JP2006010032A - 防振支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高調波を発生することなく、理想的に制振効果を得ることができる防振支持装置を提供する。
【解決手段】内燃機関2の吸気通路9におけるエアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間の第1の圧力源と、吸気通路9におけるスロットルバルブ13と吸気ポート14との間の第2の圧力源とから、夫々防振支持本体20の空気室21に連通する気圧導入路を有し、内燃機関2の運転状態に応じて、気圧導入路の空気流量を流量調整装置30によって連続的に調整することにより、空気室21に対して連続的に変動する気圧を導入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関等の振動源を防振支持する防振支持装置に関するものである。
従来の防振支持装置としては、図9に示すように、内燃機関101を支持するエンジンマウント102の内部に空気室を設け、内燃機関101の爆発振動に応じてVSV(バキュームスイッチングバルブ)103のON/OFF制御をして前記空気室に負圧又は大気圧を供給することにより、空気室内の圧力を制御して振動伝達特性(動ばね定数及び減衰係数)を変更し、エンジン振動の伝達を低減するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−148234号公報(第11頁、図9)
しかしながら、上記従来の防振支持装置にあっては、VSV103のON/OFF制御によって負圧又は大気圧を供給するので、空気室内の圧力変動が急峻に起こり高調波が発生する。そのため、この高調波の振動がエンジンマウント102を介して車体に伝播し、乗員に不快感を与える可能性があるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、高調波を発生することなく滑らかに挙動するような防振支持装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る防振支持装置は、内燃機関の運転状態に応じて、気圧導入手段で支持手段に対して連続的に変動する気圧を導入する。
本発明によれば、内燃機関を支持する防振支持本体に設けられた空気室に対して、連続的に変動する気圧を供給するので、空気室の圧力特性を高調波のない略正弦波形状とすることができ、その結果、高調波が車室内に伝播することに起因する乗員の不快感を抑制し、良好な制振効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態を示す概略構成図であり、図中1は車体であり、2は直列4気筒のガソリンエンジンで構成された内燃機関である。内燃機関2を車体1に懸架するために、内燃機関2にはブラケット3が設けられており、このブラケット3と車体1との間に支持手段としての防振支持本体20が介在されている。
なお、内燃機関2の複数ある懸架支持装置のうち、少なくとも1つにこの防振支持本体20が適用されているものとする。
内燃機関2は、本体となるエンジンブロック4と、エンジンブロック4内に形成されたシリンダ5と、シリンダ5内を上下に摺動するピストン6と、ピストン6に連結されたコネクティングロッド7と、コネクティングロッド7に連結され内燃機関2の動力を取出すクランクシャフト8とを備えている。
また、内燃機関2は、大気を吸入する吸気通路9と、排気を排出する排気通路10とを有している。吸気通路9における吸入口9a側には、エアクリーナケース11が設けられており、吸入する大気を浄化している。また、吸気通路9におけるエアクリーナケース11の下流側には、吸入空気量を検出するエアフローメータ12と、内燃機関2の吸気量を調整するスロットルバルブ13と吸気ポート14とが設けられており、このスロットルバルブ13の開度が小さいときには、吸入抵抗が増加してスロットルバルブ13の下流側に負圧が発生するように構成されている。
なお、以下、吸気通路9において、スロットルバルブ13に対して上流側を第1吸気通路9aと称し、スロットルバルブ13に対して下流側を第2吸気通路9bと称す。
エアクリーナケース11の内部は、外気中の埃や異物を吸着除去するペーパタイプのエアフィルタ15によって上下2つに仕切られており、外気を取り入れる上流側のダストサイド11aと、取り入れた外気をエアフィルタ15で浄化してから内燃機関2に供給する下流側のクリーンサイド11bとが形成されている。
また、第1吸気通路9aにおいて、エアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間には、第1配管90が接続されており、この第1配管90の他方は防振支持本体20の内部に設けられた空気室21に連通している。また、第2吸気通路9bにおいて、スロットルバルブ13と吸気ポート14との間には、第2配管91が接続されており、この第2配管91の他方も空気室21に連通している。
この第1配管90及び第2配管91によって気圧導入路を構成している。なお、第1配管90と第2配管91の配管径は同一であり、配管経路長は第1配管90の方が第2配管91より短く設定されている。
また、吸気通路9における第1配管90の取付部が第1の圧力源に対応し、吸気通路9における第2配管91の取付部が第2の圧力源に対応している。
そして、第1配管90において、第1吸気通路9aにおける分岐側から流量計測装置16、流量調整装置30の順に配設されている。この流量調整手段としての流量調整装置30は、後述する流量調整コントローラ50から出力される流量調整装置駆動信号69によって駆動される。また、流量検出手段としての流量計測装置16は、第1配管9aの空気流量を計測して流量計測信号70を流量調整コントローラ50に出力するように構成されている。
なお、以下、第1配管90において、流量調整装置30に対して上流側を第1配管90aと称し、流量調整装置30に対して下流側を第1配管90bと称す。
また、クランクシャフト8には、その回転角信号を検出する図示しない電磁ピックアップ式のクランク角センサが装着されており、このクランク角センサは、クランクシャフト8と共に回転する図示しないロータの外周面に10°間隔で形成されたセレーションを検出して、クランク角信号66を流量調整コントローラ50に対して出力する。また、セレーションには、180°CA毎に欠歯部が形成されているので、出力されるクランク角信号66からクランクシャフト8の回転位置も把握できる構成となっている。
そして、この流量調整コントローラ50は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、流量計測装置16からの流量計測信号70と、クランク角センサからのクランク角信号66との他に、スロットルバルブ13の下流側に設けられ、燃料を噴射するインジェクタ(図示せず)の燃料噴射信号67とを入力し、これらの信号をもとに内燃機関の運転状態を把握して、流量調整装置30を駆動するための流量調整装置駆動信号69を出力するように構成されている。
次に、防振支持本体20の構成について、図2に示す構成図をもとに説明する。
図2において、防振支持本体20の下方へ開放するドーム状をなした肉厚の弾性体からなる防振ゴム22の上端には、円板23が接合されている。この円板23には、その中心に内燃機関2に取り付けられたブラケット3に固定するために上方へ突出されたボルト24a、また、ボルト24aの周囲にはブラケット3との廻止ピン25aがそれぞれ圧入されている。
防振ゴム22の下方の周囲には、略円筒状の側部材26が接合され、底部材27によって側部材26及び防振ゴム22の下端の円周縁が同時カシメされ固定されている。この底部材27と防振ゴム22とで閉塞された空間に空気室21が形成されている。
さらに、底部材27には、その中心に車体1との連結固定するために下方へ突出されたボルト24b、また、ボルト24bの周囲には車体との廻止ピン25bがそれぞれ圧入されている。
側部材26には、防振ゴム22及び側部材26を貫通して、防振ゴム22と底部材27とで閉塞された空気室21と外部とを連通する空気通路パイプ28a、空気通路パイプ28bが連結されている。この空気通路パイプ28aには第1配管90bの一端が接続され、一方、空気通路28bには第2配管91の一端が接続されている。
次に、流量調整装置30の構成について、図3に示す構成図をもとに説明する。
図3において、流量調整装置30の壁部は筒状の金属本体31で形成されており、その中心を貫通するようにニードル32が配設されている。このニードル32は、下部が針状に形成されており、上部は中央部の径より太くなっている。
金属本体31の上部にはロックナット33が配設されており、このロックナット33とニードル32上部との間には、ニードル32中央部を囲むようにリターンスプリング34が配設されている。このリターンスプリング34によって、ニードル32は上下に遊動可能に固定されている。
ニードル32の上方には、所定の間隔を隔てて可動子35が配設され、この可動子35は周囲に配設されるコイル36によって上下に電磁駆動されるように構成されている。
金属本体31の垂直方向には、筒状の樹脂本体37が取り付けられており、互いに連通するように形成されている。また、金属本体31の下端部は、流量計測装置16に通ずる第1配管90aに接続され、樹脂本体37の右端部は防振支持本体20の空気室21に通ずる第1配管90bに接続されている。
このように、ニードル32が上下に移動することにより、流量調整部38の開度が変化するので、ニードル32の移動量を調整することにより、内部通路を流れる空気流量を連続的に調整することができる。
つまり、流量調整部38の開度を調整することにより、第1配管90bを通り、防振支持本体20内部の空気室21に流入する空気流量を連続的に調整することができる。この空気室21は、流入される空気量に応じて気圧が変動し、その気圧に応じて容積が拡大又は縮小するように構成されている。したがって、内燃機関2の運転状態に応じて、流量調整部38の開度を調整し、空気室内の気圧を調整することにより、内燃機関2に対して制振効果を得ることができる。
前述したように、スロットルバルブ13の下流側には負圧が発生するように構成されており、第2吸気通路9b内の空気は、内燃機関2のピストン6の下降に応じて吸引される負圧の状態となる。また、吸気通路9におけるエアクリーナケース11の上流側は大気に開放されており、エアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間は常に略大気圧に維持されている。そのため、吸気通路9において、第1配管90の取付部の圧力に対して第2配管91の取付部の圧力が小さくなる。なお、この差圧の大きさは、内燃機関2による吸引の速度、スロットルバルブ13の開度等により変化する。
ここで、流量調整装置30の流量調整部38の全開、全閉時における、第1配管90の取付部から第2配管91の取付部までの各部位毎の圧力特性を図4に示す。この図4において、破線Aは流量調整部38の全閉時における第1配管90aの圧力特性、破線Bは流量調整部38の全閉時における第2配管91の圧力特性を示している。
流量調整部38の全閉時には、吸気通路9における第1配管90aの取付部は大気圧に維持されており、吸気通路9における第2配管91の取付部は内燃機関2の運転状態に応じて負圧となる。しかしながら、流量調整装置30は全閉状態においても、実際には微小の漏れ量があり、その漏れ量に対する管路抵抗等により圧力損失が生じる。したがって、第1配管90a、第2配管91の距離に応じた圧力特性は、図4に示すように負の勾配をもっている。
また、図4において、太線Cは流量調整部38の全閉時における各部位毎の圧力特性、細線Dは流量調整部38の全開時における各部位毎の圧力特性を示している。
太線Cに示すように、流量調整部38の全閉時には、吸気通路9における第1配管90の取付部(第1吸気通路9a)から流量調整装置30までの圧力特性は、破線Aに示す流量調整部38の全閉時における第1配管90aの圧力特性と一致する。また、内燃機関2はピストン6の下降に応じて第2吸気通路9b及び第2配管91の空気を吸引するので、流量調整装置30の下流側である流量調整装置30から吸気通路9における第2配管91の取付部(第2吸気通路9b)までの圧力特性は、破線Bに示す流量調整部38の全閉時における第2配管91の圧力特性と一致する。
この状態が流量調整部38によって調整される気圧導入路の流量最小時であり、防振支持本体20に設けられた空気室21内の気圧はP2となる。
また、細線Dに示すように、流量調整部38の全開時には、吸気通路9における第1配管90の取付部(吸気通路9a)から吸気通路9における第2配管91の取付部(吸気通路9b)までの圧力特性は、破線Aに示す圧力特性における吸気通路9aでの圧力P4と、破線Bに示す圧力特性における吸気通路9bでの圧力P1とを結んだ直線と一致する。
この状態が流量調整部38によって調整される気圧導入路の流量最大時であり、防振支持本体20に設けられた空気室21内の気圧はP3となる。
さらに、前述したように、流量調整装置30は、流量調整部38の開度によって空気室21に流入する空気流量を連続的に調整可能な装置であり、流量調整部38が全開と全閉との間の状態にあるときには、その圧力特性は、太線に示す全閉時特性Cと細線に示す全開時特性Dとの間の特性を持つ。このときの圧力特性は、例えば、図4の二点鎖線Eに示すようになる。
つまり、流量調整部38の全閉時と全開時とで空気室21内には、P2からP3までの差圧が生じ、流量調整部38の開度即ち吸入抵抗を調整することにより、空気室21内の圧力をP2からP3までの間で連続的に調整することができる。
次に、前記流量調整コントローラ50で実行される流量調整処理手順を図5のフローチャートに従って説明する。この流量調整処理手順は、所定時間毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で各種センサからの信号を読込む。
具体的には、流量計測装置16からの流量計測信号70と、クランク角センサからのクランク角信号66と、インジェクタの燃料噴射信号67とを読込み、ステップS2に移行する。
ステップS2では、前記ステップS1で読込んだクランク角信号66及び燃料噴射信号67に基づいて、内燃機関2の回転速度NEと、燃料噴射時間Tとを夫々算出する。先ず、内燃機関回転速度NEは、クランクシャフト8のクランク角信号66における180°毎の欠歯部に対応する信号を検出し、その周期から算出する。また、燃料噴射信号67は、インジェクタに対する開弁時間を指示するパルス信号であり、燃料噴射時間Tは、このパルス信号における燃料噴射に対応する時間をカウントして算出する。
次にステップS3では、前記ステップS2で算出した内燃機関回転速度NE及び燃料噴射時間Tに基づいて、流量調整部38の開閉タイミング、開度及び開時間を算出する。
内燃機関2は、その運転状態により燃焼起振力、慣性加振力等を生じ、振動が発生する。その振動は、内燃機関2を車体1に懸架するためのブラケット3に伝達される。そして、この振動が防振支持本体20に伝達されると、ブラケット3にボルト24aで締結されている円板23が振動させられ、円板23に取り付けられた防振ゴム22が伸縮し、同空気室21の容積が拡大、縮小しつつ、その内圧が変化する。
この圧力変化と側部材26が防振ゴム22より受ける荷重とにより底部材27に力が入力され、底部材27がボルト24bで締結された車体1に伝達し、車両各部を振動させたり、その振動がパネル等を振動させて騒音となったりして乗員に不快感を与える。
そこで、流量調整部38の開閉タイミング、開度及び開時間を調整することで、防振支持本体20内部の空気室21の圧力変動の位相及び大きさを調整することができる。このとき、流量調整による空気室21の圧力変動と内燃機関2によって生じる空気室21の圧力変化による合力と、側部材26が防振ゴム22から受ける荷重とが底部材27に作用して車体に伝達することから、流量調整部38の開閉タイミング、開度及び開時間を調整することにより、防振支持本体20から車体に入力される力の大きさ、位相を自在に調整することができる。
内燃機関2の振動は、主にクランクシャフト8の軸周りのロール振動と上下振動とで構成されている。ロール振動は、燃焼による圧力変動に基づいてクランクシャフト8が受ける周期的なトルク変動に起因しており、その大きさや位相は燃料噴射量に応じて変化する。
また、上下振動は、ピストン6の上下振動により発生する往復慣性力に起因しており、その大きさはピストン6の運動速度の2乗、即ちクランクシャフト8の回転速度の2乗に比例し、位相はクランクシャフト8の回転角に応じて変化する。
そこで、内燃機関2の振動に応じて流量調整部38を調整するための開閉タイミング、開度及び開時間は、内燃機関回転速度NE、燃焼噴射時間T及び第1配管90を流れる空気流量を把握するための流量計測信号70とに基づいて算出する。
このとき、内燃機関2の振動に応じて流量調整部38を調整するための開閉タイミング、開度及び開時間は、流量調整コントローラ50に予め記憶されたマップを参照して算出する。この算出マップは、車体フロアやステアリング、或いはその他の場所における振動や騒音が最小となる値を実験によって求めて、作成することが望ましい。
次いで、ステップS4に移行して、前記ステップS3で算出した開閉タイミング、開度及び開時間で流量調整装置30を駆動するための流量調整装置駆動信号69を出力し、タイマ割込み処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
次に、本発明の動作について説明する。
今、内燃機関2が運転状態にあるものとする。このとき、流量調整コントローラ50では、図5に示す流量調整処理において、ステップS2で内燃機関回転速度NEと燃焼噴射時間Tとが算出される。次に、内燃機関2の振動に応じて、防振支持本体20の空気室21に連続的に変動する気圧を供給するために、流量調整装置30における流量調整部38の開度を調整する。この流量調整部38を駆動制御するための開度タイミング、開度及び開時間は、予め記憶された算出マップを参照して、内燃機関回転速度NE、燃焼噴射時間T及び流量計測信号70とに基づいて算出される。
流量調整部38を閉状態とすると、内燃機関2はピストン6の下降に応じて第2吸気通路9b及び第2配管91の空気を吸引し、第2吸気通路9b及び第2配管91は負圧となるため、流量調整装置30の下流側である空気室21の内部も負圧となる。このように、空気室21内の空気が吸引されることにより、その容積は縮小する。そして、流量調整部38を開状態とすると、大気圧が導入されている第1配管90aと第1配管90bとが連通され、空気室21に大気圧が導入される。このように、空気室21内に空気が吸入されることにより、その容積が拡大する。
こうして空気室21に供給される気圧の変動により、防振支持本体20が内燃機関2の振動に応じて制振効果を得ることができ、結果として車体1への振動伝達を軽減することができる。
このとき、流量調整部38の開度は全閉状態から全開状態までの間で自在に調整可能であるため、空気室21における圧力特性を連続的に調整可能である。図6は、VSVを用いて圧力切換を行う従来例と本発明とについて、空気室内の圧力変動の違いを比較した図である。
図6(a)に示すように、従来例においては、VSVのON/OFF制御をして空気室に大気圧又は負圧を供給するため、空気室内の圧力変動には高調波が発生し、滑らかな正弦波形状とならない。一方、図6(b)に示すように、本発明においては、流量調整装置30にて空気流量を連続的に調整することにより、空気室21内の圧力変動を、内燃機関2の振動のうち単一次数の周波数に同期した正弦波の如く滑らかに挙動させることができる。
これにより、高調波が発生することによる振動又は騒音を車室内に伝播させることなく、良好な振動伝達の抑制効果が得られる。
このように、上記第1の実施形態では、内燃機関を支持する防振支持本体内部の空気室に連続して変動する気圧を導入するので、空気室内の圧力変動を滑らかに挙動させることが可能となり、圧力変動が急峻に起こることに起因する高調波の発生を抑制することができ、乗員に不快感を与えることなく良好な制振効果を得ることができる。
また、大気圧側と負圧側とを連通する気圧導入路の空気流量を流量調整装置で調整することで、空気室内の気圧を調整するので、従来用いられているVSV等の圧力切換手段を用いることなく防振支持本体の制御を行うことができる。
さらに、第1配管と第2配管の配管径を同一とし、配管経路長は第1配管の方が第2配管より短く設定して、流量調整装置によって調整される気圧導入路の流量最大時と流量最小時とで、空気室に導入される気圧差が大きくなるように設定するので、防振支持本体が発生する制御力を大きく取ることができ、良好な制振効果を得ることができる。
また、内燃機関の運転状態に応じて流量調整部の開閉タイミング、開度及び開時間を設定して空気室に導入する気圧を連続的に調整するので、常に理想的な制振効果を得ることができると共に、防振支持本体から車体に入力される力の大きさや位相を自在に調整可能であるので、防振支持本体を介して内燃機関の振動が車体に入力される伝達力を零にしたり、任意の評価点において他の防振支持本体から入力される力とキャンセルし合うように防振支持本体からの入力を調整したりすることで、乗員が不快に感じる騒音振動レベルを効果的に低減することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、第1配管90をエアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間に連通して大気圧を導入する場合について説明したが、これに限定するものではなく、第1配管90をエアクリーナケース11の上流側に連通したり、第1配管90の一端側を開放したりしてもよく、要は、常に大気圧を導入することができればよい。
また、上記第1の実施形態においては、第2配管91をスロットルバルブ13と吸気ポート14との間に連通して負圧を導入する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第2配管91を内燃機関が運転状態にあるときに常に所定の負圧を発生させる負圧ポンプ連通してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態において、流量計測装置の検出結果に応じて内燃機関の吸気量の制御をするようにしたものである。
即ち、第2の実施形態の概略構成図を図7に示すように、エアフローメータ12からのエアフロー信号72と、流量計測装置16からの流量計測信号70とが後述する内燃機関コントローラ51へ出力され、内燃機関コントローラ51で、複数ある入力信号の一つとして、流量計測装置16からの流量計測信号70及びエアフローメータ12からのエアフロー信号72とを入力し、複数ある出力信号の一つとして、スロットルバルブ13を駆動するためのスロットルバルブ駆動信号71を出力するように構成されていることを除いては、図1と同様の構成を有するため、図1との対応部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここで、スロットルバルブ13は、後述する内燃機関コントローラ51から出力されるスロットルバルブ駆動信号71によって開度調整がなされる電子制御式スロットルバルブである。
次に、前記内燃機関コントローラ51で実行される内燃機関制御処理手順を図8のフローチャートに従って説明する。この内燃機関制御処理手順は、所定時間毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS11で各種センサからの信号を読込む。具体的には、流量計測装置16からの流量計測信号70と、エアフローメータ12からのエアフロー信号72とを読込む。
ここで、流量計測装置16においては、スロットルバルブ13を介さず、防振支持本体20内部の空気室21を通過し、第2吸気配管9bに流入する空気量が計測される。一方、第1吸気配管9a上に配設されているエアフローメータ12においては、スロットルバルブ13を通過して内燃機関2に流入する空気量が計測される。
次にステップS12では、前記ステップS1で読込んだ各種データをもとに、内燃機関2が必要とする空気流量と、スロットルバルブ13を介さずに空気室21を通過して、第2吸気配管9bに流入する空気流量との差分を算出する。
次いで、ステップS13に移行して、吸気配管9に前記ステップS12で算出した差分だけ空気が流れるようなスロットル開度を算出し、ステップS14に移行して、スロットルバルブ13を駆動するためのスロットルバルブ駆動信号71を出力してからタイマ割込み処理を終了し、所定のメインプログラムに復帰する。
したがって、今、内燃機関が運転状態にあるものとすると、内燃機関コントローラ51では、図8に示す内燃機関制御処理において、ステップS12で内燃機関2が必要とする空気流量と、スロットルバルブ13を介さずに空気室21を通過して内燃機関2に流入する空気流量との差分が算出される。そして、算出された差分だけ空気が流れるようにスロットル開度を調整するためのスロットルバルブ駆動信号71がスロットルバルブ13に対して出力される。これにより、スロットルバルブ13の開度調整がなされ、内燃機関2が必要としない無駄な空気を送り込むことが抑制される。
このように、上記第2の実施形態では、吸気通路におけるスロットルバルブの上流側と下流側とから、夫々防振支持本体内部の空気室に連通する気圧導入路としての第1及び第2配管を備え、当該気圧導入路の流量即ち空気室を介して内燃機関に流入する流量を計測し、この空気流量と内燃機関が必要としている空気流量との差分だけ、内燃機関に空気が流れるように制御するので、内燃機関が必要としない無駄な空気を送り込むことが抑制されて、内燃機関の制御、つまりはその燃焼に影響を及ぼすことなく、良好な制振効果が得られる。
また、空気流量計測装置を、第1配管における流量調整装置と第1配管の取付部との間で、且つ防振支持本体より第1配管の取付部に近い位置に設置し、そこでの空気流量を計測するので、エアフローメータと略同条件で空気流量を計測することができ、空気室を介して内燃機関に流入する空気流量を精度良く計測することができる。
なお、上記第2の実施形態においては、流量調整コントローラを個別に設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、内燃機関コントローラ内に設けたり、防振支持本体制御部を他の制御装置内に設置したりするようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、内燃機関の複数ある懸架支持装置のうち、防振支持本体を1つ用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、この防振支持本体を複数個設けるようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態においては、防振支持本体の制御結果を検出するセンサを任意の部位に設け、この検出結果を用いて制御量を補正するようにしてもよい。これにより、制御精度を向上することができ、より効果的に制振効果を得ることができる。
また、上記各実施形態においては、防振支持本体は主に防振ゴムと空気室からなる構造のものを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、オリフィスや液室を設け、その共振作用により特性の周波数のバネ定数や減衰特性を変化させる構造のものを適用するようにしてもよい。
さらにまた、上記各実施形態においては、内燃機関2を、直列4気筒のガソリンエンジンで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、6気筒や8気筒、またV型エンジンや水平対向エンジン、更にディーゼルエンジンやロータリエンジン等、如何なる内燃機関にも適用し得るものである。
本発明の第1の実施形態における概略構成図である。 防振支持本体の詳細を示す構成図である。 流量調整装置の詳細を示す構成図である。 流量調整部の全開、全閉時における各部位毎の圧力特性である。 流量調整コントローラで実行される流量調整処理を示すフローチャートである。 従来例と本発明とにおける空気室内の圧力変動の違いを説明する図である。 本発明の第2の実施形態における概略構成図である。 内燃機関コントローラで実行される内燃機関制御処理を示すフローチャートである。 従来の防振支持装置における概略構成図である。
符号の説明
1 車体
2 内燃機関
3 ブラケット
9 吸気通路
10 排気通路
11 エアクリーナケース
12 エアフローメータ
13 スロットルバルブ13
16 流量計測装置
20 防振支持本体
21 空気室
30 流量調整装置
38 流量調整部
50 流量調整コントローラ
51 内燃機関コントローラ
90 第1配管
91 第2配管

Claims (6)

  1. 吸気通路を有する内燃機関を支持すると共に、供給される気圧の変動により当該内燃機関の振動に対して制振効果を得るための支持手段を備えた防振支持装置において、
    前記内燃機関の運転状態に応じて、前記支持手段に対して連続的に変動する気圧を導入する気圧導入手段を備えていることを特徴とする防振支持装置。
  2. 前記気圧導入手段は、第1の圧力源と当該第1の圧力源より圧力の小さい第2の圧力源とから、夫々前記支持手段に連通する気圧導入路と、前記気圧導入路上に設けられ、前記内燃機関の運転状態に応じて当該気圧導入路の流量を調整することにより、前記支持手段に対して連続的に変動する気圧を導入する流量調整手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の防振支持装置。
  3. 前記気圧導入手段は、前記流量調整手段によって調整される気圧導入路の流量最大時と流量最小時とで、前記支持手段に導入される気圧差が大きくなるように、前記流量調整手段の設置位置、前記気圧導入路の経路長及び前記気圧導入路の断面積の少なくとも1つを設定することを特徴とする請求項2に記載の防振支持装置。
  4. 前記吸気通路におけるスロットルバルブの上流側の圧力を前記第1の圧力源とし、前記スロットルバルブの下流側の圧力を前記第2の圧力源とし、前記気圧導入路の流量を検出する流量検出手段と、該流量検出手段で検出した流量に応じて、前記内燃機関の吸気量を制御する内燃機関制御手段を備えていることを特徴とする請求項2乃至3の何れか一項に記載の防振支持装置。
  5. 前記流量検出手段は、前記気圧導入路における前記流量調整手段と前記第1の圧力源との間で、且つ前記支持手段より前記第1の圧力源に近い位置に設置することを特徴とする請求項4に記載の防振支持装置。
  6. 前記気圧導入手段は、前記2つの気圧導入路の断面積を同一とし、前記気圧導入路の経路長は、前記第1の圧力源から前記支持手段までの経路長が、前記第2の圧力源から前記支持手段までの経路長よりも短く設定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の防振支持装置。
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