撹拌処理するとゲル化する改質こんにゃくと、アミノ基を有するゼラチンとを含有し、前記改質こんにゃく粉の前記アセチル基と前記ゼラチンの前記アミノ基とが反応した複合体に油脂が包み込まれたミセルを有することを特徴とする乳化物。
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